目次
- 書類選考の通過メールの返信で印象を良くしよう
- 書類選考の通過メールに返信が必要なケース
- 日程調整が必要な時
- 選考を辞退する時
- 書類選考のメールに返信が不必要なケース
- メールに「返信不要」と書かれている時
- マイページ上のメッセージ欄の連絡
- 就活メールの返信時の基本マナー6選
- ①24時間以内に返信する
- ②件名はRe:のままで返信する
- ③企業の名称・部署名・役職名は省略しない
- ④やりとりは自分で終わらせるようにする
- ⑤引用返信する
- ⑥署名をつける
- 5ステップで解説! 書類選考の通過メールへの返信の作り方
- ステップ①宛名を書く
- ステップ②挨拶と自己紹介を書く
- ステップ③要件を書く
- ステップ④結びの言葉を書いて本文を締める
- ステップ⑤署名を書く
- 好印象を残すために! 書類選考通過の返信メールの3つのポイント
- 1文は短く端的にする
- 志望度が伝わる1文を加える
- 結び言葉に温かみのある言葉を添える
- 書類選考の通過メールへの返信を書く際の注意点
- 正しい日本語を使う
- 過度な装飾はしない
- 適度に改行をする
- 就活用のメールアドレスを使用する
- 書類選考通過の返信メールのシチュエーション別例文
- 提示日程通りに選考に進む場合
- 日程調整の提案をする場合
- いくつか候補日を提示された中から選んで返信する場合
- 選考辞退をする場合
- 返信が遅れた場合
- その他問い合わせをする場合
- 書類選考通過の返信メールで他の学生と差を付けよう
書類選考の通過メールの返信で印象を良くしよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「書類選考通過のメールが来たのですが返信は必要でしょうか?」
「どういった場合に返信が必要なのでしょうか?」
書類選考を通過した際は、企業から書類選考通過のメールが送られてきます。メールを受け取ったときは嬉しい気持ちの反面、どのように返信したらいいかわからず悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。
書類選考通過メールに返信が必要となるケースは、企業に連絡する必要がある場合です。場合によっては返信が不必要な可能性もあるので、例文を交えて説明します。
この記事では、書類選考に対する返信メールを正しく書いて、企業に良いイメージを持たれるようになるためのポイントをお伝えします。すでに書類選考通過のメールを受け取っている学生は自分に当てはめながら読み進めましょう。
書類選考の通過メールに返信が必要なケース
- 日程調整が必要なとき
- 選考を辞退するとき
書類選考の通過のメールは、必ずしも返信をしなければいけないわけではありません。企業からのメールには、次の選考について「記載されている場合」と「記載されていない場合」があります。
次の選考の日程候補が記載されている場合は、必ず返信をして日程調整を進めてください。日程調整する際の返信する方法は以下の見出しで解説しているので、ぜひ読んでください。
また、次の選考について記載がされていない場合は、メールを確認したこととお礼を伝えるだけで十分です。ただし、返信がいらない場合もあるので、そのケースに関しては後ほど解説する内容を参考にしてくださいね。
日程調整が必要な時
書類選考通過のメールに日程調整が記載されている場合で、記載の日程では都合がつかない場合はできるだけ早く企業に伝えましょう。企業から提示されている日程でないと印象が悪くなると考える学生もいますが、就職活動の他にゼミやアルバイトをしていることを企業もわかっています。
印象が悪くなることはありませんので、できる限り早めに日程調整のメールを返信して印象を良くしていきましょう。
日程変更メールのポイントはこちらで解説しています。
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選考を辞退する時
書類選考通過のメールを受け取ったタイミングで、内定が出ていたり、選考に進む意思がなかったりと、さまざまな事情により辞退する場合があると思います。その場合には、できる限り早めに次回選考を辞退する旨を連絡しましょう。
その企業に就職するわけではありませんが、仕事をしていくうえで関係してくる可能性もあるので、社会人として企業に失礼のないように丁寧に連絡してくださいね。
ただし、一度辞退すると再度応募することはできないのでよく考えてから連絡しましょう。
辞退する際のメールマナーはこちらを参考にしてみてください。
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就活を成功させるためには自己分析が必須です。しかし、自分自身のことを分析するのは意外と難しいですよね。
そんなときは「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけであなたの強み・弱みが簡単にわかります。
無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。
書類選考のメールに返信が不必要なケース
就活生
反対にメールに返信が不必要なケースもあると思うのですが、どのような場合でしょうか?
