ケース面接攻略法! 初心者でもわかる面接のコツを5つの例題付きで解説

この記事のアドバイザー

目次

  1. ケース面接の思考プロセスを理解して選考突破につなげよう
  2. どんな面接? 初心者でもわかるケース面接の特徴
  3. 特定の課題に対して回答する面接のこと
  4. フェルミ推定との違い
  5. 出題される業界
  6. ケース面接で企業がチェックしている3つのポイントを理解しよう
  7. ①論理的思考力
  8. ②コミュニケーション能力
  9. ③思考の柔軟性
  10. 5つを押さえよう! ケース面接の代表的なパターン
  11. ①売上推計と売上拡大策
  12. ②現状の利益把握と利益拡大策
  13. ③賛成・反対(もしくは二択)
  14. ④社会問題の現状と解決方法
  15. ⑤新規事業の検討
  16. 思考プロセスを理解してケース面接のコツをつかもう
  17. 思考のステップをおさえる
  18. ケース面接のよくある6つの失敗例
  19. ①ケース面接の勉強が足りなかった
  20. ②対策を徹底しすぎた結果思考が固まりすぎた
  21. ③想定外のケース面接形式だった
  22. ④要因分解や分析に時間をかけすぎてしまった
  23. ⑤正確性を意識しすぎて回答が出なかった
  24. ⑥ケース面接後のディスカッションで戸惑った
  25. これでばっちり! ケース面接のおすすめ対策法を実践しよう
  26. 過去問・対策本に取り組む
  27. コンサルティングファームで働く人に練習相手になってもらう
  28. 論理的思考力を高めてケース面接を突破しよう

ケース面接の思考プロセスを理解して選考突破につなげよう

こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、

「ケース面接について初心者でもわかるように説明してください! 」
「ケース面接の対策方法を知りたいです! 」

といった質問を受けます。ケース面接とは、採用担当者が提示する課題に対して、制限時間内に解決策を提案するシュミレーション形式の面接です。元々はコンサルティングファームを中心におこなわれてきましたが、近年は投資銀行や総合商社などでも出題される場面が増えています。

ただ、ケース面接があることがわかったけれども、どのような対策をすべきなのか困っている人は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、初心者でもわかるケース面接の特徴、ケース面接の代表的なパターン、ケース面接のコツ、おすすめ対策法などを解説していきます。ケース面接の思考プロセスを理解して選考突破につなげていきましょう。

ケース面接と似た言葉でケース問題というものもあります。ケース問題についてはこちらの記事で詳しく解説していますよ。

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どんな面接? 初心者でもわかるケース面接の特徴

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そもそもケース面接ってどのような面接なのでしょうか?

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それでは、まずはケース面接の特徴を理解するところからはじめましょう!

ケース面接とは、特定の課題に対して一定の仮説を軸に置いて構造化し、解決策を導き出して回答する面接のことを指します。主にコンサルティングファームや投資銀行など、戦略的に仕事をする必要がある業界で取り入れられています。

一般的な面接とは内容が大きく異なるため、事前に準備をしておかなければ突破することは難しいといえるでしょう。

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ケース面接の特徴ごとに具体的に解説します!

特定の課題に対して回答する面接のこと

ケース面接は、採用担当者から出題された特定の課題に対して、制限時間内に回答する面接であるという特徴があります。ケース面接の内容は、実際にコンサルティングファームなどで取り組む経営課題がほとんどであり、市場規模の推計や現状から業績を伸ばす方法を考えるなどビジネス課題のテーマが出題される場合が多いです。

ケース面接では、学生の論理的思考力や思考の柔軟性が試されており、出題内容に対して適切に回答できているか、また、回答を導き出すまでの過程におかしな点はないか、採用担当者に後からされる質問への回答に矛盾がないかなどが確認されます

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一見難しそうですが、出題される代表的パターンに集約されているため、繰り返し問題をこなし、経験を積むことで回答できるようになりますよ。

一般的な面接などのコツも知りたい学生はこちらの記事も参考にしてみてください。

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フェルミ推定との違い

ケース面接はフェルミ推定と比べると、よりビジネスでの実践的な問題が出題される傾向があります。

フェルミ推定とは
  • 実際に調査することが難しい数量などを、手がかりを元に論理的に概算することを指す。

たとえば、「現在地球上で寝ているのは何人でしょうか」「日本に電信柱はどのくらいの数あるでしょうか」などが挙げられます。問題だけでは、正解の数が存在することは理解できても、具体的な数字はわかりません。

フェルミ推定は、出した結論が正解か不正解かということよりも、どのような仮説や論理を立てたのか、結論はどう導き出したのかなどの過程を評価します。

ケース面接は、フェルミ推定の応用といわれており、すぐに答えの出せない質問に対して、論理的に仮説を立てて回答を導き出す必要があるため、ケース面接の課題を解くうえで、フェルミ推定は切り離せない関係であるといえます

フェルミ推定について興味のある学生はこちらを参考にしてみてください。

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出題される業界

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就活生

ケース面接はどのような業界で用いられるのでしょうか?

