目次
- 広告代理店の就職活動は業界分析が周囲との差を生む
- まずは広告代理店とは何かを理解しよう
- 総合広告代理店
- 専門広告代理店
- ハウスエージェンシー
- 広告代理店のビジネスモデル
- 広告枠の販売斡旋
- 広告の制作
- マーケティング戦略の立案
- イベント企画・販売促進
- 必ず押さえよう! 広告代理店の将来性・トレンド
- 2016年をピークに売上減少傾向
- マスメディア離れによる広告価値の低下
- デジタル広告への代替
- インハウス化の増加
- 広告代理店の主な4つの職種
- 営業職(アカウントプランナー)
- 企画職(マーケター・プランナー)
- 製作職(クリエイティブ)
- メディア担当
- 広告代理店で働くやりがい
- スケールの大きい仕事にかかわる
- さまざまな業界にかかわれる
- 人の目にふれる仕事ができる
- 社会のトレンドにかかわれる
- 大手広告代理店の人気ランキング
- 電通グループ
- 博報堂DYホールディングス
- サイバーエージェント
- ADKホールディングス(アサツーディ・ケイ)
- デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)
- ジェイアール東日本企画
- デジタルホールディングス(旧オプト)
- 就職が難しいと言われる広告代理店! 求められる人の特徴は?
- 新しいものを広告にするアイディア力がある
- 協働して広告をつくるチームワークを大切にしている
- 常に新しいことに挑戦するチャレンジ精神がある
- 広告を認知してもらうための数字を使った分析が好き
- 広告主のために最後までやり抜く行動力がある
- ニーズを引き出すコミュニケーション能力がある
- 広告代理店へ就職するには何をすべき?
- インターンシップへ参加する
- 広告代理店と広告制作会社の違いを理解する
- 広告業界に関する本を読む
- 広告代理店の志望動機に盛り込むべき3つの要素
- 広告業界で広告代理店を志望する理由
- なぜその広告代理店を志望するのか
- 入社後どのように活躍をしたいか
- 広告代理店をしっかり理解して就職活動の対策をしよう
広告代理店の就職活動は業界分析が周囲との差を生む
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から
「広告代理店に就職するために、何を準備すればいいですか?」
「広告代理店に就職したら、どのような仕事ができますか?」
このような質問を受けることがよくあります。広告代理店は毎年人気の業界で、選考倍率が高くきちんと対策をすることが必要になりますよ。逆に業界分析やこれから紹介する就職活動に向けた対策をすれば他の学生と差をつけて内定獲得に近づくことも十分できます。
この記事では広告代理店の特徴だけでなく将来性やトレンド、就職活動の対策として具体的に何をすべきかを解説しています。何度も読み返して広告代理店志望の学生と差をつけましょう。
まずは広告代理店とは何かを理解しよう
就活生
キャリアアドバイザー
業界全体を理解しようとするのではなく、細かく分類すると分かりやすいですよ。
実は広告代理店は細かく分けると3つに分類されるので、それぞれどのような特徴があるのか理解することが大切です。どの広告代理店に就職をしたいか考えながら読み進めていきましょう。
総合広告代理店
広告媒体にはインターネット広告やテレビ広告、新聞・雑誌、交通広告などさまざまありますが、これらすべてを取り扱っている企業が総合広告代理店です。
広告を出したいけれども、どのような広告媒体が適切か悩んでいる企業が顧客になりますね。そのような企業に対して総合広告代理店はヒアリングし、最適な広告媒体を提案をおこなっています。そのため広告のプロフェッショナルとして、各広告媒体の特徴を理解しておく必要がありますね。
専門広告代理店
さまざまな広告媒体が商材の総合広告代理店と異なり、専門広告代理店は特定の広告媒体をサービスとして取り扱っています。そのため、扱っている広告媒体に関する深いノウハウが蓄積されており、より高い専門性がもとめられています。特にインターネット広告に特化した企業が多く、サイバーエージェントが有名な専門広告代理店として挙げられますよ。
専門広告代理店へ依頼をする顧客は、広告を届けたいユーザーが明確になっていることが多いです。
ハウスエージェンシー
ハウスエージェンシーとは特定の企業やグループを専属顧客として広告事業をおこなう広告代理店です。大手のグループ企業の子会社であることが多いですよ。
担当する広告領域は限られますが、グループ内でのやりとりになるので円滑に仕事が進められることも特徴的です。さらに仲介手数料の削減ができるため、サービス内容だけでなくコスト面でもメリットがあります。
ハウスエージェンシーの中には、グループ会社以外からの依頼を受けている総合広告代理店のような業態の企業もあります。
広告代理店のビジネスモデル
就活生
広告代理店が収益をあげる仕組みは広告の制作や販売だけでしょうか?
