目次
- 苦手なことを面接で聞かれたときの対処法を知ろう
- なぜ苦手なことを聞くのか理由を確認しよう
- 苦手なこととの向き合い方を知りたい
- 性格や人柄を知りたい
- 業務の適正があるか確認したい
- 自己理解できているか確かめたい
- 面接で伝える苦手なことを見つける手順
- ①過去の課題や失敗を書き出す
- ②得意なことの反対のことを考える
- ③周囲に聞いてみる
- ④数値として成績が表れている成果物を振り返る
- 苦手なことを伝えるための3ステップ
- ①苦手なことと理由をセットで話す
- ➁具体的なエピソードを盛り込む
- ③行動をともなう対処法を伝える
- 苦手なことを答えるときの3つの注意点
- ①業務に影響する内容は避けよう
- ➁複数の苦手なことを伝えないようにしよう
- ③他責にするのはやめよう
- ジャンル別・苦手なことを伝える例文
- 仕事に関すること
- 性格に関すること
- 対人関係に関すること
- 苦手なことはあまりない
- 苦手なことの克服法もあわせて答える準備をしよう
苦手なことを面接で聞かれたときの対処法を知ろう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「苦手なことを聞かれたら、どのように回答すればいいの?」
「苦手なことを素直に答えて、評価が下がらないか不安です」
といった相談を受けることがあります。面接で苦手なことを伝えたせいで評価が下がらないか不安な人も多いかもしれませんが、企業の質問意図を理解していればスムーズに答えられるでしょう。
この記事では、苦手なことを質問する背景や回答方法、注意点など例文を交えて紹介します。苦手なことの質問に適切な対処ができるよう、一緒に準備を進めましょう。
なぜ苦手なことを聞くのか理由を確認しよう
就活生
キャリアアドバイザー
面接官は苦手なことの質問を通して、学生の理解を深めたいと考えているんですよ。
面接官の質問には、必ず質問の意図や背景があります。苦手なことの質問についても同様です。苦手なことを質問する4つの理由について説明していきます。
苦手なこととの向き合い方を知りたい
会社に入ると得意分野だけでなく、苦手分野にも取り組む必要があります。入社後に苦手な仕事を任された時にどのような対応を取るかのイメージを膨らませるために、苦手なこととどう向き合ってきたのか質問するのです。
たとえば、苦手なことから逃げずに真摯に向き合って来た人は、仕事で苦手なことを任されても我慢強く取り組めると想像ができます。
逆に苦手なことはすぐに諦めてしまう人は、苦手な仕事を後回しにしたり、期日までに完了させなかったりするなど、評価がマイナスになってしまう恐れがあります。
性格や人柄を知りたい
面接は学生と初めて接する場なので、相手がどのような性格・人柄なのかが気になりますよね。性格や人柄を知る質問の1つとして、苦手なことを質問しています。
苦手なことは直接アピールにつながる質問ではないので、学生は準備が不十分になりがちです。そのため、その場で本音を伝えることもあり、単純に不得手な分野を知るという側面以外でも、性格や人柄を把握することができる質問といえます。
業務の適正があるか確認したい
企業は苦手なことの質問を通してスキルや能力をチェックしています。また任せる業務に支障はないか、適性はあるかも併せて確認しています。
たとえば、事務業務を中心に任せる仕事に対し、苦手なことが「細かい作業」と回答されたらどのように感じるでしょうか。場合によっては「細かい作業が求められる事務業務はこの学生にはミスマッチかもしれない」と思われてしまうかもしれませんよね。このように苦手なことの質問から、業務への適性があるかチェックをしているのです。
自己理解できているか確かめたい
自分の苦手なことを面接官に伝えるためには、客観的に自分自身を把握していなくてはできません。就活では自己分析は必須ですが、どうしてもアピールに直結する得意なことや長所に目が行きがちで、苦手なことに目を向けきれていない学生は数多くいます。
正しく自己分析、自己理解を深めていれば、ややネガティブな質問に対してもスムーズに回答できるはずです。苦手なことの質問を通して、どこまで自分自身に向き合えているかを確認していると言えます。
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学生から「自己PRやガクチカは話しやすいけれど、苦手なことなどのネガティブ質問は答えにくい」といった相談をよく受けます。
