面接で苦手なタイプを聞かれたら? 活躍イメージをアピールしよう

この記事のアドバイザー

目次

  1. 苦手なタイプを面接で聞かれたときの対処法を押さえよう!
  2. ただ聞いているだけではない! 面接の質問には必ず意図がある
  3. 就活生の性格や人となりを知りたい
  4. 社風や社員との相性を見極めたい
  5. 苦手な人の付き合い方や対応方法を知りたい
  6. 押さえておきたい苦手なタイプを答える際の3つのポイントや注意点
  7. ①苦手なタイプの裏返しは自分と認識しよう
  8. ②苦手なタイプは正直に答える
  9. ③自己PRと一貫性がある内容にしよう
  10. 苦手なタイプを伝えるときの構成
  11. ①苦手なタイプの特徴と理由は具体的に答えよう
  12. ②具体的なエピソードを伝える
  13. ③苦手なタイプの対処法もセットで答える
  14. 苦手な人のタイプ別! 具体的な6つの回答例
  15. ①時間にルーズな人
  16. ②嘘をつく人
  17. ③協調性がない人
  18. ④ネガティブ思考の人
  19. ⑤挨拶やお礼を言えない人
  20. ⑥優柔不断な人
  21. そのほかの苦手なタイプ
  22. 苦手なタイプを聞かれたときのNG回答例
  23. ①「私は苦手なタイプがいません」
  24. ②「私は苦手なタイプとは関わらないようにします」
  25. ③「バイト先の同僚が嫌いです」
  26. ④「見た目があまり好きになれません」
  27. 【応用編】苦手なタイプとの付き合い方も知ろう
  28. 反面教師ととらえる
  29. 影口を言わず本人にできるだけ伝える
  30. 相手のいいところを探す努力をする
  31. 面接での苦手なタイプの答え方に悩む学生からよくある質問に回答!
  32. 苦手なタイプを聞かれたときの回答を事前準備しておこう

苦手なタイプを面接で聞かれたときの対処法を押さえよう!

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「苦手なタイプの人はいますか?」と面接で聞かれ、「正しい答え方が分からない」「どう答えてもマイナスになるのでは」と相談におとずれる学生が多くいます。

確かに苦手なタイプの回答は、企業の意図とはずれてしまうと大きく評価や印象を変えてしまう非常に難しい質問の一つといえます。記事では、企業が「苦手なタイプ」について質問する理由を解説しながら、回答例や答えるときのコツを解説します。

また、実際に苦手なタイプと出会ったときにうまく付き合っていくためのポイントもあわせてまとめてみたので、ぜひ参考にしてください。

ただ聞いているだけではない! 面接の質問には必ず意図がある

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就活生

苦手なタイプってちょっといじわるな質問ですよね。

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アドバイザー

そう思うのも無理はありません。でも、企業はしっかり意図があって聞いていますよ。

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就活生

そうなんですか。でもどう答えても悪いイメージがつきそうだなぁ。

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アドバイザー

まずは企業の意図を整理して、しっかり評価が上がる答え方を考えてみましょう。

苦手なタイプの質問は、一見して難しい質問ですが、企業側は就活生に意地悪をしたいとか、興味本位で質問しているわけではありません。企業がたずねる意図を理解して対策をしておけば、面接で慌てずに回答できるようになります。

就活生に面接で苦手なタイプを聞く理由は、ほかの多くの質問を同じく人間性を知りたいと思っているからです。「あなたはどんな性格ですか」と聞くよりも、苦手なタイプを質問するほうが、就活生のリアルな価値観を浮き彫りにすることができますよね。

やや答えづらいタイプの質問ではありますが、就活生の考え方や周囲の人との接し方、価値観などをプラス視点の質問と異なった視点で、浮き彫りにすることができるのです。

就活生の性格や人となりを知りたい

たとえば就活生が「苦手なタイプは自分の話ばかりする人です」と答えたとします。自分の話中心で自己中な人が苦手ということは、その後のエピソードや説明次第ではありますが、「協調性があって話しやすい雰囲気づくりがうまい」「人の話を聞くのが苦手」「自分の話をするのが好き」ともとれます。