キャリアアドバイザー
広告制作と販売がメインですが、この2つ以外にも利益を生み出す仕組みがありますよ。
広告代理店のメイン事業は、広告枠の代理店業と制作事業です。ですが、依頼どおりに広告を制作するのではなく、広告効果が高まるように提案をすることも発生します。そのため、広告代理店はトータル的に広告のプランニングをすることがもとめられています。
では、具体的にどのようなことをプランニングするのか紹介しますね。
広告枠の販売斡旋
広告代理店のメインのビジネスモデルは、「広告枠を販売している企業(メディア媒体)」と「広告掲載したい企業(広告主)」をマッチングする広告の代理店業です。
お金の流れが分かりやすいように、実際のビジネスの流れで説明しますね。まず、広告主は広告代理店へ広告制作・掲載の依頼をします。そして広告代理店は最適な広告プランを広告主へ提案します。プランの広告掲載が決定したら、広告代理店はメディア媒体から広告枠を購入します。
そして、広告枠の購入費用とプランニングにかかった費用を広告主へ請求することになります。このときに発生するプランニングにかかった費用が広告代理店の収益になるということですね。
広告の制作
広告代理店は広告主へ提案したプランを実現するために広告の制作をおこないます。この費用も広告主へ広告枠と一緒に請求していますよ。
広告代理店によっては、専門の広告制作会社へ広告制作を依頼していることもあります。たとえば、電通はグループ会社である「電通クリエーティブX」が広告制作事業をしており、博報堂もグループ会社である「博報堂プロダクツ」が制作事業を担当しています。
マーケティング戦略の立案
広告を制作するときには、ターゲットとしている層がどのような行動広告を好むのかなど市場の分析をする必要があります。より広告効果を高めるためにマーケット分析をして、広告戦略を考えることも広告代理店がおこなっています。
ここまで聞くとコンサルティングファームの仕事と同じように感じるかもしれません。ですが、広告代理店がおこなう戦略の立案は実行まですることが違いとして挙げられますよ。コンサルティングファームは戦略の立案までにとどまることがほとんどです。そのため分析から戦略の立案、実行までサポートする広告代理店は介在価値が高いとも考えられますね。
イベント企画・販売促進
集客をしてダイレクトに商品の広報や販売促進をおこなうイベント企画を事業として手がけている広告代理店もあります。展示会やスポーツイベント、講演会・シンポジウムなど企業によってさまざまなイベントを企画しています。企画にとどまらずディレクションや事務局運営も一貫してサービス提供していることもあります。
さらに大手広告代理店では、オリンピックやワールドカップなど世界規模イベントへかかわることもありますよ。
キャリアアドバイザーコメント辻 華菜子プロフィールをみる
広告代理店は人気の業界なので、他の学生も徹底的に業界分析をしています。そのため、今までに紹介した仕事内容やビジネスモデルをきちんと把握したうえで就職活動をしています。他の学生と差をつけるためには、紹介したポイントを何度も読み返して深い理解をしておくことが欠かせません。
また、他の業界と比較して「広告代理店でしか実現できないこと」を深く理解しアピールすると、広告代理店を志望する熱量が伝わりますよ。たとえば、マーケティング部門とコンサルティング会社の仕事の違いについてです。このような仕事の本質的なことを理解している学生は少なく、頭でわかっているつもりでも就職活動で志望動機に取り入れている学生は多くありません。つまり、時間をかけて理解するだけで就活で他の学生と差別化を図れるということですね。
業界について詳しく理解することは働いたことがない学生にとっては難しいと思います。ですが人気の広告代理店志望だからこそ、この記事を読み返したり業界に詳しい人の話を聞いたりして理解度を高めましょう。
必ず押さえよう! 広告代理店の将来性・トレンド
就活生
テレビ広告は衰退していると聞いたのですが業界全体はどうなのでしょうか?
