目次
- 大学生のGPAの平均を知って自分の数値に合った事前準備が大切
- GPAとは? まずは基礎情報をチェック
- GPA=履修科目の成績を点数化したもの
- GPAの算出方法は大学や学部ごとに異なる
- GPAが高いことのメリット
- GPAが高い・低いにかかわらず知っておくべき3つの前提
- ①GPAがすべてではない
- ②大事なのは過去を分析してこれからに活かすこと
- ③GPAの数値に合わせた対策が重要
- 高いほうが有利になる? 就活におけるGPAの3つの実情
- ①GPAの数値だけで合否が決まるケースは少ない
- ②企業や業界によっては重視する場合もある
- ③GPAの高さはアピールポイントになる
- 何が問われる? 企業が学生のGPAを通してみている3つの項目
- ①勉強に向かう姿勢や「やり抜く力」があるかどうか
- ②業務に必要な知識やスキルを習得しているかどうか
- ③卒業が見込めて無事に入社してくれるかどうか
- GPAだけでは合否が決まらないからこそ就活では事前準備が大切!
- 自己PRでGPAの高さを効果的にアピールする3つのポイント
- ①専攻科目や研究内容を積極的にアピールする
- ②どのように成績を上げたか過程を説明する
- ③これまでの経験を仕事にどう活かすのかを示す
- 挽回はできる! GPAが平均より低い場合にやっておくべき3つの準備
- ①インターンシップで実務経験を積む
- ②学業以外で力を入れていたことをアピールする
- ③理由を聞かれたら回答できるように準備しておく
- GPAの平均を知りたい学生からよくある質問に回答!
- GPAの平均はあくまで参考値! 高い低いにかかわらず将来の活躍イメージを伝えよう
大学生のGPAの平均を知って自分の数値に合った事前準備が大切
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活中の大学生から、
「大学生のGPAの平均はどれくらいなのでしょうか。」
「GPAが平均より低く、就活が不安です。」
など、疑問や不安が多く寄せられます。履修が終了して自分のGPAが出ても、それが高いのか低いのかわからないままでは、就活に向けて対策ができませんよね。
大学生のGPAの平均は2.4〜2.8程度といわれていますが、GPAの算出方法や平均は大学や学部などによって異なるため、一概に「◯以上であれば高い」と言い切ることはできません。
また、平均より低い場合でも、挽回するチャンスはいくらでもあります。
この記事では、GPAの平均や数値による影響を解説しつつ、GPAの数値別に、就活における対策方法を紹介していきます。自分のGPAに合わせた対策法を知っておくことで、就活を有利に進めることができますよ。
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GPAとは? まずは基礎情報をチェック
- GPA=履修科目の成績を点数化したもの
- GPAの算出方法は大学や学部ごとに異なる
- GPAが高いことにはさまざまなメリットがある
就活生
キャリアアドバイザー
GPAは、おもに大学において成績の良し悪しを測るための数値です。一般的に、GPAが高い=成績が良いとされています。
進学や就活の際にGPAを気にする大学生は多いですが、そもそもGPAについてよくわかっていない学生もいるでしょう。GPAという言葉の意味を知らないことには、対策のしようがありませんよね。
まずは、GPAとは何なのか、どうやって算出されたものなのか、数値が高いことによってどんなメリットがあるのかなど、GPAに関する基礎情報を見ていきましょう。
GPA=履修科目の成績を点数化したもの
GPA(Grade Point Average)は、大学や大学院における成績評価の一つで、履修科目の成績を点数化し、その平均を算出することで学生の学業成績を総合的に評価するものです。
一般的には、GPAが高ければ高いほど成績が良いということを示しています。
GPAはもともと、アメリカの大学で用いられていた評価方法です。日本では2000年頃からいろいろな学校で導入していて、文部科学省の「令和元年度の大学における教育内容等の改革状況」によると、今では90%以上の大学・大学院がGPAによる成績評価をしています。
キャリアアドバイザー
大学によっては、「成績平均点」や「評価平均点」と呼ばれていることもありますよ。
GPAの算出方法は大学や学部ごとに異なる
GPAは、各履修科目の成績をそれぞれ以下の数値で表し、それをもとに計算されるのが一般的です。
- S(秀)=4.0
- A(優)=3.0
- B(良)=2.0
- C(可)=1.0
- F(不可)=0.0
