目次
- ラジオ局への就職は狭き門! 業界理解を深めて選考対策をしよう
- ラジオ局は何業界に属するのか
- ラジオ局の動向を知り業界を分析しよう
- 斜陽産業とも言われている業界である
- 災害時の第一情報提供者としての責務を果たしている
- AMからFMへの一本化など変化を求められている
- ラジオ局の種類を理解しよう
- キー局
- ローカル局
- 多種多様! ラジオ局の仕事内容を把握しよう
- 編成部
- 制作部
- アナウンス部
- 報道部
- 技術部
- 営業部
- 広報部
- その他の仕事
- ラジオ局に就職するメリット3選
- ①テレビよりもリスナー向けの深い情報の提供者になれる
- ②リスナーの反応を身近に聞けてやりがいにつながる
- ③チームで働くことができる
- 把握しておきたい! ラジオ局に就職する際の注意点
- 深夜・早朝・土日の勤務の可能性がある
- 希望していない配属のリスクがある
- ラジオ局に向いている人4選
- ①表現力として重要なコミュニケーション能力がある人
- ②何事もポジティブに置き換えられるようなストレス耐性がある人
- ③どの部署に配属されても適応できる柔軟性がある人
- ④時間やマナーを守れる注意力がある人
- ラジオ局における代表的な企業を比較しよう
- ニッポン放送
- エフエム東京
- TBSラジオ
- ラジオ局に就職をする際に知っておくべき3つのポイント
- ①選考の時期:一般的な企業より早い傾向にある
- ②難易度や倍率:大手ラジオ局では有名大学からの採用が多く難易度は高い
- ③年収:企業によって大きく異なり幅広い
- ラジオ局への就職ならではの4つの対策
- ①定期的に募集をする企業もあるため採用情報を日々チェックする
- ②ラジオ局に関する知識を増やす
- ③発想力を付けるために情報のインプット量を増やす
- ④自分の体験をアウトプットして言語化する習慣をつける
- ラジオ局に刺さる自己PRを作成する3つのポイント
- ①ラジオ局の求める人物像を知る
- ②スキルや経験がどのように活かせるのか明確にする
- ③自身の強みを1つに絞り、具体的なエピソードを盛り込む
- ラジオ局に就職するための志望動機で押さえておきたい3つの要素
- どうしてラジオ局でなければならないのか
- なぜその企業を選んだのか
- 自分の過去と経験をラジオ局でどう活かせるか
- ラジオ局の面接でよく聞かれる質問例4選
- ①「ラジオに関する思い出はありますか? 」
- ②「入社後どのようなラジオを作りたいですか? 」
- ③「なぜ他のラジオ局ではなく弊社なのですか? 」
- ④「好きな番組とその理由を教えてください」
- ラジオ局に就職したい学生からよくある質問に回答!
- ラジオ局へ就職するために必要な知識を身につけて選考対策をしよう
ラジオ局への就職は狭き門! 業界理解を深めて選考対策をしよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「ラジオ局への就職に興味があるけどどんな仕事内容がありますか? 」
「ラジオ局に就職したいけど将来的に業界は大丈夫なのかな……」
ラジオ局への就職を視野に入れている就活生からこういった悩みの声を多く聞くことがあります。
人気が高く選考倍率も高いラジオ局への就職は狭き門だと言われています。そこでただ面白そうだからと選考を受けるのではうまくいかないだけではなく、入社後にミスマッチを起こし早期離職をする可能性もあります。
この記事ではラジオ局の基礎的な業界知識から仕事内容、働くメリットそして実際の選考対策までを解説しています。ラジオ局に少しでも興味がある学生にとって役立つ情報ばかりなのでぜひ読んでみてくださいね。
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ラジオ局は何業界に属するのか
ラジオ局は就職したい憧れの業界として人気の高い「マスコミ・メディア業界」に属しています。マスコミ・メディア業界もラジオ局もどちらも就職先として非常に学生からの人気が高い業界です。
ラジオが好きだからという理由でラジオ局に就職を考えている学生も多いかもしれません。しかし自分が目指す業界についてきちんと理解することは、他業界・他社との差別化ができ志望動機にも役立ちます。
そのためにまずはラジオ局は何業界に属するのかしっかりと理解しておきましょう。ラジオ局はマスコミ・メディア業界の中でも放送業界に分類されます。
マスコミ業界の全貌を知りたい学生は以下の記事を参考にしてくださいね。
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マスコミ業界は多くの職種があるため、業界理解を深め自分の行きたい職種を絞ることが大切です。 この記事ではマスコミ業界の分類、職種、向いている人、注意点などをキャリアアドバイザーが解説します。 倍率が高いので早めに対策を始めて、ライバルに差をつけてくださいね!