キャリアアドバイザー
たしかにテレビ広告は減少していて、業界としてはこれからの戦略が大切になります。
人気の広告代理店ですが、広告業界はインターネットの台頭やコロナウイルス蔓延の影響などもあり売上の減少を記録しています。このような業界が置かれている状況をきちんと理解することでミスマッチなく就職活動ができるようになるので必ずチェックしましょう。
2016年をピークに売上減少傾向
グラフのとおり広告全体の売上は2016年をピークに減少を記録しています。特に、マス広告(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)が大幅減少しています。その一方で、インターネット広告は大幅に増加しており、広告代理店がネット広告に力を入れている理由が明確にわかりますね。
広告の売上は下がっているもののネット広告の急成長を見ると、広告代理店が成長する可能性は十分ありますね。
マスメディア離れによる広告価値の低下
若者を中心にマスメディア離れが進み、テレビや新聞・雑誌・ラジオといったマスメディアの広告価値が下がってきています。SNSやYouTube、動画配信サービスが一般的になったためインターネット利用時間が増え、広告を制作しても視聴者数が少なく費用対効果が低いという結果になっているのです。特に10代から20代ではインターネットを利用している人の方が多いというデータもあるほど深刻化しています。
さらにマスメディアの広告は莫大な費用がかかるのに対して、ネット広告は安価かつターゲットとしている人に対して届けることができるため、相対的にマス広告の価値も下がってしまっています。
マスコミ業界についてこちらの記事も読んでおきましょう。
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デジタル広告への代替
マスメディア離れによって2017年以降はテレビ広告の売上が減少し、対してネット広告は増収となっています。このように今まではマスコミに使われていた広告費用が、インターネットに代替されており、インターネット広告への事業拡大が広告代理店各社の課題になっています。
デジタルに代替されている媒体にはこのようなものが挙げられますよ。
- 新聞デジタル
- 雑誌デジタル
- テレビメディアデジタル
- YouTubeやインスタグラムなどSNS広告
- VR(バーチャルリアリティ)を利用した没入型広告
インターネットを利用した広告は、広告効果をデータで分析できるため運用がしやすく需要が高まっています。そのため、今までマスメディアの広告が主力の事業であった広告代理店は、特にインターネット広告事業の拡大がもとめられているのです。
インハウス化の増加
デジタル広告を扱う企業では、広告代理店に外注せずに社内の担当者が対応するインハウス化が増加しています。これによって企業は自社で広告運用ができるようになり、広告代理店に支払うコストを削減することができますよね。
インハウス化が増加している背景としては、プライバシーの保護が挙げられます。外注をしてしまうと顧客情報の提供ができません。ですが、外注をせずに社内で広告運用をすることで、自社の個人情報を利用した運用ができるようになります。そのため、自社で広告運用するスタッフの採用を進めているのです。
広告代理店としては取引先となる広告主が減ってしまうため、既存の取引先と関係性を気付きつつ新規の取引先を開拓する必要もありますね。
広告代理店の主な4つの職種
ここまでビジネスモデルと業界のトレンドを紹介しました。業界全体のことを知ることは大切ですが、具体的な仕事内容について知ることも重要です。
ここからは広告代理店の主な4つの職種について説明しますね。どのような仕事に就職したいかイメージを持てるようにしましょう。
営業職(アカウントプランナー)
顧客とのやりとりの窓口になる職種が営業職です。広告代理店ではアカウントプランナーとも呼ばれています。総合職で新卒入社すると、多くの場合は営業職から配属になります。代表的な仕事内容にはこのようなものが挙げられます。
- 顧客の開拓
- 広告媒体の開拓
- 広告の企画・提案
- 広告出稿のスケジュール管理
- 広告費などの予算管理
顧客の開拓は、問い合わせがあった企業へ訪問するだけでなく、企業へ訪問し営業活動をすることもあります。
訪問をして広告ニーズがあれば顧客の課題のヒアリングをおこない、広告の企画や提案をおこないます。企画の提案は複数の代理店が競合になることもあり、そのときにはプレゼンテーションも担当します。契約の締結後には顧客とクリエイターの間で、プロジェクトが円滑に進むように立ち回ることも営業の仕事です。
企画職(マーケター・プランナー)
マーケターやプランナーと言われる企画職は、営業職から顧客のニーズをすり合わせて広告の企画を制作します。広告代理店の企画職には、マーケティングを担当するマーケターと広告プランの作成をするプランナーに分かれます。
マーケターは広告主の広告出稿目的や広告効果の目標をもとに、データを収集・解析してマーケットの分析をおこないます。その分析内容を活用して、プランナーは広告プランの作成を担当します。企業によっては分析とプラン作成を一つの職種で担当することもあります。
マーケティングは学生から人気の仕事ですが、広告代理店では営業職を経験した後に人事異動で配属されることが多いですよ。
企画職について知りたい学生はこちらの記事も読んでおきましょう。
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製作職(クリエイティブ)
企画が採用されて営業が契約の獲得をすると、制作職が広告制作をスタートします。制作職は広告デザイン・音楽制作を担当するデザイナーと、文案を作成するコピーライターに分かれています。
- デザイナー
- コピーライター
顧客が広告を届けたい人に向けて「どのようなデザインなら目に留まるか」「どのような文章が人を動かすのか」を体現する仕事とも言えますね。デザイナーは美術大学や音楽大学を卒業した人が、クリエイティブ専門職として募集されることが多いです。
メディア担当
メディア担当は、広告媒体の仕入れやメディア選定、使い方の提案をおこなっています。メインの仕事は広告媒体の仕入れになるため、広告代理店のバイヤーとイメージすると分かりやすいですね。適切な価格で広告枠を仕入れて広告主に枠を販売するため、営業のような交渉力や顧客との信頼関係を築くスキルが必要になることもあります。
広告代理店で働くやりがい
就活生
広告代理店の仕事はきついと聞いたことがあるのですが、実際はどうなんでしょうか?