別の視点から、苦手なタイプの質問を通して皆さんの性格や考え方、人となりを探ろうとしていることがわかりますね。

社風や社員との相性を見極めたい

就活生の人柄や人間性を確認する目的は、社風や社員との相性をしっかり見極めるためです。社内の人と合わなかったりトラブルになったりすると、早期離職につながりかねません。

その企業で多いタイプや性格の人を「苦手なタイプ」と答えた人が、その企業でなじめるか不安に考えるのは当然ですよね。また、多くの社員が苦手なタイプと当てはまらない属性だと「なじんでくれそうだな」と考えてくれそうです。

社風についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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苦手な人の付き合い方や対応方法を知りたい

社会に出ると、学生時代のように仲良しグループとだけ付き合っていけるわけではありません。社内外含めて、取引企業など、どうしても自分とは合わない人と一緒に働く機会もあるでしょう。

また、社会人になると仕事で苦手なことを任される可能性もありますよね。こういった「苦手な人・物事」に対して、就活生がどのように対峙できるのかを確認するために、あえて苦手なタイプを質問するのです。

苦手なタイプの人は、見方を変えればあなたとは異なる価値観・人間性を持つ人です。そうした苦手なタイプの人とうまくコミュニケーションをどのようにとるのかといった姿勢も見ているといえるでしょう

なお、苦手なタイプ以外の「面接でよくある質問」に関しては、こちらの記事で紹介しているので、あわせて読んでみてください。

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長尾 美慧

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実際の人を想定すると自然と企業が求める答えになる

あなたの周囲にいる人の中から苦手なタイプと合致する人を1人か2人想定しておくことで、面接官の意図により近い回答ができるようになります。なぜなら企業は、「苦手なタイプがどのようなタイプ」というよりも、「対応方法まで知りたい」と思っているからです。特定の人を想定し、その人に対する考えや対応を考えることで、自然と企業が求める意図に答えられるのです。

苦手なタイプで連想する人物は、大学の友人でもアルバイト先の同僚でも、誰でも大丈夫です。ただし「アルバイト先の先輩」など、個人を特定できるような言い方は避けましょう。苦手なタイプが周りにいるか聞かれたら「はい」とだけ答えて、そのタイプの詳細のみ述べるのがベターです。そして、実生活でその人とどのように過ごしているか、合わないと感じた時にどのように対処しているのか、言語化できることが大切です。

押さえておきたい苦手なタイプを答える際の3つのポイントや注意点

どんなにうまく伝わっても、面接全体を通して高評価を得られる内容や一貫性がなければ難しいですよね。苦手なタイプを答える際に押さえておきたい3つのポイントを押さえておきましょう。

①苦手なタイプの裏返しは自分と認識しよう

たとえば「一方的にしゃべりすぎる人が苦手」という回答は、「私は一方的にしゃべりすぎず聞き上手な人です」と答えていると捉えられる場合があります。「一方的にしゃべりすぎる人が苦手」と答えたにもかかわらず、面接の場で面接官の話を聞かず、前のめりで話しすぎてしまったら、言っていることと行動が反り合わずちぐはぐな印象を持たれてしまう懸念もあるので気を付けないといけません

苦手なタイプの裏返しは自分の性格ととらえ、不自然な回答でないかチェックしてから答えるようにすると良いでしょう。

②苦手なタイプは正直に答える

「自分のことを棚にあげて、苦手なタイプのことを話すのは気が引ける……」。そんな就活生も中にはいるかもしれません。答えにくい質問かもしれませんが、はぐらかさずに正直に答えることが大切です。

社会に出れば少なからず苦手な人は出てくるはずですし、「良い人ぶろうと取り繕っているのかな?」と逆に疑われてしまう可能性もあります

そのほかにも「相手の素敵なところに目を向けるよう心掛けているので、とくに苦手な人はいません」と、ひねった答え方をする人もいますが、面接官が聞きたいのはあなたの苦手なタイプなので回答になっていませんよね。面接官の質問の意図を考えて、正直に答えることがポイントです。

