目次
- 調整力は大きな強みになる! 自己PRで効果的にアピールして内定に一歩近づこう
- そもそも「調整力」とは? 企業が求める調整力がある人の特徴
- ①異なる意見をまとめて円滑に仕事を進められる
- ②全体を俯瞰して事前にトラブルを回避できる
- ③問題発生時に周囲と連携して適切な対策を講じられる
- 自己PRで調整力を取り上げるうえで押さえておきたい前提
- 調整力は自己PRにおいて効果的なアピールとなる
- 伝え方によってはマイナスの印象につながる可能性がある
- まずは流れをつかもう! 調整力の自己PR例文をケース別に5つ紹介
- 例文①ゼミの経験を題材にするケース
- 例文②部活動・サークル活動の経験を題材にするケース
- 例文③アルバイトの経験を題材にするケース
- 例文④インターンの経験を題材にするケース
- 例文⑤留学の経験を題材にするケース
- 自己PRで調整力をアピールするにはわかりやすい言葉への変換が不可欠!
- 効果的な調整力の自己PRを考えるための3つの下準備
- ①自分史:調整力を習得・発揮した経験を振り返る
- ②マインドマップ:自分なりの調整力を表す言葉を探す
- ③企業研究:入社後に調整力を活かせそうな場面を整理する
- 調整力をアピールする自己PRの組み立て方をポイント付きで解説
- ①結論:調整力をわかりやすい言葉に変換する
- ②根拠:具体的なエピソードを盛り込む
- ③成果:結果や学んだことを具体的に示す
- ④抱負:入社後にどのように調整力を活かしたいかを伝える
- 印象ダウンになることも! 自己PRで調整力をアピールする際の注意点
- 自己主張ができない人と捉えられるような伝え方は避ける
- その場しのぎの行動と捉えられるような内容になっていないか確認する
- こんな自己PRは避けよう! 調整力のアピールとしてNGな例文4つ
- NG例文①自己主張ができない人と受け取られる可能性がある
- NG例文②その場しのぎの行動と受け取られる可能性がある
- NG例文③アピールポイントが絞れていない
- NG例文④エピソードや成果に具体性がない
- 調整力を自己PRに使おうとしている学生からよくある質問に回答!
- 調整力を自己PRでアピールしても問題ないですか?
- 自己PRで調整力を伝える際に注意点はありますか?
- 自己PRで効果的に調整力をアピールして選考の突破を目指そう!
調整力は大きな強みになる! 自己PRで効果的にアピールして内定に一歩近づこう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、
「調整力は自己PRになりますか?」
「調整力を自己PRにするときのポイントを知りたいです。」
といった質問をよく受けます。結論から言えば、調整力は自己PRで十分に使える魅力的な強みです。ただ、伝え方によっては印象ダウンにつながる可能性もあるため、自己PRで調整力を取り上げる際は、事前にポイントを押さえておく必要がありますよ。
この記事では、調整力を自己PRにする際のポイントや注意点について解説していきます。ケース別の例文も紹介していくので、自己PRで悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
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そもそも「調整力」とは? 企業が求める調整力がある人の特徴


就活生

キャリアアドバイザー
良いところに気が付きましたね。確かに調整力という言葉はやや抽象的であるため、企業が求める調整力とはどういうものかを理解しておく必要がありますよ。
まずは、企業が求める調整力がある人の特徴について解説するので、仕事で活かせる調整力とは何なのかをしっかりと押さえておきましょう。
①異なる意見をまとめて円滑に仕事を進められる
企業が求める調整力がある人の特徴としては、異なる意見をまとめて円滑に仕事を進められることが挙げられます。
人はそれぞれ異なる価値観や考え方を持っているため、そのことが原因で意見が対立することも少なくありません。しかしそのようなときに、うまく折り合いをつけて対立する意見をまとめられるような人は調整力があると言えます。
ほとんどの仕事は社内外問わず、立場や利害関係の異なる人と協力しながら目標を達成する必要があります。そのような状況においては、調整力は円滑に仕事を進めるうえで重要なスキルであり、調整力のある人は企業からも重宝されやすいですよ。
②全体を俯瞰して事前にトラブルを回避できる
全体を俯瞰して事前にトラブルを回避できることも、企業が求める調整力がある人の特徴の一つです。
調整力のある人は全体を俯瞰する能力に長けているため、事前に起こりそうな問題を把握しやすく、先回りして手を打つことができます。
たとえば、現状はスケジュールどおりに業務が進んでいたとしても、業務全体を俯瞰して遅れが生じそうな工程を把握して先に着手しておけば、業務全体の遅れを防ぐことができます。
仕事にトラブルはつきものですが、調整力がある人は事前にトラブルを回避する能力が高く、全社的な生産性の向上にも貢献してくれるため、企業にとっても貴重な存在となるのです。
③問題発生時に周囲と連携して適切な対策を講じられる
企業が求める調整力がある人の特徴としては、問題発生時に周囲と連携して適切な対策を講じられることも挙げられます。
どんなに注意深く仕事を進めていたとしても、実務では不測の事態により問題が発生することは少なくありません。
しかし調整力のある人であれば、いざ問題が発生しても関係部署に協力を依頼したり、取引先に納期の調整を相談したりするなどして、速やかに適切な対策を講じることができます。
調整力のある人は事前にトラブルを回避できるだけでなく、トラブルが発生した際も迅速に適切な対策を講じられるため、優秀なビジネスパーソンとして評価されやすいのです。

