10年後になくなる可能性がある15の仕事|残る職種の共通点も解説

この記事のアドバイザー

10年後に亡くなる仕事は○○?

目次

  1. 10年後になくなる仕事の特徴と将来性を見極める方法を知ろう
  2. 一部の仕事が10年後になくなると言われている理由は? 
  3. AIの発展によって仕事が効率化されるから
  4. 20年後は約半数の仕事がAIに置き換わるとの見方もある
  5. 10年後になくなるかもしれない仕事の特徴3つ
  6. ①数字やデータの収集・処理・入力を扱う
  7. ②単純作業などのルーチンワークを中心とする
  8. ③人口減少の影響で担い手がいない
  9. 10年後になくなる可能性がある15の仕事
  10. ①事務職
  11. ➁案内・受付
  12. ③運転手(電車・タクシー)
  13. ④小売店の販売員
  14. ⑤クレジットカードや保険の査定担当者
  15. ⑥レンタルショップの店員
  16. ⑦メーターの計測員
  17. ⑧警備員
  18. ⑨コンビニ店員
  19. ⑩工場勤務者
  20. ⑪銀行窓口
  21. ⑫秘書
  22. ⑬スポーツの審判
  23. ⑭集金人
  24. ⑮電話オペレーター
  25. 具体的な職種も紹介! 10年後も残る可能性が高い仕事の領域6選
  26. ①マネジメント領域
  27. ②クリエイティブ領域
  28. ③ホスピタリティ領域
  29. ④クラフトマン領域
  30. ⑤テクノロジー領域
  31. ⑥感情を扱う領域
  32. 10年後もなくならない仕事を見極める3つの視点
  33. ①AIに置き変わりづらい業界や職種か
  34. ②AIに代替できないスキルを身に付けられるか
  35. ③学び続けられる環境があるか
  36. 10年後になくなる仕事はAIの代替可能性で判断! 仕事選びの参考にしよう

10年後になくなる仕事の特徴と将来性を見極める方法を知ろう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

業界研究を進めている就活生から、こんな質問を受けることがありました。

「10年後になくなる仕事があるって本当ですか?」
「興味のある仕事は将来なくなる可能性があるのか知りたいです」

進むべき道を考えるとき、果たしてその道はその先もずっと続いているのか不安に思う気持ちはとてもよくわかります。事実、キャリアアドバイザーへの相談はこういった「志望先の将来性」に関するものがとくに多いです。

技術の進歩や社会の変化により、今ある仕事の一部が将来的に減少する可能性があると指摘されているのは確かです。しかし、自分で調べただけではなかなか判断もしづらいですよね。

そこでこの記事では、2025年時点の予測として、今後なくなる可能性があるとされる職種の傾向、逆に今後も求められ続ける仕事の特徴を、キャリアアドバイザーの視点から詳しく解説します。今後のキャリアを考えるうえでの一つの視点として、ぜひ参考にしてくださいね。

一部の仕事が10年後になくなると言われている理由は? 

一部の仕事が10年後になくなると言われている理由
  • AIの発展によって仕事が効率化されるから
  • 20年後は約半数の仕事がAIに置き換わるとの見方もある
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就活生

最近、AIに仕事が奪われるってよく聞くんですけど、実際どうなんでしょう? 自分が目指している職種も将来なくなったら……と不安になります。

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キャリアアドバイザー

たしかに、AIや技術の進化によって変化していく仕事はあります。ただ、「すべての仕事が突然なくなる」というわけではなく、「一部の業務が効率化されたり、形を変えていく可能性がある」というのが現実に近いですよ。

技術の発展に伴い、「今ある仕事が将来的にどうなるか」は就活生にとって無視できないテーマですよね。まずは、なぜ「一部の仕事がなくなるかもしれない」と言われているのか、その理由をわかりやすく整理していきます。

AIの発展によって仕事が効率化されるから

「この仕事は10年後にはなくなる」と言われている仕事の多くは、AI(人工知能)の進化によってロボットなどに置き換えられる可能性がある、とも言い換えられます。需要は残るものの、その作業自体は人の手を離れてしまう可能性があるため「なくなる」という意見が生まれるのです。

AIが得意とすることは、単純作業や数字やデータを扱う作業です。現在、人間が携わっている仕事のうち、AIの方が効率的におこなえる作業もあります。

今後さらにAIの技術が進化すれば、処理の精度やスピードも向上し、そうした業務ではAIが主役となる社会が訪れる可能性があると予測されています

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キャリアアドバイザー

人間に比べ、AIの方が効率的に仕事をおこなってくれることから、将来人間がおこなう必要がなくなる仕事が生まれると言われています。

こちらの記事では、これから伸びる業界について詳しく解説していますよ。あわせてチェックして、業界選びの参考にしてみましょう。

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20年後は約半数の仕事がAIに置き換わるとの見方もある

20年後には今ある仕事のうち、約半数がAIに置き換わるという見方もあります。この見方を示したのは、オックスフォード大学のマイケル・オズボーン氏です。2013年に発表した論文「THE FUTURE OF EMPLOYMENT」のなかで、「今後10年〜20年程度で米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」と記しています。

