目次
- 分析力をアピールするなら具体性が大事!
- そもそも分析力ってどんなスキル?
- 企業が求める分析力とは?
- データを読み解く力がある
- 原因から課題を見つけ出して行動できる
- 分析力がある就活生は企業からどう見られる?
- ロジカルシンキングができる
- 情報収集能力がある
- 分析力が評価されやすい職種の例
- マーケター
- 経理
- 研究開発職
- システムエンジニア
- 分析力をアピールするときに盛り込みたい3つの要素
- ①具体的にどんなエピソードがあるのか
- ②どうやって身につけたか
- ③仕事でどう活かせるのか
- 自己PRで分析力を効果的にアピールする方法
- なにを分析したのか、具体的に伝える
- 分析の成果を数字で伝える
- 謙虚な姿勢を保つ
- 自己PRで分析力をアピールするときの注意点
- 分析しただけでは評価されない
- 前提条件を伝えないと成果がわからない
- 自己PRで分析力を伝えるためのOK例文
- インターンでの経験の場合
- アルバイトでの経験の場合
- 学業での経験の場合
- 自己PRで分析力を伝えるためのNG例文
- 具体的なエピソードがない
- 分析の成果がわからない
- 自己PRで分析力をアピールしたい学生からよくある質問に回答!
- 分析力は課題解決の姿勢まで伝えることが大事!
分析力をアピールするなら具体性が大事!
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。
「企業に自分の分析力をアピールしてもよいのでしょうか?」
「分析力をアピールするときはどのような内容を伝えたらよいのでしょうか?」
エントリーシート(ES)の提出や面接の時期になると、学生からこのような相談を受けることが多くなります。仕事では物事や課題を正しく理解して、他の人と協力して問題解決につなげる力が求められます。
学生生活やアルバイトなどで困難を乗り越えたエピソードをもとに、将来の仕事にどのように活かせるかを具体的に説明できれば、志望企業の内定に近づけるかもしれません。
この記事では、企業がどのような形で分析力を求めているか、自己PRの中でどのように分析力をアピールすると効果的なのかを詳しく紹介していきます。分析力を効果的にアピールするための例文も紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
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そもそも分析力ってどんなスキル?
- 分析:ある物事を分解し、それらを成立させている要素や原因を明らかにすること
就活においても、自己分析で経験や考え方を整理して、自分の長所・短所や得意分野などを理解しましたよね。
「なぜ自分はこの仕事に惹かれるのか?」「なぜ自分は社会貢献度の高い仕事を求めるのか?」など、「なぜ」を繰り返して考えを噛み砕く思考法を試した人も多いのではないでしょうか。
仕事でも同様に、課題を細かく掘り下げて物事の本質を明らかにするスキルが必要なのです。理由なく結論を出すのではなく、論理的な思考によって物事を明らかにする力が分析力です。
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企業が求める分析力とは?
就活生
キャリアアドバイザー
確かに、PCを使えば短時間で多くの情報を集計・分類して資料に落とし込むことができますね。
就活生
そんな中で、僕の分析力をアピールしても企業に響かなそうな気が……。
キャリアアドバイザー
そんなことはありませんよ。企業が求めている分析力にもさまざまな見方があります。一緒に見ていきましょう。
得られた情報から課題を見つけて行動に移すのは人間で、仕事や人生で得てきた知識や経験が求められます。情報の活用方法によっては、日常の業務や取引に大きく支障が出てしまうケースもあります。
企業が求めている分析力を、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
データを読み解く力がある
企業では、得られたデータを読み解いて今まさに起こっている状況を理解する力が求められます。起こっている状況を理解できなければ、自分が取るべき行動は何かを判断できないからです。
たとえば「今月のコンビニの売上は、前年度と比べて1割アップした」というデータが得られた場合、数字だけを見ると商品の売れ行きが良かったから売上がアップしたと考えるのが一般的です。しかし、時間ごと・商品ごとの売上をチェックすると、次の例のように多くの情報が得られます。
- 平日の日中は弁当がほとんど売れなかった。テレワーク拡大が原因でお客さんの来店が減ったからだと考えられる。
- 20時~24時のアルコール飲料の売上が大幅にアップしている。飲食店の時短営業の影響で「家飲み」が増えたのだろう。