キャリアアドバイザー
そうですね。必ずしもすべてのメールに返信する必要はないので不要なケースを見ていきましょう。
選考に落ちた際はもちろんのことですが、その他にも返信不要なケースがあります。ここからは返信が不必要な2つのケースを解説していきます。
メールに「返信不要」と書かれている時
企業からのメールに「返信不要」と書いてある場合には返信しなくても構いません。返信不要と書いてあるにも関わらず、逆に返信することで確認不足と認識され、マイナスの評価を受ける可能性もあるので、企業の指示に従いましょう。
キャリアアドバイザー
返信不要のメールに返信をしたところで、送信専用メールとして送られていることも多いため、気にしなくても良いですよ。
マイページ上のメッセージ欄の連絡
就活サイト内のマイページ上のメッセージ欄には、書類選考の期間や条件、書類提出の様式などに関する連絡のメールが送られてきます。基本的には一斉送信をしているメールについては、企業が返信を必要としていないので返信する必要はありません。
たとえば、企業からマイページ上に「書類選考通過のお知らせ」というメッセージで「選考詳細は別途お知らせします」という文言がある場合はあくまでも事務連絡レベルの内容ですので、企業は返信を求めていません。
キャリアアドバイザー
もし送られてきた内容で、不明点や質問がある場合はマイページの問合せからおこないましょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
ここで解説したケースのほかに、書類選考の結果が不合格だった場合も基本的に返信は不要です。
企業としても選考を通過した学生とのやり取りや選考結果の検討などに時間をかける必要があるため、不合格となった学生への連絡は最小限に抑えたいと考えています。返信をすることでかえって企業に負担をかけてしまう可能性があると押さえておきましょう。
とはいえ、学生の中には採用担当に説明会やインターンでお世話になったり、お祈りメールに個人的なメッセージが書いてあったりした人もいるでしょう。そのような場合は不合格でもメールに返信してもかまいません。ここまで時間を割いてもらったことへのお礼や、今後への前向きな気持ちを伝えると良いでしょう。ただし、採用担当は忙しいということを念頭に置き、負担とならないような簡潔なメッセージにすることを心掛けてくださいね。返信不要の旨を伝えられると、企業にとっても負担がないため良い心づかいでしょう。
就活メールの返信時の基本マナー6選
就職活動を進めたばかりでまだ不慣れなことも多いことと思います。特に始めたばかりの時期は、たくさんやらなければならないことがあるため非常に忙しいです。
忙しくしているときに細かいミスをしてしまい、企業からの印象を悪くしてしまったらもったいないですよね。ここから解説する6つの基本マナーを押さえて、企業からの印象を落とさないようにしましょう。
①24時間以内に返信する
企業からのメールを確認したら、なるべく早く返信するよう心掛けましょう。原則24時間以内に返信することが望ましく、返信が早いほうが志望度の高さや熱意を認めてもらえます。
「貴社を優先しています!」という思いをアピールをするためにもなるべく早めの返信を心がけておくべきでしょう。迅速に返信をするとしないのとでは印象が大きく変わる可能性があるので、志望度合いが高い企業であればあるほどこまめにメールやマイページをチェックし、いち早く対応することが大切です。
深夜・早朝・昼休みは避ける
いち早くメールを返信することが大切な一方で、気をつけなければならないのが時間帯です。必ず、平日の就業時間内にメールを送るよう気を配りましょう。また、メールのチェックをおこなう可能性の高い時間帯を狙うと見落としの可能性が減ります。
深夜や早朝にメールを送るのはビジネスマナーとしては非常識にあたります。また、就業時間内でも忙しい時間帯もメールを見落とされる可能性があるためおすすめできません。
もし、メールの返信を忘れてしまいそうな場合や平日の就業時間内に返信することが難しい場合は、メールの送信予約機能などを活用して対処しましょう。
さらに、好印象につながる企業へメールを送る時間はこちらで詳しく解説しています。
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②件名はRe:のままで返信する
採用担当者は毎日たくさんのメールを見なければならないため、目に止まりやすいよう件名も気をつけなければなりません。具体的には、返信メールの場合は返信の目印である「Re:」をそのまま残して返信します。
「Re:」を付けて返信することで受け取った相手は、自分が送ったメールに対する返信だということがわかるので、相手への気配りになります。
キャリアアドバイザー
社会人になる前の就職活動の段階で、他の学生に一歩リードするならビジネスマナーとして身につけておくべき大切な心構えですね。
③企業の名称・部署名・役職名は省略しない
担当者名や会社名を間違えてしまうと、印象が悪くなってしまう恐れがあるので、メールを送信する前に再度確認してから送付するように心掛けましょう。
また、何度かメールをやり取りしていると宛名を書かずにいきなり本文を書いてしまう学生をよく見ますが、宛名がないと失礼になるので、毎回必ずつけるようにしてください。