たしかに自分のマイナスポイントを伝えるにあたっては、評価が低くならないか気になって答えにくいかもしれませんね。しかし、面接官が「苦手なこと」を質問する理由は上述のとおり、学生の理解を深めたいとの思いがあるからです。
苦手なことだけに限ったことではありませんが、面接ではあらゆる角度から学生の人柄や職業観などを確認する質問を多く受けます。しかし面接官は単なる興味や思いつきで質問をしているのではなく、すべての質問には意図があることを心得ておきましょう。
質問に対し面接官の意図を想像して答えることを心掛けよう
たとえば、「あなたは動物に例えると何ですか」といった質問に対して、単に動物が何であるのかを質問されていると捉えてしまうと面接官の意図とズレてしまいます。この質問は「なぜその動物に例えたのか」といった説明や背景が聞きたく、その人の人柄や個性を知るための質問になります。
面接の場では常に「なぜこの質問をしてくるのか」を考え、面接官の意図を汲み取った答えを述べるようにするようにしましょう。
面接で伝える苦手なことを見つける手順
質問の意図がわかったところで、苦手なことへの回答を準備していきましょう。苦手なことが明確だからといって、何でも伝えていいわけではありません。まずは面接官に伝えるべき苦手なことを整理して、苦手なことが業務に影響するか見極めながらまとめる必要があります。
ここからは、面接で伝える苦手なことを見つけるための4つの手順を紹介します。
①過去の課題や失敗を書き出す
まずはじめに、過去に失敗したことや課題に感じたことを思いつくままに書き出してみましょう。失敗したことや課題に感じることは、自分の苦手なことが起因している可能性があります。失敗や課題を書き出すことで苦手なことを見つけられるでしょう。
過去の課題や失敗を書き出したら、同じような課題や失敗を繰り返していないかグルーピングをしてみましょう。繰り返している課題や失敗があれば、それは自分が苦手に感じていることかもしれません。
グルーピングした課題や失敗から自分の苦手にすることの傾向や具体的な内容を考えてみましょう。自分で見つけられない時は、課題や失敗の時に近くにいた家族や友人に話を聞いてみるのも1つです。
- 失敗したのは個人での行動か集団行動か
- 失敗の原因に共通点はないか
- 過去の課題と同じ課題にぶつかっていたことはないか
面接で過去の失敗談を聞かれたときの答え方やアピールポイントを知りたい人は、次の記事もあわせて参考にしてくださいね。
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②得意なことの反対のことを考える
得意なことと苦手なことは実は表裏一体です。そのため、得意なことの反対の内容を考えることで自分が苦手にすることを見つけ出すことができるのです。
たとえば、長所として「活発に動き回るのが得意」という内容の反対のことを考えてみます。反対のことは「腰を据えて同じ場所で長時間同じ作業をすること」と捉えられますね。
もちろんすべての人が得意なことの反対のことが苦手とは限りませんが、足掛かりになる可能性は高いでしょう。このように自分の得意にしていることの反対の内容を考えることで、自分の苦手なことを言語化することができます。
長所と短所の見つけ方は、次の記事も参考にしてみてください。
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③周囲に聞いてみる
客観的に自分を見つめ、苦手なことを言語化するのは大変な作業ですよね。自分自身のことを客観的に見つめるのは、実は非常に難しいことなのです。
そこで、日頃自分のことを見てくれている家族や友達に苦手にしていることを挙げてもらうのも良いでしょう。周囲にアドバイスをもらうことで、自分では認識していなかった苦手なことを把握できるかもしれません。1人で苦手なことを見つけるのに行き詰まってしまったら、積極的に周囲の人に話を聞いてみましょう。
- 両親、兄弟など親族
- 大学やバイト先の知人
- 大学の教授や、バイト先の店長など目上の人
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④数値として成績が表れている成果物を振り返る
