目次
- マーケティングの志望動機では綿密な企業研究が重要
- 志望動機に欠かせない! マーケティングの仕事内容を知ろう
- 調査・分析
- 企画
- 販促・広告
- 解析
- マーケティング職でアピールできる強み
- 論理的思考力
- マクロ視点
- 分析力
- 情報収集力
- 知的好奇心
- 発想力
- マーケティング職の募集形式とアピール時の注意点
- ①総合職採用
- ②職種採用
- 「なぜその企業か」が最重要! 差別化につながる企業研究の切り口
- ①プロダクトへの興味
- ②販促方法への興味
- マーケティングの志望動機の構成
- なぜマーケティング職がやりたいのか
- なぜその企業なのか
- 企業にどう貢献できるか
- 入社後にやりたいこと
- マーケティング職の例文8選
- アルバイト
- アルバイト
- 部活動
- サークル
- サークル
- 委員会活動
- ゼミ
- ボランティア
- 企業らしさや仕事の理解を深めて説得力のある志望動機を作ろう
マーケティングの志望動機では綿密な企業研究が重要
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。学生に人気のマーケティング職ですが、志望する学生からは
「マーケティング職の志望動機で選考を突破するコツを知りたいです」
「どんな志望動機を書いたら良いですか?」
などという相談をされることが多いです。マーケティングとは、自社や商品の魅力を理解したうえで購買につなげるための活動です。とはいえただ「マーケティングがやりたい」というだけではその企業独自の志望動機としては弱く、綿密な企業研究をおこない企業のことを広く深く理解しておくことが欠かせません。
この記事ではマーケティング職の志望動機の作り方に加えて、ライバルに差を付ける企業研究のコツを徹底解説します。これから志望動機を作ろうとしている人はぜひ読んでみてくださいね。
志望動機に欠かせない! マーケティングの仕事内容を知ろう
志望動機を作る前に、まずはマーケティング職の仕事内容を理解することから始めましょう。仕事内容を知っておけば、志望動機の内容がグッと濃くなりますよ。基本的なマーケティング職の仕事内容はこちら。
- 市場のニーズを把握したうえで、それに合った商品を生み出し顧客に届け、そこから利益を上げること
ただ何か商品を生み出そうとしても消費者のニーズに合っていなければ利益は出ませんし、広く世に広めていかなければ利益を伸ばすことは難しいでしょう。自社の利益を上げるために、マーケティングは重要な役割を果たしています。
一口にマーケティングと言っても、業務は主に4つに分類ができます。ひとつずつ詳しく解説していきますね。
調査・分析
まずは商品やサービスを考える前に、消費者のニーズを測るため市場の調査や分析をおこないます。どんなに良いものを企画・発売できたとしても、それが消費者に求められていなければ売れることは難しいでしょう。
現在の市場を分析し、消費者にはどのようなものが求められているのかを把握し、どのような商品やサービスを企画すれば良いのかを判断します。
企画
企画の役割は調査や分析をもとに売れる商品を考えることです。消費者のニーズがわかったら、そのニーズに沿った商品やサービスを企画します。市場のニーズと自社の強みを掛け合わせて、消費者に刺さるためにはどのような商品やサービスを作れば良いのか考えます。
販促・広告
売れる商品ができたら、次にそれをどう売るかを考えます。企画した商品やサービスを購買につなげるための行動が販促・広告活動です。
その商品やサービスが、顧客にとってどのような価値がありどのように売ることがもっとも効果的なのかを検討します。具体的な検討内容はこちら。
- 価格の設定
- 販売方法の選定(対面、ECなど)
- プロモーションの方法(CM、新聞広告、Web広告、YouTubeなど)
商品と市場、社会状況などを加味したうえで、どのように販売すれば最大の効果が得られるのかを検討しさまざまな販売促進策を決定していきます。
解析
マーケティングの仕事は、ニーズに合った商品やサービスを販売して終わりではありません。これらの流れを経て販売した商品やサービスが予想通りに売れているかなど、その動向をチェックするのも仕事の一つです。これを解析と呼びます。
販売後の売れ行きを見ながら、販売方法の転換や販促活動の見直しをおこなうなど、商品を継続して売っていくための施策を考えています。
マーケティング職の志望動機は、ツールを使えば自動で作成できます
「志望動機に時間がかかる......」と悩む就活生は多いでしょう。
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・志望動機の作成時間を短縮したい人
マーケティング職でアピールできる強み
