目次
- 少しの工夫で基本技術者を効果的にアピールできる
- 基本情報技術者とは?
- 基本情報技術者とはITスキルが問われる資格
- 基本情報技術者のレベルと取得方法
- 基本情報技術者は就職に必須というわけではない?
- 大学生なら就職への熱意を伝えるために活用できる
- 大手企業の就職では有利に働くことも
- 基本情報技術者試験の勉強方法
- 市販の参考書を使って勉強する
- ネットで過去問を見て傾向を知る
- 基本情報技術者があるとよい職種5選
- ①プログラマー
- ➁システムエンジニア
- ③Webデザイナー
- ④サーバーエンジニア
- ⑤アプリケーションエンジニア
- 基本情報技術者を資格欄に書く際のポイント
- 資格名を正式名称で書く
- ほかの資格と西暦、和暦をそろえる
- 最後の行に以上と書かなくても大丈夫
- 基本情報技術者を自己PRに盛り込む際の4つのポイント
- ポイント①PREP法で書く
- ポイント②なぜ取得したいと思ったのかを明確にする
- ポイント③資格取得までの過程をアピールする
- ポイント④学ぶ姿勢も盛り込む
- 基本情報技術者の自己PR例
- 既に取得した場合
- これから取得したい場合
- 就職に活かせる! 基本情報技術者の上位資格も目指してみよう
- 応用情報技術者試験
- プロジェクトマネージャ試験
- ネットワークスペシャリスト試験
- 基本情報技術者を就職でアピールしよう! 計画的な勉強がおすすめ
少しの工夫で基本技術者を効果的にアピールできる
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。ITエンジニアを目指す学生からよく
「基本情報技術者の資格は必要なのでしょうか? 」
「基本情報技術者について、詳しく教えてください! 」
といった質問を受けることがあります、
ITエンジニアを目指す学生が気になる資格の一つである「基本情報技術者」。興味があるものの具体的にどのような資格かわからない学生も少なくないのではないでしょうか。
基本情報技術者は信頼度の高い資格のため、ぜひ就活を進めるにあたっておすすめしたい資格になります。そこで、この記事では、基本情報技術者の概要や、取得したことを就活時にアピールする方法などを解説していきます。ぜひ興味のある学生は参考にしてみてください。
基本情報技術者とは?
就活生
キャリアアドバイザー
確かに、そのような話はありますね。
就活生
でも、どんな資格なんでしょうか。取得するのは難しいのでしょうか……?
キャリアアドバイザー
基本情報技術者試験は情報処理機構(IPA)が実施している国家資格です。では、どんな資格でどの程度のITに関するレベルが必要な資格なのか、ご紹介しますね。
まずは基本情報技術者試験はとはどのような資格なのかを理解しましょう。詳しく解説しますので、是非確認してみてくださいね。
基本情報技術者とはITスキルが問われる資格
基本情報技術者試験はITエンジニアとして活躍するための登竜門のような資格で、「情報処理の促進に関する法律」という法律に基づいて、経済産業大臣が行っています。試験の受付や実施などを担当しているのは情報処理機構(IPA)です。
基本情報施術者試験の対象者はIPAのサイトによると「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」となっています。
「これからIT人材になりたい」「IT業界でも通用する基本的知識や技能を持っていることを証明したい」という人向けの資格です。
基本情報技術者のレベルと取得方法
実はIPAでは13の資格を実施していますが、そのなかで、基本情報技術者試験は、ITエンジニアに向けた試験としてはもっとも簡単な基礎編の資格にあたります。
ITの基礎的な資格としては、同じくIPAが実施しているものにITパスポートもありますが、それらはIT業界用ではなく、業務の中で一般的なITスキルを証明する資格です。
試験内容は午前、午後それぞれ150分ずつ、全部で85問に回答していきます。午前には80問が出題されますが四肢択一の試験のため、基礎がわかっていれば答えやすそうです。
試験は春と秋の一定期間、CBT方式で行われます。春期試験は1月頃、秋期は7月頃に、IPAのWebサイトから申し込めます。ちなみに合格率は30%から50%程度です。
ITパスポートを就活に活かしたいという場合はこちらをご覧ください。
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基本情報技術者は就職に必須というわけではない?