ケース面接が出題されるのは、コンサルティングファーム、投資銀行、総合商社などの仕事で論理的思考力や思考の柔軟性が必須である業界です。そのため、出題される課題は、実際のコンサルティングファームなどで取り組むビジネス課題が大半ですが、社会課題が出題される場合もあります。

つまり、採用後に現場で活躍していける人材であるのか判断するために、ケース面接を実施しているということです。反対に、どんなに優秀であっても、ケース面接で評価されなければ、自社で働く適性や資質がないと評価されてしまう可能性が高いということです

ケース面接が出題される業界
  • コンサルティングファーム
  • 投資銀行
  • 総合商社

では、それぞれの業界について詳しく解説します。

コンサルティングファーム

ケース面接が出題される業界の一つは、コンサルティングファームです。

ケース面接をおこなう理由は、コンサルタントとしての素養があるのかを判断するために一番適切な方法であるからです。学生が、自社に入社し、クライアント企業のパートナーとして成果を出せるのかを判断する材料にしているということです。

コンサルティングファームに依頼をする企業は、自社のトップであっても解決しきれない経営課題の相談パートナーとしてコンサルタントに高い水準の能力をもとめます。そのため、ケース面接を通して学生の論理的思考力やコミュニケーション能力などの能力値を測り自社に相応しい人材であるか確認しています

コンサルの志望動機のコツはこちらを参考にしてみてください。

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投資銀行

投資銀行はケース面接が良く出題される業界の1つに挙げられます。

投資銀行では、株式や社債を発行するときやM&A(企業の合併買収)をおこなうときなどに、金融のプロフェッショナルとしてアドバイスや交渉を担います。日々の仕事で、調査・分析・アウトプットを高速かつ大量に繰り返しながら新しい問題や課題の解決に邁進する必要があります。

仕事のパフォーマンスを担保し、質の高い成果を出すためにも、論理的能力が必ず必要になることから、採用担当者はケース面接を通して学生の問題解決能力や思考力を把握しています

総合商社

総合商社も、よくケース面接が出題される業界のひとつになります。

総合商社では、複数の企業を結びつけて仕事をおこなう立場にあるため、さまざまな企業の考え方をインプットする必要があります。そのため、1つの考えに捉われずに、さまざまな物事を多角的かつ柔軟に考えられる人が求められています。また、社内外の誰にでも通用する高いコミュニケーション能力も必要です。

採用担当者はケース面接を通して、総合商社に必要な思考の柔軟性やコミュニケーション能力があるのかを判断しているということです

総合商社についてはこちらで詳しく解説しています。

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酒井 栞里

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仕事でも仮説検証を繰り返す頻度が高い企業でおこなわれる傾向が高いです

世の中の仕事の多くは、課題に対して仮説を立てて打ち手を検証するステップを踏んでいます。しかし、そこから導かれる結果がもたらすインパクトの大きさや重要性は、業界や企業、経営理念によっても異なってきます。 

ケース面接をおこなう企業は、打ち手を相手に伝えることに重きを置いている業界が多い傾向があるといえるでしょう。たとえばコンサルティング会社は相手が抱える課題を一緒に考えて解決をしていきます。自分たちの提案がダイレクトに売り上げなどに直結するため、ケース面接を通じて学生のセンスを見極めたいと思っているのです。ケース面接の内容は働き始めてからも必要になると肝に銘じて対策をしておきましょう。 

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ケース面接で企業がチェックしている3つのポイントを理解しよう

ケース面接で企業がチェックしているポイント
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ケース面接の特徴や出題される業界がわかり、就職活動に役立ちそうです。

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それは良かったです。ここまでで何か質問はありますか?

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あります! ケース面接を攻略して選考を突破するために、企業がチェックしている点を教えてください。

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良い質問ですね。では、3つのポイントを解説していきましょう。

採用担当者は、ケース面接の課題を解く過程で、学生の論理的思考力、コミュニケーション能力、思考の柔軟性の能力値を計り、自社に相応しい人材なのかを確認しています。

では、ケース面接で企業がチェックしているポイントをそれぞれ詳しく解説します。

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①論理的思考力

ケース面接で企業がチェックしているポイントで最も重要視されるのは、論理的思考力です。論理的思考力とは、物事を構造的に捉える力であり、論理的思考力がなければ、クライアント企業から依頼された答えのない課題に対しての、解決策を導き出すことはできません。

反対に、論理的思考力があれば、問題を本質的に捉え、現状の分析や課題を特定し、戦略を立案していくことができます。回答のない高度な課題解決に取り組むためには、直感や感情に頼るのではなく、徹底的な論理的思考力が必要になります

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特にコンサルタントの仕事は、常に顧客の難しい課題に対する解決策を模索する必要があるため、考えることが嫌いな人にはまったく向いていない仕事であるといえますね。

②コミュニケーション能力

ケース面接で企業がチェックしているポイントは、コミュニケーション能力です。基本的にどの仕事も1人で完結することができないため、コミュニケーション能力が必要になりますが、コンサルティングファームや投資銀行ではさらに質の高いスキルがもとめられます

たとえば、コンサルティングファームはチームで仕事をすることが多く、メンバーとスムーズにコミュニケーションを取る必要があります。また、コンサルタントとしてクライアントの課題に対する答えを導き出し、それをクライアントに納得してもらえるように伝える必要もあるでしょう。