仕事の自動化とは、つまりAIの発展によるロボットへの置き換えを指しています。さまざまな見解がありますが、AIの発展は、私たちの働き方に大きな影響を与える重要な変化だと考えられています

ただあくまで「予測」であることは押さえておこう

「10年後になくなる仕事」は、あくまで現時点での予測であり、確定した話ではありません。技術の進化には地域差や業界差があり、すべての企業がすぐにAIやロボットを導入できるわけではないため、実際の変化は予測よりも緩やかになることもあります。

また、ある仕事がAIに代替される可能性があるとしても、それに伴って新たに生まれる仕事や役割もあると考えられています。つまり、「仕事がなくなる」というより、「仕事の中身や求められるスキルが変わる」と捉えるのが適切です。

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キャリアアドバイザー

将来に備えるうえで、こうした予測に触れることは大切ですが、不安になりすぎず、冷静に情報を受け取る姿勢が重要です。

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10年後になくなるかもしれない仕事の特徴3つ

10年後になくなる仕事の3つの傾向
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就活生

「この仕事は将来なくなるかもしれない」と言われる職業には、何か共通点があるんですか?

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キャリアアドバイザー

良い質問ですね! 実は、いくつかの共通する特徴があります。それを知っておくと、これからのキャリア選択に役立ちますよ。

AIや社会構造の変化によって将来的に姿を変える、あるいは減少すると考えられる仕事には、「AIが得意とする領域と重なっている」という共通した特徴があります。

ここからは、「10年後になくなるかもしれない」と言われる仕事に見られる代表的な3つの特徴を紹介していくので、自分の志望職種と照らし合わせながら、将来に向けて視野を広げていきましょう。

①数字やデータの収集・処理・入力を扱う

データの収集や入力、数値の集計や整理など、パターン化された作業は、AIが最も得意とする分野です。これらの仕事は、すでに多くの企業で自動化が進んでいます

業務例
  • 売上データの入力
  • 顧客情報の登録
  • 定型フォーマットへの転記

人間が手作業でおこなうとミスや時間がかかってしまう処理も、AIであればスピーディかつ正確に実行できるため、業務の効率化やコスト削減につながるのです。

特に、経理、一般事務、コールセンターなど、「決まったルールに従って処理する」業務が中心の仕事は、代替の対象となりやすいとされています。

ただし、すべての事務系業務がなくなるわけではなく、人との調整や臨機応変な判断が求められる部分は依然として人間の役割です。

②単純作業などのルーチンワークを中心とする

単純作業などのルーチンワークも10年後になくなる可能性の高い仕事の特徴の1つです。

人間に代わって仕事をするロボットの強みの1つに、決まった動作を正確に繰り返すことが挙げられます。つまり、ルーチンワークはロボットの強みを最大限活かせる仕事の1つなのです

現在、ロボットは非常に高価であり、手軽に導入することができません。しかし、技術の発達に伴い、ロボットのコストが下がれば導入可能な企業は一気に増えていくと予想されます。

ロボットが導入されると人間がおこなうよりも素早く正確に、そして安価に仕事をおこなえるため、ルーチンワークの大半をロボットが担うようになります。

③人口減少の影響で担い手がいない

10年後になくなる仕事の3つ目の特徴は、実はAIとはあまり関係がありません。それは人口減少によって、仕事の担い手がいなくなる職種です。

日本などの先進国では、急激に少子高齢化が進み、将来の人口減少が確実視されています。人口減少によって、労働人口も当然ながら減少します。また、地方から都市部へ流入する人口が増えており、地方での働き手が不足するとも言われています。

人口減少により、特に労働環境が厳しく、人気がない職種や地方での仕事は担い手がいなくなる仕事が生まれる可能性があるでしょう

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10年後になくなる可能性がある15の仕事

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就活生

10年後になくなる仕事の特徴はわかりました。具体的にどの仕事が該当するのでしょうか。

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キャリア
アドバイザー

一概には言えないものの、事務職などは特に影響を受ける可能性があると予測されるデータもありますよ。

技術の進化や社会構造の変化により、「将来的に仕事が減少する可能性がある」と言われている職業がいくつかあります。

実際に、厚生労働省所管の独立行政法人である労働政策研究・研修機構が、2025年のILO研究ブリーフの研究結果をまとめた「世界の雇用の4分の1が生成AIに代替される可能性」でも、生成AIにより事務職を中心として影響を受ける職業があると推測しています。

そこでここからは、上記の研究結果で紹介されている職業を中心に、編集部が独自の観点で調査した結果も踏まえて、特にAIやロボットの台頭によって影響を受ける可能性がある仕事を15種類解説します。

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キャリア
アドバイザー

ただし、これらはあくまで予測であり、10年後にすべての仕事がなくなるというわけではありません。あくまで一つの意見として参考程度にチェックしてくださいね。

①事務職

事務職の主な業務は、パソコンを使って書類の作成や管理、データ入力、そして電話応対や来客対応などです。

事務の仕事は、数字やデータを扱う点でAIが特に得意とする分野に該当します。また、人間がおこなう場合にはヒューマンエラーやケアレスミスのリスクがありますが、AIであればこうしたミスを減らし、より正確に処理できるのが強みです。

