福利厚生の例をすべて紹介! 就活生がチェックしておくべき理由

この記事のアドバイザー

目次

  1. 企業選びでは福利厚生もチェックしよう
  2. 企業が福利厚生を整備する目的
  3. 福利厚生は2種類ある
  4. 法定福利厚生
  5. 法定外福利厚生
  6. なぜ福利厚生は企業選びで大切なの?
  7. 働きやすさが変わる
  8. モチベーションアップにつながる
  9. 人気が高い福利厚生の例
  10. 食事
  11. 住宅
  12. 法定外の健康診断
  13. 介護・子育て
  14. 特別休暇
  15. 社員割引
  16. 近年注目されている福利厚生の例
  17. リファラル採用
  18. 資格取得
  19. 財産形成
  20. 健康サポート
  21. 社内コミュニケーション
  22. 福利厚生のトレンドは?
  23. ヘルスケア
  24. レクリエーション
  25. 自己啓発
  26. 会社の個性が出る!ユニークな福利厚生の例
  27. 社員食堂
  28. サバティカル休暇
  29. 長期の育児・介護休暇制度
  30. 帰省支援
  31. 妊活支援
  32. 誕生日休暇
  33. 副業支援
  34. 福利厚生をチェックして働きやすい会社を見つけよう

企業選びでは福利厚生もチェックしよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「どんな福利厚生がある企業を選べばいいんですか?」
「どんな福利厚生があるのか例を知りたいです」

という質問を学生から受けることがあります。福利厚生と一口に言ってもいろいろなものがありますし、学生の頃にはあまり魅力を感じなかった福利厚生が、社会人になってからとても役に立つこともあります。

福利厚生は働きやすさにつながるため、企業選びでは必ずチェックしておきましょう。そこで、まずは福利厚生の概要や目的、重要性を確認した後、具体的にどんな福利厚生があるのか解説します。

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企業が福利厚生を整備する目的

会社が福利厚生を整備する目的には、次のようなものがあります。

  • 社員のモチベーションを維持・アップさせる
  • 社員のスキルアップを支援する
  • 会社に愛着や好感を持ってもらい、長く勤めてもらう

企業が業績を伸ばし、これからも存続していくためには、従業員たちにやる気を持って仕事に取り組んでもらうこと、日々スキルアップしてもらうことが必要です。また、優秀な従業員を集め、長く働いてもらうことも重要でしょう。

こうしたことを実現するため、企業は福利厚生という形でさまざまな支援をおこなうのです。

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社員

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社員

レストランや製品の割引がある。大学の同級生の勤める企業にはそんな制度がないらしい。いい会社だなぁ。

たとえば、社員①は「社員のスキルアップを支援する」、社員②は「会社に愛着や好感を持ってもらい、長く勤めてもらう」が主な目的に該当しますよね。福利厚生を整えて社員を支援することは、回りまわって企業の利益になるのです。

福利厚生が充実した企業で働くメリットや、どんな福利厚生があるかを調べる方法はこちらの記事でも紹介しています。

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福利厚生は2種類ある

実は、福利厚生には「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類があります。文字から見ても分かる通り、法定福利厚生は法律で整備が義務付けられているもの、法定外福利厚生は法律による義務ではないもののことです。

それぞれ具体的にどのような内容なのか、紹介します。

法定福利厚生

法定福利厚生

法定福利厚生は、社員やその家族の健康・生活を守るために法律で整備が義務付けられているものです。

企業の募集要項を見ていると「社会保障完備」と書いていますが、これはまさに「法定福利厚生がちゃんと整備されていますよ」という意味なのです。

法定外福利厚生

法定外福利厚生の例

法定外福利厚生は、法律による義務とは関係なく各企業がそれぞれに整備しているものです。

最初に紹介した福利厚生の目的である「従業員のやる気・スキルをアップさせること、会社に愛着や好感を持ってもらって長く勤めてもらうこと」は、主に法定外福利厚生の方に関係していると言えるでしょう。

法外福利厚生の種類は企業によって違うので、内容をよく確認してみることが重要です。

なぜ福利厚生は企業選びで大切なの?