就活生
なるほど、しっかりとした資格なんですね。やはりITエンジニアになるには取得しておかないとダメなんでしょうか。
キャリアアドバイザー
弁護士や医師、ドライバー、保育士など、世の中には免許や資格がないとなれない仕事はありますが、ITエンジニアについては、とくに資格取得の必要はありません。だから、基本情報技術者も絶対に取得しなければダメというわけではないんですよ。
就活生
だとすると、わざわざ取得するメリットはないですよね。
キャリアアドバイザー
いいえ、ちゃんとメリットはあります。なぜ取得しておいたほうが良いのか、解説しますね。
基本情報技術者を持っていれば就活でアピールすることができるでしょう。職種によっては使用しない資格になりますが、資格の取得がおすすめな理由を解説しますので参考にしてみてください。
大学生なら就職への熱意を伝えるために活用できる
面接では仕事へのやる気を見せることが大切ですが、基本情報技術者を取得しておくと熱意を示せます。
基本情報技術者の資格は実務で活躍したい人に向けての資格です。その資格を取得したということは、仕事をがんばっていきたいと思っているということが企業にも伝わるでしょう。
また、資格を持っていることよりも、面接官は資格取得の過程を評価する場合があります。資格を取得したということは計画的に勉強を続けたことがうかがえます。取得までにコツコツと勉強したことや、壁にぶつかったときに乗り越えてきた経験などを、資格を持っていることで示せます。
大手企業の就職では有利に働くことも
実際に基本情報技術者の資格を持っていると、就活で有利になる場合もあります。とくに、大手企業の場合、評価の対象になりやすいといわれています。
理由としては基本情報技術者という資格の信頼性です。民間の検定試験ではなく国家資格であることから、信頼度が高くなっています。ITの基礎知識をしっかりと持っているエンジニアだということが、クライアントにも伝わり、有資格者がプロジェクトにいると営業上も有利になりやすいことから、取得を推奨しているところもあるようです。
一方、中小規模のベンチャーでは即戦力がもとめられ、実績、経験が評価されやすいことから、資格が採用試験に影響を与えることはないことも多いようです。
キャリアアドバイザーコメント加藤 大智プロフィールをみる
ITの知識を身につけるには実務の経験も大切です。しかし、実務ですぐに能力を発揮するためには基本的な知識をあらかじめ自ら勉強しておくことも重要といえるでしょう。
その手段の1つとして、資格の取得が挙げられます。 仮に就活でその企業を受けるまでに資格の取得が間に合わなかったとしても、勉強で身につけた知識は入社後に即戦力として活用できる可能性が高まります。また、面接時に勉強をしていることを伝えてIT領域への興味関心をアピールすることもできるでしょう。
ITエンジニアを目指すのであれば、時間に余裕がある場合はぜひ基本情報技術者の資格を検討してみてはいかがでしょうか。
基本情報技術者試験の勉強方法
就活生
基本情報技術者試験を取得する良いのでしょうか。また、勉強するにはスクールなどに通わないとダメでしょうか。
キャリアアドバイザー
では、勉強方法について紹介しますね。
基本情報技術者試験の取得するためのおすすめの勉強方法について紹介します。スクールなどに通わずに勉強する方法を解説しますので、参考にしてみてください。
市販の参考書を使って勉強する
基本情報技術者試験用の参考書や問題集は市販されているので、独学も可能です。どれを選ぶか迷うかもしれませんが、手に取って、自分にとってわかりやすいものを選ぶと良いでしょう。
基本情報技術者試験では、基礎理論(離散数学、応用数学、情報に関する理論、通信に関する理論など)、アルゴリズムとプログラミング(データ構造、アルゴリズム、プログラミングなど)、コンピュータ構成要素(プロセッサ、メモリなど)など、幅広い内容が出題されます。参考書や問題集を購入したら、受験日までの時間を考え、勉強の時間配分を意識してくださいね。
キャリアアドバイザー
苦手分野が生まれないように計画的に勉強していきましょう。
ネットで過去問を見て傾向を知る
基本技術者試験の過去問は公式サイトに掲載されています。現時点では解けなくても、まずは問いてみて、自分のレベルを確認するのをおすすめします。そのうえで、受験日までの勉強スケジュールを立ててください。
基本情報技術者試験の問題は、直近のものは非公開となっていますが、令和元年以前のものは見られます。また、ブログや動画サイトなどで傾向などを解説しているものもあるので参考にしてみても良いでしょう。
もし、自分で勉強するだけだとうまく進められないという場合は、通信講座、オンライン講座を活用する手もあります。通信講座などの会社は過去の豊富なデータを持っているうえ、試験内容の変更などと最新情報にも対応してくれるので頼りになります。
基本情報技術者があるとよい職種5選
就活生
基本情報技術者の資格って、IT業界で役立つのですよね。具体的にはどのような職業の人が取得していることが多いんですか?
