AIによってなくなる仕事の6つの特徴｜理解したうえで仕事を選ぼう

AI（人工知能）によってなくなる仕事の特徴を理解したうえで適職を見つけよう

こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就職活動を控えている学生からよく、

「AIによってなくなる仕事があると聞いたんですが、本当ですか？」
「AIが発展していくなかで、これからどういう仕事に就けば良いかわかりません」

といった質問や相談を受けます。

この記事では、AIによってなくなると言われている仕事の特徴や、AIを活用する側になる方法などについて解説します。これらを理解することで、AIが当たり前に存在するこれからの時代でどのように仕事を選べば良いのか、考えやすくなりますよ。

AIによってなくなる仕事があるって本当？ AI発展による世の中への影響を解説

ChatGPTなどのAI技術は近年、急速に社会に普及し始めていますよね。その影響で今後なくなるだろうと言われている仕事もいくつかあります。

しかし、これらの情報を鵜呑みにしていると、将来に対する不安ばかり募ってしまうので、まずはAIの発展や普及が仕事にどんな影響をもたらすのか、理解しておきましょう。

この記事では、仕事選びの基準について紹介しています。「将来性があるかどうか」以外の視点も知っておきたい人はぜひ参考にしてみてくださいね。

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「必ずなくなる」と言い切れる仕事はない

AIの発展がこれからの人間の仕事にどう影響するかはまだわからないことが多く、「必ずなくなる」と言い切れる仕事はありません。

そもそもAI自体は1950年代後半から存在しています。そこから社会的なAIブームが起きては実用性の問題に直面してブームが静まるという流れを繰り返し、現在は2000年頃から始まった第三次AIブームの渦中にある状態なのです。

技術自体は昔からあったものの、さまざまな課題を乗り越えるまで半世紀以上の時間がかかっています。今後もAIを社会実装するうえで多様な課題が生まれると考えられるので、どんな仕事がどう変化していくかは、誰も断言できません。

AIによって人の手がかからなくなる仕事自体は増える

AIによって必ずなくなると言い切れる仕事はないと説明しましたが、AIによって人の手がかからなくなる仕事自体は今後増えていくと考えられていますよ。実際、社会のなかでAIは少しずつ業務の効率化に活用され始めています。

しかし、上記のようにAIが仕事現場に導入されるようになっても、農家の仕事や教師の仕事がなくなるわけではありません。これまで時間が足りず手がかけられなかった仕事に集中して取り組むなど、ほかにやるべきことが多くあるからです。

この記事では、10年後になくなる可能性がある仕事について紹介しています。自分が就く仕事の将来性が気になる人は、あくまで考え方の一つとして参考にしてください。

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AIによってなぜ仕事がなくなる？ AIがもたらす4つの仕事の変化

なぜ特定の職業が将来なくなると言われているのかを理解するには、これからAIがもたらす仕事の変化を知っておく必要があります。

AIがもたらす変化を理解しておけば、将来どんな仕事に就くべきか自分自身で考えて判断できるようにもなりますよ。

①膨大なデータを短時間で処理できる

AIがもたらす仕事の変化の1つ目は、AIによって膨大なデータを短時間で処理できるようになることです。AIは、これまで処理が難しいとされてきたビッグデータの解析を可能にしました。

AIによってビッグデータの解析が簡単にできるようになったことで、あらゆる物事の状態や傾向をより正確につかめるようになり、予想の精度も格段に上がりました。

②画像やテキストを瞬時に生成できる

AIがもたらす仕事の変化の2つ目は、画像やテキストを瞬時に生成できることです。これはAIのなかでも「生成AI」に関する内容になります。

たとえばこれまでは、新しい画像を作成する場合はイメージをまず固め、イラストレーターやデザイナー、カメラマンなどに依頼してゼロから作成する必要がありました。しかし生成AIの登場によって、指示した内容に沿って希望に近い画像を短時間で作成できるようになりました。

③人為的なミスが生じない

AIがもたらす仕事の変化の3つ目は、人為的なミスが発生しなくなるということです。AIは物事のパターン化が得意であるため、その機能を活用して、正常なパターンから外れているものを異常検知することができます。

この活用方法はとくに、人間の目視による確認が多くおこなわれている製造業で重宝されています。

人間の目視は、その人の経験値や体調、集中力などによって精度にばらつきが出てしまいますよね。AIはプログラムなどに問題がない限り常に均質な判定ができ、ミスが起こることはほとんどありません。