苦手なことを見つける手順の最後は、自分の成果物を振り返ることです。過去のテスト結果や通知表などが参考になります。数値として表された結果から自分の苦手を見つけてみましょう。
たとえば、高校生までの通知表で家庭科の成績が常に平均以下だったとします。一般的に家庭科は料理や裁縫など手先の器用さや細かさを求められることが多い科目です。家庭科の成績が平均以下ならば、科目に求められる器用さや細かい作業が苦手だったことが成績が低かったことの要素の1つと捉えることもできるかもしれません。
このように過去のテスト結果や通知表を振り返り、傾向を分析することで自分の苦手なことを見つけられます。
苦手なことを伝えるための3ステップ
面接で苦手なことをそのまま回答するだけでは面接官の印象に残りません。場合によっては言葉足らずでマイナスの印象を持たれてしまう恐れがあります。これから紹介する3つのステップを踏んで、面接で失敗しないように準備を進めましょう。
面接で「苦手なこと」を聞かれた時の最適な答え方は?対処方法や注意点も!【就活】
①苦手なことと理由をセットで話す
就活生
わたしの苦手なことは○○です。なぜなら……
苦手なことだけを伝えた方がシンプルと感じるかもしれませんが、それでは面接官の頭に苦手なことだけが残り、マイナスの印象を与えかねません。苦手なこととセットで「なぜ苦手か」の理由を添えることで、苦手になった背景、考え方や個性などをバランスよく伝えることができます。
- 自己分析が十分にできている
- 理由を把握し、改善ができそう
- 質問の意図を把握して回答している
単に苦手なことを伝えるよりも、理由を加えることで面接官の印象は大きく変わってきます。必ず理由を伝えるように準備しましょう。
➁具体的なエピソードを盛り込む
就活生
以前、大学のサークル活動の中で××という作業があって~
苦手なことだけでは面接官によって捉えるイメージが異なってしまい、伝えたい意図とずれてしまう恐れがあります。伝えたい意図とずれてしまうと、面接官は勝手にマイナスのイメージを持ち、あなたの印象が下がってしまうかもしれません。
このような事態を避けるため、苦手なことにまつわる具体的なエピソードを盛り込みましょう。エピソードを伝えることで誰が聞いても同様のイメージを持つことができます。
③行動をともなう対処法を伝える
就活生
以後△△な状況に陥ったときは○○という行動をとって解決するようにしています。
苦手なことを答えるステップの最後は、対処方法を明確に伝えることです。仕事上でも苦手なことに立ち向かう必要があり、その時にどのような行動を取る人なのか、面接官は知りたいと考えています。
注意点としては、「苦手なことを改善できるよう意識しています」と伝えてしまうことです。意識するだけでは具体的な行動が見えないため、面接官の求める回答としては不十分と捉えられてしまうケースもあるからです。面接の場では、避けた方が無難でしょう。
キャリアアドバイザー
具体的な行動を伝えることで、課題解決力をアピールすることにもつながります。課題に対し、どのように解決するかを自分自身で考え、行動に移せている点は企業が求める課題解決力そのものです。
課題や問題を解決する力の効果的なアピール方法が知りたい学生はこちらを参考にしてくださいね。
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面接官が苦手なことを質問する意図は、上述のとおり「性格や人柄」「業務の適性」「自己理解」を把握するためにあります。そのため苦手なことを聞かれて、単に苦手な事柄だけを話してしまうと質問の意図とズレてしまいますよね。
面接官は、苦手なことを自分なりにどう受け止めているのかといった自己理解や、具体的にどのように改善しようとしているのかといった向上心や成長意欲を知りたがっています。
新卒採用では、通常一から幅広く仕事を覚えることになりますが、その中には自分が苦手と思える仕事もあるでしょう。そのため面接で「苦手なこと」について、努力する姿勢や過程を伝えることができた学生は、入社後も同様に苦手な仕事があったとしても「前向きに努力してくれるだろう」といった期待ができるからです。
苦手なことを問われた際はネガティブに捉えるのではなく、自分自身の努力する姿勢を示すことがもっとも大事だという意識を持ち、逆に面接官にアピールしてみてはいかがでしょうか。
面接本番まで時間がない人は、頻出質問の模範解答だけでも必ず押さえておこう