この場合、コンビニの店長は、このデータを根拠に平日日中のシフトを薄くする代わりに、夜間のアルバイトを1人増やそうと判断するかもしれませんね。
このようなデータを読み解く力は、企業が求める分析力の一つです。
また、 データを読み解く力が特に求められる仕事の一例としては、顧客のニーズなどを分析する、アパレル業界のバイヤーなどが挙げられます。アパレル業界そのものからバイヤーについてはこちらの記事の解説が参考になりますよ。
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原因から課題を見つけ出して行動できる
得られたデータをもとに状況を理解した後は、問題が発生した原因の中から乗り越えるべき課題を見つけ出して行動する力も求められます。仕事はチームプレーで進めるため、関係者と意見の折り合いを付ける力も必要です。
先ほどのコンビニの例で考えると、シフト作成をめぐって次のような課題が浮上するでしょう。
- 平日日中のシフトを薄くした結果、多くのお客さんが来店したときに多忙になる。レジを待たせすぎるとクレームになるかもしれない。
- 夜間のアルバイトを1人増やすと人件費もアップする。今いるアルバイトの中でどうにか回せないだろうか。
課題を見つけたあと、コンビニの店長が具体的な行動を起こさなければ店舗は回らなくなります。平日日中の接客をおろそかにせず、しかも夜間に訪れる多数のお客さんにもきちんと対応しようと考えたとき、コンビニの店長は既存のアルバイトに勤務時間の延長をお願いするなどの対応を取ると思われます。
キャリアアドバイザー
なお、近年ではビッグデータを分析した結果を活用して、新しい仕組みやビジネスを生み出す事例も増えています。広い視野で情報を分析して積極的に行動する人は存分に活躍できますよ。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
「分析力」の視点の一つに「時間軸で物事を捉える」ということも挙げられます。物事を端的に捉えるのではなく「過去の出来事」→「現在の状況」→「未来への希望」へとつなげて考えることのできる学生は、雇う側(企業)も魅力的に感じるはずです。
分析力と言われてもピンとこない学生は、学生生活のサークルやアルバイト、ボランティア何でもいいので、これまで自分が取り組んできたことを振り返ってみましょう。
たとえば、サークルの人数が増えない現状に問題意識を持った場合、次にこれまでの募集方法はどうしていたのかを考察するでしょう。これから自分たちにできることはないかをメンバー間で話し合ったり、効果がありそうな募集活動を実際にやってみたり。その際、何名集めたいのか目標を立てたり、何名応募してくるかを予想した経験はありませんか。学生生活から何かをじっくりと考えた経験を思い返してみましょう。
現代社会は目まぐるしく状況が変化する時代でもあり、企業側は受け身で生活している学生よりも「もっと良くしたい」「改善したい」と能動的に考え生活している学生を求める傾向にあります。
分析力がある就活生は企業からどう見られる?
分析力がある学生には、多くの情報を取捨選択しながら物事を具体的に考える習慣がついている傾向がみられます。そのため、企業からは情報収集能力がある学生だという見方や、論理的な思考力が身についている学生だという見方をされるでしょう。
論理的思考力や情報収集能力が、どのような印象につながるかを簡単に解説します。
ロジカルシンキングができる
物事を具体的に考えることのできる学生は、ロジカルシンキングの習慣が身についていると企業に評価されることも。ロジカルシンキングの手法として、MECE(ミーシー)という考え方があります。
- Mutually:相互に
- Exclusive:重複せず
- Collectively:全体として
- Exhaustive:漏れがない
「Mutually」「Exclusive」「Collectively」「Exhaustive」の頭文字をとった言葉で、情報をもれなく、しかも重複しないように分類することで物事の本質を浮き彫りにすることです。
面接の場でも、感情に流されることなく質問された内容を論理的に考えたうえで答えを出せれば、問題解決能力が高い学生だという印象もさらに高まるでしょう。
情報収集能力がある
集めた情報を瞬時に整理できる学生は、情報収集能力の高さを企業に印象づけることも可能です。インターネットを使って豊富な情報を得られる時代ですが、不必要な情報や事実ではない情報も少なくありません。
正しい情報を収集する能力は、物事の現状を分析するときにも役立ちます。ESや面接などで企業が求める答えを簡潔な言葉を使って正しく伝えることができれば、ビジネスの場においても信頼できる人物だと評価されるかもしれません。
キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
分析力がある学生は、社会に出ても活躍できる期待感が持てます。たとえば、同じ雑貨店のアルバイトをしていた2人がいて
Aさんは「お店で扱っている商品は、とても可愛くて見ているだけで楽しく仕事ができました」
Bさんは「お店で扱ってる商品は、リサイクル素材にこだわって環境に配慮し、お客様に長く使っていただけるSDGsな商品を販売していることに魅力を感じました」
と述べた場合、企業側の印象はどうでしょうか。
Aさんは自分のために仕事をしている印象、Bさんは視野が広く社会のためにも仕事をしている印象を持つと思います。分析力をアピールする学生は、与えられた仕事の意味を理解し、どんな仕事にも改良改善意識を持って取り組んでもらえそうな印象を持つことができますよ。
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自己PRを書こうとしても、ネタが思いつかなかったり、忙しくて手つかずのままだったりする人は多いでしょう。
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分析力が評価されやすい職種の例
研究職をはじめ、マーケターや経理・システムエンジニアは筋道を立てて仕事を進めていくため、分析力がある学生は企業から高い評価を得られるでしょう。
今回紹介する以外の職種でも、担当者からの質問に論理的に答えられれば、課題に向き合って解決する姿勢がある学生だと評価されやすいので安心してくださいね。
マーケター
マーケターとは、商品やサービスを開発したり販売するためのアイディアを考えるマーケティング業務に携わる人です。
現場の最前線で働くという華やかなイメージを持つ学生が多いかもしれませんが、入社後には流行や時代の流れをつかむ情報収集能力や、収集した情報を分析する能力が求められます。時には、顧客や経営層とコミュニケーションを取って仕事を進める場面もあります。
キャリアアドバイザー
分析してみなければわからない情報も多いので、さまざまな視点から仮説を立てながらデータを分析できる人は高い評価を得やすいでしょう。
マーケターの仕事内容やアピール方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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経理
経理とは、企業を運営する中で発生するさまざまな経費を支払ったり、顧客先へ商品・サービスの代金を請求する手続きの業務に携わる人です。社員が立て替えた経費の精算や、毎年・毎月の決算書の作成などもおこないます。
万が一お金の計算ミスが発生した際に、過去のお金の動きを分析したうえでミスの原因を探る場面もあります。
また、経理の経験が長くなれば企業のお金の動きについて経営層と話し合いながら、経営戦略を練る場面も出てくるでしょう。過去の売上と経費のバランスを分析したうえで、将来の設備投資の提案をすることもあるかもしれません。
キャリアアドバイザー
分析力の中でも、特に数字の分析が得意な人は経理部内での仕事の幅が広がりますね。
研究開発職
研究職は、学術知識をもとに未知の物質や新たな技術・理論を生み出す基礎研究と、基礎研究の結果を踏まえて商品・サービスにつなげる応用研究の2通りに分かれています。
企業の研究開発部門では主に応用研究を手がけていますが、イノベーションを起こして企業成長につなげるという考えから基礎研究にも取り組む企業も増えています。いずれも、企業から提示された課題を解決する目的があれば、仕事の進め方が比較的自由なのが特徴です。
キャリアアドバイザー
研究ではデータはもちろん物質・技術そのものをきめ細かく分析しますが、時には成果が現れないケースもあります。逆境に負けずに地道な分析作業を続けられる人が、成果を上げられるのでしょう。
研究職を目指している学生には、こちらの記事もおすすめです。仕事内容や平均年収、キャリアパスも解説しています。
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システムエンジニア
システムエンジニアは、顧客の要望に応じたソフトウェアを作り出す業務に携わる人です。どのような技術や仕組みを使って顧客の要望を実現していくかをプログラミングの知識などをもとに分析し、プログラミングが完了した後の動作確認もおこないます。
ソフトウェアの動作条件についても、システムエンジニアが細かく分析していきます。
条件設定によって作動するシステムに変化をつけたり、エラーが発生したときにソフトウェアの動きが停止しないよう対応策を考えておくのも、仕事内容の一つです。そのため、あらゆる事態を想定しながら物事を分析できる人が評価される傾向です。
