目次
- プレエントリーの有効活用で就活のスタートを切ろう
- プレエントリーとは? 4つの特徴を解説
- ①企業に対して関心を示すこと
- ②辞退はない
- ③締め切りはない
- ④ES提出や応募をしなくてもよい
- 注意点:プレエントリーの定義は就活サイトによって違うことも
- 迷ったときにはまずプレエントリーしてみよう
- 就活生のプレエントリー数を把握しよう
- 本エントリーより平均10社ほど多い
- 文系の平均は約22社
- 理系の平均は約11社
- 例年の情報を参考にしすぎないことも大切
- プレエントリー前にやっておきたい準備
- ①簡単な自己PRや志望動機を考えておく
- ②就活用アドレスを準備する
- ③スケジュール管理の体制を整える
- ④ID・パスワードを整理できるようにする
- 2つのプレエントリーを使い分けよう
- 優先度高い企業は専用サイトがおすすめ
- プレエントリーで自分に最適な企業を探すコツ
- 知らない企業でも事業内容が魅力的ならOK
- BtoB企業は知名度はないが優良企業の場合もある
- 職場の場所にこだわらない選択肢もある
- プレエントリーについて悩む学生からよくある質問に回答!
- 就活の第一歩としてプレエントリーを活用しよう
プレエントリーの有効活用で就活のスタートを切ろう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「学生の平均エントリー数は◯社です」などといった情報に触れ、自分の就活の活動量の目安にする人も多いでしょう。
エントリーにはプレエントリーと本エントリーの2段階がありますが、それぞれの違いを理解したうえで、就活に生かす必要があります。方針も決めずにエントリーをしていては、スケジュール管理やそれぞれの選考対策がおろそかになってしまうことも。
この記事ではプレエントリーの適正な数だけでなく、就活のスタートをうまく切るための知っておくべき注意点やポイントを解説します。これから就活の方針を決める学生にとっては必見の内容です。
プレエントリーとは? 4つの特徴を解説
プレエントリーとは、リクナビやマイナビなどの就職サイトを通じて、企業に「自分はあなたの企業に興味を持っています」と意思表示することです。企業に応募の意思を表明する本エントリーに対して、「興味があるので定期的に情報や選考の案内をください」という企業へのアプローチといってもいいでしょう。
①企業に対して関心を示すこと
プレエントリーは企業への関心を示すことであり、選考への応募ではありません。「あなたの企業に興味があるので、会社説明会や面接の情報を知らせてください」と企業に伝えるのがプレエントリーの大きな目的です。
企業のなかには、会社説明会の予約のためにプレエントリーが必要な企業もあります。うっかり忘れてしまうと、興味のある企業の説明会に参加できない可能性があります。また、プレエントリー後はサイト内に就活情報が届くようになり、必要な情報を見逃しにくくなるメリットもあります。
②辞退はない
「辞退の連絡が面倒だから、プレエントリー数は少なめにしよう」と考える学生も少なくないでしょう。しかし、プレエントリーは選考への応募ではないため、本エントリーとは違って辞退という概念はありません。
そのため、プレエントリーした後でその企業に興味がなくなったり、選考に進む気がなくなったりした場合でも、辞退や取り消しの手続きは不要です。辞退のことを心配して数を減らす必要はないので、興味のある企業には積極的にプレエントリーすることをおすすめします。
また、本エントリーしないと決めたときも、そのまま何もしなくても問題ありません。就活サイトからプレエントリーした場合、興味がなくなった企業からの連絡が煩わしく感じるのであれば、受信の設定を変更することでメールも届かなくなります。プレエントリー後の自体に関しては何もする必要がないので、「辞退の連絡が面倒だから」といって足踏みする必要はありません。
③締め切りはない
プレエントリーの受付は基本的には大学3年生の3月からですが、いつまでに登録しなければならないという締め切りはありません。基本的には企業の採用活動が終了するまではプレエントリーの受付期間も続くので、いつでも好きなときにプレエントリー可能です。