面接で聞かれる質問に答えられるか不安ですよね。ただ、何を質問されるか分からず対策しようにも出来ない人は多いはず。
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苦手なことを答えるときの3つの注意点
ここまで紹介した手順に沿って回答を準備しても、実はまだ十分でありません。苦手なことを伝えるときには注意すべき点があります。
具体的なエピソードを加え、対処の方法も伝えても面接官の表情が晴れないことがあるかもしれません。その場合、これから紹介する3つの注意点のいずれかに該当している可能性があります。自分の伝えている内容が注意点に該当しないかチェックしてみましょう。
①業務に影響する内容は避けよう
苦手なことをテーマに話す際は、社会人として致命的になることを挙げるのは避けるようにしましょう。いくつか具体的な例を紹介します。
- 決まった時間に起床できない
- 時間を守れない
- 配慮ができない
- 清潔感を保てない
これらの苦手なことは、業務をするうえでマイナスの影響を及ぼしかねません。会社は組織であり、多くの人と協力し合いながら業務をおこないます。
時間を守れなかったり、相手に配慮ができないとチームで円滑に業務をおこなうことができなくなりますよね。これらの内容が自分の苦手なことに該当するときは、別の苦手なことを伝える方が賢明です。
➁複数の苦手なことを伝えないようにしよう
苦手なことを伝える時は、複数の内容を伝えず、出来る限り1つに絞りましょう。あなたが面接官の立場になって考えたときに、いくつも苦手なことがある学生に積極的に仕事を任せたいと考えるでしょうか。
正直に苦手なことを列挙することで、素直な人柄と伝わる反面、仕事を任せるのが不安と感じられてしまう場合もあるでしょう。実際に苦手なことをすべて正直に羅列する必要はないので、1つに絞って伝えるように心掛けましょう。
③他責にするのはやめよう
苦手な理由を伝える際に他責にして伝えると「仕事でも誰かのせいにしてしまう」と面接官の印象が下がってしまうケースも考えられます。以下では他責にしていると捉えられる可能性が高い表現の例を紹介するので、自身の伝える内容を再度チェックしましょう。
- 家庭環境のせいで苦手
- 親の教育のせいで苦手
- 学校が部活に力を入れておらず、スポーツが苦手
- 塾に通えなかったので、勉強が苦手
- 友達に恵まれず、コミュニケーションが苦手
苦手なことはつい周囲のせいにしてしまいがちです。しかし大事なことは周囲のせいにせず、苦手なことに向き合って解決することです。苦手なことを伝える際に苦手な理由を他人に押し付けるのはやめましょう。
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やみくもに面接を受ける前に、自分の面接力を知っておくことが大切です。
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ジャンル別・苦手なことを伝える例文
就活生
苦手なことを伝えるときの具体的な回答例を知りたいです。
キャリアアドバイザー
苦手なことのジャンル別にいくつか例文を紹介します。参考にしてみてください。
苦手なことをジャンルごとにわけて、それぞれの回答例を紹介します。大きく4つのジャンルに分けているので、自分が伝えたい苦手なことに近い例文を参考に、自分なりの回答を準備してみましょう。
仕事に関すること
仕事に関することは社会人になってからの業務にも直結してきます。伝え方を誤ってしまうと、任せる業務との間にミスマッチが生じてしまい、面接官の印象を下げてしまう可能性があります。
したがって、ジャンルを回答する場合は、伝え方が重要になってくることを覚えておきましょう。
仕事に関する苦手なことでは、2つの例文を紹介します。例文の内容を参考に、ミスマッチが起きないように慎重に伝えるように心がけましょう。
単純作業が苦手
私は単純作業を継続することが苦手です。学生時代にデータ入力のアルバイトをおこなっていましたが、単純な作業が続き、集中できずに長時間続けられませんでした。単純作業でも集中して取り組みたいと思い、一つひとつの作業に課題を設けるようにしました。
具体的には、この作業は何分以内におこなう、作業を効率化するためにショートカットキーを覚えるなどの課題です。これらの課題を設定することで、単純作業でも前向きに取り組むことができ、ショートカットキーを覚えるなどPCスキルの向上にも役立っています。