企業選びでは、福利厚生も重要視することが大切です。給与や仕事内容などの方が重要で、福利厚生はさほど気にしないという学生もいますが、実際に働いてみると、福利厚生のありがたみをひしひしと感じるという社会人は多いのです。

企業が導入する目的と大枠は同じですが、より働く人の立場に立って解説します。

働きやすさが変わる

福利厚生が充実していると、働きやすくなる場合があります。住宅補助を例に考えてみましょう。

社会人1年目はどうしても収入が少ないので、会社から遠くても家賃が安いところに住むケースも多いです。最初の頃は通勤に時間がかかっても大丈夫かもしれませんが、仕事量が増えてくると、そうもいかなくなります。

その場合、次第に睡眠時間や平日の自由な時間が少なくなってしまったり、通勤自体が負担になってきたりすると、仕事のパフォーマンスも下がってしまいます。いくらオフィス内の環境が整っていても、これでは働きやすい環境とは言えませんよね。

しかし、住宅補助があれば、たとえ社会人1年目であってもそれなりに会社から近い場所に住め、時間的にも体力的にも働きやすい環境が整うでしょう。このように、福利厚生によって働きやすさや生活が変わることがあるのです

モチベーションアップにつながる

福利厚生は、働くモチベーションアップにもつながります。たとえば、会社近くのカフェが福利厚生で安く利用できたらどうでしょう。仕事で疲れたとき、通常よりも安く美味しいコーヒーや軽食を購入できるので、残りの時間も頑張ろうとモチベーションを上げることができます。

ほかにも、福利厚生に家族同伴の社員旅行があると、リフレッシュできるだけではなく家族の喜ぶ顔も見れます。すると、次もまた家族と社員旅行に来れるよう、引き続きこの会社で仕事を頑張ろうとモチベーションが上がるのではないでしょうか。

社会人になるとモチベーション高く仕事ができる日ばかりではありません。やる気が出ないと周りに迷惑がかかりますし、何より自分自身がしんどいものです。だからこそ、モチベーションを上げてくれるきっかけがあることは非常に重要です

モチベーションを維持しやすく、働きやすい優良企業の特徴について詳しく知りたい学生はこちらの記事もどうぞ。

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塩田 健斗

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福利厚生は3つの視点で選ぼう

福利厚生を選ぶときは3つの視点を持つことをおすすめします。「きちんと運用されているか」「自分にとって意味があるか」「将来的に必要になるか」という視点です。

企業によって、福利厚生は名ばかりで形骸化しているところもあります。実態が伴っているかどうかは、OB・OG訪問や企業の口コミサイトなどで調べましょう。また、福利厚生は種類が豊富なため「制度としてはあるけど使ったことがない」というケースも少なくありません。

自分にとって使えるかが重要

たとえば、福利厚生として全国にある保養所が格安で使えたとしても「古い施設だから泊まりたくない」「旅行に行くなら憧れのホテルに泊まりたい」という方なら不要ですよね。「福利厚生が充実!」というキャッチコピーだけでなく、自分にとって使える福利厚生かどうかはチェックしたいところですね。

さらに、入社直後の20代前半では不要な福利厚生だとしても、出産・育児・親の介護などライフステージの変化に伴い、重要になってくることがあります。ライフプランを中長期的に考えて、将来的に必要になるかどうかも考えましょう。

まずはあなたが受けないほうがいい職業を確認しましょう

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人気が高い福利厚生の例

人気が高い福利厚生

ここからは、人気が高い福利厚生を紹介していきます。人気が高いということは、それだけ日々の生活で助かる・働きやすさにつながる・モチベーションアップにつながる福利厚生であると考えられます。

福利厚生は企業によってさまざまですが、何があれば良いのかわからないなら、まずは以下の福利厚生があるかどうかをチェックしてみると良いでしょう。

食事

食事に関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • 社員食堂
    社内に食堂を設けることで社員同士のコミュニケーションが活発化するほか、栄養バランスの良い食事を外食より安く食べられることで人気。
  • 近隣の飲食店の割引
    加盟店で食事をすると割引や特典が受けられる福利厚生サービス。社員の満足度が高く、利用率も高いのが特徴。
  • オフィス内での軽食の割安販売
    置き菓子や置き型社食として社内に設置して、好きなときに購入できる食事補助。店頭より安く購入できることが多く、手軽さとお得さがメリット。

