販売職の業務ややりがいを完全網羅|自己PR・志望動機の例文付き

この記事のアドバイザー

目次

  1. 販売職の仕事内容や魅力を知って応募を検討しよう
  2. 販売職とは:店舗で商品を販売する職業
  3. 身近だけど奥が深い! 販売職の6つの仕事内容
  4. 接客:ニーズを汲み取る提案力が必須
  5. レジ打ち:よりスムーズに効率よくする工夫が求められる
  6. 商品の品出し:求められる臨機応変さ
  7. 在庫管理:生産性を決める重要な仕事
  8. レイアウト決め:購買心理の理解が不可欠
  9. マーケティング:現場視点だから見えるニーズ
  10. 販売職ならではの魅力ややりがい
  11. ①顧客と直接関わることで感謝される
  12. ②販売スキルが身に付き対人能力が向上する
  13. ③店舗責任者になることで、経営者視点が身に付く
  14. あなたはあてはまる? 向いている人の3つの特徴
  15. ①人とコミュニケーションを取ることが好き
  16. ②顧客のニーズを直接聞ける仕事がしたい
  17. ③チームワークを大事にしている
  18. 販売職に向いていない人の特徴
  19. ①人とコミュニケーションを取るのが好きではない
  20. ②人の感情を読み取るのが苦手・興味がない
  21. 販売職を目指す際に知っておきたいデメリット
  22. 年収が上がりにくい傾向がある 
  23. 休日が平日休みが中心になる
  24. 店舗や売上の管理が難しい
  25. クレーム対応が大変な時がある
  26. キャリアパスで把握して働く姿をイメージしよう
  27. スタッフ(プレイヤー):業務理解に必須の下積み経験
  28. トッププレイヤー:店舗の中心的な存在
  29. 教育担当:後輩育成の要
  30. リーダー(店舗の副責任者):店舗全体を考える経営的視点
  31. 店舗責任者:全体マネジメント
  32. 複数店舗をまとめるエリアマネージャー
  33. 販売職が活躍する主な仕事7選
  34. 携帯販売ショップ
  35. 家電量販店
  36. 商業施設でのブース
  37. アパレル
  38. 実演販売
  39. 百貨店
  40. 美容・化粧品店
  41. 販売職を取り巻く動向:対面の価値を提供できるかが鍵
  42. 【選考対策Ⅰ】販売職で高評価の自己PR素材集
  43. 対人能力
  44. ヒアリング力
  45. チームでの活動経験
  46. リーダー経験
  47. アルバイトでのクレーム対応経験
  48. 【選考対策Ⅱ】押さえておきたい志望動機の3つのポイント
  49. 販売職を目指す理由を説明する
  50. 経験から販売職が向いていることをアピール
  51. 入社後のビジョンを伝える
  52. メリットデメリットを理解して応募しよう

販売職の仕事内容や魅力を知って応募を検討しよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「販売職を検討しているけど、知っておくべきことはありますか?」

「販売職を志望していますが、対策を教えてください」

販売職の就職を検討している人や、志望している人の中にはこのような疑問や不安があるのではないでしょうか。商品やサービスを顧客に販売する仕事が販売職ですが、職種やキャリアパスも多種多様です。

就職を検討している人はこの記事を読むと、 仕事内容・魅力ややりがいなど販売職のイメージがクリアになるはずです。販売職への就業を強く希望する人は、自己PR素材や志望動機のポイントも例文付き解説していきますので、対策に活かしましょう。

販売職とは:店舗で商品を販売する職業

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就活生

販売職ってなんだかきつい仕事のイメージがあります。

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キャリアアドバイザー

もちろんきつい部分もありますが、知られていない魅力も多くありますよ。

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就活生

へえ、商品をおすすめするだけじゃないんですね。

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キャリアアドバイザー

そんなことはありませんよ。仕事の内容や魅力を見ていきましょう。

販売職とは店舗で商品を販売する職業で、販売職は主に有形商品を売ることが一般的ですが、最近では保険のような無形商品であるサービスを販売する仕事も増えてきています。

どちらにも共通しているのは、顧客を相手に店舗で販売をする仕事なので、商品・サービスの知識だけでなく言葉使いや第一印象などの接客スキルが求められることでしょう。

販売職以外の人と話す仕事に興味がある人は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

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身近だけど奥が深い! 販売職の6つの仕事内容

販売職の仕事内容

販売職は、店頭で商品をおすすめして販売するのが主な仕事です。

接客以外にも商品の発注や在庫管理にも携わります。直接顧客と関わる立場を活かして、最前線の現場で掴んだ顧客の反応やニーズを製造や開発部門にフィードバックするマーケティング要素もあります。

さらに、キャリアを積むことでスタッフのシフト管理・売り上げ管理などの店舗運営にも携われるようになります。

接客:ニーズを汲み取る提案力が必須

接客の仕事は、店舗に来客した顧客に応対し、顧客ニーズに応える商品やサービスを提案する仕事です。販売職の根幹となる仕事で、誰もが必ず経験する仕事といってもよいでしょう

「商品やサービスを売る」という視点では営業に近いイメージですが、営業はこちらが売りたいものを顧客に売るのに対して、接客は顧客が欲しいと思っているニーズを満たすために最適な提案をしていく点に違いがあります。

そのため、接客の仕事に求められるのは顧客目線に立ち、顧客と良好なコミュニケーションを図ることで関係性を築き上げていく力が必須といえるでしょう。

レジ打ち:よりスムーズに効率よくする工夫が求められる

一見単純作業に思えるレジ打ちですが、販売職の仕事の中でも明確な役割を持っている仕事です。例えばスーパーのレジ打ちですが、「商品のバーコードを読み取ってお金のやり取りをするだけでは?」と思っている人もいるかもしれませんが、そのような単純は話ではありません。

スムーズにレジ打ちをすることはもちろんですが、顧客が袋詰めしやすいようにバーコードを読み取った後に箱に戻す際は大きさや種類を揃えるなどの入れ方を工夫する必要があります。他のレジに並んでいる人が多い場合、周りを見渡して自分のレジに誘導することも必要です。