- 企業の名称・部署名・役職名は省略せず正式名称で記載(特に、株式会社や有限会社を㈱ ㈲としない)
- 担当者が分かる場合は氏名をフルネームで記載
- 宛名が個人の場合は「様」、企業や組織名の場合は「御中」と記載
④やりとりは自分で終わらせるようにする
要件がなければ企業からの連絡はありませんので、要件が済んだ場合は企業からメールがきていたとしてもやりとりは自分で終わらせるようにしましょう。
たとえば面接の日程調整のメールを送信した後には企業からその内容を承知した旨の連絡があるはずです。そのメールで目的は達成されていたとしても企業からの返信に対しては自分から終えられるように、日程変更をしてもらったことに対するお礼を伝えることで自分からメールを終わらせましょう。
どこまでメールの返信を続ければよいかわからなくなった人はこちらの記事も読んでみてくださいね。
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⑤引用返信する
- 引用返信:前回までのやり取りをすべて残したうえで返信すること
メールに返信をするときは、過去のやりとりを消さずに「引用返信」するのもポイントの1つ。引用返信することで、これまでのやり取りの経緯をメール編集中に確認できます。
これまでのやり取りの履歴を残すことで相手へ気配りすることにつながります。また、そもそもわざわざメールを下書き保存して、過去のメールの内容を確認したあと、下書きしたメールを再度編集する流れだと手間がかかってしまい、思わぬミスにつながってしまうかもしれません。
認識の誤りや記載のミスなどを未然に防ぐためにもやりとりの履歴を残したまま引用返信しましょう。
⑥署名をつける
就職活動も含め、ビジネスメールのやりとりの際は、メールの最後に署名をつけることがマナーとなっています。署名には、出身大学、氏名、住所、電話番号、メールアドレスを記載しましょう。
記号などを使用して派手にもできますが、印象が悪くなってしまう恐れがあるので、シンプルに記号などは使わずに作成すると良いです。
5ステップで解説! 書類選考の通過メールへの返信の作り方
書類選考の通過メールへの返信の作り方は、5つのステップで簡単に作ることができます。
- 宛名
- 挨拶+自己紹介
- 要件
- 結びの言葉
- 署名
これさえおえておけば、基本の型は身につけることができるので、意識して実践してみてください。
ステップ①宛名を書く
返信メールの作成の手順の最初は、宛名を書きます。宛名を書く際の注意点は先ほど説明したように、宛名の省略はしないことです。
担当者名や会社名を間違えないように、受信したメールの送り主の情報と記入する宛名の名称をよく確認しましょう。送信ボタンを押す前には、必ずもう一度確認してから送付するよう心がけてください。
株式会社◯◯
人事部 採用担当 ◯◯様
〇〇様(名前のみで社名・部署名なし)
株式会社◯◯ 人事部 採用担当(名前なし)
ステップ②挨拶と自己紹介を書く
宛名の次は挨拶を書きます。基本的には、「お世話になっております」と記載し、その次に自分の自己紹介をします。
自己紹介と言っても、自分が何者であるかを説明するだけなので、簡単に「貴社の新卒採用に応募しております~~大学の◯◯と申します」で大丈夫です。
お世話になっております。
貴社の新卒採用に応募しております~~大学の◯◯と申します。
ステップ③要件を書く
自己紹介の次には、要件をわかりやすく伝えます。まず、最初に結論から記載するようにしましょう。結論を書いて、補足説明が必要な場合は、その内容について記載してください。
長文になるのであれば必要に応じて改行を入れながら、採用担当者が見やすいように工夫することで印象が良くなりますよ。
この度は、書類選考通過のご連絡ありがとうございます。
ご提示いただいた面接日程では、大学の中間試験と日程が重なってしまい、面接に伺うことができません。
大変申し訳ありませんが、以下の日程で面接日を再度調整していただくことはできますか。
・◯月◯日 ◯時以降
ステップ④結びの言葉を書いて本文を締める
本文の最後は「よろしくお願いします」で締めましょう。
慣れてきたら相手のことを気遣ったクッション言葉をいれると、メールを受け取る採用担当者からは良い印象を持たれるでしょう。
たとえば、日程調整で時間を取らせてしまったと思ったときは、「お忙しいところ大変恐縮ですが、よろしくお願いします」という表現も良いと思います。
書類選考通過時:ぜひ今後ともどうぞよろしくお願いします。
日程調整時:お忙しいところ大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
選考辞退時:貴社のますますのご発展を祈念いたします。
ステップ⑤署名を書く
最後に、署名を書きます。署名を書く際の注意点は先ほど説明したように、出身大学、氏名、住所、電話番号、メールアドレスを記載しましょう。ビジネスメールのやりとりの際は、過度な装飾は避けて署名をつけることがマナーですので、忘れずに記載してくださいね。
―――――――――――――――
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