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アドバイザー

説得力がなければクライアントとの信頼関係を築くことができないため、相手に納得感を持ってもらうためのコミュニケーション能力が必須になります。

コミュニケーション能力をアピールする方法はこちらを参考にしてみてください。

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③思考の柔軟性

ケース面接で企業がチェックしているポイントには、思考の柔軟性が挙げられます。思考の柔軟性とは、頭の回転の速さや素直さなどを言い換えることができますね。

たとえば、ケース面接はディスカッション方式でおこなう場合があり、採用担当者からフィードバックを受けることがあります。自分とは異なる考えや、質問をされたときに、学生がどのように反応するかを採用担当者は見ています。

指摘を素直に受け入れ、なおかつ頭をフル回転させて新しい仮説を提案できる人材は、高い評価につながります。反対に、指摘を素直に受け入れず「私はそう思いません」と否定的な態度だと、評価は下がってしまう可能性が高いです。

柔軟性の意味についてはこちらで詳しく解説しています。

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津田 祥矢

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テンプレート通りではなくその学生の思考力が問われています

思考の柔軟性は面接官との会話だけではなく、結論を導き出すためのプロセスでも重要になります。ケース面接対策用の書籍やインターネットの記事はたくさんありますが、ただ読むだけではどこかから拾ってきたテンプレート通りの回答しかできなくなってしまいます。 

面接官が知りたいのは結論ありきの考えではなく、学生本人が知恵を絞って生み出した思考のプロセスです。もちろん限られた時間内で創造性を発揮することは難しいかもしれません。しかし、日頃からさまざまな情報に触れて物事を多面的に見る力を養うことで、あなたならではの考え方をアピールすることもできるでしょう。そのためにも、日々対策を練っていきましょうね。

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5つを押さえよう! ケース面接の代表的なパターン

ケース会議で出題される課題の代表的なパターンは、以下の5つです。

  1. 売上推計と売上拡大策
  2. 現状の利益把握と利益拡大策
  3. 賛成・反対(もしくは二択)
  4. 社会問題の現状と解決方法
  5. 新規事業の検討

では、各パターンについて出題例と回答例を解説していきます。どのような課題が出題されるのかを確認しながら、まずは回答を見ずに自分なりの答えを導き出していきましょう。

①売上推計と売上拡大策

ケース面接の代表的なパターンとして、売上推計と売上拡大策が挙げられます。特定の業種や人などを例にして、現在の売上を推計したうえで、売上を拡大させる戦略を考える課題です。

たとえば、ある個人経営のラーメン店の売上規模を推定し売上を向上させる施策を考えよ、コンビニ1店舗当たりの売上を推定し売上向上施策を考えよ、などの課題に対して、いくつかの前提条件を元に、論理的思考力と柔軟性で回答を導き出す必要があります。

一見難しそうで回答に苦戦しそうですが、ケース面接は概ねパターン化されておりカテゴリー分けが可能です。課題は毎回異なりますが、回答の導き出し方を理解し、さまざまな課題に繰り返し触れるとコツをつかめるようになります

出題例

売上推計と売上拡大策の課題は、下記のように出題されます。

例題

ここに以下の前提条件の定食屋の売上推移と売上を+50%にする方法を考えてください。

<前提条件>
・営業時間は10時〜22時
・座席数は10席
・年中無休

このように採用担当者から、少し考えただけでは回答を導き出すことが難しい課題が与えられます。面接の時間は全体で30分前後が一般的であり、15分くらいで課題の分析と回答準備をおこなう必要があります。

課題に対しての回答を発表した後は、採用担当者から質問を受けて、ディスカッションがおこなわれるため、回答との矛盾や一貫性のない返答は避けなければなりません

回答例

例題の回答を導き出すためには、現状の売上をフェルミ推定し、売上を伸ばす方法は分解しながら定量的に考える必要があります。

現状の売上は、「需要数(顧客数)×単価」で算出できます。需要数(顧客数)は、顧客の滞在時間を30分とすると、満席になる場合で1時間に最高2回転します。昼と夜のピーク時に2回転すると、下記のような試算が出せます。

  • 10時〜11時:0.5回転→10席×0.5×1時間=5人
  • 11時〜13時:2回転→10席×2×2時間=40人
  • 13時〜16時:0.5回転→10席×0.5×3時間=15人
  • 16時〜18時:1回転→10席×1×2時間=20人
  • 18時〜20時:2回転→10席×2×2時間=40人
  • 20時〜22時:1回転→10席×2×1時間=20人

以上から1日140人が顧客の数と推定され、単価は、近所にある定食屋の相場から推定した1000円くらいにすると、売上は14万円と考えることができます。

次に売上を+50%にする方法は、顧客を増やすか単価を上げるかの2択であり、どちらか一方では合理的ではないため、それぞれの施策を考えます。

顧客を増やすために、滞在時間を短くしピーク時の顧客数を増やす、ポイントカードでリピーターを増やすなどがあります。単価を上げるためには、追加メニューを設定する、メニューの底値を上げるなどが挙げられます。

最後にいくつか出た案から説明のしやすいもので計算していくと良いでしょう。たとえば、ポイントカードで顧客数が30%増えるとすれば、顧客は182人になり、付随して追加メニューを平均400円とし、半分の顧客が注文すると推計すると、単価が1,200円になります。結果として、182人×1,200円=218,400となり、+50%の売上を達成できるということです。顧客数や単価の設定を一般常識の範囲内でおこない、現実的な数値で考えることがポイントです