レジ打ちといっても単純作業ではなく「要領の良さ」と「気配り」が求めれる仕事といえるでしょう

商品の品出し:求められる臨機応変さ

商品の品出しは、倉庫などバックヤードに保管している商品在庫を店頭に並べる仕事です。大量の商品をバックヤードから店頭に出す必要があるため、重い商品の場合はかなりの重労働ともいえます。

接客やレジ打ちなどの仕事の合間に品出しをおこなうため、素早さと丁寧さだけでなく、「今は行ってもいいタイミングか」という状況を見極められる臨機応変さが必要です

品出しは「商品を陳列するだけ」と単純作業と思われがちですが、顧客が見やすいように見栄えを考えたりなど、頭を使いながら対応することが求められます。

在庫管理:生産性を決める重要な仕事

在庫管理の仕事は、有形商品を扱っている店舗であれば必ず存在する仕事です。入荷商品の検品をおこない、店舗のバックヤードなどの置き場に棚入れをおこないます。店舗の在庫数を把握するための棚卸作業も重要な仕事です。

在庫管理の仕事は店舗運営において重要な仕事と考えられ、在庫管理の良し悪しが店舗全体の生産性に大きな影響を及ぼします。適切な在庫管理ができていなければ「適正な仕入れ量」がわからなくなり、過発注や発注不足となる可能性が高くなり、利益に影響を及ぼしかねないからです。

過発注となれば仕入額が高騰してしまう一方で、発注不足であれば在庫不足による販売の機会損失に繋がり、どちらも店舗運営に支障をきたすことになります。

レイアウト決め:購買心理の理解が不可欠

商品を陳列するレイアウトを決める仕事も重要な仕事です。商品のレイアウト方法でも商品の売れ行きが大きく変わることがあり、頭を使って工夫を凝らすことが大切です。

おすすめ商品を目立つ位置に配置し、顧客の購買意欲を引き出すレイアウトはもちろん、買うつもりはなかったがレジで並んでいる時に「つい思わず買ってしまう」ように商品をレイアウトするなどの工夫を凝らすだけも店舗の売上が左右されます

顧客が無意識のうちに歩きやすいと感じている導線上に必要なものや購買意欲をそそる商品を配置することでも「思わず買ってしまう」レイアウトになるでしょう。

マーケティング:現場視点だから見えるニーズ

マーケティングとは一言でいえば、商品やサービスが売れるための仕組みをつくること。どのような商品やサービスを提供できれば顧客のニーズを満たすことができるかを考える仕事です。

マーケティングと聞くと「何だか難しそう」と思うかもしれませんが、販売職にこそマーケティングが重要で、仕事を通じてマーケティング力を養えます。日頃から現場の最前線に立って顧客の声を聞いている販売職は顧客のニーズを捉えやすいといえるでしょう。

そのため、顧客のニーズを満たす商品やサービスの製造や企画を社内の中で提案していくことで商品開発が進んでいきます。このように、販売職の仕事にはマーケティングの役割もになっているといえるのです。

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販売職ならではの魅力ややりがい

6つの仕事内容を知り、「こんなに多くの業務をしているか」と驚いた人も多いのではないでしょうか。それぞれの業務には工夫が必要で、奥が深いですよね。

それでは、販売職についてもう少し深掘りするため、魅力ややりがいを見てみましょう。販売職は多くの顧客に接しながら仕事をするので、直接顧客との関係から得られるやりがいもあれば、店舗運営に携わることで身につくスキルもあります。販売職の魅力ややりがいは次の3点です。

販売職の魅力ややりがい
  • 顧客と直接関わることで感謝される
  • 販売スキルやコミュニケーション能力が向上する
  • 店舗責任者になることで、経営者視点が身に付く

それぞれを詳しく解説していきます。

①顧客と直接関わることで感謝される

「自分の商品や事業を届けるユーザーの顔が見えない」。実際に働く人の中にはそのような悩みを抱えている人が多くいらっしゃいます。一方、販売職はまさに顧客と直接関わる仕事ですので、喜びや満足をダイレクトに知ることができるます。

たとえば、顧客の潜在的なニーズをとらえて提案できると、感謝の言葉をもらえる点は他の職種にはない魅力といえるでしょう。

自分がおすすめした商品やサービスを顧客が購入して、顧客の満足度が上がることで感謝をされた場合、「この仕事をやっていてよかった」とやりがいを感じることでしょう

この魅力ややりがいが特に当てはまる仕事内容
  • 接客
  • レジ打ち

②販売スキルが身に付き対人能力が向上する

商品やサービスを売るためには、販売スキルを身につけることが重要です。この販売スキルは研修などのによって身につくスキルでははく、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)による実践を通じてこそ身につくスキルです。

販売職は、「どのようにしたら顧客は喜ぶのか」、「商品やサービスをどのようにアピールしたらよいのか」、「ターゲットの客層は」など様々な工夫を凝らす必要があります。

こうした工夫こそが販売スキルの向上に繋がり、実践を通じて成長を実感することができます。

この魅力ややりがいが特に当てはまる仕事内容
  • 接客
  • レジ打ち
  • 商品の品出し
  • レイアウト決め
  • マーケティング

③店舗責任者になることで、経営者視点が身に付く

店舗責任者になることで、経営者視点が身に付く点も魅力ややりがいといえるでしょう。販売職に就くと初めのうちは接客や品出しといった業務が中心になりますが、経験を積んでいくうちに店舗運営に関わる機会も増えてきます。

特に、仕入れ、発注、在庫管理、売上管理など数字に関係する仕事の機会が増えてくることで徐々に「顧客に売る」だけでなく、どうすれば顧客満足度と利益を追求できるのか、という経営者視点を身に付けていけます

実際に店舗責任者になることで上記業務に加えて店舗スタッフの育成も含めたヒト・モノ・カネの管理全般を担当するので、マネジメント能力を向上させることが期待できるでしょう。

この魅力ややりがいが特に当てはまる仕事内容
  • マーケティング
  • 在庫管理

あなたはあてはまる? 向いている人の3つの特徴

ここまで読み進めていると販売職により興味がわいてきたのではないでしょうか。ここでは販売職に特に向いている人の特徴を解説しますので、販売職への就職をより具体的にしましょう。

