目次
- 面接官の前で頭の中が真っ白にならないように準備をしよう
- 志望動機や自己PRは暗記していったほうがいい?
- 丸暗記のメリット
- 丸暗記のデメリット
- 面接用の回答をなぜ暗記できない?
- 回答の内容が本当に思っていることと違う
- 文章を丸暗記しようとしている
- 無駄な言葉が多すぎる
- 志望動機や自己PRを暗記するポイント
- 何回も声に出し友だちにも聞いてもらう
- 要点だけを抜き出して覚える
- 単語を関連付けて覚える
- 暗記したことを忘れないように本番でリラックスする方法
- むしろほど良い緊張を保つ
- 暗記したとおりに話さなくてもOKだと考える
- 暗記しやすい自己PRの作り方
- 長さは1分以内を目安に
- PREP法を守って構成する
- 何度も推こうして自分の納得がいく内容に
- 年上の人に聞いてもらう
- 1分で収まる自己PR文例
- 文例①事務職
- 文例②営業
- 文例③販売職
- 文例④ITエンジニア
- 文例⑤クリエイター
- お守り代わりにメモを持参するのも手
- ほどよく暗記して落ち着いて面接を成功させよう
面接官の前で頭の中が真っ白にならないように準備をしよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活生から
「面接でちゃんと話せるか不安だから暗記していきたい」
「自己PRや志望動機がなかなか覚えられずにあせっている」
という声を聞くことがあります。
質問内容がわかっている面接については、あらかじめ原稿を作り、言うべきことを覚えていったほうがミスをしなくてすみそうですよね。とはいえ、暗記が苦手という学生もいるでしょうし、就活や学業・アルバイトに忙しく、なかなか回答の内容を覚えられないという場合もあるでしょう。
今回は、面接で話す内容を覚えていく方法について解説します。
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志望動機や自己PRは暗記していったほうがいい?
就活生
キャリアアドバイザー
それは人によりますね。
その場できちんと回答できる自信があれば、無理して覚えていく必要はありません。
でも、あがってしまってきちんと話せなくなるのでは? などと心配な人は覚えていくのも一つの方法だと思います。
面接で話す内容を暗記していくべきか否か、メリットとデメリットについて紹介します。
丸暗記のメリット
用意した原稿を丸暗記していきたい人も多いのではないでしょうか。たしかに丸暗記していくとスラスラと話せそうな気がします。
ここでは丸暗記のメリットについて以下の点を解説します。
- 落ち着いて回答ができる
- 言い忘れを防げる
- ほかの回答との矛盾を防げる
- 丸暗記をする過程で考えを整理できる
落ち着いて回答ができる
あらかじめ原稿がすべて頭に入り、話すことが決まっていると、落ち着いて回答ができるというメリットがあります。
面接のような緊張する場面で考えながら話すと、どうしてもあせってしまいがちです。その場で論理的に話を組み立てるのも難しく、次に何を話そうかと考えながらでは、言葉が詰まってしまう場合もあります。
緊張した挙句、何度も同じことを繰り返して言ってしまったり、話題がそれていったりするかもしれません。
その点、丸暗記しておけばその場で話を組み立てる必要がなく、落ち着いて回答することができます。
言い忘れを防げる
暗記をしていくと、言い忘れを防ぐことができます。
面接ではいざとなると緊張してしまって、言わなくてはいけないことがすぐには頭に浮かばず、言い損ねてしまうことがあります。しかしそれでは、自分の強みも仕事への意気込みも、十分には伝えられません。
そこで暗記をしておけば、あらかじめ話そうと思っていたことを忘れずに伝えられます。
また、つい緊張していると余計なことまで話してしまい、だらだらと話しが長くなってしまう場合もあります。要点を押さえていない長い話は面接官を飽きさせてしまうかもしれません。その点、あらかじめ言うべきことをまとめておけば、余計な話をしないようにできます。
ほかの回答との矛盾を防げる
ほかの回答と矛盾があると、あたかもうそを言っているように聞こえてしまいます。矛盾がないようにするためにも、家で言うべきことを練って覚えていくのは得策です。
たとえば、志望動機で法人向け営業をやりたいと伝えても「やりたい業務は」と聞かれて個人向け営業をやりたいと回答してしまえば、面接官はどちらなのだろうと混乱してしまいます。
意外に人は緊張していると、思ってもいないことを答えてしまう場合があります。つい面接官の表情を見て「こっちのほうが、受けがいいかな?」などと、その場に流された話をしてしまう場合にも矛盾を生じさせてしまいます。