キャリアアドバイザー
一口にIT業界といっても、プログラマーやシステムエンジニアなど、職種はさまざまですね。
基本情報技術者の資格を活かすことができる職種を紹介します。仕事内容も確認し、選択肢の幅を広げましょう。
①プログラマー
コンピュータを動かすための言語をプログラミングする仕事です。システムエンジニアが作成した設計書に基づいて、Python、C言語、JAVA、R言語、Swift、Rubyなどの言語を使ってプログラムを作成します。
現在、身の回りにあるさまざまなIT技術を応用したものは、業務に使う金融システムや物流システム、動画サイト、スマホアプリなども、プログラマーがいないと動きません。
プログラマーを募集している会社は数多くあります。ただし、多くの会社では即戦力をもとめ実績を採用の判断基準にしていることが多いので、業務経験のない新卒の就活生がアピールするには、基本情報技術者の資格を持っていると良いでしょう。
➁システムエンジニア
システム開発において、プログラマーが下流工程を担当するのに対してシステムエンジニア(SE)は上流工程を担当します。
上流工程とは主にシステム開発のなかで前半部分のフローを指します。システム企画、要件定義、基本設計、詳細設計のことで、それらを担当するのがシステムエンジニアです。上流工程でSAが作成した設計を基にプログラマーは作業を進めるので、システム開発の根幹を司る重要なポジションとなります。
キャリアアドバイザー
ITの知識は必要ですから、基本情報技術者の資格を取得しておくと、より信頼を得やすくなりますね。
③Webデザイナー
Web上の制作物に関するデザインをおこなう仕事です。私たちの周囲にある多くのものがデザイナーによってデザインされていますが、Webデザイナーはパソコンやスマホなどで見るWebページを、見やすく美しくデザインしています。
Webデザインにもとめられるのは美しさだけではありません。私たちユーザーがWebページを見ながら快適に、さまざまな情報を得たり、サービスを利用したりできるように、UI(ユーザーインターフェース)の操作性を良くするように工夫するのもWebデザイナーの仕事です。
Webページを構成するための言語を使ってコーディングするので、言語の知識が必要になります。ほかのスタッフとコミュニケーションをとるためにも、基本情報技術者試験で学ぶ基礎知識は役立ちますよ。
④サーバーエンジニア
基本情報技術者の勉強過程で培った知識は、サーバーエンジニアの業務にも役に立ちます。
サーバーエンジニアは、システム開発のなかでサーバーを動かすためのアプリケーションを主に担当し、サーバーを構築、設計をして、保守運用までおこないます。
サーバーエンジニアの具体的な仕事としてはサーバーシステムのセキュリティ対策や、障害が発生したときの対応などもおこないます。多くの人がインターネットを使う現代では、とても需要の高い仕事です。
⑤アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアはITシステムのなかのアプリケーションを作るのが仕事です。主にアプリケーションの開発全般にかかわり、要件定義から設計やプログラミング、テスト、運用、保守も担います。
プロジェクトによってはプログラマー、SE、全体を束ねるプロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトリーダー(PL)にわかれており、それぞれ作業をおこなうなかで、下流工程を担当する人をアプリケーションエンジニアと呼ぶ場合もあります。
