目次
- 社長面接は逆質問で高評価を得よう
- そもそも社長面接とは? これまでの面接との違いを知ろう
- 面接官
- 評価ポイント
- 社長面接でするべき逆質問とはどんなもの?
- 社長面接での逆質問は3つに分類して対策するのがおすすめ
- ①企業に関すること
- 仕事をするうえで、もっとも大切にすべきことを教えてください
- 今後はどのような事業に力を入れるのでしょうか?
- ○○事業の今後の展望について教えてください
- この会社で解決したい社会課題を教えてください
- ②社長自身に関すること
- 会社を経営するうえでもっとも大切にしていることは何ですか?
- これまでどのようにキャリアを積みましたか?
- 今までで一番苦労した経験を教えてください
- 社長の将来の夢やビジョンを教えてください
- ③入社後に関すること
- 入社するまでに準備しておいたほうがいいことはありますか?
- 将来に向けてどんな準備をすればいいですか?
- 〇〇という業務をおこなうために必要なことはありますか?
- 御社で活躍する社員に共通していることは何でしょうか?
- 社長面接でNGな逆質問4つ
- ①企業に関する基本的なこと
- ②待遇に関すること
- ③受け身な質問
- ④「特にありません」と答える
- 逆質問を考える際にやっておくべきこと
- 念入りに企業研究をおこなう
- 自分の入社後の姿をイメージする
- 質問に対して仮説を考えておく
- 社長面接での逆質問について学生からよくある質問に回答!
- 社長面接の逆質問で意欲を伝えて高評価を目指そう
社長面接は逆質問で高評価を得よう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から
「社長が面接官の時にも逆質問をするべきですか?」
「社長に対する逆質問はどのような内容がいいですか?」
という質問を多く受けます。
就活の最終面接は、企業によっては社長が面接官を担当することもあります。そのため、最終面接は社長面接と呼ばれることも多いです。一般的に一次や二次は人事担当者や現場社員が面接官を担うことが多く、見られるポイントが異なります。
もちろん社長面接でも定番の逆質問はありますが、ここで何を聞くかはしっかり考えておかなければなりません。この記事では逆質問で社長に対して何を聞くべきか、何を聞くと評価されやすいのかを徹底的に解説します。最後の関門である社長面接を攻略し、内定をつかむためにきちんと対策をしておきましょう。
社長面接全般に関してはこちらの記事を読んで対策しておきましょう。
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そもそも社長面接とは? これまでの面接との違いを知ろう
社長面接にたどり着くまでに、一次面接、二次面接と複数回面接をおこなってきたと思いますが、そのどれもに対し同じ対策をおこなっていては突破できなかったはずです。それと同様に、社長面接もこれまで通りの対策や逆質問では、好印象につなげ突破に結びつけることは難しいと言えます。
社長面接の逆質問を考える前に、まずは社長面接とこれまでの面接との違いについてきちんと理解しておきましょう。そうすることで、するべき逆質問はどんなものかが見えやすくなりますよ。
面接官
一次・二次面接は採用担当の社員や入社後に働く現場の社員が担当することが多かったですよね。採用担当はその企業の人事にもっとも精通した人物であり、自社の社員の特徴などをよく理解しています。また現場の社員はおこなう業務やその業務において必要なスキルなどについて、誰よりもよくわかっている存在です。
一方、社長は社員や業務よりももっと広い視野で、その企業全体についてもっともよく理解している人です。これからどのような事業をおこなおうとしているのか、また業界についての理解も詳しいでしょう。それぞれの面接官ごとに、どこに知見が広いかが大きく変わってきます。
評価ポイント
一次面接や二次面接では、社員や業務についての理解が深い人が面接官でした。そのため、これらの面接ではともに働く素質はあるかという点がチェックポイントです。
就活生の人となりや社会人として最低限のコミュニケーション能力の有無、そして現場で活躍することができるかという、「人柄」「スキル」などについてが多くみられる傾向にあります。
そういった面接を突破し社長面接まで進んだ学生は基本的に「自社で求める水準は満たしている」と判断されています。そのうえで、社長面接はその学生に「内定を出すか出さないか」の最終決定の場です。つまり社長面接で見られているのはスキルや人柄よりも「志望度の高さ」や「入社への覚悟」などが見られています。
企業にとって、せっかく内定を出した学生に内定辞退をされてしまうのは避けたいところ。加えて、せっかく入社した学生が早期に離職するのも同様に痛手です。そのような事態を防ぐために、熱意や意欲の確認がメインでおこなわれるのです。
社長面接でするべき逆質問とはどんなもの?