これをもとに各科目の成績を数値化し、その平均を求めることでGPAが算出されます。そのため、GPAの最高値は「4.0」、最低値は「0.0」です。
大学生の平均は2.4〜2.8といわれており、GPA別の評価はそれぞれ以下の通りになります。
- 3.5〜4.0:大変優秀
- 2.9〜3.4:優秀
- 2.4〜2.8:平均
- 0.0〜2.7:要努力
ただし、GPAの算出方法は大学や学部によって異なるケースもあるため、そのことは理解しておきましょう。4段階評価から13段階評価まであり、「F(不可)の単位はGPAには含めない」というルールを用いている大学もありますよ。
キャリアアドバイザー
実際には、8割以上の大学で0.0〜4.0の5段階評価が用いられています。
GPAが高いことのメリット
- 大学院進学や海外留学を希望する場合に有利になる
- 応募できる奨学金の幅が増えたり申請に通りやすくなったりする
- 希望するゼミや研究室に通りやすくなる
- 就活で面接官からの印象が良くなる
GPAが高いことには、多くのメリットがあります。
たとえば、大学院進学を目指す場合や、海外留学を希望する場合、学内の推薦を得るためにGPAの最低ラインが設けられているケースがあります。それより低ければ、そもそも応募ができないというわけです。
キャリアアドバイザー
また、高いGPAは、学業に対する真剣さや努力を示す証拠となります。そのため、希望するゼミに通りやすくなったり、就職活動に有利になったりする可能性もありますよ。
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
GPAが低いことは良くないことだと不安になっている学生もいるでしょう。ですが、GPAが低くても必ずしも良くない印象に直結するわけではありません。どんな教授のどのような講義を受けたかによってもGPAは変わってくるためです。
たとえば、比較的簡単に良い評価を出す教授がいる一方で、難易度の高いテストで合格点をとってはじめて平均的な評価を出す教授がいることもあります。このように、成績の付け方は教授によっても少し異なりますよね。比較的優しい評価の仕方をしてくれる教授の講義が多い場合はGPAは上がりやすいですが、厳しい評価を付ける教授の講義が多い場合はたとえ本人に実力があってもGPAが低くなってしまうこともあるでしょう。
一部の企業では、GPAが本人の能力を正確に反映しないケースもあることを理解しています。そのため、GPAの数値が低くてもあまり気にしすぎず、自分が何を学んできたのか、何を身に付けたのかをしっかり示すことに力を注ぎましょう。
GPAが高い・低いにかかわらず知っておくべき3つの前提
就活生
自分のGPAはまさに平均値だから、就活や進学で有利になることはなさそうです……。
キャリアアドバイザー
ちょっと待ってください! GPAがすべてではないため、諦めるのはまだ早いですよ。
GPAが平均値だから、平均より低いからといって就活や進学で有利にならないと決めつけるのはおすすめしません。逆に言えば、GPAが高い=必ずしも進学や就活に有利になる、というわけではないんですよ。
ここからは、GPAが高い・低いにかかわらず、学生として知っておくべき前提を3つ紹介します。
①GPAがすべてではない
まず覚えておきたいのは、GPAがすべてではないということです。
確かにGPAは学校での成績を示す重要な指標ですが、それだけがあなたの能力や可能性を示すものではありません。つまり、GPAの高い・低いによってあなたの将来が決まるわけではないのです。
多くの企業や大学院では、GPAだけでなく、インターンシップの経験、課外活動、リーダーシップスキル、コミュニケーション能力など、さまざまな要素を総合的に評価しています。
キャリアアドバイザー
GPAが思うような数値でなくても、自分の強みや得意な分野を活かしてほかの面でアピールすることで、理想のキャリアを手に入れることは十分に可能ですよ。
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大学の成績としてGPAが合否に直接結びつくわけではないですが、履修科目などが参考にされることはあります。学生がどんな分野に興味を持っているのかを把握しやすくなるからです。
企業は学生が履修した科目から学生の興味関心のある分野を推測し、学生にその科目を履修した背景などを質問することで、学生の特徴をつかもうとすることがあります。自社や配属予定の部署との相性を測る一つの指標としているといえますね。
また、面接でその科目を履修した理由を伝えることで自分の興味があることや身に付けた知識をアピールすることもできます。自分の興味関心や価値観を裏付ける補足情報にもなると認識しておき、面接前などに振り返っておくと良いでしょう。
