目次
- 「就活は茶番」と思っていても自分の気持ち次第で就活の位置づけは変えられる
- そもそもなぜ就活をおこなうのか
- 自身が成長するため
- 仕事を得るため
- 自分自身の目標を達成するため
- 就活をしないことのリスク
- 一番就職がしやすいタイミングを逃してしまう
- 社会人としてスキルやマナーが身につかない
- 安定した収入を得られない
- 社会的信用を得られない
- 日本の就活は世界から見ても特殊
- 時期が限られる一括採用
- スキルや実績ではなくポテンシャル採用
- ルールや決まりが多い
- 「就活は茶番」と考えてしまう3つの原因
- ①就活の仕組みが画一化されていると感じるから
- ➁自分を偽らざるを得ないと感じるから
- ③十分に自分の本質を見せたうえで評価をされる機会ではないと思っているから
- 「就活=茶番」という原因の対処法
- ①就職できれば良いと割り切る
- ➁数年後に転職すれば良いと割り切る
- ③茶番だということポジティブに捉えてみる
- 就活と上手く付き合う5つの方法
- ①スケジュールを詰め込み過ぎない
- ②毎週1日、自由な日を作る
- ➂定期的に就活の愚痴や悩みを誰かに話す
- ④SNSを長く見過ぎない
- ⑤不合格通知は自分が好きなように解釈する
- 就活は茶番だという考えをプラスにとらえれば内定は近づく
「就活は茶番」と思っていても自分の気持ち次第で就活の位置づけは変えられる
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活が本格化する頃になると、
「結局、就活って茶番じゃないですか?」
「一度、就活=茶番と考えるようになると、就活の嫌なところばかり目がいってしまい、前向きに取り組めません…」
など、就活に対してネガティブな感情を抱く学生から、多くの質問が寄せられます。就活を通して社会の嫌な部分が見えてしまったり、理不尽な扱いを受けてしまったりしたことで、就活に対してネガティブな感情を抱いている人もいると思います。
しかし、ネガティブな気持ちのまま就活を進めてしまうと、その雰囲気は企業にも伝わってしまうので、選考が上手くいかなくなってしまい、さらに就活が嫌になる原因になってしまう可能性があります。
そこで今回は、就活が茶番だと思ってしまう学生に知っておいてほしいことについて解説します。就活に対するネガティブな感情の対処法や就活と上手く付き合う方法なども紹介するので、気持ちを切り替えられず、困っている人はぜひ参考にしてみてください。
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そもそもなぜ就活をおこなうのか
就活に対して、ネガティブな気持ちを持っている人の中には、「そもそもどうして就活なんかしないといけないんだ」「就活をする意味がわからない」という思いを持っている人も少なくないのではないでしょうか。
そこでまずは、どうして就活をおこなう必要があるのかという理由について解説したいと思います。就活をする意味や目的を見失ってしまっている人は、ぜひ読んでみてください。
自身が成長するため
就活では、学生生活では経験できないような、さまざまな経験をすることができます。たとえば、企業説明会で社会人と話す機会ができたり、インターンシップ(インターン)で社会人と同じような業務を体験できたりします。
そして、その経験の中で、社会人としてのマナーやスキルを身につけられることはもちろん、自分がこれまで知らなかったことを知ることができたり、新たなスキルや能力が身についたりするなど、成長の機会となるのです。
また、学生が憂鬱に感じるエントリーシート(ES)の作成や企業へのメールの返信、面接なども、捉え方によっては成長の機会となります。ESの作成やメールの返信は、ビジネス文書作成能力、面接ではビジネスにおけるコミュニケーション能力を磨くことができます。
仕事を得るため
仕事を得るということは、毎月安定した給与を受け取ることができるということでもあるので、安定した生活にもつながります。生活のために仕事を得る、そのために就活をおこなう学生も多いですよね。
また、仕事を得ることで、社会的信用を得ることもできます。社会的信用を得ることができれば、家や車を購入する際にローンが組みやすくなるため、自分の理想的な生活を実現するための一歩になります。
就活の意味を見失ってしまった人は、以下の記事を参考にしてみてください。さまざまな対処方法が紹介されています。
