目次
- 楽観的を短所として伝える際のコツと言い換え表現を例文でチェック!
- 自分に当てはまるかチェック! 楽観的な人の3つの特徴
- ①思考の深さが足りない
- ②慎重さに欠ける
- ③前向きで行動力がある
- 要チェック! 短所が楽観的な人に対して企業が抱く3つの懸念点
- ①ミスをしやすいのではないか
- ②失敗を成長につなげられないのではないか
- ③人の意見を聞かないのではないか
- まず理解しておきたい! 楽観的を短所として伝える際の大前提
- 楽観的であることをそのまま伝えない
- 長所か短所かをあいまいにしない
- 楽観的であることを開き直らない
- 楽観的な短所をマイナス印象になりすぎないよう伝える3つのコツ
- ①前向きさを長所としてアピールする
- ②短所として自覚したきっかけを述べる
- ③短所の改善にどう取り組むかを具体的に述べる
- 一番合う表現を見つけよう! 「楽観的」の言い換え表現3選
- ①前向き
- ②ポジティブ
- ③切り替えが早い
- ここで周りと差別化しよう! 説得力のある楽観的なエピソードの選び方
- 人の意見で楽観的なことに気づいたエピソード
- 失敗を乗り越えて成長したエピソード
- 行動力を感じさせるエピソード
- エピソード別! 楽観的な短所を伝える回答例文
- 人の意見で楽観的なことに気づいたエピソード
- 失敗を乗り越えて成長したエピソード
- 行動力を感じさせるエピソード
- 入社後の行動指針にしよう! 社会人として楽観的な短所を改善する方法
- リスク管理を怠らない
- 計画的に余裕を持って行動する
- 独りよがりな判断をしない
- 楽観的な短所を伝える際はアピールにつながる伝え方で選考突破を狙おう!
楽観的を短所として伝える際のコツと言い換え表現を例文でチェック!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から
「面接で自分の短所は楽観的なところだと伝えても大丈夫ですか。」
「短所を楽観的と伝える際に気を付けるべきことはありますか?」
という相談を受けることがよくあります。楽観的であることを企業に伝えること自体に問題はありませんが、選考を通過するためには、ネガティブな印象になりすぎないような工夫が必要ですよ。
この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えて、短所が楽観的な人に抱く企業側の懸念から、短所が楽観的であることを企業に上手に伝える方法などを、例文つきで解説します。面接前に必ずチェックしておきたい情報ばかりなので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
自分に当てはまるかチェック! 楽観的な人の3つの特徴
- 思考の深さが足りない
- 慎重さに欠ける
- 前向きで行動力がある
面接では短所はよく聞かれる頻出質問です。そこで「楽観的」を挙げようと考えているなら、そもそもまずは自分が楽観的なタイプといえるのかチェックしておく必要がありますよ。面接で深掘りされた結果「別に楽観的ではないな」と思われたら、自己理解が甘いと思われる可能性もあります。
ここからは、楽観的と言えるのはどんな人なのか、考えられる特徴を3つ解説します。ぜひチェックしておきましょう。
①思考の深さが足りない
楽観的な人は、具体的な根拠がなくても「多分大丈夫だろう」「なんとかなるはず」などと、あまり深く考えずに行動する傾向があります。
行動力そのものは素晴らしいですが、計画性もなく行動してしまうことで、ときにその無計画さが仇となってしまうこともあります。「物事が思うようにいかず、周囲に迷惑をかけてしまった」という経験がある人もいるかもしれません。
キャリアアドバイザー
②慎重さに欠ける
「基本的に物事はうまくいく」という姿勢で、リスクへあまり目を向けないまま行動を起こしてしまいやすいのも、楽観的な人によくある特徴です。
何事もポジティブに捉えられる性格は楽観的な人の魅力でもありますが、慎重さが足りないせいで失敗してしまったり、雑な印象に受け取られてしまうこともあります。
