成績が悪くても就活をあきらめないで! 企業の目的と対策方法を解説

この記事のアドバイザー

目次

  1. 就活において「成績が良い=内定」とは限らない!
  2. 日本の「メンバーシップ型雇用」では成績は重視されない?
  3. メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の違い
  4. 新卒ではポテンシャルが重要視される
  5. 企業が成績の提示をもとめる4つの理由
  6. 履歴書の内容が正しいか確認するため
  7. 卒業できるのかを確かめるため
  8. 人柄を知るため
  9. 評価内容より学業に対する姿勢を知るため
  10. 就活では成績証明書の提出が求められる
  11. そもそも成績証明書とは
  12. 企業が成績証明書で見ているポイント
  13. 成績証明書を提出する際に気を付けるべき3つのポイント
  14. ①余裕をもって準備をしよう
  15. ②郵送の方法には気を付けよう
  16. ③期限に間に合わなくても必ず提出をしよう
  17. 成績評価が低い場合に起こりうる4つのデメリットとは?
  18. ①企業からの印象が悪くなる可能性がある
  19. ②自身のアピールポイントが減ってしまう
  20. ③専門職を志望する際は不利になる
  21. ④外資系企業への就職が難しくなる
  22. 面接の前に備えたい! 成績に関する質問の回答を用意しよう
  23. 学部・学科を選んだ理由
  24. 履修科目を選んだ理由
  25. ゼミ・研究室に入った目的
  26. 単位を落とした理由
  27. 学業を通して得た経験・知識・スキル
  28. 成績の評価が高い学生の強みとは?
  29. 「真面目さ」「誠実さ」をアピールできる
  30. 志望動機と学業を結び付けられる
  31. 内定の後押しになる可能性がある
  32. 成績に自信がない学生の面接対策法とは?
  33. 言い訳をするのはやめよう
  34. 評価が悪い理由を説明できるようにしよう
  35. 部活やアルバイトなど学業以外の強みを用意しよう
  36. 成績は重要な選考指標の一つ! しっかりと対策を講じよう

就活において「成績が良い=内定」とは限らない!

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就職活動をおこなう中で多くの学生から、

「学校の成績が悪いと内定を取ることはできませんか?」
「どうして成績を提出する必要があるのですか?」
「成績が悪いと選考で不利に働きますか?」

といった相談を受けます。

選考を進めていると企業から学校の成績の提示をもとめられることがあります。このとき時、成績に自信のない学生は「選考に影響するのではないか」と不安や疑問を感じることもあるでしょう。

当然、成績評価が高いことは就活において有利に働きます。しかし、就活において「学校の成績がいいから即内定」というケースはないように、成績の評価が悪いだけで落とされるというケースは少ないといえます。

ではなぜ、企業は成績の提示をもとめるのでしょうか。こちらの記事では、企業が成績の提示をもとめる理由・目的に加えて、成績に自信がない学生向けの選考対策についてもお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。

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日本の「メンバーシップ型雇用」では成績は重視されない?

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就活生

「メンバーシップ型雇用」ってなんですか?

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キャリアアドバイザー

「メンバーシップ型雇用」とは日本で多くの企業が取り入れている雇用システムの一つです。なぜ成績を重視する企業が少ないのかをこの雇用形態の実態からひも解いていきましょう。

新卒採用の雇用システムには大きく分けて「メンバーシップ型雇用」「ジョブ型雇用」の2種類が存在します。まずは雇用システムの違いについて理解しましょう。

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メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の違い

  • ジョブ型雇用:採用の際に職務・勤務地・時間・スキルなどの条件を明確に定めて雇用契約を結ぶシステム
  • メンバーシップ型雇用:職務を指定せずに新卒で正社員を一括採用し、社員を1から育てていく雇用システム

メンバーシップ型雇用では自社で長く働いてくれる人材を得るため、学生の性格や人柄を重視しているスタイルで日本では一般的です。企業内で複数の部署を経験させ、社員を1から育てる「総合職採用」などがこれにあたります。

一方、ジョブ型雇用で新卒採用をおこなう場合は、即戦力または専門性のある職に準じた経験や知識がある学生を採用します。募集要項に「理系のみ」と記載されているような研究職などの専門性の高い職種の採用では、ジョブ型雇用が用いられることもあるでしょう。

海外の企業ではジョブ型雇用が一般的とされており、日本でもジョブ型雇用を導入する企業が増えてきています。希望する職種がジョブ型雇用の場合は、学生時から大学の勉強に加え、資格の勉強や専門性の高いインターンシップへの参加を検討すると良いでしょう