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ラジオ局の動向を知り業界を分析しよう
- 斜陽産業とも言われている業界である
- 災害時の第一情報提供者としての責務を果たしている
- AMからのFMへの一本化など変化を求められている
就職先を選ぶ際には業界の将来性や安定性もしっかりと確認しておきましょう。長く働きたいと考えた際に業界の動向を知ることは大切です。
つまりラジオ局が今後どのように変化していくのか流れを知ることで、自分がアピールするべきポイントが何かわかってくるでしょう。そうすると志望動機に具体性を持たせることができます。
就活のゴールは自分に合った企業の内定をもらうことです。しかしもっと大切なことは、より自分に合った企業で「働く」ということでしょう。自分自身の考えを「内定するまで」にとどめてしまうと、入社後ギャップが生まれ苦労をしてしまうこともあります。そうならないためにもラジオ局を取り巻く環境を学んでいきましょう。
斜陽産業とも言われている業界である
ラジオ局への就職を考えている学生の中には「最近周りでラジオを聴く人も少なくなってきているからラジオ局って将来的に大丈夫なのかな」と少し不安を覚えている人もいるでしょう。
事実、日本民間放送連盟の「ラジオの意義と課題」によると広告収入が年々減少傾向にあり営業収入が1991年から約60%減少しており、ラジオ局は斜陽産業といわれています。ラジオの広告収入が減少傾向にある理由としては以下の2つがあげられます。
- 女性の社会進出等による在宅時間減少のため
- 人口が都市部へ一極集中しているため
しかし、ラジオ業界はデジタル化するメディア環境への対応として「radik」や「ラジスマ」といったサービスの開始・開発をしています。斜陽産業と言われているからこそ、ラジオ局は生き残りをかけて舵をきっている変化しているのです。
「ラジオ放送だけで事業を継続することはできない」という現実を受けて、ラジオ各局は従来の放送事業以外のさまざまな事業に進出しています。
- radiko:ラジオのインターネット配信サービスの開始
- ラジスマ:ハイブリッドラジオの開発
災害時の第一情報提供者としての責務を果たしている
自然災害が増える日本において、災害時にラジオを聞くことは非常に便利であると注目されています。日本民間放送連盟の「ラジオの意義と課題」という調査では、地震等からの避難時に役立った情報源としてラジオを挙げる人は非常に多く存在します。
ラジオはより人に寄り添った、そして地域に根差した細やかな災害情報を放送します。音声のみであるラジオはその特性を活かし、災害の状況に応じて臨機応変に対応できるため速報性に優れていますね。
またラジオはリスナーから届いた情報を交えながらパーソナリティが話すという双方向性のある情報発信が可能です。リスナーの生の声を取り上げることで各地域のリアルな被災情報を把握することもできます。
AMからFMへの一本化など変化を求められている
放送事業の基盤を強化するための取り組みが国を挙げておこなわれ、AMからのFMへの一本化や、AMとFMの併用を全国的に可能にするように求められています。
ラジオ局において新規設備投資は不可欠の問題です。しかし以下の理由からAM送信設備更新が難しい状況です。
- 設備更新に広い土地が必要で物理的に難しいため
- ラジオ局の収益が落ち込み金銭的に難しいため
AMからFMへの一本化がされることにより、就活生のみなさんにとっては以下のような「多様化な挑戦をしやすくなる」というメリットが考えられますね。
- 送信設備の負担が減ることで放送内容の充実化が図れる
- 新たなラジオの聴取手段の開発を始めることもできる
しかし一方でネガティブな影響として考えられることは、ラジオのチャンネル数の削減が検討されることです。チャネル数の削減により、自分が携わりたかったチャンネルが無くなってしまったり、そもそものラジオ局の採用人数が減少する可能性もあります。
ラジオ局の種類を理解しよう
ラジオ局にはキー局、準キー局、ローカル局があります。このようにわかれているのは、電波が混信しないように、エリアごとにネットワークを作っているためです。
ラジオ局の種類を知ることで、違いを理解し自分がイメージしているラジオ局と相違がないか確認していきましょう。
キー局
放送におけるネットワーク系列の中心となる放送局のことをキー局と呼びます。キー局は一般的に東京を本拠地としています。
- JRN(Japan Radio Network、ジャパン・ラジオ・ネットワーク)
- NRN(national Radio Network、全国ラジオ・ネットワーク)
- JFN(Japan network association、全国FM放送協議会)
- JFL(japan FM league、ジャパンエフエムリーグ)
キー局では番組制作をすることも多いです。自分たちで制作した番組を各地方のネットワーク系列のローカル局に送り出し、つまり販売をしています。また各地方にあるローカル局への広告料の分配もおこないます。
- ニッポン放送
- 文化放送
- TBSラジオ
- エフエム東京
- J-WAVE
- InterFM
準キー局
東京以外の大都市にある放送局は、番組供給枠を持つため準キー局と言われています。番組供給枠を持つという意味は、キー局と同じように自社制作の番組を供給しているということです。準キー局はとくに大阪府にある局のことを指すことが一般的です。