こういった特徴を見て、どちらかといえば自分は比較的慎重なタイプかもと感じた人は、慎重さを自己PRにする際のポイントもチェックしておきましょう。
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③前向きで行動力がある
ここまでは楽観的な人のマイナス面にフォーカスした特徴を解説しましたが、プラスに働く面を持っているのも事実です。たとえば、楽観的という性質が、高い行動力につながっているケースもよくあります。
常に前向きで物事の良い面に注目する癖があるので、思い立ってから行動に移すまでがとにかくスピーディーです。何事にも躊躇せずポジティブに行動できるので、楽観的な人の周りには自然と人が集まりやすいといったことも多いですよ。
キャリアアドバイザー
その行動力ゆえ、楽観的な人はグループのなかでも先頭を切って物事を進める、リーダー気質の人も多く見られます。
キャリアアドバイザーコメント大川 歩美プロフィールをみる
楽観的であることは、ときにはマイナスに捉えられてしまうこともあるかもしれません。しかし、物事を前向きに考えて行動ができることや気持ちの切り替えが早いことは、仕事をこなすためには確実に必要な能力の一つです。
たとえば、新しいことを始めるのに「失敗したらどうしよう」と不安になり、なかなか一歩を踏み出すことができないよりは、「とりあえずやってみよう」とすぐに行動にうつす方が、スピード感をもってさまざまな経験を積むことができるでしょう。仮に失敗してしまったとしても、失敗そのものを「良い経験ができた」とプラスに捉え次の機会に活かすことができれば、より早い成長にもつながります。
このように、楽観的であることは社会人としても魅力的な特徴だと思ってもらえる可能性は十分にあります。楽観的な特徴を仕事面でどのように活かすか、といった部分までイメージしたうえで企業に伝えることができれば、短所として自己PRに取り入れることは悪い選択肢ではないでしょう。
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要チェック! 短所が楽観的な人に対して企業が抱く3つの懸念点
- ミスをしやすいのではないか
- 失敗を成長につなげられないのではないか
- 人の意見を聞かないのではないか
面接は一つひとつの質問がアピールチャンスであり、短所についてであっても、自分を理解してもらうためのチャンスとして活かすことが大切です。
だからこそ短所として楽観的なところを挙げようと考えているなら、その短所に対して企業がどんな印象を抱くのかを押さえておくことが欠かせません。
企業側が楽観的という短所にどういった印象を受けるのかを理解し、そのうえで伝え方を工夫することができれば、マイナスな印象になりすぎないだけでなく、その後のアピールにつなげることもできますよ。ここでしっかりとチェックしておきましょう。
①ミスをしやすいのではないか
選考で「短所は楽観的なところです」と答えた場合、面接担当者は
面接官
仕事を任せたとして、計画的に取り組めるか不安だな。
という印象を持つ人がいるのも事実です。というのも、楽観的な人は何事もいい方向に考える癖があるため、仕事でも思いこみによる勘違いや失敗が起こりやすいのです。
「これくらいなら大丈夫だろう」「確かこれでよかったはず」など、上司からの指示やマニュアルを再確認せずに仕事を進めてしまいやすい傾向にあるので、難しく重要度の高い業務でこそミスを起こしてしまう可能性があります。
自身の短所が楽観的だと思うのであれば、何事も結論を急ぎ過ぎない、不明瞭な点があればしっかりと確認してから行動に移す、ということを、学生のうちから習慣化しておきましょう。
②失敗を成長につなげられないのではないか
仕事における失敗やミスは「そもそも起こさないように気をつける」ということが大前提ですが、それと同じように大切なのが「しっかりと反省し、失敗を成長につなげる」ということです。
「失敗は成功のもと」という言葉があるように、仕事における失敗は、捉え方次第で自身を成長させるための糧にもなり得ます。しかし、楽観的な人は自分が仕事でミスをしても、「次から気をつければ大丈夫」などと、なぜ失敗してしまったのかをあまり深く考えず、無意識にミスを放置してしまうケースがよくあります。