もちろん、AIを導入するには初期コストがかかりますが、中長期的に見ると人を雇用し続けるよりもコスト削減につながるため、将来的に事務業務がAIに置き換わる可能性は十分に考えられます

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キャリアアドバイザー

とはいえ、すべての事務職がなくなるわけではありません。スケジュール調整やチームとの連携、社内外とのコミュニケーションを含む業務は、依然として人間の力が求められます。事務職を目指す場合は「調整力」や「柔軟な対応力」をアピールしましょう。

事務の仕事についてはこちらで詳しく解説しているので参考にしてみてください。

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➁案内・受付

案内や受付の業務は、顧客からの要望や依頼内容がほぼ定型化されているため、そのパターンをAIに学習させることで十分に対応が可能です。

さらに、新型コロナウイルス感染症の流行は、案内や受付業務の人手からAIへの置き換えを一層加速させました。

これまでは対面でのコミュニケーションが重視されていましたが、感染拡大を防ぐために非対面・非接触での対応が求められるようになったためです。その結果、案内や受付業務の一部はすでにタブレットなどIT機器で代用されているケースも多くなりました。

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キャリアアドバイザー

ただ、機械だけでは対応できない「臨機応変な対応」や「相手に寄り添う姿勢」は、今後も人が求められる部分です。ホテルや医療機関、企業の受付など、丁寧なコミュニケーション能力を必要とするシーンでは、人の存在感がより大切になってきますよ。

③運転手(電車・タクシー)

すでに一部の運転業務はAIによって代替が進んでおり、たとえばモノレールである東京のゆりかもめや大阪のニュートラムでは無人運転が実現しています。決まったルートを走行する電車は、自動運転の導入に適した環境と言えます。

また、自動車の分野でも自動運転技術の実証実験が進んでいます。技術が確立されれば、タクシーの運転手も自動運転に置き換わる可能性があり、将来的には運転手の仕事が減少するかもしれません

ただし、安全確認や緊急時の対応、乗客とのやり取りなど、人間ならではの判断が必要な場面は今後もしばらく残ると考えられます。

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キャリアアドバイザー

観光ガイドを兼ねた運転業務や、接客スキルが求められる場面でも人の価値が残ります。技術と共存できるスキルを身につけておくと安心です。

④小売店の販売員

案内や受付業務がIT化・自動化されているのと同様に、小売店における接客や案内もIT技術の進展により自動化される可能性があります。

さらに、会計業務もセルフレジや無人レジの導入が進み、販売員を必要としない店舗が増えてきています。たとえば、商品を棚に置くだけで自動的に会計が完了するシステムなども実用化され、小売店のIT化は急速に進展しています

また、通販市場の拡大により、顧客は店舗に足を運ばなくてもスマホやパソコンを使って好きな時間に買い物ができるようになりました。この点も販売員の需要に影響を与える一因です。

こうした背景から、小売店の販売員は将来的にIT化や自動化の影響を受ける可能性が高いと言えます。

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キャリアアドバイザー

とはいえ、すべてが無人になるわけではありません。対面接客での提案力や、顧客のニーズを汲み取る力は、リアル店舗ならではの強みです。販売職を目指すなら、「お客様に寄り添う力」を磨いて差別化を図りましょう。

販売職の仕事についてはこちらで詳しく解説していますので参考にしてみてください。

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⑤クレジットカードや保険の査定担当者

査定業務は主に数値データに基づいて判断をおこないます。人間の場合、感情やその他の要素が影響して査定が甘くなることもありますが、AIはあくまで数字だけを基に判断するため、一貫して妥当な評価が可能です。

数値に基づく判断はシステム化しやすいため、データベースの構築やアルゴリズムの整備が進めば、自動化が比較的早く実現できる分野でもあります

人件費削減の観点からも、クレジットカード会社や保険会社の経営戦略次第では、比較的早期に影響を受けやすい仕事と言えます。

しかし、最終的な判断やイレギュラーな対応には人間の視点が必要です。また、複雑な保険商品や特殊な契約については、お客様との信頼関係や丁寧な説明が不可欠です。

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キャリアアドバイザー

これらの職種を目指す場合には、人間だからこそできる「判断力」や「説明力」を磨いていきましょう。

⑥レンタルショップの店員

近年、インターネット環境の整備に伴い、多くの動画配信サービスが普及しています。この影響を最も強く受けているのが、ビデオやCDのレンタルショップであり、そこで働く店員の仕事にも影響が及んでいます。

自宅で好きなときに動画を視聴できるため、わざわざレンタルショップに足を運ぶ人は減少傾向にあります。レンタルショップそのものの需要が下がってきているのです

ただし、映像やエンタメ業界がなくなるわけではありません。知識や接客経験を活かして、配信サービスの運営やカスタマーサポート、SNSマーケティングなど、別の形でかかわれる道は多くあります。

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「10年後になくなるから諦める」のではなく、時代に合わせてかかわり方を変える意識が大切です。