ただし、会社説明会や就活イベントなどは就活解禁の3月に集中していることが多いため、なるべく早くプレエントリーを済ませておくに越したことはありません。
就活において重要な3月の過ごし方については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ確認してみてください。
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④ES提出や応募をしなくてもよい
プレエントリーは選考への応募ではないので、本エントリーのようにエントリーシート(ES)を提出する必要はありません。ES作成時は、志望動機や自己PRを入念に考え、証明写真を用意し、場合によっては手書きで作成する必要があるなど、準備にはかなりの労力がかかるものです。
その点プレエントリーでは、個人情報に加え、簡単な志望動機や自己PRを添えるだけなので、本エントリーと違って準備にそれほど手間がかかりません。簡単な志望動機でいいということは、まだ企業研究がしっかりとできていなくても問題ないということですから、あまり知らない企業にもエントリーしやすいのがプレエントリーの大きな特徴です。
注意点:プレエントリーの定義は就活サイトによって違うことも
プレエントリーの定義は就活サイトによって違うため、解釈の仕方には注意が必要です。たとえば、リクナビでは「貴社に興味がある」という意思表示のことを「プレエントリー」としている一方、マイナビでは「エントリー」という名称が使われています。
プレエントリーは広い意味ではエントリーと同じであるため、どちらの表現も間違いではありませんが、混乱しないよう就活サイトによって定義が異なることを理解しておく必要があります。また、インターンシップのエントリーもプレエントリーと同様に、企業から就活に関する情報をもらう行為を指します。
ただし、先着順で誰でも参加できるようなインターンシップの場合は、エントリーが「選考への参加の意思表示」になることもあるので注意しなければなりません。その行為が、貴社に興味があるという意思表示なのか、それとも選考への参加の意思表示なのか事前にしっかり確認しましょう。
自分の強み・適職を知るためにも、まずは自己分析を済ませましょう
就活を成功させるためには自己分析が必須です。しかし、自分自身のことを分析するのは意外と難しいですよね。
そんなときは「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけであなたの強み・弱みが簡単にわかります。
無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。
迷ったときにはまずプレエントリーしてみよう
プレエントリーの段階で企業を絞りすぎてしまっては、持ち駒がなくなって就活が行き詰まるリスクが高まります。プレエントリー数を増やすと情報管理が面倒になると考える人もいるかもしれませんが、その場合は少しずつ選択肢を減らしていけばいいだけです。
プレエントリー数が多いデメリットより、少ないデメリットのほうが大きいため、「少しでも興味があったらプレエントリー」の就活戦略をおすすめします。
就活生のプレエントリー数を把握しよう
多めにプレエントリーしておくのがいいとはいっても、実際のところ他の学生がどのくらいのプレエントリー数なのか、気になるところですよね。最適なプレエントリー数は人それぞれで、多いほうが就活を進めやすい人、少ないほうが進めやすい人などさまざまですが、就活で他の学生の動向を把握しておくことはとても大切です。
ここで紹介する数字はあくまでも目安の一つですので、他の学生のプレエントリー数を踏まえた上で、自分にとって最適なプレエントリー数を見つけてください。
本エントリーより平均10社ほど多い
「キャリタス就活2024 就職活動調査(2023年5月1日時点)」によると プレエントリー数は22年卒は27.1社、23年卒は24.7社、24年卒は23.2社という結果が出ており、ほとんどの学生は20社以上プレエントリーしています。
プレエントリーは本エントリーよりも準備にかかる手間が少ないため、ある程度多めにプレエントリーしておき、そこから企業を絞り込んでいく戦略をとっている学生が多いといえるでしょう。
文系の平均は約22社