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・装飾が多く見にくい
◆○★◆○★◆○★◆○★◆○★◆○★◆○★◆○
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
◆○★◆○★◆○★◆○★◆○★◆○★◆○★◆○
・情報が不足
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港 太郎(みなと・たろう)
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好印象を残すために! 書類選考通過の返信メールの3つのポイント
書類選考通過の返信メールでは、3つのポイントを押さえておけば企業の採用担当者に好印象を残すことができます。ポイントを理解して返信メールを作成していきましょう。
- 1文は短く端的にする
- 志望度が伝わる1文を加える
- 結び言葉に温かみのある言葉を添える
1文は短く端的にする
要件をわかりやすく伝えるためにも、1つの文は短くしましょう。次の例を見てみてください。
この度は、書類選考通過のご連絡をいただきまして誠にありがとうございます。
貴社からご提示いただいている日程では、大学の中間試験の日程と重なってしまい、面接に参加することができず、日程調整が必要ですので、こちらからいくつか日程をお伝えします。
この度は、書類選考通過のご連絡をいただきまして誠にありがとうございます。
貴社からご提示いただいている日程では、大学の中間試験の日程と重なってしまいます。
大変恐縮ですが、面接の日程調整は可能でしょうか。こちらからいくつか日程をお伝えします。
短文のほうが読みやすいと思いませんか。採用担当者もたくさんのメールを見る中で、1つの文が短いほうが、ひと目で要件をつかむことが可能ですので端的に述べることを心掛けましょう。
志望度が伝わる1文を加える
面接や書類選考のとき以外でも企業と接する機会があれば、随所に志望度の高さをアピールすることで熱意を伝えることができます。
5ステップで解説したようにメール返信の流れはある程度決まっていますが、単に機械的にその流れに当てはめて返信するだけでは企業に対する志望度は文章だけでは伝わりにくいものです。
書類選考に通過し、次の面接が決まっているときには「次回の面接では、貴社への思いを一生懸命ぶつけたいと考えております。」などメッセージとして記載し、熱意のあるアピールをすることで、採用担当に志望度が高いことが伝わります。
結び言葉に温かみのある言葉を添える
結びの言葉もテンプレ表現だと採用担当者は冷たい印象を持ってしまいます。自分の率直な気持ちや採用担当者に気を遣った言葉などをときおり挟むことで、冷たい印象ではなく、温かみのある人だと思ってもらえることもあります。
たとえば、面接の日程調整をしてもらった場合、「この度は多大なるご迷惑をおかけしたこと、心よりお詫び申し上げます」と結びの言葉に入れることで、相手への配慮があると感じられるでしょう。
企業からも良い印象へと変わりますので、ひと工夫してみることをおすすめします。
書類選考の通過メールへの返信を書く際の注意点
書類選考を通過して面接に進む段階になると、日程調整や緊急連絡など企業とのメールでのやり取りの機会が多くなってきます。ビジネスメールがきちんと書けていないと「採用しても大丈夫かな?」と、採用担当者を不安にさせてしまいます。
反対に、内容がわかりやすく適切にメールを使いこなせていれば、印象を良くすることも可能です。返信メールを書く際の注意点をしっかりと理解していきましょう。
正しい日本語を使う
普段生活している中で使っている言葉のうち、特に「若者言葉」については意外と無意識に使っている人も多いので、使用を控えましょう。アルバイトで自然と使っている言葉がビジネスでもそのまま使えるわけではないので、ここで正しい日本語の使い方を習得しておきましょう。
- 「私的には・・・」 → 「私は・・・と考えます」
- 「一応・・・」 → 「念のため・・・」
- 「・・・になります」 → 「・・・です」
また、敬語表現についても誤った使い方をしている学生も多くいます。次に、間違えやすい敬語の例をあげましたので、事例を知って企業に失礼のないようにしましょう。
敬語については、こちらの記事でも詳しく解説しているのでチェックしてみてください。
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間違えやすい敬語の例
間違いやすい敬語としては大きく3つに分類されます。ここでしっかりと理解して正しい日本語を使うようにしましょうね。
例1)言うの尊敬+「られる」尊敬表現
NG:田中様がおっしゃられていました。
OK:田中様がおっしゃっていました。
例1)
NG:お世話さまです。
OK:お世話になっております。
例1)
NG:選考通過の旨、了解しました
OK:選考通過の旨、承知しました
例2)
NG:メールを見ました。
OK:メールを拝見いたしました。
例3)
NG:日程変更をお願いしてよろしかったでしょうか。
OK:日程変更をお願いしてよろしいでしょうか。
過度な装飾はしない
