目次
- 空港で働くためには仕事内容や必要スキルの事前理解がカギになる!
- 志望業種以外も覚えよう! 空港はさまざま仕事が連携して成り立っている
- まずは確認! 空港で働く仕事の3つ魅力
- さまざまな国籍や職種を相手に接客ができる
- 高い専門性がもとめられる環境で働ける
- 責任感がもとめられる仕事に携わることができる
- 空港で働く仕事の5つの勤務先
- ①航空会社
- ②空港運営会社
- ③旅客ハンドリング会社
- ④グランドハンドリング会社
- ⑤航空整備会社
- 航空機にかかわる空港で働く仕事
- ①パイロット
- ②客室乗務員(キャビンアテンダント)
- ③航空管制官
- ④マーシャラー・グランドハンドリング・マーシャラー(航空機地上支援業務)
- ⑤ケータリングスタッフ(ケータラー)
- ⑥航空整備士
- ⑦航空貨物スタッフ
- 空港利用者サポートする空港で働く仕事
- ⑧グランドスタッフ(GS)
- ⑨空港案内・旅客サービス
- ⑩ターミナルサービス
- ⑪販売スタッフ
- ⑫レストランスタッフ
- ⑬警備スタッフ(手荷物検査)
- ⑭インフォメーション
- 空港・飛行機の安全管理にかかわる空港で働く仕事
- ⑮運行管理者(ディスパッチャー)
- ⑯入国審査官
- ⑰検疫官
- ⑱税関職員
- ⑲空港警備
- ⑳車両整備士
- 空港内外の環境・設備にかかわる空港で働く仕事
- ㉑環境・清掃管理
- ㉒グリーンサービス
- ㉓インフラ設備管理・運用
- ㉔工事施工管理
- ㉕物流サービス
- ㉖空港管理・運営
- 空港で働く仕事にもとめられる3つのスキル
- コミュニケーション:さまざまな職種との連携が必要になる
- ホスピタリティ:どのような顧客にも柔軟に対応できる必要がある
- 語学力:海外のスタッフや乗客と意思疎通を取れる必要がある
- 自分に向いてる空港で働く仕事を見つける5つの方法
- ①自己分析をおこなう
- ②空港で働く仕事を詳しく研究する
- ③キャリアプランを設計する
- ④キャリアアドバイザーに相談する
- ⑤適職診断ツールを使う
- 確認しよう! 空港で働く仕事にもとめられる資格7選
- ①事業用操縦士
- ②一等・二等航空整備士
- ③一等・二等航空運航整備士
- ④運航管理者技能検定
- ⑤TOEIC
- ⑥自動車運転免許
- ⑦フォークリフト免許
- ライバルに差をつける! 持っていると有利になる資格を紹介
- 英語以外の語学検定
- 全国手話検定試験手話検定
- 接客サービスマナー検定
- 国際航空貨物取扱士
- 空港で働く仕事は専門性がもとめられる! 自分に適した職種を見つけよう
空港で働くためには仕事内容や必要スキルの事前理解がカギになる!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「空港で働く仕事にはどのような仕事があるのでしょうか」
「空港で働く仕事に就職するためには、学生時代に何をすれば良いのでしょうか」
このような質問を学生からされることがよくあります。たしかに、空港で働く仕事と言ってもパイロットや客室乗務員などの有名な仕事しかイメージが湧きませんよね。
空港ではこれらの仕事以外にも多くの人が活躍しています。仕事内容だけでなくもとめられるスキルも異なるため、自分が興味あることで空港で働けるチャンスがありますよ。
この記事では、空港で働くことに興味がある学生に向けて、空港で働く仕事の仕事内容と必要な資格、スキルについて詳しく解説します。
志望業種以外も覚えよう! 空港はさまざま仕事が連携して成り立っている
キャリアアドバイザー
空港で働く仕事を調べるときに重要なポイントは、志望業種以外にもさまざまな仕事について詳しくなることです。空港で働く仕事は人気で高倍率になることが多いため、志望業種にこだわると就活のハードルが上がってしまいます。毎年人気の客室乗務員は、採用倍率が100倍を超えることもあります。
また、志望していない職種であっても志望職種と同じやりがいを感じられることがありますし、空港内で連携をして働くこともあります。納得感を持って就活を終えるために、仕事理解を深める段階では特に志望職種にこだわらず幅広く空港で働く仕事をリサーチしましょう。
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まずは確認! 空港で働く仕事の3つ魅力
「空港で働くことに興味があるけど、具体的にどんな魅力があるかわからない」と思う学生もいますよね。
空港の仕事はあまり知られていませんが、パイロットや客室乗務員以外の仕事でも「空港で働くやりがい」は大きいですよ。仕事の魅力を具体的に把握することで、より熱意がある志望動機の作成にもつながります。
ここからは空港で働く仕事の3つの魅力について解説しますね。
さまざまな国籍や職種を相手に接客ができる
空港はビジネスや観光で多くの外国人も訪れるため、異なる文化の人とかかわることができますよね。特に日本は外資系企業が多いためビジネスシーンの利用者がいたり、観光地が多いため外国からの観光客が多かったりする特徴があります。そのため、仕事を通じて様々な価値観を築くことができるのです。
たとえば、接客サービスをした後に「Have a good day !(良い一日を過ごしてください)」と言われる機会は日本ではありませんよね。このような異文化を普段の仕事から体感できることは魅力のひとつです。また、客室乗務員のような長時間サービスする仕事では、より深い文化の違いを体感することもできますよ。
高い専門性がもとめられる環境で働ける
小さなミスが搭乗客の命にかかわる重大事故につながることもあり、熟練した技術や高い専門知識がもとめられます。このような専門的なスキルがもとめられる職場では、難易度の高い試験や資格取得に熱心に取り組んだ人と働くため、同じ職場の職員同士で切磋琢磨することにもつながりますね。
実際に、パイロットは完全に予想することができない天候に対応して仕事をしなければなりません。そのため、操縦だけでなく天候など多岐にわたる知識がもとめられ、国家資格の取得がもとめられています。