働くにあたって意外と出費になるのが昼食代です。毎日外食をしたりコンビニで買ったりしていると費用がかさみますが、節約のためお弁当を作るのも、忙しい毎日の中では負担になりますよね。また、仕事中に小腹が空いたときに購入するコーヒーやお菓子代も、出費の元です。

そこで人気なのが、食事を補助する福利厚生です。社員食堂や飲食店の割引があれば、昼食代を節約できます。また、オフィス内で安くお菓子を売る福利厚生もあります。忙しいけれど小腹が空いたというときにすぐに買えるので便利です。

住宅

住宅に関する福利厚生には、以下のものがあります。

  • 住宅補助
    従業員の家賃の一部が会社を負担する制度。「会社から3キロ圏内なら3万円」「マネージャークラスは一律5万円」など会社によって負担額や規定が異なる。
  • 社宅・社員寮
    会社が保有・借り上げしている物件に割安で住める制度。転勤が多い職種でも安心して働けるほか、離職率の低下にもつながる。
  • 住宅ローンの補助
    社員の持ち家支援として住宅ローンの一部を会社が負担する制度。ローンの利子や、ローンを組んだ際の事務手数料などを会社がサポート。

食費と並んで大きな出費となるのが家賃です。良い立地で設備の整った家に住もうと思うほど、家賃も高くなります。そのため、特に社会人になりたての頃は妥協した家に住まざるを得ないことが多いでしょう。しかし、家賃補助や社宅・社員寮があれば、会社の近くで快適に安く暮らせます

仕事が終わってすぐリラックスできる家に帰れたら、毎日の生活に余裕が出て、仕事にも集中できるでしょう。

法定外の健康診断

法定外の健康診断に関する福利厚生には、次のようなものがあります。

  • 人間ドック
    人間ドックにかかる費用を会社が補助する制度。健康診断では見つからなかった病気の早期発見などにつながることがあります。
  • 乳がん・子宮頸がん検診
    乳がん・子宮頸がん検診にかかる費用を会社が補助する制度。定期的な検診を受けやすくすることで女性社員の健康面をサポートする福利厚生です。

企業が従業員に健康診断を受けさせることは「労働安全衛生法」によって義務付けられていますが、これは「定期健康診断」と呼ばれるもので、範囲は限定的です。

しかし、女性であれば1年または2年に1回、乳がん検診や子宮がん検診を受けることが望ましいとされていますし、年齢が上がってくると、人間ドックで幅広い検診を受けたい人も増えてきます。

そこで、定期健康診断以外の検診も一部または全額補助してくれる福利厚生は需要があります。乳がん検診や子宮頸がん検診は数千円程度かかってしまいますし、人間ドックの費用も高額です。会社から幅広い健康診断の補助をしてもらえれば、気兼ねなく健康状態をチェックできて安心できるでしょう

介護・子育て

介護・子育てに関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • 社内託児所・保育所
    社内やその近辺に設けた託児施設のこと。業務中に子どもを預けられることで共働き家庭でも働きやすくなるメリットがあります。
  • 育児休暇
    育児休業とは別で休業期間を取得できる制度です。取得できる対象や期間は会社によって異なります。
  • 時短勤務制度
    育児中の従業員が一日の労働時間を短縮して勤務できる制度です。フレックスタイム制や就業時刻の繰り下げなどにより、子育てと仕事を両立することを目的としています。
  • 家事代行サービス利用の補助
    家事代行サービスとは、料理や洗濯、掃除などの家事を専門スタッフに依頼できるサービスのこと。会社がそれらのサービス利用料の補助をする制度です。
  • デイサービス利用の補助
    従業員の家族がデイサービスを利用しやすくするため、その利用料を会社が補助する制度です。介護の負担を減らせるメリットがあります。

将来的に出産・子育て、介護の可能性がある人にとって重要なのが、介護・子育てに関する福利厚生です。介護や子育てによるキャリアへの影響を小さくしたい、仕事と介護・子育てを両立したいという場合は、しっかり確認しておきましょう。