企業へのメールでの連絡は、できる限りシンプルな内容にしましょう。熱意を伝えたい気持ちはよくわかりますが、装飾を付けることはビジネスメールにおいて不適切だと感じる人も多くいます。
重要なのは要件をわかりやすく伝えることと、返信内容で相手に熱意を伝えること。見やすくしたいと思うのであれば、装飾はしないで改行で工夫することをおすすめします。
- !・?
- 絵文字
- 顔文字
適度に改行をする
メールの適切な場所に改行を入れることによって見やすさが格段にあがります。
採用担当者は1日に何十通ものメールを確認しなければならないので、見やすいメールになっているだけでとても助かります。改行のタイミングは、段落ごとにおこないましょう。
反対に改行がないメール文章だと読みづらい印象を持たれて、伝えたい熱意などが伝わりにくくなる可能性もあるため注意しましょう。
就活用のメールアドレスを使用する
プライベートのメールアドレスとは別に、就活用のメールアドレスを用意しておくと良いでしょう。数字や記号の意味のない羅列のようなメールアドレスではなく、採用担当者がひと目見ただけで分かるような、自分の名前を入れたメールアドレスを作ることをおすすめします。
その際に、就職活動はパソコンやスマホなどの複数のデバイスでおこなう可能性があるので、フリーのメールアドレス(GoogleやYahooなど)を使用するのが便利です。
また、大学のアドレスを持っている人はそちらも使えるメールアドレスですが、卒業後に見れなくなってしまう点は注意しましょう。
キャリアアドバイザーコメント乾 花穂子プロフィールをみる
学生の中には「誤字脱字のあるメールを送ってしまった」と悩む人もいるのではないでしょうか。そのようなメールを送ってしまった場合、取るべき対応は2パターンに分かれます。
たとえば「ありがとうございますた。」などのように打ち間違いを起こしてしまったケースですが、このような場合は特に訂正メールなどは送らなくても良いでしょう。そういった誤字脱字はメールそのものの内容に大きな影響を与えるわけではありませんし、採用担当も特に気にはしないはずです。
固有名詞や選考情報についての誤字は訂正メールを送ろう
しかし担当者名や企業名などの固有名詞、加えて日時など選考に関する情報について誤字脱字があった場合は気付いた時点ですぐに訂正メールを送りましょう。担当者の名前を間違えることは失礼にあたりますし、企業名を間違えることで志望度の低さを疑われる可能性もあります。また日時の誤りは、学生ときちんと意思疎通ができているのか不安にさせてしまうかもしれません。
訂正メールを送る際は、【訂正】【再送】などを件名の前につけることが重要です。そのうえで、本文ではどこを間違ったのかを明確にし、正しい内容を伝えるとともにそれに対する謝罪を書き添えるようにしてください。特に選考に関する情報を間違えた場合は、謝罪だけでなく正しい情報がきちんと伝わっていると示すことも大切ですよ。
書類選考通過の返信メールのシチュエーション別例文
就活はさまざまなシーンで企業からメールが送られてきます。送られてくるメールの内容によっては、返信メールを考える時間が想定よりも長くかかってしまうものです。そのため、事前にさまざまなシチュエーションを知っておくことで冷静に状況判断ができるようになります。
ここからはシチュエーション別に例文を解説しますので、ぜひメール作成の参考にしてみてください。
提示日程通りに選考に進む場合
提示日程通りで都合が良い場合は、提示された日時で参加する旨の返信が必要です。何月何日何時からと明記することで企業も日程調整がやりやすくなるので、わかりやすく記載することを念頭に返信メールを作成してください。
また、面接に向けての意気込みを記載すると志望度が高いのだなという印象になりますので、積極的にアピールしていきましょう。
例文
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
面接の日程の件につきまして / ○○大学 港 太郎
◯◯株式会社
人事部 採用担当 ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学経済学部経済学科の◯◯と申します。
この度は、書類選考通過のご連絡をいただき、ありがとうございます。
ご指定のあった、以下の日時にお伺いします。
◯月◯日 ◯◯:◯◯
面接に向けて念入りに準備を進め、
面接当日に実力を発揮できるよう努めてまいります。
精一杯頑張りますので、当日はよろしくお願いいたします。
<署名>
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港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
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キャリアアドバイザー
提案日程通りに都合が合う場合は、単に承知いたしましただけではなく、採用担当者と学生の認識を間違えないためにも、日時を明確に記載し返信しましょう。
日程調整の提案をする場合
日程調整を要する場合は、まず、提示された日程では参加できないことを明記しましょう。そのうえで、採用担当者に自分の都合の良い日を最低3つは提示しましょう。