また、空港には様々な国籍の人や人種が集まるため、予想外の事態も起きやすく、緊急時には迅速に対応しなければなりません。一般では習得できない高い専門性がもとめられるからこそ、やりがいが大きく魅力的な仕事でもあります。
責任感がもとめられる仕事に携わることができる
空港の仕事は、たくさんの人の命を預かる仕事であるため、責任感と管理能力がなくてはならない素養です。いかなる場合でも事故を防ぎ、空港を訪れる全ての人の命を守ることを最優先に考えなければなりません。このような責任感を持って仕事をすることにやりがいを感じる人は、空港で働く仕事で強みを発揮することができますよ。
たとえば、レーダーや無線を使って飛行機の飛行誘導をする「空港管制官」は、航空機にトラブルが起きたときにも冷静に対応することで、発着状況に影響なく対応することができます。多くの人に影響を与える責任感がある仕事ですが、自分の判断や対応内容によって多くの人のためになる仕事とも考えられますね。
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空港で働く魅力として、顧客の反応がダイレクトにわかるといった面もあります。もちろん仕事内容にもよりますが、グランドスタッフや客室乗務員であれば、直接顧客とコミュニケーションをとる機会があります。顧客のニーズに合うサービスを提供できれば「ありがとう」と声をかけてもらえるため、モチベーションアップにつながりやすい環境です。「人の役に立ちたい」「誰かを笑顔にしたい」といった利他的な価値観の場合は、とくにやりがいを感じやすいでしょう。
また、日々相手にする顧客の人数も多く、相手によって叶えるべきニーズはさまざまです。任される業務内容は毎日同じでも、働き方が同じという日は1日たりともありません。ルーティンワークではなく、変化が多い環境を好む人にとっても魅力的な環境といえます。
昨今、インバウンドの需要が高まっており、旅行をする人や空港を利用する人口が世界中で増加しています。空港での仕事のニーズは今後どんどん高まっていくでしょう。
空港で働く仕事の5つの勤務先
空港というと航空会社を思い浮かべがちですが、航空会社以外にも多くの会社がかかわっています。
どのような仕事をするかによって就職する会社が異なるので覚えておきましょう。空港には以下のような会社がかかわっています。
①航空会社
航空会社とは、航空機を用いて旅客や貨物を輸送する会社で「エアライン」と呼ばれることもあります。
航空会社の種類は、大きく分けて下記の3つです。
- 旅客航空会社
- 格安航空会社(LCC)
- 貨物航空会社
旅客航空会社
旅客を乗せて輸送する旅客機を運航する会社で、航空会社と言えば一般的に人が乗る旅客機を運航している航空会社をさします。
国内外には大小たくさんの旅客航空会社があり、国内大手の航空会社として、全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)が有名です。ほかにも、各地方に根付いた小規模なローカル航空会社なども複数存在します。
格安航空会社(LCC)
LCCとは「Low Cost Carrier」の略で、従来のサービスを簡素化し、運航の効率化やコスト削減によって低価格で運行する航空会社です。
具体的には、LCCでは機内食やドリンクサービスの有料化や座席指定ができないといった、大手航空会社では当たり前のサービスが利用できない特徴があります。その代わり、利用者は低価格で航空機を利用できるようになり、利便性が高まっています。
貨物航空会社
貨物機で全国各地へ貨物輸送をおこなう航空会社です。貨物機は、貨物輸送のための航空機なので原則旅客の輸送をおこなうことができません。
貨物航空会社はさらに、「国際貨物航空会社」と「国内貨物航空会社」に分けられ、貨物機と旅客機の両方の路線を持っている航空会社もあります。
こちらの記事では航空業界について解説していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
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②空港運営会社
空港を管理する会社で、主な仕事は空港ビルなどの施設管理やインフォメーション業務です。ターミナルビルの保守管理のほか、旅客サービス業務、ターミナル内のショップ・レストランの管理運営業務など、空港の運営の仕事は多岐に渡ります。
地方空港では、航空会社から旅客ハンドリング業務を請け負っているケースもあります。
③旅客ハンドリング会社
空港の利用者に対するサービスを提供する会社で、乗客の案内・誘導やチェックイン・発券業務、搭乗ゲート業務を担当しています。いわゆる、グラインドスタッフやディスパッチャーの仕事は、旅客ハンドリング会社勤務の社員が担当していますよ。
他にもコントローラー業務と言って、航空機のドアが閉まるまでお客様の搭乗可否判断や危険物の受託判断など安全かつ時間通りに運行するサポートも提供しています。
④グランドハンドリング会社
飛行機が空港に駐機している間に、整備、貨物の搭載や取り下ろし、航空機の誘導、燃料補給、清掃など、航空機の運航を支援する会社です。具体的には次のような業務をおこないます。
- 到着機の誘導
- 乗客が旅客機を乗降する際に利用する旅客搭乗橋やタラップ車の脱着
- 貨物室内の航空コンテナの積み下ろし
- 出発機を前から押して滑走路まで押し出す業務
- 旅客機を格納庫や他のスポットへ牽引する業務
- 機内で使用する水の補給、汚水の回収
グランドハンドリング会社の業務は、航空会社のグループ会社が提供していることもあります。
⑤航空整備会社
整備士は、飛行機を安全に運航するために、飛行機の点検整備をおこなう会社です。航空整備士の仕事には機体やエンジンなどの定期点検や修理、機体の洗浄などメンテナンスサービスに加えて、パイロットの訓練で使用するフルフライトシミュレーターの保守点検まで含めた幅広い分野があります。
なお、航空整備会社の仕事は航空会社の技術職が担当していることもありますよ。
航空機にかかわる空港で働く仕事
- パイロット
- 客室乗務員(キャビンアテンダント)
- 航空管制官
- グランドハンドリング・マーシャラー(航空機地上支援業務)