- 朝日放送
- NHK大阪放送局
- 毎日放送
ローカル局
ラジオ局はエリアごとにローカル局がネットワークを作り、ラジオ番組を配信しています。
- JRN:TBSラジオ系列
- NRN:文化放送系列、ニッポン放送系列
- JFN:エフエム東京系列、フジテレビ系列、日本テレビ系列
- JFL:J-WAVE系列
- Meganet:Inter FM系列
ローカル局は地域により密着した番組やニュースを配信しています。ニュースや天気予報、情報番組などローカル局は制作の自社番組もあります。また前述した通り、ローカル局はキー局から番組を購入しています。
ローカル局でも番組制作や報道をおこないますがローカル局は社員数も少なく予算も限られていることが多いため、キー局の番組に頼らなければなりません。しかし各エリアに密着した番組を作っていてよりリスナーを身近に感じることができるでしょう。
- 北海道放送
- 新潟放送
- 東海ラジオ放送
- エフエム山陰
多種多様! ラジオ局の仕事内容を把握しよう
選考では入社後にどんな仕事をしたいかと聞かれることもあります。ラジオ局の仕事は非常に幅広くあるため、新たに興味を持つ業務内容もあるかもしれませんね。まずは仕事内容を押さえ、選考で答えられるようラジオ局の仕事を確認しておきましょう。
今回は部署ごとに仕事の内容をご紹介しますが、企業によって部署名や職種名、仕事内容は異なるため、志望先のホームページもチェックできるといいですね。
編成部
番組の舵を切りをするのが編成部の仕事です。ラジオ局の全体を把握して、タイムテーブルを組むなどラジオの放送をコントロールします。
またラジオ番組を作るうえで各部署の異なる意見をまとめることもあります。たとえば、報道部の流したいニュースと営業部から提案された顧客が望んでいるニュースに違いがあった場合は、編成部が意見をまとめ、放送する内容を決定します。こうして取りまとめ、より多くの人に自局の放送を聞いてもらう役目を担っているのです。
- 番組の時間帯変更する
- 新番組の立ち上げを企画する
- 打ち切り決定をする
制作部
放送内容の決定や出演者の交渉、社内外のスタッフの調整、予算の管理などをおこない、ラジオの番組を制作するのが制作部です。リスナーに喜んでもらう番組を制作するために、時代を読み解き、新しい企画を考えます。何度も会議を重ね、放送する番組の内容を決定します。多くの学生がイメージし、配属を志望するラジオ局の花形の仕事ですね。
制作部ではいかにリスナーに喜ばれる内容の番組を作ることができるかが鍵となっています。将来的な職種としてはプロデューサーやディレクターになれる可能性もあり、時代を読み解く洞察力やアイディアをだす発想力が求められています。
- 放送内容を決定する
- 予算を調整する
- ポッドキャストの制作をする
アナウンス部
アナウンサーやラジオパーソナリティと呼ばれる職種がアナウンス部にあります。みなさんが想像している通り、アナウンサーの仕事は原稿を読んだり、パーソナリティとしては司会進行などのトークをします。
華やかな仕事内容をイメージしがちですが、ラジオ出演時以外は裏方として、原稿チェックや番組の下調べをしたりと地道な仕事もあります。
- 原稿を読む
- パーソナリティとしてトークをする
- 番組原稿や資料の作成
- 番組内容の下調べ
- 出演者の交渉
- 音源編集
報道部
職種としては記者と呼ばれる人が所属する部署です。現場で取材をすることも多く、日々のニュースを追うことが役割です。事件や事故の発生場所に出向いて中継をすることもあり、スピード感のある仕事といえますね。
一人の記者が機材の運搬、録音、取材、原稿執筆、レポートといった全ての業務を担当することもあります。また企業によっては原稿作成やインタビュー音声の編集、報道番組の制作等も担当することもあり、幅広い業務内容となっています。
- 交通情報
- 天気情報
- 事故や事件
技術部
技術部はラジオ局内の安定的な放送をつかさどっています。AMラジオやFMラジオ、また場合によってはradiko等を常に滞りなく放送できるようにチェックしているのです。
技術部では、スケジュール通りに電波で番組を送信したり、放送の高度化に向けた技術開発をおこなうこともあります。他にもカメラの映像を切り替えたり、音声の調整や録音など番組制作に携わります。
- 調整室業務
- 中継業務
- 機材の整備業務
営業部
ラジオ局にも営業部があると想像できていなかった人も多いのではないでしょうか。営業部は企業や広告代理店に番組やCM枠を販売して収入を得ることが主な仕事です。営業と一口に言っても「外勤営業」と「内勤営業」にわかれているため必ず確認しておきましょう。
- 外勤営業:直接スポンサーに合ってCM商品や番組企画を売る
- 内勤営業:外勤営業が取ってきた案件の作業や社内調整をおこなう
広報部
広報部では、番組の情報発信をするための業務をおこなっています。ラジオ局での広報はテレビ局と異なり番組別に担当者を設けていません。そのため企業によって異なりますが、すべての番組を1人で担当して宣伝することも可能です。
より多くの人に番組を知ってもらうには広く宣伝してもらう必要があります。広報部であってもときには番組宣伝をしてもらうために出版社に営業をすることもあります。
- マスメディアの目に留まるように情報公開する
- 出版社に営業をする
その他の仕事