選考では「マーケティングがしたい」という熱意だけなく「自分がマーケティングに向いている」という適性も伝えられると良いアピールになるでしょう。
企業は自社の成長に貢献できる人材を求めています。熱意だけではなく、適性も伝えられれば採用メリットを感じてもらいやすいですよね。
ここからは、マーケティングにおいて求められるスキルをいくつか解説していきます。この中に自分にあてはまるスキルがあれば、そのスキルを志望動機でもアピールしましょう。
論理的思考力
商品企画とは、自社に利益をもたらすものを生み出すことです。単なる思い付きでは、売れる商品やサービスを企画することはできません。
市場調査を重ね、消費者のニーズをつかんだうえで、なぜこのような商品を企画するのか、そのうえでどのように売れる見込みなのかを論理的に考え説明する必要があります。
また、販促や広告活動においても同様に、データや数値をもとにした効果的な販促活動をおこなう必要があります。マーケティングの仕事全般において論理的思考力は欠かせないといえるでしょう。
マクロ視点
- マクロ視点…社会全体や時代の方向性などといった視点から物事を考える見方
- ミクロ視点…自分や会社など個々が持つ能力や資産などの視点から物事を考える見方
マーケティング職においては、マクロの視点から物事を考えることが欠かせません。売れる商品を作るためには、自社に視点を置くのではなく社会情勢や時代の方向性・そのときの流行などから物事を考察する必要があります。
マーケティングでは広く社会を見渡して消費者のニーズを把握するマクロ視点が求められています。
分析力
売れる商品を作るためには、市場のニーズを把握し各種統計データや既存商品についてのデータなどを細かく紐解き、適切な商品企画に結びつける必要があります。そのために分析力は欠かせないスキルです。
また、先ほど商品企画においては論理的な説明が必須だと説明しました。論理的な話を展開するためには、市場やデータを分析したうえで数値を用いて説明する必要があります。
マーケティング職はその企業の売上の根幹を担っています。そのため、企画の際は数値を使って論理的に、説得力を持った提案をしなければなりません。マーケティング職において分析力は非常に重要と言えるでしょう。
分析力をアピールしたい人はぜひこちらの記事も読んでみてください。
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情報収集力
新しい商品やサービスを企画するためには多くの情報を集めることが不可欠です。情報はその商品やサービスを企画する根拠になります。企画を通し商品を発売するためには、いかに多くの情報を集め、その商品やサービスの必要性を説けるかがカギを握ります。
しかしここでいう情報とは「テレビやネットに流れていること」だけではありません。メディアに流れる顕在的な情報だけではなく、経済の状況や消費者の実態など潜在的な情報もつかむことが大切です。根拠となる信用に足る情報を集める力が求められています。
- 次に流行りそうなもの
- 消費者のニーズ
- 社会情勢
- 市場規模の変動
知的好奇心
知的好奇心もマーケティングに欠かせません。消費者の心をつかむ商品を考えたり、ニーズを把握したりするうえで、市場や流行に強い興味を持つ知的好奇心はとても重要です。
また、マーケティングの仕事は企画だけでなく、販促活動も含まれます。消費者のニーズをつかんだ魅力ある商品をいかに購入してもらえるかもマーケティングの重要な仕事です。
知的好奇心があればさまざまなことに興味を持ちますよね。幅広く興味があるからこそ、新しいアイディアの誕生につながります。知的好奇心は、企画はもちろん販促活動においても消費者の目を引く提案につながると考えられるでしょう。
知的好奇心をアピールしたい人はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
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発想力
マーケティングの仕事には正解がありません。消費者のニーズに沿った、かつその企業ならではの価値を提供することが重要です。そのため、既存の概念にとらわれずに新たな商品やサービスを企画する豊かな発想力が求められます。
ただし、マーケティング職において大切なのは「情報を踏まえたうえで」良い発想をするということ。収集したさまざまな情報と自社の強みとをもとに、市場で求められる商品やサービスを考えられる力こそがマーケティング職で求められる発想力だといえます。
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マーケティング職の募集形式とアピール時の注意点
就活生
マーケティング職って企業の商品を生み出す魅力的な仕事ですよね。プロモーションにも携わりたいし、マーケティング職に絶対就きたいです!