- ケータリングスタッフ(ケータラー)
- 航空整備士
- 航空貨物スタッフ
航空機にかかわる仕事といえば、パイロットや客室乗務員を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。しかし、航空機にかかわる仕事は我々の目にみえる仕事にもさまざまな仕事が存在します。
ここからは、航空機にかかわる仕事について具体例をあげて紹介します。
①パイロット
パイロットは、旅客機を安全に操縦する仕事です。旅客機は機長と副操縦士の2名体制で操縦をおこないます。操縦だけでなく気象データや燃料の確認、コックピット内の点検など操縦以外の仕事も担当しています。
航空会社のパイロットになるには、3つの方法のいずれかを選択する必要があります。
- パイロット訓練生として航空会社の入社試験を受けパイロット訓練を受ける
- 航空大学校で「定期運送用操縦士」の免許を取り就職する
- 航空機操縦専門の学科・コースで「事業用操縦士」の免許を取得し就職する
パイロットになるには国土交通大臣の技能証明を受けて、指定の資格を取得しなければなりません。パイロットに必要な資格については後半で詳しく解説します。
こちらの記事では自社養成パイロットについて詳しく解説しています。対策方法についても紹介していますので、あわせて参考にしてみましょう。
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②客室乗務員(キャビンアテンダント)
客室乗務員は、「サービス要員」として乗客へのサービス提供をしています。他にも火災や救急救命、緊急着りつなどの緊急事態が発生したときには、乗客の安全を確保する「保安要員」としての仕事も客室乗務員の仕事です。それぞれの仕事は、入社したら研修を受けて、機内での適切なサービスの提供や緊急時の対応スキルを身に着けます。
客室乗務員になるには、航空会社に就職する必要があります。エントリーをするためには、英語力と学歴がもとめられます。英語力はTOEIC550点〜650点程度がもとめられます。学歴は、多くの航空会社が応募条件を「学士や専門士」としているため、客室乗務員になるには4年制の大学か2年制の短期大学や専門学校を卒業する必要があります。ただし、一部の航空会社では高卒でも応募が可能ですよ。
③航空管制官
航空管制官はレーダーや無線機を使って、航空機の離着陸の指示や航空機同士が接触事故を起こさないように進路の誘導をおこなう仕事です。管制塔から飛行機に対して離陸と着陸の許可を出したり、レーダー管制室から方向や高度の指示を出したりしますよ。
航空管制官は国土交通省の国家公務員のため、航空管制官採用試験に合格しなければなりません。国土交通省に採用後は、航空保安大学校で8カ月の学科・技能研修を受け、各地の空港または航空管制部に配属されます。そこでの実地訓練を経て、技能証明を受けたのちに航空管制官として管制業務に就きます。
④マーシャラー・グランドハンドリング・マーシャラー(航空機地上支援業務)
マーシャラーとは、「パドル」を両手に持ち、手旗信号のようにパイロットに合図を送ることで、旅客機を正確な位置に誘導する職業です。他にも飛行機への給油や搭乗口の取り付けも担当しており、想像してグランドハンドリングとも言いますよ。
マーシャラーになるにはハンドリング会社に入社した後、貨物の積み下ろしなどを経験し、社内の学科試験と実技試験に合格しなければなりません。マーシャラーは他のグランドハンドリング業務をおこなうことが多く、特殊車両の運転をすることがあるため、次のような資格が必要です。
- 普通自動車免許(マニュアル)
- けん引自動車運転免許
- 大型特殊自動車運転免許
⑤ケータリングスタッフ(ケータラー)
ケータリングスタッフの業務は機内食にかかわる仕事です。搭乗客数などに応じて機内食を作り、それを航空機に積み込んで、ギャレー(機内にあるキッチンのような所)にセットし、客室乗務員へと引き継ぐ仕事です。飛行機が到着後に食器やカートの洗浄業務や新メニューの企画や食材の調達などもおこないます。
ケータリングスタッフになるにはケータリング会社に就職することが必要です。調理師や栄養士の資格が必要だと思っている人も多いのですが、特に必要ありません。
⑥航空整備士
航空整備士は、飛行機の点検整備をおこなう業務です。航空機が空港に到着してから次の出発までの短時間で整備・点検をする「ライン整備」と1〜2ヶ月かけて整備・修理をおこなう「ドック整備」がありますよ。
航空機の整備には国家資格の取得が必要で、航空機の大きさや種類、整備内容に応じての5種類があります。
- 一等航空整備士
- 一等航空運航整備士
- 二等航空整備士
- 二等航空運航整備士
- 航空工場整備士
受験するには整備経験が必要なため、大学の工学系学部や専門学校などを卒業後、大手航空会社や航空整備会社に就職して経験を積んで取得を目指すのが一般的です。
⑦航空貨物スタッフ
航空貨物スタッフになるには、エアカーゴ会社に就職することが必要です。航空貨物スタッフはエアカーゴスタッフとも呼ばれ、世界各地から航空機で運ばれてくるさまざまな荷物の仕分け、集配や運搬をおこないます。そのほかにも、貨物が積み込まれる前の積荷目録を税関に提出することや、航空運送状の内容と貨物内容の照合など、さまざまな手続きと専門知識が必要です。
取り扱う書類が英文であることが多いため、英語力を身につけなければなりません。フォークリフトやクレーンの操作技能・資格が必要な場合もあります。
空港利用者サポートする空港で働く仕事
- グランドスタッフ(GS)
- 空港案内・旅客サービス
- ターミナルサービス
- 販売スタッフ
- レストランスタッフ
- 警備スタッフ(手荷物検査)
- インフォメーション
空港で働く仕事は航空機にかかわる仕事だけでなく、空港利用者にサービス提供する仕事もありますよね。ここからは、空港利用者をサポートする仕事を紹介します。
⑧グランドスタッフ(GS)
グランドスタッフは、チェックイン業務やゲート業務、バゲージクレーム業務を担当しています。
- チェックイン業務:旅客の搭乗手続きをおこなう
- ゲート業務:搭乗ゲートで搭乗案内をする