企業ごとに部署や職種、仕事内容は異なります。ラジオ局の中にはイベント関係の事業をしている企業もあり、コンサートや演劇などといった幅広い「エンターテインメント」を世の中に提供しています。
もし、やりたい仕事が明確に決まっている人は注意するべきことがあります。その注意点は志望企業が自分の携わりたい仕事内容を内製でおこなっているか否か確認することです。企業によってある部署は異なりますが、例としては以下の通りです。
- スポーツ専門の放送を担う部署
- 中継作業やCMを取りまとめるネットワーク関連の部署
- コンサートや演劇などのイベント関連の企画をする部署
- ラジオ以外の新規ビジネスを開発する部署
たとえば、「放送作家や放送ミキサーになりたい」と思っていてもラジオ局ではなく制作会社のスタッフが担当している場合もあります。その場合ラジオ局に就職するのではなく、制作会社に就職しなければやりたい仕事はできません。
「番組制作を集中的に行いたい」という気持ちがあっても、もしかしたら実際に手を動かす制作業務は外注先の製作会社が担当しているかもしれないということです。自分のやりたい仕事が本当にラジオ局でできるのかはきちんと確認しましょう。
ラジオ局に就職するメリット3選
ラジオ局の仕事内容がわかってきたところで、次はラジオ局に就職するメリットを紹介します。実際に自分がラジオ局で働く姿を思い浮かべながら、どのようなことがメリットとしてあり、やりがいとなるか考えていきましょう。
ラジオ局への就職を迷っている学生はもちろん、すでにラジオ局の選考を受けると決めている学生にとっても、志望理由がより明確になるため参考にしてみてくださいね。
①テレビよりもリスナー向けの深い情報の提供者になれる
テレビよりもラジオを聴く層は絞られていますよね。ラジオを聴く人が減っていることも1つの要因です。しかし、音声のみという特性上、車の運転中や家の中で軽作業をしながら、また勉強中など「ながら聴き」をする人が多いという理由も挙げられます。
時間によっては、ある程度リスナーの層が想定され、より視聴者に寄り添った少しディープな話ができるのです。
ラジオには「1対1の距離感」という特性があり、人に最も寄り添うメディアと言われ続けています。だからこそ一歩踏み込んでリスナーによりマッチした番組を提供することができます。
②リスナーの反応を身近に聞けてやりがいにつながる
- 双方向性のあるメディア
- 地域密着型であるメディア
ラジオはリアルタイムで時代の空気を反映するだけでなく、まさに今この瞬間をリスナーと共有することができます。たとえばリスナーのお便りに回答することが番組のメインテーマだったり、番組中にリスナーに電話をかけたりなどリアルにつながる瞬間がラジオには多くあります。
またラジオはそのエリアでしか聞くことができないという「地域密着型」であるということもリスナーとの距離の近さに影響しています。
リスナーのリアクションを身近かつ生で感じられるため、リスナーと地域と共に番組を作り上げていく感覚がやりがいになります。このリスナーとパーソナリティが身近に存在していることがラジオの持つ温かさがあり、ラジオ局に就職するならではの醍醐味です。
③チームで働くことができる
先ほど仕事内容を見てわかったように、ラジオは1つの部門だけでは決して完成しません。ときには社内の人だけでなく他の制作会社の方々と連携します。多くの人が関わり、協力することで1つの番組を作り上げます。
そのため周囲とのコミュニケーションを頻繁にとることになるためチームで働くことが可能です。より良い番組を制作したい人にとって、生産性の向上やモチベーションの向上、さらにより多くの意見を吸収することができ自身の成長につながります。
また番組が完成した際にはみんなでやりきったというやりがいを感じられるでしょう。
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自分が主体的に何かを作り上げている、または目に見えて成果に反映される、という感覚を掴める点も、ラジオ局に就職するメリットの1つでしょう。
たとえばあまりにも巨大な組織体制の企業で働いた場合、企業としておこなえる業務の幅や動く金額は大きくても、一個人ができる業務の範囲は限られてしまいます。そのため、「自分の仕事は一体何につながっているのだろうか」と疑問を持ってしまう社員も少なくありません。
ラジオは、比較的少数精鋭で番組を作るため、自分の「やりたい」を叶えられることも多いです。まだ世の中には注目されていないけれども自分が注目をしているアーティストを呼んだり、芸能人とリスナーが電話で直接話せる機会を提供したり、リスナーの声がダイレクトに届いたり、そのがんばりの成果が見えるスピードも早いでしょう。そのことがモチベーションアップにつながり、次の業務も楽しむことができると言えます。
把握しておきたい! ラジオ局に就職する際の注意点
ラジオ局に就職したいという熱意だけが先走ってしまい、デメリットが見えない学生もいるかもしれませんね。また、自分はラジオが好きだからという憧れだけでラジオ局の選考を受ける学生も少なくないでしょう。しかし、ラジオ局に就職する際にはデメリットもあります。
自分の興味ややりがいなどプラスの気持ちだけで判断して就職してしまうと入社後のミスマッチにつながります。自分自身が納得のできる就職先を見つけるために注意点は必ず頭に入れておきましょうね。
深夜・早朝・土日の勤務の可能性がある