②大事なのは過去を分析してこれからに活かすこと
GPAの数値に一喜一憂するのではなく、過去の成績を分析して、今後の学びにどう活かすかを考えることが大切です。
たとえば、どの科目で点数が低かったのか、その理由は何かを振り返り、改善策を考えることが必要です。学習方法を見直したり、教授や先輩に相談したりすることで、次回の成績を上げることができるでしょう。
また、すでに進学準備や就活が始まっている場合でも、GPAを通して正しく自己分析ができれば、書類選考や面接を通して自分をアピールすることは十分に可能です。
キャリアアドバイザー
過去を振り返って落ち込んでしまう気持ちもわかりますが、「その経験をどう活かすか」という考えにシフトするようにしましょう。
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GPAが低いからといって自分は優秀でないと卑下することはありません。GPAが低くても優秀な学生は多くいますし、アピールできることはたくさんあります。
たとえば、単位を取得するのが難しいといわれている講義でも、授業内容がおもしろいという理由で履修する学生もいるでしょう。また、さまざまな分野に興味があるため、得意不得意にかかわらずいろいろな科目を履修することで、結果的にGPAが低くなってしまったという学生もいるかもしれません。講義は必要最低限にとどめて、部活動や学外の活動に力を入れている行動的な学生もいますよね。
GPAは履修した科目の成績の平均値です。そのため、GPAが低いからといって自己評価を低くする必要はありません。GPAが平均よりも低いと感じて落ち込んでしまったときは、学生時代に夢中になっていたことなどを思い出してみましょう。自分の積極性や興味関心の幅の広さ、行動力など、別の観点から自分をアピールする要素を探してみるのがおすすめですよ。
③GPAの数値に合わせた対策が重要
GPAが高い場合でも低い場合でも、それに応じた適切な対策を講じることが重要ですよ。
GPAが高い場合は、それをどうアピールするかを考えることが欠かせません。せっかくGPAが高くても、進学や就職が決まる大一番の場でうまくアピールできなければ、選考に落ちてしまう可能性もあります。
一方、GPAが低い場合は、それを挽回するための策を講じることが必要です。進学や就活にまだ時間的な余裕がある場合は勉強方法を変えてGPAを上げられる可能性もありますよね。
キャリアアドバイザー
就活における挽回方法はこのあと紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
高いほうが有利になる? 就活におけるGPAの3つの実情
就活生
実際、就活ではどのくらいGPAが重要になるんですか?
キャリアアドバイザー
重要になるケースもあれば、ほとんど見られないケースもあるというのが実情です。そのため、自分が受ける業界や会社の求人情報をチェックすることが必要です。
就職活動において、GPAは学生の学業成績を示す重要な指標です。しかし、GPAがどの程度重視されるかは、企業や業界、さらには採用担当者の方針によっても異なります。
ここからは、就活におけるGPAの実情を3つのポイントに分けて詳しく解説していきます。
①GPAの数値だけで合否が決まるケースは少ない
まず最初に知っておくべきことは、GPAの数値だけで合否が決まるケースは非常に少ないという点です。
GPAは学業の成績を示す重要な指標ですが、それだけでその人の能力や適性を判断することは難しいためです。成績だけで判断するのではなく、就活生の人柄や価値観、大学時代の経験からわかる総合的な能力などを重視する企業は多くあります。
採用担当者は、履歴書やエントリーシート(ES)、面接を通じて、応募者のコミュニケーション能力、問題解決能力、リーダーシップ、実務経験など、さまざまな要素を総合的に評価します。
キャリアアドバイザー
書類選考や面接では、GPAの高い・低いにかかわらず、自分の強みや経験をしっかりとアピールすることが重要ですよ。
②企業や業界によっては重視する場合もある
- 大学推薦で入社する場合
- 研究職や外資系など専門性の高い職に就く場合
- 大企業に応募する場合
GPAの数値だけで合否が決まるケースは少ないとはいえ、企業や業界によってはGPAを重視する場合もありますよ。
たとえば、研究職のように、高い専門知識が求められる分野では、GPAが高いことが重要な評価基準となることがあります。学校での成績が応募者の基礎的な知識や能力を示す指標とされるため、GPAが高いことが採用の重要なポイントになるのです。