キャリアアドバイザー
良いですね! でも、多くの場合「マーケティング職」としての募集はかなり少ないんです。
就活生
え、そうなんですか?
キャリアアドバイザー
はい。まずはマーケティング職がどのような募集形式を取っているか確認しておきましょう。
マーケティングは、職種の中でも花形と言われる非常に人気の職種です。主にメーカー業界などによくある職種ですが、「マーケティング職」として募集されることは少なく、多くの企業では「総合職採用」という形式で採用されます。
採用方法に応じてアピール方法も変わるので、その形式ごとにどのようなアピールをすれば良いのか解説していきますね。
①総合職採用
マーケティング職があるほとんどの企業は、総合職採用として募集をかけています。総合職では事前に配属部署が決まっておらず、入社後に配属部署が決まります。
加えて、マーケティング職を希望していたとしても新卒1年目からマーケティングができる可能性はかなり低いと考えておくと良いでしょう。
まずは販売職や営業職などの部署に配属され、商品やサービスの理解を深めたうえでセカンド・サードキャリアでマーケティング職に配属される流れが一般的と言われています。そのため、入社後のキャリアプランも考えたアピールをすることが大切になってきます。
「総合職」への理解を示すことも忘れずに
総合職での採用において職種を限定したアピールはマイナスの評価になる可能性があります。もし希望していた職種に就けなかった場合にモチベーション高くその仕事に臨んでくれるか、企業側は少し不安に感じてしまいます。
そのため、総合職採用の場合は職種を限定したアピールではなく、どこの職種に就いてもしっかり働くということをアピールすることがもっとも有効です。
キャリアアドバイザー
総合職採用であることを踏まえたうえで熱意が伝われば、採用担当によっては「キャリアパスを少し変更してファースト・セカンドキャリアなど早い段階でマーケティングに配属してあげたい」と思うこともあります。
②職種採用
一部の企業においては職種ごとに採用をおこなっており「マーケティング職採用」として募集をかけているところもあります。
職種採用は入社後の配属部署がすでに決まっているため、入社後マーケティングの仕事ができることが約束されています。マーケティング職がやりたい学生にとっては非常に魅力的ですよね。
ただしその分学生からの人気も高く、競争率も高いです。またこのような採用方法を採る企業の多くは大手の人気企業ということもあり、内定を獲得するのは至難の業だともいえるでしょう。
その企業のマーケティングの特徴を掴むことが重要
マーケティング職の選考で企業から高評価を得るためには、その企業の特徴やマーケティング戦略の特徴をつかみ、その理解を示すことが重要になります。たとえば化粧品ブランドであれば、以下のようなマーケティングの違いが挙げられます。
- 資生堂:人気のある旬な女優をキャスティングする
- メイベリン:日本人が抱く海外への憧れを全面的に出す
- KATE:キャッチコピーなどは用いずに化粧品と女優のビジュアルを押し出す
資生堂はモデルとして時の日本人女優を起用し、メイベリンは逆に海外女優をモデルにすることで海外への憧れに訴えかけていますよね。また、KATEのCMはキャッチコピーなどを使用せず、独特の世界観を放っています。
企業らしさから、その企業のマーケティング・営業の特徴をつかみ、アピールに盛り込むことが大切です。「うちのマーケティングの本質がわかっている」と思ってもらえれば印象は非常に良くなるでしょう。
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
特に総合職採用の場合に言えることですが、総合職の中でもなぜマーケティング職にこだわるのかをきちんと伝えられるようにしましょう。学生は、「なんとなくかっこいいから」というイメージだけでマーケティング職を志望しがちです。
確かに論理的思考とクリエイティブな発想を駆使する仕事は魅力的に感じるでしょう。しかし、そのような職種であるほど地道な努力が欠かせず、運よくせっかくマーケティング職に就けても「思っていたのと違う」と感じる人もゼロではありません。
自分がマーケティング職に就いたらどのようなキャリアパスを考え、更に自分の能力を使って社会にどのような影響を与えていきたいのかまでを考えていきましょう。