⑦メーターの計測員

現在ではIT技術の進展により、「スマートメーター」と呼ばれるインターネット経由で電気使用量を計測するシステムが普及しています。

この技術により、計測員が家庭を訪問してメーターを確認する必要がなくなりました。電力会社はリアルタイムで使用量を把握できるようになり、家庭側も節電対策をより柔軟におこなえるようになっています。

このような技術の進歩により、電気や水道の使用量は計測員を介さずに自動的に測定できるようになりつつあります。これらの技術がさらに普及すれば、メーターの計測員の業務には大きな影響が及ぶ可能性が高いです。

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一方で、すべてが自動化されるまでには時間がかかる地域もあり、メンテナンスや機器トラブル対応など、現場での対応力が求められる場面もあります。将来的には「保守・点検スキル」を活かしたキャリアへの転換も視野に入れると良いでしょう。

⑧警備員

警備員の仕事もIT化の影響を受けやすい分野の1つです。これまでは人が警備を担当してきましたが、ALSOKSECOMなどの警備会社は警備ロボットを導入し、現場では人とロボットが共に働く時代が始まっています。

技術の進歩により、警備だけでなく道案内などの付加サービスがロボットに搭載される可能性もあります。また、監視カメラの性能向上により、より高精度な警備が実現することも期待されています。

ロボットは破壊されるリスクやトラブル発生時の対応が難しいなど課題も残っていますが、10年後にはAI技術の発展次第で、警備ロボットの活躍がさらに広がるかもしれません。

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とはいえ、突発的な事態への対応や、来客対応などは人の判断力が必要です。体力や注意力に加えて、接客マインドを持つことが差別化につながります。

警備業界に関して詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみましょう。

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⑨コンビニ店員

最近では、コンビニで店員を介さずに会計ができる無人レジを利用したことがある方も多いのではないでしょうか。現在はまだ有人店舗が主流ですが、無人店舗も徐々に増えてきています。

その代表例が、2020年にJR山手線「高輪ゲートウェイ」駅にオープンした「TOUCH TO GO」という無人決済店舗です。この店舗ではAI技術を活用し、店員が一切いない形で運営されています。

人手不足の問題も背景にあり、今後は「TOUCH TO GO」のような無人店舗が増える可能性が高いと言えます。そのため、コンビニの店員の仕事も10年後には大きく変化し、なくなる可能性があると考えられます。

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コンビニの仕事には、商品の補充や緊急対応など、人間が必要な場面はまだまだ多くあります。コミュニケーション能力や臨機応変な対応力を磨けば、今後も重宝されますよ。

⑩工場勤務者

工場での単純なライン作業や組み立て作業は、ロボットによる代替が進みやすい仕事の1つです。

現在、多くの工場でオートメーション化が進み、人の手を介さずに組み立て作業がおこなわれています。ロボットによる作業はミスを減らし、工場全体の稼働停止などのトラブルを防ぐ効果もあります。また、一定の品質を維持できるため、安定した製品の出荷が可能です。

さらに、一部の製品は人間の手では扱いにくいほど複雑化しており、今後はより一層ロボットが工場での作業を担う可能性が高まっています。

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とはいえ、機械の保守や品質管理、工程改善のための専門知識が必要な職種は残り続けます。技術を使いこなすスキルを身につけることで、より価値の高い仕事を目指せます。

⑪銀行窓口

銀行の窓口業務は、コンビニのATM利用によって長時間待つことなく用事を済ませられるようになりました。さらに、ネットバンキングの普及により、わざわざ店舗に足を運ばずスマホで手続きが完結するケースも増えています。

銀行側にとっても、窓口での現金のやり取りに伴うリスクを減らせるため、窓口業務の重要性は徐々に低下している状況です。

加えて、フィンテックやキャッシュレス決済の普及によって、銀行窓口だけでなく、銀行の業務全般がAIに置き換わる可能性も今後高まっていくと考えられます

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しかし、複雑な相談や資産運用のアドバイス、顧客との信頼関係づくりは今後も人が担う役割です。対人スキルを磨くことで、銀行でのキャリアを築けます。

⑫秘書

秘書の主な仕事には、社長や役員のスケジュール調整・管理や、必要な書類の準備・管理などがあります。これらはAIが得意とする分野であるため、今後AIの進化により一部の業務が代替される可能性は高いといえます。

しかし、秘書の仕事がすべて影響を受けるわけではありません。忙しい社長や役員との密なコミュニケーションや、関係者との調整など、物事を円滑に進める役割はAIには難しいため、引き続き人間が担う部分が多いと考えられます

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秘書に求められる役割やスキルは変化していくことが予想されます。専門性を高めることで、将来も必要とされる存在になれますよ。

具体的な秘書の仕事内容についてもっと知りたい人はこちらの記事が参考になりますよ。

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【例文7選】秘書の志望動機は3ステップで伝えよう|業務内容も解説

秘書の志望動機は仕事内容や必要なスキルを深めることで魅力的な内容になります。 この記事では秘書の仕事内容や求められるスキル、志望動機作成のポイントなどをキャリアアドバイザーが解説します。 例文も参考に、面接官に刺さる内容の志望動機を作って選考を突破してくださいね。