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
調整力は、多くの業界や職種で必要とされる能力ですが、特に重要視されるのは、複数のメンバー、関係者とかかわりながら物事を進める仕事です。
たとえば、IT業界や建設業など、複数の部門や外部業者がかかわるプロジェクトでは、納期や予算、要件を調整しながら全体を進める力が求められます。また、広告代理店やイベント運営のような業界でも、クライアントや制作チーム、協力会社などと連携しながらスケジュールや予算を調整する力が求められますよ。
このように、プロジェクトマネジメントが必要な業種や職種においては、かかわる人々の意見をまとめ、進行状況を調整し、問題解決に向けて円滑にコミュニケーションを取ることが欠かせません。
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自己PRで調整力を取り上げるうえで押さえておきたい前提

自己PRで調整力を取り上げる際は、「テーマとしてふさわしいのか?」「そのまま伝えても良いのか」といった部分が気になるかもしれません。
そこでここからは、自己PRで調整力を取り上げるうえで押さえておきたい前提について解説します。これらの点を押さえたうえで、具体的な自己PRの中身を考えていきましょう。
調整力は自己PRにおいて効果的なアピールとなる
「調整力は自己PRのテーマとしては弱いのでは?」と不安を感じることもあるかもしれませんが、調整力は自己PRにおいて効果的なアピールとなります。
というのも、ほとんどの企業はチームで動くことになるため、調整力を発揮できる人材は組織の潤滑油のような存在になることが期待できるからです。
また、調整力を発揮して利害の対立を最小限に抑えられるような人材は、リーダーとしての資質があり、将来的に組織をまとめる存在になることも期待できます。
このように、調整力は入社後に活かすことができる大きな強みであるため、自己PRのテーマとして十分に適しています。
伝え方によってはマイナスの印象につながる可能性がある
調整力は魅力的な自己PRになる一方で、伝え方によっては「自己主張ができないのでは?」「自分の意思や意見が薄いのではないか?」といった受け身な印象を持たれる可能性があります。
また、調整力を発揮した経験についても、内容によっては「その場しのぎの行動」と捉えられる可能性があります。
このように、自己PRで調整力を取り上げる際は、伝え方によってはマイナスな印象につながる可能性もあるため、その点も事前に認識しておきましょう。

キャリアアドバイザー
印象ダウンを防ぐ伝え方については、「印象ダウンになることも! 自己PRで調整力をアピールする際の注意点」で解説しているので、そちらもあわせてチェックしてみてくださいね。

キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
伝え方次第でマイナスの印象になってしまうことは、調整力に限らず、自己PR全般においても十分に起こり得ることです。たとえば、「協調性がある」とアピールしたい場合でも、自己中心的な表現や一方的な語り方をしてしまうと、逆に協調性が欠けているように受け取られる可能性があります。
このように、自己PRでは内容と同じくらい「どのように伝えるか」が重要です。強みをただ述べるだけではなく、「その強みをどのように発揮し、成果につなげたか」を具体的に説明することで、聞き手に「この強みが自社でどのように役立つのか」をイメージさせることができ、自己PRの説得力が増します。
自己PRをする際には、相手の立場や状況を考慮し、多角的な視点で考え伝えるように工夫しましょう。
まずは流れをつかもう! 調整力の自己PR例文をケース別に5つ紹介