文系の学生だけで見てみると、全国求人情報協会の2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査では、平均プレエントリー数22.3社でした。全体の平均よりも多いのは、研究などで学業が忙しい理系よりも就活に時間割きやすく、内定後も活動を続ける学生が多いためです。
また、理系の場合は専門的な知識や能力を活かすために、それに関連する業界や職種の企業に絞ってプレエントリーする人が多い傾向にあります。文系の場合は、理系ほど業界や職種に縛られることがなく、さまざまな業界に就職可能なため、プレエントリー数も多くなる傾向にあるのでしょう。
ただ、プレエントリー数が多い文系のほうが就職しやすいというわけではなく、本エントリーに進む学生の数が増えることで競争率が上がるという見方もできますね。
以下の記事では文系でよくある職種や人気のランキングを紹介しているので、企業選びの方針を決める際に参考にしてみてください。
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文系の注意点:選択肢が多いからこそ軸固めを
文系就活生
文系は就職時に理系ほど専門性が求められないんですよね。
キャリアアドバイザー
そうですね。その分、あらゆる職種の中から就職先を選べるというメリットがありますが、逆にそのメリットが不利に働く場合もあります。
文系就活生
えっ。そうなんですか、知りませんでした……。
理系であれば、「自分の強みはここだから、この業界で活かせるだろう」と自分の強みを理解しやすいものですが、広範囲の勉強をしてきた文系は自分の強みを理解できず、それをどこで活かせるのか見つけづらい傾向にあります。
その結果、企業選びの軸が定まらず、なかなか思うように就活が進まない事態に陥りがちです。そのため文系の学生がプレエントリーをする際は、事前にしっかりと自己分析をおこないどのような基準で企業を選ぶのか決めておくべきです。自己分析によって自分の強みが理解でき、どこでその強みを活かせるのかがわかるため、何となくで就活を進めてしまうことがなくなります。
理系の平均は約11社
理系の学生だけで見てみると、2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査では、平均プレエントリー数11.1社と比較的少ない傾向でした。理系の場合、自分の専門的な知識や能力を活かせる企業を探そうとすると、どうしても選択肢が少なくなってしまい、プレエントリーの数も少なくなる傾向にあります。
プレエントリー数が少ないからといって、理系は就活に対する熱意が薄いというわけではありません。プレエントリー数の少なさは、裏を返せば自分が活躍できる場所をしっかり理解しているとも言えますし、本当に興味のある企業の対策だけに集中しやすいとも言えます。
また企業や就活サイトなどから応募する方法に加えて、教授推薦・学校推薦・後付推薦といったルートがあります。そのため、プレエントリー数の多い文系のほうが就職に有利、プレエントリー数の少ない理系は不利などと一概には言えません。
学校推薦について詳しくはこちらの記事で解説しています。
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理系の注意点:広い視野を持って企業を探そう
理系の場合は自分の知識や能力を活かせる企業を優先するため、プレエントリーの際に視野が狭まりがちです。専門的な能力があるからこそ、それを活かすことばかりこだわってしまい、自ら自分の可能性を狭めていると考えられます。
企業を厳選して就活を進めるのは確かに大切なことなのですが、プレエントリーの段階ではあまりこだわりすぎず、広い視野を持って企業を探すことが大切です。そうすることで、新しい自分の発見につながる可能性が高まりますし、本当に自分に合った企業も見つかりやすくなります。
自らの手で自分の可能性を狭めないためにも、色々な選択肢や可能性を考慮しながら企業を選んでいくことをおすすめします。
その他の理系の注意点や対策などはこちらの記事で詳しく解説しています。
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例年の情報を参考にしすぎないことも大切
就活生
文系なので20社くらいプレエントリーします!