自分が思い描くキャリアプランやライフプランと実際の志望企業の就労条件をすり合わせてみましょう。企業や業種によって異なりますが、中には土日祝日が勤務日の可能性もあります。さらに早朝や深夜ラジオもあるため、朝早い時間の勤務や夜勤が発生することもあります。
放送関連の部門においては24時間365日、必ず誰かが関わっているという企業もあります。不規則な生活になることもあり得る業界であるので注意しましょう。
実際に就職した後の働き方をより具体的に想像するために、募集要項や採用サイトページは入念に確認する必要があります。
希望していない配属のリスクがある
先ほど紹介した通り、ラジオ局における仕事内容は多種多様です。選考でやりたい仕事を具体的に述べることが求められる反面、実際の配属時には希望していなかった部署への配属になることも少なくありません。
「希望していない部署でも頑張ることはできるか」と今一度自分自身に尋ねてみましょう。
また企業によっては転勤しなければならないこともあります。支局で働くことになると地方での仕事の可能性もあるため、募集要項をしっかりと確認してみてくださいね。
キャリアアドバイザー
制作や企画、営業などの職種は「一般職」として一括採用ですがアナウンサー職の募集は「アナウンサー職」として募集をかけることことが多いです。そのためアナウンサー職であればアナウンサーの仕事をすることを前提に入社をすることになります。
ラジオ局に向いている人4選
- 表現力として重要なコミュニケーション能力がある人
- 何事もポジティブに置き換えられるようなストレス耐性がある人
- どの部署に配属されても適応できる柔軟性がある人
- 時間やマナーを守れる注意力がある人
ラジオ局に就職するメリットと注意点がわかり、実際にラジオ局で働くイメージがつかめてきたでしょうか。
ラジオ局に興味が湧いてきたけど、なんだか難しそうで自分に務まるか不安と考える学生もいるでしょう。ラジオ局に向いている人4選を紹介しますので、自分自身と照らし合わせて考えてくださいね。
ラジオ局に向いている人を知ることはラジオ局が自分に合っているかどうかの判断ができるだけではありません。選考時にラジオ局が欲している人物像を想像しやすくより的確なアピールができるようになりますよ。
①表現力として重要なコミュニケーション能力がある人
ラジオは企画や制作、営業、技術など多くの人のかかわりの中で制作されます。それぞれの人が思い描いている内容を言語化して、正しく情報を共有していく必要があります。そのため社内関係者はもちろん、ゲストや外部の制作会社の人々ともコミュケーションを綿密にとる場面が多く存在します。
またラジオ局は表現者としても存在しています。企画者や制作者、パーソナリティはリスナーに「あーこれこれ、こういうことを自分は考えていたんだよ」と思わせるような表現力があることが望ましいですよね。このような表現力を身に着けるためには、人の気持ちを理解するコミュニケーション能力が大切です。
②何事もポジティブに置き換えられるようなストレス耐性がある人
番組を制作するにあたって当然、納期があります。ラジオ局では秒単位のタイムテーブルにぴったり番組放送を合わせるため、決して納期を遅らせることはできません。
またラジオは「このパーソナリティが出ているということは月曜日だな」「この番組をやっているということはもう夕方か」など、リスナーの日常に深くかかわっています。
リスナーに日常を届けるためにも、秒単位のタイムテーブルにぴったりと合わせるためにも納期に対するプレッシャーがあります。そのため納期がストレスとなることも少なくありません。
納期が迫っていても、前向きに努力し続けられる人がラジオ局に向いているでしょう。
③どの部署に配属されても適応できる柔軟性がある人
前述した通り、ラジオ局では希望していない配属のリスクがあります。ラジオ局に多種多様な仕事内容があることをポジティブに捉え、どの部署に配属されても柔軟に働ける人が向いている人といえます。
もちろん、どうしても配属されたい部署がある場合は積極的に手を挙げて部署移動を狙うことも1つの手段です。しかし「せっかく配属された部署だし頑張ろう」と柔軟にポジティブに捉え、前向きに働いていける人は向いています。
④時間やマナーを守れる注意力がある人
ラジオは番組のタイムテーブルが秒単位で決まっているため、時間を守ることが重要です。時間やマナーを普段から当たり前のように守り、細やかな注意力がある人はラジオ局に向いている人です。
ラジオ局のどの職種においても番組を円滑に進行するために、時間管理能力は必須スキルです。またラジオには「この時間にはあのパーソナリティやアナウンサーが話している」という日常性があります。リスナーに日常を届けるためにも時間厳守は向いている人の特徴ですね。
ラジオ局における代表的な企業を比較しよう
ラジオ局には数多くの企業があります。各社、何が違うのか良く知らないという学生もいますよね。ラジオ局にはそれぞれ特徴があります。各社の違いを理解することは志望動機にも役立ちます。
一見同じように見えますが、企業ごとの特徴や強みを見ていきましょう。今回は「ニッポン放送」「エフエム東京」「TBSラジオ」の3社について紹介していきます。
- ニッポン放送:バラエティ色が強い番組が有名
- エフエム東京:生放送のトーク番組を強みとしている
- TBSラジオ:比較的高い年齢のリスナーからの支持を集めている
ニッポン放送