競合分析は実際の業務の練習になる! 力を入れておこなおう
職種別採用の場合には、お伝えした通り競合分析に力を入れるといいでしょう。競合分析をおこなうときにはマーケティングに関連するたくさんのフレームワークを活用できるので、実際の業務の練習だと思ってぜひ調べてみてください。実際に面接の場で伝えるかどうかは状況によりますが、調べたことはゆくゆくは必ず自分の糧になるでしょう。
マーケティング職の選考に突破するための対策についてはこちらの記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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特別な動機がなくても、ツールを使えば魅力的な志望動機が作れます
「第一志望以外の企業だと、志望動機がなかなか思い浮かばない......」と悩む就活生は多くいます。
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「なぜその企業か」が最重要! 差別化につながる企業研究の切り口
マーケティング職はメーカーを初めとしたさまざまな企業にある職種です。そのため、志望動機ではマーケティングへの熱意のほかに「なぜその企業を選んだのか」という点もよく見られます。
さまざまな企業にマーケティング職がある分、さまざまな切り口から企業を見て「その企業だからこそ」の理由を見つけましょう。
①プロダクトへの興味
一口でマーケティングとは言っても、扱うものは企業によってさまざま。たとえば化粧品メーカーであれば化粧品を企画・販促することになりますし、日用品メーカーならタオルや洗剤などを扱いますよね。
企業のマーケティング戦略によってその商品やサービスの魅力に気付いたものも多いのではないでしょうか。実体験を根拠にして、プロダクトへの興味をその企業への魅力に昇華させても良いでしょう。
就活生
御社の化粧品を使用していることが多く、なぜかと考えたときにパッケージの色や形が似通っており、それをそろえることも化粧品選びの決め手のひとつであったことに気付きました。機能だけでなく、視覚からも商品の魅力を表現し、さらに多くの人に御社の商品を手に取っていただきたいと感じました。
ただし「その商品のファン」であるだけでは選考突破はできません。ファンから一歩踏み込んで、多くの人にそのプロダクトを届けたいという熱い思いを伝えることは忘れないでくださいね。
②販促方法への興味
プロダクトへの興味だけでなく、販促方法で企業を見ていくのも一つの手です。先ほどお伝えしたように、化粧品のブランドひとつ取ってもその販促方法はまるで違いますよね。
CMや販売サイトなど、プロモーションの手段やそのやり方にも企業の色が表れるものです。そこから企業らしさを見つけ、共感の姿勢を示しても良いでしょう。
就活生
現在はYouTube広告やTwitterなどのSNS上での広告活動が盛んですが、御社は従来のチラシやCMなどで広告活動をおこなっている点から、家族層をメインターゲットにしているのだろうと考えております。家族の会話のきっかけにできるようなCMを作りたいと感じたため志望いたしました。
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・志望動機を上手く文章にできない人
マーケティングの志望動機の構成
マーケティング職の仕事内容や企業ごとの特色の見方などを知って、志望動機に盛り込みたいことは見えてきたのではないでしょうか。ここからは、志望動機では何をどのように伝えていくべきか、志望動機の構成を説明していきます。
各フェーズごとに自分の伝えたいことを書き出しながら、一緒に志望動機を構成していきましょう。
なぜマーケティング職がやりたいのか
まずはマーケティングの仕事を志望した理由を伝えましょう。マーケティングのどこに魅力を感じたのかを伝えられると良いですね。ここで志望理由がうまく言葉にならない人は、やりがいや業界への興味から話を始めても良いでしょう。
例:やりがいから考える
マーケティング職はその企業の新商品を考えることが仕事です。新しい価値を生み出せることがやりがいに感じる人もいれば、自分のアイディアが世に放たれることにやりがいを感じる人もいることでしょう。