ジョブ型雇用についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。

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新卒ではポテンシャルが重要視される

今までは学生の性格や企業との相性を重要視する人柄採用が主流でしたが、ジョブ型雇用の導入などにより個人のスキルや可能性に期待する「ポテンシャル採用」への関心が高まっています。

ポテンシャル採用はジョブ型雇用よりも個人のスキルに依存しませんが、下記2点に注目する傾向があります。

  • 将来の活躍の可能性
  • 個人の潜在能力

ポテンシャル採用の目的は「将来的に専門能力や技術を持つことができる人材」を獲得することです。そのため、基礎となる能力や実技レベルを図るために、ジョブ型雇用ほどではありませんが、個人の能力・経験・資格などが選考の指標となる可能性もあります。

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キャリアアドバイザー

職種や働き方も時代とともに多様化しています。今までの新卒では組織強化などに焦点が当てられていましたが、これからは職種を限定し、新卒でも個人単位でのスキルの有無が重要になってくることも予想されますね。

清水 沙也香

キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる

アルバイトやインターンシップなどの実務経験がある学生のニーズが高まっている

今までのメンバーシップ型雇用では、学生時代に力を入れる対象は部活・サークルやゼミ、アルバイト、留学などが主流でした。ですが、企業は新卒採用であってもジョブ型採用によって即戦力人材を求めており、実務経験ある学生が優遇されるように求められる人材が変化することが考えられます。

世の中の変化が激しく、国際社会での競争も激化しているため、早期から仕事に貢献できる人材を企業は求めているとも捉えられますね。実際に、KDDIでは2020年度からジョブ型採用枠を4割まで拡大しており、「データサイエンス」と「UI/UXデザイン」などのコース別採用がすでに始まっています。コース別の採用枠では未経験者はエントリーできず、未経験者はコース別ではなくメンバーシップ型の採用枠へエントリーすることになります。

もちろんいきなり全ての採用がジョブ型雇用になることはありません。ただし、ジョブ型雇用に注目が集まっているため、実務経験が今までよりも評価されやすくなりはじめているということを覚えておきましょう。

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雇用形態などを踏まえて、どのような仕事を選ぶべきか悩んでいる学生は、こちらの記事を参考にすると良いでしょう。

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企業が成績の提示をもとめる4つの理由

企業が成績の提示をもとめる理由

成績と内定の関係を知るためには、企業がどのような目的で成績の提示をもとめるのかを理解することが重要になってきます。

人柄を重視するメンバーシップ型雇用において、成績はどのような役割を果たすのでしょうか。ここでは、企業は学生から提示された成績のどのような点に注目しているのかについて詳しく解説していきます。

履歴書の内容が正しいか確認するため

企業は提出された成績より、学生の大学・学部・学年などの情報が履歴書の内容と異なっていないか、確認をおこないます。

成績の提示をもとめられた際は、基本的に大学で発行される「成績証明書」を提出します。履歴書は学生自身が記入し提出するため、内容が本当に正当であるが根拠がありません。そのため企業は、大学が正式に発行している成績証明書より確認をおこなう必要があります。

卒業できるのかを確かめるため

企業は学生の残りの単位数などから、入社以前に学校を無事卒業することができるかの確認をおこないます。

内定を出した後に内定者が大学を卒業できないことが分かった場合、少なくともその内定者は企業が指定する時期に入社することができなくなります。さらに、仮に内定取消をした場合は本来採用することができた人材を逃してしまうことにつながります。

企業はそのようなリスクを防ぐためにも、学生の成績を確認し、本当に卒業することができるのかを確認する必要があります。

人柄を知るため

就活において企業側は、さまざまな角度から学生の人柄を知りたいと考えています。成績や受講した科目・ゼミのテーマなどを見れば、どのようなことを学んできたのかが分かりますし、学生の興味関心のある学問について知ることができます。

また、企業は学生に対し「なぜその科目を受講したのか」「どのような考えをもって学問に取り組んだのか」などの質問をおこない、得た情報をもとに学生の人柄を知りたいと考えています。

これらの性格や思考、学問の興味領域などを参考に、入社後にどのような職種やグループに配属するかを決める際の指標となる可能性もあります

評価内容より学業に対する姿勢を知るため

必ずしも成績の評価からイメージされる学生の性格がすべてとは限りません。しかし、成績評価からは、学問へ向かう姿勢を確認することができるため、学生の性格をイメージするための参考資料となる可能性があります。

たとえば、成績評価の高く、受講した理由や目的がはっきりとしている学生に関しては「真面目」「勤勉」という印象を抱くことができますよね。

成績評価は自己PRなどとは異なり、大学という第三者が正式に下した評価となります。そのため、学生の性格をより詳しく正確に知りたい企業にとっては、大学から発行される成績とは根拠のある指標の一つとなります

就活では成績証明書の提出が求められる

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就活生

どうやって企業に成績を提出するんですか?