②現状の利益把握と利益拡大策

ケース面接の売上推計と売上拡大策に似た課題として多いのが、現状の利益把握と利益拡大策を考えるケースです。

売上は、費用を度外視して「いくらで売れたのか」を意味します。しかし、実際には人件費や仕入れなどに費用がかかっています。利益とは、売上から必要経費を差し引いて、いくら儲けが出たのかです。売上と利益はもちろん異なるため、回答の導き出し方も双方違う観点で考える必要があります

たとえば、冬場にかき氷店が夏同様に収益を得るためにはどうしたら良いか、自分が経営している文房具店の収益が落ちているため利潤を上げる方法を考えよ、などの課題があります。

出題例

では、実際に現状の利益把握と利益拡大策をテーマにした課題について考えてみましょう。

例題

以下の前提条件のあるカフェの利益を+20%にする方法を考えてください。

<前提条件>
・顧客200人
・単価600円

売上推計と売上拡大策の課題とは違い、売上を簡単に算出することが可能であるため、利益にフォーカスして思考をフル回転して回答を導き出す必要があります。まずは、問題の整理と定義づけをおこない、全体の情報をまとめてから考えると回答案を絞り込みやすくなります。

最初は時間にこだわらずに取り組み、自分の頭で考えてから回答を確認することがおすすめです

回答例

例題の回答例を導き出すポイントは、利益の要素を分解して考えること、要因を分解して利益を増やせる部分を検討することの2つです

まずは、利益の要素を分解して考えていきましょう。売上は、顧客×単価で12万円と簡単に計算ができます。利益は、売上-費用で算出できるため、必要な費用について推定する必要があります。

光熱費や家賃は、売上の10%ずつくらい、材料費の原価は30%程度、人件費も30%程度と一般的に理想といわれる数値で計算していきましょう。これらを踏まえると、費用は売上の80%が必要であると推定できるため、現状の利益は1日2.4万円だと考えられます。

次は、利益を伸ばすために、売上を上げるか費用を減らす必要があります。2.4万円を2.88万円に伸ばすためには、費用をかけずに売上を増やすことに集中した場合で考えると、費用のうち原価の変動だけですむため、少し売上を増やせば+20%を達成することが可能になります。

たとえば、単価が50円上がれば、売上は13万円になります。原価だけが13万の30%になり、ほかが変動なしだとすると13万円-人件費3.6万円-原価3.9万円-光熱費や家賃2.4万円=3.1万円となり、カフェの利益を+20%にする方法を考えられたということです。

③賛成・反対(もしくは二択)

ケース面接でビジネスのテーマ以外で多いのは、賛成・反対(もしくは二択)のどちらを回答にするかという課題です。シンプルであるため、課題の前提を見誤らずに自分なりの回答を導き出すことが大切になります。

たとえば、義務教育の中給食の無償化に賛成か反対か、今後〇〇という不動産の価値は値上がりするかしないか、などのテーマに対して賛成か反対かを考えるパターンです。

単純に自分の感覚でどちらかを選択するのではなく、前提条件を正しく理解し、論理的に考えたうえで結果を回答することで、採用担当者の高評価につなげることができます

出題例

賛成・反対(もしくは二択)の課題は、下記のように比較的自由度が高いことが特徴です。

例題

日本は働き方改革を推進していくべきか?

出題されるテーマは事前にわからないため、政治、経済、世界情勢、一般常識などを幅広く知っておくと活用することができます。面接の場で働き方改革について正確に調べることはできないため、自分の持っている知識と論理的思考力や柔軟性で、前提条件を定義する必要があります。

このテーマで重要なポイントは、賛成もしくは反対を選んだ理由とそれについて説得力のある説明ができるかです。また、賛成であれば実現可能なプランや反対の場合はどのような対策をしていくべきかなども考えておくとディスカッションもスムーズに進めることができるでしょう。

回答例

例題の回答例を導き出すために、前提として自分で働き方改革の定義を決める必要があります。定義づけができたら、課題に対してのメリットとデメリットを考えていきましょう。

まずは定義として、残業時間の上限設定、労働の生産性向上、従業員の満足度向上の3つをあげます。そのうえで、日本という視点からメリットとデメリットを整理します。

メリット
  • 長期的に経済成長が見込まれ、税収入が増加
  • 労働生産性の向上で経済成長に寄与
  • 国民の健康が向上
  • 余暇の増加による国民の幸福度の向上
デメリット
  • 国民1人当たりの労働時間の減少により、GDPが下がる恐れがある
  • 法令可決や推進のために、多額の費用が必要である
  • 残業が減ることで、深夜営業の店の減少やサービスの質が低下する可能性がある
  • 残業代減少による収入の減少することが予想される

上記のようにメリットとデメリットを整理し終えたら、賛成か反対を決める鍵となる要素を考えます。たとえば、定義づけした労働の生産性向上を鍵となる要素としたときに、もし労働の生産性向上が実現すればデメリットがほとんどなくなることが理解できます。

そのため、労働の生産性向上が働き方改革の一環として実現可能と考える場合は賛成、労働の生産性向上は難しいと考える場合は反対を選択すれば良いです。

もし、賛成の場合は、どうすれば労働の生産性向上が可能になるのかを、反対の場合はなぜ困難であるのかを合わせて考えておくと採用担当者とのディスカッションがスムーズにおこなえます。