ニッポン放送は、関東広域圏を放送対象地域とするラジオ局です。AMラジオ放送をおこなっています。またフジ・メディア・ホールディングスの連結子会社としても有名ですね。2005年9月にフジテレビの完全子会社となりました。
ニッポン放送には数々の人気番組がありますが、なかでも1967年にスタートした深夜番組の「オールナイトニッポン」は今もなお若者から支持を得ている人気番組の1つです。
- 設立 2006年4月1日 (新設分割のため)
- 開局 1954年7月15日
- 資本金 1億円
- 支社支局 関西支社、横浜支局、千葉支局
- 従業員数 121名(2021年現在)
エフエム東京
エフエム東京は、東京都を放送対象地域としたラジオ局です。FMラジオ放送をおこなっています。通称はTOKYO FMまたはTFMと呼ばれています。エフエム東京の前身である東海大学のFM実用化試験局「エフエム東海」は1960年に開局しています。
エフエム東京の人気番組の1つである「JET STREAM」は1967年から放送している長寿番組です。リスナーに旅の感動と楽しさを提供しています。
- 設立 1970年3月17日
- 開局 1970年4月26日
- 資本金 13億3,500万円
- 支社支局 関西支社
- 従業員数 111名(2021年3月31日時点)
TBSラジオ
TBSラジオは関東広域圏を放送対象地域とするラジオ局です。AMラジオ放送をおこなっています。企業名に「TBS」とついていることからわかる通り、TBSホールディングスの連結子会社です。前身の「東京放送」が1951年より開始のラジオ事業を2000年に子会社化しました。
基本的には高年齢層をターゲットとした番組編成です。「大沢悠里のゆうゆうワイド」は1986年から20016年にかけて、「永六輔の誰かとどこかで」は1967年から2013年にかけて多くの人に親しまれてきました。
- 設立 2000年03月21日 株式会社東京放送より分社設立
- 開局 1951年12月25日
- 資本金 1億円(TBSホールディングス100%出資)
- 支社支局 横浜支局、大宮支局
※関西支社、名古屋支局はTBSHD・TBSテレビと同居 - 従業員数 69人(2021年4月現在)
キャリアアドバイザー
他にも有名なラジオ局の1つである「文化放送」はアニメなどサブカルを扱った番組が人気ですね。また同じく有名なラジオ局「J-WAVE」は国際色が強い傾向にありますよ。
ラジオ局に就職をする際に知っておくべき3つのポイント
ラジオ局で働くイメージや各社の特徴について理解できたところで、次は実際にラジオ局に就職するための関門である「選考」について考えていきましょう。
実際の選考中や就職後に後悔することのないよう、ラジオ局への就職を考えている今だからこそ知っておくべき3つのポイントを紹介していきます。
①選考の時期:一般的な企業より早い傾向にある
「ラジオ局になんとしても就職したい」という熱意があっても、選考スケジュールを詳しく知らないという学生もいるかもしれませんね。選考スケジュールを知らないといざ選考を受けようとしたときに志望企業の応募締め切りが終わっていることもあります。
もちろん企業によって異なりますが、ラジオ局の選考は一般的な企業よりも早い傾向にあります。
- 書類選考:大学3年生の9~10月
- 面接:大学3年生の10~11月
- 内定:大学3年生の11月
またアナウンサーは別枠エントリーなどといったこともあるため、自分の志望先企業の求人を確認しましょう。
②難易度や倍率:大手ラジオ局では有名大学からの採用が多く難易度は高い
ラジオ局への就職を考えた際に選考の難易度は気になりますよね。ラジオ局は人気が高く、採用人数も少ないため選考の難易度も倍率も高いです。
大手ラジオ局では、採用時に学歴を見ているところもあるため、大手ラジオ局の採用実績は有名大学からの採用が多い傾向にあります。しかし学歴だけを重要視しているわけではないため、いかに自分の強みや熱意をアピールできるか準備をして、他の就活生と差別化できるようにしましょう。
- 企業の採用ページを見る
- 就職四季報を見る
- 就活サイトを見る
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
ラジオ局を志望する学生の考えは多種多様です。ラジオ局を本命にしている学生もいれば、テレビや新聞など他の企業が第一希望だが、関連させてラジオ局も受けている、という学生もいます。前者のほうが熱意もありプラスにはたらきそうですが、ラジオへの情熱がありすぎることが視野を狭くして、他のメディアとどのような差別化をはかろうとしているのか、その中でもなぜラジオなのか、という冷静な分析が曖昧な学生も見受けられます。
有名大学からの採用が多い、ということは言い換えると「考える能力」「分析力」があるかどうかが求められているとも言えるでしょう。情熱だけではなくビジネスとして業界をとらえる方法も検討しましょう。
自分なりの差別化が図れるように工夫して選考に臨もう
一方で、マニアックな趣味を持っている、という人はそうした知識を披露するのも1つの手です。ラジオ局はテレビよりも視聴者に寄り添ったディープな話題で番組制作をすることが多いです。そのため「その発想があるのか、その観点があるのか」と、本当に誰よりもずば抜けた熱量を持っていると思わせることができた場合には面接官に「面白い番組ができそうだな」と興味を持ってもらえる可能性もゼロではありません。いずれにしても「みんなと同じ」を目指すことは避けて選考に臨みましょう。