キャリアアドバイザー
選考では「自分は楽観的な性格でも、失敗を成長につなげられる人材である」ということをしっかりアピールすることで、採用担当者にマイナスイメージを持たれにくくなりますよ。
③人の意見を聞かないのではないか
採用担当者のなかには、「楽観的=人の意見を聞かない」という印象を持つ人もいます。
実際に、楽観的な人のなかには周囲からの忠告や注意を聞き流しやすく、自分がこうだと思ったらそれに向かって突き進むタイプの人もいます。そうした行動力があるのはもちろんプラスに働く面もありますが、根拠のない自信があるからこそ視野が狭くなってしまうこともあるので注意が必要です。
周囲の意見を無視した行動は、ときに業務上の重大なミスにつながる恐れもあるため、企業側としてもそういった性質があると判断できる場合は、なかなか採用に踏み切れない場合もありますよ。
キャリアアドバイザー
「自分はあまり人の話を聞かない方かも」という自覚がある人は、日頃から意識して人の意見に耳を傾けるようにすることで、社会に出てから大きな支障をきたしにくくなるはずです。
キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる
先に解説した3つの懸念点は、業務に支障をきたしかねない要素であるため、採用担当者のなかには「楽観的」というワードそのものに良くない印象をもっている場合もあります。
企業としては、優秀な学生を採用したいという思い以上に、今の環境にマイナスな影響を与える選択は避けたいという思いがあります。楽観的な学生に対し、実際に業務をこなすうえで短所としてマイナスに働くことがないか、企業は選考を通して慎重に判断します。だからこそ、楽観的であることを伝えるときは、その伝え方を工夫することが大切です。
大前提として、就活においては長所となり得る側面をもった短所をアピールすることが重要です。そのため、楽観的なことが短所ではありつつも、長所として機能する側面があることも伝えると良いでしょう。他にも、マイナスイメージをもたれがちな楽観的というワードをポジティブなフレーズに言い換えるなど、伝え方はさまざまです。楽観的であることがマイナスな印象になりすぎないよう、どういった伝え方が最善かじっくり考えてみてくださいね。
まず理解しておきたい! 楽観的を短所として伝える際の大前提
楽観的な短所を伝えるうえでは、「私は楽観的なところが短所です」と直接的に伝えるのは避けるなど、まず理解しておきたい回答における前提があります。これらを踏まえた回答でない場合、せっかくの回答の場を活かせないばかりか、マイナスな印象につながる可能性もありますよ。
「こんなことを伝えようかな」とすでに考えている人も、これから回答を考える人も、これから解説する3つの前提を踏まえて内容を検討するようにしてくださいね。
楽観的であることをそのまま伝えない
楽観的を短所として伝える場合は、ポジティブな言い換え表現を使うのがおすすめです。
というのも、「楽観的」という言葉は本来ネガティブな意味合いが強いため、そのまま使ってしまうと採用担当者にマイナスイメージを抱かれやすくなってしまうのです。
たとえば、「物事を計画することが苦手」ということを短所として伝えたい場合について考えてみましょう。
- △「私の短所は楽観的なので、物事を計画することが苦手です」
- ◎「私は何事もうまくいく、という前向きな思考が強いため、物事をあまり深く計画できないことがあります」
企業からの印象を良くするためにも、楽観的な短所をポジティブに伝えられる言い換え表現にはどんなものがあるか、しっかり考えてから選考に挑みましょう。
キャリアアドバイザー
おすすめの言い換え表現については後で解説するので、合わせてチェックしておきましょう。
長所か短所かをあいまいにしない
楽観的な短所は、捉え方を変えると「前向き」「ポジティブ」など長所としても表現できます。しかし、だからといって長所か短所かをあいまいにしたような表現をするのはおすすめできません。
企業から「あなたの短所は?」と聞かれているにもかかわらず、あなたが長所ともとれる回答をすると「この学生は自己分析ができていないんだな」「こちらの質問の意図を汲み取っていないんだな」と思われ、マイナスな評価につながる可能性もあります。