また、大手企業や人気企業の場合、新卒採用で多くの応募者が集まるため、書類選考の段階でGPAをフィルタリングの一つとして用いることがあります。これによって、応募者を効率的に絞り込むことができるためです。
キャリアアドバイザー
自分が志望する業界や企業がGPAをどの程度重視するかを事前に調査し、それに応じた対策を講じることが欠かせません。
キャリアアドバイザーコメント川﨑 瑛久プロフィールをみる
GPAを重視する企業について述べていますが、重視されにくい業界や職種もあります。特に小売業や飲食業、一部の中小企業やスタートアップはGPAをあまり重視しません。また高度な専門性が求められない職種の場合は、GPAの重要度はあまり高くはないといえるでしょう。
小売業や飲食業は個人の顧客にサービスを提供する仕事であるため、大学時代の成績より対人スキルが求められることも多いです。一部の中小企業やスタートアップでは、人手不足ということもあり、自社との相性や働く意欲が見られることが多い傾向にあります。
また、専門的な技術職でない限り、事務職や営業職などは最初から高度な専門性が求められるわけではないため、GPAは重視されにくいでしょう。自分に合った業界や職種を選ぶ際には、これらの要素を考慮するのも選択肢を広げる一つの手段になりますよ。
③GPAの高さはアピールポイントになる
GPAが高いことは、それ自体が強力なアピールポイントとなります。
GPAが高いということは、学業に対して真剣に向き合い、努力したということを示す証拠です。だからこそ面接官に対して、「継続的に努力できる人」「自己管理能力が高い人」という印象を残すことができますよ。
キャリアアドバイザー
GPAだけを見て合否が決定することはほとんどないものの、「GPAが高いことの背景」という視点で見ると、多くの場合はポジティブな印象になります。
何が問われる? 企業が学生のGPAを通してみている3つの項目
就活生
GPAが合否に直接関係することは少ないのはわかって少し安心しました。では、採用担当者はGPAを通して何を見ているんですか?
キャリアアドバイザー
企業の採用担当者は、GPAを通して物事への取り組み方を見ていることが多いです。また、「卒業して無事に入社してくれるか」を見ていることもありますよ。
具体的にGPAを通して自分のどんな部分を見られているのか、気になりますよね。
ここからは、企業が学生のGPAを通してみているものを3つ紹介します。企業の目線を理解し、書類選考や面接で自分をどうアピールしたら良いかを把握しておきましょう。
①勉強に向かう姿勢や「やり抜く力」があるかどうか
まず企業がGPAを通して確認したいのは、学生の勉強に向かう姿勢や「やり抜く力」です。
高いGPAを維持するためには、日々の授業や課題、試験に対して真剣に取り組む姿勢が必要です。企業は、こうした学業への取り組み方が、仕事に対する姿勢にも反映されると考えます。
「やり抜く力を持っている」ということは、苦手なことに直面したりサボりたくなっても、手を抜かずコツコツと努力する能力があるということです。この力は、ビジネスの現場でも欠かせません。
キャリアアドバイザー
企業がその力を持っている学生を採用したいと思うのは、ある意味当然のことといえますね。
②業務に必要な知識やスキルを習得しているかどうか
次に企業が見るのは、業務に必要な知識やスキルを学生が習得しているかどうかです。
特に専門知識が求められる職種や業界では、GPAがその知識の習得度を測る重要な指標となります。たとえば、エンジニア、金融、医療などの職種や分野では、大学での学びがそのまま実務に直結することが多いため、高いGPAは必要な知識をしっかりと習得している証拠となります。
さらに、GPAの高い学生は、難易度の高い科目やチャレンジングな課題に取り組んできた経験が多いとされます。これにより、問題解決能力や分析力、批判的思考能力など、業務で求められるスキルが備わっていると判断されやすいです。
③卒業が見込めて無事に入社してくれるかどうか
最後に、企業がGPAを確認する理由の一つとして、学生が確実に卒業できるかどうかを見極めるためという点があります。
GPAが0や1に近い=「落としている単位が多い」「進級に必要な単位を取得できていない」などの可能性があるということです。最悪の場合、卒業が危ぶまれることもあります。
企業にとって、内定を出した学生が卒業できないのは大きなリスクとなります。採用にかけたコストや手間を無駄にしてしまいますし、計画していた人材確保ができなくなってしまうためです。
一方、高いGPAを持つ学生は、無事に卒業し、予定通り入社してくれる可能性が高いと見なされます。これは、企業にとって安心材料となり、採用の際の重要な判断基準の一つとなりますよ。
GPAだけでは合否が決まらないからこそ就活では事前準備が大切!