アプリケーションエンジニアはITに関する高い知識、スキルが必要ですが、仕事をするうえで信頼の証明として基本情報技術者取得をする人も多くいますよ。
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基本情報技術者を資格欄に書く際のポイント
- 資格名を正式名称で書く
- ほかの資格と西暦、和暦をそろえる
- 最後の行に以上と書かなくても大丈夫
基本情報技術者は履歴書の資格欄にも記入ができます。せっかく取得した資格なのでぜひ記入してアピールしてください。
キャリアアドバイザー
ここからは、資格欄に基本情報技術者を書く際のポイントを紹介します。
資格名を正式名称で書く
基本情報技術者以外にも、資格欄に資格を書くときのポイントは、正式名称で書かなければいけません。意外に私たちは日ごろ、資格名を略称で使っている場合が多く、履歴書にもつい正式名称以外で書いてしまいます。たとえば普通自動車第一種免許も、普通自動車免許などと書いてしまうので、注意が必要です。
基本情報技術者の正式名称は「基本情報技術者試験」です。そして、その後にスペースを空けて「合格」と書きます。運転免許証のような免許の場合は取得ですが、基本情報技術者試験の場合には合格になるので気を付けてください。
ほかの資格と西暦、和暦をそろえる
長く日本に住んでいても悩ましいのが取得年を「西暦で書くか」「和暦にするか」ではないでしょうか。
西暦とは世界共通で使用している年数のことで、2022年は西暦です。和暦は日本特有のもので、2022年は令和4年ですが、令和4年が和暦となります。オンライン上でも西暦と和暦の対応表が紹介されているので活用してください。
履歴書にどちらで書くのがふさわしいのかといえば、結論としてはどちらでもかまいません。ただし、西暦と和暦が混在していると混乱しやすいので、どちらかにそろえましょう。
最後の行に以上と書かなくても大丈夫
学歴の欄は最後の行につい「以上」と書きたくなりますが、資格欄の場合には必要ありません。
以上と書くのは、書き足しを防止するためです。学歴・職歴欄の場合には、もうこれ以上ありませんと、最後の行の右端に「以上」と書きますが、資格欄では不要となっています。
以上と書くように指導している資料も見られ、悩んでしまうところですが、以上と書いても、書かなくても、選考には大きな影響はないでしょう。
キャリアアドバイザーコメント石川 愛プロフィールをみる
資格を履歴書に記載する場合には「合格」と「取得」の2種類の書き方があります。合格は一定の基準に達したら合格証が交付されるものです。取得は免許証が交付されるもので、その免許証がないと業務をおこなえないとされます。万一記載方法を間違えてしまったとしてもそれだけで選考に大きな影響を与えるわけではありませんが、どちらに当てはまるかがわからない場合には公式サイトの情報などを確認してみてください。
またこうした免許や資格に関連した日付を書く際は、受験日ではなく免許証や合格証明書に記載された取得日を書くようにしてください。
取得した日付が時系列に書かれていないと、読み手に不親切な印象をもたらせてしまいます。これまでに自分が取得をした資格を整理して、「そういえばこれもあったから書き足そう」ということがないように注意をしてください。
基本情報技術者を自己PRに盛り込む際の4つのポイント
- PREP法で書く
- なぜ取得したいと思ったのかを明確にする
- 資格取得までの過程をアピールする
- 学ぶ姿勢も盛り込む
キャリアアドバイザー
基本情報技術者の資格は、自己PRに盛り込むのも手ですね。
就活生
資格欄以外でも書いていいんですか?