④24時間365日稼働できる

AIがもたらす仕事の変化の4つ目は、24時間365日稼働できるようになることです。AIは人間のように定期的に休む必要がないため、常に稼働させることで企業の生産力を格段にあげることが可能になります。

AIがデータの分析だけでなくテキストや画像などのコンテンツの生成まで対応できるようになったため、上記のように24時間対応できる業務の幅も増えてきていますよ。

AIによってなくなると言われている仕事の6つの特徴と職種例

これまでAIが仕事にもたらす変化を解説しました。この変化の影響を受けて、人間の手がほとんどかからなくなる仕事も今後生まれると考えられていますよ。

そこでここから、AIによって今後なくなると言われている仕事の6つの特徴と、それぞれの特徴に当てはまる職種を紹介します。これらを理解しておくと仕事選びにおいて自分なりの軸を持って判断することができるようになりますよ。

紹介した職業が必ずしもAIによってなくなるわけではないため、あくまで考え方の一つとして参考にしてくださいね。

AIによってなくなると言われている仕事の1つ目の特徴は、繰り返しの作業が多いことです。繰り返しの業務は仕事内容がパターン化していると言えるため、その業務内容や動作をAIに学習させることで自動の対応が可能になります。

たとえばカスタマーサポートでは、顧客の問い合わせに対してAIチャットボットで対応する企業が増えつつあります。AIを導入することで単純な問い合わせに対応する必要がなくなったと言えますね。

しかし、パターンに当てはまらない複雑な問い合わせについてはスタッフが個別に対応する必要があります。

AIによってなくなると言われている仕事の2つ目の特徴は、人のニーズや都合に合わせてサポートする、補助的な役割を担っていることです。AIそのものが人間を補助するツールであるため、補助的な業務のなかにはAIが代替できるものが多くあります。

たとえば予定の管理や定期報告書の作成などは、AIを活用することでほとんど手がかからなくなりますよ。

しかし補助的な役割の仕事であっても、人間関係を円滑に進めるコミュニケーションや場の状況に合わせた臨機応変な対応はAIにできないため、今後はこれらの役割がより求められるようになると考えられます。

AIによってなくなると言われている仕事の3つ目の特徴は、言葉やデザインやコンテンツを主に扱うことです。

これは、生成AIの誕生に強い影響を受けています。生成AIが短時間で一定のクオリティのコンテンツを作れるようになったことで、これまでコンテンツクリエイターに依頼していた分
の業務が少しずつAIに代替されるようになったからです。

ただし、これらの職業も仕事が完全にはなくなってはおらず、むしろより高いクオリティのコンテンツを早く効率的に作成するために、AIが作成するコンテンツをブラッシュアップする形で積極的にAIを活用しているケースもありますよ。

AIによってなくなると言われている仕事の4つ目の特徴は、計算やデータ分析が中心的であることです。数字やデータを扱うことはAIの得意分野であるため、これまで業務において計算やデータ分析をおこなうことが多かった職業は今後なくなっていくと考えられています。

しかし、計算やデータ分析がこれまで業務の中心だった職業も、すべての業務がAIで代替できるわけではありません。

たとえば企業などの財務状況を監査する会計士も、単純な事務作業をAIツールで効率化し、浮いた時間を顧客との調整や重要項目の検討などに当てることで職業としてより価値の高い仕事ができるようになると考えられていますよ。

AIによってなくなると言われている仕事の5つ目の特徴は、ミスのない正確な判断が求められることです。

人間による確認はどうしてもヒューマンエラーのリスクがありますが、AIを導入すればそのリスクはほぼゼロになります。またAIは個別具体的な状況に左右されず常に一定の基準で物事を見るため、正確な判断が求められる業務もAIに代替される可能性が高いとされています。

たとえばスポーツ審判では、AIによる画像分析や採点システムでゲームの公平性を担保することができます。しかし一方でAIが予想できないような事態が起こることもあり、また審判と選手たちの駆け引きもスポーツの魅力の一つでもあることから、人間の審判がまったく必要なくなるとも言えません。

AIによってなくなると言われている仕事の6つ目の特徴は、長時間稼働する必要があることです。人間によって業務を24時間365日休まずに進めるためには、多くの人員が必要になりますよね。その分、企業側は多くの人件費を用意しなければなりません。

AIは初期投資だけ準備すれば24時間365日休まず稼働できるため、人件費を減らすことができます。そのため長時間の稼働が必要な仕事はAIに代替されていくと考えられているのです。