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【例文7選】秘書の志望動機は3ステップで伝えよう|業務内容も解説

⑬スポーツの審判

スポーツの審判は瞬時の判断が求められるため、見落としや誤った判定が起こることがあります。しかし、IT技術を活用することで、事実を正確に捉え、公平で正しい判定が可能になります

実際に、一部のスポーツでは審判の判定を補助するためにITシステムが導入されており、公平性の向上に役立っています。今後も技術が進歩すれば、審判の役割が大きく変わり、10年後には現在の形での審判が不要になる可能性も否定できません。

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キャリアアドバイザー

とはいえ、現場の流れを把握し選手とコミュニケーションをとる「人間的な判断」は今後も欠かせません。審判としての経験や洞察力を活かす場は残るはずです。

⑭集金人

訪問して現金を回収する集金業務は、銀行振込やキャッシュレス決済、クレジットカード払いの普及により徐々に減少しています。

今後10年でAI技術がさらに進化すれば、直接訪問せずに集金ができるシステムが実現し、集金人の仕事が置き換わる可能性もあります

集金人には、支払額の計算など正確な金銭管理のスキルも求められますが、人間にはどうしてもミスが発生することがあります。一方でAIはミスなく正確に計算できるため、効率的な業務遂行が期待されます。

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キャリアアドバイザー

とはいえ、直接の訪問でしかできないフォローやコミュニケーションが重要な場面もあります。しっかりと入金作業をおこなわない人も一定いるため、すべてがAIやロボットに置き換わらない可能性も十分にあります。

⑮電話オペレーター

困りごとがあった際に専用の電話番号へ連絡するとオペレーターが対応してくれますが、ITの進展により、最近では電話よりもWeb上で解決するケースが増えています。

さらに、AIの発展に伴いチャットボットの利用も急速に広がっています。チャットボットは、ユーザーが質問を選択したり入力すると、自動でAIが回答を返すシステムです。

こうしたWebでの自己解決やチャットボットによる対応が普及すると、企業は電話オペレーターの常時配置が不要となり、最低限の人員を残して業務の大部分を自動化する動きが進む可能性があります。電話オペレーターの仕事にも大きな影響が予想されます。

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キャリアアドバイザー

とはいえ、複雑な問題解決やイレギュラー対応は引き続き人の手でおこなわれる可能性が高いため、問題解決力や共感力を磨けば価値ある人材になれます。

キャリアアドバイザーが読み解く!事務職といっても仕事内容によってはAIに淘汰されない

上原 正嵩

キャリアアドバイザー

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仕事の範囲が狭まっても職種はなくならない

事務職といっても、一般事務、営業事務、総務事務、人事・労務事務、法務事務、貿易事務などがあります。多くの事務職に共通する書類作成、データ入力・分析、備品の在庫管理などの業務はAIに代替される可能性が高いものの、たとえば総務であれば社内外でおこなわれるイベントの準備・運営など、AIでは対応できない細々した仕事が少なくありません。人間に任される事務職の仕事がまったく消失することはない、と私は考えます。

AIによって仕事内容や対応範囲が変わる職業も

また、仕事はなくならずとも業務内容に大きな変化が出る職業もあるでしょう。なかでも書類作成業務が多い仕事は影響が大きそうです。たとえば、書類作成業務が多い行政書士、司法書士、会計士、税理士、社会保険労務士、弁理士などの職業はコンサルティング業務もあるため仕事がなくなることはありませんが、仕事量や業務内容が少なくなることは考えられるでしょう。

あなたが受けないほうがいい職業を確認しておこう

就活の成功は、自分に合う仕事・合わない仕事を知ることが鍵です。しかし、それがどんな仕事なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

そんな時におすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけあなたの強み・弱みを分析したうえで、合う仕事・合わない仕事を診断できます

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具体的な職種も紹介! 10年後も残る可能性が高い仕事の領域6選

人手が優位な6つの領域と具体的な職種
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就活生

将来なくなる仕事があると聞くと不安になりますが、一方で「なくならない仕事」もきっとありますよね?どんな仕事がそれにあたるんでしょうか?

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キャリアアドバイザー

そうですね。AIや自動化が進んでも、機械には代替しにくい領域もあります。これを知っておくことで、将来のキャリア選択の参考になりますよ。

人にはできるものの、現時点ではAIにとってそれが苦手な分野であるケースも当然存在します。特に、「人間ならではの特性」が求められる分野は今後も人の手の需要が残り続けることが考えられますよ。

ここから紹介する6つの領域は、10年後も残る可能性が高い仕事といえます。キャリア選びの参考にしてみてください。

①マネジメント領域

マネジメント領域には、工場や店舗の管理職、チームリーダーなどが代表的な役割として挙げられます。さらに視点を広げれば、企業経営そのものもマネジメントの一部と言えます。