キャリアアドバイザー
もちろん、問題ありませんよ。資格を持っていることは自分の強みになりますし、取得の過程で努力したことは、エンジニアになりたいという気持ちの現れですから、十分に自己PRの材料になります。
基本情報技術者の資格は自己PRでアピールすることができます。アピールする際はちゃんと文章としてわかりやすく、なぜ取得したのか、どのように努力したのかなどが伝えられるように意識しましょう。
では、基本情報技術者を自己PRに盛り込む際のポイントを4つ解説します。
ポイント①PREP法で書く
就活で書く文章は一般的にはPREP法で書くのをおすすめします。PREP法は文章を以下のような流れで構成するというものです。
- P…Point(結論、要点)
- R…Reason(理由)
- E…Example(例)
- P…Point(結論)
最初のPで結論をいうことで、何について書こうとするのか読み手にわかってもらうようにします。自己PRの場合には、自分の強みを最初に書く人が多いですね。
Rで、Pに対する理由や補足を書きます。「なぜPが自分の強みなのか」「なぜPのように思ったのか」などを伝えます。
EはPを裏付けるエピソードなどを書きます。Eで自分が取得した資格や、資格取得に至った過程を書いても良いですね。
RとEは必ずしも分離させる必要はありません。書きやすい自然な流れになるようにしましょう。
そして最後にPを伝えます。改めて冒頭のPの言い方を少し変えて伝えることで、印象が読み手に強く残るようにします。または、Pで言った自分の特性を、今後、仕事のなかでどうやって生かすかについて盛り込むことで、就職へのやる気を見せるという方法もあります。
ポイント②なぜ取得したいと思ったのかを明確にする
自己PR中では、取得したいと思った動機をはっきりと伝えることが大切です。動機としては以下のようなものが考えられます。
- ここまで学んできたITスキルのチェックをしたかった
- 試験のための勉強を通じてITの基本を体系的に身に着けたいと考えた
- 仕事をしていく上で、IT知識を持っていることを客観的に示したかった
- 仕事に役立てたいと考えた
正直に言えば、就活で履歴書に書ける資格がほしかった、就職後に資格手当がもらえるなどの理由で取得を目指した人も多いかと思います。
しかし、就活に役立てたいと思ったということは、資格取得をしてエンジニアになりたいと思ったからではないでしょうか。就活のために取得したのではなく、エンジニアになるために、取得をしたかったという気持ちを伝えましょう。
ポイント③資格取得までの過程をアピールする
基本情報技術者を含め、資格についてアピールする際は「資格を取得しました」というだけではなく、取得までの過程をエピソードとして盛り込むのも良いでしょう。
自己PRで資格取得を盛り込むことで与えられる印象は「継続力がある」「計画的である」「熱意がある」ではないでしょうか。それらの力や気持ちは、就職後にも役に立つものです。
資格取得の過程でなかなか成績が上がらず、懸命に勉強をして壁を乗り越えたことや、アルバイトや学業があるなかで、計画的に資格取得を目指したことなど、具体的にエピソードを伝えてみてください。
ポイント④学ぶ姿勢も盛り込む
資格取得を目指すなかで、日ごろからどのように学ぼうとしているのかの姿勢も見えると、よりよい自己PRになるでしょう。
いかに成果にこだわったのか、成果をもとめるなかで工夫したことを伝えることで、これからの仕事への向き合い方も想像してもらうことができます。コツコツと少しずつ学んでいったのか、独創的な勉強のアイデアを生み出したのか、周囲の先輩や先生にアドバイスを受けたのか、自分らしい学びのスタイルも見えるようにしましょう。
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基本情報技術者の自己PR例
就活生
実際に、どのような自己PR文を書けば良いのでしょうか。
キャリアアドバイザー
そうですね、説明だけでは具体的なイメージが湧かないと思うので、ここからは基本情報技術者試験合格者用の自己PR例を紹介します。NG例や、これから取得予定の人向けの例文も解説しますね。
就活生
参考にしながら、僕も自分なりの自己PR文を作成してみます。
既に取得した場合
既に取得した場合には、取得した動機や、取得の過程を盛り込むとより良いでしょう。
せっかく既に取得しているのですから、取得までにたいへんだったことや、努力・工夫したことを伝えられると印象に残る自己PR文になります。
一方、NGとしてはただ資格名を羅列だけしてあると、資格欄との差別化ができず意味のないものになってしまいます。読み手も、何をアピールしようとしているのかがわかりません。
また、資格と一緒にエンジニアとしての知識をアピールしたいからといって、専門用語ばかりで読みづらくなるのも避けましょう。
OK例