ここまでの説明を踏まえると、社長面接でするべき質問が見えてきたのではないでしょうか。
一次・二次面接のようにその企業で働く社員や業務について詳しい面接官に対しては、業務にかかわる質問や社内環境に関する質問をするのが望ましいといえます。
社長面接では、実務レベルの質問ではなく会社全体を包括するような質問をすると良いでしょう。企業の今後の展望やこれからさらに利益を伸ばしていくための方策などについてたずねてみると高評価につながるはずです。社長が面接官であることをしっかりと理解しそれに合わせた質問ができると、志望意欲や熱意の高さも伝わりやすくなりますよ。
面接における適切な回答時間に関して知りたい学生は、こちらの記事を参考にすると良いでしょう。回答のまとめ方や練習方法について詳しく解説しています。
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面接の回答時間は、社会人として必要な素養が備わっているかを判断する重要な評価ポイントの一つです。 この記事では、状況別の解説、文章の作成方法、話し方のコツについてキャリアアドバイザーが詳しく解説しています。 面接の回答時間に明確な正解はありませんが、焦らないよう徹底した準備を心がけましょう。
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社長面接での逆質問は3つに分類して対策するのがおすすめ
社長面接での逆質問は3つに分類してみるのがおすすめです。そうすることで逆質問が考えやすくなります。この傾向を頭に入れて、ここからは社長面接でするべき逆質問例を見ていきましょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
基本的には仕事に関すること、就職後に関係することが高く評価されやすい傾向にあります。
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面接で聞かれる質問に答えられるか不安ですよね。ただ、何を質問されるか分からず対策しようにも出来ない人は多いはず。
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①企業に関すること
社長だからこそできる逆質問であり、ここがもっとも重きをおいてするべき逆質問といえるでしょう。ただし、手当たり次第に企業についてたずねればいいわけでもありません。必ず「その情報を得てどうしたいのか」を考えたうえで質問をするようにしてくださいね。
仕事をするうえで、もっとも大切にすべきことを教えてください
どんな会社であれ、その会社で働く社員に共通する軸やマインドは必ずあります。そしてその軸やマインドの根幹にあるのが社長であり、採用の最終決定権を持つ社長こそ、その軸やマインドについてもっとも理解し、大切にしているはずです。つまり、この質問をすることでどんな価値観を大切にしている企業であるのかを知ることができます。
逆質問は意欲のアピールとしても効果的ですが、自分と企業との相性をはかるのにも役立ちます。企業のトップに立つ社長の考えを知ることは、入社すべきかどうかを決める際の重要な指標になります。社長の考え方や価値観に共感できなかったり違和感を感じたりすることがあるかもしれません。納得のいく企業に入社して長く勤めるためにも、ぜひ聞いておきましょう。
今後はどのような事業に力を入れるのでしょうか?