あらかじめ、自分が「何を」「どうして」やりたいのか、「誰に対して」貢献したいと思っているのか、実現するために「どんな学び」をおこなってきたのか、自分は「どんな強み」を持っているのかなどを見つめ直し、覚えておくと良いでしょう。
丸暗記をする過程で考えを整理できる
丸暗記をするための原稿を書いたり、暗記するために何度も復唱したりしているうちに考えが整理できます。
頭のなかで考えているだけでは、なかなか文章の整理ができません。「あれも言いたい」「これも伝えたい」と思って考えがまとまらず、散漫な自己PRや志望動機になってしまいます。
その点、原稿に書いて推こうを繰り返したり、復唱していて違和感のある部分を修正したりしているうちに、余計な言葉がそぎ落とされて論理的で分かりやすいものになっていきます。
丸暗記のデメリット
丸暗記にはメリットがある一方でデメリットもあります。そのため、丸暗記をする際には十分な注意が必要になります。
- 臨機応変な対応ができない
- コミュニケーション力がないという印象になる可能性がある
- 一カ所忘れるとすべてとんでしまう可能性がある
以上のようなデメリットについて解説していきます。
臨機応変な対応ができない
丸暗記したものを話そうとすると、なかなか臨機応変な対応ができません。
内容は同じでも異なる言い方で質問をされると、回答ができなくなることがあります。たとえば「志望動機を聞かせてください」ではなく、「会社にどのように貢献してくれますか」などと質問を変えられてしまうと、何を回答すれば良いのかわからず、臨機応変な対応が難しくなってしまうこともありますよね。
回答している途中で面接官に質問されてしまった場合も、ペースが崩れて話せなくなってしまうかもしれません。
面接では話す内容ももちろん大切ですが、応用力や柔軟性、対応力も見られています。丸暗記したことしか話せないようでは評価が下がる可能性はあると考えておきましょう。
コミュニケーション力がないという印象になる可能性がある
面接ではコミュニケーション力も見られていますが、丸暗記しているのがわかってしまうと、コミュニケーション力が足りないのではないかという印象を与えてしまいます。
もし、自分が会話をしようと思った相手から丸暗記した内容を、棒読みで言われたらどのような印象を受けるでしょうか。おそらく、ロボットと話しているような感覚を持つと思います。面接でも丸暗記しただけの言葉をひたすら言い続ければ、面接官は同じような感覚になるでしょう。
面接ではロボットになるのではなく、人として回答しなくてはいけません。自然なトーンで話し、途中で面接官が笑顔になれば自分も笑顔を返し、面接官が興味を持った箇所はとくに強調して話すなど、コミュニケーションが大切です。
一カ所忘れるとすべてとんでしまう可能性がある
丸暗記したうえに、正確に話そうとしていると、一カ所忘れただけであせりからすべてがとんでしまうことがあります。
丸暗記でなければ、言葉が1つくらい出てこなくても、多くの人はほかの言葉で補おうとするので、最後まで話し切ることがでてきます。しかし、丸暗記のときには文章をブロックで考えているため、連鎖してほかの言葉も出てこなくなります。
そして、丸暗記したことを忘れてしまうと、「失敗した」という意識が強まって気持ちが落ち込み、リカバリーしようと思ってもうまくいかなくなってしまう可能性もあります。
キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる
面接で伝えたいことを「丸暗記してそのまま言っても問題ないか」不安になる学生がいるかもしれません。実は丸暗記してもマイナス印象になることはないので安心してください。ただし採用のプロである面接官は、丸暗記しているかどうかはわかってしまいます。また、丸暗記した内容を伝えると、熱意が伝わらなくなってしまう可能性があるので注意が必要です。
丸暗記したことを面接で伝えると、つい「暗記したことを間違えずに伝えること」が目的になってしまいますよね。すると、熱意が伝わりづらくなってしまい、マイナス評価にはならないもののプラス評価が得られにくいということもあるのです。特に熱意が重視される志望動機では、他の学生が熱意を持って動機を語っていると、差をつけられなくなってしまうこともあります。
もちろん緊張をしないために面接で伝えることを準備するのは大切ですが、丸暗記をしてそのまま伝えることは避けるようにしましょう。
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面接用の回答をなぜ暗記できない?