- バゲージクレーム業務:荷物の引き渡し場所で乗客の荷物のケアをする
グランドスタッフは航空会社の制服を着用しているので、航空会社社員だと思われがちですが、ほとんどのグランドスタッフは、航空会社のグループ会社に所属しています。
グランドスタッフになるには「旅客ハンドリング会社」と呼ばれる空港での旅客サービスを専門におこなう会社に就職するのが一般的です。グランドスタッフの仕事は、コミュニケーション能力や語学力がもとめられます。
⑨空港案内・旅客サービス
空港案内の仕事は、カウンター内だけでなく空港内を巡回して、困っている来港者の対応をするため空港で一番お客様に身近な存在です。
- 空港利用者への情報提供
- ターミナル施設案内
- フライトインフォメーション
- 空港からの各種交通アクセス乗車券
- リムジンバスのチケットの販売
- 国内・海外旅行傷害保険の取り扱い
空港案内・旅客サービスの仕事に就くためには、空港ビルの案内・旅客サービスを請け負っている会社に就職します。空港スタッフもお客様との会話が必要な仕事なので、コミュニケーション能力や語学力が必要です。
⑩ターミナルサービス
ターミナルサービスの仕事は主に手荷物関連に携わる仕事で、次のようなことを応しています
- 手荷物カートの管理及び整理
- ショッピングカートの管理及び整理
- 手荷物の一時預かり
- コインロッカーの管理
国際線ターミナルで勤務するときには24時間営業なので、時間帯を問わずに仕事を担当します。
空港ビルのサービスを管理している会社に就職することで、ターミナルサービスの仕事をすることができます。 学歴や必須資格は特に必要ありません。
⑪販売スタッフ
空港の販売スタッフは、空港ビル内のショップで働くスタッフです。ショップの運営や商品の販売、接客、商品管理などをおこないます。
空港内のショップで働くためには、空港ビル内のショップや免税店を運営する会社に就職することが必要です。海外からのお客様を相手にすることも多いため、語学力やコミュニケーション能力が必要です。
⑫レストランスタッフ
レストランスタッフは空港ビル内のレストランでのサービスや調理、ラウンジでの接客をおこなう仕事です。
空港ビル内のレストランを運営する会社に就職することでレストランスタッフとして働くことができます。特に資格は必要ありませんが、調理スタッフの場合は、専門学校などで調理師免許を取得しておくと良いでしょう。
⑬警備スタッフ(手荷物検査)
警備スタッフの仕事は、X線を使って手荷物内の危険物を検出することです。保安警備員とも呼ばれ、次のような検査を行っています。
- 搭乗客の身体検査と携行手荷物の検査
- 手荷物カウンターで預けた貨物室に積載する手荷物の検査
- 旅客以外で保安区域に立ち入る人間・物への検査
警備スタッフになるには、空港ビルの警備を請け負っている会社に就職することが必要で、資格は特に必要ありません。
⑭インフォメーション
インフォメーション業務は、空港を利用する人に対して情報提供をおこなう仕事です。空港内には複数の案内所が設けられており、総合案内所や案内カウンターなどを、インフォメーション・スタッフが常駐してこのようなサービス提供しています。
- フライト情報やターミナル内の施設案内
- 車椅子・ベビーカーの貸し出し
- 館内放送の受付
他にも各種交通乗車券やリムジンバスチケットの販売、旅行傷害保険の取り扱いをしています。
インフォメーションの仕事に就くためには、空港ビルの案内・旅客サービスを請け負っている会社に就職します。
空港・飛行機の安全管理にかかわる空港で働く仕事
- 運行管理者(ディスパッチャー)
- 入国審査官
- 検疫官
- 税関職員
- 空港警備
- 車両整備士
空港は多くの人が利用するため、事件が起きないように厳重に管理されています。また、航空機にも問題が起きないように多くの仕事が携わっていますよ。
ここからは、空港の安全性を保ったり、飛行機の安全管理にかかわったりする仕事を紹介します。
⑮運行管理者(ディスパッチャー)
運行管理者(ディスパッチャー)業務は、目的地までの運航情報を分析して飛行計画を作成するほか、運行状況を地上で把握して運行のサポートをする仕事です。具体的にはこのような仕事を担当していますよ。
- 天候や気流の状態、航空機の乗客数や貨物の重量など運航の情報収集
- 運航に必要な最新の気象情報を乗務員への伝達
- 機長が承認した飛行計画を飛行計画を航空管制センターに提出
- 航空機の運航中は運航状況を監視し、航路の情報を機長へ伝達
- 乗務員と交信をおこなって、機内に異常がないか確認
- 悪天候などで目的の空港に着陸できないときに代替の着陸地の手配
- 安全で効率のよい飛行コースや高度を決定し飛行計画を作成
運行管理者(ディスパッチャー)になるには、航空会社へ就職をしましょう。学歴や必須の資格はありませんが、英語力があると就活で有利になりますよ。
⑯入国審査官
入国管理審査官は、日本に入出国しようとする外国人に対しての入国審査です。入国時に次のような審査をおこない、不正入国を防いでいます。
- パスポートやビザが有効か
- 日本での活動ができる資格があるか
- 違法な荷物を持ち込んでいないか
- 虚偽の申請をしていないか
入国審査官になるには国家公務員採用一般職試験を受験して合格しなければなりません。さらに、最終合格者の中から、各地方入国管理局の面接試験に合格した人が入国管理局職員として採用されます。 最初は「法務事務官」として採用され、経験を積むことで「入国審査官」の仕事を任されます。
⑰検疫官
検疫官とは、病害虫や感染症が海外から国内に持ち込まれることを水際で防ぐために出入国者の健康状態を診る看護師です。検疫官は次のような仕事を担当していますよ。
- サーモグラフィーを使った搭乗客の体温チェック
- 搭乗客の健康相談
- 検疫ブースで質問票を回収
- 症状や感染の可能性がある乗客の健康診断
- 感染症患者を発見した場合の隔離や消毒
- 輸入食品の審査・検査・監視
検疫官は厚生労働省に所属する国家公務員であるため、採用試験に合格しなければなりません。さらに、受験資格として看護師資格と普通自動車免許を取得している必要があります。就活をより有利に進めるためには「感染管理認定看護師取得者」や「保健師」免許があると好印象になりますよ。