事業展開について聞き企業全体の動きを知っておくと、自分がやりたい仕事が実現できるかどうかの判断材料ともなります。今後の事業展開によっては、やりたい仕事が増える、あるいはやりたかったことができなくなることもあります。社長の返答次第で就職すべきかどうかの意思決定にもつながるため、悩んでいる人はぜひ聞いておくと良いですね。
また、事業展開について聞くのは評価の面でもおすすめです。将来的な企業の動きを気にする=長期的に働く意欲がある、仕事への関心があるとみなされ、評価される場合も多いでしょう。
○○事業の今後の展望について教えてください
現在は多くの企業が、ひとつの事業だけでなくさまざまな事業を展開しています。その中にはこれから伸ばしていきたい事業もあれば軌道に乗りきり安定している事業などさまざまな事業が存在していることでしょう。事業の展望によって、今後その企業がどのような方向に進みたいのかが見えてきます。
このときは、その企業でおこなう事業の強みや、逆に弱みに感じている部分について事前に把握しておきましょう。逆質問で触れられれば、「よく会社のことを調べられている」とプラスの評価を受けられるでしょう。
この会社で解決したい社会課題を教えてください
基本的に、企業はどれも何らかの社会課題を解決したいと考えて設立されています。そして学生も、その企業で働くことで、社会に何らかの良い影響をもたらしたいと考えているのではないでしょうか。企業が解決したい課題と、学生が社会にもたらしたいこと、その双方が合っていれば、同じ方向性で動いていくことができるはずです。
ただし、こういった内容はすでに企業のホームページ(HP)などに記載されていることも多いです。事前によくHPや採用サイトなどを調べ、書いてあった場合は詳しく理解を深める目的でたずねるようにしましょう。
②社長自身に関すること
基本的に、その会社でおこなう事業や業務は社会の変化に応じて変わることもあります。当時おこなっていた事業でも、3年後には情勢を鑑みて撤退することもありますし、まったく関係のない新規事業を始めることもよくあるもの。事業や業務に魅力を感じていると、そういった際にモチベーションが低下してしまうことも考えられます。
しかし、社長について理解し社長の考えに共感していると、仮にどんな業務をおこなうことになっても、その企業で取り組む仕事へのモチベーションがなくなることは少ないでしょう。仕事への熱意を損なわないためにも、社長について理解し共感できるか判断しておくことは非常に重要です。
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会社を経営するうえでもっとも大切にしていることは何ですか?
会社を経営するうえで社長が考えることはさまざま。たとえば新規事業をどんどんと立ち上げ、企業の成長や利益を第一に考える社長もいれば、「人財」として従業員をもっとも大切にしている社長もいるでしょう。または社長だからこそ組織のトップでドンと構えていることが安心感につながると考える社長もいれば、従業員と同じ目線でともに並走することが大切だと考える社長もいるはずです。
社長の考えがさまざまであるように、どのような社長と働きたいかも人によって変わるでしょう。自分がともに歩みたい社長であるかの判断基準となりますね。
これまでどのようにキャリアを積みましたか?
最近では若い社長もいますが、多くの場合で年齢層は高く、50代や60代ということがほとんどでしょう。そのため、長い社会人生活のキャリアを聞くのもおすすめです。どのように社長の座にまで登り詰めたのか知っておくのも役に立ちます。
キャリアに関する質問がおすすめなのは、社長が学生の興味関心の強さを把握することができるからです。成功ヒストリーを聞かれて嫌な顔をする人はあまりいません。むしろ気持ちよく話してくれるはずです。社長のキャリアについて事前に調べておき、深く知りたい経歴についてピンポイントで質問するのもいいですね。「なぜそれが気になるのか」も説明できるようにしておきましょう。
質問する前に、自分自身のキャリア形成の考えもしっかりまとめておくと質問の幅が広がります。
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キャリア形成とはなりたい自分に近づくためのステップ! 考え方を徹底解説
キャリア形成とは仕事の経験やスキルを計画通りに積んでいくことです。このビジョンが明確だと周囲と差別化できますよ。 この記事ではキャリア形成のために必要な力や方法などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、学生のうちから考えを深めておきましょう。
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今までで一番苦労した経験を教えてください
社長であれば、これまでのキャリアの中で必ず苦労した経験があるはずです。一から会社を立ち上げるのは容易なことではありませんし、先代から社長を引き継いだとしても、生半可な努力では社長まで上り詰めることは難しかったはずです。
また、多大な費用がかかる新卒採用をおこなうほどの企業であれば、企業規模もそれなりのはずです。そこまで企業を大きくしたり、そこまでの企業を束ねる社長であれば、一度や二度ではなく多数の困難を乗り越えていることでしょう。その苦労を聞きたいという姿勢は好印象なはずですし、自身が行き詰まりつらいことがあったときに、その壁を乗り越えるためのヒントにもなるはずです。
社長の将来の夢やビジョンを教えてください
社長の夢はすなわち企業としての夢となります。そして企業のビジョンは社員全員に共通する夢でもあります。会社としての目指す方向性を理解しようとしているのが伝わるため、評価につながる可能性は高いでしょう。また自分がその夢に共感できるか考えることで、ミスマッチを防ぐのにもつながります。
また、今後社会人としてキャリアを歩むうえで社長という企業のトップの夢を知ることは非常に参考になるはずです。自分のキャリアを考えるためにもぜひたずねてみてください。
③入社後に関すること
入社後についてたずねることで、自身の将来についてきちんと考えられていることをアピールできます。ただ「入社したい」とアピールする学生よりも、入社後の姿まできちんとイメージできている学生のほうが熱意や意欲の高さを感じられますよね。
また、企業と学生の歩みたい方向性が同じかどうかも確認できます。進みたい方向性が違えば、そのうちミスマッチを感じてしまうこともあるでしょう。それを防ぐために、企業と学生が同じ方向を向いて進んでいけるかの双方の確認にもなるのです。
入社するまでに準備しておいたほうがいいことはありますか?
