学校事務を目指す人が取るべき資格|必要スキルや仕事内容まで徹底解説

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学校事務を目指す人が取るべき資格|必要スキルや仕事内容まで徹底解説

目次

  1. 学校事務を目指すなら資格取得と求められるスキル習得を目指そう
  2. 学校事務を目指すにあたって必須資格はないが有利になる資格はある
  3. 学校事務への就職に有利な資格5選
  4. MOS
  5. TOEIC700以上
  6. 簿記3級・2級
  7. 秘書検定
  8. ビジネス文書検定
  9. 資格取得に向けた有効な対策方法
  10. ①スクールに通う
  11. ②対策本を使って独学
  12. 学校事務に必要なスキル
  13. コミュニケーションスキル
  14. PCスキル
  15. 文書作成スキル
  16. 事務処理能力
  17. 傾聴力
  18. 学校事務の仕事内容
  19. 学校を運営するうえでの事務作業全般
  20. お金の管理
  21. 授業運営のサポート
  22. 学生のサポート
  23. 保護者への対応
  24. 学校事務職のやりがい
  25. 学生の成長をサポートできる
  26. 教育現場を裏方としてサポートできる
  27. 社会的信用度の高い仕事に就ける
  28. 学校事務になる方法
  29. 国立の学校を目指す場合は国立大学法人等職員採用試験を受験
  30. 公立の学校を目指す場合は公務員試験を受験
  31. 私立の学校を目指す場合は学校独自の採用試験を受験
  32. 学校事務職のキャリアアップ方法
  33. 基本は同施設内で上位役職を目指す
  34. 事務経験を活かして一般企業の専門事務へ転職
  35. 学校事務に必要な資格意外にスキル習得も目指そう

学校事務を目指すなら資格取得と求められるスキル習得を目指そう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、

「学校事務を目指したいが、どんな資格が必要なのか知りたいです」
「学校事務に就職するうえで求められるスキルを身に着けたいです」

といった質問を受けます。教育の現場に携われる学校事務を目指す学生の中には、どのような準備をすれば良いかわからないという方も多いでしょう。学生のうちからできる準備として、資格取得と求められるスキルの習得があります。

この記事では、学校事務を目指すうえで取得すると有利になる資格や、実務で求められるスキルについてお伝えしていきます。

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学校事務を目指すにあたって必須資格はないが有利になる資格はある

学校事務を目指すうえで、必須資格があると思う方もいるのではないでしょうか。教師などと違い、学校事務になるうえで必要な資格は特にありません。しかし、取得しておくと有利になる資格はあります。

今回は事務職として働くうえで役に立つ資格をいくつかお伝えします。

学校事務への就職に有利な資格5選

学校事務への就職に有利な資格として、5つの資格について紹介します。

  1. MOS
  2. TOEIC700以上
  3. 簿記3級・2級
  4. 秘書検定
  5. ビジネス文書検定

どの資格にも共通して言えることとして、学校事務以外の仕事でも活かせる資格という点です。興味がある資格があればぜひチャレンジしてみましょう。それぞれの資格について、詳しく解説していきます。

MOS

MOSとは、MicrosoftOfficeSpecialist(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の頭文字を取ったものです。ワード、エクセル、パワーポイントなどマイクロソフトオフィスのスキルを証明する国際資格です。

事務職として必要なパソコンスキル+を身に着けることができます。学校事務ではワードでの文書作成や、エクセルでのリスト作成・整備などの業務があるので、身に着けておくべきスキルとなります

スペシャリスト(一般)とエキスパート(上級)の2つのレベルがあるので、まずはスペシャリストから挑戦してみましょう。

受験方法は全国一斉試験と随時試験の2種類で、受験資格は年齢・国籍を問わず誰でも受験できます。

MOSについてはこちらで詳しく解説しています。

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TOEIC700以上

TOEICは英語力を証明する国際的な資格です。就職活動において、英語力に関するもっともメジャーな資格といっても過言ではないでしょう。

学校事務の中でも、特に大学の場合主に留学生の対応などで英語を使用する場面があるので、英語力が非常に重要なスキルとなります。スコアの目安として700以上あると就職の際に有利になるでしょう。

TOEICにはさまざまな種類がありますが、まずはTOEIC Listening&Reading(L&R)から挑戦してみましょう。受験資格も特にないので、英語力をアピールしたい方はぜひチャレンジしてみてください。