マネジメントでおこなうことは具体的には以下のようなことです。

マネジメントの役割
  • 目的やゴール、方向性の決定
  • 上記の決定に対し、責任を持つ
  • 人材の育成

これらのマネジメント業務は、AIには難しい人間特有の意思決定が求められるため、今後もAIに置き換わることなく、人間が優位に立ち続ける分野と言えます

代表職種:営業管理職

営業管理職のミッションは、営業組織のゴールを指し示し、組織を引っ張るとともに、ゴール達成のために人材の育成を担うことです。

営業管理職はゴールを達成するために、複数の選択肢から施策を選ぶ必要があります。この選択が間違っていた場合には、営業管理職が責任を取らなくてはいけません。責任を持つことこそ、人間にしかできないことであり、AIには任せられない分野なのです。

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また、部下一人ひとりの個性に合わせた育成にも責任は発生します。人材が育つか育たないかの責任も営業管理職にあり、責任が重たい仕事と言えます。

②クリエイティブ領域

AIはすでにあるものを組み合わせてアイデアを生み出すことはできますが、ゼロから作り上げることは苦手です。繰り返しにはなりますが、人間の頭のなかにある抽象的な概念や発想を形にするのは、AIにはできず、人間だからこそできる仕事といえます

音楽家などの芸術家をはじめとして、映画監督や発明家がこの領域に該当します。また意外に思われるかもしれませんが、事業を起こす起業家や事業開発なども、ゼロから事業を生み出すという点でクリエイティブ領域の仕事と言えるでしょう。

何もないところから何かを生み出すのは人間にしかできない仕事と言えます。

代表職種:芸術家

芸術家は絵画や音楽、彫刻、陶芸など、多様な作品を創作し、それを世の中に発信していきます。

これらの作品はオリジナリティが求められ、自身の個性や感性を形にすることが不可欠です。まさにゼロから何かを生み出す、クリエイティブ領域の代表的な仕事と言えますよね。

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芸術家の作品は唯一無二であり、その個性が見る人の心を強く引きつけます。人に感動や影響を与えることができる芸術家の仕事は、既存の要素を組み合わせることが得意なAIには決して真似できない領域です。

③ホスピタリティ領域

ホスピタリティ領域では、一人ひとりの状況や要望に寄り添いながら、きめ細やかなサービスを提供します。単にマニュアル通りの対応をするのではなく、「相手がされて嬉しいこと」を想像し、言葉づかいや振る舞いを工夫することで、サービスの質を高めていくのが特徴です。

相手の表情や服装、しぐさといった細かな変化に気づき、それに合わせた対応ができるのは、人間ならではの力です。こうした感性や気配りが求められるホスピタリティの仕事は、AIでは代替しにくい領域だと言えます。

代表職種:介護職

介護業界では、介護ロボットが登場し、一部でAIが参入しています。

しかし、介護ロボットには、利用者の表情などを汲み取って声をかけたり、その人に合わせたコミュニケーションを取ることはできません。一人ひとりの利用者に合わせたコミュニケーションが取れ、満足度の高いサービス提供ができるのは人間だからできることです。

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キャリアアドバイザー

介護の分野ではホスピタリティ領域で重要な「ヒト」からの信用が重要な要素となっていますので、AIに完全に変わることはないと言われています。

キャリアアドバイザーが読み解く!人間にしかできない仕事がある

上原 正嵩

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上原 正嵩

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AIは「ホスピタリティーマインド」を持っていない

介護職の人手不足を補うために介助ロボットの開発が進められてはいるものの、さらなる高齢者の増加に伴い、介護職がなくなることはないでしょう。予測不能な子供の行動に合わせて臨機応変な対応が求められる保育士も、AIに取って代わることのできない仕事だと考えています。

ほかにも、ウエディング・プランナーなどのブライダルスタッフや、葬儀全般をサポートするセレモニースタッフは細やかな気配りが欠かせません。そのサービスが顧客の満足度に直結するツアーコンダクターも、決してなくなることはない仕事ではないでしょうか。

こういった職種に共通するのが「ホスピタリティーマインド」。このような心掛けを大事にする職業は、AIやロボットが完全に代替できるとは現段階で考えにくいです。

このように、人と接する仕事やホスピタリティが重視される仕事は、人間にしかできない仕事です。

介護で求められる人材についてはこちらで詳しく解説しています。

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④クラフトマン領域

クラフトマン領域とは、職人による手仕事が求められる分野を指します。代表的な例としては、伝統工芸品を手がける職人が挙げられます。

機械によって似たような製品を大量生産することは可能ですが、職人が丹精込めて作り上げた品には、細部の美しさや温かみなど、機械では再現できない魅力があります。

人間の手先が持つ繊細な感覚と高い技術力は、機械では模倣が難しく、クラフトマン領域は今後も人間にしか担えない仕事として価値が残り続けるはずです。複雑で精密な作業ほど、人の感覚と経験が重要となるため、10年後も安定して活躍できる分野といえます

代表職種:医師

クラフトマン領域と聞けばアーティストなどがまず浮かぶ人も多いでしょうが。該当する代表的な職種の一つとしては、手術を担当する外科医なども考えられます。

わずかな手元のズレが命にかかわることもあり、手術には高度な集中力と繊細な動きが求められます。近年では手術支援ロボットの導入も進んでいますが、その操作は依然として医師がおこなっており、完全な自動化には至っていません。