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自分自身の目標を達成するため
就活をすることが、自分自身の目標を達成するための手助けとなる場合もあります。
たとえば、「世界に日本の文化のすばらしさを広めたい」という目標を持っている人がいたとします。しかし1人の発信力や影響力を現実的に考えると、この目標のためには長い時間がかかることは想像に難くないでしょう。
すでにある程度の規模で発信力や影響力のある企業に就職することができれば、企業の力を借りることで、短い期間で目標を達成できたり、目標以上の成果を得られたりできる可能性が高まります。
ほかにも、企業で働くことで、人脈を作ることができたり、スキルを磨くことができたりするなど、目標達成のために必要なものが得られる場合もあります。
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就活をしないことのリスク
就活が茶番だと感じている人の中には「もう就活辞めようかな」「就活よりも自分のやりたいことに時間を割きたい」と考える人も多いと思います。しかし、就活をしないとなるとそれなりのリスクがともなうため、そのリスクを把握したうえで決断することが重要です。
そこでここからは、就活をしないことのリスクについて解説します。就活をやめようかと悩んでいる人はもちろん、すでに就活をやめると決めた人も、一度目を通してみてください。
一番就職がしやすいタイミングを逃してしまう
正社員として就職しやすいタイミングの1つが、就活を経て大学卒業後に新卒社員として就職するタイミングです。
日本の企業は、新卒採用でまとめて一定の人数を採用する傾向があります。しかし、その一方で、中途採用では、企業が求めたスキルや能力を持った人材を個別に採用するという場合が多く、採用枠も少ないため、正社員として就職するハードルが大幅に上がります。
また、一度大学を卒業してから数年後に就活をする場合は既卒生、アルバイトや派遣社員などを数年経験して就活をする場合は第二新卒などの枠での就活になるため、新卒と比べて、採用枠がかなり狭まります。
つまり、就活をしないという選択は一番就職しやすいタイミングを逃してしまうことにより、今後就職したいという思いが出てきた場合に苦労しなければならくなる可能性があるということです。
社会人としてスキルやマナーが身につかない
就活では、ESの作成やメールの返信、面接など面倒なことが多く、「どうしてこんなことやらなければならないんだ」「やってられない」と感じる人も多いかもしれません。
しかし、その面倒な作業や過程を何度も繰り返しおこなうことで、社会人として必要なスキルやマナーが身についていきます。つまり、就活をしないということは、これらを身につけることが難しくなるということです。
社会人としてのマナーやスキルは、身についていて当たり前のものという扱いになるため、
今後就職をしたいと考えるようになった際に、一からマナーやスキルを身につけなくてはならなくなり、大きな壁となってしまう可能性があります。
また、何らかの方法で、就活をせずに就職できたとしても、社会人としてのマナーやスキルが身についていなければ、仕事の中で苦労が絶えないでしょう。
就活のマナーを身につけたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
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安定した収入を得られない
アルバイトやフリーランスの場合は、自分が仕事をした分だけの収入となるため、万が一病気やケガで仕事ができなくなった時、仕事ができなくなるため収入がなくなってしまいます。一方、就職すれば、万が一病気やケガで働けなくなっても手当が出る場合があります。
このように、就活をやめて就職しないということは、安定した収入が入ってこないということにもつながり、生活にも大きな影響を及ぼすことになります。
社会的信用を得られない
企業に就職していないということは、毎月の収入が安定しないということになるので、社会的信用を得づらく、家や車を購入する際にローンを組みにくくなってしまいます。
また近頃は、働き方に自由を求める人も増え、フリーランスや非正規雇用をポジティブに捉えられる傾向もあります。しかし、そういった考えは、まだまだ広く浸透しておらず、「正社員なら信用できる」「安心できる」という考えの人も多いため、そういった人たちから信頼を得ることが難しくなってしまうのが現状です。