キャリアアドバイザー
「楽観的」という短所を魅力的に伝えるための工夫は確かに必要ですが、あまり無理にポジティブに表現しようとするのは逆効果なので注意しましょう。
楽観的であることを開き直らない
楽観的な短所を企業に上手に伝えるには、楽観的であることを開き直らないようにすることも大切なポイントです。
「自分はどんなにミスをしても、ポジティブ思考だからあまり気にすることがない」という考えは、「前向き」というより「開き直り」の意味合いが強くなってしまいます。たとえポジティブ思考だとしても、自分が犯したミスの根本的な解決方法を考えることができなければ、それは本当のポジティブ思考とはいえません。
キャリアアドバイザー
選考で楽観的な短所を聞かれた場合は、「自分は楽観的に考えつつも、自己改善のために努力にフォーカスできる人材である」ということを必ず伝えるようにしてくださいね。
楽観的な短所をマイナス印象になりすぎないよう伝える3つのコツ
企業が選考で学生の短所を聞くのは、決して学生のネガティブな一面を見ようとしているわけではありません。自身の性格を客観的に捉え、今の自分にできることや欠けていることをしっかり理解する力があるかどうかを見極めるために、あえて短所を聞いているのです。
そのため、短所が楽観的であることは、伝え方次第でマイナスな印象になりすぎないようにすることができ、自身を知ってもらうためのアピールチャンスとして活かすことも可能です。楽観的な短所を効果的に伝えるためにも、選考時にはこれから紹介する3つのポイントを意識するようにしましょう。
①前向きさを長所としてアピールする
「短所は楽観的」という人は、楽観的な性格だからこそ持ち合わせている「前向きさ」や「メンタルの強さ」を、選考時に全面的にアピールすることをおすすめします。
一般的には楽観的は「計画性がない、反省しない」などという印象を持たれやすい傾向にありますがが、楽観的という短所は、裏を返せば「逆境に負けないポジティブ思考」であるともいえます。
失敗をひきずらず、何事にも前向きに挑戦できるのは、楽観的な人ならではの強みです。選考では、その前向きさを仕事にどう活かせるかを、採用担当者に熱意を持って伝えるようにしましょう。
キャリアアドバイザー
楽観的な短所も、前向きさをしっかりとアピールすることで、自身の魅力を裏付ける根拠として選考に活かせるはずです。
前向きな人に向いている職業や自己PRの作り方はこちらの記事を参考にしてください。
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②短所として自覚したきっかけを述べる
「短所は楽観的」ということを自覚したきっかけがある場合は、そのエピソードを採用担当者に伝えましょう。
というのも、先に解説したように、楽観的な人のなかには物事のポジティブな面ばかりに目を向けてしまう人も多くいます。しかし自己認知が正しくできているかどうかということは、企業が選考で重視している項目のひとつです。
そこで楽観的であることを短所として自覚した具体的なエピソードを用意しておけば、採用担当者から「この学生は自身の短所をしっかり自覚できているな」という印象を持ってもらいやすくなります。
採用担当者を納得させるためにも、楽観的であることを自覚したのはどんなときだったか、今一度振り返ってみてくださいね。
キャリアアドバイザー
企業側の視点で考えてみましょう。しっかりと自己理解を深めて応募してきている学生は、ミスマッチに気づかないまま応募してきているわけではないと判断できますよね。採用しても早期離職してしまうリスクが少ないともいえるため、この点は入念に見ているわけです。
③短所の改善にどう取り組むかを具体的に述べる
楽観的であるかどうかにかかわらず、選考で自身の短所を聞かれた場合は、「短所にどう向き合い、どう対処するか」ということを具体的に述べることが重要なポイントです。
企業が選考で学生の短所を聞く背景には、「学生が自身の性格を客観的に捉えられているかを見極めたい」という思いがあります。しかし、それと同じくらい企業が重視しているのが、「学生の課題解決能力や問題に向き合おうとする姿勢」です。