メリットとデメリットを考えたうえで、やはり暗記していこうとなったものの、なかなか覚えられないまま面接日が近づくとあせってしまいます。就活中にはほかにもやるべきことがあり、暗記だけに時間をかけるわけにはいきません。
ではどうしたら暗記ができるのでしょうか。
暗記ができないのには、それなりの理由があります。ここからは、面接用の回答を暗記できない理由について考えていきます。
回答の内容が本当に思っていることと違う
書いた原稿の内容は、自分が本当に思っていることでしょうか。本当に思っていることであればすぐに覚えられますが、思っていないことはなかなか覚えられません。人は心にないことを暗記するのは難しく、一度忘れてしまうとなかなか思い出せないものです。
たとえば、本当の自分の強みはまじめさで、計画的にコツコツと努力するのが得意だとします。しかし、面接では違う自分を演じようと、明るくてノリがよくムードメーカーだということにして、それに合わせたエピソードも考えます。しかし、本当の自分ではないので、すらすらと言葉にはしにくく、うっかり途中のエピソードを忘れてしまえば、全体を思い出せなくなってしまいます。
面接は自分を知ってもらう機会であるため、原稿を作る時点で自分が本当に思っていること、考えていること、自分自身のスキル、本当に経験したことを盛り込むようにしましょう。
文章を丸暗記しようとしている
なかなか暗記できない人は、一言一句間違わないように覚えようとしていないでしょうか。そもそも、面接で話そうと思うことを、丸暗記していくことはおすすめできません。
強引に丸暗記しようとするとなかなか覚えられず、上述のように話し方が不自然になったり、一カ所忘れたためにすべてを忘れてしまったりという事態も起こります。
面接は暗記テストをしているわけではないので、ある程度は間違っても大丈夫というくらいの気持ちを持ってください。
無駄な言葉が多すぎる
暗記用の原稿を作成する際、無駄な言葉を入れすぎるとなかなか覚えられません。
たとえば「私は早寝早起きです。朝はジョギングをしています」であれば、すぐに暗記ができます。しかし余計な言葉を足し「私はとても早起きで夜も早寝をしています。だからというわけではないのですが、毎日、朝はジョギングを楽しんでいます」では、暗記をしにくいいでしょう。
無駄な言葉が入っているということは文章がわかりにくいものになっているということです。自分自身が暗記できないだけではなく、面接官に伝わりにくい自己PRや志望動機になっている可能性があるので、できるだけ無駄な言葉はそぎ落としたほうが良いでしょう。
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志望動機や自己PRを暗記するポイント
面接用の回答を覚えるには、いくつかのポイントがあります。ここからは覚え方のコツを紹介します。
- 要点だけを抜き出して覚える
- 単語を関連付けて覚える
- 何度も声に出して友だちに聞いてもらう
何回も声に出し友だちにも聞いてもらう
ある程度覚えられたら、頭のなかで復唱するのではなく、声に出してみましょう。そうするとより言葉が頭のなかに定着しやすくなり、何度も繰り返すうちになめらかに話せるようになっていきます。
その際、友だちに聞いてもらうのもおすすめします。丸暗記になっていないか、不自然な話し方になっていないかという点について、チェックしてもらいます。暗記したものを話そうとすると声が小さくなってしまいがちなので、声の大きさ、話すタイミング、速さなどを指摘してもらいながら調整してみてください。
要点だけを抜き出して覚える
文章として暗記できないときは、原稿のなかで重要だと思われるポイントだけを覚えるのでも十分です。
原稿を覚えたかどうかをテストされているわけではないので、丸ごと正確に話す必要はありません。暗記のもともとの目的が「言い忘れがないようにしたい」というものなので、言わなくてはいけない要点さえしっかり頭に入っていれば大丈夫です。
原稿にマーカーをひいたり、要点を抜き出して箇条書きをしたりして、言うべき大切なことがしっかりと頭に入るようにしましょう。
単語を関連付けて覚える