具体的な業務にかかわる質問のため、社長面接には向いていないと思う学生もいるかもしれません。しかし、この質問からはその企業に入社したいという意欲がよく感じられます。
社長面接では熱意のアピールがもっとも重要です。入社意欲が高いことを感じさせる逆質問は積極的にしていきましょう。
将来に向けてどんな準備をすればいいですか?
社員の昇進などについての最終決定権を持つのも社長です。これまでどのような社員がどのような役職に就いたか、またその役職に就くまでにどのようなスキルを得て条件を達成する必要があるかは誰よりも熟知しているはずです。成し遂げたい夢や目標がある場合は、それまで歩むべき道のりをたずねてみるのも一手です。
将来の目標に向けて、ステップを段階的に進もうとする意欲が伝わり好印象につながるはずですよ。
〇〇という業務をおこなうために必要なことはありますか?
まずは企業の業務をきちんと理解している点で、企業理解が深まっていることを示せます。加えて、入社後に何がやりたいかが業務単位で明確なため、入社意欲の高さもよくわかります。
ここでは、新卒が現実的に就ける業務やその業務に就くまでのキャリアパスを理解し、スキルレベルでの質問をする必要があります。たとえば学生に人気のマーケティング職ですが、入社後すぐにマーケティングができる企業は多くありません。別の業務で経験を積んだのちにセカンド、サードキャリアとして配属されることが多いです。
こういった、決まったキャリアパスを理解しないまま質問してしまうと逆にマイナスの評価につながることも考えられます。質問の際はステップについてたずねるのではなくあくまでスキルレベルで必要なことをたずねましょう。
御社で活躍する社員に共通していることは何でしょうか?
今説明した通り、社員の昇進などについて基準や決定権をもっているのは社長です。そのため、活躍している社員については熟知しているはずですし、共通点についてもある程度は把握しているはずでしょう。特に従業員数が多くなかったり、社長と社員との距離が近い企業であればそれはなおさら。
この質問からはキャリアアップをしたいという成長意欲を強く感じられます。働くことに対し意欲的な様子が伝わり、評価も高くなるのではないでしょうか。
キャリアアドバイザーコメント伴 美寿々
質問する内容によると思いますが、内容は企業ごとに変えなければいけないわけではないと思います。上記であげた例であればどの企業でも使える質問項目ですので、すべての企業で同じ質問をしてデータを自分なりにとっていくのも、最終的にご自身で企業を選ぶ基準にもなるのでおすすめではあります。
ご自身の「なりたい姿」や「成し遂げたいこと」に対して考えられる項目を用意できるといいですね!社長は成し遂げたいことを実現できた成功者です。成功者が掲げてきた目標や、それに対してすべきことは何だったのかを聞き出してストックしていくことは、就職をした先にも自分のためになる情報なのでおすすめです。できれば独自の質問項目を考えてみましょう!
社長面接でNGな逆質問4つ
高評価が得られる逆質問がある一方で、NGな質問例もあるため注意しなければなりません。NGな質問をしてしまうと、プラス評価にならないどころか、マイナス評価になることも多いです。逆質問は面接の最後におこなうものですし、ここで悪印象を与えてしまうと、全体を通したイメージも悪くなります。逆質問で悪印象を与えてしまう例は、大きく4つに分けられます。プラスの評価を勝ち取るだけではなく、マイナス評価も与えないよう注意して、上手に評価を獲得しましょう。
①企業に関する基本的なこと
企業に興味関心を示すことは大切ですが、調べて簡単にわかる、基本的な内容を質問するのはNGです。基本的な内容を質問すると、基本的なことを知らない=企業への興味が薄いと判断されてしまいます。
興味のある企業なら基本的な情報を事前におさえるのが普通で、逆質問ではもっと深掘りした内容を聞くはずと企業は考えます。社長面接までには何度も面接を繰り返していますし、最後の段階で基本的なことを聞いてしまうと余計に悪印象を与えてしまうため、注意しなければなりません。
- 事業内容について教えてください
- 海外拠点は何箇所ありますか
- 従業員は何名ですか?