自分に合致するという人は、この後で自己PRや志望動機にも活かすことができるので、自分の働いている姿をイメージしながら読んでみましょう。

こちらの記事では自己PRの作り方について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

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①人とコミュニケーションを取ることが好き

販売職は常に顧客とコミュニケーションをとる必要があります。そのため、顧客との会話を通じて相手の要望を聞き出すことが求められ、コミュニケーションを取りながらニーズを満たす提案ができるかが重要です。また、すべての顧客が気持ちの良い対応をしてくれるとは限らず、なかには態度の悪い人やクレームにも対応しなければいけません。

顧客の要望に合う提案をしていくコミュニケーションはもちろんのこと、クレーム的な声にも上手に対応できるコミュニケーションを取る必要があるので、大前提として人とコミュニケーションを取ることが好きな人が向いているといえます。

塩田 健斗

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる

誰とのコミュニケーションが得意か考えよう

人とコミュニケーションを取ることが好きについてもう少し深く考えてみましょう。

単に”人”と言っても男性、女性、おじいちゃん、おばあちゃん、子ども、海外の方…など様々な人がいますよね。そこで考えてほしいのは「誰とのコミュニケーションが得意か?」です。

例えば、私は小さい時から年上の方とお話をするのが得意で、小学生の頃から先生や友達の親御さんと話していました。なぜ得意だったかというと、知識欲が深いことが理由にありました。「知らないことをもっと知りたい!」と思うと同年代よりも年上の方と話して知らないことを教えてもらえることがとても面白かったです。また、これは自論ですが年上の方は誰かに何かを教えたり、語ったりするのが好きです。結果、自然と私のことを気に入ってくれるようになりました。

私はファーストキャリアにアパレル企業を選びましたが、その経験から若者向けのアパレルではなく、百貨店系の40代以上がメインターゲットのアパレルに就職しました。理由は簡単です。自分が活躍できる可能性が高いからです。人によって得意なコミュニケーションターゲットも異なるはずです。単にコミュニケーションが得意!ではなく、誰に対してどんなコミュニケーションが得意なのか?を深く考えてみましょう。

コミュニケーション能力があることをアピールしたい人はこちらの記事を読んでみてください。

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②顧客のニーズを直接聞ける仕事がしたい

2つ目は、顧客のニーズを直接聞ける仕事がしたいと考えている人です。販売職の仕事は最前線の現場である“店舗”で仕事をすることができます。そのため、常に顧客のニーズを聞きながら仕事をしていくことが可能です。

一方で、内勤中心の企画部門・開発部門さらには事務職といった仕事は基本的に顧客に直接関わることが少ないため、顧客のニーズを聞くことは難しいといえるでしょう。

仕事の本質である「顧客にとって価値あるものを提供する」ことを大切にしたいと考えている人にとってはのニーズが何よりも重要な情報となります。常に最前線で顧客のニーズを聞きたいと思っている人は販売職に向いているでしょう。

③チームワークを大事にしている

チームワークを大事にしている人も販売職にとっては欠かせない素養です。良い店舗運営をおこなっていく上ではスタッフ同士のコミュニケーションがとても重要だからです。

例えば、店舗スタッフ全員が顧客との接客だけに注力していたらどうでしょうか。顧客とのコミュニケーションは円滑かもしれませんが、レジ打ちや品出しといった他の業務が疎かになってしまいます。反対に裏方業務ばかりやっていると、接客が手薄になって顧客が離れていってしまします。

良い店舗運営をしていくためには、店舗スタッフ全員が協調性を持ってそれぞれの役割を果していくことが重要になってくることから、チームワークはとても大切といえます。

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販売職に向いていない人の特徴

反対に販売職に向いていない人はどのような人でしょうか。基本的に販売職は接客を通じて人と接する仕事がメインということもあり、「対人関係」が苦手な人は向いていないといえるでしょう。

①人とコミュニケーションを取るのが好きではない

さきほどから説明しているように販売職は、人とのコミュニケーションが仕事の基本です。もし、「仕事だから」と割り切っていたとしても、苦手意識が根底にある場合は苦痛に感じてしまう可能性が高いといえそうです。

人のコミュニケーションは慣れと訓練で上達するので、前向きに頑張りたいと考えている人であれば問題ありませんが、人とのコミュニケーションが苦痛と感じてしまう人にはおすすめしづらいです。

②人の感情を読み取るのが苦手・興味がない

人の感情を読み取るのが苦手もしくは興味がない人も販売職に向いていない人といえます。販売職の仕事は商品やサービスをおすすめして購入を促すことが多くあります。しかし、自分のおすすめが必ずしも顧客の要望に合うとは限らず、おすすめを提案しているつもりでも内心は嫌がっているケースもあります。

そのような場合、人の感情を読み取るのが苦手・興味がない人は相手が嫌がっていることに気づかず提案を続けてしまい、結果的には購入をしてもらうことは難しくなるでしょう。

販売職の仕事に求められるのは「顧客が何を希望しているのか」という相手の感情を読み取ることですので、感情を読み取るのが苦手・興味がない人は販売職に向かないといえます。

販売職を目指す際に知っておきたいデメリット

ここまでの話を聞いて、「自分は販売職に向いているかも」と思っている人もいるでしょう。販売職の仕事は顧客から直接感謝をされる仕事である一方で、デメリットがあるもの事実です。

魅力ややりがいだけを見ていて、いざ入社した後に「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないためにも、デメリットについて理解しておきましょう。

それぞれを具体的に見ていきましょう。

年収が上がりにくい傾向がある 

参照:パーソルホールディングス株式会社の調査(※2022年9月~2023年8月におけるデータ)

デメリットの1つ目は、ほかの職種に比べて年収が低いという点が上げられます。全職種の男女合わせた平均年収は約414万円なのに対して、販売職の男女合わせた平均年収は約334万円と平均より低い状況です。

店舗業務が中心である販売職の仕事は労働時間も決して短いわけではなく、そこを考慮すると年収面はやや不満が残る人もいるかもしれません。

もちろんこれは一つの傾向に過ぎず、自身の努力やキャリアアップに応じて年収を大幅に上げることも可能です

休日が平日休みが中心になる

休日が、土日祝ではなく、平日中心となる点も人によってはデメリットと感じるのではないでしょうか。販売職のほとんどはサービス業ですので、一般的な休日こそ顧客が来店することが多くなるので、土日祝に仕事が入る可能性は高いです。