しかしAIは人と人とのコミュニケーションやイレギュラーな出来事には対応できないため、これらの部分は引き続き人間が業務として続けていくことになると考えられますよ。

AIが発展してもなくならない仕事を探すには「AIができないこと」に注目しよう

AIの発展で人間にできる仕事が減っていると考えると、就活やキャリアを考えるときにどうしても不安になることもありますよね。 「AIが発展してもなくならない仕事を選びたい」と思ったら、AIができないことに注目して職業を選択するのがおすすめですよ。

AIは膨大なデータの分析やパターン化、簡単な画像・テキストの生成などが得意である一方、人の感情にかかわる分野やイレギュラーな状況での適切な対応は苦手です。そのためAIができないことを職業選びの一つの基準とすれば、今後の就活やキャリアに対する不安を少なくできますよ。

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ここからは、AIが苦手とする仕事の6つの特徴と、それぞれの特徴にあてはまる職種の例を紹介します。仕事の特徴を理解することで、これからどんな職業を選べば良いか考えるうえで一つの基準になり、理想の仕事を見つけやすくなりますよ。

しかし、AIの技術は日々進歩していて、これから紹介する職業でも今後AIの活用は進んでいくと考えられます。「この職業を選んだら絶対安泰」というわけではない点は覚えておいてくださいね。

AIが苦手とする仕事の1つ目の特徴は、意思決定や交渉が必要になることです。AIは、意思決定の補助となるデータの分析や交渉材料の準備にはとても役立ちます。しかし、それらの情報を活用して実際に人と交渉し、数ある選択肢のなかから決断し、物事を前に進めていくのは人間にしかできないことです。

そのため、以下のように意思決定や人との交渉が多い仕事はAIが発展しても残る職業ではないかと考えられています。

たとえば政治家を考えてみると、AIツールを活用して膨大なデータから施策案を考えることはできるかもしれませんが、それを実際におこなうかどうかは政治家本人にしか判断できませんよね。また、施策を実行するにも、多くの人を説得して巻き込む力が必要になります。

AIが苦手とする仕事の2つ目の特徴は、人の命や人生に対して大きな責任が伴うことです。AIは機械学習などを通して膨大な知識・技術を蓄えることができます。しかし、その知識や技術を用いておこなった仕事の結果に対して、責任をとることができません。

特に命や人生に大きくかかわる仕事は、失敗を巻き返すことができないケースも多いですよね。そのため、次のような職業はAIがどんなに発展しても人間がかかわることになると考えられています。

AIが苦手とする仕事の3つ目の特徴は、人の心に働きかけることです。AIは、チャットボットのようにパターン化された質問の受け答えや提案なら対応できますが、人の心を強く動かすようなコミュニケーションは難しいと考えられています。

なぜなら人の心に働きかけるには、相手が予想できないイレギュラーなことをしたり、相手の状況によっては何も提案をせずただ寄り添ったりと、パターン化できない複雑なやり取りが必要になるためです。

だからこそ次のような職業は、AIが発展してもなくなることはないだろうと考えられています。

AIが苦手とする仕事の4つ目の特徴は、人を指導・教育することです。たとえば先生から厳しく指導されたら、恐怖や恥ずかしさを感じたり、今後も顔を合わせることを考えたりして、「次から気をつけよう」となることが多いですよね。

しかし、AIから何か厳しい指摘をされても、恐怖や恥ずかしさは感じにくいですよね。そのため指摘に従う強制力も働きにくくなります。指摘を無視する人も出てくると考えられます。だからこそ、人を指導・教育する次のような仕事は、AIが発展してもなくならないとされていますよ。

AIが苦手とする仕事の5つ目の特徴は、複雑で繊細な手作業が求められることです。AIを活用したロボットの開発は現在急速に進んでいますが、ロボットに手作業をさせるのは歩行させるよりも難しいとされています。目的に合わせて10本の指の動きをコントロールするのは、それくらい高度な技術といえます。

そのため、次の職業のように複雑で繊細な手作業が求められる仕事は、AIが発展してもなくなりにくいと考えることができますよ。

また、これらの職業はその人自身のセンスが問われる仕事でもあります。顧客のオーダーに臨機応変に対応する力も必要です。その意味でもAIが完全に代替するのは難しいと考えられます。