③年収:企業によって大きく異なり幅広い
ラジオが好きだからという「好き」を仕事にするのであれば年収は関係ないと思う学生もいるかもしれませんね。しかし給料面も大切にしたいと考えている学生にとっては、イメージとの乖離を防ぐために年収を知っておくことは大切です。
ラジオ局の年収は300万円~1000万円を超えるなど幅広いです。あのラジオ局は年収500万円だったから他のラジオ局も同じくらいかなと考えずに、しっかり選考先の年収は確認しておきましょう。
ラジオ局への就職ならではの4つの対策
前述した通り、ラジオ局への就職は難しく、狭き門だと言われています。そのためラジオ局ならではの対策をしておく必要があります。選考時の受け答えに具体性が出て他の就活生と差別化するためにもしっかりと確認しておきましょう。
①定期的に募集をする企業もあるため採用情報を日々チェックする
ラジオ局への就職は難易度も高く狭き門です。しかしラジオ局によっては1度応募締め切りになったあと、再び募集を再開するところもあります。そのため、採用情報は日々チェックするようにしましょう。
また小さなラジオ局だと毎年新卒採用をすると決まっているわけではありません。自分が志望する企業が新卒採用をするかどうかも必ずチェックする必要があります。
②ラジオ局に関する知識を増やす
ラジオ局で働く人の中にもラジオ局の選考を受ける就活生の中にも「ラジオ好き」が多く存在します。そのためラジオに関する質問をされたときにより深く回答ができるように、ラジオ局に関する知識を身に着けておく必要があります。
ラジオ局が出版している書籍や、ラジオに関する書籍を積極的に読んでみましょう。
- ラジオに関する書籍を読む
- ラジオを実際に聞く、お便りを送ってみる
- ラジオ局の一般開放されているイベントに参加する
- インターン参加やOBOG訪問をして内情を知る
ラジオに関する書籍も数多く出版されているため、気になる書籍には目を通してみましょう。
- その時、ラジオだけが聴こえていた(竹書房)
- ラジオのお仕事(勉誠出版)
- ローカルラジオスター(三才ブックス)
③発想力を付けるために情報のインプット量を増やす
ラジオ局の中にはアイデア力がある人、すなわち発想力がある人を求める人物像としてあげている企業が多くあります。
発想力が求められる理由は、より良い番組を放送することはもちろん、今後ラジオ以外の分野においてもさまざまな領域にチャレンジしていく必要があるからです。しかしそんな大切な発想力ですが、急には身に付きませんよね。
そのためラジオに関する知識以外にも、幅広く情報のインプット量を増やしてみましょう。情報感度を上げテレビやニュースなどによく耳を傾けたり、新しいコミュニティに飛び込んでみるといいですね。
- 多様な価値観の人と会話する
- 失敗を恐れずチャレンジ精神を持つ
- 固定観念を外す
- アンテナを常に高く持つ
④自分の体験をアウトプットして言語化する習慣をつける
ラジオ局にはさまざまな仕事内容がありますが、働く誰もがより良い番組をリスナーに届けることを大切にしています。
ラジオ局では企画を考える時や、外部の制作会社に制作を依頼する時、また営業先に適切な提案をする時など人とかかわる仕事が多いです。そのため適切に情報伝達をするためにも言語化能力が必要とされています。
またアナウンサーや番組制作者はリスナーにインタビューをする機会も多くあり、ただ単に聞くだけではなく、整理してその場で言語化する能力が必要になります。
自分の体験を言葉でも文章でもアウトプットすることを意識して言語化する習慣をつけましょう。
- 映画や本の感想を人に語る
- ネットショップをした物のレビューを書く
- 日々の体験をSNSに書く
- 学んだことを人に説明する
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ラジオ局では発想力や行動力が求められます。というのも、ラジオに使えるネタはただ家にいるだけでは浮かんできません。実際に現場に足を運び、そこから着想を得て形にしていく必要があります。もし学生時代に「〇〇をやりたい」「〇〇に行きたい」という希望がある場合には実際に挑戦をしてみましょう。
有言実行する点をアピールできれば、企業側にも実際に自分が働いてからの姿を想像してもらいやすくなります。自分の目で見て感じた体験を話すのと聞いた話を話すのでは、会話の質がまったく違うものになるでしょう。
ラジオ局ではどの職種でもコミュニケーションが大切
もし、自分はラジオの制作ではなく人事など一般管理の仕事を望んでいる、と思っていても会社内ではふとしたコミュニケーションから新しい仕事が生まれたり人と人のつながりが発生するものです。尻込みをせずにぜひ行動をしてみましょう。
ラジオ局に刺さる自己PRを作成する3つのポイント
- ラジオ局の求める人物像を知る
- スキルや経験がどのように活かせるのか明確にする
- 自身の強みを1つに絞り、具体的なエピソードを盛り込む
繰り返しになりますがラジオ局への就職は難易度が高いです。そのため選考ではラジオ局の採用担当者に刺さる自己PRを考える必要があります。他の就活生と差別化を図るためにも自己PRは作成するときは以下の3つのポイントと例文をを参考にして考えていきましょう
①ラジオ局の求める人物像を知る