物事の課題を的確に捉え、それを今後どう改善していくかをしっかり考えられる学生は、どの業界でも重宝される人材といえます。
キャリアアドバイザー
企業に好印象を持ってもらうためにも、選考で「短所は楽観的」であることを伝える場合は、短所にまつわるエピソードと合わせて、その対処方法について述べることも忘れないでください。
一番合う表現を見つけよう! 「楽観的」の言い換え表現3選
- 前向き
- ポジティブ
- 切り替えが早い
「楽観的」という言葉は、ポジティブな言葉に変換しやすいのが特徴です。短所の言い換え表現のボキャブラリーを多く持っておくことで、自身の魅力を企業にアピールしやすくなりますよ。
ここからは楽観的という言葉のポジティブな言い換え表現を3つ紹介するので、ぜひ自身の短所を述べる際の参考にしてくださいね。
①前向き
楽観的の代表的な言い換え表現が、「前向き」です。
楽観的とは端的にいえば「物事がうまくいくと考えて心配しないさま」を表す言葉ですが、これは「物事に対する考え方が積極的なさま」を意味する「前向き」という言葉に非常によく似ています。
たとえ失敗したとしても、くよくよせずにひたすら前を向いて行動できるのは、楽観的な性格の人によく見られる特徴のひとつです。何か良くないことが起きても、楽観的な人は「落ち込んでいる時間は無駄」と考え、今の状況を改善させようとすぐに何かしらの行動を起こします。つまり、建設的な思考の持ち主が多いのです。
キャリアアドバイザー
選考時にはくよくよしない性格を「前向き」という言葉に変換して、自身の魅力をわかりやすく企業に伝える工夫をしてくださいね。
②ポジティブ
「前向き」と「ポジティブ」は、同じ意味の言葉として扱われることが多いですが、厳密にはそれぞれ少しずつ意味が異なります。問題に対してどういった姿勢になるか、という視点で考えてみるとわかりやすいですよ。
先に説明した「前向き」という言葉は、「問題を積極的に解決させようとする姿勢」を意味しますが、一方「ポジティブ」という言葉は、目の前の問題の明るい面だけを見たり、問題の見方そのものを変えたりするなど、「問題への向き合い方や考え方が積極的」であるともいえます。
キャリアアドバイザー
両方とも楽観的という言葉を言い換えるのに使いやすい表現ですが、どちらがより自分に当てはまるか、比較しながらチェックしてみましょう。迷ったときは周囲の人に意見を求めるのもおすすめですよ。
③切り替えが早い
「楽観的」は、「切り替えが早い」と言い換えることも可能です。
楽観的な人は落ち込むようなことが起きても、すぐに気持ちを切り替えることができます。切り替えの早さはプライベートなことだけでなく、仕事においても重宝できる能力です。
たとえば、切り替えの早い人は仕事でミスをしても落ち込まず、すぐに次の行動に移ることができます。ミスに対する対処が早く、それ以上の損害が生まれるのを未然に防ぐことができるのは、切り替えの早い性格ならではです。
キャリアアドバイザー
選考時にはこのような点を自身のアピールポイントとし、「楽観的」という言葉に対するネガティブな印象を少しでも和らげられるよう努めてみてくださいね。
ここで周りと差別化しよう! 説得力のある楽観的なエピソードの選び方
キャリアアドバイザー
短所が楽観的である場合の伝え方などについて解説しましたが、より内容に説得力を持たせるためには、具体的なエピソードを盛り込んで伝えることが大切ですよ。
就活生
そうなんですね! ただ自分の短所を述べる際のエピソードって難しい気がします。あまりひどく失敗した話は言いたくないし……。
キャリアアドバイザー
そこは多くの人が悩むポイントです。どんな観点でエピソードを選べばいいのか解説しますね。
短所を聞かれた際は楽観的なところを伝えようと考えているなら、その際は楽観的という性質を示すエピソードを交えることが大切ですよ。
企業が見ているのは「きちんと自己理解ができているか」という部分もあるので、説得力のない内容では「適当に答えているのでは」「他に当てはまるような短所があるのでは」と思われ、自己理解が浅いと評価されてしまう可能性もあります。