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キャリアアドバイザー

大学から発行される「成績証明書」の提出をもとめられるケースが多いです。

最終面接の前などの選考途中に企業から「成績証明書の提出をお願いします」と通知されることがあります。成績証明書にはどのような内容が記載されていて、企業は何を確認するのか、疑問に思う学生も少なくないでしょう。

ここでは成績証明書について、概要や企業が見ているポイントについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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そもそも成績証明書とは

成績証明書は大学が正式に発行する証明書で、大学へ発行を依頼する必要があります。主に下記の内容が記されています。

  • 大学名
  • 学部・選考
  • 今まで履修した科目名
  • 科目ごとの成績評価
  • 取得単位数

成績証明書は大学の窓口などで直接依頼するパターンが基本的ですが、コロナウイルスの影響でオンラインにて申請することができるようになった大学もあります。詳しくは大学のホームページを確認しましょう。

また、成績証明書の発行には発行手数料が発生します。企業のエントリー数によっては複数枚の発行が必要となりますが、原則として原本での提出が必須のため、コピーして提出をすることは控えましょう。

企業が成績証明書で見ているポイント

企業は成績証明書のどの項目を確認しているのでしょうか。成績証明書の提出をもとめる企業側の意図について詳しく解説します。選考対策のためにも、ぜひ参考にしてみてください。

専攻

とくに研究職などの専門職を募集している企業は、学生が大学にてどのような専攻に取り組んでいるのかを注視します。専門職の募集要項には「理系のみ」などの記載がされていることがあるため、学生が条件を満たしているのかを確認します。

そのほかの総合職においても、専攻内容から学生が大学で学んできた知見を把握し、適切な業種に配属するための参考情報となります。

履修科目

企業は履修科目から学生の興味関心のある学問領域を知ることができます。とくに必修科目以外の選択科目やゼミなど、学生の意思で自由に選択することができる履修科目に注目している企業が多い傾向にあります。

面接では履修科目を受講した目的・意図・得た経験や学びについて深堀りされる可能性もあります。面接で焦らないためにも事前に準備すると良いでしょう。

GPA

  • GPA:Grade Point Averageの略。各科目の成績を数値化し平均値を表したもの

成績証明書にはGPAも記載されており、ほとんどの大学で採用されています。そのため、学生の学力を図る際の参考として、GPAは使用されています。

GPAの平均数値は2.4〜2.9となっており、3.0以上の数値は全体的に見ても評価が高いとされています。3.0以上のGPAの数値を有している学生は就活時の強みとなるでしょう。

取得単位数

取得単位数は学生が卒業をできるか否かを確認する目的があります。仮に選考の段階で卒業までの単位数が足りない場合は、面接にて単位が残っている理由や卒業することができるのかを聞かれることがあります。

企業として内定取り消しの学生を出さないためにも、取得単位数は注目するポイントとなるでしょう。

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成績証明書を提出する際に気を付けるべき3つのポイント

企業から成績証明書を提出する際に、注意すべきポイントがあります。とくに、はじめて企業に提出する学生やまだ提出をしたことがない学生は、必ず押さえておくようにしましょう。

①余裕をもって準備をしよう

成績証明書は大学に来校して直接発行、またはオンラインにて発行依頼をするケースがあります。そのため、提出間際に準備をしようとすると間に合わない可能性があります。大学にて直接発行する場合でも、大学や窓口の休業日の場合は成績証明書の発行に時間がかかることが予想されます。

企業によっては「成績証明書の準備が間に合わない場合は、後日に別途郵送してください」とするケースもありますが、できるだけ指定されたタイミングで提出ができるように前もって準備することをおすすめします

②郵送の方法には気を付けよう

成績証明書を郵送する際に気を付けるべきポイントは3点あります。

  • 原本を用意する
  • 成績証明書は折らずにクリアファイルに入れる
  • 封筒は白を選ぶ

成績証明書は大学から発行される正式な書類となるため、コピーを送ることはNGです。コピーは改ざんを疑われる要因にもなりますし、企業への誠実さに欠ける行為になります。