就活生
自己PRで調整力をアピールしたいのですが、どうやって伝えたら良いのかわかりません……。

キャリアアドバイザー
何も思いつかないという場合には、例文を参考にするのもおすすめですよ。ただしそのまま真似をするのではなく、オリジナリティを出すことも忘れないでくださいね。
自己PRを考えるにあたっては、例文を参考にして流れをつかんでおくことも大切です。
そこでここからは、調整力をテーマにした自己PRの例文をケース別に5つ紹介します。調整力という強みをどう表現しているのか、そしてどうアピールにつなげているのか、といった点に着目しながらチェックしてみてくださいね。
例文①ゼミの経験を題材にするケース
私の強みは、トラブルを事前に回避して物事を円滑に進められる調整力です。
私が大学時代に所属していたゼミは一人ひとりのモチベーションが高く、当初はとても良い研究発表ができると思っていました。しかし一人ひとりの話を聞いていると、それぞれアルバイトを掛け持ちしていたり、サークルの責任者を務めていたりするなどして、なかなか研究に時間を割けない可能性があることがわかりました。そこで私は自らが各メンバーの研究の進捗を管理する役割を担い、全員が揃わなくても研究が進められるような工夫をしました。
その結果、メンバー全員が集まれる機会が少なかったにもかかわらず、最後の研究発表会では教授から最高評価であるA評価を得ることができ、トラブルを事前に想定しながら行動することの重要性を学びました。
貴社は納品スピードで高い評価を得ていることもあり、入社後はこの調整力を活かして、事前にトラブルを想定して業務を円滑に進めていきたいと思います。

キャリアアドバイザー
ゼミの経験から、自分なりの調整力を発揮したことがアピールできていますね。工夫の中身をもう少し具体的に説明できれば、さらに良くなりますよ。
例文②部活動・サークル活動の経験を題材にするケース
私の強みは、物事を俯瞰的に見て行動できることです。
私は大学時代はサッカー部に所属しており、2年生の秋には主将も務めました。当時のチームは選手一人ひとりの能力は高いものの、なかなか試合に勝てない日々が続きました。そこで私はプレーヤーとしてではなく、一人の観客としてチーム全体を俯瞰して分析した結果、個人プレーに走る選手が多いことが原因であるとわかりました。以来、私は選手全員にチームワークの重要性を何度も説明し、練習にも組織力を上げるメニューを追加しました。
その成果もあってか、徐々にチーム内にチームワークを重視する意識が芽生え、それとともに勝率も上がっていき、最終的には全国大会への出場も果たすことができました。
貴社はチームワークを非常に重視しているとうかがっています。入社後はサッカー部の経験で得た物事を俯瞰的に見られる調整力を活かし、成果を出していきたいと思います。

キャリアアドバイザー
課題を把握して、解決に向けて工夫を凝らした姿勢がしっかりと示せていますね。入社後に自分の強みをどう活かしたいのかをもう少し具体的に述べれば、より良い志望動機になりますよ。
例文③アルバイトの経験を題材にするケース
私の強みは、問題発生時に適切な対策を講じられる柔軟さです。
私は大学生時代、ファストフード店でアルバイトリーダーに任命されていましたが、ある時、接客スタッフが立て続けに辞めたこともあり、一時的に接客の人員がまったく足りないという窮地に立たされたことがありました。その際、私は接客経験のある調理スタッフや清掃スタッフに声をかけ、テスト期間中や年末年始にシフトを代わることを条件に一時的に接客スタッフとして入ってもらうことをお願いしました。
その結果、何とか接客の人員を確保でき、新しいアルバイトが見つかるまでの間を無事に乗り切ることができました。貴社は時代の変化に合わせて、柔軟に対応できる組織を目指していると伺っております。入社後は問題が発生しても柔軟に対応できる調整力を活かして、貴社の業績に貢献したいと思います。