日本の就活は世界から見ても特殊
就活を茶番だと感じてしまう人の多くは、日本の就活スタイルに疑問や不満を感じているのではないでしょうか。そこでここからは、日本の就活スタイルの特殊な部分について解説します。
就活にネガティブな感情を抱いてしまう人は、これから解説する内容に目を通して、自分が就活のどういった部分に違和感を覚えるのかを考えてみてください。
時期が限られる一括採用
日本で就活をしている学生であれば、同じ時期に就活が始まり、企業がその時期に集中して新卒社員を採用するという形式は、当たり前だと思うかもしれません。
しかし、海外では、条件に合う人材を新卒や中途などに絞らず1年中探しており、見つかったタイミングで採用をするという方法が主流です。
つまり、海外の企業は、同じ時期に大学を卒業したばかりの学生を一気に採用することはなく、時期を限定して一括で新卒採用をおこなうというのは、日本独特の採用方法なのです。
スキルや実績ではなくポテンシャル採用
日本の新卒採用では、成長が見込めるか、社風に合うか、企業の考えに賛同しているかなど、学生のスキルや能力ではなく、人柄や考え方、ポテンシャルなどが採用の基準となっていることがほとんどです。
一方で、海外の企業では、新卒社員であっても即戦力としての働きを求めていることがほとんどなので、学生の学歴やスキル、実績などを重視して採用がおこなわれています。
また、インターンを経て、実力が認められた場合のみ就職できるという企業が多いことから、スキルや能力の高さが採用の基準になっていることがよくわかります。
ルールや決まりが多い
就活を始める時期も含めて、日本の就活ではルールや決まりが多くあります。ある意味ではそのルールに従っていれば問題なく就活が進むということになりますが、そのルールや決まりが煩わしいと感じている人も多いと思います。
一方、海外ではルールや決まりがまったくないわけではありませんが、服装に決まりがなかったり、インターンに参加していれば面接がおこなわれなかったりするなど、日本よりもルールや決まりに縛られることなく就活ができる環境となっています。
つまり、日本の就活における服装の決まり、言葉遣い、振る舞い方、などの就活のルールは、世界から見ると特殊な部分といえるでしょう。
「就活は茶番」と考えてしまう3つの原因
- 就活の仕組みが画一化されていると感じるから
- 自分を偽らざるを得ないと感じるから
- 十分に自分の本質を見せたうえで評価をされる機会ではないと思っているから
さきほど解説したとおり、日本の就活は特殊な部分が多いため、「就活=茶番」と考えてしまうのは仕方のないことかもしれません。
しかし、就活に対するネガティブな感情を払しょくし、就活をポジティブに進めていきたいと考えているのであれば、自分が違和感を覚える部分をきちんと明確にして、その違和感に対する対処方法を考える必要があります。
そこでまずは、就活は茶番だと考えてしまう原因を3つ解説します。就活に違和感を覚えたきっかけや経験を思い出しながら読んでみてください。
①就活の仕組みが画一化されていると感じるから
就活を茶番だと感じてしまうのは、就活のしくみが画一化されてしまっていることが1つの原因です。
就活の仕組みが画一化されることで、就活の時期や服装、マナーなど、1つ1つルールや仕組みの意味が不明確になり、「これ何の意味があるの?」「意味があるかどうかもわからないことに時間を割きたくない」などの疑問や不満につながっていきます。
就活を始めるタイミング
就活を始めるタイミングは、何かの制度によって決まっているというわけではありませんが、暗黙の了解があります。
大学3年生の春ごろから就活の準備を始め、夏からインターンに参加し、4年生の2、3月頃に大手企業のエントリーが始まり、選考が本格化し始めるという流れです。
このスケジュールに従って動いていれば、ある程度就活がうまくいくということは間違いありませんが、誰が決めたかもよくわからないスケジュールで動いていることに、ばかばかしさを感じる人も少なくないでしょう。
服装
就活の服装は、企業によって指定が大きく異なるため、企業説明会や選考の予定が入るたびに、服装について考えなければならず、うんざりしてしまう人も多いと思います。