④社会問題の現状と解決方法

ケース面接の課題として、社会問題の現状と解決方法をテーマに、回答を考えるパターンもあります。ほとんどの場合、テーマに関する具体的な数値や前提条件は提示されないため、自分で推定や分析をおこなう必要があります。

また、誰の視点で考えるのか、解決までの期間をどのくらいにするのかなど自分で設定し定義に基づいて回答を導き出します。

たとえば、ある企業が70代の社員を雇用することに決めた場合に職場環境をどのように変えるべきか考えよ、未成年の飲酒を減らすための施策を考えよ、などがあります。社会問題の現状と解決方法では、前提条件となる数値をフェルミ推定でおこない、解決に至る方法を求めなければなりません

出題例

社会問題の現状と解決方法の課題は、下記のように出題されます。

例題

東京の通勤・通学ラッシュの現状を改善するには?

社会問題の現状と解決方法の課題に関しては、現状の推量が可能なテーマが多いため、フェルミ推定で推測し、自分で設定した目標や数値に対して解決策を模索する必要があります。

この出題例では、正確に東京の人口や通勤・通学者について知っているかは問題ではありません。あくまでも重要なのは論理的に無理のない前提や設定に対して、回答を導き出すまでの過程にあるということを覚えておいてください

では、回答例を見ていきましょう。

回答例

例題の回答例は、通勤・通学ラッシュの現状をフェルミ推定したうえで、改善する方法を考えていきましょう。

通勤ラッシュは、通勤・通学で首都圏に多くの人が集まることで生じます。そのため、朝の鉄道利用者数を推定する必要があります。また、ラッシュの状況からして満員であることを意味しているため、混雑率も把握しなければなりません。

朝の鉄道利用者は、首都圏人口×労働者/学生の割合×鉄道利用率、混雑率は、朝の鉄道利用者数/定員で出すことができます。

首都圏の人口は約3,000万人であり、0〜100歳まで均等に人口がいるとすると1年齢に対して30万人の人口がいる計算ができます。その中で、16歳〜18歳までが高校生としてほぼ学校に行くため100%とし、一定数の失業者や専業主婦(主夫)などを加味して19歳〜65歳までの80%を労働者とします。

以上を踏まえると、首都圏の労働者と学生の人口は1,218万人だと推測できます。鉄道利用率に関しては、限られた時間で推定することが難しいと判断されるため、40%と過程すると、487万人が鉄道利用者であると推定できます。

首都圏電車の定員は、1両あたりの定員×両数×ラッシュ時運行本数×路線数で出せるため、鉄道の定員は1両あたり150人×8両で1,200人で、都内の路線数を常識の範囲内で考えて80本とした場合、ラッシュ時間7〜9時の2時間の平均4分間隔で電車が来るとすると、288万人になります。

上記の情報をすべてまとめると混雑率は169%と推定できます。

次に通勤・通学のラッシュを改善するためには、169%の混雑率を平均100%に戻す方法を考える必要があります。朝の鉄道利用者を減らすか定員を増やす2択の手段であれば、現実的なのは鉄道利用者を減らすことだと考えられます。

企業や学校のオフピーク通勤と通学を推進する、在宅勤務を推奨する、都心以外での雇用促進などの改善策に対して、一つずつ実現可能なのかを熟考していくと良いでしょう

⑤新規事業の検討

ケース面接ではビジネス系の課題として、新規事業の検討をテーマに出題されるケースが良くあります。

たとえば、〇〇という企業がおこなうべき新規事業は?といった具合に、有名な企業がテーマに出されたり、渋谷駅でおにぎりを売る店を出店するか否かを検討しています。出店可否を判断するために、採算が取れるかどうかを推定・計算してくださいといったテーマで出題されたりします。

新規事業を考えるテーマは、思いついたアイデアに引っ張られてしまい、それについてのみ回答してしまう学生が多いです。しかし、採用担当者が知りたい部分はアイデアだけでなく、広い視点でさまざまな選択肢を検討したのかどうかという点です

出題例

新規事業の検討は、下記のように出題されます。

例題

ある航空会社の新規事業の候補を選定せよ。

上記の航空会社は、航空事業(旅客輸送、貨物輸送)および付随事業(機内食の製造、空港での空港地上支援業務)のみおこなっていると仮定した場合で考えてください。

新規事業の検討は、出題された課題のテーマとなっている企業の強みや特徴を活かした新規事業を考えることがおすすめであるといえます。まったく関係のない新規事業だと、「そもそもなぜその企業がおこなう必要があるのか」という理由を設定し、採用担当者を納得させる説明をしなければならないからです。

回答例

新規事業の検討は、どこからが新規事業なのかを定義し、航空会社が持っている特徴や強みを活かした新規事業を考えていきましょう。

まずは、現在おこなっている航空事業の顧客について考えると、飛行機を利用する前後でビジネスを展開すれば、現在の顧客をそのまま新しい事業に取り組むことができます。そこから、顧客は飛行機を利用し旅に出る人が多いため、旅行代理店業が一つの候補になります。

また、空港までの交通手段としてのハイヤーやシャトルバス事業、旅行先で宿泊する場所としてホテル事業をおこなうことも候補になります。ほかにも貨物事業として、飛行機での輸送の前後の陸運や海運をおこなうなど考えを広げていくことができます。