システムエンジニアの選考対策については、こちらの記事にてより詳しく解説しています。
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分析力をアピールするときに盛り込みたい3つの要素
分析力はうまく伝えられれば優れたアピールポイントとして使えます。面接では「私の長所は分析力があることです」というように、結論から先に伝えることが大切です。
そのうえで、自分のエピソードを交えながら、どのような形で仕事に活かせるのかを具体的に伝えましょう。「分析力」に似た言葉を使って自己PRするのも効果的ですので、言い換え表現もいくつか紹介します。
①具体的にどんなエピソードがあるのか
まずは、分析力を活かして問題解決に取り組んだエピソードを伝えます。実体験の中で、主体的に取り組んだエピソードだと面接時の話題を豊かにできるでしょう。
失敗したエピソードであっても、課題を克服して成長につなげた過程を具体化できれば分析力のアピールにつながります。学生生活やアルバイトでの経験、あるいは家族に起こったことなどを自分なりに振り返ってみるといいですね。
- 居酒屋のバイト先で注文間違いが頻発したため、原因を分析してチーム連携を図った
- ECサイトのインターンをしていたが開封率が低かったため、タイトルを修正してクリック率を向上させた
- サークルのSNSのフォロワーが伸びなかったため、ハッシュタグや投稿内容を工夫してフォロワーを1,000人増やした
ただし、自分の能力を高く見せようと体験していない嘘のエピソードを話すと、深掘り質問を受けたときに説得力のある回答ができず苦しい思いをすることになるので注意してくださいね。
具体的なエピソードがうまく見つけられない人はこちらの記事も参考にしてみてください。
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②どうやって身につけたか
分析力を身につけるために自分なりに取り組んでいること、あるいは努力していることも自己PRの中に盛り込みましょう。たとえば、以下の行動は普段の生活でも取り入れている学生が多いのではないでしょうか。
- メリット・デメリットの両方を考えて答えを出すようにしている
- 一つの物事を複数の言葉で伝えられるように語彙力を高めている
- 成功したときも失敗したときも、必ず原因を突き詰めている
入社してすぐに分析力を使った仕事に就くとは限りませんが、将来を見据えて分析力を身につけようとする姿勢は評価されるでしょう。
③仕事でどう活かせるのか
自己PRの中で分析力をアピールする場合は、仕事での活かし方を伝えることが必要不可欠です。就活段階で内定後の仕事内容は想像しにくい部分もあるため、インターンやアルバイトでの経験を踏まえて自己PRするとよいでしょう。以下の例のように、数字を盛り込むとリアリティが増します。
- コンビニのバイトで、客層ごとに恵方巻きのセールストークを工夫したところ昨年の2倍の予約が入った。マーケティング職では顧客の行動特性を分析する力が問われるので、分析力を活かせると考える。
- 通販サイトの運営会社での長期インターンで、サイトのアクセスデータを解析して問い合わせ数の20%アップを実現した。パフォーマンス分析では仮説を立てて検証を進めるため、分析力を高めていきたい。
数字を盛り込めない場合でも「顧客の要望をきめ細かく確認して、最適な提案につなげたい」というように、相手のニーズを汲み取るために分析力を使いたいとアピールするのも効果的ですよ。
分析力の言い換え表現もおすすめ
自己PRの中で「分析力」という言葉がうまくあてはまらない場合は、以下のような言い換え表現もおすすめです。直面した課題を解決して今より良い状態を作るという点では共通しているので、参考にしてみてください。
- 洞察力がある
物事や相手の本質を見通す力があることをアピールできる。注意深く見る「観察力」よりも深い意味合い。 - 向上心がある
自分で目標を見つけ、達成に向けて取り組む意志をアピールできる。現状を打破するという意味が分析力につながってくる。 - 論理的思考力がある
複雑な事柄をわかりやすく説明する能力をアピールできる。 - 広い視野を持っている
さまざまな意見を取り入れる柔軟性をアピールできる。また客観性の高さや感情に惑わされない精神面の強さもアピール可能。
「分析力」以外の自己PRも考えてみたい人は、こちらの自己PRテクニックを参考にしてみてください。
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自己PRで分析力を効果的にアピールする方法
自己PRで盛り込む内容をまとめたら、分析力を効果的にアピールする方法も考えていきましょう。自信を持ってアピールしたいところですが、自慢話と誤解されないよう謙虚な姿勢を持つようにしましょう。