また、真夏でもリクルートスーツを着なければならなかったり、ネクタイをしめなければならなかったりすることもあるため、「こんなに暑いのにどうしてこんな服装しないといけないの」と不満を感じることはもちろん、就活に対するモチベーションが下がってしまうのです。
➁自分を偽らざるを得ないと感じるから
さきほど解説したとおり、日本の就活はポテンシャル採用であることがほとんどなので、インターンの実績があったり、受賞歴などがあったりしても、企業との相性が良くないと判断されれば、内定を獲得できる可能性は下がってしまいます。
そのため、多くの人が企業との相性が良いように見せるために、自分を偽わって就活をすることになります。自分を偽ることに対して割り切っている人は良いかもしれませんが、
就活生
自分は何をやってるんだろう。
就活生
本当に自分はこの企業に入りたいのかな。
という気持ちになる人も多いと思います。
また、自分の評価が気になり、思ったことを言えなかったり、聞きないことを聞けなかったりするというやるせなさが、就活へのネガティブな気持ちを増幅させてしまう原因になることもあります。
企業が求める人物像
多くの企業では、「求める人物像」として、その企業がどのような学生を求めているかということを事前に公表しています。
実際に自分がもっていない特徴であっても、内定を獲得できる可能性を高めるためには、自分を偽り求める人物像にならざるを得ないと考え、「ありのままの自分を見てほしい」と思いながらも、求める人物像に寄せた自分を演じてしまうという人も少なくないと思います。
また、さまざまな企業を受ける中で、毎回求める人物像を演じなければならないことに疲れてしまい、就活が嫌になってしまう原因になってしまうことがあります。
面接やESでの発言
企業が求める人物像のほかにも、面接やESなどの回答内容で、自分を偽らざるを得ないと感じる人もいるでしょう。
たとえば、将来やりたいことは決まっていないのに、高評価を得るためにその企業の事業内容に沿った目標を答えてみたり、給与や残業時間について聞きたいのに聞けなかったりするなどです。
偽っている自分が評価されていることや聞きたいことも聞けない状況に対して疑問や違和感を持ち始めると、就活に対する不満が溜まり、就活の目的や意味を見失ってしまうのです。
③十分に自分の本質を見せたうえで評価をされる機会ではないと思っているから
就活の合否判定に対する不満や苛立ちから、就活は茶番だと思ってしまっている人もいると思います。
数回の面接で採用・不採用を判断されたり、コミュニケーションなどの特定の能力だけを評価されらりすると、就活が十分に自分の本質を見せたうえで評価をされる機会ではないと感じてしまい、就活に対するモチベーションが下がってしまうのは仕方のないことでしょう。
短い時間での合否判定
就活の選考は、多くの企業が同じようなフローでおこなっています。書類選考で一定数を絞り、グループディスカッションで学生の能力を見て、2〜4回面接をおこない内定を出すという流れです。
選考会や面接の1回あたりの時間は1時間程度なので、1つの企業が1人の学生に充てられる選考時間は長くても1人あたり5時間程度です。こんなにも短い時間しかかかわっていないにもかかわらず、自分がその企業にとって価値のある存在かどうかを判断されることになるのです。
この選考方法に、「たかが数時間で何がわかるんだ」と、選考の精度に疑問を感じたり、不満を感じたりすることで、就活は茶番だと思ってしまうのです。
学歴での合否判定
公に発表されてはいませんが、一定の大学を出た学生しか採用しないというスタンスの企業も存在します。
実際に高学歴で仕事ができるという人はいますが、学歴が高いからといって誰もが仕事ができるというわけではありませんし、学歴が低いからといって仕事ができないというわけでもありません。
そのため、明確な根拠がない曖昧な基準で、合否を判定されていると思うと、真剣に就活をしている自分がばかばかしくなり、「就活をやめたい」という気持ちになってしまうのです。
コミュニケーション能力のみでの合否判定
グループディスカッションやゲーム形式の選考会などで、グループの中で率先して話すコミュニケーション能力が高い人物ばかりが高評価を受けるということがあります。
多くの企業は、コミュニケーション能力の高さや積極性、主体性などを求めていることが多いため、仕方のないことではあるかもしれません。しかし、コミュニケーション能力が高くなくても、能力やスキルは高いという人がいることも事実です。