私の強みは目標を定めたらコツコツと継続して努力ができるところです。将来はシステムエンジニアやWebディレクターになりたいと、大学は情報処理学科を選び、自分でもWebサイトの運営をするなど、勉強を続けました。
また、昨年は自分のスキルを試したいと基本情報技術者試験に挑戦し、合格することができました。勉強中はゼミのグループ発表とも重なり忙しかったのですが、タブレットを使って徹底的にスケジュール管理をし、時間を捻出しました。
就職後も継続的に努力をし、スキルアップしていきたいと思っています。
キャリアアドバイザー
努力家であるという自分の強みと、ITエンジニアになりたいという気持ちが、かみ合っていると思います。
そのなかで、資格の話が自然と盛り込まれているので、違和感なく読み進められますね。
NG例
私は勉強することが好きで、数々の資格を取得してきました。実用英語技能検定、TOEIC、秘書検定、マイクロソフトオフィススペシャリスト、ITパスポートなどです。昨年秋には基本情報技術者試験にも合格できました。
勉強することは将来のためにもいろいろ役立つと思っています。これからも機会があればチャレンジしたいと考えています。
キャリアアドバイザー
勉強が好きという姿勢を見せるのは良いのですが、資格名を羅列しているだけで中身の薄いものとなっています。
また、就活生に人気の資格ばかりで、いかにも就職の為に取得したという印象になってしまっています。
これから取得したい場合
まだ合否の結果が出ていない場合や、取得に向けて勉強中だとしてもアピールは可能です。
基本情報技術者試験は春と夏の一定期間おこなわれていますが、タイミングが合わず、取得できていない人もいるでしょう。そのような場合でも、エンジニアになりたいという気持ちや自分の強みとともに、基本情報技術者試験を取得したいと思っていることを伝えてください。
ただし、取得済みの人に比べると弱いので、メインのエピソードにするのではなく、ほかの話題の補助的に使うのをおすすめします。また、勉強について努力していることを数値化して表現できるとなお良いでしょう。
NGとしては、なぜ取得したいと思っているのかがわからない文章です。また、強みと資格取得がかみ合っていない自己PRも見られるので注意しましょう。
OK例
私の強みは諦めずに努力を続けられることです。中学と高校時代にはソフトボール部に所属していましたが、体を鍛えるため、毎朝5時に起きて、ジョギングと筋トレを欠かしませんでした。また、大学では学業もアルバイトもおろそかにしないと誓い、大学では2年次に学業優秀で表彰され、アルバイトでは3年間、ファミリーレストランでがんばりました。
最近では、ITエンジニアを目指す中で自分の知識を高めたいと、基本情報技術者試験の受験をし、現在は結果を待っています。もしダメでも秋に再チャレンジしたいと考えています。
持ち前の諦めない気持ちを生かし、社会人でもしっかりと企業の役に立てる人材になりたいと思っています。
キャリアアドバイザー
粘り強さが文章全体から伝わってきます。基本情報技術者試験の合否はわかっていないものの、粘り強さを表現するためのエピソードとして、うまく盛り込めていると思います。
NG例
私はとてもまじめな性格だと周囲からもよく言われます。中学時代にホームページを作る授業でITに興味を持ち、大学入学時からITエンジニアを目指して努力を続けてきました。現在はITエンジニアになるのに必要な情報技術者資格取得のため、毎日勉強に費やしています。勉強方法としては週に2回のペースでオンライン講習を受け、他の日は問題集を解くようにしています。
目指すのは秋期試験の合格です。必ず合格したいと考えています。
キャリアアドバイザー
合格までの過程のアピールが、ただ勉強法を書いているだけのため、人側が伝わらずあまり内容が印象に残らないでしょう。
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キャリアアドバイザーコメントアドバイザー
一昔前までは、「IT」と聞くと理系の人材だけが就職をするようなイメージを持たれていました。しかし近年では情報科目が受験の科目になってきているように、文系の人であっても ITの知識を習得をしたり、IT業界に就職をすることは一般的となってきています。
それでもやはり、まだまだ企業側が「文系の人材はITに少し抵抗があるかもしれない」という先入観を持っているケースがあることも否めません。そのため文系学生こそ、ITに関連する資格を取っておくことで、ITに興味関心があることを伝える材料になるでしょう。
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就職に活かせる! 基本情報技術者の上位資格も目指してみよう
キャリアアドバイザー
実は基本情報技術者よりも上位の資格があるって知っていますか?