または、商品が売れる仕組みなど、売買の仕組みについて学べることにやりがいを感じる人もいるかもしれませんね。やりがいに目を向けてみると、自分がマーケティングのどこに魅力を感じているのかが明確にわかってきますよ。
例:プロダクトや業界への感想・好意から考える
マーケティングそのものよりも、もともとそのプロダクトのファンであり、そのプロダクトを広めたいという思いが強い人もいるのではないでしょうか。そのような人はその業界や企業の商品・サービスについての熱意を伝えても良いでしょう。
ただし、先ほども伝えた通りそのプロダクトのファンであるだけでは志望理由としては弱いです。「そのプロダクトへの魅力を理解しているからこそさまざまな人に商品を届けたい」などと、企業に対しどう貢献できるかという視点でまとめることが重要です。
なぜその企業なのか
マーケティング職はさまざまな企業にある職種であるため、その「企業」を選んだ理由を述べることは非常に重要です。
「マーケティングができるならどこでもいいのではないか」と思われないためにも、事前に業界研究や企業研究を重ねて、その企業でなければダメな理由を明確にしておきましょう。
採用の仕方に沿ったアピールが大切!
その企業への熱意を伝えるとは言ったものの、先ほどもお伝えした通り特に総合職採用の場合「マーケティングがやりたい」と伝えるだけではマイナスに響く可能性もあります。事前にその企業の採用の仕方を確認しておき、それに沿ったアピールをすることが大切です。
将来的にマーケティングがやりたいとセカンド・サードキャリアにも触れたうえで、ファーストキャリアでどのようなことが成し遂げたいか考えておきましょう。
キャリアアドバイザー
企業ごとに描けるキャリアは違います。総合職採用の場合、志望企業にどのような部署があるのかを把握しておき、どのようなキャリアを踏んでマーケティングにつなげたいかを述べられると良いですね。
企業にどう貢献できるか
志望動機では、自分の採用メリットを企業に感じてもらうことが不可欠。自分が企業の成長に貢献できる旨をしっかりアピールしましょう。
しかし企業に貢献すると聞くと、「自分にできることなんてあるのだろうか」と難しく感じてしまう学生も多いかもしれませんね。難しく考えすぎずに、以下のような考え方を取り入れてみましょう。
「やりたい」だけではNG! 適性があることも伝えよう
貢献できることが具体的にわからない人は、先ほどお伝えした「アピールできる強み」を盛り込んでみましょう。志望動機で押さえておきたい考え方にwillとcanの視点というものがあります。
- Will…やりたいこと⇒マーケティング職がやりたいという熱意
- Can…できること⇒企業側の採用メリット
WillとCanが重なってこそ、学生と企業がつり合い志望動機に説得力が出ます。アピールできる強みを盛り込めば、マーケティング職に適性があり入社後に貢献してくれそうだと感じてもらえるでしょう。
入社後にやりたいこと
入社後その企業でどんなことをしていきたいかを答えましょう。実際にどんなものを企画したい、どのような手法で販促活動をおこないたいかを具体的に説明すると良いですね。
- 新商品を生み出したい
- 自分が企画した商品で市場の5割を占めたい
- YouTubeでの広告を出してみたい
- ECサイトを開設しそこでの販売活動をおこないたい
入社後にやりたいこととして、今までその企業でおこなっていないことや、改善の余地がありそうなものに目を向けることもおすすめです。同業他社の取り組みまで調べて比較してみると参考になりますよ。
キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる
入社後にやりたいことはどのように考えたら良いでしょうか。消費者に商品を売っている会社を例を挙げて考えてみましょう。
実際のマーケティングでは、抜け漏れがないようにターゲット像を細分化させて、どこにアプローチをするべきかを決める「MECE」という手法を活用するところから始まります。入社後にやりたいことも、同じ手順で考えてみましょう。
まずは誰から商品を買ってもらうのかを決めます。たとえば新規顧客と既存顧客どちらをターゲットにしたいのかを検討して、具体的なユーザー像を想像してみましょう。