TOEICを選考で活かす方法はこちらを参考にしてみてください。

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簿記3級・2級

簿記とは、企業の経済活動におけるお金の出入りを記録するものです。就活における簿記に関する知識を証明する資格の代表的なものとして「日本商工会議所および各地商工会議所主催簿記検定試験」、通称日商簿記があります。

学校事務では、学校の予算の管理などの経理業務があり、簿記の知識が必要な場面があります。日商簿記を取得しておくと、経理業務における基礎知識を有していることをアピールできるでしょう

3級では商業簿記の基本的な内容、2級では商業簿記に加えて工業簿記が試験範囲となります。以前は試験会場で受験する統一試験のみでしたが、2020年12月よりCBT方式での受験が可能となり、いつでも受験できるようになりました。

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3級から1級までありますが、1級は合格率10%程度となっており、かなり難易度が高い試験です。就活のために取得するのであれば3級または2級の取得を目指しましょう。

秘書検定

秘書検定とは、秘書に求められる知識・技能について問う試験です。学校事務の仕事で秘書という肩書きで働く方は多くありませんが、秘書検定で問われる内容は実務に活かせる内容を多く取り扱っており、多くの学生や社会人が取得しています。

試験の種類は3級から1級まであります。2級までは筆記試験のみで、3級では基本的な一般常識や基本的なビジネスマナーについて、2級では電話対応や接客、仕事の優先順位のつけ方などについて問われます。準1級以上になると2次試験まであります。1次試験で筆記、2次試験で面接が実施されるため難易度がかなり上がります。

秘書検定の内容を学ぶことで、正しい言葉遣いや接遇について学ぶことができます。学んだ内容を実践できれば、面接での印象が良くなるだけでなく、学校事務の実務でも質の高い仕事に繋げることができるでしょう

秘書検定をアピールする方法はこちらで解説しています。

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ビジネス文書検定

ビジネス文書検定とは、ビジネスで使われる基本的な文書を書けるようになることを目的とした民間資格です。学校事務の仕事では案内文の作成など文書を作成する場面が多くあり、実務で直接活かせる内容を学ぶことができます

試験の内容は表記技能、表現技能、実務技能の大きく3つの領域にわかれています。表記技能では正しい用字や用語について、表現技能では正確で分かりやすい文章や礼儀正しい文章について、実務技能では社内文書と社外文書の違いについて出題されます。

3級から1級まであり、3級は上司の指示にしたがって正しい文書を作成できるレベル、2級は単独で正しい文書を作成できるレベル、1級は文書の作成について指導できるレベルが求められます。

吉川 智也

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ITパスポートの取得もおすすめ

紹介した5つ以外にも、ITパスポートの資格取得もおすすめですよ。文系の学生は、あまりなじみがないかもしれませんが、ITパスポート試験はITに関する総合的な知識を証明する資格で幅広い業種から評価されています。また国家資格でもあることから、信頼性の高い資格といえるでしょう。

学校事務の仕事内容は後述で詳しく説明しますが、現場ではIT知識を必要とする場面が結構あります。特に近年のコロナ禍では世間一般的に在宅ワークが増えていますが、学校事務も一部の仕事を在宅ワークで乗り切っているようです。このような背景から、ITスキルの知識がある学生は高く評価される傾向にあり、ITパスポートの資格は学校事務においても有利になります。

ITパスポートの試験は年々受験者も増え、令和3年度の受験者の7割は社会人でした。また受験した社会人のうち、意外にも約8割が非IT系の人達だそうです。おそらく社会に出てITの必要性を感じ受験したのではないでしょうか。ITパスポートは、学生時代に取得しておくことで採用試験でアピールができ、採用後の実務にも活かせると思いますよ。

自分の強み・適職を知るためにも、まずは自己分析を済ませましょう

就活を成功させるためには自己分析が必須です。しかし、自分自身のことを分析するのは意外と難しいですよね。

そんなときは「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけあなたの強み・弱みが簡単にわかります

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資格取得に向けた有効な対策方法

5つの資格について説明してきましたが、実際にどのように勉強すればいいか迷う方も多いのではないでしょうか。資格取得に向けてどのような対策が有効なのか、具体的な方法について解説します。