③自己PRと一貫性がある内容にしよう

苦手なタイプなどの変化球の質問に答えるときは、志望動機や自己PRの内容と一貫性がある回答をするように心掛けるのもポイントです。

たとえば自己紹介で「私は物事を1人では決めず、なるべく皆の意見を聞いて判断を合わせる性格です」と答えたとします。その後に「苦手なタイプは決断力のない人です」と答えたら、回答に一貫性がないと感じませんか。

先ほどご説明した通り、苦手なタイプは自分の性格の裏返しとなります。決断力のない人が苦手と話してしまうと、「私は決断力があります」と答えていることと同じ意味合いを持ってしまうのです

面接官は様々な視点から質問を投げかけることで、就活生の話に一貫性があるのか確かめてきます。面接用に取り繕った回答を用意するだけでは対処できないので、日ごろから自己分析を重ね、相手の質問の意図はなにか考える「思考力」も鍛えておかなければなりません。

苦手なことについて聞かれた場合の回答方法はこちらの記事を参考にしてください。

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苦手なタイプを伝えるときの構成

苦手な人を伝えるときの構成

ここからは、面接官に苦手なタイプについて聞かれたときに、うまく伝えるための構成やポイントを解説します。話し方のポイントを押さえれば、明確に言いたいことが伝わるので、ぜひ手順に沿って回答をつくってみましょう。

①苦手なタイプの特徴と理由は具体的に答えよう

まず、苦手なタイプの特徴については具体的に話の構成に組み込むことがポイントです。

「おおざっぱな人が苦手です」「協調性がない人が苦手です」と答えるのではなく、具体的なシチュエーションを例にあげて、「どんな風におおざっぱだったのか」「どんな言動に対して協調性がない」と感じたのかなど理由を添えて話すと伝わりやすくなります。

NG例文

「私はおおざっぱな人が苦手です」

OK例文

「私はおおざっぱな人が苦手です。一緒にアルバイトをしている同僚の中に、いつも食器を並べずにウォッシャーマシンに入れる方がいて、おおざっぱだなと気にかかっていました。ですが…」

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キャリア
アドバイザー

上記の例文のように、具体的なシーンを入れて説明をするようにするのがポイントです。

②具体的なエピソードを伝える

どのような質問もそうですが、話の説得力をもたせるためには実際に経験したエピソードを構成に盛り込むのがポイントです。

どのような場面で、どんな人から何を言われて(どんな行動をされて)苦手だと感じたのか、抽象的にならないようにエピソードで説明すると面接官もイメージがしやすくなります

③苦手なタイプの対処法もセットで答える

苦手なタイプはどのような人か具体的に説明をしたら、必ず苦手なタイプに対する人柄の対処法をセットで伝える必要があります。「こんな人は嫌いだ、こんな行動をする人は私とは合いません」とネガティブな話で締めくくってしまうと、感情的な人という印象を与えかねません

苦手な理由(感情的な部分)と対処法(理性的な部分)をセットで答える構成にするとバランスが良く印象アップにつながります。逆に理性的な話ばかり強調して話してしまうと、「この就活生は感受性が欠けているのかな?」と悪いイメージを持たれてしまうこともあるかもしれません。両者のバランスを意識しながら、丁寧に説明するよう意識してみましょう。

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苦手な人のタイプ別! 具体的な6つの回答例

苦手なタイプの人を面接で説明するときの回答例を集めてみました。必ず回答例通りに答える必要はないので、例文を参考にしながらオリジナルの答えができるように準備しましょう。

①時間にルーズな人

時間にルーズな人が苦手という回答は典型的な答えだからこそ、自分ならどんな風に対処するかをしっかり説明して、自分らしさを表現することがポイントです。

苦手なタイプは時間を守らない人、と答える就活生も多いので、あまり工夫がないと「テンプレの回答を暗記してきたな」とマイナスな評価になる可能性もあるため注意しましょう