キャリアアドバイザー
ちょっと待ってください。就活の状況は毎年、大幅に変わっています。これだけを参考に方針を決めるのは危険です。
就活生
詳しく教えてください。
キャリアアドバイザー
たとえば、自分が就活をする年の採用数は例年と比べてどうなのか、どの業界が学生からの人気が高くなるのか、といったことはプレエントリーが始まる時点ではっきりとはわからないんです。
プレエントリーは大学3年生の3月で、その準備を大学1~2年生の頃から始めるとなると就活のスタートがかなり早まるため、上述の例のほかに就活市場の動向が見えにくい点には注意が必要です。
各企業に関しても、急にその年から面接がオンライン方式になったり、採用数が大幅に変更されたりする可能性もあります。このように就活を早く始める分、まだ不透明な情報も多いため、例年とは異なる就活市場や採用方法になる可能性があることを頭に入れておかなければなりません。
キャリアアドバイザーコメント上村 京久プロフィールをみる
平均のプレエントリー数はあくまで参考情報です。エントリーすべき社数は人によって異なります。自分に合ったプレエントリー数を決める一つの基準として、自分の性格やタスクをこなすスピードを考慮しましょう。
たとえば、普段から複数タスクをこなすことが得意な人や情報管理が得意な人は、プレエントリー数が多くても特に問題はないでしょう。しかし、普段マルチタスクが苦手で、一つひとつ確実に終わらせてから次に取り掛かる方の場合、自分のキャパシティを超えた数をプレエントリーすると、手が回らなくなってしまう可能性があります。
プレエントリーすれば企業からのお知らせメールが多く届くようになりますが、毎年「プレエントリーが多くて色んな企業からメールが届いた結果、志望度の高い企業の選考情報を見逃した」なんて声も聞きます。
就活スタイルは時代や経済状況に左右される側面もあるので、毎年のプレエントリー平均数など参考にすることも重要です。しかし同時に、自分がストレスなく取り組める量を理解することの大切さも忘れないでくださいね。
プレエントリー前にやっておきたい準備
プレエントリー前にやっておきたい準備は、企業研究やインターンシップへの参加以外にもまだまだたくさんあります。就活解禁やプレエントリーの受付開始、本選考の開始は全員同じ時期ですが、就活のスタートは同じではありません。
大学3年生の頃から就活を始める人、大学4年生になってからようやく就活を始める人など、スタートがそれぞれ異なる中でライバルを少しでもリードするためには、いち早く行動を始めることが大切です。ここではプレエントリー前にやっておきたい3つの準備を紹介するので、ぜひ参考にして万全の準備を進めてください。
①簡単な自己PRや志望動機を考えておく
企業によっては簡単な自己PRや志望動機の記入を求められることがあります。本エントリーのときのESとは異なり、たいていは200文字程度の簡単なものですが、企業によって設問が異なる場合があります。
作り方としては、骨格となる文章を考えて企業に合わせてアレンジするのがいいでしょう。専用サイトからプレエントリーする場合は各企業ごとに必要となるため、あらかじめ準備しておくとスムーズです。誤字や脱字に注意して、丁寧に仕上げましょう。
キャリアアドバイザー
200字程度だからと言って油断は禁物。簡潔で熱意の感じられる文章を心がけましょう。
自己PRの作り方はこちらの記事を参考にしてみてください。
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志望動機の書き方は以下の記事で紹介しているので、参考にしてみてください。
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②就活用アドレスを準備する
これまで使っているメールアドレスでももちろん問題ありませんが、オススメなのは専用のメールアドレスをつくることです。就活中はメールの数が膨大になるため、プライベートのメールがまざってしまうと管理が大変になるからです。選考や合否に関する重要な情報は絶対に見逃したくないですよね。
また、携帯会社のキャリアメールではなく、フリーメールや大学のメールアドレスを使用するのがおすすめです。キャリアメールがおすすめできない理由としては、キャリアメールには強力なフィルターが設定されており、重要な連絡を受信できずに見逃してしまう場合があるためです。
特に、大学のメールアドレスはセキュリティ面での心配がなく、わざわざ就活用にメールアドレスを作成する必要もありません。ほとんどの大学のメールアドレスには自分の名前や学籍番号が入っているので、身分証明にもなります。
キャリアアドバイザー
就活では企業と何度もメールでやり取りをします。毎回作成しなくてすむように、自分の名前や所属大学を記載した署名を作っておくと便利ですよ。
③スケジュール管理の体制を整える
就活では、スケジュール管理がとても重要になります。会社説明会やインターンシップの日時、さらにはESの提出期限や面接の日時など、管理しなければならないことはたくさんあります。