AIが苦手とする仕事の6つ目の特徴は、生身の人間がやるからこそ価値が生まれることです。たとえば、最新技術を搭載したAIロボットがオリンピックで世界新記録を樹立したとして、人間の場合と同じような感動は生まれるでしょうか。

人間には身体的にも時間的にも制限があり、精神的な疲れを感じることもありますよね。そのような条件下でもスポーツ選手が頑張って自分の目標を達成する姿に感動するのであり、そこに価値が生まれるのです。

このようにAIなど人が作ったものではなく人間がやるからこそ仕事に価値が生まれる職業は、AIが発展してもなくならないだろうと考えられていますよ。

人と人とのコミュニケーションが大切になる仕事は、AIに代わられにくいものです。この記事では、人と話す仕事について紹介しているので、コミュニケーション能力を活かして働きたい人はぜひ参考にしてみてください。

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AIによって新しい仕事も誕生している！ 時代に合わせて「AIを活用する側」を目指そう

これまでAIの発展によってどんな仕事がなくなるのか、またはなくならないのかという視点で解説してきました。しかしAIは既存の仕事を減らすだけではなく、まったく新しい仕事が生まれるきっかけにもなっているのです。

そのためこれからは、AIに仕事を奪われる側ではなくAIを活用する側になり、新しい価値を生み出していくことが求められますよ。

この「AIを活用する側」を目指す意識は、上記の仕事に限らず、既存の仕事においても必要です。これからのビジネスパーソンには、AIを積極的に活用し、より生産性の高い仕事をすることが期待されています。

AIを活用する側になるために！ 学生のうちから取り組みたい3つのこと

AIを活用する側になるためにこれからどうすれば良いのか、気になりますよね。ここからは、学生のうちから取り組んでおくべき3つのことを紹介します。将来に向けて早めに行動を起こすことで不安を解消し、前向きな気持ちで未来を考えることができますよ。

就活を控えている場合は職業選択にも大きく影響するので今のうちからしっかり理解しておきましょう。

①AIの仕組みや最先端のAIサービスについて学ぶ

AIを活用する側になるために今から取り組むべきことの1つ目は、AIの仕組みや最先端のAIサービスについて学ぶことです。AIを活用するには、まず今のAIに何ができて何ができないのかをしっかり把握する必要がありますよね。

AIの技術は日々進歩しているため、定期的に知識をアップデートすることが大切です。また、ChatGPTなど普段の生活で使えるAIサービスを積極的に活用するのも勉強になります。

②自分がやりたい仕事で現在どのようにAIが活用されているか調べる

AIを活用する側になるために今から取り組むべきことの2つ目は、自分が目指している業界や職種などでどのようにAIが活用されているのか調べることです。現在の活用の度合いや方法を知ることで、自分が働く立場になったときをイメージしやすくなりますよ。

現在は、AIの活用度合いは業界や職種、企業などによってばらつきがあり、業務に積極的に取り入れているケースもあればまったく使っていないケースもあります。活用度合いの違いについても、背景にどんな事情があるのか調べておけるとより具体的に自分が活用するときのことを想像しやすくなりますよ。

③AIが今後も発展する前提で自分がどんなキャリアを歩みたいか考える

AIを活用する側になるために今から取り組むべきことの3つ目は、AIが発展し続ける前提で自分が歩みたいキャリアを考えることです。

AIは今後ますます社会に浸透していき、仕事においてもなくてはならない存在になると予想されています。AIにまったく影響を受けない仕事はほぼありません。そのため、この前提に立ったうえでキャリアの方向性を考えておくことが重要になります。

「今後も人の手が必要！ AIが苦手とする仕事の6つの特徴と職種例」で紹介したように、AIには苦手なことがあるため、この解説を参考に自分がどんな仕事をしてどんな価値を社会に提供したいか考えてみましょう。

自分の歩みたいキャリアについて考えるとき、この記事もあわせて参考にしてみてください。キャリア形成をおこなうときに必要な考え方や具体的なネクストアクションがわかります。

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AIによってなくなる仕事を理解したうえで理想のキャリアを実現できる仕事を選ぼう

この記事では、AIによってなくなると言われている仕事の特徴や、反対にAIが発展してもなくなる可能性が低い仕事の特徴などを解説しました。これらはあくまで予想の一つであるため、鵜呑みにせず参考程度に役立ててくださいね。

AIが発展することを恐れず、AIが今後も存在し続けることを前提に理想のキャリアを考えて、実現に向けて前向きに仕事を選びましょう。