ここまで、就職活動においてはGPAは重要な評価基準の一つとなるものの、それだけで合否が決まるわけではないということを解説してきました。
つまり、GPAの高い・低いにかかわらず、しっかりと準備したうえで書類選考や面接に臨むことが重要なのです。高い場合はGPAをどうアピールするかを考えること、低い場合はどう挽回するかを考えておくことが選考突破のカギとなります。
ここからは、GPAが平均より高い場合、平均より低い場合それぞれにおける就活でのポイントを紹介していきます。事前準備をしっかりおこない自信を持って選考に臨めれば、合格する可能性もグッと上がりますよ。
自己PRでGPAの高さを効果的にアピールする3つのポイント
就活生
GPAが高いと、それだけで選考に有利になる気がするのですが……。
キャリアアドバイザー
単に「GPAが高いです」と伝えては、アピールになりません。なぜ高いのか、それをどう仕事に活かすのかを詳しく示すことが重要です。
企業の採用担当者は、GPAの高さそのものではなく、その背景にある努力を評価することが多いです。ここからは、GPAが平均より高い場合にそれを効果的にアピールする方法を、3つのポイントに沿って紹介していきます。
①専攻科目や研究内容を積極的にアピールする
GPAが平均より高い場合は、専攻科目や研究内容を積極的にアピールしましょう。
特に、志望する企業や業界に関連する科目や研究がある場合、それを強調することが効果的です。たとえば、マーケティングを専攻している場合は、マーケティング戦略に関する授業やゼミでの実践的な成果を具体的に説明することをおすすめします。
「マーケティング戦略の授業でA評価を獲得し、その際におこなった市場調査やデータ分析の経験が、御社のマーケティング部門で活かせると考えています」といった形で、自分の学びと企業の業務内容を結び付けることが重要です。
②どのように成績を上げたか過程を説明する
次に、成績を上げるためにどのような努力をしたか、その過程を具体的に説明しましょう。GPAが高いことを示すだけでなく、その裏にある努力や工夫を伝えることで、あなたの真面目さや問題解決能力をアピールすることができます。
- 苦労した場面やどう乗り越えたかをリストアップする
- テスト結果やレポートなど、具体的な成果物を見直す
- 教授やクラスメイトからフィードバックを得る
たとえば、「数学の成績が伸び悩んだ時、毎日2時間の自主学習を続け、理解を深めるために教授に積極的に質問しました。その結果、成績が飛躍的に向上し、最終的には学年トップの成績を収めました」といった具体的なエピソードを交えると、あなたの努力や継続力が伝わります。
キャリアアドバイザー
具体的なエピソードがあると、採用担当者に「社会人になっても同じように努力できそう」「入社後も活躍してくれそうだな」と思ってもらいやすくなりますよ。
③これまでの経験を仕事にどう活かすのかを示す
最後に、これまでの学業やGPAの高さが、具体的にどのように仕事に活かせるかを示しましょう。高いGPAを維持するために培ったスキルや知識が、職場でどのように役立つかを具体的に伝えることが重要です。
たとえば、「ゼミで培ったタイムマネジメント能力や、複数のプロジェクトを同時進行で管理するスキルは、御社のプロジェクト管理にも大いに役立つと考えています」といった形でアピールしましょう。
具体的な業務との関連性を示すためには、応募先の企業や職種でどんな仕事をするかを知っておく必要があります。企業研究も徹底的におこないましょう。
- 会社ホームページや採用情報を確認する
- 現場の社員が登壇する会社説明会に参加する
- 実際にその企業で働いているOB・OGに話を聞く
効果的なアピール方法を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。学業がテーマの自己PRについて、詳しく解説しています。
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挽回はできる! GPAが平均より低い場合にやっておくべき3つの準備
就活生
GPAが平均より低い場合は、挽回の余地はないのでしょうか……。GPAが高い学生と比べて、どうしても不利になってしまうような気がします。
キャリアアドバイザー
そんなことはありませんよ。GPAが平均より低い場合でも、別の部分での挽回は十分に可能です。
GPAは高いに越したことはありませんが、低いからといって志望する企業への就職を諦める必要はありません。ここからは、GPAが低い場合にやっておくべき3つの準備について解説します。GPAが低いからといって、就活を諦めるのは早いですよ。
①インターンシップで実務経験を積む
GPAが平均より低い場合は、インターンシップに参加するのもおすすめです。インターンでは、実務に近い業務を経験しながら、仕事の流れやビジネスマナーを学ぶことができますよ。
- インターン求人サイトで業種や職種を絞り込む
- 興味のある企業のホームページをチェックする
- OBやOGが勤めている企業を紹介してもらう