キャリアアドバイザー
アルバイトリーダーとして積極的に調整力を発揮した姿勢を示せていますね。結果をもう少し具体的に述べれば、さらに説得力が増しますよ。
例文④インターンの経験を題材にするケース
私の強みは、異なる意見をまとめてチームを一つにできることです。
私が以前参加したインターンでは、数名でチームを組んで新たなサービスを考えるというワークショップがあったのですが、私が所属したチームではメンバー同士で意見が2つに分かれてしまい、なかなか話が先に進まないという事態に陥りました。そこで私はお互いのアイデアのメリットと課題を一枚の表にまとめ、「それぞれの課題を克服するにはどのような改善が必要か?」という側面から話し合いを進めるよう、各メンバーに呼びかけました。
その結果、次第に建設的な議論ができるようになり、最終的に私たちの案は全体で2位の評価を得ることができました。
貴社へ入社できた際はこの強みを活かし、組織としてより大きな成果を達成できるよう尽力していきたいと思います。

キャリアアドバイザー
エピソードが具体的に述べられており、説得力がありますね。入社後の抱負を志望先に沿った内容にすれば、さらに完成度が高まりますよ。
例文⑤留学の経験を題材にするケース
私の強みは、チームのまとめ役として率先して行動できることです。
私は大学2年生の夏から1年間アメリカへ留学していました。私の留学先では少人数制のグループワークが多く実施されていたのですが、文化や習慣の違いからメンバー同士で意見が対立することも少なくありませんでした。そこで私は良い議論をするためにはまずはお互いの価値観を知ることが重要と考え、グループワークとは別にメンバーをランチやディナーに誘い、お互いを知る機会を設けるようにしました。
その結果、徐々にメンバー間でお互いの価値観を尊重する気持ちが芽生え、グループワークでも建設的な議論ができるようになりました。その成果もあり、○○のプレゼンテーション大会では私たちのチームは最優秀賞を受賞することができました。
貴社は海外進出も積極的におこなっているといます。入社後は留学で得た強みを活かし、グローバルで活躍できる人材として貴社の業績に貢献したいと思っています。

キャリアアドバイザー
海外という不慣れな環境で調整力を発揮した経験について、効果的にアピールできていますね。入社後のビジョンを明確に示せている点も良いですね。
自己PRで調整力をアピールするにはわかりやすい言葉への変換が不可欠!
調整力は企業にとっても魅力的な強みであり、自己PRのテーマにも最適です。ただし、調整力という言葉はやや抽象的であるため、「私は調整力があります」「私の強みは調整力です」といったストレートな表現では、自分の魅力が十分に伝わらない可能性があります。
自己PRで調整力を効果的にアピールするためには、わかりやすい言葉への変換が不可欠となります。また、企業によって求める人物像は異なるため、その時々で適切な言葉に変える柔軟さも必要です。
ここからは、調整力の自己PRを考えるための下準備や組み立て方について解説していきます。

キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
就職活動において、自己PRや面接での発言が難解であったり、わかりづらい表現を用いたりすると、誤解をされてしまったり、マイナス評価につながったりする可能性があります。そういうつもりはなくても、「伝える力が不足している」「相手の立場を考えていない」と受け取られることもあるのです。
社会人として働く際には、日々、さまざまな人に対して物事を説明する機会が増えます。相手が理解しやすいように、簡潔でわかりやすい言葉を選ぶことはビジネスシーンで求められる重要なスキルです。
わかりやすさを意識することは、自分の魅力を正しく相手に伝える基本です。「どうすれば相手が一度で理解できるか」を意識し、簡潔かつ具体的な表現を心掛けましょう。特に面接では、わかりやすく伝える能力が評価されますので、説明をする際には相手の立場に立ち、できるだけシンプルでわかりやすい言葉を使うことが大切です。
効果的な調整力の自己PRを考えるための3つの下準備


就活生
自己PRで調整力をアピールするのは思ったより難しそうですね……。

キャリアアドバイザー
いきなり自己PRを考えようとしても、なかなか良い自己PRはできません。まずは下準備が必要ですよ。
ここからは、効果的な調整力の自己PRを考えるための下準備を3つ紹介するので、順にチェックしていきましょう。
①自分史:調整力を習得・発揮した経験を振り返る
自己PRでただ単に「私は調整力があります」と述べるだけでは、説得力がありません。自己PRに説得力を持たせるためには、調整力があることを証明するためのエピソードが必要となります。
過去のエピソードを振り返るのに効果的なのが、「自分史」です。自分の過去から現在までを振り返り、時系列で整理・記録してみましょう。自分史を作成することで経験を整理でき、調整力を習得・発揮した経験が見つかりやすくなりますよ。
- 時系列(小学生時代、中学生時代など)ごとに出来事とその際に発揮した強みや学んだことをピックアップする
- ピックアップした項目を図や表にまとめる
- まとめた図や表を分析して、調整力の自己PRに使えそうなエピソードを探し出す
自分史の作成方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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②マインドマップ:自分なりの調整力を表す言葉を探す
調整力という言葉はやや抽象的であるため、自分の強みを明確に伝えるためには、自分なりの調整力を表す言葉を探す作業が必要となります。
その際に役立つのが、「マインドマップ」です。マインドマップとは、テーマとなるキーワードを中央に置き、そこから放射状に関連する言葉やイメージを広げていき、自分の思考を可視化することです。