あなたが受けないほうがいい職業を診断しよう

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特別休暇

特別休暇に関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • 誕生日休暇
    従業員の誕生日に休暇を取得できる制度です。誕生日当日ではなくても、誕生日の前後数日のどこかで任意の休日を取得できる会社もあります。
  • アニバーサリー休暇
    従業員や従業員の家族の誕生日、結婚記念日などに休暇を取得できる制度です。何を記念日とするかは会社によって異なります。
  • 結婚記念休暇
    従業員の結婚記念日に休暇を取得できる制度です。夫婦の時間を大切にし、リフレッシュできるメリットがあります。

特別休暇に関しては、ほかにもユニークな制度を設けている企業が多いです。特別な日には有給休暇を使って休むこともできますが、実際には仕事の都合で休みたいまさにその日に休みが取れないこともあります。

しかし、目的に応じた休暇があらかじめ定められていると、特別な日に合わせて休みを取りやすいでしょう。しっかりリフレッシュするためにも、プライベートでの大切な日を尊重するためにも、特別休暇にどんなものがあるのか注目してみてください。

社員割引

社員割引は、特にメーカーやアパレル、飲食、スーパーマーケット、ドラッグストアなどの企業によく見られます。自社製品を通常料金より安く購入できることがメリットです。

ただし、割引は3割以内に止まることがほとんどです。それ以上の割引になると、福利厚生というよりも給与と同じような「利益」になってしまうからです。

なお、アパレル業界の場合は年に数回、従業員・関係者限定のセールが開催され、そこで安く自社製品を買えることもあります。店舗の販売スタッフの場合は自費で自社製品をそろえて着用する必要があるため、社員割引の有無や割引率のチェックは大切です

加藤 大智

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住宅補助が特に人気! 注意点も確認しておこう

上記で紹介した福利厚生の中で特に人気が高いものは「住宅補助」でしょう。住宅補助の金額は企業によって異なりますが、数千円~数万円ほど支給されます。節約しにくい家賃という固定費を補助してもらえるのは非常にありがたいのではないでしょうか。

しかし一方で、この住宅補助は結婚して家を買うと支給されないことがほとんど。「住宅補助は家を購入するまでの限定的な福利厚生」と考えておくことをおすすめします。企業によっては、住宅ローン補助を用意しているところもありますよ。

企業の繁忙期によっては休日休暇が少ないところも

ほかにも「福利厚生で特別休暇を用意しているけど、会社の規則でお盆休みはない」というところもあるので注意してくださいね。運輸業や旅行会社などはお盆時期が繁忙期になりますし、新聞社や広告、出版社なども部署によっては夏季休暇のないところがあります。お盆があっても定期的に情報を発信し続けなくてはいけないからです。お盆や年末年始でないと家族や友人と休みが合わない人は気をつけましょう。

夏季休暇は年間休日に数えられるので、採用情報の「休日休暇」欄やトータルの年間休日を確認しておいたうえで、その休みがいつにあたるのか事前に知っておくと良いですよ。

近年注目されている福利厚生の例

つづいて、近年注目されている福利厚生について紹介していきます。注目度の高い福利厚生を取り入れているということは、それだけ今現在の社員たちのニーズに応えようとしている、柔軟に制度の導入ができているということでもあります。

そういった点にも注目して、福利厚生をチェックしてみてください。

リファラル採用

リファラル採用とは「縁故採用」のことで、自社に在籍している従業員やOB・OGからの紹介によって人を採用することを言います。自分が紹介した人がリファラル採用されると、インセンティブがもらえます。

リファラル採用をおこなっている企業には、人柄や能力の面で従業員が太鼓判を押す人たちが入社して来るので、会社の雰囲気や生産性はどんどん上がっていくでしょう。

そのため、単にインセンティブがもらえるというだけでなく、職場環境も良くしていけるというメリットがあります。企業からすれば採用コストを押さえながら優秀な人材を確保できるため、社員と企業にとってWin-Winな制度です。

資格取得

資格取得に関する福利厚生には、以下のものがあります。

  • TOEIC受験料の補助
    TOEIC受験にかかる費用を会社が補助する制度です。英語力を求められる業種や職種において、英語学習を支援する目的で導入していることがあります。
  • 職務に関わる資格試験の教材・受験料の補助
    職務に関係する資格取得のための費用を会社が補助する制度です。
  • 資格取得のお祝い金支給
    資格を取得した場合、会社からお祝い金が支給される制度です。支給対象の資格は業務に関連するものが多いです。