マインドマップを応用し、文章のなかの単語同士を関連付けて覚えていく方法もあります。マインドマップとは一つの中心となる単語から放射状にキーワードを広げ、関連した単語のブロックを作っていくというものです。
文章は名詞、助詞、助動詞、形容詞、接続詞などで構成されていますが、それらをすべて正確に覚えていくのは大変です。とくに接続詞は完全に暗記していなくても、ほぼ問題はありません。面接で話しているうちに自然と出てくるものです。
そこで重要度の高い単語を抜き出し、それぞれを関連付けていくと、内容がすっきりと頭に入ります。たとえば、
私はまじめな性格です。学生時代も必ずレポートは期限までに提出していました。一方、アルバイトではリーダーシップを発揮し、ほかのアルバイトをまとめるリーダー役もしていました。その際も、まじめに後輩アルバイターの悩みを聞き、リーダーとして改善をおこないました。御社に入ったら、まじめな性格を生かして経理の仕事を正確におこないたいと思います
※この回答例は面接回答集から抜粋しました。
面接を突破できる質問の回答例がわかる「面接質問リスト&回答集」
という文章があったとします。
ここでは「まじめ→性格→レポートの期限→遅れない」を1つのグループに関連づけて覚えます。次に「アルバイト→アルバイトリーダー→まとめ役」というブロックを作ります。そしてブロックごとに整理して覚えていくようにします。
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暗記したことを忘れないように本番でリラックスする方法
就活生
私はとても緊張するのですが、覚えたことをすべて忘れてしまいそうで心配です。
キャリアアドバイザー
面接はあなたのことをよく知ってもらうための時間です。そんなに緊張しなくていいと思いますよ。
就活生
でも人生が決まると思うとどうしても緊張しちゃいそうで。
キャリアアドバイザー
では、本番でリラックスできる方法について解説しますね。
むしろほど良い緊張を保つ
「緊張しないように」と自分に言い聞かせていると、さらに緊張していく場合があります。そこで、緊張とは上手に付き合うようにしましょう。
肩の力を抜いてリラックスしたほうが良いと言われますが、実はまったくプレッシャーを感じないままよりも、ほど良い緊張を持っていたほうがうまくいくケースが多くあります。というのも、人は緊張すると交感神経が優位となるために集中力が増します。
そのため、面接のように集中力が必要なときには、緊張もほどほどであれば、必要なものだと考えられます。
リラックスしすぎて気が緩むと発言ミスをしてしまうこともありますが、ほど良い緊張感で集中力が持続していれば、本当に伝えたいことだけを伝えるようにしましょう。
暗記したとおりに話さなくてもOKだと考える
上でもお伝えしましたが、面接で話すことは暗記したとおりでなくて十分です。むしろ、丸暗記したものをスラスラというよりも、多少、つかえてしまっても一所懸命に話しているほうが好感を持てるケースもあります。
正確に話そうとして緊張するよりも「少しくらい間違えても大丈夫」という気持ちでいれば、リラックスできます。
正確に話そうとして緊張しすぎてしまい、言いたいことの半分も言えないようでは本末転倒です。間違えて言い直しても、つかえてしまっても、それ以上に仕事への熱意と前向きな気持ちを伝えることに重点を置くのをおすすめします。
そして面接の前には深呼吸をして「自分は十分に準備をしたのだから大丈夫」「暗記したとおりでなくて良い」と自分に言い聞かせてみてください。
キャリアアドバイザーコメント津田 祥矢プロフィールをみる
これから面接に望む人は、緊張して言葉が途切れてしまったら評価が下がってしまわないか不安になりますよね。ですが、面接の途中で言葉が途切れてしまったとしても、評価が下がることはないので安心してください。むしろ、言葉に詰まってしまったときの対応次第では、対応力を評価してもらえることもあります。
ただし沈黙をつくってしまうと、マイナス評価になってしまう可能性があるので注意が必要です。目安として5秒以上の沈黙が続くと、面接官は違和感や不安を感じてしまいます。
うまく話せないときは時間をもらい深呼吸をして落ち着いて対応しよう