ここからはエピソードを探す際や選ぶ際に役立つ、説得力のあるエピソードの選び方を3つの具体例とともに解説します。しっかりと理解しておきましょう。
- 人の意見で楽観的なことに気づいたエピソード
- 失敗を乗り越えて成長したエピソード
- 行動力を感じさせるエピソード
人の意見で楽観的なことに気づいたエピソード
自分ひとりで短所にまつわるエピソードを考えると、話の内容に客観性が欠けてしまうことがあります。特に楽観的な性格が災いして、自身の短所を深く考えることを苦手とする人も多く、「頑張って考えたエピソードなのに内容が薄い」ということが起こりがちです。
その点、「人の意見で自分が楽観的であることに気づいた」というエピソードであれば、話の内容に自然と客観性と説得力が増します。
身近な人に「自分の短所は楽観的なところだと思うんだけど、そう感じたことはある?」と聞いてみるのもいいですね。自分ひとりでは気づけなかった自身の一面に気づくことができ、より中身のあるエピソードを考えることができますよ。
失敗を乗り越えて成長したエピソード
学生生活での失敗を、マイナスで終わらせずにプラスに変換できた経験があれば、ぜひその話を実際の選考で使用する、楽観的な短所を伝える際のエピソードとして採用しましょう。
「失敗を糧にして成長できた」というエピソードは、説得力があるだけでなく、自身の問題解決能力をアピールする材料としても活用できます。また、失敗からどんな学びを得たかしっかり掘り下げることで、より説得力のあるエピソードにすることができますよ。
しかし、自身の失敗談を企業に伝えることは、一歩間違えると採用担当者にネガティブな印象を与えてしまう危険性もあります。楽観的な性格が影響した失敗談を語る場合は伝え方に十分注意して、魅力的に伝える工夫を忘れないでくださいね。
- なぜ失敗したのかを客観的に伝える
- 失敗からどんな学びを得たかを伝える
- 学びをどう活かしてきたかを伝える
行動力を感じさせるエピソード
楽観的な人は優れた行動力が備わっている人が多いので、選考時には自身の行動力をアピールできるエピソードを選ぶのもおすすめです。
短所を長所のように伝えてしまうのは質問の回答から逸れてしまうため注意が必要ですが、楽観的な短所ははっきりと伝えつつも、その性格が前向きに影響したことを添えること自体はアピールにつながる伝え方として有効です。
また行動力を感じさせるエピソードは実績を数値化しやすいので、難しく考えすぎなくても説得力のある話を練りやすいですよ。
たとえば、「アルバイト先での売上を◯◯円から◯◯円にアップさせた」「サークルの新入生定着率を△△%から△△%に改善した」など、自身の行動における成果を数値として表すことで、企業はあなたの人となりをイメージしやすくなります。
キャリアアドバイザー
持ち前の行動力を実際の業務でどう活かせるかについても言及することで、あなたの行動力をより魅力的に企業にアピールできます。
行動力を効果的にアピールする方法はこちらの記事を読んでください。
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行動力は自己PRにおすすめの強みで、具体的なエピソードと入社後どのように貢献したいかを伝えると高評価を得られますよ。 この記事では行動力のわかりやすい伝え方や自己PR例文などをキャリアアドバイザーが解説します。 動画も参考にしてアピールに生かしてくださいね。
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エピソード別! 楽観的な短所を伝える回答例文
ここまで楽観的な短所を伝えるコツについて解説してきましたが、「どうしても具体的なエピソードが思い浮かばない」と頭を悩ませている人もいるかもしれませんね。
そんな人のために、次は楽観的な短所を伝えるための具体的な自己PR例文を紹介します。それぞれエピソード別で紹介するので、ぜひ参考にして、自身のエピソード作りに役立ててください。
人の意見で楽観的なことに気づいたエピソード
私の短所はときに前向き過ぎるところです。何事も明るく捉えることができるので、学生時代はそれが自身の長所だと思っていました。