また、証明書を折って送ることも控えましょう。郵送中に汚れることや折れてしまうことを防ぐために、クリアファイルにいれることもマナーとして重要となります

書類の郵送方法については、こちらの記事にて詳しく解説しています。

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③期限に間に合わなくても必ず提出をしよう

成績証明書は就活において重要な書類の一つです。そのため、仮に提出期限に間に合わない場合でも、必ず別途郵送するようにしましょう。

提出が遅れる場合は、遅れてしまう経緯を事前に企業側担当者に説明し、用意ができ次第、早急に送るように心掛けましょう。成績証明書の発行に時間が掛かることは企業側も知っているため、提出が遅れたとしても選考に影響する可能性は低いです。しかし、提出が遅れる連絡を怠ってしまった場合は、印象が悪くなってしまう要因になるため注意が必要です。

堀内 康太郎

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企業への書類提出は印象を左右するので注意しよう

書類提出のマナーが守れていないことで、直接的に面接結果が変わることはありません。ですが、社会人になると書類提出などのマナーは守れて当たり前になるため、注意点は何度もチェックしてミスがないようにしましょう。細かい注意点を考えると、企業へ書類提出するときに気をつけるべきマナーには下記のようなことが挙げられますよ。

・クリアファイルは無色透明なものを使う
・郵送で提出するときには「添え状」を作成する
・封筒の宛名は黒色ボールペンで記入する
・成績証明書の送付時は「成績証明書在中」と赤字で記入する
・期限の3日前までには提出をする

実際に送付するときになってマナーが分からずに焦る学生が多くいるため、5つの注意点もあわせて確認しておきましょう。また、送付時に速達を利用すべきかどうか聞かれることがありますが、期限に間に合うのであれば速達を利用する必要はありません。

はじめて企業へ郵送物を送付するときは焦ってしまうことも多いでしょう。もし成績証明書の内容が変わらないのであれば、仮に提出期限の1ヶ月までであっても送付して問題ないので、できるだけ早めに対応しましょう。

指定された書類を期限内に提出することは、最低限のマナーの一つです。その他の就活で気を付けたいマナーについては、こちらの記事で紹介しています。

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成績評価が低い場合に起こりうる4つのデメリットとは?

成績評価が低い場合のデメリット

「成績評価は低い=不採用」となる可能性は低いとお伝えしました。しかし、成績評価が低いことで予想される懸念点は存在します。成績評価に自信のない学生は、懸念点を事前に理解し、適切な対策を取ることが重要になってきます。

①企業からの印象が悪くなる可能性がある

成績評価が低い場合、企業側に学生に対する疑心観が生まれる可能性があります。たとえ自己PRや志望動機が素晴らしい内容だった場合でも、成績が悪い場合、目の前の学生の印象と成績評価との差に矛盾が生じてしまい、言葉の説得力に欠ける可能性があります

なぜ評価が悪かったのか、相手が納得いくような説明ができるように準備することが重要となります。

②自身のアピールポイントが減ってしまう

就活ではさまざまな角度から学生の人柄や魅力をアピールすることが重要になります。アピールポイントが多いほど、企業側も学生の人柄を理解するための判断材料が増えることになるため、企業へ自身の魅力を伝えやすくなります。

成績はすべての学生に共通する判断材料の一つです。成績が悪い場合は、貴重なアピールポイントを捨ててしまうことになってしまいます

③専門職を志望する際は不利になる

研究職などの専門職では、大学の専攻やゼミで学んできた内容を重視する傾向にあります。専門職では大学で得た知見が、働くうえで基礎となるケースがあります。そのため、総合職採用などに比べて成績評価が注視されるでしょう。

募集要項に「理系のみ」などと特定の記載がされている場合は、とくに注目されることがあるため注意が必要です。

④外資系企業への就職が難しくなる

外資系企業では日系企業と比べ成績評価を重要視します。欧米では日本と異なり、GPAが標準化されているため、日本に比べGPAに対する企業の信頼度は高いと言えるでしょう。そのため、「個人のスキル」を大切にする外資系企業では、GPAの評価から学生の能力や期待値、業務に向かう姿勢などを判断することがあります。

企業によっては、基準とするGPAの数値に達していない時点で落とされてしまう可能性もあります。外資系企業を志望する学生は、高いGPAの数値を目指せるように日々の努力が必要となるでしょう。