企業は実際の業務経験を重視することが多いため、インターンで得たスキルや知識は大きなアピールポイントとなるのです。GPAが低くても、その分、実務での経験でカバーすることができます。
キャリアアドバイザー
インターンに参加することは、自分の適性や興味を確認することにもつながりますよ。
インターンと内定の関係について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。
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②学業以外で力を入れていたことをアピールする
- ゼミやサークルでの経験、活躍
- 学外プロジェクトへの参加、成果
- ボランティア活動
- 資格取得
学業以外で力を入れていたことを積極的にアピールするのも、GPAの低さをカバーするのに効果的な方法です。
学業以外で取り組んだ経験は、リーダーシップやコミュニケーション能力、チームワークなど、多くのスキルを示す材料となります。たとえば、サークルでのリーダー経験を通じて得た組織運営能力や、アルバイトで培った顧客対応スキルなど、具体的なエピソードを交えて説明することが大切です。
キャリアアドバイザー
「学業以外の活動で培ったスキルが、業務でどのように活かせるか」を具体的に示すことで、GPAが低くてもほかの強みをアピールすることができますよ。
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③理由を聞かれたら回答できるように準備しておく
GPAが低い理由を聞かれた場合に備えて、納得のいく回答を準備しておくことも欠かせません。
面接では、GPAが低い理由について質問されることがあります。その際、曖昧な回答やネガティブな印象になる回答は避けましょう。正直に、かつ前向きな姿勢で説明することが大切です。
- 教授の教え方が悪かったから
- そもそもSやAを取りにくい授業が多かったから
- 忙しくて勉強する時間が取れなかったから
- もともと勉強が苦手だから
たとえば、「大学時代は部活動と学業の両立に挑戦しており、部活動に多くの時間を費やしていました。その結果、学業成績に影響が出てしまいました」と適切な理由を述べましょう。
「しかし、部活動を通してリーダーシップやチームワークを学びました。その経験を通じて得たスキルは、御社のチームで大いに活かせると考えています」といった具体的かつ前向きな回答を準備しておくことが重要です。
GPAの平均を知りたい学生からよくある質問に回答!
GPAは大学の成績を表す重要な指標のため、平均より高い・低いを気にする学生も多いと思います。
そこで、GPAの平均を知りたい学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。疑問点を解消して、自身を持って就活に臨みましょう。
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GPAが平均より低いと就活で不利になりますか?
GPAが平均より低い場合、確かに就活で不利になる可能性があります。ただし、それだけがすべてではありません。企業は候補者を多角的に評価するため、成績が低い場合はその理由をしっかり説明し、そのなかでの学びや改善点を強調することで挽回できる可能性は大いにあります。
たとえば、「学業以外の活動に力を入れていた」といった具体的な理由や、その活動から得たスキルをアピールすることで、GPAの低さをカバーすることが可能ですよ。
-
GPAが平均より高い場合のアピール方法を教えてください。
GPAが平均より高い場合、それをしっかりとアピールすることが非常に有効です。まず、高いGPAを維持するために、どのような努力や工夫をしたのか具体的に説明しましょう。1年生の頃から計画的にコツコツ勉強した、スキマ時間をうまく活用して研究に励んだ、などが挙げられます。
そのうえで、その経験から得たスキルを今後どう活かしていくのかを示すことが欠かせません。面接官に「入社後も活躍してくれそうだな」と思ってもらうことが就活成功のカギです。
GPAの平均はあくまで参考値! 高い低いにかかわらず将来の活躍イメージを伝えよう
ここまで、GPAの平均や就活における重要性、GPAが高い・低い場合それぞれの対策方法を解説しました。
大学生のGPAの平均は、2.4〜2.8程度といわれていますが、大学や学部によって平均値は異なるため、あくまでも参考値として覚えておきましょう。
また、就職活動においてGPAは重要な評価基準の一つになるものの、それだけであなたのすべてが評価されるわけではありません。GPAの平均が高いからといって必ずしも成功するわけではないですし、逆にGPAが低いからといってチャンスがないわけではないのです。
GPAの高低にかかわらず、自分の強みや経験を効果的にアピールし、将来の活躍イメージを具体的に伝えることが就活成功のカギとなります。GPAはあくまで一つの参考値に過ぎないことを理解し、自信を持って自分の可能性を企業に伝えましょう。
大学からもらった成績表にはGPAの記載がありますが、これってそもそもどういう意味なんでしたっけ……?