また、ゴールデンウイーク・お盆休み・年末年始などの大型連休の時は連勤が多くなってきます。もちろん、法律で定められた月4日以上の休日を取ることはできますが、連休はあまり多く取れないと思っておいた方がよいでしょう。

ただ、最近は働き方改革という流れが徐々に強まってきていますので、土日祝で希望休を取得できる販売職も増えてきているもの事実です

店舗や売上の管理が難しい

販売職での経験を積んでいくとスキルも向上し期待される役割も大きくなります。経験を重ねると店舗責任者に抜擢されることもしばしば。店舗責任者となると店舗全体の管理と売上管理の難しさや責任の重さに直面するでしょう。

まず、店舗全体の管理としては接客以外にも商品管理、スタッフ教育、シフト作成、本社への営業報告など様々な業務が求められます。月次や日次の売上目標に対しての進捗管理や原価管理など売上やコストの管理しなければなりません。

特に、大きな店舗の場合だと1日の売上だけでも数百万円規模に及ぶので金額が大きい分、求められる責任感も大きくなってくるのでプレッシャーが強いことでしょう。

クレーム対応が大変な時がある

クレーム対応が大変という点もデメリットにあげられます。「顧客は神様」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、基本的に顧客の方が立場が強くなる傾向があり、過剰なサービスを要求してくることに対して対処しなければなりません。

少しでもミスをすることで怒られたり、こちらに全く否が無い状況でも理不尽に怒鳴られたり、とクレーム対応といった理不尽と思える時もあるでしょう。

販売員の仕事は顧客を相手にする特性上、クレーム対応も同時に求められます。販売職を目指す人はクレーム対応が発生する事実を理解したうえで目指すようにしましょう

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キャリアパスで把握して働く姿をイメージしよう

販売職のキャリアパス

自分の仕事を選ぶうえで、キャリアパスを重視する人は多いでしょう。販売職に就いた場合、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。

キャリアパスを知っておくことで、販売職のイメージがより明確になるはずですし、選考の際により具体的な話ができますので、ぜひとも押さえておきましょう。

スタッフ(プレイヤー):業務理解に必須の下積み経験

販売職に就いた場合、多くは店舗に配属されて「スタッフ(プレイヤー)」としてキャリアをスタートさせることになります。初めはアルバイトがおこなう業務と大きな差はなく、接客や品出しの仕事が中心です。最前線の現場である店舗で接客をおこなうことでコミュニケーション能力の向上や顧客のニーズを把握していく必要があります。

接客や品出し業務が慣れてくると、商品発注や棚卸などの在庫管理業務も任されるようになるでしょう。企業にもよりますが、数年間かけて店舗スタッフとして成長していくことが求められます。

スタッフとしての実務経験をしっかり積んでおくことが次のキャリアにつながります。

トッププレイヤー:店舗の中心的な存在

スタッフとしての経験を数年間積んでくると、徐々に店舗の中では中心的存在となり「トッププレイヤー」として周りから認められてきます。トッププレイヤーとしてのタイプは「どの仕事をさせても完璧なオールラウンダー」や「接客のプロフェッショナル」など様々です。

接客を通してコミュニケーション能力や顧客のニーズを把握する力も向上しているので販売職としてのやりがいを持てる時期といえそうです。

また、顧客のニーズを把握する力が向上することによってレイアウトを決める際にも自分の意見が尊重されるケースも多くなってくるでしょう。

教育担当:後輩育成の要

トッププレイヤーとしてキャリアを歩んでいけば、自分の下に後輩やアルバイトが多く入ってくることになります。プレイヤーとして中心的存在になった後は、自分と同じようなトッププレイヤーを育成していく必要があります。

トッププレイヤーの次のキャリアは自身のスキルを伝える「教育担当」としての立場のキャリアを歩むことになります。「名プレイヤー、名監督にあらず」という言葉の通りプレイヤーとして一流になっても、そのスキルを他人に教えるのは難しいです

販売職としてのキャリアアップを目指すのであれば、後輩を教育できるかどうかが非常に重要。教育担当としての時期は大事だといえます。今後のキャリアアップができるかどうか大きく左右されるといっても過言ではないでしょう。

リーダー(店舗の副責任者):店舗全体を考える経営的視点

プレイヤーとしてトップとなり、後輩の育成もできるようになれば、次は店舗の副責任者である「リーダー」としてのキャリアが待っています。プレイヤーとしての接客、後輩の指導はもちろんのこと店舗責任者を支える立場として店舗運営におけるマネジメントをしていくことです。

経営的視点から店舗運営を考える店舗責任者と顧客視点から店舗運営を考えるプレイヤーとの間を取り持つ役割もリーダーには期待されているといえるでしょう。どの組織においてもトップと実務者の間を取り持つ“中間管理職”的な役割の社員次第で、活性化した組織かどうか決まるといっても過言ではありません。

リーダーは店舗責任者を支える立場として経営的視点を持ちながらも、スタッフに寄り添った視点も持ち合わせる必要があるポジションといえるでしょう。

店舗責任者:全体マネジメント

店舗でのキャリアを積めば最終的には店舗全体のマネジメントをおこなう「店舗責任者」の立場になります。「ヒト・モノ・カネ」のリソースを管理することが求められ、仕事の難易度はぐんと増します。

プレイヤーの時のように自分が全面に立って実務をおこなうのではなく、店舗スタッフの育成やモチベーションを高める工夫をしたり、商品管理方法の指導をおこなっていきます。店舗責任者として売上集計や損益計算などの経理業務も大事な業務です。

「ヒト・モノ・カネ」の3つの観点で管理をおこない、店舗運営を活性化していくことが店舗責任者の一番の役割です。本部への報告業務も必要になってくることからプレゼンテーション能力の向上が不可欠といえるでしょう。

複数店舗をまとめるエリアマネージャー

店舗責任者の活躍が認められると、複数店舗を展開している企業であれば複数店舗をまとめる「エリアマネージャー」としての立場へのキャリアアップが期待できます。エリアマネージャーは複数店舗のマネジメントをおこなうため、店舗責任者よりも高度なマネジメント能力が身に付くことでしょう。

店舗責任者であれば慣れ親しんだ店舗の外部環境や内部環境を敏感に把握することは可能ですが、エリアマネージャーはどこかの店舗にいるわけではないことに加えて、それぞれ状況のことなる複数店舗の管理が必要です。