面接の前に備えたい! 成績に関する質問の回答を用意しよう

面接でよく聞かれる「成績に関する質問」

提出した成績証明書をもとに、面接にて成績評価などに関する質問をされることがあります。自己PRや志望動機を準備することも大切ですが、成績に関しても質問を想定して準備をすると良いでしょう。

また、前提として企業は成績に関する質問を通じて学生の「人柄」を知りたいと考えています。すべての質問の意図の根底として、性格や考え方を知りたいという狙いがあり、単純な成績評価や学んだ内容だけでないことを押さえておきましょう。

学部・学科を選んだ理由

意図
  • 大学に進学した目的を知りたい
  • 興味のある学問領域について知りたい

学部・学科を選んだ理由を聞く意図としては、前提として学生が何を学ぶために大学進学を選んだのかを知るために問われることがあります。大枠としてどのような学問に携わってきたのかを知ることに加え、目的や意志を聞くことで学生の人柄を知るための一つの指標になります。

履修科目を選んだ理由

意図
  • 興味関心のある学問領域を知りたい
  • 学問に向かう姿勢を知りたい
  • 大学での過ごし方を知りたい

履修科目を選んだ理由を聞くことで、学生が学問に対して前向きな姿勢だったかを知ることができます。そのほかにも、自由選択科目を確認することでどのような講義に興味があるのかを企業は知ることができます。

ゼミ・研究室に入った目的

意図
  • 専門領域を知りたい
  • 研究における工夫や意識した点から人柄を知りたい
  • プレゼン力を確認したい

学問に対し真摯に取り組んでいたかを確認する目的があります。加えて、自身が研究した内容を自分の言葉で他者に説明することができるかというプレゼン力を図る意図もあります。

自分が専門としている研究内容を説明できない場合は、学問に取り組む姿勢などを疑われてしまう要因になる可能性もあります。しっかりと答えられるように準備をすると良いでしょう。

単位を落とした理由

意図
  • 勉強に向かう姿勢を知りたい
  • 単位を落としたことに対する対処法を知りたい
  • コミュニケーション能力を確認したい

単位を落とした理由に加え、単位を落とした後にどのような行動をして改善を図ったのかなどを知り、学生の人柄を確認します。

また、単位を落とした理由などのネガティブな質問をする場合は、学生の受け答えからコミュニケーション能力を図るケースもあります。あえて答えにくい質問をすることで、学生の素を引き出す狙いもあるでしょう。

学業を通して得た経験・知識・スキル

意図
  • 大学で「得たもの」について知りたい
  • 自ら考えて行動する力があるか確認したい
  • 社会人としてどのようなスキルを活かすことができるのか知りたい

学業を通じて自ら考え行動をして、学びや経験を積極的に得ることができるスキルは、社会人として重要な素養の一つです。社会に出るとすべてを一から教えてくれる先生のような人はいません。そのため、企業も積極的に行動し、物事を吸収することができる人材をもとめる傾向にあります。

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成績の評価が高い学生の強みとは?

成績評価の高い学生の強み

成績評価が高い学生は、ぜひ自身の強みとして就活で活かしてみましょう。では、成績に関してどのような強みを主張することができるのでしょうか。対象となる学生はぜひ参考にしてみましょう。

「真面目さ」「誠実さ」をアピールできる

成績評価が高いということは、試験の点数が高かったことはもちろんですが、講義に対してきちんと出席をし、教授からの評価もよかったということが予想されます。そのため、成績の評価が高い学生は、企業から「真面目」「誠実」などの好印象を与えることができます。

面接ではなぜ成績評価がよかったのか、理由を具体的に説明してみましょう。「無遅刻無欠席だった」「隙間時間に勉強をした」など工夫した点を主張することをおすすめします

自己PRで真面目さをアピールしたい学生は、こちらの記事も参考にしましょう。

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志望動機と学業を結び付けられる

学校で学んだ内容や経験を志望動機と結び付けることができ、成績評価が高い場合は、主張する際の根拠となります。

例として次のような志望動機のような主張をすることができます。

私は貴社サービスの一つである「人と自治体を結び付けるサービス」を魅力に感じ、応募いたしました。

私は大学にて観光学を専攻し、日本や世界の文化と歴史、今後の展望について学びました。日本の文化的価値の高さを学んだ一方で、地域の過疎化が進んでいることを知りました。そのような社会問題を抱える日本の現状はとても衝撃的でした。