次に、新規顧客をターゲットにしたい場合には既存商品を知ってもらう戦略を立てるのか、新規顧客に見合う新商品を開発することに注力をしたいのか考えてみてください。既存顧客をターゲットにしたい場合も同様で、既存商品の購入単価を上げるのか新商品を開発するのか、ということになりますね。
このように、マーケティングで使われるMECEという手法を使って、入社後にやりたいことも同様に細分化させていくと入社後にやりたいことが考えやすくなるのではないでしょうか。
マーケティング職の例文8選
では、この志望動機の構成を踏まえて、志望動機の例文を見ていきましょう。経験別で志望動機を用意したので、自分のアピールしたい強みとその経験に合わせて参考にしてみてください。
他の職種の志望動機と比較してみたいという人は、この記事でさまざまな業種・職種の志望動機を紹介しています。
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業界別の志望動機例文 まずは業界別の志望動機です。業界を大きな15のグループに分類してまとめているので、あなたが目指している業界や、同じジャンルの業界の志望動機をぜひ参考にしてみてくださいね。 サービス 医療・福祉 IT […]
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アルバイト
私は多くの人に新しい価値を与えられることに魅力を感じ、マーケティング職を希望しております。もともと御社のお菓子のファンであり、新商品が発売されるたびに胸をときめかせながら購入していました。私が感じた喜びやときめきをさらに多くの人に届けたいという思いで御社を志望いたしました。
大学時代はデパートのお菓子売り場でアルバイトをしており、社員の皆さんとともに売上アップの施策を考えていました。数年分の商品の売上の変遷が確認できるため、当日の曜日や天気・気温などを加味したうえでどの商品がどれだけ売れるか、どの商品を推せば良いかを分析していました。
御社においては、まずはどの部署においても商品知識やお客様の動向などを積極的に学んでいきたいと思っています。そのうえでマーケティング部署に入り、アルバイトで身につけた分析力を活かしながら、さまざまなお客様に新しい価値を提供できるような商品を企画したいです。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
キャリアアドバイザー
企業のキャリアパスを理解したうえで、マーケティングへの熱意を伝えられていますね。入社後の活躍が期待できそうです。
アルバイト
私は、自分のアイディアや提案で人に影響を与えられることに魅力を感じ、マーケティング職を志望いたしました。
大学時代にアパレルショップでアルバイトをしていたときは、マネキンのトータルコーディネートなどアパレルならではの取り組みはもちろん、季節やトレンドに合わせた店内の装飾を心掛け、ファッションにおけるトレンドに加えて、店内の見映えや色合いにも注目し小道具や照明に気を遣いました。スタッフだけでなく、お客様にも自分のアイディアをほめていただき非常にやりがいを感じました。
総合職採用ということで、御社は商品やブランドなどについてさまざまな部署で学べる環境が整っていると感じております。まずは与えられた部署で知識を深めつつ、アルバイトで培った発想力を活かして、数年後にはマーケティング職として活躍できればと考えております。トレンドや季節などを盛り込んだ、私だけの提案を私の価値として御社に提供していきたいです。
キャリアアドバイザー
アルバイト時に実際におこなったことについて詳しく説明されており、わかりやすいです。自分にできることや武器についても示されているので、自己分析ができているという点でもこの学生の将来的にも魅力的に感じますね。
部活動
私は、部活動でスカウティングや分析をおこなったことをきっかけにマーケティングに興味を持ったため、マーケティング職を志望しております。
学生時代はサッカー部のマネージャーとして活動してきました。毎年、年度の初めの予算請求では請求通りの予算を確保するために、ほかの大学などの活動内容や予算を事前に調べ、提案書に併せて示すようにしていました。また、過去のデータをもとに対戦チームのスカウティングをおこなったり、チームメンバーの得意不得意を把握したうえで練習方法を提案しました。