そのため、担当店舗ごとの課題を抽出する課題分析能力や、店舗が進むべき方向性を迅速に決める意思決定力など店舗の中にいるだけでは使わなかったスキルが鍛えられることになるといえるでしょう。

塩田 健斗

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる

キャリアパスを常に意識し就活をしよう

販売職としてキャリアアップを目指す際に意識してほしいのは、「目指すキャリアで必要となるスキルをすでに持っていること」です。

トップセールスマンになれば店長になれる企業もありますが、多くの企業の場合は組織を作れるか?強くできるか?が見ています。私自身、販売員の立場の時から「私が店長だったら…」「私がエリアマネージャーだったら…」ということを考えて自身の仕事+αをしていました。自分が目指す具体的なキャリアに必要な能力や、いまもっている素養を具体的に棚卸ししましょう。

販売職のキャリアパスは企画、広報、生産管理など様々なキャリア選択があります。その場合も同様です。例えば、私の同期の社員も販売員からスタートし、現在はECサイト部門のWebデザインをしています。彼女は趣味でWebデザインをやっていたのでデザインのスキルを持っており、製作実績もありました。その経験を認められ3年目から会社のECサイトのWebデザイン部門へ異動となりました。

今の段階でも知っておいてほしいのは、社内公募が大々的にある会社であればそれを見逃さずに受けること。社内公募があまりない会社の場合はとにかく自分の実績を希望する部署の人にアピールすることです。ちなみに私の同期は後者で、店舗にWebデザインの担当者の方がイメージ写真を取りに来た際に直接アピールをして勝ち取りました。

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販売職が活躍する主な仕事7選

ここからは販売職として働く仕事を7つ紹介していきます。販売職の仕事は普段の生活に身近な仕事ということもあり、就活生の認知度も高く人気が集中する傾向があります。

普段接客を受ける側として何気なく接していた販売職の仕事ですが、馴染み深い仕事なだけに、仕事内容を何となくでしか捉えていない人も多くいます。他のライバルに差をつけるという意味でも職種別の仕事内容をきちんと理解しておきましょう。

販売職が重要な役割を果たす小売業界についてはこちらの記事で解説しています。

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携帯販売ショップ

携帯販売ショップの仕事内容は携帯端末の販売促進のために商品や料金プランの説明などの接客、電話応対、商品カタログの管理などです。

新商品の情報や、定期的に見直される料金プランも理解したうえで、顧客に説明することが求められます。最近では携帯電話端末以外にもインターネット回線の契約も携帯販売ショップがおこなっていることが多く、インターネットに関する知識も求められる仕事といえるでしょう。

魅力ややりがい
  • 携帯電話・スマホの最新情報を得られる
  • 全国各地にショップがあるため働くエリアが多い

家電量販店

家電量販店での仕事はテレビ・冷蔵庫・洗濯機・掃除機などの白物家電の販売促進をするために、商品説明などの接客や電話応対、そして商品カタログの管理をおこないます。

家電量販店は立地によって売れる商品傾向が異なるため、立地差による顧客のニーズを的確に捉えるスキルは求められるでしょう。

訪日中国人に日本製の家電ブームが起きていることから多くの外国人と接する機会も増えています。英語や中国語といった語学スキルを活かせるチャンスも多い仕事といえるでしょう。

魅力ややりがい
  • 担当家電や商品の専門知識が身につく
  • 勤務地が全国にあるため選びやすい
  • 語学スキルアップのチャンスも増えている

こちらの記事では、家電業界について詳しく解説をしています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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商業施設でのブース

販売職の中には商業施設でブースを構えて販売する仕事もあります。例えば、商業施設を歩いていると、通路にブースを出してWi-Fiやウォーターサーバーを販売しているのを見かけたことがあることでしょう。

商業施設でブースを構えて販売する場合、商品知識を身に付けることはもちろんのこと、その商品を買うことを目的にしていない人に興味を持ってもらう工夫が必要になります

休日の商業施設は家族連れが多くいるため、子供が興味を持つようなおもちゃなどの販促グッズを準備するなど、商品を売るための工夫を求められる仕事といえるでしょう。

魅力ややりがい
  • ブースを魅力的にレイアウトできる
  • 興味がない人に商品の魅了を説明するプレゼン力が高まる

アパレル

アパレルは販売職の中でももっともイメージしやすいのではないでしょうか。来店した顧客にアパレル商品を提案して販売する仕事で、接客・レジ打ちなどの接客業務から、品出しや棚卸などの商品管理業務などの仕事があります。

アパレル用品は季節ごとに新商品が出るため、流行に敏感になることが求められます。また、自社製品の広告塔としての役割もあるため、自ら自社製品を購入して着こなす必要もあります。

アルバイトスタッフが多く在籍していることも特徴の1つといえ、アルバイトの教育も重要な仕事といえるでしょう。

魅力ややりがい
  • 季節やニーズに合わせたマーケティング知識が身につく
  • ファッション好きは楽しみながら仕事ができる

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実演販売

通販番組でもよく見かける実演販売も販売職の1つです。デパート、商業施設、家電量販店にいくとよく実演販売する人を見かけたことがあると思います。

実演販売の仕事は販売数に応じたインセンティブが発生することが多くあるので、実力次第では販売職の仕事中でも高収入を狙えます。ただし、「この商品を買いたい!」と思わせる話術とパフォーマンスが求められるので、誰でもできる仕事ではないといえるでしょう。

魅力ややりがい
  • プレゼン力が身につく
  • インセンティブなどの報酬がある

百貨店

洋服、雑貨、家具、食器、食品、おもちゃなど様々な商品を扱っている百貨店ですが、百貨店にも販売職の仕事はあります。洋服を販売するという意味ではアパレルと同じように接客・レジ打ちなどの接客業務から、品出しや棚卸などの商品管理業務などの仕事があります。

アパレルと百貨店では客層が異なるため、接客スタイルも多少異なるといえるでしょう。アパレルは若者がメインの客層であるのに対して、百貨店は年齢層は若干上がります。そのため、接客スタイルも高級感のある落ち着いた雰囲気を求められます。また、外国人の来店も増えてきており語学スキルも求められる職業といえるでしょう。