スキルや能力が長けているのに、コミュニケーションが苦手というだけで、なかなか就活が上手くいかないとなると、「コミュニケーション能力でしか判断してないんじゃないか」と不満を感じる人もいるでしょう。
キャリアアドバイザーコメント吉田 実遊プロフィールをみる
日本の就活を茶番だと感じても、まずは就職することも選択肢の一つです。たしかに今では新卒で就活をしなくても、フリーランスやアルバイトで就職をすることもできます。ですが、実務経験を問わないポテンシャル採用として就職できるチャンスは一度だけです。さらに新卒採用の場合は、一度チャンスを逃すと実務経験が重視される中途採用として転職活動をすることになってしまうため、新卒で就職するメリットはきちんと把握しておくべきですね。
また、一度就職をして給料をもらいながら起業やフリーランス独立の準備をすることができるのもメリットの一つです。フリーランスになると案件獲得ができなければ収入が途絶えてしまいますよね。さらに企業のように有給休暇もないため、体調を崩してしまうと収入が途絶えてしまうデメリットもあります。一度就職することで、このようなリスクを避けることもできますよ。
日本の就活は茶番でばかばかしいと感じるかもしれませんが、就職するメリットもありますし、新卒採用のチャンスは一度逃すと二度と手に入れることができません。そのため、まずは就職してみるという選択肢についても考えても良いですね。
「就活=茶番」という原因の対処法
就活を茶番だと考えてしまう原因が明確になれば、その原因に対して適切な対処法を実践することで、そのネガティブな感情を払しょくすることができます。
そこでここからは、就活を茶番だと考えてしまう原因を払しょくするための対処法について解説します。対処法は、今すぐにでも実践できることなので、気に入ったものから実践してみてください。
①就職できれば良いと割り切る
就活では、納得できないことや腹立たしいこと、ばかばかしいと感じることなど、さまざまなことがあると思います。しかし、いったん「就職するために必要なこと」「就職するためには乗り越えないといけないこと」と考えると、取り組む意味が見えてくると思います。
就活が茶番だと考えてしまうことは仕方のないことですが、その考えにとらわれてしまい、就職する機会を逃してしまうのは非常にもったいないことです。
仕組みやルールに則っていれば悩みは減ると考える
特に、就活は茶番だと思ってしまうきっかけである、就活のしくみやルールについては、考え方を変えるだけで、非常にありがたいものだと捉えることができます。
たとえば、服装指定については、指定された服装で参加をすれば、服装によって評価が悪くなることはないと考えることができます。また、ルールや決まりについても、そのルールさえ守っていれば、一定の評価を得られると考えることもできるのです。
このように、就活に対する考え方を変え、仕組みやルールに則ってしまえば、悩みが減り苦労せずに就活を進めることができるのです。
➁数年後に転職すれば良いと割り切る
数十年前は、新卒で就職してしまえば、定年までその企業で働き続けるという考え方が当たり前でした。しかし、現在は、終身雇用制度の考えは薄れており、転職をして勤める企業を変えながら働くということがスタンダードになってきています。
そのため、就活では仕組みやルールに不満を感じていたとしても、数年後の転職活動ではそういった縛りがなくなり、納得して仕事探しができると思って、就活に取り組むというのも1つの方法です。
近年はポジティブな転職も少なくない
転職と聞くと、「今勤めている企業に不満がある人がするもの」というように、ネガティブないイメージを持っている人は多いかもしれません。
しかし、近年は、より良い待遇を求めた転職、自分に合った働き方をするための転職など、ポジティブな理由の転職が増えています。
転職活動では、職歴や前職での実績が非常に重要となります。将来転職をして納得できる仕事を得たいと考えているのであれば、就活にもしっかりと取り組んでおくことが大切なのです。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
転職を前提に就活をしている人は、このことを面接で企業に伝えるべきかどうか悩みますよね。転職を考えている人は、「転職前提で就活をしていること」ではなく「将来に何を実現したいか」を語るようにしましょう。