キャリアアドバイザー
たしかに社外とのやりとりが多く納期もあるため大変なこともありますが、広告代理店だからこそのやりがいも大きいですよ。
広告代理店は1つのプロジェクトにかかわる人が社内外問わず多いため、自分のペースで仕事ができないことが多く、きついと言われることがあります。ですが、それでもなお毎年学生から人気の業界なので、やりがいを感じられることが多くあります。
ここでは、広告代理店で働くやりがいについて紹介します。
スケールの大きい仕事にかかわる
広告の制作は、ここまでに紹介したとおり多くの人が協働しておこなっています。また、1つの広告制作費が数千万規模になることもあります。スケールの大きな仕事は協働する中で、調整力や対人スキル・マネジメント能力などさまざまなスキルが身につくため、社会人としての成長をやりがいに感じている人も多いですよ。
さまざまな業界にかかわれる
広告代理店は広告主だけでなく、メディア枠を販売するテレビやラジオ、雑誌、新聞の企業とかかわりが発生します。広告主はさまざまな業界の企業なので、仕事を通じて自分が知らない事業やサービスを知ることができますね。
さらに広告の出稿をするときには、広告主の事業を深く知る必要があるため、表面上の浅い理解ではなく事業の面白さに触れることもできます。このように取引をおこなう企業が多種多様で新たな気づきが多いことは、やりがいに感じている人が多いですよ。
人の目にふれる仕事ができる
自分がかかわった制作物が人の目に触れ、広告が話題になることもありますよ。すると自分の仕事が社会に影響を与えていることを実感できます。テレビや雑誌、ラジオでは実際に制作物を目にすることができますし、インターネット上の広告もSNSで話題になることもありますよね。
また、家族や友人から反響をもらうこともできるため、消費者の反応がリアルに感じられることも広告代理店のおもしろさの1つですね。
社会のトレンドにかかわれる
広告代理店で取り扱う広告は、これから世の中に広めたい商品やサービスですよね。そのような商品をより早く知ることができるため、仕事を通じて最先端のトレンド情報を知ることができます。さらに広告代理店で働いている人はトレンドに触れているため、会社の人とコミュニケーションを取るだけでもトレンド情報を知るきっかけになります。
また、行政や文化・スポーツなどのイベントとかかわる機会もあるため、社会から注目されていることに当事者として携わることもできますね。
大手広告代理店の人気ランキング
ここまでで広告代理店の仕事の特徴や仕事のやりがいについて理解できたのではないでしょうか。では具体的にどのような企業があるのか主要な広告代理店について紹介します。
どのような企業が自分にあっているのかイメージしながらチェックしましょう。
電通グループ
広告代理店最大手で学生からも人気の企業です。電通はテレビ業界とのつながりが強く、マスメディアの広告を多く手がけています。2021年に開催した東京オリンピック・パラリンピックではマーケティング専任代理店としての実績もあります。また電通は国内だけでなく海外進出もはたしており、イギリスや中国、カナダ、フランスの広告会社も買収しています。
電通の強みであるマスメディアの広告は、制作規模が大きいプロジェクトになることが多いので、入社して経験が浅い段階でもスケールの大きいプロジェクトにかかわるチャンスがありますよ。