⑱税関職員
税関職員は、国際線の空港内に設置されている税関の入国カウンターで、旅行客の手荷物検査をすることが主な仕事です。
輸出入品の書類審査や麻薬探知犬・X線検査装置を活用した検査、麻薬や拳銃など禁止物を持ち込んでいないか、関税や消費税などの税金が正しく徴収されているかを取り締まっています。
入国審査官になるには、国家公務員採用一般職試験を受験して合格しなければなりません。
さらに、最終合格者の中から各税関での採用試験に合格した人が「一般職」の税関職員として採用されます。ただし、税関は空港だけでなく港にもあり、人事によっては空港配属になるとは限らないので注意が必要です。
⑲空港警備
空港警備の仕事は、空港ビル内の安全管理をおこなう業務です。 ビル内の巡回や点検、防災センターでの防災システムの監視業務、駐車場の管理などを担当します。24時間・365日体制で空港を利用されるお客様の安全を守っています。
警備スタッフになるには、空港ビルの警備を請け負っている会社に就職することが必要です。資格は特に必要ないので、誰でもエントリーすることができますよ。
⑳車両整備士
車両整備士の仕事は、空港用特殊車両の点検・整備・修理です。空港用特殊車両の構造は普通自動車と異なる部分が多く、整備士は多種多様な車両構造を理解した上で整備をおこなう必要があります。
また、通常の整備や点検のみならず、突発的な故障への対応ももとめられ、迅速かつ正確に作業を進めなければなりません。
航空会社や車両整備関連会社に就職すると、車両整備士になることができます。車両整備士になるには、普通自動車免許(MT)と自動車整備士3級以上の資格が必須です。また、自動車検査員や大型特殊自動車運転免許・牽引免許を取得している場合は優遇されますよ。
空港内外の環境・設備にかかわる空港で働く仕事
- 環境・清掃管理
- グリーンサービス
- インフラ設備管理・運用
- 工事施工管理
- 物流サービス
- 空港管理・運営
ここまでは空港ならではの仕事でしたが、空港を施設として考えると商業施設などと同じような仕事も活躍していますよね。
ここからは、空港の環境や設備にかかわる空港で働く仕事について紹介します。
㉑環境・清掃管理
空港や航空機の環境美化や清掃を担当する仕事が、環境・清掃管理の仕事です。空港の環境美化は床掃除やトイレ掃除、ゴミ回収などを担当し、航空機の清掃業務は機内の清掃や座席周りの準備も担当しています。
また、複数の会社が担当しているときには、会社間の調整業務なども担当しています。
空港の環境・清掃管理の仕事に興味ある学生は、空港ビルの清掃の請負会社へ就職しましょう。応募するときに、学歴や資格は問われていないですよ。ただし、入社後には清掃や害虫駆除の講習を受講することや資格取得が必要になることもあります。
㉒グリーンサービス
グリーンサービスは、空港内外の観葉植物などを使った景観維持のための植物育成・管理、緑地管理、植物のディスプレイ管理をおこなっていますよ。他にも、フラワーショップの商品販売を担当することもあります。
空港のグリーンサービスの仕事をするためには、空港ビルのグリーンサービス請負会社へ就職しましょう。学歴や資格はもとめられていないですよ。就職先によって、入社後にガーデニング関連の資格が必要になることもあります。
ただし、観葉植物のメンテナンスは外での作業になることもあり、重い植物を運ぶこともあるため体力がもとめられることに注意してください。
㉓インフラ設備管理・運用
空港のインフラ設備管理・運用とは、電気や空調、給排水、防災などの点検・測定とトラブル時の対応をする仕事です。空港にはショップや客室ロビーだけでなく、機械室や電気室、事務室、空港職員通路などがあり、常に利用できる状態にしておかなければなりません。空港は24時間営業しているため、シフト制など不規則な勤務形態になることが多いです。
空港のインフラ設備管理・運用の仕事をするためには、専門に請け負っている企業へ就職しましょう。学歴や必須の資格はありませんが、電気や機械、情報などの工学系の知識があると就活で有利になります。
㉔工事施工管理
空港の工事施工管理とは、空港内のターミナル・店舗の建設や改修、滑走路の増設や改修などさまざまな工事の対応や工程管理をおこなう仕事です。工事の対応だけでなく、予算の管理や役所への手続き、書類作成など事務的な作業も担当します。
空港の工事施工管理を仕事にするためには、空港ビルの工事を請け負う会社に就職しましょう。学歴や必須の資格はありませんが、建築や電気、機械などの知識があると就活で有利になりますよ。
㉕物流サービス
空港の物流サービスの仕事は、空港内のショップや免税店などで販売されている商品の検品から仕分け、配送、倉庫管理までを担当しています。海外から輸入される免税商品の通関手続きも空港の物流サービスが担当しています。
物流サービスの仕事に興味ある学生は、空港ビルの物流サービスを請け負う会社に就職しましょう。学歴や必須の資格はありませんが、英語のコミュニケーションができると、免税店へ商品の受け渡しなどでコミュニケーションが取れるため好印象になります。また、通関手続きの仕事を担当したい人は、入社後に通関士の資格が必要になります。
㉖空港管理・運営
空港やターミナルビルの施設を管理・運営する仕事です。具体的には、事務所や店舗などの不動産賃貸、駐車場の管理などを担当していますよ。他にも、免税店やおみやげ店、レストラン、カフェなどの店舗経営や警備なども担当しています。新たな路線の航路やお店の誘致をすることもあるため、空港のブランディングを担っているとも考えられますね。
これらの仕事をするためには、空港管理・運営会社に就職をしましょう。必要な資格はないので誰でもエントリーすることができますよ。
キャリアアドバイザーコメント石川 愛プロフィールをみる
空港での仕事はさまざまですが、各職種をより深く知るためには、まず企業のコーポレートサイトをチェックしてみましょう。いろいろな航空会社が、写真つきでの詳細な業務内容や1日の仕事の流れなど、学生のイメージがつきやすいようわかりやすく説明してくれています。