例文

私は時間にルーズなタイプが苦手です。待ち合わせをすると必ず10分ほど遅れてくるのですが、毎回謝られるので強く指摘できずにいました。ただ複数名で約束をしているときに遅刻をされると、ほかの人にも迷惑をかけてしまいます、そこで私は大切な予定があるときは、その方に少し早めの待ち合わせ時間を伝えたり、予定が決まったら早めに共有するなど工夫をするように心掛けました。

社会人になると、社内外の様々な人たちと会議や商談の予定が入ると思います。集合時間の設定には余裕をもち、相手の都合を考慮して付き合っていくようにしたいです

②嘘をつく人

嘘をつくことで、周りにどのような影響があったのか事例を話すと面接官にも理解しやすいでしょう。「サークルのメンバーが練習日の連絡をしてくれなかった」「ゼミのグループワークの準備をできなかったのに事前に相談してくれなかった」など、身近なところでも小さな嘘は存在します。このように「嘘をつく人=報連相をきちんとせずごまかす人」と置き換えると、面接で話すエピソードにもバリエーションが増えると思います。

また、嘘をつくタイプを取り上げることで、誠実で真っすぐな印象を与えることもできます。

例文

私は嘘をつくタイプの人に苦手意識があります。どんなに悪気がなく小さな嘘だったとしても、その嘘が原因で取り返しがつかなくなることもあると思います。最近、バイト先でお店が忙しく、予定通りに休憩がとれなかったのに『休憩はとれました』と店長に気遣って嘘をつく方がいました。

本人は良かれと思ってついた嘘かもしれませんが、休憩をとらずに長時間働き続けたために、疲れてミスを起こしてしまったことがあります。
このように、小さな嘘が原因で、ほかの人に迷惑をかけることを防ぐためにも、誠実でいることが大事だと考えています。

③協調性がない人

協調性がない人も定番の回答例ですが、どのような言動に対して協調性がないと感じたのか、具体的なエピソードを盛り込むようにしましょう。「協調性がない人」から連想されるタイプは意外と幅広く、「周囲とはあべこべの意見を言う人」「頑固な人」「話を聞いてない人」「自分勝手に作業を進めてしまう人」「マイペースな人」「受け身の人」「全部人任せにする人」など複数あります。

例文

私は協調性がない人が苦手です。所属している大学のテニスサークルでは毎月、翌月の方針を決めるミーティングをするのですが、やりたいことや非現実的な意見ばかりをいって話が進まない時があります。

そうした場合は、「話の論点がずれている」「現実的には難しい」などとはっきり意見を述べるようにしています。一方で、そうした声を無視してばかりいては意見が出なくなってしまうので、頭ごなしに否定しないように気を付けています。

④ネガティブ思考の人

ネガティブ思考の人が苦手な人はマイナスな側面ばかりを見ないようにしましょう。ただしネガティブなタイプの人は、ほかの人よりも注意深い性格だったり、物事を現実的にとらえられるタイプだったりする傾向があります。必ずしもネガティブ思考が悪いと決めつけず、相手がなぜ不安を感じているのか想像して、寄り添っていく姿勢を伝えるほうが無難でしょう

例文

私はネガティブ思考なタイプが苦手です。新しいことにチャレンジするときに、どうせ失敗すると言って行動をしない人がいますが、悪いことばかり考えて行動しないのは、もったいないと感じてしまいます。

ですが、ネガティブ思考の方は物事のリスクを慎重にとらえていることも多いので、ネガティブ思考の方がどんなことを気にしているのか聞き取ることで、自分が見落としていたリスクにも気付けると思っています。

ネガティブかポジティブかは性格の違いなので、一方的に否定しないようコミュニケーションをとるようにしています。

⑤挨拶やお礼を言えない人

挨拶やお礼について取り上げることで、ビジネスマナーを理解し、礼儀正しい印象を与えることができます。挨拶をすることでどのようなメリットがあるのか、お礼を言わないとどのような悪い影響があるのかなど、自分なりの「挨拶・お礼を言う理由」について話せるとベストです。

「挨拶は当たり前のマナーだと思う」という理由だけだと、やや弱いかもしれないので、「挨拶はコミュニケーションのきっかけになる」「お礼を伝えることで信頼関係を構築する」など工夫できると良いでしょう