博報堂DYホールディングス
博報堂も学生から人気の大手広告代理店で、2003年に博報堂と大広、読売広告社の3社が経営統合しています。博報堂は電通に次いでアジアNo.2の実績がある広告代理店です。さらに博報堂はクリエイティブ領域に強く、後に紹介するサイバーエージェントに次いでネット広告では第2くらいの売上実績があります。
博報堂は顧客ファーストの社風があり、データの分析や顧客への質の高い提案をしており、広告主からの高い評価を得られています。
サイバーエージェント
サイバーエージェントはネット広告の国内シェアNo.1の広告代理店です。
広告事業以外にもゲームやネット番組「Abema TV」、ブログサービス「アメーバブログ」などさまざまな事業を展開しています。
サイバーエージェントは、ベンチャー気質があり若手であっても裁量のある仕事を任せてもらえるため、チャレンジ精神がある学生におすすめです。
ADKホールディングス(アサツーディ・ケイ)
ADKは、旭通信社と第一企画が合併してできた広告代理店で、アニメを使った広告・プロモーションが強みです。「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」「ワンピース」などキャラクターの広告配信はADKが制作をしています。ADKも海外市場へ展開しており、中国やイギリス・フランス・韓国・アメリカへ進出しています。
電通や博報堂に比べて企業規模が小さく、若手から活躍できる職場という評判もありますよ。
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)
DACは博報堂DYホールディングスの子会社で、デジタルネットワークに特化した広告代理店です。メディア広告枠の買い付けから商品開発、ソリューション提案、結果分析などトータル支援もおこなっています。YouTube広告も手がけていることが特徴的です。
データの分析などコンサルティングが強みのDACへ就職すると、マーケティングスキルが圧倒的に高められるため、データ分析に興味がある人は成長できる環境です。
ジェイアール東日本企画
JR東日本の子会社である鉄道系の広告代理店です。JR駅はもちろん他の私鉄の広告事業、駅ビルなど交通インフラによる広告宣伝も制作を担当しています。JR東日本グループだからこそ電車内・駅広告のノウハウが蓄積されており、ハウスエージェンシーとして圧倒的な地位を確立しています。
若手から裁量があるだけでなく自己啓発を支援する制度や社内研修も充実しているため、着実にスキルアップしたい人に合っている企業です。
デジタルホールディングス(旧オプト)
デジタルホールディングスは2020年にオプトホールディングスから社名を変更し、ネット広告だけでなくデジタル産業に対する事業を展開しています。主力のネット広告以外にもマーケティングやDX支援、投資の4事業を展開していますよ。デジタルホールディングスは高い専門性を活かしたコンサルティング提案が強みで、企業の広告課題にかかわらず課題解決をおこなっています。
デジタル事業を幅広く展開しており、入社後さまざまな仕事にかかわるチャンスがあるため、専門性だけでなくいろいろな仕事に挑戦したい人にはおすすめです。
就職が難しいと言われる広告代理店! 求められる人の特徴は?