このように、高度な判断力と精密な技術が求められる外科医の仕事は、今後10年を見据えても人間にしか担えない重要な職業であり続ける可能性が高いです。

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手術のような繊細かつ複雑な医療行為は、AIやロボットだけでは対応しきれません。外科医の経験と判断力は、今後も強みであり続けるはずです。

⑤テクノロジー領域

人が活躍し続けるための新たなフィールドとして、テクノロジー領域は今後ますます重要になると考えられます。そもそもAIもテクノロジーによって生まれたものであり、その発展に伴って多くの新しい仕事が生まれています。

たとえば、AIエンジニアという職種は、AIの進化によって必要とされるようになった新しい仕事です。AIの設計・開発・運用・改善といったプロセスには、人間の知識や判断が不可欠です

また、新型コロナウイルス感染症の影響で急速に求められるようになったDX関連の業務も、まさにテクノロジー領域に属する仕事と言えます。

代表職種:データサイエンティスト

データサイエンティストとは、膨大なデータを分析し、そこから価値ある情報を導き出す仕事です。AIや統計ツールを活用し、ビジネスや社会課題の解決に向けた意思決定をサポートします。

この職種は、ビッグデータやAI技術の進化とともに誕生した、まさにテクノロジー領域の最前線といえる仕事です。データの収集・分析だけでなく、そこから何を読み取り、どのように活用するかといった判断力や発想力も求められます。

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AIはデータの処理や分析は得意ですが、「何を分析すべきか」「分析結果をどう活かすか」という戦略的な判断は人間にしかできません。データサイエンティストの役割は今後もますます重要になっていきます。

⑥感情を扱う領域

人の感情は、数値やデータのように単純に処理できるものではありません。表情や声のトーン、仕草など、五感を通じて繊細に読み取る必要があり、これは人間だからこそ可能なスキルです

AIも機械学習によって一定の感情を認識することは可能になりつつありますが、感情に共感したり、適切なタイミングで寄り添った言葉をかけるといった対応は、依然として人にしかできないことです。

このように、感情に寄り添い、人と人との関係を築く仕事は、今後10年経っても人間が優位になる領域と言えます。

代表職種:カウンセラー

カウンセラーは、相談者が抱える悩みや不安に丁寧に耳を傾け、感情に寄り添いながらその心の声を引き出す仕事です。相手の話をただ聞くだけでなく、ときには言葉をかけ、ときには沈黙を用いて、相談者の気持ちに寄り添います。

カウンセラーは人の感情に寄り添い、丁寧に話を聞いてあげるとともに、五感をフル活用し、どのような接し方が良いのかを常に考えています。カウンセラーのように人に寄り添うことは現状、AIでは再現ができません。

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カウンセラーのように感情を深く理解し、人に寄り添う仕事は、10年後も人間だからこそ担える大切な役割であり続けるはずです。

キャリアアドバイザーからあなたにメッセージ「AI or 人間」ではなく「人間 with AI」

乾 花穂子

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AIと共存共栄することがカギとなる

適材適所の配置は人だけに限らず、AIにも当てはまります。AIにも得意分野(長所)と苦手分野(短所)があることはこれまで説明してきたとおりです。AIによって従来の仕事が失われていくというよりも、人間の苦手分野はAIが補い、私たち人間は自分たちの得意分野に専念し、さらにお互いの能力を伸ばし合っていくという「共存共栄」の社会が実現することを期待したいものですね。

AIに不可能な分野を人間が役割を担うことが必要

未来のことは誰にもわかりません。新型コロナウイルス感染症の影響で働き方も暮らし方も変化を余儀なくされ、一時的に求人が減ったことがありました。しかし今から10年前に、誰がこのような状況を予測できたでしょう。10年も先のことは社会学者や経済学者、政治家などの専門家にも100%正確に言い当てることはできないのです。

これからの時代は3つの力が必要だと考えます。「変化に臨機応変に対応できる柔軟性」「一喜一憂することなく正しい情報を見極める力」「現時点ではAIには不可能なクリエイティビティ」に磨きをかけていくことが重要ではないでしょうか。

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10年後もなくならない仕事を見極める3つの視点

仕事選びで持つべき3つの視点
  1. AIに置き変わりづらい業界や職種か
  2. AIに代替できないスキルを身が身に付くか
  3. 学び続けられる環境があるか
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就活生

どんな仕事がこれから需要が高まるのか、逆に人の手を離れていくのかがよくわかりました。ただ求人を見ると膨大な数があるので、それでもやっぱり迷います……。

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キャリアアドバイザー

確かに選択肢が多いからこそ迷うこともありますよね。大切なのは、「AI時代に適応できる視点」を持つことですよ。

AIの進化によって仕事のあり方が大きく変わろうとしています。確かに10年後なくなっている仕事はあるのかもしれません。

しかし、すべての仕事がAIに取って代わられるわけではありません。これからの就活では、単に「興味があるから」や「待遇が良いから」という理由だけではなく、未来を見据えた視点で仕事を選ぶことが重要です。