例文

私は挨拶ができない人や、お礼や謝罪を声に出して言えない人が少し苦手です。挨拶はどのような職場でも必要なコミュニケーションですし、ありがとうやごめんなさいの言葉は、社会人マナーとして大切だと考えています。

ただし、人見知りで大きな声で挨拶をするのが苦手な方もいると思うので、まずは自分から率先して挨拶することで、周囲の人も声を出しやすくなるような環境づくりを心掛けています。

⑥優柔不断な人

優柔不断なタイプが苦手と伝えると、決断力があることやスピード感を重視している性格を表現することができます。ただし「飲食店でメニューをすぐに決めない」「その日着る服を長々と選んでいる」といった行動を優柔不断と指摘してしまうと、少々せっかちできつい印象を持たれてしまうことも。

優柔不断なタイプは、単に性格がおっとりしている人や慎重な人の場合もあるので、伝え方が行き過ぎないようにバランス良く伝えましょう

例文

私は何事もスピーディに進めていきたい性格なので、優柔不断なタイプが少し苦手です。話し合いの場ではどんどん意見を言って、効率良く結論を出したほうが生産性が高くなるからです。

ただし一見、優柔不断に見えたとしても、もしかしたらせっかちな私が気付かないような点で、その人が判断に悩んでいることもあるかもしれません。優柔不断というより、慎重な人なんだなと受け止めるようにして、しっかりコミュニケーションをとっていこうと思います。

そのほかの苦手なタイプ

そのほかの苦手なタイプについて回答例を集めてみました。どのタイプを取り上げるかによって、あなたの人間性や価値観の受け取られ方が変わってくるので、「苦手なタイプの裏返しは自分のこと」という視点を意識しながら確認してみてください

自分のことばかり話す人

自分のことばかり話す人が苦手ということは、反対に自分はあまり自己主張をしないタイプという意味にも受け取られます。志望する企業で積極性を求められていないか確認したうえで、皆さんがおとなしい人とマイナスに受け取られないよう、注意して話すようにしてください。

感情的な人

感情的ですぐにかっとなる人や、機嫌が悪いなどの感情が顔に出やすい人が苦手と伝えるケースです。感情表現が豊かなことはメリットでもあると受け止めつつ、どのように感情的だと苦手と感じるのか例をあげて説明するようにしましょう。

気分屋の人

話がころころ変わったり、気分がいいときだけ態度が変わったりする気分屋の人が苦手と伝える事例です。気分屋な人が周囲を振り回すとどんな弊害が起きるか具体例をあげつつ、いらいらしないで冷静に対応する姿勢を伝えるのがおすすめです。周囲の人の感情に流されず、いつも落ち着いている性格だとアピールすることができますよ

悪口を言う人

悪口や文句ばかり言うタイプは苦手な人も多いかと思います。誰かの悪口を言っていたら同調せずに話を聞かないという対処法もありますが、できれば「話し合いの場を設けてみた」「なぜ悪口を言うのか、なにに不満を感じているのかヒアリングして寄り添うようにした」など、相手に歩み寄るようなアクションをとれると高評価になりやすいです

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北浦 ひより

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さまざまなタイプと関わる業界・職種は特に重要な質問

特に小売業界やアパレル業界など接客業をメインとする仕事や、業界を問わず営業職は、苦手なタイプの質問がされやすい傾向にあります。実際に、ある学生が食品メーカー企業の選考時に「接客アルバイト中、一番苦手なお客様はいましたか?苦手だった理由と、その時実際にした対処方法を教えてください」と質問されたそうです。

接客業や営業職は、さまざまなタイプのお客様とのコミュニケーションが日々必要になるため、目の前の人が合う性格でも合わない性格でも、態度を変えずに接することが求められます。これらの業界や職種の選考を受ける予定で、かつ学生時代に接客のアルバイトを経験した方は、上記の質問のような実体験を聞かれる可能性があります。

もし接客の経験がなくとも、大学のゼミのようなチームでの経験で質問されることもあるでしょう。このような場合に備えて、何か一つ具体的なエピソードを用意しておいてくださいね。