分析した内容が正しいかどうかは追及されませんが、具体性に欠けるアピールをしてしまうと自己分析や企業研究も十分にできない人だという印象を与えてしまうので注意してください。
こちらの記事では自己PRの作り方について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
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なにを分析したのか、具体的に伝える
自己PRで分析力をアピールするときは何をテーマにしたのか、そして何を目的に分析しようと考えたのかを具体的に伝えると、説得力が高まります。反対に、分析のきっかけや結果が抽象的だと「なんとなく分析力をアピールした」という印象につながりかねません。
たとえば居酒屋で2杯め以降にオーダーするドリンクについて分析する場合、以下のように分析できます。
ドリンクの種類をリストアップするだけ→単なる集計で終わってしまう
時間帯や天気、ひとりで来店したのかグループで来店したのかなどを細かく統計をとる→「ドリンクの売れ行きと天候との相関関係」あるいは「最初の一杯がビールという常識は本当なのか」など具体的な分析が可能になる
内定獲得後の仕事につながるような形で、分析力を具体化できれば面接時の会話も盛り上がるでしょう。
分析の成果を数字で伝える
分析力をアピールする中で数字を入れることができれば、話の説得力が高まります。中には、コミュニケーション面や接する相手の表情のように具体的な数字に落とし込めない内容もありますが、接した人の人数や期間は数字として残ります。
たとえば、高齢者施設でのボランティア体験では実績を数値化するのは難しいですよね。しかし活動開始後1週間を過ぎたあたりから高齢者の表情がいきいきとしたという事例では、1週間どのような点に着目して活動したのかがアピールポイントになり得ます。
目標を達成できたときや能力アップを実現できたときの数字を伝えると、結果を出せる人だという印象にもつながるでしょう。
謙虚な姿勢を保つ
具体的なエピソードや実績を交えて分析力をアピールできれば、企業から高い評価を得られて内定につながるかもしれません。自信を持って分析に取り組んだ分、熱意を持って自己PRできるでしょう。
しかし、言葉を選んでアピールしなければ自慢話としてとらえられ、説得力がなくなる可能性があるので注意しましょう。熱意を持って答えられる内容と回答に苦しむ内容とのギャップから、感情の起伏が大きいと判断される懸念もあります。
- 分析のエピソードから得た教訓を含める
- 学んだ内容を自己PRに含める
- 失敗した原因にも向き合う
- 周囲への感謝を忘れない
自己PRで分析力をアピールするときの注意点
自己PRで分析力をアピールしても、示した数字の意味がわからなかったり専門用語だらけでわかりづらかったりすると、面接官にうまく内容が伝わりません。
課題を解決するための行動をとっていなければ、ただ分析しただけという印象を与えてしまうので注意してください。自己PRできる絶好の機会なので、以下の注意点に気をつけてオリジナルの視点で分析した成果をアピールしましょう。
分析しただけでは評価されない
具体的なエピソードと数字を示して分析力をアピールしたとしても、何らかの形で問題解決につなげていなければ就活の場では評価されません。「〜の数値がわかった」「〜の資料を集めた」だけだと、調査力のアピールになってしまうからです。
分析力をアピールしようとしているのに勝手に調査力の話に変わっていると、一貫性がない人だという印象にもつながってしまいます。分析力をアピールするときは、エピソードの中に隠れている課題を見つけ出し、解決に向けた行動について説明するようにしましょう。
前提条件を伝えないと成果がわからない
先ほど、分析の成果を数字で伝えると効果的だと説明しましたが、ただ数字をアピールするだけでは成果を具体的にイメージできません。
たとえば、TOEICで800点を突破する目標を立てた学生がどうしても750点以上取れない場面を考えてみましょう。あと50点取るには自分の不得意分野がわからなければ得点アップが難しくなりますよね。
不得意分野が明らかなら、目標達成に向けて取り組む内容も明確化されます。このように、分析対象となる問題の真相がどこにあったのかを明らかにすると、分析力に関するアピール効果も増すでしょう。
キャリアアドバイザー
なお、専門用語はわかりやすい言葉に置き換えて、相手に伝わりやすいよう配慮しましょう。
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キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