しかし、所属しているサッカー部の大会で決勝戦敗退した際、自身のその性格は周囲にプラスの影響だけを与えられるわけではない、ということに気がつきました。
試合終了後、優勝を逃す決定的なミスしてしまった仲間に対して、「ミスは誰でもするものだから、あまり気にするなよ」と笑顔で声をかけたところ、「そんなに気楽に考えるなよ」と怒られてしまったことがあります。自分としては仲間を励ますつもりで言ったのに、逆に相手を怒らせてしまったことがとてもショックでした。
それからは、自身のこうした性格は認めつつ、誰もが自分のように考えられるわけではないということを意識し、常に周囲の状況を考えてから言葉を発するようにしています。
キャリアアドバイザー
楽観的な人はそうでない人の気持ちを理解しにくいというマイナスポイントもあります。相手を怒らせてしまったことをしっかりと反省し、成長につなげていることが好印象につながる内容です。
失敗を乗り越えて成長したエピソード
私の短所は計画性がないところです。その性格ゆえ、何事もつい何とかなるだろう、と考えてしまう癖があり、学生時代にはそれが原因で大きな失敗を経験したことがあります。
私が大学で所属していたゼミでは、ゼミ生全員が特定の資格を3年生までに取得できるようカリキュラムが組まれています。難しい資格のため、受験日が近づくにつれ皆一生懸命勉強に励むのですが、私は“きっと大丈夫”と根拠のない自信があったために、最後の詰めが甘く、3年生のなかで1人だけ不合格という結果になってしまいました。
そのことがとても悔しく、“無意味な自信は自分のためにならない”という思いから、翌年の資格取得に向けて猛勉強する日々を送りました。
その結果、今年無事に資格を取得することができ、テストの正答率も90%を超える結果となりました。この経験から、私は計画性のなさがときに大きな失敗につながることを自覚し、何事も細かな目標設定をして行動するようになりました。
キャリアアドバイザー
計画性やリスク管理の至らなさは社会人として大きなマイナスポイントです。しかし、例文のように失敗を乗り越えて成長したエピソードを添えることにより、短所を克服できる人材であることをアピールできます。
行動力を感じさせるエピソード
私の短所は先走りやすく、物事の悪い面をあまり考えずに行動してしまいがちなところです。
私は個人経営の居酒屋でアルバイトをしているのですが、最近ではお客さんの数が減り、売上が伸びないことに店長がひどく悩んでいました。しかし、私は“とにかく行動すれば何とかなる”という考えのもと、サークルやゼミの皆にチラシを渡したり声かけをしたりして、とにかくお店の存在を知ってもらおうという一心で行動し続けました。
そしてクーポン券付きのチラシがあると良いと思い、店長に相談したところ「うちにはうちの戦略もあるから、少し時間が欲しいな」と言われました。私は自分のやっていることが正しいと思い込み、勇み足になったことを恥ずかしく思いました。
その後、店長はメニューの見直しや仕入の再検討などをおこない、改めてクーポン券付きのチラシを作ったところ、2カ月後には売上も昨年の2倍という結果を残すことができました。
私はこの経験から、自分が先走りやすい性格であることと、独りよがりにならないよう、相談しながら物事を進めることの重要さを学びました。
キャリアアドバイザー
結果的に店の売上向上に貢献できていますが、あくまでも短所を伝える場面なので、自分の行動力を全面的にアピールする内容にならないよう注意することが必要です。例文では先走りやすい性格を人から指摘されて気づいたという内容から説得力が感じられます。
面接担当者が考える「計画性がある」ということの意味はこちらの記事を参考にしてください。
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自己PRで計画性を魅力的に伝えるポイント|言い換え表現や例文
計画性は幅広い業界や企業で評価されますので主体的な行動をアピールしましょう。 この記事では計画性をアピールする際のポイントや注意点、例文をキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、どこが評価されるかを知り、上手にアピールしましょう!