資格取得に向けた対策にはさまざまなものがありますが、どの資格においても「絶対にこの方法がいい」という対策はありません。資格で問われる分野の知識量やあなた自身の性格、ライフスタイル、費用などでベストな選択肢は人によって違います。自分にあった対策を見つけてチャレンジしてみてください。

①スクールに通う

資格取得に向けて専門的な授業を受けられるスクールがあります。大手で有名なスクールとして、「TAC」「資格の大原」「資格スクール大栄」などが挙げられます。

資格スクールに通うメリットは、プロの専門的な授業を受けられることです。資格試験の内容に関する授業だけでなく、プロの視点で過去問の分析などもおこなっており、合格への最短ルートを提案してもらえます

  • 資格スクールに通うメリット
    プロの専門的な授業を受けられること。資格試験の内容に関する授業だけでなく、プロの視点で過去問の分析などもおこなっており、合格への最短ルートを提案してもらえる。
  • 資格スクールに通うデメリット
    時間的制約と費用が高いこと。通学式の場合は授業の時間の日程を調整する必要があるため、大学の授業やアルバイトなどで忙しい場合は通学が難しいことも。
    最近はオンライン型の講座を提供しているスクールもある。

②対策本を使って独学

学生の方で多くの方が選ぶ対策として、対策本を使った独学があります。書店の資格対策コーナーにはさまざまな対策本が販売されていますし、書店にない対策本でもネットで購入することができます

  • 独学のメリット
    コストが低いこと、時間の融通がきくことの2点。対策本は数千円で販売されているものが多く、参考書と問題集、過去問集を購入しても5千円程度の出費で済む。また、独学であれば自分のライフスタイルに合わせて勉強時間を確保できますし、隙間時間の有効活用も可能。
  • 独学のデメリット
    すべて自分で管理しなければならないこと。試験までのスケジュール管理が苦手な方は独学のハードルは高いと感じることも。

MOS:よくわかるマスターMicrosoft Office Specialist Word 365&2019 Expert 対策テキスト&問題集

MOSの取得を目指すうえでおすすめの対策本は「よくわかるマスターMicrosoft Office Specialist Word 365&2019 Expert 対策テキスト&問題集」です。

このよくわかるマスターシリーズはMOS公式サイトで取り扱っている対策本です。出題範囲を網羅しており、1冊でインプットとアウトプットまでできるテキストになっています

対策本は受験科目とバージョンごとに違います。Word以外にもExcelやPowerPointなどがあり、Officeのバージョンも2013や2016など古いものもあります。どのバージョンを取ればいいかわからないという方は、最新の365&2019で受験しましょう。

TOEIC:はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略

TOEICの対策本でおすすめするのは「はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略」です。書店でTOEICのコーナーに行くと大量の対策本があり、どれを選べばいいかわからないという方も多いでしょう。「はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略」は初めてTOEICを受験する方におすすめします。

パート別の攻略法や実力アップにつながる勉強法、本番と同じ問題数の模試などが盛り込まれており1冊で幅広い対策ができます。

この対策本で勉強し、苦手な分野が見つかった方は、別のテキストで重点的に勉強していくといいでしょう

簿記:合格するための本試験問題集 日商簿記2級 2022年SS対策

簿記の対策本として、まず過去問集について説明します。一番のおすすめが「合格するための本試験問題集 日商簿記2級 2022年SS対策」です。3級から1級までそれぞれの難易度ごとにありますが、どの難易度でもこちらの過去問が非常に使いやすいです。

簿記の勉強をするうえで過去問対策は欠かせません。さまざまな過去問集が販売されていますが、この問題集の良い点として、解説がとても丁寧でわかりやすいという点が挙げられます

解答までの道筋を丁寧に解説してくれるので、模範解答を読み込むことでかなり理解できる仕組みになっています。過去問の購入を考えている方はぜひ一度手に取ってみてください。

簿記:スッキリわかる 日商簿記3級

簿記のテキストでおすすめなのが「スッキリわかる 日商簿記3級」です。初めて簿記に挑戦する方がいきなり過去問に取り組むのはかなりハードルが高いです。まずは会計に関する言葉をある程度インプットする必要があります。