この経験を通じて、さまざまな場面で情報収集をしながら仕事を進めることの面白さを知ることができたと考えております。御社は業界の中でも独特な面白みのある商品を市場に提供していることから、情報収集とその情報の活かし方に魅力感じたため、御社を志望いたしました。学生時代に培ったスキルを活かして、御社でも新商品を提案し売上に貢献していきたいと考えております。
キャリアアドバイザー
マネージャーとして実際に分析した経験を盛り込めている点が良いですね。予算にも触れている点、説得力を増すための施策、そして分析結果をもとにした提案と、マーケティングにおける大切なポイントを押さえられていることもアピールできるでしょう。
サークル
私はサークルの経験を通して、情報を分析しそれに見合った提案をすることに魅力を感じたためマーケティング職を志望いたしました。
学生時代は吹奏楽のサークルに所属しており、毎年開かれる定期演奏会の企画に携わっておりました。来場者アンケートから、来場者が聞きたい曲を分析したうえで、部員がにもやりたい曲のリサーチをおこない、部員もお客様も双方楽しめる演奏会を企画しました。
情報を分析すると、見えていなかった本来の課題に気付けると気付いたとともに、そこから提案をすることの楽しさを感じました。マーケティング職に従事し、多くの人に喜んでもらえる提案がしたいと考えています。
その中でも、御社は音楽に関連した商品を多く展開させており、私の学生時代の経験や学びを活かすことができると考えております。御社においても、より多くの人に喜んでもらえるような提案をしたいと考えています。自身の提案を自分の価値として、御社にも社会にも提供していきたいです。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
キャリアアドバイザー
分析をもとにした提案内容がわかりやすくて良いですね。自分の感情も内容に盛り込まれているため、マーケティングへの熱意がよく伝わります。
サークル
私は、サークルを通じてプロモーション活動に魅力を感じたため、マーケティングの仕事がしたいと考えております。
学生時代はアカペラサークルの運営に携わっており、ライブ活動のPR活動を任されていました。「メンバーを知ってもらう」「アカペラの魅力に気づいてもらう」ことを目標に、SNSを駆使したPR活動やYouTube投稿、学内にポスターを貼るなど工夫を重ね、お客様の数が増えるなど自分の行動の成果が出たときや「あのポスターに惹かれたから」などと自分のアイディアを褒めてもらえたときに非常にやりがいを感じました。
プロモーションと聞くとCMなどを考えがちですが、御社はSNSを積極的に利用しているのが印象的でした。主流のSNSだけでなくさまざまなものからプロモーション活動をおこなっている点が、私のサークル活動の経験と似たものがあると感じております。御社に入社後は、SNSの運用担当としてサークルで培ったスキルを活かしながら御社の商品をアピールしていきたいです。
キャリアアドバイザー
サークルで実際にどのようなプロモーションをおこなったかが説明されており、入社後もその経験を活かせそうだと考えられますね。面接の際は実際に作成したポスターなどを持参するとさらに印象的になりそうです。
委員会活動
私は物事を分析し、最適な提案をすることに魅力を感じたためマーケティング職を志望しております。大学時代は文化祭実行委員会に4年間所属しました。文化祭の来場者数が落ち込んでいる時期だったので、まずはより多くの人に来場してもらえる方法を考えました。
私の大学は知名度の高い大学ではありませんでしたが、来場してくれた他大学の友人からはよく「楽しかった」という声を聞いていました。そのためもっとも大切なことは宣伝活動をおこなうことだと判断し、チラシ配りやSNSでの呼びかけなどを積極的におこないました。最初は気乗りしない委員も多くいましたが、何度も話し合いを重ねるうちに協力してくれるようになり、委員会全体で努力を重ねた結果その年の来場者数は前年度の120%に増加しました。