スケジュール管理で最も大切なのは、就活に使える時間をきっちり確保することです。膨大な時間を必要とする就活を効率的に進めるためには、バイトや学校の授業に追われるようなことがあってはいけません。
就活で忙しくなることを見越して、あらかじめシフトの融通がききやすいバイトに変えたり、取れる単位はすべて取っておいたりするなど、就活に使う時間のことを事前に考えておきましょう。
キャリアアドバイザー
就活が進むにつれて予定は多くなり、やるべき準備も増えていくため、時間に余裕のあるうちにスケジュール管理の方法を身につけておく必要があるのです。
④ID・パスワードを整理できるようにする
企業の本エントリーする際は、必ずその企業にアカウントを作成する必要があるため、IDやパスワードをきちんと管理することが大切です。「パスワードは統一するから覚えなくても大丈夫」と考える人もいるかもしれませんが、パスワードの使い回しはおすすめできません。
普段からSNSやネットショッピングなどで使っているパスワードを使い回した場合、どこか1つの企業でパスワードが漏れただけで、すべてのサービスが不正アクセスや不正利用の危険にさらされることになります。そのためパスワードは就活用に複数個用意しておき、忘れてしまわないよう整理しておくことをおすすめします。
キャリアアドバイザー
就活が進むにつれて予定は多くなり、やるべき準備も増えていくため、時間に余裕のあるうちにスケジュール管理の方法を身につけておく必要があるのです。
キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる
プレエントリー前に、企業研究をおこないましょう。エントリー時に志望動機を求められた場合に備えるという理由もありますが、そもそも自分にまったく合っていない企業にプレエントリーをした場合、時間の無駄になりかねません。実際に説明会に参加してみると、自分の強みを活かせない仕事だったり、全く興味が湧かなかったりすることもあります。そのような事態を事前の企業研究で防げるのであれば防ぎたいですよね。
他には、企業研究の一環ではありますがOB・OG訪問もプレエントリー前にすべきこととして挙げられます。就活が本格化してからOB・OG訪問をする就活生も多いので、同じタイミングだと競争率が上がり、なかなか社員が見つからない可能性もあります。また、就活は恐らくあなたが予想している以上に忙しくなるため、プレエントリー前でもできることは終わらせておくとスムーズに就活を進められます。
自己分析をするならツールを使って簡単に済ませましょう
自分の弱みは言語化できても、強みを言語化できない人も多いでしょう。
そんな時は「自己分析ツール」がおすすめです。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで選考で使えるあなたの強みを言語化できます。
自分の強みがわからない人は、今すぐ診断してみましょう。
以下の記事では優良企業について解説しています。企業研究の参考にしてみてくださいね。
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2つのプレエントリーを使い分けよう
就活生
プレエントリーの方法を教えてください。
キャリアアドバイザー
プレエントリーの方法としては、主にリクナビやマイナビなどの就活サイト経由でおこなう方法と、企業専用サイトから直接おこなう方法の2パターンがあります。
就活サイト経由だと登録やエントリーがしやすい、企業専用サイトからだと本エントリーのときにも役立つというメリットがありますが、それぞれの方法にはデメリットもあります。
以下に紹介するそれぞれのメリットとデメリットを参考に、自分に合った方法でプレエントリーしてみてください。
優先度高い企業は専用サイトがおすすめ
最もよく使われるのが、就活サイトからプレエントリーする方法です。一度情報を登録しておけば、複数の企業にプレエントリーできる点が大きな特徴です。大手企業はもちろん、中小企業の掲載数も多く、あらゆる企業の情報を網羅できることも、就活サイトからプレエントリーするメリットと言えるでしょう。
また、各企業の専用サイトからプレエントリーする方法もあります。企業ごとに毎回情報を登録しなければなりませんが、結局本エントリーの際にマイページを作る必要があるのでかかる手間はさほど変わりないでしょう。
志望度が高く本エントリーに進む可能性が高い場合は、就活サイト経由ではなく専用サイトからプレエントリーするのがいいでしょう。優先度の高い企業は専用サイトからプレエントリー、そうでない企業は就活サイトからプレエントリーするというのが最も効率的かもしれません。まずは自分の興味がありそうな企業をいろいろと探してみましょう。
プレエントリーで自分に最適な企業を探すコツ
いざプレエントリーしようとしたものの、企業の数があまりに多すぎて、どうやって探せばいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