このスッキリわかるシリーズは初心者にもわかりやすいようにストーリー仕立てになっています。イラストや図も豊富なので、非常にわかりやすいテキストです。またそれぞれの巻末にチェックテストもついているので、アウトプットも同時進行でおこなえます。

初めて簿記を受ける方は、まずこのテキストを1周して簿記の全体像をつかみましょう。その後過去問の対策などをするなかで、苦手な分野があればテキストで復習すると効果的な対策ができるはずです。

秘書検定:出る順問題集 秘書検定2級におもしろいほど受かる本

秘書検定の対策本でおすすめなのが「出る順問題集 秘書検定2級におもしろいほど受かる本」です。シリーズ累計で30万部を突破しており、秘書検定対策定番の1冊となっています。最新試験の傾向を分析し、効率よく合格できるようさまざまな工夫が施されています。

特徴的なのが、本のタイトルにもなっているように「出題率の高いもの」から順番に並べられていることです。過去のデータを徹底的に研究し、重要度の高い項目から勉強していける仕組みになっています

最新版では、問題ごとの出題傾向や出題回数データもプラスされており、これまで以上に効率よく勉強できます。これから秘書検定の対策を始めるかたは、ぜひ一度手に取ってみてください。

ビジネス文書検定:ビジネス文書検定1・2級受験ガイド

ビジネス文書検定の対策本については、「ビジネス文書検定1・2級受験ガイド」をおすすめします。ビジネス文書検定唯一の公式テキストなので、対策本で勉強すれば問題ないでしょう。まずはこのテキストで、出題範囲の内容についてしっかりと理解しましょう。

一通り学習した後は「ビジネス文書検定実問題集1・2級」でアウトプットすればより理解が深まるでしょう。簿記やTOEICと違い、ビジネス文書検定は対策本の選択肢がほとんどありません。受験を考えている方はまずこの対策本から始めてみてください。

根岸 佑莉子

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独学かスクールかは、合格への道筋が見えているかで決めよう

これから資格取得を目指す学生は、スクールに通うか独学にするか迷う人もいるかと思いますが、難易度や合格の道筋が見えているかどうかによって決めることをおすすめします。

たとえば、難易度が高く自力で知識を習得するのに自信がない場合はスクールに通うのがおすすめです。スクールのメリットは分からないことを講師に質問することができたり、過去の試験データから効率的に学べるカリキュラムがしっかり組まれていたりすることです。また仲間やライバルがいたほうがモチベーションが上がるという人も、スクールに合っていると思いますよ。

逆に、ある程度の基礎知識が備わっている場合は、独学で目指すのも良いかと思います。自分のペースで勉強したいという人は、独学の方が合っていそうですね。ある学生は秘書検定を受ける際、3〜2級は独学で取得し、1級は面接試験もあり難易度が高かったことからスクールに通って習得したそうです。試験情報を入手して自分に合った対策方法を選ぶことをおすすめします。

自己分析がまだの人は、ツールを活用して今月中に終わらせよう

自己分析ツール 自己分析ツール

就活を成功させるためには、自己分析がとても重要になります。しかし、自己分析を後回しにしている人も多いでしょう。

そんな人は「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけあなたの強みや適職を特定できます

自己分析がまだの人は、ぜひツールを活用してみてください。

学校事務に必要なスキル

学校事務に必要なスキル

ここからは学校事務に必要なスキルについて解説します。有利になる資格について説明しましたが、資格はあくまでプラスアルファの要素に過ぎません。自分自身のスキルや性格と照らし合わせて、まずは学校事務に適正があるかどうかをしっかりと見極めましょう。

自分自身の長所と学校事務に必要なスキルに同じものがあれば、面接でのアピールポイントになります。ぜひ確認してみてください。

コミュニケーションスキル

学校事務として働くうえで、コミュニケーションスキルは非常に重要です。あらゆる職種で重要なスキルですが、学校事務の場合は顧客と同僚それぞれに対してのコミュニケーションスキルが必要です。

顧客について、学生や保護者、業者とのやり取りがあり、幅広い年齢層の方とかかわります。同僚について、学校事務の仕事は一人ですべての仕事が完結することが少なく、自分の仕事の後工程を意識することが重要です。