なかには社員インタビューを載せている企業もあり、社員が実際に仕事をしてみてやりがいに感じたことや大変だったことなど、リアルな意見が紹介されていることもあります。ただ仕事内容を知るだけでなく、実際に業務に携わった社員の声も把握することで、より理解を深めることができるでしょう。
また可能であれば、インターンに参加するのもおすすめです。インターンでは実際の業務内容を体験することができたり、社員に直接質問できる機会があります。また、ノーマークだったけれど実際に話を聞いてみたら面白そうと感じる職種を発見できるかもしれません。自分の可能性を広げるためにも、ぜひ積極的にインターンに参加してみてくださいね。
空港で働く仕事にもとめられる3つのスキル
多岐にわたる空港で働く仕事を紹介しましたが、これらの仕事に共通してもとめられるスキルもあります。そのスキルを学生時代に身につけることで、就活で有利になるだけでなく、就職後に活躍できる人材になりますよ。
ここでは、空港で働く仕事で特にもとめられる3つのスキルについて紹介します。
コミュニケーション:さまざまな職種との連携が必要になる
コミュニケーション能力が必要な仕事は「空港利用者サポートする仕事」以外に必要ないと考えている学生もいるのではないでしょうか。たしかに、利用者と直接会話をする仕事では特にもとめられます。しかし、利用者とかかわる仕事以外でも空港で働く仕事には共通してコミュニケーション能力がもとめられます。空港で働く仕事はさまざまな職種が連携しているため、スムーズに仕事をするために必要なスキルと言われていますよ。
ホスピタリティ:どのような顧客にも柔軟に対応できる必要がある
空港を利用する人は、すでに空港を使い慣れている人だけでなく、初めて空港を利用する人もいますよね。このように一人ひとりのお客様の立場に立って接することが空港で働く仕事は重要です。
たとえば、使い慣れている人に対して初めてのお客様と同じように詳しく説明すると、嫌悪感を示してしまうかもしれません。逆も同じで、初めて空港を利用する人に対して、説明が不十分だと不安な状態にさせてしまいます。
自分の仕事をこなすという考えではなく、相手に合わせて仕事をするという考え方やスキルやさまざまな人が利用する空港の仕事だからこそもとめられていますよ。
語学力:海外のスタッフや乗客と意思疎通を取れる必要がある
お客様とコミュニケーションをとる仕事以外にも、空港で働く仕事は海外とのやりとりや英文書類を見ることもあります。そのため、最低限の語学力を必要としている仕事が多いという特徴があります。
たとえば、航空管制官は通信はすべて英語でおこなうため、意思疎通を取るために語学力が欠かせません。また、物流サービスであっても運ぶものに英語の注意書きが書いてあることがあります。そのときに、自分で判断ができないと仕事の効率が悪くなってしまいます。
このように空港で働く仕事は、職種に問わず他の仕事に比べると外国語に触れる機会が多いため、語学力がもとめられることも覚えておきましょう。
こちらの記事では就活における英語力について解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーコメントアドバイザー
空港で働くために必要な語学力は、TOEICなどの語学テストのスコアで判断されることが多いです。必要なスコアは会社や職種によりますが、顧客とかかわる機会が多いグランドスタッフや客室乗務員はTOEICのスコアが600点以上あることが応募条件になっているケースがよく見られます。必要なTOEICのスコアは募集要項に記載されていることも多いため、自分が応募する企業の募集要項は必ず確認するようにしましょう。
TOEICのほかにも、英語で記載した履歴書の提出がもとめられたり、英語で面接を進める企業もあります。そうなると「英語が完璧でないといけないのではないか」と不安になる学生もいますが、英語が堪能でなくとも選考の通過は可能です。難しい表現や単語はわからなくとも基本的なコミュニケーションが取れたり、これから英語の学習を頑張る意欲をアピールすれば、採用されることもあるでしょう。
選考でもとめられる英語力は企業や職種によって異なるため一概にはいえませんが、英語が堪能でないからと諦める必要はありません。とはいえ、語学力は高いに越したことはないため、できる限り語学の勉強を進めておきましょう。
自分に向いてる空港で働く仕事を見つける5つの方法
- 自己分析をおこなう
- 空港で働く仕事を詳しく研究する
- キャリアプランを設計する
- キャリアアドバイザーに相談する
- 適職診断ツールを使う
ここまで、空港で働く仕事を紹介しましたが、仕事の種類が多く、どの仕事が自分に向いているのかわからず困っている学生もいますよね。中には、もとめられるスキルを読んで自分に向いてるか不安を感じた学生もいるのではないでしょうか。
ここからは、そのような学生に向けて自分に向いてる空港で働く仕事を見つける5つの方法を紹介します。
①自己分析をおこなう
志望企業や志望職種を決めるときには、自分がどのようなことにやりがいを感じるのか言語化しなければなりません。
たとえば、自己分析をした結果、「縁の下の力持ちとして誰かをサポートするときにやりがいを感じる」とわかったとします。すると、空港で働ける仕事の中では「」や「」などが当てはまると考えられます。
自己分析をすることで仕事を選ぶ判断軸が定まるため、まだ自己分析に時間をかけていない学生は今すぐに取り組みましょう。自己分析方法について詳しく知りたい人は、こちらで紹介しているので参考にしてください。
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②空港で働く仕事を詳しく研究する
空港で働く仕事を紹介しましたが、まだ具体的にどのように働くのかイメージができていない学生もいるのではないでしょうか。たしかに、客室乗務員やグランドスタッフなどは直接かかわるためイメージが湧きやすいですが、他の仕事は想像できないですよね。
この具体的なイメージができないことが理由で、自分に向いている仕事がわからないことも考えられます。