即戦力ではない新卒採用をおこなうということは、採用だけでなく入社後の教育コストがかかっています。そのため、「転職前提で就職活動をしている」と伝えると採用コストだけがかかってしまい、企業にとって採用メリットがなくなってしまいます。
マイナス印象を与えないために「転職前提」と伝えるのではなく、「将来的には〇〇を実現したい」と伝えるようにしましょう。たとえば「御社での経験を通じて、将来的にはグローバルに活躍できる人材として社会課題を解決した」などです。このように伝えることで、「辞める」ということがイメージしにくく、会社でスキルアップすることがイメージできますよね。
「転職前提である」や「会社を辞める」と伝えると、やはりマイナス印象になってしまいます。好印象を与えながら転職を考えていることを伝えるために、将来的に何にチャレンジしたいかアピールしましょう。
③茶番だということポジティブに捉えてみる
就活には、茶番だと思わざるを得ない部分があるのは事実です。しかし、あえてその部分をポジティブに捉えることができれば、就活に取り組む際の気持ちが楽になります。
また、茶番だと思う部分を上手く利用することができれば、就活そのものを成功に導ける可能性もあります。
評価ポイントをクリアできれば内定が取れると捉える
学歴やコミュニケーション能力など、企業が一定の評価ポイントに強くこだわり、曖昧な根拠による基準で、合否を判断していることに苛立ちを感じるのは仕方のないことです。
しかし、それらをポジティブに捉えると、企業が重視する観点さえクリアすることができれば、内定を獲得できるということです。
学歴は、今からどうにかすることはできないかもしれませんが、コミュニケーション能力は鍛えることができます。そのため、企業が正当に評価をしてくれないことに怒りを感じて就活をやめるのではなく、企業が評価するポイントを伸ばすように努力してみましょう。
ありのままの自分を受け入れてくれる企業を見分けられる
就活を茶番だと感じてしまう理由の1つに、自分を偽らざるを得ないということがある思います。しかし、その部分をポジティブに捉えてみると、自分を偽らずに就活をすれば、自分をありのままを受け入れてくれる企業かどうか見分けられるということになります。
どうしても就職したい企業がある人は実践しづらいかもしれませんが、自分を必要としてくれる企業やありのままの自分を受け入れてくれる企業に就職したいと考えている人は、実践してみる価値はあるでしょう。
ただし、ありのままの自分といっても、マナーができていなかったり、失礼な態度であったりすれば、不合格になるのは当たり前なので、社会人としてのマナーやルールについては最低限身につけておくようにしましょう。
就活と上手く付き合う5つの方法
就活は茶番だと考えてしまう人の中には、就活と長時間向き合いすぎてしまっていたり、深刻に考えすぎてしまっている人もいると思います。
そういった気持ちで就活をしてしまうと、身体的にも精神的にも疲労が蓄積してしまうので、就活に対するネガティブな気持ちが募る一方です。
そこでここからは、就活とうまく付き合う方法を5つ紹介します。この方法を日常的に実践できていれば、就活のストレスが軽減でき、前向きに就活に取り組むことができるでしょう。
①スケジュールを詰め込み過ぎない
就活を始めると、少しでも早く内定を獲得したいと思い、企業説明会や選考会などの予定をたくさん入れてしまうかもしれません。
しかし、スケジュールに余裕がなくなると、身体的に疲労が蓄積してしまうことはもちろん、精神的にも消耗が激しくなってしまい、就活自体が苦痛に感じるようになってきてしまいます。
そのため、周りの友人の就活の状況を聞いて焦ったり、内定が獲得できず不安になったりしても、スケジュールを詰め込まないようにルールを決めておきましょう。たとえば、
- 1週間に5回以上面接の予定を入れない
- 企業説明会は1日2つまで
など具体的な数時まで決めておくと、ルールを守りやすくなります。
また、どうしてもスケジュールをたくさんいれたくなったとしても、睡眠時間や食事の時間を削るようなことは避けましょう。
②毎週1日、自由な日を作る
スケジュールを詰め込み過ぎないということに通じる部分ですが、毎週1日は自由な日を作り、疲れやストレスをためないように心掛けましょう。
疲れやストレスが溜まってしまうと、ネガティブな思考になってしまったり、嫌なことばかりに目がいってしまったりするため、就活に良くない影響を与えてしまいます。