- 主要な取引先はどこですか?
- 売上はどのくらいですか?
②待遇に関すること
待遇に対するこだわりが強い逆質問は避けましょう。条件面を提示するということは「条件さえいいなら他の企業に就職するのではないか」とも思われます。特に社長面接では内定が目前に迫っているため、就職するかどうかの意思決定に大きく関係すると判断されかねないため注意が必要です。
- 給料はいくらですか?
- 昇給はありますか?
- 土日祝日は休みですか?
- 福利厚生にはどのようなものがありますか?
- 有給休暇は消化できますか?
産休や育休などへの言及はOK
待遇について聞くのは基本的にNGですが、産休や育休といった女性の働き方に関係することへの言及は問題ありません。これらは女性が仕事とプライベートを両立させるための重要な制度であり、就職するうえで気になっている人も多いでしょう。
企業によっては産休や育休の制度自体はあるものの、実際には全く利用できていないというケースもあるため、事前に実態を把握しておくといいかもしれません。社長が制度をどのように捉えているかによって、全体での制度への向き合い方がわかります。社長から明確な答えが得られるなら問題ないでしょうが、曖昧な答えしか得られない場合は、制度はあっても機能していない可能性が高いため注意が必要です。
③受け身な質問
自分に自信がないように見えると魅力が半減しますし、ビジネスにおいて好まれません。面接は自分を売り込む場なので、自信がないことをわざわざ伝えるような質問は避けましょう。質問内容だけでなく態度からも伝わるので気をつけたいですね。
また、「○○のスキルを伸ばせますか」「勉強できますか」など受け身な質問もマイナスです。企業に入って「勉強したい」「成長したい」とアピールする人よりも「企業に貢献するために○○ができる」と売り込む人の方が価値が高いと判断されます。質問をする前に、ビジネスとしてふさわしい質問かどうか考えてみましょう。
- 〇〇を身につけたいのですが勉強できる制度はありますか?
- 今まで何も成し遂げていないのですが、御社に入社すれば成長できますか?
- 仕事で成果を出せなかったら評価を下げられますか?
- 〇〇ができないのですが、採用する上で不利になりますか?
④「特にありません」と答える
逆質問で余計な印象を与えたくないと考え、質問しない選択を取る人もいるでしょう。しかし、質問をしないこともNGに該当し、他の場合より悪印象になることも多いため注意が必要です。「何か質問はありますか?」「最後に何か聞きたいことはありますか?」と問われた際の返答が「特にありません」だと、それほど企業に対する興味関心が薄く志望意欲も低いと思われてしまいます。
質問するかどうかは任意というニュアンスがありますが、評価されるには質問するのがマストと考えましょう。いくつか逆質問を考えておき、面接で生じた疑問や社長の雰囲気に応じて内容を選んでいくのがおすすめです。「社長本人について」がいいのか、「経営に関する内容」がいいのか。面接の中で出た話題などをヒントに選びましょう。
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逆質問に対して回答をもらった際は、まずはお礼を述べることが大切です。相手は会社のトップであり、会社全体を見ています。そのため、会社内の意思決定者でありで最も忙しく時間がない方になります。感謝の気持ちを込めてお礼を伝えましょう。
それに加えてアピールすのがおすすめです。アピールの内容としては、入社意思を決定するようなものがいいでしょう。相手が会社のトップになるので、入社意欲をアピールすることで、その場で内定が出る可能性があります。最後までマナーを忘れずに対応しましょう。
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逆質問を考える際にやっておくべきこと
どのような逆質問を考えればいいかはわかっても、ここで挙げたような質問をただしてしまってはうまく評価につながりません。質問はすべて意味を持たせてたずねる必要があります。ここでは、逆質問に意味を与え、自分にとっても社長にとっても逆質問が良く響くように、逆質問を考える際にやっておくべきことについて紹介します。
念入りに企業研究をおこなう
NG例でもお伝えしたように、調べて簡単にわかる基本的な内容をたずねるのはNGです。逆に熱意のなさを感じられてしまいます。おこなうべき質問のなかにも、もしかするとすでに企業などで答えが出ているものもあるかもしれません。