誰もが知っている企業であれば、「倒産する心配はない」「福利厚生もいいはず」と考えがちですが、知名度が高いからといって必ずしも自分に合った企業とは限りません。
中には数万社を超える企業が掲載されている就活サイトもあるため、その中から自分に合った企業を探すのは簡単なことではありません。一つ一つ見ていくのは時間がかかりすぎますから、自分に最適な企業を探すコツを知り、効率的にプレエントリーする企業を見つけましょう。
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知らない企業でも事業内容が魅力的ならOK
自分に最適な企業を見つけるためには、知名度ばかりにとらわれず、さまざまな企業に目を向けることが大切です。事業内容についてや、企業研究への活かし方は以下の記事を参考にしてみてください。
むしろ世の中には知名度の低い企業のほうが多く、そのような企業でも、世界に誇る技術を持っていたり、経営基盤が安定していたりするような優良企業があるものです。
もちろん給与や福利厚生などの条件面は大切なことですが、プレエントリーの段階では自分が活躍できる場所、自分が成長できる環境を見つけることが重要です。たとえ自分の知らない企業だったとしても、事業内容に魅力を感じたのであれば、まずはプレエントリーしてみましょう。
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BtoB企業は知名度はないが優良企業の場合もある
BtoBとは「Business to Business」の略で、BtoB企業は私たち消費者ではなく、企業に向けてサービスを提供する企業のことを指します。BtoB企業は企業間でのビジネスを中心としているため、普段私たちが商品を利用したり、CMで目にしたりする企業ほど知名度はありませんが、隠れ優良企業の多さが特徴の一つです。
経営基盤が大企業に負けず劣らず安定している企業や、社内制度が充実している企業も多く、さらに知名度が低いことで就活での狙い目にもなりえます。BtoB企業は、同じ企業向けに商品の部品や素材を扱っていることが多いので、メーカーなどのモノづくり業界から探すのが優良企業を見つけるコツです。
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職場の場所にこだわらない選択肢もある
新型コロナウイルスの影響でテレワークが多くの企業に浸透していますが、この傾向は今後も続くと予想されるため、あまり勤務地を選り好みしすぎない選択肢もあります。
テレワークは感染症やウイルス対策としてはもちろん、企業にとっては採用条件の緩和や経費の削減にもつながりますから、たとえ新型コロナウイルスが収束したとしてもテレワークを導入する企業は増え続けると予測されていますね。
今後柔軟な働き方がさらに増えることを考慮し、プレエントリーの際も勤務地にとらわれず、さまざまな企業を見ることをおすすめします。実際に本選考に進む企業を考えるときならともかく、プレエントリーの段階から希望勤務地だけに絞って企業を探すのは、あまりにももったいないです。
キャリアアドバイザーコメントアドバイザー
プレエントリーする企業を探すにあたり、就職難易度に分けて受ける企業数の目安を決める方法もあります。
たとえば
・「記念受験企業(大手企業など倍率が高い企業)」
・「挑戦企業(頑張れば受かる可能性がある企業)」
・「滑り止め企業(採用人数が多く比較的倍率が低い企業)」
と3段階に分けます。最も重要視すべきなのが「挑戦企業」です。「頑張ったら受かる可能性がある」とは、努力してでも入社したいと思える企業あり、この層の社数を一番多く見積もりましょう。30社プレエントリーするとして挑戦企業の配分を大きくするのであれば、記念受験企業を8社、挑戦企業を15社、滑り止め企業を7社など分けられます。不安な方は、記念受験企業を減らして他2つのレベルの企業を増やすなど調整しましょう。
自分に合った企業レベルを見分けるには、インターン選考での面接の通過率などから想定できると理想的です。インターン選考を受ける時間がない方は、採用人数を一つの目安にしましょう。人数が多ければ倍率が下がりますが、人気の大手企業だと倍率は変わらず高いので、知名度も考慮しながら考えられるとベターですね。
滑り止め企業やその選び方についてはこちらの記事で解説しています。
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就活において滑り止め企業を受けることは必要不可欠です。今回は就活における滑り止め企業を受けるメリットや、選ぶ際の注意点をキャリアアドバイザーが解説していきます。滑り止め企業を受けることで自信をもって本命の選考に挑みましょう。
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プレエントリーについて悩む学生からよくある質問に回答!