アルバイトやサークル活動などを通してさまざまな年齢層の方とコミュニケーションを取った経験がある方は、ぜひアピールポイントにしてみましょう

コミュニケーション能力をアピールする方法はこちらで解説しています。

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PCスキル

事務の仕事をするうえでPCスキルは必須となります。あらゆる業務のデジタル化が進んでおり、多くの業務をパソコンでおこないます。

主な業務として案内文や礼状などの文書作成や、各種管理表の作成などがあり、それぞれワードやエクエルを使うことになります。また、経理の仕事では給与計算ソフトなどを導入している学校も多く、その操作になれる必要があります。

専門的なPCスキルは実務をこなすことで身に着けるしかありませんが、基本的な操作は学生のうちに身に着けておくべきです。ワードであれば文字入力はもちろん簡単な図や表の作成にもチャレンジしてみましょう。エクセルではリストの作成以外にも、さまざまな数式に慣れておくといいでしょう。苦手な方はMOSなどに挑戦し、PCスキルを身に付けておきましょう。

文書作成スキル

文書作成スキルも重要なスキルの1つです。学校事務では、案内文や礼文などの文書を作成する場面が多くあります。ワードの操作はMOSなどに挑戦することで身に付きますが、それだけではいい文書を作れるようにはなりません。

いい文書を作るためにはビジネスシーンでよく使われる定型文や表現について知っておく必要があります。敬語表現やビジネスマナーに自信がない方は、ビジネス文書検定などにチャレンジして文書作成スキルを身に付けておきましょう

また、文書作成のスキルとしてパソコンのタイピングスキルも大きくかかわります。文字入力のスピードが速ければそれだけ速く文書を作成できるようになります。大学のレポート作成などで、ブラインドタッチに挑戦してみましょう。

事務処理能力

学校事務では日々大量の事務を処理する必要があるため、事務処理能力も必要なスキルになります。事務処理能力を構成する要素はたくさんありますが、特に必要なものが「正確性」と「スピード」です。

職員の給与計算などは1円の間違いも許されませんし、文書の発送業務でも宛先相違をしてしまうと大きな問題につながる可能性があります。しかし、日々大量の業務を処理しなければならないため、丁寧にやり過ぎて時間がかかってしまうと一向に仕事が終わりません。

学校事務では正確さと速さを両立させる必要があることを理解しておきましょう。学生時代に事務の仕事を経験したことがある方は、アピールポイントの1つに加えてみてください。

傾聴力

傾聴力も重要なスキルの1つです。学生や保護者への対応で発揮されるスキルとなります。

基本的に学校事務を訪ねてくる方は何かしら相談したいことがある方です。相談に対し機械的に対応するのではなく、相談の内容にしっかりと耳を傾けて、悩みの本質を引き出す必要があります。

窓口での対応はもちろん、電話での問い合わせにおいても同様のスキルが求められます。日頃から友達の悩みを引き出すことが得意な方は、エピソードを交えてアピールすることで面接官に印象を残すことができるでしょう

相手の立場に立って考える力をアピールする方法はこちらで解説しています。

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学校事務の仕事内容

学校事務の仕事内容

学生生活で学校事務の方とかかわる機会があった方は具体的な仕事のイメージが湧くかもしれません。しかし、人によって学校事務とかかわる頻度はまったく違いますし、なかにはまったくかかわったことがないという方もいるでしょう。

採用試験を受けるうえで、具体的な業務内容をイメージしておくことはとても重要です。ここからは学校事務の具体的な仕事内容についてお伝えしていきます。

学校を運営するうえでの事務作業全般

学校事務の仕事内容は、学校を運営するうえで必要となる事務作業全般です。小さな小中学校でも何十人もの生徒と教職員が在籍しており、大学になると学生数が1万人を超える学校もあります。

職員と学生のサポートをすることが学校事務の大きな役割となり、学費や奨学金などお金に関する業務や、授業運営のサポート、学生の課外活動のサポートなどをおこないます。

また、少子化の影響により長期的に学生数が減少することが予想される中、学校側は積極的な広報やきめ細かなサービスの提供などで、他校との差別化を図って生徒を集める必要があります。そのため、学校事務の仕事は、教育現場において重要度が増していく仕事になるでしょう。

企業の一般事務とは業務内容が異なる

学校事務の業務内容の多くは一般事務と共通しています。しかし、大きく違う点として、「生徒や保護者への対応」があります。

一般事務だと顧客対応をする場面は受付や電話対応などで、直接さまざまな手続きをおこなうことはあまりありません。しかし、学校事務の場合は、生徒や保護者とのさまざまな手続きや問い合わせへの対応などが必要になります。