- 中央にテーマ(調整力)を設定する
- 調整力に対し連想されるキーワードを派生させていく
- 派生させたキーワードから仕事に関連するものや、自分の強みによりマッチするものを探し出す
マインドマップを作成することで自分の考えが整理され、当初は思いつかなかった新しいキーワードや表現が見つかることもありますよ。
マインドマップの作成方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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③企業研究:入社後に調整力を活かせそうな場面を整理する
自己PRにおいては、「入社後はどのように調整力を活かしたいのか」を述べることも必要です。
その際は、どの企業にもあてはまるような内容ではなく、その企業だからこそ活かせる理由を述べることができれば、より効果的なアピールとなり、他の就活生との差別化にもつながります。
そのような内容を考えるためには、企業研究が欠かせません。企業研究を通じて入社後のイメージを膨らませておけば、調整力を活かせる場面も整理しやすくなりますよ。
- 企業のコーポレートサイトや公式SNSを確認する
- OB・OG訪問をする
- 企業説明会に参加する
企業研究の方法やコツについては、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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調整力をアピールする自己PRの組み立て方をポイント付きで解説


就活生
調整力の自己PRを考えるための下準備が完了しました。ここから、どうやって自己PRを組み立てていけば良いのでしょうか?

キャリアアドバイザー
効果的な自己PRを組み立てるには、枠組みに当てはめるのがおすすめですよ。
ここからは、調整力をアピールする自己PRの組み立て方をポイント付きで解説していきます。この枠組みに当てはめていけば効果的な自己PRになるため、順にチェックしていきましょう。
①結論:調整力をわかりやすい言葉に変換する
自己PRでは、「私の強みは○○です」といったように、最初に結論から伝えるようにしましょう。冒頭で結論を伝えることで、企業側もすぐに概要を理解することができます。
ただし、調整力はやや抽象的な言葉であるため、わかりやすい言葉に変換することが必要です。ただ単に「私の強みは調整力です」と伝えるだけでは、企業側もイメージしづらいため、なるべく自分の強みにマッチする言葉に変換して伝えるようにしましょう。
- 協調性がある
- 相手の潜在的なニーズを読み取れる
- 物事を俯瞰的に見られる
- 落としどころを提案できる
- 異なる意見をまとめられる
②根拠:具体的なエピソードを盛り込む
結論を述べたら、続いてその強みがあることの根拠となるエピソードを伝えましょう。
具体的なエピソードを盛り込むことで説得力が増すだけでなく、過去の経験を通じて自分の人柄についても知ってもらうことができます。
ただし、エピソードの数が多いと話の主旨がずれてしまい、かえって伝わりづらくなる可能性があるため、具体的なエピソードは一つに絞るようにしましょう。