ここからは、これからの仕事選びで持つべき視点を3つ紹介します。

①AIに置き変わりづらい業界や職種か

まず最初に考えたいのは、AIに代替されにくい仕事かどうかという視点です。単純作業やルーティン業務はAIやロボットによって効率化されやすく、今後は人間の仕事が減少する可能性があります。

一方で、創造性や判断力、感情の機微を扱う仕事は、AIに置き換えることが難しいとされています。人間特有の判断や共感力が求められるため、AIでは対応が難しいのです

AIに置き換えることが難しい仕事の例
  • マネジメント職
  • クリエイティブ職
  • 医療職
  • 教育業界
  • 心理ケアの分野

今後10年、20年先を見据えたときに、自分が目指す業界や職種が「AIでは代替しにくい要素」を持っているかどうかを確認してみましょう。

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企業研究の際には、AI導入が進んでいるかだけでなく、「人が介在する価値」に注目するのがおすすめです。

②AIに代替できないスキルを身に付けられるか

AIがますます進化していくなかで、ただ単に「仕事がある」というだけで安心できる時代ではなくなってきました。大切なのは、AIに置き換えられない独自のスキルや強みを身につけることです。

こうしたスキルは、AIがどれだけ高性能になっても模倣できない、人間ならではの価値を生み出します

AIに代替できないスキルの例
  • AI活用スキル
  • コーチングスキル

AI活用スキル

一つ目は、AIを効果的に活用するスキルです。AIは膨大なデータを高速で処理したり、パターン認識に長けていますが、「何を目的にどう活用するか」を考え、意思決定に活かすのは人間の役割です。

たとえば、AIの分析結果をもとにビジネス戦略を立てたり、クリエイティブなアイデアと組み合わせて新しい価値を生み出すためには、AIの特徴や限界を理解し、使いこなすスキルが欠かせません。

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キャリアアドバイザー

こうしたAIリテラシーは、今後どの業界でもますます求められるため、早い段階から身につけておくことで、AI時代のキャリアで大きな武器になります。

コーチングスキル

二つ目は、人の成長や変化を促すコミュニケーション能力、特にコーチングスキルです。AIには感情を読み取り共感する力がまだまだ不足しているため、相手の気持ちや背景に寄り添いながら、目標達成に向けてサポートできる人間の力は、今後も価値が高いままです。

このスキルはマネジメントや教育、営業、接客業など、幅広い職種で求められています。AIが進化しても、人間同士の信頼関係やモチベーションを育むことは代替しづらく、長期的に重宝されます。

③学び続けられる環境があるか

AI技術や社会の変化に対応していくためには、一度学んだ知識やスキルだけでは不十分です。むしろ、常にアップデートし続けられる力=学び続ける力が、これからの時代には不可欠となります。

就職先を選ぶときには、「社内でどれだけ成長機会があるか」「新しい技術や知識を身につけるサポート体制が整っているか」といった視点で企業を見ることが重要です

そもそもそういった環境を、未来を見据えてしっかりと整備している会社であれば、これからどのような変化があっても柔軟に対応できそうだと判断できますよね。

学び続ける環境が整っている会社の例
  • 社内研修が充実している
  • 資格取得を支援してくれる
  • 社外セミナーへの参加を推奨している
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変化の激しい時代を生き抜くためには、知的好奇心やチャレンジ精神を育て続けられる職場を選ぶことが、長期的なキャリアの安定につながりますよ。

キャリアアドバイザーが読み解く!AIを使いこなせる企業は成長見込みアリ

加藤 大智

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「適材適所」でAIを活用できているかチェックしよう

これからのAI時代、自在にAIを使いこなす企業は今後さらに伸びていくと考えています。多くの企業を見ているプロならではの着眼点としては、「AIを何のために活用しているか」という視点で企業を観察することが多いです。

注目すべきは、事務作業などの非コア業務をAIで効率化し、それによって生み出された時間を、人間が本来注力すべき「顧客と向き合う時間」に充てている企業です。顧客への価値提供を最大化するためにAIを導入している企業は、今後も持続的に成長していく可能性が高いと考えています。

こうした企業を見極める2つの分析方法があります。一つは、面接の逆質問で直接尋ねることです。たとえば「顧客一人ひとりと向き合う時間を増やすために、社内で推進している取り組みはありますか?」といった質問をすることで、企業のAI活用に対する考え方や実態を知ることができます。

もう一つは、IR情報を確認することです。AI化の導入について記載があるかを見ることで、企業が変化にどれだけ積極的に対応しようとしているかを判断する材料になりますよ。

10年後になくなる仕事はAIの代替可能性で判断! 仕事選びの参考にしよう

AIの技術はこれからますます進化し、私たちの働き方や仕事の内容に大きな変化をもたらすことが予想されます。

そのなかで、AIに取って代わられる仕事も増えていく可能性があります。しかし、AIの特徴や限界を理解し、将来を見据えて仕事選びをすることで、10年後も安定して続けられる職業を見極めることができます。

今回紹介したように、AIにはできない「人間ならではの強み」を活かせる仕事を選ぶことが重要です。AIと共に働く力を身につけながら、長期的に必要とされる仕事を見つけていきましょう。

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