資格を取得したいと思っていても、毎日の仕事で忙しいとなかなか手が出ないものです。また、資格によっては受験料や教材費が多くかかる場合もあります。

しかし、福利厚生によって受験料・教材費が補助されたり、資格取得でお祝い金がもらえたりするのなら、やる気を持ってスキルアップに勤しめます。資格取得は昇進・昇給につながったり、転職活動で役に立ったりすることがあるので、意欲的に資格取得に取り組める福利厚生があることは、従業員にとっても大きなメリットです。

財産形成

財産形成に関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • 財形貯蓄
    給与から天引きで一定のお金を貯蓄していける制度です。確実に貯蓄できるため、従業員の資産づくりに貢献します。
  • 企業型確定拠出年金
    退職金制度のひとつで、企業側が掛け金を出し、従業員がそれを運用していきます。老後の資産形成をサポートする仕組みです。
  • 持株会
    会社の株を毎月一定額ずつ買える制度です。奨励金の支給によって安く株が買える場合もあります。

財形貯蓄には、貯めたお金の用途が自由な「一般財形貯蓄」、住宅購入などの用途に限られる「財形住宅貯蓄」、老後資金の貯蓄を目的とした「財形年金貯蓄」があります。貯金しないといけないのになかなか貯められないという経験があるなら、財形貯蓄はとても役に立つでしょう。

企業型確定拠出年金では、運用によって金額が減る可能性もありますが、うまくいけば順調に退職金を増やしていけます。

持株会では、会社の業績とのバランスを見ながら利用することが必要ですが、業績が順調なら資産形成に役立つでしょう。

あなたが受けないほうがいい職業を確認しておこう

就活の成功は、自分に合う仕事・合わない仕事を知ることが鍵です。しかし、それがどんな仕事なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

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健康サポート

健康サポートに関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • スポーツジム・フィットネスジムの利用料補助
    スポーツジムの利用料を会社が補助する制度です。従業員がジムを利用しやすくなり、健康維持につながります。
  • マッサージルームの設置
    社内にマッサージルームを設置し、従業員がサービスを受けられるようにする制度。一般的なマッサージより安価であることが多いです。
  • 管理栄養士による食事のサポート・アドバイス
    管理栄養士から食生活のアドバイスを受けられる制度です。体に良い食事の知識を身につけることができます。
  • 万歩計の配布
    万歩計を配布し、従業員の健康増進をサポートする制度です。万歩計アプリを導入する会社もあります。
  • 運動インセンティブ
    アンケートなどで従業員の日常的な運動量を計測し、それに応じてインセンティブを付与する制度です。従業員の運動量向上につながります。企業によっては、1日の歩数や運動時間などをポイント化し、一定のポイントがたまると商品がもらえる福利厚生を導入していることもあります。

会社として健康促進・維持をサポートしてくれると安心感がありますし、こうしたサポートがなければ不規則な生活になりがちだという人も多いので、とても役に立つ福利厚生だと言えます。

社内コミュニケーション

社内コミュニケーションに関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • 親睦会の費用補助
    従業員同士の親睦会について費用を会社が補助する制度です。従業員間のコミュニケーションを促進します。
  • コミュニケーションスペースの設置
    会議室や食堂以外で、従業員のコミュニケーション用の場所を設置します。そこで従業員同士がランチや休憩を取ることができます。
  • シャッフルランチ制度
    従業員同士のコミュニケーションを目的として、部署を越えたランチの機会を設ける制度です。業務で関わらない相手とも親睦を深めることができます。
  • サークル活動・部活動の補助
    社内の部活動にかかる費用などを会社が補助する制度です。会社によってフットサル部、ワイン部、ゲーム部などがあります。

一緒に働く人たち同士がより仲良く、お互いのことを知れるように、親睦会の補助をしている企業は多くあります。また、普段の業務ではあまり関わることのない部署・役職・年代の人とも関わりが持てるような場所・機会を設けている企業もあります。