魅力ややりがい
  • さまざまな商品にかかわれる
  • 年齢層が高いので比較的落ち着いた接客ができる

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美容・化粧品店

美容・化粧品店の仕事も販売職の仕事の1つです。百貨店の化粧品コーナーで顧客に対して美容・化粧品を販売する仕事です。

美容・化粧品を買いに来た顧客に対して求めている商品を提案したり、メイクを施すことで商品の良さを実感したりしてもらいながら販売していきます。顧客に対してメイクを施しながら商品をアピールしていく必要があるため、コミュニケーション能力も当然必要になってきます。

美容・化粧品に求める性能も顧客によってニーズがさまざまあることから、相手の話をよく聞いてその人に合った商品を提案してあげる傾聴力も非常に重要な仕事といえるでしょう。

魅力ややりがい
  • 会話を楽しみながらメイクを施せる
  • 傾聴力・コミュニケーション力が身につく

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販売職を取り巻く動向:対面の価値を提供できるかが鍵

スマートフォンの普及によりインターネットショッピングが急速に普及し、2020年8月現在ではコロナ禍の状況も相まって全世帯の50%がインターネットショッピングを利用しています。

このように消費者の購買スタイルの変化によって、実店舗での購入はどんどん減っていく傾向が強まっています。リアル店舗で求められる販売職の人は 、顧客のニーズを丁寧にくみ取り提案する接客価値を提供していくことがこれからの時代に求められているといえそうです。

また販売職の経験を活かし、ネットショップにかかわるキャリアも新たな選択肢といえそうです。

【選考対策Ⅰ】販売職で高評価の自己PR素材集

販売職への就職を目指すにあたって、面接で高い評価を受ける自己PR内容を理解しておきましょう。面接でライバルと差をつけるためにも販売職で生かせる強みを自己PRをすることが重要です。

ここでは面接で高評価を受ける5つの自己PR内容を紹介するので例文を参考にして、自身の自己PRづくりに活かしていってください。

販売職で評価の高い自己PR内容
  • 対人能力
  • ヒアリング力
  • チームでの活動経験
  • リーダー経験
  • アルバイトでのクレーム対応経験

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対人能力

販売職で高い評価を受ける自己PR内容の1つに「対人能力」があります。販売職の仕事は顧客相手に接客をおこなう仕事のため、接客力やサービス精神が求められます。選考の場においては、接客力やサービス精神の高さアピールすることで高評価につなげることが可能です。

学生時代に接客業でアルバイトをしていた人であればその経験で培われた接客力やサービス精神はアピール材料になるでしょう。例えば、全国各地の同チェーン店の中で接客ランキングで上位を獲得した経験や、接客した顧客から「あなたのサービスは素晴らしい」と言われた経験などを交えてアピールすることで、対人能力の高さを伝えることができます。

例文: 対人能力のPR例

私は居酒屋のホールスタッフとしてのアルバイトを3年間続け、顧客のアンケートから選ばれる優秀スタッフ賞に全国3位として選ばれる成績を収めました。居酒屋での接客は料理や飲み物を提供するだけでなく、顧客が少しでも居心地がよくなるように笑顔での接客を心掛けました。

また、顧客がニーズを満たす料理のおすすめや、食事終盤でのおしぼり提供などのサービスを実践していたことが顧客に認められたと考えています。居酒屋のアルバイトで培った顧客に居心地の良さを感じてもらえる接客スキルやサービス精神を活かすことで御社でも貢献していきたいです。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

徳差 佳奈

キャリアアドバイザーコメント徳差 佳奈プロフィールをみる

結論までのプロセスを伝えるとなおよし

頑張った具体的な経験が明記されていて非常にわかりやすいですね。
文章のまとめ結びの部分には、「仕事での再現性」が記載されており、企業への採用するメリットを伝えられている点が非常に良いかと思います

その一方で、改善するとよいポイントは、結論部分と、具体的なエピソードの実績を残すまでのプロセスの部分。結論部分については、この文章は自己PRになりますので、まず「どのような対人能力が強みなのか」を明記する必要があります。例えば、「常に相手に喜んでもらえるように働きかけられること」などがこの文章では言えるのではないでしょうか。

また、具体的なエピソード内では、実績を残すまでにどのような過程があったのかをも少し記載できるとよいかと思います。正直「心がける」という言葉は、あくまで意識的なものです。具体的にはどの様な過程、具体的な行動をしたのかまで書けると、考えと行動が伴う人=つまり仕事でも有言実行し、成果を残せそうという印象を与えられます。

ヒアリング力

「ヒアリング力」も重要なスキルの1つですので、アピールポイントとなるでしょう。販売職の仕事は商品やサービスを販売することですが、売りたいものを一方的に売っていては販売数は伸びていきません。

販売職の仕事の本質は顧客が本当に欲している物を提案することにあるので、本当に欲しがっている物を理解するために相手の要望を聞くヒアリング力が求められます。そのため、これまでの経験を通じてヒアリング力に自信のある人はしっかりとアピールすることで、販売職としての活躍イメージをアピールできるでしょう。

例文: ヒアリング力のPR例

人の話を聞いた上で次に繋げることができるヒアリング力があるのが強みです。私は学生時代に所属していた演劇部において、部長を任されていました。自ら先頭を走って部員引っ張る部長がいる一方で、私は部員それぞれの話をよく聞いて、バラバラの意見をまとめるように心掛けていました。

相手の話を聞いて要望を理解できるヒアリング力があったからこそ、チームを一つにまとめて良い演劇に繋げられたと考えています。部活で培ったヒアリング力を活かして御社でも貢献していきたいです。

チームでの活動経験

販売職を目指すにあたり「チームでの活動経験」はPR材料になります。販売職は接客以外にも品出し・レジ打ち・棚卸など店舗運営に欠かせない仕事が多くあり、店舗のスタッフ全体で協力していくチームワークが求められます

チームでの活動経験があれば、自分の与えられた役割を果すことに加えて、状況に応じて周りを見渡し「現在、自分は何をすべきか」を考えて動くことが身に付いています。こうした経験がある人であれば、店舗運営をおこなう際に欠かせないチームワークを遺憾なく発揮することができるので、面接官へのアピール材料になることでしょう。

例文:チームでの活動経験のPR例

私は大学時代のサッカー部での経験を通じて協調性を身に付けました。私は入部当初、レギュラーにはなれずに補欠でしたが、決して腐らることはせずに自分はできる役割を果たすことに徹しました。