また、公立の学校で学校事務になると公務員として働くことになり、一般企業の事務員とは就業環境などは大きく変わるでしょう。

アルバイトなどで顧客対応をしてきた経験などがある方は、一般事務ではなく学校事務を選んだアピールポイントにしてみてください

一般事務の仕事についてはこちらを参考にしてみてください。

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お金の管理

学校事務の具体的仕事内容として、お金の管理があります。その中でも特に重要なのが給与計算の仕事です。教職員の勤怠を管理し、毎月の給与を計算し、年度末には年末調整などの業務も発生します。専用ソフトを使っている学校が多いので、実務を通してソフトの操作になれる必要があります。

また、学校に割り当てられた予算の管理なども業務内容の1つです。予算の管理は「学校運営において非常に重要で、責任をともなう仕事を担うこともあります。簿記を勉強しておくと、経費の考え方などを学ぶことができるので、実務のイメージをつかみやすくなるでしょう

授業運営のサポート

先生たちの授業運営のサポートも学校事務の仕事です。授業を運営するうえでさまざまな備品が必要なため各種備品の在庫管理や発注などの業務も重要な仕事の1つです。

また、最近では学校内にパソコンやタブレット端末が導入されており、特に大学では履修登録などをweb上でおこなうのが一般的になっています。そのため、電子機器の管理やシステムの運用なども学校事務が担う仕事の1つであり、ITに関する知識も必要となるといえるでしょう

学生のサポート

学生をサポートする仕事も業務の1つです。特に大学の学校事務では、部活や大学公認のサークルには大学側から活動費の補助が充てられていることが多く、その予算管理なども学校事務でおこなっています。

また、キャリアセンターの仕事では学生に対し就職活動のアドバイスをおこなったり、企業から送られてくる求人票やインターンシップ(インターン)に関する情報発信をしたりをして学生のサポートをおこなっています

保護者への対応

学生のサポートだけでなく、その保護者への対応も重要な業務です。小中学校や高校の学校事務の場合、保護者からさまざまな問い合わせが電話でかかってきます。特に体調不良による欠席の連絡は始業直後の時間に集中するため、電話対応に追われる日もあります。

ここで重要な点は、しっかりと保護者の言葉に耳を傾ける姿勢を持つことです。そのため、傾聴力に自信がある方は力を発揮できる業務内容といえるでしょう

上原 正嵩

キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる

学校事務は仕事の幅が広いことが特徴

学校事務の仕事をしている人から仕事について話を聞くと、特にお金の管理は気を使うという話を聞いたことがあります。毎月の給与計算をはじめ、児童徴収金の管理や行政からの給付金関連、また修学旅行などのイベントでは大きなお金が動くことになり、ミスのないように収支計算をするそうです。

学生の中には学校事務の仕事について、「机に向かって、ひたすら事務作業をしている」というイメージを持っている人もいますが、事務的な仕事以外にも幅広い仕事内容をこなしています。

学校現場では、学校全体で子ども達を温かく見守ろうという風潮があるため、助け合いながら仕事をしていますよ。特にコロナ禍では、先生や用務員の急な欠勤により、人員不足に陥り学校事務が何らかの手助けをすることもあるでしょう。イベント的な仕事を楽しめたり、突発的な仕事に対応できたりする人は、学校内で良好な人間関係を築けるのではないでしょうか。

そのため、学校事務を目指す人は、細やかな事務作業ができつつ、協調性のある人が向いていると思いますよ。

学校事務職のやりがい

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就活生

有利になる資格や具体的な業務内容については理解できました!  実際にどんなやりがいがあるのか教えてもらえますか?