苦手なタイプを聞かれたときのNG回答例

「苦手なタイプがそもそもいない」「苦手な人とは基本的に関わらないようにしている」という就活生も少なくないと思います。

ですが、面接で苦手なタイプがいないと答えても面接官にとっては「本当なのかな」「せまい人間関係でいたのかな」と思われることも。うっかり答えてしまいそうなNG回答例についても押さえていきましょう。

①「私は苦手なタイプがいません」

誰にでも苦手なタイプはあるので、誰とでもうまく付き合えると言い切るのは嘘くさく感じて逆効果です。また、質問に対してちゃんと考えて答えていないという印象も与えかねません。苦手なタイプを答えても悪い評価にはならないので、聞かれている質問をはぐらかさずに答えましょう

苦手なタイプを説明するときは、なぜ苦手なのか理由を具体的に伝え、自分なりの対処法をセットで答えること。そして「前向きに苦手な人とも付き合っていくよう努力します」とポジションにまとめるよう注意しましょう。

②「私は苦手なタイプとは関わらないようにします」

嫌いだから関わらない、口をきかないというのは問題の解決になっていないためNG回答に一つです。そのほかにも、苦手なタイプとは距離を置きますというのも、課題から逃げてしまう人というマイナスな印象を与える可能性があります

こういうところが苦手だけど、「こんな風にうまくかかわるようにしています」など、具体的に取り組んでいることや異なる相手を受け入れる姿勢を見せるよう注意してください。

③「バイト先の同僚が嫌いです」

具体的なエピソードをあげて説明するときに、個人を特定する言い方は避けたほうがいいでしょう。うっかりやりがちなのが、「バイト先の店長が苦手」「ゼミの教授が嫌い」など、はっきりと個人を特定して説明してしまうケースです。そもそも「〇〇が嫌い」というのは、ただの愚痴に聞こえてしまうので表現を変えるべきでしょう。

そのほかにも、生理的に受け付けない、嫌悪感がある、話したくもないなどの表現を使うと、感情的で愚痴ばかりの印象を持たれるため気を付けてくださいね

④「見た目があまり好きになれません」

人の見た目や声など、容姿や変えられないものに対して苦手と言うのはNG回答です。容姿を否定することは人権否定につながりますし、主観が入りすぎている回答だと受け取られてしまいます

容姿や出身地、家族構成、信仰している宗教などに対してはふれないことがポイントです。

塩田 健斗

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる

人でなく行為が苦手と定義してみよう

なぜ苦手なタイプについての質問に答えるのが難しいかというと、一歩間違えると「ただの悪口」になってしまうためです。実際に、回答中にヒートアップして感情的になり、ネガティブな言葉ばかり並べてしまう人も中にはいます。

それを少しでも避けるために「苦手なタイプ」という考えを「苦手な行いをする人」と考えてみてはいかがでしょうか。例えば「時間にルーズなタイプが苦手」という場合は「だらしない性格が苦手」ではなく「時間どおりに物事を遂行できないことが苦手」と置き換えられます。性格ではなく「行動」という視点から捉えることで、理性を保てられるようになります。

また、苦手なタイプが複数ある人もいます。そのような時は、中でも一番苦手なタイプのみ企業に伝えましょう。人間ですから、苦手なタイプがいることは当たり前です。しかし、あれも苦手これも苦手と次々と回答されると、企業は「ワガママなのかな」「入社してから人間関係を上手く築けるだろうか」と不安に思ってしまいます。最も苦手なタイプを回答した後、企業から他にも苦手なタイプがあるか聞かれた場合のみ、複数答えるようにしましょう。

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【応用編】苦手なタイプとの付き合い方も知ろう

「これまで苦手なタイプを避けてきた」という就活生にとってはその人への対応方法に悩む人もいるかもしれません。自分が苦手と思っているタイプと意識的に付き合ってみることで、面接でも回答できますし、社会人になってからの肥やしになるでしょう。