毎週1日、自由な日を作ることで、しっかりと休息とリフレッシュができるため、就活の疲れやストレスが溜まりにくくなります。また、やりたいことを我慢する回数も減らすことができるので、就活以外の無駄なストレスを溜めないでおくことができます。
1日予定を空ける勇気がないという人は、はじめは半日でも構わないので、まずは自分を労わる時間を確保するようにしてみてください。
➂定期的に就活の愚痴や悩みを誰かに話す
就活に対する不安や不満を1人で抱え込んでしまうと、そのことばかりを考えてしまい、気持ちが落ち込んだり、不安が大きくなってしまったりする原因となります。
そのため、定期的に就活の愚痴や悩みを誰かに話す習慣をつけましょう。誰かに話すことで、不安や不満が解決するわけではないかもしれませんが、1人で抱え込む必要がなくなるので、スッキリとした気分になります。
また、不満や愚痴を話す相手については、自分のことをよく理解してくれている友人や家族などがおすすめです。
この記事には、状況に合わせたストレス解消方法が書かれているので、就活でストレスを抱えている人は読んでみてください。
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就活のストレスがなかなか解消されない…。そんな学生のために、就活のストレスの解消方法や原因分析の方法をキャリアアドバイザーが徹底解説します。原因別の解消法を紹介しているので、あなたに合ったストレス解消法を見つけてくださいね。
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④SNSを長く見過ぎない
近頃は、就活でSNSを活用している人は多いと思います。SNSを適度に利用して、情報を収集したり、就活仲間を作ったりすることは非常に良いことです。
しかし、SNSを長時間見過ぎてしまうと、他人の就活状況が気になってしまったり、自分が落ちた企業に合格した学生の書き込みが目に入ったりするなど、不安や焦りを増幅させる原因となってしまいます。
そのため、SNSは「1日何分まで」と自分の中でルールを決めて、利用するようにしましょう。また、SNSには誤った情報が掲載されていることも多いので、すべての情報を信じるのではなく、適度な距離感を保つようにしましょう。
⑤不合格通知は自分が好きなように解釈する
企業から送られてくる不合格通知を見ると、悲しい気持ちになったり、落ち込んだりしてしまう人も多いですよね。
しかし、就活では、複数の企業の選考を受けることになるため、送られてくる不合格通知のすべてに毎回落ち込んでいては、精神的に耐えられなくなってしまいます。
心の中で自分がどのように解釈するかは自由です。縁がなかった、という捉え方も一つの解釈でしょう。そのため、自分のメンタルヘルスを守るためにも、自分が好きなように解釈する癖をつけましょう。
就活は茶番だという考えをプラスにとらえれば内定は近づく
就活の中で、理不尽な対応を受けたり、思い通りに選考が進まなかったりすることで、「就活は茶番だ」と思ってしまうのは、仕方のないことかもしれません。
しかし、だからといって就活をやめてしまうのはもったいないでしょう。学生に対して不当な扱いをする企業もあるかもしれませんが、その一方であなたのことを必要としている企業も存在します。
そのため、不当な扱いをしたり、理不尽なことを言ってきたりする企業は相手にせず、自分を必要とし、誠実に向き合ってくれる企業との出会いを楽しみに、就活に取り組んでみてください。
キャリアアドバイザーコメント津田 祥矢プロフィールをみる
日本の就活が茶番に感じ、海外就職をしようと考えている人がいるかもしれません。ですが、海外就活と日本の就活は特徴が大きく異なり、人によっては海外就活の方がハードルが高く感じることもあります。
海外就活では日本と異なり即戦力を求めていることを説明しました。つまり、中途採用の人と同じ求人に応募することと同じイメージになります。海外の採用ではこのようにスキル重視でおこなわれるため、インターンへ参加するときも休学をして長期で参加していることがほとんどです。インターンへ参加したことだけでなく、参加した上でどのような成果をあげたのかが求められるということですね。
たしかに日本の就活では採用時期を逃すと応募できる企業が少なくなってしまいますが、海外の就活では採用で見られるポイントのハードルが高いという課題があります。このように国内の就活を茶番だと感じても、採用活動の特徴が異なるのできちんとリサーチしましょう。