※この回答例は面接回答集から抜粋しました。
面接を突破できる質問の回答例がわかる「面接質問リスト&回答集」
苦手なことを自分なりの方法で打開する力を感じます。仕事で単純作業を任せなくてはいけない時も、自分なりのやりがいを持って取り組めそうとアピールにつながります。
プレゼンが苦手
私はプレゼンテーションをすることが苦手です。大学のゼミでプレゼンテーションする時はいつも緊張し、準備してきた内容を十分に伝えられず苦戦しました。緊張する理由を考えてみると、用意した内容が合っているかどうか不安で、周りの目線が気になってしまうからではないかと思いました。
そこでプレゼンテーションをおこなう前に、親しい友人に内容を聞いてもらい、アドバイスをもらうようにしています。事前に友人に確認してもらったことで、少しずつ自信を持ってプレゼンテーションができるようになってきました。引き続きプレゼン能力を高められるよう、努力していきたいです。
仕事では自分の意見を伝えるプレゼンテーションの場が多くあります。苦手なことに対して、自分で原因を見つけて具体的な解決策を述べており、良い印象を与えられるでしょう。
性格に関すること
苦手なことによく挙げられる2つ目のジャンルは、性格に関することです。実は性格に関することは、得意なことを基盤に反対のことを考えると比較的容易に見つけることができます。
たとえばチームの中で誰かをサポートする役目が多いケースでは、無意識にみんなを率いるリーダーの役目に苦手意識を抱いている可能性もありますよね。このケースは後ほど例文も紹介しますので、参考にしてみてください。
積極的に動くのが苦手
私は積極的に働きかけるのが苦手です。相手にどう思われるか気になり、気になることや意見があるときに、その場ですぐに発言したり確認することがなかなか出来ません。
ただ、何も発信しないままでは積極性が高められないと考えたため、議論の際はあえて議事録をとる役にまわり、議事録をもとに最後に発言するよう工夫しました。議事録をとる間に自分の考えを整理することができますし、役割をもらうことで自然と議論の後半で意見するタイミングが確保できます。
このように、仕事の場でも、自分の苦手なことを理解したうえで自分なりの対策をとっていきたいと考えています。
※この回答例は面接回答集から抜粋しました。
面接を突破できる質問の回答例がわかる「面接質問リスト&回答集」
苦手なことに対し、どのように改善に取り組み、具体的にどのような成果を得たのか面接官に分かりやすいエピソードになっています。何を得たのかまで伝えると効果的です。
リーダーシップを発揮するのが苦手
私はリーダーシップを発揮するのが苦手です。誰かの前に立って強く意見を発信しするよりも、部活動の中でサポート役として主将やリーダーを支える立場になることが多くありました。
そこで私は、主将のようにチームをけん引する強いリーダーシップではなく、チームメンバーに寄り添い支援しながらボトムアップでチームを率いるサーバント型リーダーシップを高めると決めました。
苦手なことから逃げるのではなく、リーダーシップの必要性や定義を見つめ直し、自分にあったスタイルのリーダーシップを磨くことで、単なるサポート役から脱却ができたと思います。
苦手なことの質問から、自分のアピールにつなげる内容になっています。苦手なことは得意なことと表裏一体です。苦手なことを言い換えて、得意をアピールするのも1つの手段と言えます。
対人関係に関すること
コミュニケーションが得意とアピールする人がいる一方で、コミュニケーションに苦手意識を持っている人もいます。苦手なことを聞かれたら、対人関係について答える人も多いでしょう。
しかし、会社に入ると大なり小なり対人関係はほぼ必ず発生します。苦手なことでもどのように改善していくか、現在改善に取り組んでいるかを示すことがポイントです。
これから対人関係に関する2つの例文を紹介します。コミュニケーションに苦手意識のある人はぜひ参考にしてみてください。
初対面が苦手
私は初対面の人と話すことが苦手です。どのように話しかけていいのかわからず、積極的に話しかけることができません。話しかけられてもうまく回答ができず、第一印象はあまり良くないと言われます。このままではいけないと思い、初対面の時に話ができるよう、自己紹介をブログに書いてまとめてみました。