具体的にはチームの試合を外から分析することで、チームメイトの特徴や課題を掴むことでミーティングを通じてチームメイトに伝えていきました。各自が課題克服をしようと練習時から意識をしていったことで、チーム全体のレベルの底上げに繋がりました。

試合に出られる人数が決まっているからこそ、チームの中での自分の役割を果す協調性を身に付けたことで、チーム全体のレベルを上げられたと感じています。部活で培った協調性を活かして御社に貢献していきたいです。

塩田 健斗

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる

貢献意識をうまく盛り込んでいる

この例文の良い点は、組織に対してのコミットメントができることをしっかりと伝えられていることだと思います。販売職や営業職は一見個人でやる仕事と思われることが多いですが、店舗全体の目標を達成するためにお互いにカバーし合い切磋琢磨していく必要がある仕事です。

チームとしての目標やチームに対しての貢献意識があるかどうかが非常に重要なポイントとなりますが、その点を伝えられているため、よくアピールができていると思います。

一方で伝えたいポイントである「協調性」の定義を具体的に示すことでより採用担当に強みを想起してもらいやすいかと思います! 日本語には様々な捉え方があり、一言に協調性と言っても「周りの意見に同調ができる」のか「チームの調和をもたらす」のかでも意味合いが大きく変わってきます。具体的なエピソードではしっかり伝えられているので、抽象化したワードで協調性の定義を話せるとより仕事という場面においても応用が効くはずです!

リーダー経験

販売職の経験を積んでいけば店舗責任者としてのキャリアが見えてくるため、販売職の仕事において、組織を統率する力やマネジメント能力は必要不可欠なスキルです。そのため、学生時代に「リーダー経験」をしている人は絶好のアピール材料となるでしょう。

組織を総括するリーダーのタイプはそれぞれ異なりますが、プレイヤーとして一流でも必ずリーダーに向いているとは限らないため、学生時代にリーダー経験をしている人は貴重な人材といえます。リーダー経験を伝えることで、マネジメント能力を把握することができるので、面接官側は候補者が将来、店舗責任者として働くイメージが湧くかどうかを判断しやすくなることでしょう。

例文:リーダー経験のPR例

私は居酒屋のアルバイトでアルバイトリーダーを任されていた経験から、統率力には自信があります。低迷した売上を回復させるために、日々店長と店舗の課題点や改善策についての打合せをおこなったことに加え、アルバイトメンバーに呼びかけて売上UPのための施策を検討しました。

さらに、店舗の課題を分析した際に地域平均よりも客単価が低いことに着目し、顧客におすすめ商品を提案することで客単価を上げていこうとアルバイトメンバーに提案しました。その結果、客単価が対策前と比べて+500円/人増加させることに成功しました。
アルバイトリーダーとして培った統率力を活かして、御社でも貢献していきたいと考えています。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

アルバイトでのクレーム対応経験

販売職の仕事は顧客相手の仕事ということもあってクレーム対応が多い仕事でもあります。そのため、アルバイトでのクレーム対応経験があると販売職の仕事にはアピール材料となることでしょう。

クレーム内容も様々で、こちら側のミスでお叱りを受ける時もあれば、理由もわからず理不尽にただ怒鳴られるというようなケースもあります。否が全くないからといって、対処を誤ってしまうと顧客の怒りが収まらなかったり、場合によってはSNSへ誹謗中傷を書き込まれて企業イメージを損ねる可能性もあります。

クレーム対応がきちんとできるかどうかは非常に重要なスキルといえ、学生時代にアルバイトでクレーム対応経験をしていると高評価に繋がりやすいといえるでしょう。

例文:クレーム対応経験

私は学生時代のコールセンターでのアルバイト経験からクレーム対応については一定の経験値は豊富だと考えています。コールセンターのアルバイトをしていると日々、様々な顧客からお電話を頂きますが、そのほとんどの内容がクレームやお叱りです。

アルバイトを始めた当初は「なぜこんなに怒られるのだろうか」と悩むことも多くありましたが、経験を積むうちに「顧客は何を伝えたいのか」を考えることの重要性を理解しました。

クレーム対応中は決して相手の話を遮らずに、顧客側の主張を全て聞いた後に、こちらの理解と改善策の提案をすることを心掛けています。コールセンターで培った経験を活かすことで、御社で働く場合もクレーム対応についてはきちんと対処できると確信しています。

他にも選考でアピールしやすいアルバイトについて知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。

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徳差 佳奈

キャリアアドバイザーコメント徳差 佳奈プロフィールをみる

売り上げを上げる人材をアピールしよう

良い点は、冒頭が非常に分かりやすくまとめられている点かと思います。結論部分は、採用担当にとって非常に重要なポイントです。時間のない中で、サクッと読めるようにしておく必要があるので、ここは簡潔かつわかりやすく読める、またその先も読みたいと思わせることが重要かと思います。

改善するとよい点は、最後のクレーム対応して対処することしか書いていない点です。文章の最後には、企業でどの様な成果を残すか、メリットをしっかり記載することが重要です。やはり販売職というお仕事においても、いかに「売上」を上げられるかが重要です。ということは、クレーム対応ももちろん大事ですが、その上で、売上を上げてくれるという印象を与えることが重要です。

例えば、「これまでのクレーム対応の経験を活かし、お客様の不満や不安を解消することで顧客となっていただける質の高いサービスを提供します。より多くの顧客を生み出すことで売上貢献できると考えています」などのような結びにして「売り上げを上げる人材」という印象を持たせると良いですね。

このほかにライバルと差を付ける面白い自己PRを作りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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【選考対策Ⅱ】押さえておきたい志望動機の3つのポイント

販売職を目指す人が押さえたい志望動機の3つのポイント

希望する企業の販売職に就くためには、またその企業で働きたい意思を示すために、企業への「志望動機」を伝える必要があります。

面接官に好印象を与えるためには簡潔で分かりやすいかつ、次の3つポイントを盛り込んだ志望動機にすることが重要ですので、ぜひ参考にしてみてください。

上記で説明した魅力ややりがいでぴんときたキーワードがあれば志望動機を作る際の参考にするといいですよ。

販売職を目指す理由を説明する

相手に伝わりやすい志望動機にするために必要なことは、まず初めに結論を述べること。つまり、販売職を目指す理由を最初に説明するようにしましょう。

販売職を目指すようになった背景などをだらだらと話をしていては何を言いたいのかがぼやけてしまします。

「私は学生時代のアルバイト経験で培った対人能力を活かして御社に貢献できると思い、御社の販売職を志望しました」というように簡潔に販売職を志望する理由を述べることで相手に伝わりやすい内容となります。