沈黙をつくってしまうとマイナス評価になる可能性があるとお伝えしましたが、「あー」「えー」と間を繋ごうとすることも評価が下がってしまう可能性があります。落ち着いて対応できるように「少し考えるお時間をいただけますでしょうか」と面接官に伝え、深呼吸をし落ち着いて対応するようにしましょう。
暗記しやすい自己PRの作り方
就活生
私は暗記がどうしても苦手なんですが、良い方法はないでしょうか。
キャリアアドバイザー
暗記するまえに、まずは暗記しやすい原稿をつくるのをおすすめします。
就活生
暗記しやすい原稿ってあるんですか?
キャリアアドバイザー
では、自己PR文を例に、暗記しやすい原稿の作り方を紹介しますね。
長さは1分以内を目安に
内容を覚えたうえですらすらと話そうと思ったら、長さは1分程度に収められるように原稿を作成しましょう。長いとなかなか覚えられず、面接が迫っているのにイライラばかりが募ってしまいます。一方、短すぎると内容が薄くなってしまい、何も言えずに終わってしまいます。
聞いている面接官にとっても1分程度はちょうど良い長さだといえます。なかには「自己PRを1分以内でお願いします」と長さを指定してくる面接官もいます。
1分で話すとしたら原稿は300~400字程度がちょうど良い長さになります。履歴書よりも少し長めだと思っておくと良いでしょう。
PREP法を守って構成する
文章の構成についてはPREP法を守って作っておけば覚えやすくなります。
PREP法とは以下の流れで文章を構成するというものです。
- P(POINT)結論
- R(REASON)理由
- E(EXAMPLE)具体例
- P(POINT)結論
まず、最初に結論を伝え、次に結論に至った理由、そして具体的なエピソードを伝え、最後にもう一度、結論を言います。たとえば自己PR文の場合は以下のようになります。
私は快活な性格です(P)
友人や部活の仲間やコーチからも、快活だと言われます(R)
部活ではレギュラーにはなれませんでしたが、いつもベンチで声を出し仲間を鼓舞していました(E)
そのような快活な性格を生かし、営業職として良い成績を上げたいと思います(P)
PREP法の流れで話を進めるくせをつけておけば、うっかり言うべきことを忘れそうになってもすぐに「次はE(具体例)に話を展開しよう」と、次に言うべきことが頭に浮かぶようになります。
何度も推こうして自分の納得がいく内容に
原稿を書いたら、何度も読み返し推こうするようにしましょう。自分で納得がいっていないものはなかなか頭に入っていかないものですが、書き直しながらもっとも自分の考えを表している文章へと仕上げていけば、すんなりと覚えられるようになります。
また、人は文章をただ眺めただけではなかなか覚えられませんが、手書きでもパソコンでも、何度も書いていると文章が頭に入っていきます。
原稿は1回書いて終わりではなく、繰り返して修正しながら、納得のいく内容へと練るようにしてください。
年上の人に聞いてもらう
納得のいく自己PR文ができたら、本当に覚えやすく話しやすいものに仕上がっているか試してみましょう。覚えたと思ったら、年上の人に聞いてもらうのをおすすめします。
人に聞いてもらうことで、覚えたことを緊張しても忘れないか、確かめることができますが、友だちだと緊張感が保てず本番の雰囲気を再現できません。そこで、通常、面接官は年上の人であることから、年齢の高めの人に協力してもらってください。
身近に協力してくれそうな年上の人がいない場合には、大学のキャリアセンターや就活イベントの模擬面接を活用すると良いでしょう。
そして必ずフィードバックをもらい、さらに良い自己PR文になるように文章の手直しをしてください。
1分で収まる自己PR文例
就活生
自己PR文を暗記するならば、1分以内が良いとのことですが、実際にはどのくらいなのでしょうか。
キャリアアドバイザー
では、自己PR文例を紹介しますね。
- 事務職
- 営業
- 販売職
- ITエンジニア
- クリエイター
以上の職種別に1分で収まる自己PR文例を紹介します。
文例①事務職