ただし、仕事について詳しくなったとしても、自己分析ができていないと自分にあっているか判断ができません。必ず自己分析の次あるいは同時並行で職種研究をしてくださいね。
③キャリアプランを設計する
自己分析は過去の経験を振り返ることで、自分がやりがいを感じることを見つけ、自分にあう仕事を考える方法でした。一方で、自分が「将来どうなりたいか」という未来から逆算をして考える方法でも自分にあった仕事を見つけるきっかけになります。
たとえば、「将来はさまざまな国の人と働きながらマネジメント経験を積みたい」というキャリアプランがあるなら、さまざまな国の人と協働できる「客室乗務員」や「パイロット」「グランドスタッフ」などが志望職種に絞れますよね。
このようにキャリアプランから逆算をして、ファーストキャリアを選ぶ方法もおすすめです。キャリアプランを考えて自分にあった仕事を見つける方法は、こちらの記事で紹介しているので参考にしてくださいね。
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④キャリアアドバイザーに相談する
ここまでに解説した方法は、自分1人で向いてる仕事を考える方法ですが、自分で考えたものの向いてる仕事がわからないという学生もいますよね。そのような学生は、就活エージェントでキャリアアドバイザーに相談することがおすすめですよ。
キャリアアドバイザーは多くの学生のキャリア相談に乗っているため、相談をすることで強みや興味を引き出してくれますよ。また、求人紹介もおこなっているため、希望の仕事があればその場でエントリーをすることもできます。
学生は完全無料で利用することができるので、自分1人で行き詰まってしまった人が特にエージェントの利用がおすすめです。
⑤適職診断ツールを使う
自分で自己分析をやったり企業分析をやったりしても、向いている仕事がわからない人は適職診断ツールの活用もおすすめですよ。質問に答えるだけで自分に何が向いているかわかるため、誰でも簡単に診断することができます。この5つの適職診断ツールの利用がおすすめです。
- 適職診断ツール
あなたの強みと適職が最短30秒でわかる。キャリアパーク独自開発の診断ツール。 - キャリアインデックス
全39の設問で、詳細な診断が可能。意外な資質が見つかる可能性も。 - 適職診断NAVI
会員登録不要だが、自分専用のURLからいつでも診断結果にアクセス可能。 - 適職診断MATCH
300万人が受けたマイナビの人気のツール。「パーソナリティ診断」と「バリュー診断」の2つの診断で詳細に分析が可能。 - 適職診断
リクナビ NEXTの全22の設問に回答するだけで結果が分かる手軽なツール。
ただし、あくまでもツールを使った診断なので、適職診断ツールを使えば自己分析はしなくても良いということではありません。ツールの診断結果を参考にして、自分のキャリアを考えてくださいね。
確認しよう! 空港で働く仕事にもとめられる資格7選
①事業用操縦士
事業用操縦士は、パイロットになるために必要な航空従事者国家資格です。事業用操縦士の有資格者になると、機長以外の操縦者として航空機の操縦ができるようになりますよ。
ただし、事業用操縦士の国家試験を受験するためには、自家用操縦士の有資格者である必要があります。航空大学校や航空機操縦専門の大学で自家用操縦士の資格を取り、事業用操縦士の資格を取る必要があります。
また、事業用操縦士として熟練した後には機長として運転ができる国家資格である「定期運送用操縦士」もありますよ。パイロット志望の学生は知識として覚えておきましょう。
②一等・二等航空整備士
航空整備士とは飛行機やヘリコプターなど航空機の整備業務全般をおこなう仕事で、国家試験に合格し国家資格を持っている人が整備業務を担当できます。一等航空整備士は大型旅客機・大型ヘリコプターの整備ができ、二等航空整備士は小型の飛行機やヘリコプターの整備ができますよ。
国家試験を受験するために実務経験が必要なため、大学や短大、専門学校で勉強をし、就職後に実務経験を積み受験をする方法が一般的です。ただし、指定養成学校に入学すると実務経験を取得できるため、最短で資格取得ができますよ。
③一等・二等航空運航整備士
航空運航整備士は、日常的な点検や時計・タイヤ交換などを担当するときに必要な資格です。航空運航整備士も国家資格ですが、航空整備士の方が業務範囲が広く上位資格と言われています。
航空運航整備士も航空整備士と同様に、一等航空運航整備士は大型旅客機と大型ヘリコプターの整備ができ、二等航空運航整備士は中型機・小型機・ヘリコプターの整備ができますよ。
④運航管理者技能検定
運行管理者(ディスパッチャー)として働くために必要な国家資格です。航空機についての知識だけでなく、無線通信と気象についての知識も問われる国家試験に合格する必要があります。
受験資格が21歳以上かつ下記の実務経験のうち1種類を2年以上、2種類の経験をそれぞれ1年以上積んでいる、運行管理者の補助業務を1年経験した人と定められています。
- 操縦をおこなった経験
- 空中航法を行った経験
- 気象業務を行った経験
- 機上での無線設備の操作を行った経験
- 航空交通管制の業務を行った経験
- 運航管理者の補助業務を行った経験
⑤TOEIC
TOEICは英語スキルがあるかどうかを図るための指標として用いられています。英語を使ってコミュニケーションをすることがもとめられる客室乗務員やグランドスタッフはTOEIC600点以上が応募条件になっていることが多いです。
就活におけるTOEICのアピール方法についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザー
英語の文章をただ読む力だけでなく、しっかりと会話でコミュニケーションを取ることができるスキルがもとめられますね。
⑥自動車運転免許
空港はとても広いため、グランドハンドリング・マーシャラー(航空機地上支援業務)は車の運転をして移動をおこなっています。就職した後には、社内訓練でベルトローダー・ハイリフトローダー車を使うため、運転に慣れているとスムーズに仕事に慣れることができますね。
キャリアアドバイザー
就職したい職種によって必要性は変わりますが、持っていて損のない資格ですね!