経験から販売職が向いていることをアピール

冒頭で結論(販売職を目指す理由)を述べた後は、結論を裏付け体験談やエピソード述べる必要があります。つまり、自らの経験などから販売職が向いていることを説明することでアピールするようにしましょう。

「対人能力を活かして貢献したい」とアピールされたところで、面接官は本当に候補者に対人能力が備わっているのかを判断することができません。自分が伝えたい結論が客観的に見ても納得感のあるものかを示すためには、経験に裏付けられた体験談を話すことが重要といえるでしょう。

アルバイトや部活動などのリアルな体験談を、面接官に伝わるように数字を用いて論理的に話をするなど工夫します。実際の体験で得られた能力を販売職で活かせることをアピールしていきましょう。

入社後のビジョンを伝える

「結論→理由」を述べることができれば、最後に入社後に成し遂げたいことを述べることで志望動機が完成します。つまり、入社後のビジョンを伝えることで長期的な目線で仕事を捉えていることをアピールするようにしましょう。

いくら過去の経験から販売職に向いている人だということをアピールしても、入社した後のどのように活躍してくれるかを伝えなければ面接官から高い評価を得ることが難しいですよね。

入社後にやりたい仕事や将来目指すキャリアパスを強調することで、面接官に「自社で活躍してもらいたい」というイメージを湧かせさせることが重要になります。そのため、その企業の仕事内容やキャリアパスなどを理解するための企業研究が欠かせないといえるので、しっかりと準備するようにしましょう。

例文:美容・化粧品販売

私が御社を志望する理由は他社に比べて居心地のよい接客を目指されている姿勢に共感し、アルバイトで培ったコミュニケーション能力を活かせると考えたからです。

私は学生時代に家電量販店でアルバイトをしていました。多数の家電商品の中から顧客のニーズに合った商品を提案するために、商品の特徴をしっかりと理解した上で笑顔で顧客に接するように心掛けていました。ただ単に商品売り場に案内するだけでなく、相手とコミュニケーションを取ることを心掛けながら接客をすることで、コミュニケーション能力が向上したと考えています。

アルバイト経験で培ったスキルをもとに御社の販売員として顧客に寄り添った接客と丁寧なコミュニケーションをすることで、一人でも多くの顧客に御社の製品を広めていきたいと考えています。

例文:携帯販売

私が御社を志望する理由は以前に御社のショップに訪問した際に受けた接客が素晴らしく、私も御社の一員として顧客に寄り添った接客をしていきたいと思ったからです。

私が初めてスマートフォンを契約する際に御社を訪問しました。初心者で分かっていない自分に対して、他社との料金プラン比較を図を用いて分かりやすく説明してくれたことに加え、スマートフォンの初期設定も一緒にやってくれました。顧客層ごとに合わせた接客をされている御社にとても魅力を感じています。

また、私は学生時代のサッカー部で、年上に混ざって遠慮する後輩が萎縮しないように気を配って積極的に声掛けをしていました。この経験から気配りをすることが得意になり、この能力を御社で活かしていきたいと考えています。

御社に入社することができれば部活で培った気配りのスキルを活かして、顧客層ごとに合わせた接客を心掛けることで御社に貢献していきたいと考えています。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

塩田 健斗

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる

販売職で生かせる強みをアピールできているところがGOOD!

志望動機の中でも「販売職で生かせる強み」を伝えることができている点がいいですね! 志望動機はただ「あなたのことが好きです!」と伝えるものではなく、「私と付き合ったらこんなことが還元できますよ」とメリットを訴求するためでもあります。多くの学生がメリットを伝えるだけの内容になってしまっているためこの観点を伝えられるかどうかで大きく差別化することができます。

改善すると良くなる点に関しては、販売職を目指す理由を「価値提供する側」の視点から伝えることができればより魅力的な動機になるかと思います。「接客が素晴らしかったから」という理由は決して悪いわけではないですが、極端に言えば「漫画が面白かったから出版社に入りたい」「テレビをよく見るからテレビ局に入りたい」という学生と同じカテゴリに分類されてしまう可能性があります。これらの例は消費者側として興味を持っているのであって、生産者側、価値提供する側としてやりたい理由ではないです!

価値提供する側として販売職を目指す理由をしっかり伝えられるようにしてほしいです!

例文:車販売

私が御社を志望する理由は販売時だけでなく販売後も顧客から頼りにされる信頼関係を築く仕事の進め方に共感を持ったからです。

私は学生時代に居酒屋のアルバイトをしていました。私はそこでリピーター率を上げるために一度来店された顧客に対して、来店の感謝と次回の来店促進を目的としてクーポン付きのDMを送付する取組みをおこないました。
その結果、DM送付開始前のリピーター率は10%未満だったのに対して35%に上げることができました。この経験から、来店された時の接客だけでなくアフターフォローの重要性を学ぶことができました。

御社に入社することができれば、アルバイトで培った来店時だけでなく、販売後のアフターフォローに力を入れることで、車のことで困った時はいつでも相談してもらえる存在になりたいと考えています。

志望動機がなかなか書けないときの対処方はこちらの記事で紹介していますので参考にしてみてください。

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メリットデメリットを理解して応募しよう

商品やサービスを顧客に販売する仕事である販売職ですが、顧客に直接関わる仕事なので、感謝の言葉をもらえたり対人能力の向上に繋がったりと魅力的な仕事といえます。一方で、他の職種に比べて年収を上げにくいことやクレーム対応が大変、土日祝が休日になりにくいといったデメリットもおさえておきましょう。

販売職を極めていくことで経営的視点を身に付けられるキャリアパスがあることから、個人として成長できる職種であることは間違いありません。販売職のメリット・デメリットを理解したうえで選考に向けた準備をしましょう。

販売職を志望する人必見!業務内容を分かりやすく解説します

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