私は計画的に物事を進めるのが得意です。3年間、アパレル会社の倉庫で商品管理とデータ入力のアルバイトをしてきましたが、仕事を計画的に進めるため、仕事を任せやすいと社員の方に評価いただきました。
商品管理では、新商品が出る時期になると各店舗への商品の振り分けを一斉におこなわなければならず、現場はとても忙しくなります。その際も、配送日から逆算してできることから準備を進めたために、大幅な残業をすることなくすべての業務を完了できました。
大学は経済学部を選び、財務や会計、統計学を学びました。また、在学中に簿記2級を取得し、TOEICも698点を取得しました。御社に入社できたら、一日も早く実務に合わせたスキルを習得し、事務職として活躍したいと思っています
キャリアアドバイザー
アルバイトの経験から計画的な性格であることをアピールしています。
また、大学でも将来を見すえて勉強をし資格取得をしていることがわかります。
展開も簡潔なので覚えやすいでしょう。
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文例②営業
私の強みは、傾聴力にあると思います。人の話を聞くのが得意なため、友人から相談されることもよくあります。
学生時代はゼミのグループワークで司会進行役を任されることがたびたびありました。司会進行役は参加者の声をいかに引き出せるのかというのがポイントになりますが、多くの意見を出してもらうことができ、司会進行役を無事にできました。
相手の話を聞く際、目を見てしっかりと耳を傾けるのはもちろんですが、テーマや、参加者のプロフィールを事前に、しっかりと調べて知っておくことも大切にしました。そうすることで無駄のない質問をし、参加者からの回答の時間をたっぷりととれるように工夫しました。
御社に入社できたら、持ち前の傾聴力で、顧客企業のみなさまの声を引き出しながら、社内に持ち帰り、企画や制作の方たちの開発にも役に立てるような営業になりたいと考えています。
※この回答例は面接回答集から抜粋しました。
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キャリアアドバイザー
1分以内で収まる400文字弱ですが、学生時代のエピソードが十分に盛り込まれ、話しを引き出すためにしている工夫もよくわかるようになっています。
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文例③販売職
私はとても明るい性格だと思います。アルバイトでランジェリーショップの販売業務を3年間経験しましたが、持ち前の明るさで顧客にも親しんでいただきました。
アルバイトでは最初の頃は接客とレジ、店内清掃のみの担当でしたが、慣れてくると商品管理や発注、配送への対応など、店舗運営にかかわる多くの業務に携わりました。2年後にはアルバイトリーダーを任され、後輩の指導をするとともに、地域の特性を考え、目立つ場所のディスプレイ商品をセール品から、おしゃれな高級品に変えることを提案したところ、店舗の売上が前月比105%に伸びるという経験もしました。
御社でも地域の顧客の特徴を考えながら、店舗運営に幅広くかかわれる人材になりたいと思っています
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PREP法になっているので展開が覚えやすくなっています。
売上げの具体例があるのも良いと思われます。
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文例④ITエンジニア
私の強みは、一度決めた目標はやり遂げる意思の強さだと思います。高校時代にシステムエンジニアになりたいと思い、一人で勉強をし、自分でホームページ制作もできるようになりました。大学は情報処理学科に進み、PythonやPHPなど主な言語を習得し、計画的に応用情報技術者試験などの資格を取得していきました。
また、少年時代からサッカーが好きで、ヨーロッパの試合を見て回りたいと、その費用の50万円を貯めることを目標とし、学業と並行して学習塾や飲食店のアルバイトをしました。1年後に目標を達成し、ドイツやスペインなどで好きなチームの試合を見て回りました。