⑦フォークリフト免許
フォークリフト免許は、トラックへの積み込みや貨物の運搬などに必要な資格です。空港内の地上サポート業務で空港貨物を取り扱うときにフォークリフトの操縦をおこなうため、オペレーターとしてピッキング業務をすることに興味ある人は必要な資格です。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
空港で働く仕事には専門性の高い資格が必要になるケースもあり、そういった資格を取得するには資格取得をサポートするエアライン系の大学や専門学校に通うのが一般的です。たとえば、グランドスタッフや客室乗務員を目指す人のための学校として、航空ビジネス学科やエアライン科を設置した専門学校があります。
またエアラインスクールもあるため、今の学校に通いながらスクールで勉強することも可能です。専門学校やスクールでは、航空業界用語や基礎知識、接客マナー、入社してから使用するシステムの操作、語学の習得、メイクの方法など、グランドスタッフや客室乗務員の採用でもとめられる知識やスキルを身につけることができます。
一方で、運行管理者にもとめられる運航管理者技能検定は、航空会社で2年以上の業務経験がないと受験資格がありません。そのため現時点で資格を取得する必要はありませんが、航空宇宙学や気象学など、資格取得に必要な知識を勉強しておくと資格取得の際に役立つでしょう。
ライバルに差をつける! 持っていると有利になる資格を紹介
ここまでは特定の職種に就職するためには必須の資格を紹介しました。学生の中には、他の就活生と差をつける方法が知りたいと考えていますよね。そのような学生に向けて、持っていると空港で働く仕事へ就職するときに有利になる資格を紹介します。
英語以外の語学検定
航空会社を志望する学生は特に英語以外の語学力が必要とされています。外資系の航空会社へ就職するときには、本社の母国語はエントリーをするときに必須のスキルです。また、旅客ハンドリング会社でサービス業として働きたい人も、英語以外の言語を話せることで好印象になりますよ。
英語以外の語学の主要な検定はこのような種類があります。
- 中国語:HSK (漢語水平考試)
- 韓国語:韓国語能力試験(TOPIK)
- スペイン語:DELEスペイン語検定
- ドイツ語:ゲーテ・ドイツ語検定試験
- フランス語:DELF・DALF
紹介した語学検定以外にも各言語の検定は用意されています。自分の資格取得の目的にあった試験を選んで受験しましょう。
全国手話検定試験手話検定
空港はさまざまな人がサービスを利用するため、ろう者とのコミュニケーションももちろん発生します。特に、客室乗務員やグランドスタッフなどお客様と直接かかわる人は可能性が高いですね。そのときに、手話でスムーズなコミュニケーションが取れることは、企業にとってメリットに感じるため就活で好印象を与えられます。
全国手話検定試験は、5級・4級・3級・2級・準1級・1級の6つのレベルが設定されており、手話の知識だけでなく面接委員との手話による会話でコミュニケーションレベルを図る検定です。初心者であれば、3級合格を目指した学習がおすすめです。
似ている試験名称に「手話技能検定試験」がありますが、より難易度が高い別の試験で、手話の言語としての技能力を検定するため目的がやや異なります。
接客サービスマナー検定
接客サービスマナー検定とは、ビジネスマナーやクレーム対応などの接客サービスに必要なスキルを総合的に判断する検定です。空港で働く仕事の中でも特にサービス業を志望する学生にはおすすめの仕事です。航空会社を志望する学生以外にもホテルやブライダル、リラクゼーションなどの業界を志望する人が受験している検定です。
検定のレベルは3級と2級、準1級、1級に分かれています。3級は高校で学ぶ程度の基本的なマナーレベルで、1級は接客サービスのプロとして振る舞えるだけでなく、経営の立場から仕事を考えられるレベルです。
国際航空貨物取扱士
国際航空貨物の運送状・輸送スケジュールの作成など手続きをおこなう仕事が国際航空貨物取扱士で、民間資格ですがディプロマとも呼ばれる国際ライセンスです。スクールや講習会に参加すると受験できるため、学生でも取得できる資格のひとつです。
ただし、専門的な資格かつ国際的な資格なので、難易度は高く問題はすべて英語で出題されます。そのため、就職したい職種が具体的で「国際航空貨物取扱士」が必要な場合には、勉強をしておくと就活で有利になりますね。
空港で働く仕事は専門性がもとめられる! 自分に適した職種を見つけよう
空港で働く仕事を詳しく紹介しましたが、学生によっては以前までは知らなかった仕事もあったのではないでしょうか。
志望職種を決めることも大切ですが、それよりも「どのようなことにやりがいを感じるのか」を考えましょう。そうすることで、やりたい仕事がより明確になり、就活までに高めるべき専門性が何かを見つけることができます。また、就職後のミスマッチがなくなり納得感を持って就活を終えられますよ。
職種について理解を深めながら、自己分析を進めて自分にあった仕事を見つけましょう。
まずは空港についての理解を深めることからはじめましょう! 空港はさまざまな仕事が連携してなりたっているため、志望職種以外にも幅広く理解を深めることが選考突破の秘訣になります。