単に自分の頑張ったと思えることを一方的に書いた文章もよく見受けられます。
たとえば「浪人時代に、志望する大学に合格する目標を立て、自分の弱点となる教科を見出し、綿密にスケジュールを立て効率よく勉強しました」と話したとします。本人としては相当な努力をしたと思いますが、入社後のイメージがしづらい文章はアピール度が低くなる傾向があります。
分析力をアピールしたい学生は、入社後のどのような仕事を任されたときに自身の分析力が活かせるのかまで考えてセットで伝える必要がありますよ。
自己PRで分析力を伝えるためのOK例文
今回紹介した分析力のアピール方法を踏まえて、企業に良い印象を与えられるOK例文をいくつか紹介します。自分が体験したエピソードや分析結果に置き換えたうえで活用してくださいね。
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インターンでの経験の場合
私は学生時代、通信販売の企業で長期インターンに参加しました。顧客が広告バナーを経由して最初に到達するページ(ランディングページ)のパフォーマンス分析を担当してきました。
広告バナーとランディングページがそれぞれ3パターンあり、もっとも顧客の反響が得られる組み合わせについて分析していましたが、最初はデータの山に埋もれてしまい、なかなか結果を出せずにいました。
しかし、実績の優れた組み合わせを発見したことをきっかけに、仮説を立てながら広告の効果と顧客数アップの関係性について検証する方法を自分なりに確立していきました。その結果、前年度と比べて130%の顧客数アップを実現できました。
この経験を活かして、御社においてもそれぞれの事象の関係性を紐解くことで、顧客数アップにつなげてまいりたいです。
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キャリアアドバイザー
成果が出にくかった時期を乗り越えて結果を出せているため、分析力についての説得力が増しています。
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アルバイトでの経験の場合
私は大学時代に、自宅近くのスーパーでアルバイトをしていました。住宅街の中にあり、安い商品が多いスーパーだったので、夕方や休日にはレジがフル回転しても来店客の行列が長くなる時間帯がありました。
レジ対応中に別のお客から商品の場所を聞かれたときにレジの手を止めて対応する場面が多く、列で待っているお客のイライラ感との板挟みに遭うこともありました。顧客の動線について分析する一方で、POPのフォントを大きくして通路からも見えやすいように配置したところ、お客から商品の場所を聞かれる回数が9割減少しました。
POPがわかりやすいという嬉しいお言葉も聞けたうえ、その効果でチラシ掲載商品の売上が3%以上伸び、店長からもお褒めの言葉をいただきました。
御社においても、まずはお客様視線で考えることを意識します。そのうえでお客様がどうすればもっと買い物を楽しんでいただけるのかを分析して、満足度アップにつなげていきたいです。
キャリアアドバイザー
顧客目線で店舗内の状況を分析した結果、売上と顧客満足度の両方が高まった成功体験が伝わってきます。
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学業での経験の場合
私は大学の研究室に所属して、ロボットの研究をしています。ロボット開発プロジェクトのサブリーダーとしてスケジュールや工程の管理をしていました。
ロボットがうまく動作しなかったときは、原因を追求するためデータ解析をおこないます。そして解析データをプロジェクトメンバー全員と共有しながら、動作不具合の原因や設計した部品について分析を繰り返しました。毎日問題と向き合って動作不具合を解消した結果、課題を解決して、メンバーと共にロボットを完成できました。
今年のロボットコンテストでは第2位と優勝こそ逃しましたが、チーム全体で厚い信頼関係を築けたからこその好成績だったと考えています。
御社においても、失敗をそのままにせず成功への好機ととらえます。そのうえで、分析と改善を繰り返しながら課題解決に導いていきたいと思います。
キャリアアドバイザー
チーム全体の取り組みによってコンテスト入賞の結果を残せて、メンバーの絆も深まった体験が伝わってきます。
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自己PRで分析力を伝えるためのNG例文
OK例文とは反対に、企業担当者の印象を損ねてしまうNG例も紹介します。エピソードが抽象的だったり分析の成果が不明確だったりする例文なので、どのように改善すればOK例文に変わるかも考えてみてくださいね。
具体的なエピソードがない