キャリアアドバイザー
もし複数のエピソードがある場合には、志望先が求める人物像によりマッチするエピソードを選ぶのが良いですよ。
自己PRのエピソードの選び方については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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③成果:結果や学んだことを具体的に示す
エピソードを述べたら、自分が取った行動によってどのような結果を得たのか、そしてその経験を通じて何を学んだかを示すようにしましょう。
成果を伝える際は、第三者でもイメージしやすいよう、数字などを用いてなるべく具体的に伝えることがポイントです。
- 好成績を残した → コンクールで○位を受賞した
- 売上が増加した → 前月より売上が○○%増加した
- 高評価を得た → 周囲から「○○」という評価を得た
特に大会やコンクールの受賞歴などは客観的な評価がしやすいため、そのような成果がある場合には積極的に伝えるようにしましょう。
④抱負:入社後にどのように調整力を活かしたいかを伝える
最後に、自分の強みである調整力を入社後はどのように活かしたいかを伝えて、自己PRを締めくくりましょう。
自己PRでは、単に自分の強みをアピールするだけでは不十分です。企業側は「その強みを活かして、どのように貢献してくれるのか?」といった部分も知りたいため、そこまで言及しておく必要があります。
入社後のビジョンまで伝えることで、入社後の活躍イメージを企業側が持つことができます。
入社後の自分をイメージするには、キャリアビジョンを描くのも効果的です。キャリアビジョンの作成方法については、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
自己PRの内容に不安がある場合、その不安を解消するために第三者の意見を取り入れることが有効です。友人や家族、大学の先輩など、身近な人に見てもらうことで、自分では気付かなかった視点や改善点を指摘してもらうことができます。
また、大学のキャリアセンターや専門のキャリアアドバイザーに添削を依頼することもおすすめです。自分の強みをより効果的に伝えるために、キャリアの専門家からのフィードバックを受けることで自己PRをブラッシュアップし、自信を持って就職活動に臨むことができます。
さらに、自分自身でも文章を客観視するための工夫が必要です。たとえば、少し時間を空けてから再度読み返したり、声に出して読んでみたりすることで、読みづらい部分や内容の矛盾に気付きやすくなります。「この自己PRを聞いて、採用担当者はどんな印象を持つだろうか?」と自問自答してみるのも有効ですよ。
印象ダウンになることも! 自己PRで調整力をアピールする際の注意点

調整力は企業側にとっても魅力的な強みではあるものの、伝え方によってはマイナスの印象につながる可能性もあるため、注意が必要です。
そこでここからは、自己PRで調整力をアピールする際の注意点について解説します。印象ダウンを防ぐためにも、事前にしっかりと確認しておきましょう。
自己主張ができない人と捉えられるような伝え方は避ける
調整力は伝え方によっては「自己主張ができない人」と捉えられる可能性があるため、注意が必要です。
企業が求める調整力とは、主体的に行動を起こして異なる意見をまとめたり、事前にトラブルを回避したりする能力を指します。そのため、自己主張ができない人と捉えられてしまうと「単に周囲に協調しているだけでは?」と疑われ、かえってマイナス評価につながる可能性があります。
そのような事態を避けるためには、主体性もあわせてアピールすることが重要です。

キャリアアドバイザー
目的達成や課題解決のために、自分自身の意志や判断にもとづいて行動した点を伝えれば、受け身や消極的な印象を払拭できますよ。
その場しのぎの行動と捉えられるような内容になっていないか確認する
調整力を発揮した経験も、内容によっては「その場しのぎの行動」と捉えられる可能性があるため、その点にも注意が必要です。
その場しのぎの行動では根本的な問題解決にはつながらないため、企業が求める調整力とは合致しません。自己PRに用いるエピソードでは、根本的な問題解決を図った姿勢も示すことが必要です。
たとえば、「部員同士で言い争いが発生したときに、自分が間に入って解決した」という内容では、確かにその場を収めることはできていますが、今後も同じようなことが起こる可能性があり、根本的な問題解決にはなっていません。
この場合は、「言い争いの原因は部員間での認識の違いであったと判明したため、以後は部活開始前に簡単なミーティングを実施して情報を共有することにした」という点まで伝え、根本的な問題解決を図った姿勢を示すようにしましょう。
こんな自己PRは避けよう! 調整力のアピールとしてNGな例文4つ
ここからは参考として、調整力のアピールとしてNGな例文を4つ紹介します。
「どういった点がNGなのか?」「どう改善すれば良いのか?」といった点も考えながら、チェックしてみてくださいね。
NG例文①自己主張ができない人と受け取られる可能性がある
私の強みは、協調性があることです。
私が大学時代に所属していたゼミでは、自分の考えをはっきりと言う人が多く、そのことが原因でメンバーと対立する場面も多くありました。しかし私は、自分の主張を通そうとするだけでは物事が先に進まないと気付き、以来、他人の意見や考えに合わせる姿勢を取るようにしました。
その結果、ゼミ内で意見が対立することも少なくなり、研究発表会では教授から最高評価であるA評価を得ることができました。

キャリアアドバイザー
他人の意見や考えに合わせる姿勢を取るという表現では、企業側から自己主張ができない人と受け取られる可能性があります。調整力をアピールする際は、自分の考えも主張したうえで意見をまとめられることを示すようにしましょう。
NG例文②その場しのぎの行動と受け取られる可能性がある
私の強みは、異なる意見をまとめることができる調整力です。
私が大学時代に所属していた演劇部では、演技の方向性についてメンバー同士で衝突することが多かったのですが、言い争いが起こるたびに私が仲裁に入り、双方の意見を聞いたうえでお互いが納得できる落としどころを提案し、仲間割れの防止に尽力してきました。
その結果、途中で部員が一人も抜けることなく、○○の演劇コンクールでは準優勝を果たすことができました。