就活生
広告代理店の就職は難しいと聞いたので自信がないです。
キャリアアドバイザー
たしかに学生から人気で倍率が高いですが、もとめられる人物像を把握すれば内定のチャンスは十分ありますよ!
広告代理店は学生から人気の業界なので、もとめられる人物を把握してアピールすることが重要になります。ここでは、広告代理店がもとめている人物像についてわかりやすく解説します。エントリーシート(ES)や面接でアピールする強みを考える参考にしてくださいね。
新しいものを広告にするアイディア力がある
アイディア力は企画職だけに必要な特徴だと思っている人もいるのではないでしょうか。
実は営業職でも大切になりますよ。たしかにプランを考えるのは企画職ですが、顧客は広告代理店に対して広告アイディアをもとめているため、営業職か企画職かどうかは関係ないと感じられることも多いです。
また、広告主である顧客の課題をヒアリングするときに、アイディア力がある人はその場で提案をしながら話が進められるようになります。すると、広告の専門家として広告主から信頼してもらえるようになりますよ。
協働して広告をつくるチームワークを大切にしている
広告を制作するときには、1人で担当するのではなく顧客を含めた複数人のプロジェクトで制作をおこないます。そのため、チームで協働してみんなが活躍できるようにチームを大切にする価値観が必要になるのです。
大きなプロジェクトになればなるほど、仕事を分担して各人ややり切ることが必要になります。そのときに、チームワークを大切にしている人は、お互いを気遣い補完し合いながらプロジェクトを円滑に進められるので重宝されるのです。
常に新しいことに挑戦するチャレンジ精神がある
広告にも流行り廃りがあるため、常に新しいことを知り取り入れていくことがもとめられます。ただ、新しいことを知っているだけでは意味がなく、知ったことを行動することで初めて仕事で活かせるようになります。
この行動するチャレンジ精神がある人は、新しい広告手法や流行を会社に取り入れてくれる貴重な人材と考えられているので、各社がもとめている特徴の1つになりますよ。そのため、就職活動でも自発的に新しいことを調べたり、挑戦してみる人は入社後にも活躍できますね。
広告を認知してもらうための数字を使った分析が好き
広告を掲載するときには、広告効果といってどれくらいの影響があったのか定量化することがもとめられています。このデータをもとに広告主へ提案し、数字で結果を残さなければなりません。特にインターネット広告を活用すると、ページのどこまで読まれたか、どこで離脱したのかなど細かいデータを取ることができます。
そのため数字を使った分析が好きな人は、マーケティングや営業職でお客さんへデータの説明をするときにも活かすことができるのです。
広告主のために最後までやり抜く行動力がある
広告代理店は広告主が満足する制作物を納品する必要があります。そのため、顧客のために最後までやり抜くスタンスはとても重要になるのです。
たとえば、一度制作した広告でも広告主へ納品したら「イメージと違う」などで大幅な修正が入ることもあります。このようなときにも広告主に満足してもらえるまで、高いモチベーションで仕事ができるかどうかはプロジェクトの成功にもかかっているため必要なスタンスですね。
ニーズを引き出すコミュニケーション能力がある
営業職の人は特に顧客がどのような課題を感じていて広告出稿に至ったのかニーズを引き出さなければなりません。そのためには、相手の話を引き出す傾聴力をはじめとするコミュニケーション能力が必要になりますね。
さらに営業職だけでなく、プランナーやマーケターで制作物に関する会話も発生するので、齟齬が起きないように連携を取ることも大切になります。このように社外だけでなく社内で円滑な連携を取るためにもコミュニケーション能力は必要です。
キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる
広告代理店に興味がある学生の中には、「クリエイティブな考え方ができないからエントリーしようか悩む」と考えている人がいるかもしれません。紹介したとおり社会人として基本的なコミュニケーション能力は、広告代理店でも必要ですしアピールできるスキルですよ。むしろ広告代理店においては、コミュニケーション能力が重視されるといっても過言ではありません。
プロジェクトにかかわるときに、他の業界に比べて広告主や企画職・制作職など人数が多いだけでなく費用も大規模になることが多いです。そのためどんなにクリエイティブな思考があっても、コミュニケーションがうまく取れないと大きな損失になってしまいかねません。
加えて、何もないところから広告という有形物を作り出すために顧客の意見を反映させる必要がある仕事であるため、相手の潜在ニーズを引き出すためにもコミュニケーション能力は重要です。
このように、必ずしもアイデア力や独創性だけでなく社会人基礎力も必要としている業界なので、自分を過小評価せずに広告代理店へエントリーしましょう。
広告代理店へ就職するには何をすべき?
どの業界や企業へエントリーするときにも自己分析や面接対策など基本的な対策は必要になります。それに加えて、人気の広告代理店ではプラスアルファの対策をすると周りと差をつけることができますよ。
ここでは、広告代理店志望の人がすべき就職活動の対策について紹介します。
インターンシップへ参加する
広告代理店を目指す学生は、広告代理店のインターンシップ(インターン)へ参加することがおすすめです。インターンに参加すると広告代理店の仕事が体感できるだけでなく、本選考で優遇されることもあります。もし選考で優遇されなかったとしても、他の企業で選考を受けるときにエピソードをアピールできるため、参加しない選択肢はないですね。
とはいえ、広告代理店はインターンも本選考と同じく高倍率なのできちんと対策が必要です。
インターンの対策についてはこちらで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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広告代理店と広告制作会社の違いを理解する
ここまで広告代理店について紹介しましたが、広告制作会社との違いについて自信を持って説明できますか。この違いについてきちんと理解をしていないと、ESや面接で見当違いな回答をしてしまうので要注意です。あらためてこの違いについてしっかりと理解しましょう。
- 顧客:広告主
- 広告枠を売っている
- 制作だけでなく広告媒体の獲得や選定、市場の分析・調査もおこなう
- アイディア力を活かして企画や提案をしたい人におすすめ
- 顧客:広告代理店
- 広告枠を売っていない
- 広告の企画や制作のみを担当している
- 現場での撮影など制作にかかわるクリエイティブな仕事がしたい人におすすめ
大手企業であれば一つの企業や同じグループで代理店業と制作をしていることもあるので、エントリー企業について徹底的に調べることが大切ですね。
広告業界に関する本を読む
就職活動の情報収集にインターネットの情報を活用している人が多いのではないでしょうか。ですがインターネットは匿名の情報も多く、誤った情報が書かれていることも正直多いです。そのため、記名性の本で情報収集をすると、正しい情報を知ることができますよ。さらに、本を使って情報収集している学生は少ないため、他の学生が知らないような業界の特徴についても知ることができ面接で差をつけることもできます。
広告代理店の志望動機に盛り込むべき3つの要素
広告業界で広告代理店を志望する理由
まずは数多くある広告業界の中で、なぜ広告代理店を志望したのか理由を考えましょう。他の業界で当てはまってしまう志望動機は、志望する熱意が感じられず選考落ちになってしまう可能性が高いです。高い志望度をアピールするためには、広告代理店でしか実現できないような志望動機を書くようにしましょう。