そこで、応用編として、苦手なタイプとの向き合い方の3つのコツを解説します。

反面教師ととらえる

苦手な人の言動に出くわしたら、批判するのではなく反面教師にとらえる癖をつけてみましょう。反面教師とは、言動などが悪い手本ではあるものの、それを見ている人にとっては「あの人みたいにこういうことはしちゃだめだよね」と反省材料となり、かえって役に立つ人を指します。

社会に出ると、さまざまな苦手なタイプに出会うこととなりますが、毎回嫌悪感を出して拒否をするのは好ましくありません。自分自身も周囲から「苦手なタイプだな」と思われることが少なからずあるはずだからです

そのため、苦手なタイプに出会ったら「いけないことに気付かせてくれてありがとう」という姿勢で向き合うようにしてみましょう。反面教師とうまく付き合っていけば、自分の足りないことに気付いて良い成長機会を得られるはずです。

影口を言わず本人にできるだけ伝える

なにか嫌な態度をとられたり、苦手だと感じたときは、影で文句を言わず本人に伝える努力も大切です。たとえば明らかにルール違反をしていたり、約束の時間を何度も破ったりする人がいたら、あなた以外も嫌な気持ちを感じているはずです。がまんして黙っていてもお互いメリットはありませんので、できるだけ本人に話して改善を促すようにしましょう

ただし「生理的に受け付けない」など、感情論をぶつけるのは絶対にNGです。また、伝え方によっては、相手を傷つけてしまう可能性もあります。なぜ嫌な思いをしたのか、丁寧に理由を添えながら慎重に伝えるのがポイントです。

相手のいいところを探す努力をする

面接で自分の強みと弱みを説明するとき、「強みは弱みの裏返し」と解釈することがありますよね。たとえば、「物事を慎重に進める」のが強みだった場合、「物事を慎重に進めすぎてスピード感のある判断ができない」ことが弱みともとらえられます。

これらのことから、あなたが苦手だなと感じた人の苦手な部分は、その人の魅力でもあると受け取れることもできますよね。一方的に嫌だ、苦手だと決めつけずに、相手のいいところに目を向けて気長に付き合っていくと良いでしょう

相手のいいところを探す際にも短所を長所に言い換える方法が役立ちます。
短所と長所の言い換え例はこちらの記事でも紹介しているので参考にしてみてくださいね。

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面接での苦手なタイプの答え方に悩む学生からよくある質問に回答!

面接で苦手なタイプを聞かれた場合の正しい回答がわからなかったり、マイナスな印象を持たれてしまうのではないかと不安に感じる学生もいるでしょう。そのような学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。

  • 面接で苦手なタイプを聞かれるのはなぜですか?

    面接で苦手なタイプを聞かれる背景として、学生の性格を知りたいという企業の意図があります。たとえば「時間にルーズな人が苦手」と回答した場合「きっちりした性格」「マナーを重視する」といった印象を受けやすいです。受ける印象は苦手な理由や話すエピソードによって変化しますが、何にせよ、企業は苦手なタイプを聞くことで学生の人となりを知ろうとしていますよ。

    また、学生の人柄を知ることで企業との相性を見極めることもあるでしょう。

  • 苦手なタイプを答える際の注意点を教えてください。

    苦手なタイプを回答する際の注意点として、正直に回答することを意識しましょう。苦手なタイプを回答することに気が引けてしまう学生もなかにはいるのではないでしょうか。しかし回答をはぐらかしてしまったりすると、逆に印象が悪くなってしまいます。誰しもが苦手だと感じる人はいるもので、苦手だと感じることは決して悪いことではありません。

    苦手なタイプに関する質問は答えづらいかもしれませんが、臆せず正直に回答することがポイントです。

苦手なタイプを聞かれたときの回答を事前準備しておこう

時間にルーズな人や、自己中心的な人、協調性がない人など世の中にはさまざまなタイプの人がいます。どのようなタイプの人がいても、極端に拒絶するのではなく、うまく付き合って行こうという姿勢がなにより大切ですよね。

また、「苦手なタイプはどんな人?」というような答えにくい質問には、必ず質問をする意図があります。少しひねった質問をされたとしても、まずは「面接官が本当に知りたいことはなんだろう?」と考えて、冷静に対処していきましょう。

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