就活生
いいえ、知りませんでした。
キャリアアドバイザー
IPAが実施している国家資格には、より高度な知識が必要な資格や、特定の分野に特化した資格があるんですよ。
ここでは基本情報技術者よりも難易度の高い資格を紹介します。持っているとアピールにつながりますが、上位資格になるほど特定の職種、分野に細分化されていくため、かなり合格が難しいということは覚えておきましょう
応用情報技術者試験
キャリアアドバイザー
基本情報技術者の1つ上の資格で、応用編の問題が出題されます。余力があったら挑戦してみてください。
対象者は「高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」となっています。ITエンジニアとして必要な応用技術を持っていることが証明できます。
試験は例年、4月と10月に行われます。午前中が150分で、出題数は80問、回答数80問の四肢択一方式、午後が同じく150分で、記述式で全11問中5問を選択して解答するというものになっています。
キャリアアドバイザー
令和4年春期試験の応募者は4,9171人で、合格率は24.3%です!
プロジェクトマネージャ試験
キャリアアドバイザー
高度IT人材としての専門分野を持ち、システム開発Projectでプロジェクトマネジメント業務をおこなう人が対象となりますが、大学生でも受けることが可能です。
組織の戦略やシステム全般について理解する力や、プロジェクトを計画的に進める力などがもとめられます。プロジェクト全体を統括してシステム開発をしていくには、予算、スケジュール、品質管理に関する知識を持っているだけではなく、関連法案についても熟知していなければなりません。
合格率は令和3年度秋期試験は14.4%で、難易度は高くなっています。プロジェクトマネージャ試験に合格すると、中小企業診断士試験、ITコーディネータ試験、弁理士試験などの一部が免除されます。
試験は例年、10月に実施されます。午前午後合わせ全300分で行われ、多肢選択式と記述式、論述式で出題されます。
ネットワークスペシャリスト試験
キャリアアドバイザー
ネットワークのスペシャリストを目指す人に適した資格ですね。レベルの高い資格で、すでにネットワークエンジニアやインフラ系エンジニアとして活躍している人が受験してますが、とくに受験資格がないので、誰でも挑戦できます。
対象者は高度IT人材として確立した専門分野を持つ人で、ネットワークに関する固有技術を駆使して、システム基盤の企画から保守まで、中心的な役割を果たせる専門家として活躍している人が主な対象です。
受験には、ネットワークに関する高い知識と技術を持っている必要があります。ある程度実務経験がないと難しいので、エンジニアとして就職後、取得を考えても良いでしょう。
試験は例年4月頃におこなわれています。令和4年の春期試験では1万2832人が受験し、合格率は17.4%でした。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
高度な資格を持てば持つほど、他の学生と差別化ができると思う学生もいると思います。もちろん高度な資格取得は選考でも有利に働くことは大いにありますが、就職活動は資格そのものだけではなく、人柄や志望動機などさまざまな観点から評価をされることを忘れないようにしてください。
資格の受験勉強に時間をかけすぎてしまい、肝心のそのほかの就活対策がまったくできておらず、面接でも何も話せなくなってしまっては本末転倒です。自分自身の状況を客観的に見つめながら、時間配分に注意してバランスよく対策を進めましょう。
基本情報技術者を就職でアピールしよう! 計画的な勉強がおすすめ
IT業界向けの資格として基本情報技術者試験があります。国家資格のため信頼性が高く、IT業界に進みたい大学生も、取得している人が多くいます。目指す職種との相性も考えつつ、計画的に勉強してみてくださいね。
基本情報技術者は履歴書や面接などで、取得したことを自己PRに盛り込むことができます。取得したというだけではなく、取得した目的や、取得までの過程で努力したことなどもアピールできれば、物事に前向きに取り組む姿勢が採用担当者に伝わるでしょう。
大学を出たらITエンジニアとして働きたいと思っているのですが、それならば基本情報技術者の資格を取得しておいたほうがいいよ、と聞いたのですが。