社内コミュニケーションにより普段仕事で関わる人たちともっと距離を縮めれば、仕事はより円滑に進むでしょう。また、あまり関わりのない人たちと話をすることで思わぬ発見が得られたり、身近な同僚や上司には話せない悩みを相談できたりするという意味でも、社内コミュニケーションは大切です。

鴨川 未奈

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時間単位で有給が取得できる「時間単位年休」も注目されつつある

先ほど紹介した福利厚生以外で注目されているものに「時間単位年休」があります。注目されている理由は、1~2時間という時間単位で有給が取得できるからです。

たとえば「平日の昼間に役所や銀行に行きたい」「病院に行きたいので1時間だけ早く退社したい」「子どもの授業参観で2時間だけ会社から抜けたい」ときに使いやすく、従業員のライフワークバランス向上に好影響を与えやすい福利厚生です。

ただし、時間単位年休は一部の大手企業で実施されていますが、導入率はまだそれほど高くありません。労働組合が機能している企業でないと導入しにくいという背景があるからです。

「絶対に時間単位年休がほしい!」と考えてしまうと、企業選びの幅が狭まります。あくまでもあれば嬉しい程度で考えておくようにしましょう。

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福利厚生のトレンドは?

次は、福利厚生のトレンドを紹介していきます。これから紹介する福利厚生は、最近特に各企業が費用を投入して充実させているものです。どんなサポート・メリットがあるのか、紹介していきます。

ヘルスケア

ヘルスケアに関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • セルフケア研修
    ストレスに対する理解を深め、自身のストレス度を知るための研修です。ストレスマネジメントを身につけ、自身でメンタルケアができるようになります。
  • 医師やカウンセラーによるオンラインカウンセリング
    従業員がオンラインカウンセリングを受けられるように補助する制度です。従業員のメンタルヘルス維持に役立ちます。
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キャリアアドバイザー

ヘルスケア分野については、法定福利厚生としてストレスチェックがあります。常時50人以上の従業員を雇っている企業には、ストレスチェックの実施が義務付けられているのです。

最近では従業員に対するヘルスケアの重要性がより一層認識されてきているため、他にもセルフケア研修など独自の福利厚生を取り入れている企業は多いです。

働いていると、ストレスが溜まっていてもなかなか自覚できなかったり、自覚していてもメンタルクリニックの受診を躊躇してしまったりする人がいます。しかし、福利厚生としてカウンセリングやセルフケア研修などを受けられれば、自分の状況を把握し、早い段階で対処できます

元気に働き楽しく過ごしていくためには、体の健康はもちろん心の健康も大切です。今は必要ないと思っていても、いつか役に立つ日が来るかもしれないので、福利厚生を見るときにはヘルスケア関連のものも確認してみましょう。

レクリエーション

レクリエーションに関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • 社内運動会の開催
    社内運動会を実施し、従業員同士の団結力を高めるとともに、健康をサポートします。
  • クリスマスやハロウィンでの仮装大会
    クリスマスパーティーやハロウィンを実施して、社内のコミュニケーション促進や従業員のリフレッシュを図ります。
  • 忘年会や納涼会の費用補助
    忘年会や納涼会などの交流会を会社が費用を負担して開催します。業務で関わらない相手とも交流する機会になります。
  • 社員の家族を招待した会社見学会
    家族を招いたイベントや会社見学会を実施します。家族の会社への理解を深めるほか、従業員の家族同士が交流できる場にもなります。

体育祭や学祭、サークル活動などイベントがたくさんあった学生時代とは違い、社会人になるとあまりイベントがありません。そこに物足りなさを感じたり、退屈さを感じたりする人もいるのですが、こうしたレクリエーションに関する福利厚生があれば、日常生活に楽しみやメリハリが出てきます

仕事に対するモチベーションも上がりますし、レクリエーションを通して社員同士の距離も縮まり、仕事に行くことが楽しみになるでしょう。

自己啓発

自己啓発に関する福利厚生には、以下のようなものがあります。

  • 書籍購入費の補助
    書籍の購入費を会社が補助してくれる制度です。購入する書籍は事前に申請が必要な場合が多いです。
  • 通信教育費の補助
    業務に関わる通信教育費を会社が補助してくれる制度です。自身のスキルアップにつながります。
  • セミナーや講演会の参加費補助
    業務に関わるセミナーや講演会の参加費を会社が補助してくれる制度です。参加するセミナーは事前に申請が必要な場合が多いです。