くれぐれも、日程調整していただくことを当たり前だと思わず、日程調整をお願いする姿勢で返信してくださいね。
例文
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
面接の日程の件につきまして /○○大学 港 太郎
◯◯株式会社
人事部 採用担当 ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学経済学部経済学科の◯◯と申します。
この度は、書類選考通過のご連絡および面接日程のご提示、ありがとうございます。
大変申し訳ありませんが、ご提示いただいた日程では◯◯(理由)のため、
面接に伺うことができません。
つきましては、以下の日程で面接日を再度調整していただくことはできますか。
・◯月◯日 ◯時以降
・◯月◯日 終日
・◯月◯日 ◯時~◯時
お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
<署名>
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港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
―――――――――――――――
キャリアアドバイザー
面接の日程を提示していただいているので、申し訳ない気持ちになりますが、誠実に対応すれば印象が悪くなることはありません。誠意のある返答を心掛けましょう。
いくつか候補日を提示された中から選んで返信する場合
いくつかの候補日を提示された中から選ぶ場合は、希望の順序とその日程での面接の可否を伝えましょう。他の学生との面接の兼ね合いで、日程調整に融通が利いたほうが企業にとっては助かるでしょう。
例文
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
面接の日程の件につきまして /○○大学 港 太郎
◯◯株式会社
人事部 採用担当 ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学経済学部経済学科の◯◯と申します。
この度は、書類選考通過のご連絡をいただき、ありがとうございます。
ご提示いただいた日程の中から、以下の通り面接の日程調整をお願いします。
第1希望 ◯月◯日 ◯◯:◯◯
第2希望 ◯月◯日 ◯◯:◯◯
第3希望 ◯月◯日 ◯◯:◯◯
ご提示いただいた、◯月◯日 ◯◯:◯◯については、
◯◯(理由)により都合がよくありませんので、ご了承ください。
ご多用の中恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
<署名>
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港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
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キャリアアドバイザー
わかりやすく第◯希望と箇条書きすることで見やすく伝えることができます。また、都合が悪い日の記載もすると、日程調整の回数を減らすこともできるのでおすすめですよ。
選考辞退をする場合
選考辞退の連絡は、企業にとっては望んでいない結果ですので、どうやって返信したら良いのか悩んでしまう人も多いと思います。
失礼のないように簡潔に書くことに加え、これまでの選考に時間を割いていただいたこともありますので、感謝の言葉を忘れずに伝え、お詫びの挨拶をして連絡を終わらせましょう。
例文
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
面接の日程の件につきまして /○○大学 港 太郎
◯◯株式会社
人事部 採用担当 ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学経済学部経済学科の◯◯と申します。
この度、◯月◯日◯◯:◯◯より面接のお時間をいただいておりましたが、
一身上の都合により、面接を辞退させていただきたく、ご連絡させていただきました。
貴重なお時間をいただき、調整していただいたにもかかわらず、
このような連絡となってしまい大変申し訳ございません。
本来なら直接、お詫びすべきところですが、メールでの連絡となりましたことを
重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
<署名>
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港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
―――――――――――――――
キャリアアドバイザー
誠意を持って連絡するのはもちろんのこと、面接を予定していた日時を明記しておけば、採用担当者の誤認識を防ぐことができます。
返信が遅れた場合
就職活動が忙しくて企業からメールを受け取ってから数日が経っていたとしても、気付いた時点ですぐに返信しましょう。