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わかりました。学校事務の仕事は多くの人たちの『縁の下の力持ち』になれる仕事です。そのような仕事に魅力を感じる人であれば、やりがいも感じられるはずです。

ここまで学生や教職員のサポートする仕事ということはご理解いただけたと思います。ここから学校事務職のやりがいについてお伝えします。

学生の成長をサポートできる

学校事務の仕事は学生の成長をサポートできることにやりがいを感じられます。

教師のように直接勉強を教える場面などはありませんが、事務を通じて成長をサポートすることができます。また、小中学校や高校の場合運動会や文化祭など各種行事の運営に携わる機会があり、子どもの成長を目の当たりにできます。

大学の学校事務では、就活支援や課外活動支援などで学生の成長を直接サポートできる機会があります。自分自身も学生時代にさまざまな方に支えられてきた方が多いはずです。自分がサポートしてもらったように、次世代を担う学生の成長にかかわれることは、大きなやりがいを感じられることでしょう

教育現場を裏方としてサポートできる

教育現場を裏方としてサポートできることもやりがいを感じられます。学校事務は子どもたちや学生に対して勉強を教えたり、部活動の指導をすることはありません。しかし、さまざまな事務を通じて円滑な授業の運営や充実した学生生活を送るための手助けをすることができます。

小中学校の場合は、学校事務の人数が1つの学校に1〜2人というケースが多いため、あらゆる業務に携われます。事務量が多く大変なこともありますが、学校運営をあらゆる面から支えることができ、大きなやりがいを感じられるはずです

社会的信用度の高い仕事に就ける

国公立の学校事務の場合、公務員として働くことになる場合もあり、社会的信用度の高い仕事となります。公務員の場合、基本的に終身雇用となるため、収入が安定し将来設計がしやすくなります

また、ローンやクレジットカードの審査なども比較的通りやすくなる傾向があります。これは公務員だけでなく、私立の学校でも金融機関によっては社会的信用度が高いと認識され、住宅ローンなどが借りやすくなります。

学校事務になる方法

学校事務員になる方法は、学校の形態によって異なり、必要な対策が変わってきます。公立の学校の場合は公務員試験の受験が必要になり、私立の学校では民間企業と同じように学校ごとに申し込みをする必要があります。

自分がどの学校の学校事務になりたいかに合わせて対策しましょう。それぞれの形態ごとに解説していきます。

国立の学校を目指す場合は国立大学法人等職員採用試験を受験

国立の学校の職員は、かつては国家公務員として働いていましたが、平成16年に独立行政法人化し、それ以降は公務員ではなくなりました。

そのため、国立の学校の職員になるには、公務員試験ではなく国立大学法人等職員採用試験を受験する必要があります。1次試験は統一試験となっており、全国7地区に分けて同一日程でおこなわれます。

試験では一般教養や文章理解、数的推理に関する内容が問われるので、公務員試験の内容に近いものが出題されます。2次試験以降は各大学ごとに面接などが実施されるので、大学のHPなどで確認してみましょう。

公立の学校を目指す場合は公務員試験を受験

公立の学校の場合は地方公務員として働くことになります。そのため、地方公務員採用試験を受験する必要があります。自治体によって募集形態はさまざまで、学校事務だけ独立して募集する市町村と、一般事務で募集し配属先が学校になるという市町村があります。受験予定の市町村の募集要項などを必ず確認しましょう。

試験内容は、募集区分によって異なっており、大学卒業程度の募集で受験する場合は一般教養に加えて、民法や憲法、経済学などの専門分野の試験や、論文の試験が実施される自治体もあります。専門科目の受験も必要になる場合は、範囲がかなり広くなり試験勉強に1年以上かける人もいるため、早めに対策を始めた方がいいでしょう。

公務員試験対策についてはこちらを参考にしてみてください。

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私立の学校を目指す場合は学校独自の採用試験を受験

私立の学校の場合は、国公立の学校と異なり統一の試験は実施されず、学校ごとに独自の採用試験を実施しています。試験内容は学校によってさまざまですが、一般教養や小論文などの筆記試験や面接などを実施する学校が多いようです。

学校によって試験日程も異なるので、それぞれの学校の募集要綱を確認して申込みをしましょう

新卒採用以外にも、中途採用を年間を通して実施している学校も多くあります。転職サイトなどにさまざまな学校の求人が掲載されているので、興味があればそちらも見てみるといいでしょう。

こちらの記事では小中学校事務について解説していますので、学校の事務職にも興味がある学生はぜひ併せて参考にしてみてください。

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小中学校事務の業務は一般的な事務と比べ幅広いため、志望動機を書く際も工夫が必要です。この記事では、志望動機を作成する際のコツや注意点だけでなく、必要な資格などについても解説します。是非参考にしてみてください。