私は大学時代に、自宅近くのスーパーでアルバイトをしていました。講義が終わってから閉店までのシフトだったので、いつも店内は混み合っていました。
お客様を待たせないようにするため、自分なりにレジ精算1回あたりの時間を測ってみたところ、1名のお客に2~3分かかっていました。急いで対応するようにしたところ、心持ちレジを待つお客様の行列は短くなり、時間を分析した効果が出たと思っています。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
例文を読んでみると具体的なエピソードのように見えますが、分析結果を根拠にして課題解決につなげたのかどうかがわかりにくいです。接客の一般論を述べているようにも思えます。
「どうして急いで対応するようにしたのか」「お客の待ち時間がどれだけ短縮されたのか」を具体的に示すようにすると、自己PRの内容を改善できるでしょう。
分析の成果がわからない
私はゼミの合宿係をしていました。夏休みに他大学のゼミと合同合宿を企画したのですが、会場予約の打ち合わせで手違いが生じて、ダブルで予約を取ってしまいました。手違いが発覚したのがセミナーハウス到着後だったので、参加者に謝罪したうえで追加料金を後日支払ってもらうことで落ち着きました。
どこに問題点があったかを関係者と話し合った結果、来年度以降も合同合宿を実施するため持ち回り制でセミナーハウスの予約担当を務めることに決まりました。今後同様の問題が生じた時は問題を起こした側のゼミで責任を取ることにしたので、再発防止策も立てられたと考えています。
確かに問題点を解決する取り組みを実践していますが、行動の分析まではおこなわれていません。このような例文で「分析力」をアピールすると、物事を深く考えられない人だという印象を与えてしまいます。分析の成果をわかりやすくアピールできる話題を選ぶようにしましょう。
自己PRは最後の一言も重要です。面接官に刺さる自己PRの締めポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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自己PRで分析力をアピールしたい学生からよくある質問に回答!
分析力は自己PRとしてふさわしいのか、アピールする際にどんなことに気をつければいいのか悩む学生も多いのではないでしょうか。そんな学生からの質問にキャリアアドバイザーが答えます。
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分析力を自己PRとして伝えても大丈夫ですか?
分析力を自己PRとして伝えても問題ありません。分析力がある人は、論理的思考力、熟考力、多くの可能性を模索できる力、客観性、冷静さ、洞察力、推察力、問題解決力、集中力、原因究明への熱意などの持ち主であると多くのプラスのイメージにつながるので、十分なアピールになりますよ。
仕事は順調なときばかりではありません。問題が発生したり、スキルアップのためには課題を克服する必要性が生じることもあります。その際に役立つのが分析力です。従って分析力は、研究職など特定の職種だけでなく、どんな仕事にも必要とされる力と言えるでしょう。
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自己PRで分析力を伝える際の注意点を教えてください。
分析力を自己PRする際は、「こういう分析をした結果、こういう事が判明しました」だけではアピールとしては不十分です。どういう状況から何に対してどのような分析力を発揮し、何が解ったのか、そこからどんなことに活用して、どのような行動や成果につながったのかを具体的に伝えるようにしてくださいね。
さらにその経験を通じて磨きがかかった分析力を志望先でもどのように発揮して貢献していくのかを述べて締めくくるといいでしょう。分析力をアピールする際は、それを裏付けるエピソードが曖昧で具体性がなければ、面接官から分析力自体に疑問を抱かれかねません。自己分析をしっかり行ったうえで、話す内容を具体的かつ論理的に組み立てて説得力を持たせましょう。
分析力は課題解決の姿勢まで伝えることが大事!
分析力は他の学生と話題がかぶりにくいため、自己PRでは有力なアピールポイントになります。学生生活やインターンでの経験などを徹底的に自己分析して、具体的に話せるように準備しておきましょう。
分析した結果を数字を交えて伝えれば客観的なスタンスを持って仕事ができるアピールにつながりますし、情報収集能力のある学生だと企業に印象づけることもできます。単に遭遇したエピソードを分析するだけで終わらず、乗り越えるべき課題を見つけて解決につなげた実体験を伝えることが大切です。
分析力って言っても、実際に社会に出たらPCでの作業が多いんじゃないですか?