初対面でうまく話せなかったときにブログページを見せることで、口下手な私でも少しずつ打ち解けられるようになってきました。入社後も人見知りすることがあると思いますが、チャットやメールなどツールを上手く活用しながら、コミュニケーションをとっていきたいです。
※この回答例は面接回答集から抜粋しました。
面接を突破できる質問の回答例がわかる「面接質問リスト&回答集」
苦手なことを放置せず、自分なりの改善策を考えて取り組んでいる点は面接官へのアピールになりますね。苦手なことを伝える時は、改善策をセットで伝えると良いでしょう。
大勢の人前で話すのが苦手
私は大勢の前で話すことが苦手です。小学校から挙手をして、発言をすることが苦手でなかなか自分の意見や考えを伝えられませんでした。
このままではいけないと思い、大学では発言の多いゼミを選び、ゼミの活動の中で積極的に発言をするように心がけています。少しずつ人前で発言することに慣れてきて、ゼミを代表して学部全員に発表する機会に自ら手を挙げました
苦手なことに対して、一歩踏み出して取り組んだ点はアピールになります。また積極的に改善に取り組み、新しいことに挑戦する姿勢は面接官の印象に残るでしょう。
苦手なことはあまりない
苦手なことがあまりない人は、どんなことでもそつなくマルチにこなせるキャラクターだとアピールできるでしょう。
しかし本心であったとしても、ストレートに「苦手なことはない」と伝えてしまうと見栄を張っているように捉えられてしまうこともあります。悪い印象を与えないよう、以下の例文を参考にしてみましょう。
私はあまり苦手なことはありません。物事に向き合うときに、苦手なことと捉えてしまうと、出来ることでも尻込みして出来なくなってしまうため、あえて苦手意識をもたないようにしています。
※この回答例は面接回答集から抜粋しました。
面接を突破できる質問の回答例がわかる「面接質問リスト&回答集」
苦手なことがないとそのまま伝えると、面接で自分を過度に良く見せようとしていると思われたり、自己分析が十分にできていないと捉えられる恐れがあるので、伝え方には十分注意しましょう。
苦手なことに関連して、苦手なタイプを聞かれたときの答え方は次の記事を参考にしてみてください。
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面接で苦手なタイプを聞かれたら、あなたならどのように答えますか?実は企業が知りたいのは苦手なタイプそのものではなく、そこからわかる人柄や相性。今回は苦手なタイプを伝えるときのポイントや、具体的な回答例と避けるべきNG回答例をキャリアアドバイザーが詳しく紹介します。
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キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
このほかにも、身近な日常生活や学業を通して「難しいな」「面倒くさいな」と思える場面からも苦手なことが考えられます。
たとえば、大学生になって一人暮らしをしている学生は、家事をする際に自分が苦手だなと思うことがありませんか。気を抜いてしまうと机の上が散らかってしまう人は「整理整頓が苦手」かもしれませんね。支援した学生の中には「家電を購入したときに説明書を読むのが苦手」で、改善策として「授業と同じように重要箇所にはアンダーラインを引いて、二度読みする」といったことを伝えた学生もいましたよ。
ほかにも授業に関することで「計算が苦手だな」「論文を書くことが苦手だな」といった苦手なことがあれば、今まさに克服しようと努力していることだと思うので、伝えやすくなるのではないでしょうか。日々起こっている出来事も苦手なことを話す際のひとつのジャンルでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
苦手なことの克服法もあわせて答える準備をしよう
面接官が「苦手なことは?」と質問するには意図や背景が必ず存在します。単に苦手なことだけを回答するのでは、面接官の意図や背景に十分に答えられているとは言えません。苦手なことの理由や克服方法を一緒に伝えることで、改善に向けた取り組みや課題解決力のアピールにつなげましょう。
また伝え方を誤ってしまうと、印象を大きく損なってしまう恐れがあります。紹介した注意点や例文を参考に、しっかりと準備をおこなってください。
なぜアピールの場なのに、苦手なことを質問するのですか?