上記の検討の仕方は、具体的→抽象的→具体的と考えを広げる方法です。顧客を新しいビジネスに流し込むことをベースに、航空会社が持っている既存のビジネスをどのように活かしていけるかを発展的に考えた回答例です。

ケース面接について、こちらでも多くの例題を取り上げて解説しています。もっと例題を見たいという方はこちらも参考にしてみてくださいね。

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思考プロセスを理解してケース面接のコツをつかもう

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就活生

ケース面接の代表的なパターンが理解できたので、これからどんどん練習していきたいと思います。

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キャリア
アドバイザー

そうですね。ケース面接は慣れておかないと、本番で簡単に回答することはできませんから、さまざまな課題に触れておきましょう。

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就活生

はい! ケース面接のコツがあれば知りたいので教えてください。

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キャリア
アドバイザー

良い質問ですね。ケース面接は思考のプロセスが大切になります。では、コツについて解説していきましょう。

ケース面接は、実際の経営課題が出題されるため、思考のプロセスを理解しておかなければ、制限時間内に回答を導き出すことは難しいといえます。しっかりとケース面接のコツをつかんで、採用担当者から高評価をもらえるようにしていきましょう。

思考のステップをおさえる

ケース面接の回答を導き出すための思考のステップは、下記の通りです。

  • 目標や前提条件を整理する
  • フレームワークや理論をもとに戦略を立てる
  • 戦略に沿った実行プランを考える

上記を踏まえて課題に取り組むことで順序立てて考えることができます。ケース面接で最も重要なのは、結論に至るまでの思考のプロセスであり、採用担当者は過程の中で学生の論理的思考力や柔軟性を確認しています。

思考のステップをおさえて課題の回答を導き出すことで、自分の考えを発表する際にも一本道筋が通っていれば説得力の高い説明をおこなえるでしょう

思考は問題の整理→戦略→実行案→成果の概算

ケース面接は

  1. 問題の整理
  2. 戦略
  3. 実行案
  4. 成果の概算

上記の4ステップで考えると回答を導き出しやすくなります。ケース面接で重要なことは、数字で証明された実現可能な解決策や施策を道筋を立てて示すことであり、知識量の多さではありません

では、例題を元にケース面接の解き方を1つずつ解説していきます。

例題

以下の前提条件のある夏祭りのやきそばの屋台の利益を昨年よりも増やす方法を考えてください。

<前提条件>
・昨年の販売価格は1つ500円
・昨年の売上は60万円で、30%を運営費に充てた
・夏祭りは年に1回で3日間開催される
・今年は近くに別の焼きそばの屋台が出店する

まずは、問題の整理をおこなっていきましょう。

目標や前提条件を整理する

ケース面接の課題が出題されたら、まず初めに具体的な提案を考える前に、目標や前提条件を整理する必要があります。最初にケース面接の方向性を決定しないでスタートさせてしまうと、途中で間違いに気が付いても考え直す時間がなく回答を導き出すことは難しくなってしまいます。

例題の目標や前提条件の整理をおこなうと下記の4つを把握することができます。

  • 昨年の運営費は、売上60万x30%=18万
  • 目標は昨年の利益の42万以上にする
  • 別の焼きそばの屋台が出店するため、従来の方法では売上は下がると予想できる
  • 商品は変更ができない

課題の現状の分析の次は、どうすれば良いかの戦略の部分を考えていく必要があります。

フレームワークや理論をもとに戦略を立てる

目標や前提条件を整理をし終えたら、フレームワークや理論をもとに戦略を立てていきましょう。販売戦略については、世界的に有名なマーケターであるジェイ・エイブラハムの理論に基づいて完成させるとスムーズです。

ケース面接の課題の多くは、ジェイ・エイブラハムの理論のようなフレームワークに当てはめると考えやすくなるものがほとんどです

ジェイ・エイブラハム売上アップ理論に基づくと、顧客の数を増やす・顧客の1回あたりに使用する金額を増やす・顧客の来店頻度を増やすという視点を持つことで、下記のような戦略を練ることができます。

  • ほかの焼きそばの屋台よりも顧客を増やすためのアイデアを出す
  • やきそばの単価と利益率を上げる
  • 焼きそばの購入頻度を上げる

戦略を立てたあとは、実際に実行が可能なプランを考える必要があります。

戦略に沿った実行プランを考える

フレームワークや理論をもとに戦略を立てることができたら、最後に戦略に沿った実行プランを考えてください。ポイントは、現実的かつ常識の範囲内で実現可能である具体的なプランに落としこむことです

たとえば、ほかの焼きそばの屋台よりも顧客を増やすためのアイデアを出すために、旬な芸能人に売り子をお願いしたり、やきそばの単価と利益率を上げるために、追加のトッピングメニューを乗せて単価を上げたりすることができます。

また、SNSに投稿したら次は焼きそば増量にしたり、2つ購入で◯割引キャンペーンを打ち出したりすることで、焼きそばの購入頻度を上げることができます。

ケース面接の思考プロセスを理解して、選考を乗り越えていきましょう。

ケース面接のよくある6つの失敗例

ケース面接でよくある失敗例としては、下記の6つが挙げられます。

  1. ケース面接の勉強が足りなかった
  2. 対策を徹底しすぎた結果思考が固まりすぎた
  3. 想定外のケース面接形式だった
  4. 要因分解や分析に時間をかけすぎてしまった
  5. 正確性を意識しすぎて回答が出なかった
  6. ケース面接後のディスカッションで戸惑った