自己啓発に関する福利厚生を利用して、仕事に関係する知識を深めたり、部下との関わり方について学んだりすれば、より一層仕事がスムーズに進みます。積極的に自己啓発に取り組むことでなりたい社会人像に近づくことができ、より一層やりがいを感じながら働けるようになるでしょう

カフェテリアプランも注目

最近では、ポイントに応じて自由に好きな福利厚生を選べるカフェテリアプランも増えています

  • カフェテリアプラン
    各従業員に一定のポイントが付与される。企業の専用サイトには豊富な福利厚生メニューが載っているので、従業員はポイントを消費する形で好きな福利厚生を選び利用する。

ここまで紹介してきた福利厚生の中にも「これは利用したい」「これは別になくてもいいな」と思うものがあったでしょう。カフェテリアプランなら、ポイント内で好きなようにメニューをカスタマイズできるので、無駄なく福利厚生を活用可能です。

ただし、年度を越えるときに残っているポイントを繰り越せない場合もあります。その場合は年度内でポイントを使い切らないと損になるというデメリットもあるので、利用の際はポイントの繰越制度についてしっかり確認しておきましょう。

会社の個性が出る!ユニークな福利厚生の例

ユニークな福利厚生の例

福利厚生には、多くの会社に共通して導入されているものもあれば、各会社の個性が垣間見えるものもあります。個性的な福利厚生を見ると、その会社の雰囲気や社員の人たちの好み・価値観なども見えてきます。

社員食堂

社員食堂には、その会社の個性が出ることが多いです。たとえば、健康器具メーカーではカロリーや塩分を節制した健康維持に役立つ社員食堂、料理系サービスを展開する企業ではメニューが豊富で頻繁に変わる社員食堂、高層ビルにある企業は立地を生かして綺麗な景色を眺めながら食事ができる社員食堂を設置するなどさまざまです。

また、従業員の国籍が多様なグローバル企業ではハラルフードのメニューも用意するなど、ユニークな社員食堂が増えています。

中には無料で利用できる社員食堂もあり、昼食代が浮くだけでなく、午後からのエネルギーチャージや毎日の出社の楽しみ、健康維持に役立つでしょう。

サバティカル休暇

サバティカル休暇とは長期休暇のこと。休暇の日数は企業によって異なりますが、十数日〜数ヵ月、連続して休暇が取れます

一昔前に比べると有給休暇の消化が推進されているとはいえ、仕事の都合や周りへの遠慮から、何日も続けての休暇取得が難しいことは多いです。しかし、サバティカル休暇があれば会社として長期休暇を認めているということなので、気兼ねなく長い間休めます。

その間に短期留学をしたり、趣味や勉強に集中したりとさまざまな経験・知見を積むことができるので、「社会人になると長い休みがなくなる」と残念に思っている人には嬉しい制度ではないでしょうか。

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サバティカル休暇が有給か無給かは企業によりますが、無給でも留学費などの補助をしてもらえることがあります。また「勤続何年で◯日」のように利用条件があることが多いので、毎年・必ず使えるわけではないことも押さえておきましょう。

長期の育児・介護休暇制度

一般的に、育児休暇は子どもが1歳になる誕生日の前日まで、介護休暇は年10日を上限に介護が必要な家族1人につき年5日まで認められます。意外と少ないと思った人もいるかもしれません。実際、「育児休暇や介護休暇がもっとあれば……」と思う人は多く、そうしたニーズを反映して、長期の育児・介護休暇を認めている企業もあります。

長期の休暇制度があれば仕事の心配をせず、可愛い子どもや大切な家族とじっくり向き合うことができます。また、長期の育児・介護休暇制度を取り入れている企業はそれだけ育児や介護に理解があると考えられますし、そこで働く社員たちもまた、育児休暇・介護休暇に寛容である可能性が高いです。