御社の、仲間とともに一丸となって企画に取り組める点を魅力的に感じております。委員会で一丸となって文化祭に取り組んだ経験を御社のマーケティング職でも活かし、目の前にある情報を丁寧に分析することで、そのときやるべき最適な提案をしていきたいです。
キャリアアドバイザー
周りの情報も参考に、課題点をしっかり把握できている点が高評価です。マーケティングの重要な部分につながりますね。おこなったことについてさらに詳しく説明できるとよりよくなるでしょう。
ゼミ
私は、ゼロから物事を提案しそれを形にして世の中に送り出すことに魅力を感じたため、マーケティング職を志望しております。
大学3年生の夏に、所属するゼミでフィールドワークに参加しました。地域の自然と特産物・名物を活用し、小学生が楽しめるイベントを企画するというものでした。私はその地域の特産物と、その地域ならではの強み、またイベントをおこなう場所の特性などを調査しつつ、イベントの開催時期と掛け合わせた企画を提案しました。
このような「ゼロから物事を作り出す」という経験に非常にやりがいを感じ、マーケティング職に興味を持ちました。さらに御社は地域の復興のための取り組みも多く実施しているところが魅力的で、大学での学びを活かせると感じたために志望いたしました。
入社後は、さまざまな業務を通じてマーケティングの基礎や必要な知識を学んでいきたいです。その後、マーケティング職として人に価値を感じてもらえるような企画や提案ができればと考えております。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
キャリアアドバイザー
実際に何かを企画したことがあるという経験はマーケティングにおいて良いアピールになりますね。またその経験と企業を選んだ理由が結びついているのも納得感があります。
ボランティア
私は、自分のアイディアで人に喜んでもらえることに魅力を感じたためにマーケティング職を志望しております。御社は、同じ業界の中でもマーケティング全般が独特であると感じております。商品の独自性はもちろんですが、販促活動において視覚を重視したプロモーションが魅力的に感じ御社を志望いたしました。
学生時代は、高齢者施設へのボランティア活動をおこなっていました。職員の方が買い出しの際、買い忘れに悩んでいたので、過去の買い物リストをいくつか集め、その統計を見やすくまとめたうえリスト化して職員の皆さんに配布しました。その結果、買い忘れを減らすことができ喜びの声を聞けたことが今でも印象的です。
この経験からは、情報の収集や分析から考えたアイディアが人の喜びにつながるということを学べました。自身のアイディアで喜ぶ人をさらに増やしていきたいと思っています。御社のマーケティング手法を学び、自分のものにしていくことで、自分のアイディアで喜んでくれる人を増やし、結果として御社の利益に貢献していきたいです。
キャリアアドバイザー
自分のアイディアが人の役に立つことをやりがいとして示せており、マーケティングへの熱意がわかりやすいです。常に消費者のことを考えた提案をしてくれそうだと考えられますね。
企業らしさや仕事の理解を深めて説得力のある志望動機を作ろう
マーケティングは学生に人気の職種であるため、ライバルに差を付けるためにはマーケティングへの熱意と志望企業ならではの価値を強くアピールすることが欠かせません。
綿密に企業研究をおこない、志望企業「らしさ」からマーケティングの特徴を掴み、説得力のある志望動機を作成しましょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
このほかにも、相手目線で考えるスキルや柔軟性も必要でしょう。日常生活において、家族や友人、恋人などと話していると自分と考え方が違い、つい喧嘩になってしまったという経験をしたことはありませんか。そのようなときには話し合いをして相手を理解しようとすることで解決につながりますよね。
マーケティングをおこなっているときも、「自分はこう分析した」と考えてみても世の中から注目されなかったり、逆に思いもよらないことで商品がヒットしたりすることもあります。そのときに「自分が正しいはずだ」「絶対におもしろいはずだ」と意固地になってしまうと先に進むことはできません。自分の気持ちを抑えて、なぜ相手はこのような行動に出たのだろうか、という相手目線をすぐに考えられる切り替えの早さも必要ですよ。