採用担当者はケース面接を通して学生の論理的思考力、コミュニケーション能力、思考の柔軟性を確認し、自社で活躍できる人材であるか確認しています。そのため、ケース面接での失敗=採用してもらえないということです。

①ケース面接の勉強が足りなかった

ケース面接のよくある失敗例は、ケース面接の勉強が足りなかったことが挙げられます。当たり前のことですが、就活は何事においても準備が重要であり、その中でもケース面接に関しては、勉強をしていないとまともに回答することができません。

事前準備無しのぶっつけ本番で挑んで太刀打ちできるような面接ではないため、しっかりと考え方、回答の導き出し方などの対策をしておく必要があります。ケース面接には、いくつか代表的なパターンが存在しており、慣れておくことで良い回答を導き出せるようになります

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アドバイザー

ケース面接ではフェルミ推定をおこなわなければ回答できない課題が多いため、基本的な知識として日本や世界の人口、人口比率、面積、数式などを覚えておくと良いでしょう。

②対策を徹底しすぎた結果思考が固まりすぎた

ケース面接のよくある6つの失敗例として、対策を徹底しすぎた結果思考が固まりすぎたということがあります。ケース面接の対策は絶対に必要なことですが、対策をし過ぎた結果、学んだやり方や得た知識に固執してしまい柔軟に考えられなくなることが原因といえます

たとえば、本や問題集に書かれていた通りの考えに捉われてしまい、目の前の課題の目標や前提条件を無視してしまったり、採用担当者の意見を素直に聞き入れられなかったりしてしまいます。

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キャリア
アドバイザー

本番のケース面接では、あくまでも対策したことをベースに自分の頭で柔軟に考えて回答を導き出す必要があることを覚えておきましょう。

③想定外のケース面接形式だった

想定外のケース面接形式だったことで失敗につながってしまうこともよくあります。ケース面接はある程度形式が決まっており、最も一般的なのは一つの課題を分析したのちに採用担当者にプレゼンをおこない質疑応答をするパターンです。

しかし中には、採用担当者とディスカッションをしながら回答を導き出さなければならないケースや短い課題が断続的に出されるケースなどがあります。

どちらも考える時間がほとんどないため、フェルミ推定や単純な計算をテンポよくおこないながら、ディスカッションが止まらないようにする必要があります。一般の面接形式に慣れていると想定外のケースに動揺してしまい失敗してしまう可能性が高いといえます。

④要因分解や分析に時間をかけすぎてしまった

ケース面接のよくある失敗例の一つに、要因分解や分析に時間をかけすぎてしまったことが挙げられます。

ケース面接は制限時間内に回答を導き出し説明できる状態にする必要があります。そのため、課題の要因分解や分析を丁寧におこない過ぎると時間をロスしてしまう恐れがあります。

質の高い回答を導き出したい気持ちは理解できますが、すべての要素を細かくし過ぎてしまうと回答できないということになりかねません。ケース面接は、一般的に15分程度考える時間を与えられるため、自分で練習するときも10分〜15分程の時間制限を設けておこない、素早く要因分解と分析ができるようにすることがおすすめです

⑤正確性を意識しすぎて回答が出なかった

ケース面接でよくある失敗例は、正確性を意識しすぎて回答が出なかったということです。多くの学生は、ケース面接で100%に近い正確な数値を出さなければいけないと勘違いをしていますが、実は必ずしも必要ではありません。

採用担当者がチェックしているのは、論理的に仮説や仮定を考えることができているのかであり、細かな数値の正確性よりもしっかりと大枠の道筋が通っているかの方が重要であるといえます

もちろんあきらかに破綻していたり、常識の範囲外だったりすることは評価の対象にはなりませんが、大きく間違っていなければ評価してもらえます。

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アドバイザー

正確性を意識し過ぎて細かい数値にばかりこだわらずに、回答を導き出すという目的を意識して取り組むことが大切です。

⑥ケース面接後のディスカッションで戸惑った

ケース面接のよくある失敗例として、ケース面接後のディスカッションで戸惑ったということが挙げられます。

一般的にケース面接ではプレゼンした内容を元に採用担当者とディスカッションをおこなうため、回答に一貫性が無かったり矛盾点があったりすると、採用担当者は容赦無く指摘をしてきます。また自分が想定していなかった質問をされる場合もあります。

もし、返答に困ったら適当に誤魔化さず、答えることが難しいと素直に伝えたのちに、どのようなデータや条件があれば証明することができるのかを伝えるようにしましょう

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アドバイザー

ディスカッションに失敗しないためにも、日頃から一貫性があり論理的に矛盾のない回答ができるように練習することが大切です。

グループディスカッションの進め方のコツはこちらを参考にしてみてください。

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川﨑 瑛久

キャリアアドバイザーコメント川﨑 瑛久プロフィールをみる

ケース面接はスキルの見極めをおこなっているので対策が最重要です

ケース面接は、とにもかくにも対策が重要です。ある程度の型をつかむことと、日頃から自分の意見を考えておくことの両方を積み重ねることで、堂々と回答をできるようになります。