目標達成をする意思の強さをもって、御社の優れたエンジニアのみなさんの元で新たなスキルを習得し、開発されている医療関係のシステムについて、私も貢献できればと思っています
キャリアアドバイザー
意思の強さがあるという点が、勉強と趣味という2つのエピソードによってよく伝わってきます。
エンジニアとしてのスキルを高める意思と、仕事をやり遂げる意思も伝わってきて良いですね。
文章は長くないので覚えやすいでしょう。
文例⑤クリエイター
私はコミュニケーション力に自信があります。学生時代にもデザインサークルの副リーダーとして調整役をしながら、仲間と楽しい時間を過ごしました。合同で作品を制作する際は、コンセプトづくりから始まり、仲間との連携が必要ですが、常にコミュニケーションを大切に作業を進めました。
私がデザインをする際にもっとも重点を置いているのが、わかりやすくて使いやすいUIに関する設計です。年齢を問わずたくさんの人に快適に利用していただき、コンバージョン率を上げていくことに、Webデザイナーとしての魅力を感じています。実際に学生時代にアルバイトでWebデザインの仕事をさせていただきましたが、約2倍のアクセスを獲得できました。
ぜひ御社で、もっと多くの人に楽しんでもらえるWebページを制作できたらと思っています
※この回答例は面接回答集から抜粋しました。
面接を突破できる質問の回答例がわかる「面接質問リスト&回答集」
キャリアアドバイザー
クリエイターというと自分一人で作業をするイメージがありますが、実は同じチームの人とも協力し合うことが多く、コミュニケーションが大切な仕事です。
ですから、コミュニケーション力をアピールしているのは良いと思います。
短い文章ですが、デザインに対する姿勢もしっかりとわかります。
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お守り代わりにメモを持参するのも手
ちゃんと覚えたことを話せるか心配ならば、メモをお守り代わりにして、ポケットに入れておくのをおすすめします。いつでも見られると思うと安心して緊張が解けます。
メモは自己PR文をそのまま書いたものではなく、箇条書きしたものが良いでしょう。電車のなかや、直前にトイレに行ったときなどに見返すこともできます。
ただし、面接中にメモを出すのは好ましくありません。書いたものを読むのは評価が下がってしまいます。あくまでもお守りだと思っておきましょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
ここまで読むと、「オンライン面接であればメモを準備して読み上げてもバレないのでは」と思うかもしれません。たしかに対面とは異なりオンライン面接であれば、メモを読み上げてもバレないと感じますよね。しかし、オンライン面接であってもメモを準備して読み上げることは避けるようにしましょう。
カンペの読み上げはオンラインでもバレてしまう
オンラインであっても、伝える熱量はわかりますし、目線がどこにあるかは面接官もチェックができてしまいます。そのため、カンペを読み上げていると面接官にはバレてしまう可能性が高いです。実際にわたしがオンラインで学生と話しているときにも、目線が特にわかりやすいですね。
やはり対面であってもオンラインであっても同じ面接になります。そのため、対面ではやらないことはオンラインでも避けるようにしましょう。
ほどよく暗記して落ち着いて面接を成功させよう
面接で言い忘れがないようにするには、事前に想定される質問への回答を原稿にして暗記する手があります。ただし、一言一句間違いがないように覚えようとすると、棒読みになったり、緊張して忘れてしまったりするので、丸暗記ではなく要点を覚えるようにするのがおすすめです。
また覚えやすいように、自己PR文などは1分以内で話せる量に押さえるようにしましょう。覚えるための原稿は何度も推こうし、納得できる内容にしたほうが、しっかりと頭に入ります。
面接は緊張するものですが、話す要点を覚えておいて落ち着いて挑めるようにしてください。
私の先輩は面接に話す内容を暗記していったそうですが、ほかの人たちもそうしているのでしょうか。