プレエントリーとエントリーでは何が違うのかわからない学生や、プレエントリーは何社にすべきなのか疑問に感じる学生もいるでしょう。そのような学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。
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プレエントリーとエントリーの違いは何ですか?
プレエントリーとエントリーの大きな違いは、企業の選考に参加しているかどうかです。プレエントリーは「企業に興味をもっている」との意思表示であり、企業に資料請求したり説明会に参加したりすることが目的です。そのため、プレエントリーの段階ではまだ企業に選考には進んでいません。
一方で、エントリーは「企業の選考に参加したい」と意思表示することです。エントリーを経て書類選考や面接に進むことになるため、より興味のある企業に対しておこなうのがエントリーであるといえるでしょう。
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プレエントリーは何社くらいおこなえばいいですか?
プレエントリーは何社でも申し込めますが、まずは自分が受けたい企業のプラス10〜20社ほどを目安にしてみましょう。プレエントリーの段階では、あとでエントリーする企業を絞ることを踏まえて多めに選択するものです。また、プレエントリーでは準備にかかる時間が少ないため、気軽に行いやすいといった面があります。
まずは企業数にこだわらず気になる企業にプレエントリーをし、徐々に気になる企業に絞っていきましょう。
就活の第一歩としてプレエントリーを活用しよう
就活ではやることが多すぎて、まず何をすべきなのかがぼんやりとしてしまう学生もかもしれませんが、まずは第一歩としてプレエントリーを活用してみてはいかがでしょうか。
プレエントリーのために企業について調べたり、スケジュール管理やID・パスワード管理といった就活に必要な能力を身につけたりすることで、選考が始まる大学4年生の就活を効率的に進められます。
就活が本格化してから焦ることのないよう、早いうちから準備を進めておきましょう。
プレエントリーとは?就活で失敗しないために正しく理解しよう
キャリアアドバイザーコメント吉田 実遊プロフィールをみる
プレエントリーの社数は人によって異なるので、どの程度の基準でおこなうのか不安になりますよね。しかしそこまで深く考えず、プレエントリーは「興味があるかどうか」で選べば大丈夫です。ただ興味の基準も個人差があるため、就活生の方針に分けてご紹介します。
プレエントリー数を絞りたい方は「説明会を聞きたいと思える」という感覚を基準にしましょう。一方で、気になる企業をピックアップした後に説明会に参加するか考えたい、もしくは説明会に参加するか迷うが今後採用イベントが開催される時に情報を知りたいという方は、ブックマークと同じ感覚で「気になったらプレエントリーする」方法が合っているでしょう。
プレエントリーすると企業の採用情報がメールで送られてくるので、情報をいち早くキャッチアップできます。初めは興味がそこまで湧かなくても、進める内に魅力的に思えるような企業も多いですよ。