この経験から私は将来、地域創成事業に携わり、日本文化を後世に伝える手伝いをしたいと考えるようになりました。

大学での学びを活かし、日本の社会問題を解決することを企業理念としている貴社の一員として働くことができればと考えています。

上記では総合職の学生を例としましたが、専門職を目指す学生も学業と志望理由を結び付けることは、大きなアピールポイントとなるでしょう。学問と結びつくことで企業側の採用担当者も納得・共感しやすい志望動機を作ることができます。

内定の後押しになる可能性がある

採用人数が限られており最終面接で候補者を絞る際には、成績の評価が選考の指標の一つになる可能性があります。

一次選考や二次選考では成績は「人柄」を把握するための資料でした。とはいえ、企業側も最終的に内定者を絞る場合、成績の高い学生と成績の低い学生で迷った場合、成績の評価が高い学生を選ぶのは当然の思考ですよね。そのようなケースになる可能性は低いかもしれませんが、可能性としてはゼロではありません。

成績に自信がない学生の面接対策法とは?

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就活生

成績に自信がないのですが、どのような対策を取ればいいでしょうか。

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キャリアアドバイザー

成績が低いことは選考を進めるうえで大きな障害にはなりません。しかし、面接で成績について聞かれた際に不適切な回答をしてしまうと、評価が下がってしまう可能性があるため注意が必要です。

面接では成績評価が低い理由や単位を落としてしまった経緯を問われることがあります。成績について聞かれることに関して問題はありませんが、受け答えには注意が必要です。

ここでは成績について聞かれた際の適切な回答方法について解説します。成績に自信のない学生は、ぜひ参考にしてみましょう。

言い訳をするのはやめよう

成績評価の低さについて問われた際に一番のNG行動が「成績が悪いことに関して言い訳をすること」です。成績の評価が低いことは事実なので、評価について問われた際はまずは事実を認めましょう。

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就活生

サークルやアルバイトが忙しく、単位を取ることができませんでした。

上記のような回答は、言い訳として聞こえてしまい印象を下げてしまう原因になります。仮に事実だったとしても、言い訳と受け取られかねない表現は控えるようにしましょう。

評価が悪い理由を説明できるようにしよう

なぜ評価が悪いのか、どうして単位を落としてしまったのかを聞かれた際は、面接官が「なるほど」と理解、または共感してくれるような理由や改善方法を回答するように心掛けましょう

そのほかにも単位を落としたことを踏まえて、どのような改善をおこなったのかなどの説明をすることも効果的です。ネガティブな質問に対してネガティブな意見で返すのではなく、できるだけポジティブな表現で回答すると良いでしょう。

部活やアルバイトなど学業以外の強みを用意しよう

成績評価が悪い学生は、学業以外に力を入れたアルバイトや部活、サークル活動を中心に主張するようにしましょう。学業も重要ですが、学業のほかにも積極的に挑戦できるのが大学時代です。学業以外に自分が全力を注いだ事柄がある場合は、それを具体的に説明できるように準備をしましょう

成績評価が低く強みにできない場合は、成績が低くなってしまった理由を探すよりも、学業以外に「自分が何を考え、どのような行動を起こし、何を得ることができたのか」を伝えられるように準備することをおすすめします。

石川 愛

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成績が悪い・自信がない人であっても学んだことをアピールしよう

言い訳をやめて、評価が悪い経緯を説明することが大切だという理由をわかっていても、実践するイメージが湧きづらいのではないでしょうか。うまく説明ができない人は、授業を通じて学んだことをアピールすることがおすすめですよ。

成績が悪かったとしても、成績とは別に学んだことはあるのではないでしょうか。たとえばプログラミングの授業であれば、想定外のことが起きないように、あらかじめ漏れなく重複なくパターンを考えることが必要になります。このプログラミング学習を通じて、事前にリスクを想定しておくことの大切さを学ぶことができた、と主張することができるでしょう。このような気づきは成績にかかわらないため、誰でもアピールすることができます。

「授業を通じて学んだこと」は就職後に活かせるスキルや経験なので、採用担当者からプラスの評価を得ることもできるのです。成績が悪い人であっても学びを軸にアピールすれば、悪い成績というマイナス印象を払拭できるので実践してみましょう。

成績は重要な選考指標の一つ! しっかりと対策を講じよう

企業が成績の提示をもとめる一番の理由は、学生の人柄を知る指標とするためです。あくまで指標なので、成績だけで落とされてしまう可能性は低いです。

とはいえ、成績評価が高いに越したことはありません。成績に自信がない学生は、自分の成績と向き合い、上記の対策を参考にどうすれば企業が納得する説明ができるのかを考えると良いでしょう。

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