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入社後の行動指針にしよう! 社会人として楽観的な短所を改善する方法
- リスク管理を怠らない
- 計画的に余裕を持って行動する
- 独りよがりな判断をしない
楽観的な性格は少し見方を変えるだけで魅力的な一面が多々あります。しかし、「楽観的」というのはあくまで短所です。これから社会に出るうえで、改善しておいた方がいい癖や習慣を自覚しておかないと、後々自分が困ることになるかもしれません。
「短所は楽観的」という人は、これから挙げる3つのポイントに気をつけることで、社会に出てから大きな障害にぶつかりにくくなりますよ。
キャリアアドバイザー
こうした改善のための行動指針を理解しておけば、短所を伝える際に取り入れたい、今後どう向き合いどう対処していくのかを考える際の軸にもなります。ぜひチェックしておきましょう。
リスク管理を怠らない
楽観的な人はあまり物事を慎重に考えないため、リスク管理が苦手な人が多いです。そのため、学生のうちからリスク管理を徹底する習慣をつけておくことが大切です。
そもそも「リスク管理」とは、将来的に起こり得るリスクを事前に想定したり、予想されるトラブルに対してあらかじめ対策を取っておく、ということです。
もちろん仕事上でのリスク管理と、プライベートでのリスク管理では、想定される損害が大きく異なります。しかし、「もしこの場面でこんなことが起きたら、どんなふうに対処しよう」と日頃から考える癖をつけておくことで、社会に出てからも大きな失敗を起こしにくくなりますよ。
計画的に余裕を持って行動する
自分は楽観的な方だなと思う場合、楽観的すぎるあまり、計画性がなくマイペースに行動しがちでないか、という点もチェックしておきましょう。
無計画に行動する習慣は、社会に出てから大きな障害になってしまう恐れもあります。たとえばプレゼン当日までに資料作りが間に合わない、営業先で約束の時間に遅刻してしまう、などのミスが続けば、あなたの社会的な信頼までもが危ぶまれます。
そのような事態を防ぐためには、今から計画的に余裕を持って行動することを心掛けることが大切です。
たとえば、締切が設けられている課題については「◯◯日までに△△の項目を調べておく」など、締切までにどのような段階を踏んで課題を進めればいいのか、細かな目標設定をしておくことを習慣化させましょう。
キャリアアドバイザー
準備段階でやるべきことを具体的にイメージしておくことで、計画性のなさを改善しやすくなりますよ。
独りよがりな判断をしない
楽観的な人のなかには、周囲の意見をあまり聞かずに物事を推し進めてしまうといった経験に心当たりがある人もいるかもしれませんね。
しかし、そのような独りよがりな判断は、業務上のミスを引き起こす原因にもなり得ます。また、周囲から「この人はいつも周りが見えていないな」などと、マイナスイメージを持たれてしまうことも少なくありません。
楽観的な性格だと自覚している人は、独りよがりな判断をしないよう意識するようにしましょう。
- 少しでも不安に感じることがあればすぐに人に聞く
- 他者からのアドバイスは素直に聞き入れる
- 行動に移す前に意識して周りを見るようにする
キャリアアドバイザーコメント根岸 佑莉子プロフィールをみる
短所を伝える際には、短所に対してどのように改善を試みているかを併せて伝えることが重要です。誰にでも短所はありますが、短所を克服しようとする努力が見られないと、企業からの印象が悪くなってしまうためです。それ以上に、短所を克服しようとするエピソードが、課題認識や課題解決の力があるとプラス評価につながることもあります。
楽観的というワードから「課題解決力が弱いのではないか」「課題に対して向き合う努力が苦手なのではないか」といったイメージをもってしまう採用担当者もいるでしょう。そのため、数ある短所のなかでも、楽観的という短所だからこそ、選考中に克服に向けた努力をアピールすることが鍵となります。
社会人になってから楽観的な短所の克服に取り組むのでは遅く、就活中から努力する必要があります。もちろん、選考の段階で短所が克服できていなくても問題ありません。克服すべき短所が何なのか、克服のためにどのような努力を重ねているのか、克服できた結果どのような姿になっていたいのか、といった視点から、企業は具体的なエピソードを知りたいと考えています。選考前に、しっかりと対策をしてから挑みましょう。
楽観的な短所を伝える際はアピールにつながる伝え方で選考突破を狙おう!
ここまで解説したように、楽観的な短所は伝え方を工夫することで、自分のことを知ってもらうためのアピールとして活かすことができます。「楽観的」という言葉のネガティブな面にとらわれ過ぎず、あなたの人柄が伝わるようなエピソードでアピールできるようにしましょう。
短所は短所として認めつつ、楽観的な性格と向き合い、そこから成長していることを伝えることができれば、内定にぐっと近づくことができますよ。
思考の深さが足りず、不測の事態に備えるスキルに今ひとつ欠けるのは、楽観的な人の特徴のひとつといえます。