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キャリアアドバイザー

育児や介護が必要になったときに仕事をどうするか不安だという人は、育児・介護休暇にも注目してみると良いでしょう。

帰省支援

帰省支援として帰省時の交通費を補助したり、休暇を付与したりしてくれる企業もあります。この帰省支援には、「単身赴任をしている従業員が、家族のところに帰省すること」と「独身・既婚に関わらず実家に帰省すること」の2パターンがあります。

どちらのパターンにしても、帰省を繰り返せば交通費はどんどん膨らんでしまいます。しかし、帰省支援があれば交通費の心配が減るので、大切な家族と気軽に会いやすくなるのです

妊活支援

福利厚生として、次のような妊活支援をしている企業もあります。

  • 妊活休暇
    不妊治療中の女性が通院する場合、休暇が取れる。
  • 妊活コンシェルジュの導入
    妊活に興味や悩みがある場合、専門家のカウンセリングを受けられる。
  • 妊活費用の補助
    不妊治療で高額な費用が必要な場合に、補助をしてもらえる。

実は、不妊治療を開始した女性のうち、6人に1人は転職・退職をしていると言われています。その理由として、妊活中は突発的な欠勤が生じることが多いので、職場の理解が得られず、居づらくなってしまうことがあげられます。

しかし、妊活休暇があれば妊活をしながら仕事を続けやすくなり、安心です。育児休暇と合わせて、妊活支援の充実度も確認してみましょう。

誕生日休暇

誕生日はたとえ平日であっても休みたいと思う人は多いものですが、有給休暇の残り日数や仕事の具合などの関係から、休みが取りづらいこともあります。

しかし、有給休暇とは別に誕生日休暇があれば、気兼ねなく休むことができます。誕生日を大切な人と過ごしたり、自分の好きなように過ごしたりできれば、また1年頑張ろうと思えますよね。

副業支援

副業での経験が本業でも活きる可能性があるとして、最近は副業を推進する企業も増えてきました。中には自社の社員に対して副業として仕事を発注する企業もあるようです。

副業をすれば収入がアップすることはもちろん、本業ではなかなかできないチャレンジができたり、仕事の幅が広がったり、人脈が広がったりといったメリットが得られます。副業を通してできることが増え、自信がつけば、より積極的に仕事に取り組めるようになります

このように、導入されている福利厚生によって企業の個性や価値観が伺えます。企業選びを失敗したくない学生はこちらの記事もおすすめです。

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鴨川 未奈

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長期的に働くほどありがたい「永年勤続表彰の賞与」

ほかにユニークな福利厚生として「永年勤続表彰の賞与」があります。これは、勤続年数に応じて賞与や記念品、特別休暇が支給される福利厚生です。通常、社内表彰は営業成績のいい社員がされやすいので「いつも同じ社員が表彰される」となりやすいものです。でも「永年勤続表彰の賞与」は長期的に働いた誰もが表彰されます。社員の仕事のモチベーションを高めやすいという点でユニークですね。

勤続10年で「賞与5万円+特別休暇5日」や、勤続20年で「賞与10万円+特別休暇1週間」など、定期的に授与されます。 これを利用して、家族で1週間前後の旅行に行く人もいますよ。

この福利厚生があると将来、自分が親になったときに家族から「長い期間にわたり働いてくれてありがとう」と改めて感謝されるかもしれませんし、反抗期を迎えた子どもたちと旅行する口実につながる可能性もあります。ただ注意点として、転職したいにも関わらず「あと1年働いたら永年勤続表彰がもらえる」と考えるばかりに、キャリアアップやキャリアチェンジのタイミングを逃してしまわないよう気をつけましょう。

福利厚生をチェックして働きやすい会社を見つけよう

ここまで多くの福利厚生を紹介してきましたが、人によって必要な福利厚生はさまざまです。自分にとって働きやすい環境とはどのようなものか、その環境を実現するにはどのような福利厚生があればいいのかを想像してみて、会社選びにも役立ててみてください。

例えば必ず子どもを持ちたい人なら、育児系や妊活系の福利厚生が充実していると働きやすいでしょう。チームワークを大事にしたい人なら、社内でのコミュニケーションが捗る福利厚生を導入している企業もおすすめです。どのような福利厚生があるとありがたいのか、周りの社会人に聞いてみるのも良いでしょう。

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