広告代理店でしか実現できないことを書くためには、ここまでに紹介した業界の特徴や仕事内容・やりがい・制作会社との違いを意識すると良いですよ。何度も記事を読み返して高い志望度をアピールできる業界の志望理由を考えましょう。
なぜその広告代理店を志望するのか
さらになぜ広告代理店の中でも、その企業を志望するのかについても考えます。特に広告代理店は企業によって強みとなる制作物や媒体が異なるため、企業分析は徹底的におこないましょう。
志望する理由は、自分の過去のエピソードを交えて伝えるようにしましょう。企業のビジョンや制作物に対して共感を覚えて志望するという理由では、本当に興味があるか分からないですよね。なぜ共感をしたのかを説明するためには、自分の過去の経験から生まれた価値観に紐づいているはずです。
ESの志望動機を読んだときに、経験が書かれておらず抽象度が高いと選考で落ちてしまいかねないので注意が必要ですね。
入社後どのように活躍をしたいか
ここまでの2つのポイントは自分の思いについて考えましたが、採用する企業としては入社後に活躍をしてくれないと採用するメリットがありません。そのため、志望する思いをもったうえで企業への入社後にどのように活躍をしたいかも盛り込みましょう。
もちろん実際に働いたことはない学生にとっては、具体的に活躍のイメージをすることはできないかもしれません。ですが、企業を徹底的にリサーチすればどのような活躍シーンがあるか分かるはずです。その情報を頼りに、どのように活躍をしたいのかまとめましょう。
ここまでの3つのポイントを盛り込めば、強い志望度をアピールすることができるので、選考通過率アップが十分に目指せますよ。
志望動機の締めについてはこちらの記事も参考にしましょう。
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志望動機のしめの文では、入社してやりたいことをしっかりと伝えることで面接官に熱意を伝えることができます! 今回は熱意の伝わる志望動機のしめ方をOK例文とNG例文とともに紹介していきます。キャリアアドバイザー監修のもと、魅力的なしめを作るポイントも紹介するので参考にしてみてください。
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キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
広告代理店と数字の結びつきをあまりイメージできない人がいるかもしれませんが、実はとても数字との結びつきが強い業界なのです。たとえばインターネット広告は、広告の表示回数やクリック率、滞在時間など数字で分析することができます。これらの数字を理解しておく必要がありますし、営業職であれば広告主へわかりやすく説明することももとめられます。
そのため、数字を使って説明ができるエピソードを志望動機に盛り込むと、採用担当者から強い興味を持ってもらえます。具体例としては、サークルの出席率・入会率やアルバイトの売上変化、TOEICのスコアなどが挙げられますね。
たとえば、飲食店のアルバイトでコロナウイルスの影響により売上が下がってしまったエピソードを考えてみましょう。売上や来店数、客単価、リピート率などが数字で示すことができますよね。自分が取り組んだことを定量的にアピールできるため、採用担当者は入社後の活躍がイメージしやすくなるのです。
もちろんすべて数字を使って説明することはできないこともあるので、事実を偽るのではなく、数字を把握していることを定量的に伝えるよう意識しましょう。
広告代理店をしっかり理解して就職活動の対策をしよう
広告代理店は人気の業界でライバルも徹底的に業界分析をしています。しかし、業界のトレンドや動向について本当に詳しく分析している人は一部なので、この記事を何度も読み返し周りの学生と差をつけましょう。
難易度は高いものの業界について深く知り、正しい対策をすれば内定獲得もできるので今すぐに行動して就活の準備を始めましょう。
広告代理店について調べてみたけど、難しくて理解できなかったです。