その際は、遅くなってしまったことにお詫びは入れてください。そのうえで、面接に対する熱意も表現すると誠意がある対応をしてくれる学生だなという印象にもなります。
とはいえ、志望度が高い企業であれば、少なくとも1日に1回以上はメールを確認する習慣をつけておきましょう。
例文
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
面接の日程の件につきまして /○○大学 港 太郎
◯◯株式会社
人事部 採用担当 ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学経済学部経済学科の◯◯と申します。
この度は、書類選考通過のご連絡をいただき、ありがとうございます。
返信が遅くなりまして、大変申し訳ございませんでした。
面接選考への機会をいただけたこと、大変嬉しく思っております。
ご都合がお変わりなければ、ご指定のあった以下の日時にお伺いします。
◯月◯日 ◯◯:◯◯
面接に向けて念入りに準備を進め、面接当日に実力を発揮できるよう努めてまいります。
精一杯頑張りますので、当日はよろしくお願いいたします。
<署名>
―――――――――――――――
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
―――――――――――――――
キャリアアドバイザー
変な言い訳をしないで簡潔にお詫びの言葉を素直に伝えましょう。
その他問い合わせをする場合
本来であれば選考結果を催促するのは失礼にあたりますが、企業が提示している連絡期限よりも大幅に遅れている場合は、極力失礼のないように連絡をしましょう。採用担当者が「催促されている」と感じてしまわないように配慮してください。
企業からのメールは迷惑メールに入っていることもあり、確認が漏れていたせいで合否の結果を知らないという場合もありますので、本当に通知が来ていないのか再度確認してから問い合わせしてください。
例文
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
面接の日程の件につきまして /○○大学 港 太郎
◯◯株式会社
人事部 採用担当 ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学経済学部経済学科の◯◯と申します。
◯月◯日に応募させていただきました書類選考の合否結果につきまして、
応募要領には書類提出後〇日以内に結果連絡があると伺いましたがすでに〇日以上経過していることからご連絡をさせて頂きました。
こちらから連絡を差し上げ、大変失礼かと存じますが、
貴社への志望度が高いことから、問い合わせをさせていただきました。
お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
<署名>
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港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
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キャリアアドバイザー
結果の問い合わせをする際は、催促のメールになってしまうことのお詫びは必ず付け加えてくださいね。また志望度の高さも伝えることで、企業側も悪い印象を持つことはないでしょう。
書類選考通過の返信メールで他の学生と差を付けよう
書類選考通過メールがきたときは、企業に良い印象を残すチャンスだと思って、誠実な対応をしつつ、熱意をアピールすることが大切です。
ビジネスマナーを守ることに加えて一人の社会人としてのマナーを守って就職活動を進めていけば、自然と自信もつき、他の学生よりも一歩リードしていることでしょう。今回の記事を参考にして書類選考通過の返信メールで他の学生と差を付けて就活を成功させてくださいね。
書類選考の通過メールに返信は必要?6個のパターン別例文で解説【就活】
キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
このほかに、もし次回の選考内容が記載されていない場合は、書類選考通過のメールに返信して問い合わせてみると良いでしょう。ただし、そのケースだけに限ったことではありませんが、問い合わせをする際は今一度選考通過メールを見直してからにしてください。
たとえば、「次回選考の日程については別途お知らせします」などという記載があるのにもかかわらず問い合わせをしてしまうと、催促のように受け取られてしまう恐れがあります。特に応募者が多い企業の場合、書類選考を通過して一次面接に進む学生も多く人数がいるはずです。その人数に対し、自社の社員の予定を確保・調整して面接のスケジュールを組むのにそれなりの労力や時間がかかることは容易に想像できるのではないでしょうか。
採用担当も毎年多くの学生の採用をおこなっていますから、採用フローや学生への連絡には慣れています。そのため、基本的に企業からのメールには、学生に伝えるべき必要事項は漏らさず記載されていることが多いです。返信メールを送る前に、自分の知りたい情報が本当にメールに記載されていないか確認するようにしましょう。