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【例文付き】小中学校事務の志望動機の作成方法|コツと注意点も解説

学校事務職のキャリアアップ方法

学校事務職のキャリアアップ方法

学校事務は特別な資格が必要な仕事ではないため、どのようなキャリアを歩めるのか気になる方も多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、学校事務の仕事でキャリア形成をすることは可能です。事務職のスペシャリストになれば将来的に転職する際に有利になるでしょう。

キャリアアップの方法をお伝えするので、学校事務の仕事を通じて将来自分がどのようなキャリアを歩みたいのかしっかりイメージしてみてください。

基本は同施設内で上位役職を目指す

キャリアアップの方法として最も多いのが、同施設内で上位役職を目指すことです。

大学の学校事務の場合、業務内容ごとに部署が細かくわかれています。代表的な部署として、学生支援、研究支援、国際交流、総務・人事、財務、広報などが挙げられます。多くの方がさまざまな部署を経験し、各部署の監督職や管理職へのキャリアアップをしています。最終的に部長や事務局長などの役職につくことも可能です。

地方公務員として働く場合は、定期的に異動があるため、学校が変わることで新たな仕事にチャレンジすることができます。また、教育行政で採用された場合は自治体の教育委員会などに勤務することもあるでしょう。同じ組織でもさまざまな仕事を経験しながらキャリアアップを目指せます。

年功序列要素が強い

人事評価について、成果主義ではなく基本的に年功序列要素が強いです。

事務の仕事は、営業などと違い実績が数字で表しにくい仕事です。地方公務員として働く場合はもちろん私立の学校でも歩合制の給料ではなく固定給が支払われます。そのため、急激な年収アップは望めませんが、少しずつ安定して昇給があり、逆に大幅に下がることもほとんどないので生活は安定するでしょう。

昇進についてもある程度、勤続年数が必要となります。ベンチャー企業のように20代から管理職として働けることはまずありません。自分の頑張りが、昇進という形になるまでにそれなりの時間がかかるため、根気強く目の前の仕事に取り組んでいく必要があります

事務経験を活かして一般企業の専門事務へ転職

スキルアップの手段として、一般企業の事務職へ転職する方法もあります。大学の学校事務では業務内容ごとに部署が分かれています。

そのため、配属された部署の業務内容については専門的なスキルを身に付けるチャンスがあます。一般企業の事務職では人事事務や経理事務などの部門ごとに募集している企業もあり、転職することでスペシャリストとして培った能力を活かせるチャンスがあります

また、専門的な事務職として転職したとしても、業界が変われば必要な知識なども変わります。違う業界に転職することで、新たな知識を身に付けるチャンスが増え、よりスキルアップすることも可能になります。

加藤 大智

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研修を受けることで内面的なキャリアアップを目指す方法もある

キャリアアップの方法は、転職や上位職に就くこと以外にも、研修を通して図る方法もありますよ。前者はどちらかというと仕事内容そのものが大きく変化するものですが、後者の研修については、今任されている仕事が円滑に進むように知識やスキルを向上させるものです。

たとえば、奨学金や給付金関連の制度は年度によって内容が異なったりする場合があり、その際、文書の指示だけではなく行政や団体が主催する研修に参加することもあります。他にも新しい会計システムや機器類が導入される際、研修を受けることもあるようです。このような新しい制度や取組の研修に参加すると、知識が増え自分が任される仕事の内面的なキャリアアップにつながるのではないでしょうか。

また近年はメンタルヘルス研修や防災研修など、直接的な仕事内容とは関係のない研修も増えているようです。知識やスキルが向上することで自信がつき、人間的にも成長が見られるでしょう。学校事務の仕事は採用された後も学ぶ機会は多くありそうですね。

学校事務に必要な資格意外にスキル習得も目指そう

学校事務に就職するうえで有利になる資格などを解説してきましたが、大事なのは身に付けた知識を実務で活かすことです。実務で活躍するためには、今回解説したスキルが必要になります。

資格はあくまで知識のレベルを証明するものです。取得するだけではなく、その知識をどのように活かすかもイメージしながら取り組んでみましょう。

学校事務は、社会的信用度が高く安定しているだけでなく、さまざまなやりがいや魅力のある仕事です。興味を持った方はぜひ就職先の選択肢に入れて早めに対策していきましょう。

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