前述したように、ケース面接をおこなう企業は、多かれ少なかれ論理的思考など入社後に必要なスキルをきちんと持っているかどうかを見極めようとしています。せっかくその素質があるにも関わらず対策不足でうまくいかなかった場合、残念ながら「うちの会社に必要なスキルを持ち合わせていない」と判断されてしまうリスクがあります。 

ケース面接は、当たり前ですが選考の合否に直結します。ただ何となく受けたり、通常の面接で挽回すればいいと思ったりすることなく対策を進めてくださいね。

これでばっちり! ケース面接のおすすめ対策法を実践しよう

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就活生

ケース面接についての理解がかなり深まりました。

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キャリア
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それは良かったです。あとはどんどん課題に挑戦していくだけですね。

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就活生

はい! おすすめの対策法があれば実践したいので教えてください。

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わかりました。では、具体的に解説していきますね。

ケース面接のおすすめの対策法として、過去問・対策本に取り組むこと、コンサルティングファームで働く人に練習相手になってもらうことの2つが挙げられます。多くの課題に挑戦して実力を磨いていきましょう。

過去問・対策本に取り組む

ケース面接のおすすめの対策法として、過去問・対策本に取り組むことが重要であるといえます。コンサルティングファーム、投資銀行、総合商社を志望業界にしている人は、問題集を繰り返し練習しスムーズに回答できるようにしてください。

なぜなら、ケース面接は課題に取り組めば取り組むほど、フェルミ推定がスムーズにできるようになったり、式を立てる速さや思い浮かぶ考えに大きな差が出たりするからです。

また、ケース面接の出題パターンはいくつかにカテゴリー分けができるため、多くの課題に触れる中でパターンを理解すると回答を導き出しやすくなります

ここからは、おすすめの問題集を3つ解説していきます。

現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート

ケース面接のおすすめの問題集は、東大ケーススタディ研究会「現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」です。この書籍は、1,000以上のフェルミ推定問題を解いて、トップ外資系企業からの内定を勝ち取った東大生たちが出版した1冊です。

ほとんどの書籍に書かれていないフェルミ推定の6つのパターンと5つのステップが、わかりやすく体系的に説明されており、また、厳選された30の良問の詳しい解説も付いています

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キャリア
アドバイザー

難易度の高い回答へのとっかかりとなる部分がわかりやすくまとめられているため、誰でも気軽にフェルミ推定に取り組めるようになっています。初めてケース面接についてトレーニングをしていこうと考えている人におすすめですよ。

東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート

ケース面接対策におすすめの問題集として、東大ケーススタディ研究会「東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート」が挙げられます。ケース面接で出題される課題は、フェルミ推定型と問題解決型の2つにわかれます。

この書籍では、問題解決型の解き方を、50の厳選されたフレームワークでわかりやすく解説しています。ケース面接の出題課題は共通しているパターンがあるため、それさえ理解できればどんな問題にも応用を利かせることが可能になります

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さまざまな問題解決型の課題を体系的に解いていくための基本の考え方が理解できるため、問題解決型のケース面接についてトレーニングしたい人におすすめの1冊です。

過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題

大石哲之「過去問で鍛える地頭力 -外資系コンサルの面接試験問題-」という問題集もケース面接最策におすすめの1冊です。

外資系コンサルティングファームで実際に出題された課題と模範回答が書かれているため、ケース面接を擬似体験することができます。この書籍はコンサルティングファーム向けの人材採用事業をおこなっている現役コンサルタントが解説しているため、より実践的な内容になっています。

フレームワークを多用せずに、課題に対してどのようにアプローチしていくのが良いのか、どのように思考していけば良いのかなどの思考のプロセスについて詳しく解説されています

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外資系コンサルティングファームへの就職志望者や、フレームワークに頼らない論理的思考力を身に付けていきたい人は特に取り組むべき1冊であるといえます。

コンサルティングファームで働く人に練習相手になってもらう

ケース面接のおすすめ対策法として、コンサルティングファームで働く人に練習相手になってもらう方法が挙げられます。

過去問や対策本に取り組み、ある程度自力で解けるようになり自信がついた段階で、OBやOGなどの先輩たちに時間をもらうようにしてください。1人で勉強をしていると思考が偏ってしまったり、柔軟な発想が生まれなくなったりします。

そのため、実際に選考をパスして働いている先輩たちとディスカッションし、自分にはない新しい考え方を示してもらったり、自分の回答が論理的に破綻していないかなどを確認してもらったりすると良いです

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アドバイザー

事前に課題に取り組んでいない状態ではディスカッションがスムーズに進まず、双方の時間が無駄になるだけなので、必ずトレーニングを繰り返しおこなった後に相談に行くようにしましょう。

論理的思考力を高めてケース面接を突破しよう

今回は、初心者でもわかるケース面接の特徴、ケース面接の代表的なパターン、ケース面接のコツ、おすすめ対策法などを解説しました。

ケース面接はいくつかの代表的なパターンにわかれているため、繰り返し課題について考えて回答を導き出す練習をすることで実力を身に付けることができます。そのため、ケース面接に対して過度に不安を感じる必要はありません。

ぜひケース面接の思考プロセスを理解して、選考突破につなげていきましょう。

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