逆質問はアピールの場ではありますが、あくまで自身の疑問を払拭する場でもあります。また企業研究をしていればわかるような質問では、高評価になるはずの逆質問が逆にマイナスの評価に転じてしまいます。改めて事前にきちんと企業研究をおこないましょう。
企業研究の際は以下のような方法がおすすめです。
- 企業HPや採用サイトを見る
・企業理念や経営方針の項目
・中長期目標 - SNSなどのアカウントからの情報発信がないか確認する
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- これまでの面接を振り返る
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自分の入社後の姿をイメージする
入社後に関することを質問するからには、自身の入社後の姿をイメージしておくことは不可欠です。加えて、入社後の姿をイメージしておかなければ、企業に関することを質問したとしても、それが自分にどうかかわりどう役立つかを考えることは難しいでしょう。ミスマッチのない企業選択にもかかわります。
また入社後の姿をイメージするということは、その企業で働くつもりがきちんとあるとも言えます。入社意欲も伝わりやすいので、事前に必ず詳細に考えておきたいですね。
質問に対して仮説を考えておく
たとえば「事業の展望」をたずねる際は「自分はこのように展開していくと考える」などと先に仮説を考えておくようにしましょう。先に仮説を持っておくと逆質問の場が認識のすり合わせの場となるため、さらに企業理解が深まります。
きちんと企業を調べ向き合っていることもわかるので、志望度の高さもよくわかるほか論理的思考力を持ち合わせていることのアピールにもなりますね。
キャリアアドバイザー
実際に質問をする際も「私は△△と考えているのですが」と伝えてから質問に移るようにしましょう。
社長面接での逆質問について学生からよくある質問に回答!
社長面接では逆質問はした方が良いのか、どのような逆質問をすれば印象が良くなるのか知りたいと考える学生が多いです。ここではそのような学生からの質問に、キャリアアドバイザーが回答していくのでぜひ参考にしてくださいね。
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社長面接のときに逆質問をしたほうが良いでしょうか?
社長面接の際も、逆質問の時間を設けられた場合は積極的に質問しましょう。特に社長から質問があるか聞かれた場合や、質問をしたほうがスムーズなコミュニケーションを取ることができると感じた場合は、積極的に質問するのがおすすめです。多く質問したり、的を得た質問をすると、その分熱意が伝わり好印象にもつながりますよ。
ただし、逆質問について触れられていないのに無理やり質問をすると、マイナスな印象を残してしまう可能性もあるので少し注意が必要なことも覚えておきましょう。
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社長面接の逆質問でおすすめの内容を教えてください。
社長面接での逆質問では、人柄やスキル以上に、志望度の高さや入社への覚悟が伝わるような質問を意識すると良いでしょう。たとえば、展開している事業の展望や新規事業の可能性を問うような質問などはおすすめです。現在だけでなく将来にも視点を向けることで、長期的に働くことを視野に入れていることをアピールできるでしょう。
また、社長の立場でもっとも大切にしていることは何かなど、社長自身のことに関する質問もおすすめです。社長の人柄を知ったうえで志望度の高さをアピールすると、良い印象を残せますよ。
社長面接の逆質問で意欲を伝えて高評価を目指そう
就活の最後の関門である社長面接は、ハードルが高く緊張することも多いでしょう。しかし最後まで油断しないことが大切で、逆質問までしっかり回答しなければなりません。逆質問の内容次第で評価は大きく変化します。内容を間違えると大幅に評価を下げられることもあるため、何を聞くかは慎重に選定しなければなりません。
社長面接の逆質問は内定獲得を目指すためにも重要ですが、それだけではなく貴重な情報が得られるという意味でも大切です。企業のトップの意見を聞ける機会はなかなかなく、就職してから一度も社長に会ったことがないという人も少なくありません。逆質問はトップレベルの人に質問ができるチャンスのため、上手に活かして評価も有意義な情報も獲得しましょう。
特にその企業を設立した社長の場合は、会社の設立までにさまざまなことを経験し、考えてきたはずです。これまでのキャリアから、自分のキャリアにも活かせるようなおもしろい話が聞けるかもしれませんね。