キャリアアドバイザー
仲裁役として異なる意見をまとめてきた経験はアピールできていますが、言い争いが起こるたびに仲裁に入っていただけと捉えられる可能性があります。調整力をアピールするのであれば、衝突が起きないようにするための工夫や改善策など、根本的な問題解決を図った姿勢も示すようにしましょう。
NG例文③アピールポイントが絞れていない
私の強みは、トラブルを事前に回避できることです。
私は大学時代に野球部のマネージャーを務めていましたが、前任者から練習中の怪我が増えていると聞いていたため、専門書を読んだり他校のコーチにアドバイスを聞いたりするなどして、ウォーミングアップの方法や練習メニューを見直すことにしました。その結果、前年よりも練習中の怪我の発生率を30%ほど低下させることに成功しました。
また、私は野球部のマネージャーだけでなく、選手としてテニス部にも所属していました。兼任は大変な部分もありましたが、持ち前のマルチタスク能力を活かし、テニス部でも県大会ベスト4の実績を残すことができました。

キャリアアドバイザー
エピソード内に調整力以外の要素が含まれています。アピールポイントが複数あるとかえって伝わりづらくなるため、一つに絞るようにしましょう。
NG例文④エピソードや成果に具体性がない
私の強みは、問題発生時に適切な対策を講じられることです。
私は大学時代は民族研究のサークルに所属していましたが、2年生のときに市が主催するイベントに参加する機会がありました。イベントの準備にはさまざまなトラブルが起こりましたが、そのたびに適切な対策を講じて乗り越えてきました。

キャリアアドバイザー
エピソードに具体性がなく、説得力がありません。「具体的にどのようなトラブルが発生して、それに対してどのような対策を講じたのか」「そして、その結果どうなったのか」まで説明するようにしましょう。
調整力を自己PRに使おうとしている学生からよくある質問に回答!
調整力を自己PRとしてアピールしたいと考えているものの、そもそも自己PRにしても良いのか、どのような点に注意すべきか疑問を持つ学生もいるかと思います。ここからは、そういった学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。
調整力を自己PRでアピールしても問題ないですか?
調整力は企業側にとっても魅力的な強みであるため、自己PRにしてもまったく問題ありません。
調整力を発揮できる人材は、異なる意見をまとめて円滑に仕事を進められるほか、全体を俯瞰して事前にトラブルを回避したり、問題発生時に周囲と連携して適切な対策を講じたりすることができるため、企業側にとっても貴重な存在となります。
ただし、調整力という言葉はやや抽象的であるため、自分の強みを明確に伝えるためには、調整力をわかりやすい言葉に変換して伝えるようにしましょう。
自己PRで調整力を伝える際に注意点はありますか?
調整力は伝え方によっては「自己主張ができない人」と捉えられる可能性があるため、注意が必要です。企業が求める調整力とは、主体的に行動を起こして利害の対立を抑える能力を指すため、自己PRで調整力を伝える際は主体性もあわせてアピールするようにしましょう。
また、調整力を発揮した経験についても、内容によっては「その場しのぎの行動」と捉えられる可能性があります。その場しのぎの行動では根本的な問題解決にはつながらないため、自己PRに用いるエピソードでは根本的な問題解決を図った姿勢も示すようにしましょう。
自己PRで効果的に調整力をアピールして選考の突破を目指そう!
調整力は十分自己PRとしてアピールできる強みではありますが、やや抽象的な言葉であるため、わかりやすい言葉への変換が不可欠となります。また、調整力の自己PRは、伝え方によっては「主体性がない」などの印象につながる可能性もあるため、伝え方には細心の注意が必要です。
調整力を自分らしい表現に言語化して自己PRにすることで、効果的なアピールとなり他の就活生との差別化にもつながります。この記事で解説した内容も参考にしながら、自己PRで効果的に調整力をアピールして選考の突破を目指してくださいね。
調整力を自己PRとしてアピールしようと考えているのですが、調整力という言葉は少し漠然としたイメージがあります……。