まずラジオ局が求める人物像を知り、「私は御社が求めている人材ですよ」とアピールしましょう。ラジオ局の求める人物像を調べる方法は以下の通りです。
- 募集要項を確認する
- 公式の採用サイトを確認する
- 企業HPの活躍している社員紹介を確認する
- 社長インタビューを確認する
それをふまえてラジオ局の選考でアピールになる自分の強みを絞っていきます。以下のラジオ局が求める人物像の例を参考にしてみてください。
- 新しい時代のラジオ局がを自分が作るという気概のある人
- アイデアとやる気がある人
- 新しいことに挑戦することに興味がある人
- クリエイティビティに溢れた人
- 次世代のメディアのあり方を作ってくれる人
- コミュニケーションを大切にできる人
- 常に好奇心を持っている人
- ラジオが大好きな人
- 感性が高い人
- 音や声の表現やコミュニケーションが好きな人
- 時代の風を鋭敏に感じ取ることができる人
- 提供者側になりたい人
②スキルや経験がどのように活かせるのか明確にする
企業が求める人物像を踏まえて、アピールしたい自分の強みを1つに絞りましょう。強みを1つに絞ることで内容を深掘った話ができ、説得力が増します。
自己PRの文字数や時間によってはどの部門で自分の持っている強みを活かしたいかを伝えきれないかもしれません。そのためなるべく端的に自分の強みの仕事での活かし方を答えられるように準備しましょう。
- 好奇心旺盛→ラジオの収益を増やすべく新規ビジネスに挑戦したい
- 注意力がある→技術部で安定放送をつかさどりたい
- 企画力がある→制作部でリスナーに寄り添った企画をしたい
キャリアアドバイザー
どの部門で自分の強みを活かしたいか明確にしておくといいですね。
③自身の強みを1つに絞り、具体的なエピソードを盛り込む
具体的なエピソードは、「自分の強みを発揮して課題解決をした経験」を伝えましょう。自分の強みを実際の経験の中で発揮し、結果を出したと面接官に伝えるということです。話にオリジナリティが出るとともに自分の強みに説得力が増し、納得感がでてきますよ。
自己PRにオリジナリティがでると、他の就活生と差別化ができます。どのような経験をしてきて、その経験の中にはどんな課題があり、どのような思いから課題解決をしたかというようにストーリー性ももたせましょう。
課題を解決した結果には、できるだけ数字を伴わせて回答に納得感をもたせましょうね。
- 自分の強み(結論)
- 経験
- 課題
- 数字を伴った結果
- 仕事での活かし方
ラジオ局に就職するための自己PR例文
私の強みは「提案力」です。目標達成のため周囲へ働きかけ、新しい角度から物事を立案することができます。
大学では落語研究会に所属しており、23名の部員とともに落語のネタを作ったり、ライブを開催しています。しかし、年々ライブのお客さんが減少しているという課題があり、部全体としてモチベーションが下がっていました。
私はまず部員のモチベーションをあげてお客さんを集客するためにYoutubeアカウントを作成し運用を始めました。新しいことが好きなメンバーばかりだったので、部全体のモチベーションも上がり、フォロワーが2千人を超えました。途中、なかなかフォロワーが増える兆しも見えず悔しい思いもしましたが、いろいろな企画を考え提案し、部員と相談しながら試行錯誤を繰り返しました。その結果文化祭当日は来場者数が前年対比50%UPの大盛況となりました。
この提案力を活かし、貴社に入社後も積極的に提案をするとともにチームへ働きかけ貢献していきたいです。(396字)
ラジオ局が求める人物像として挙げることの多い「提案力」を強みとしてあげていますね。エピソードも数字が盛り込んであり納得感があり、誰にでも伝わりやすい自己PRです。
自己PRの書き方や例文を徹底解説している記事です。企業が「採用したい」と感じる自己PRしたい学生はこちらのページを参考にしてくださいね。
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ラジオ局に就職するための志望動機で押さえておきたい3つの要素
「ラジオ局に就職をしたい」という就活生に向けて、選考を突破するための志望動機で押さえておきたい3つの要素を紹介します。
志望動機の例文も紹介しているため、ぜひ参考にしてくださいね。
どうしてラジオ局でなければならないのか
ラジオ局で何をやりたいのか明確にしましょう。そしてやりたいことを考える際には、「自分には他の就活生と比べたときに何かアドバンテージがあるのか」という観点を持つことが必要です。
ラジオ局はラジオ好きが集まる傾向があるため、やはりラジオと自分の経験にどこかしら接点があると良いかもしれませんね。つまりラジオに興味を持ったきっかけを志望動機には盛り込みましょう。
- 転換期にあるラジオ業界に携わりたいから
- ラジオを今後世の中に広く浸透させたいから
- ラジオで人を笑顔にしたいから
なぜその企業を選んだのか
企業は志望度が高い学生を欲する傾向にあります。面接官に「ラジオ局ならどこでも良いのかな」と思われないためにも「なぜこの企業なのか」というその会社ならではの思いや熱意を盛り込みましょう。
「企業を選んだ理由」の探し方は採用サイトの企業メッセージを読んだり、実際に企業のイベントに参加したり、社員の方々と話しをする方法があります。その企業ならではの魅力や自分に合っていると感じる部分を志望動機に追加できるといいですね。
- 理念に共感したため
- 新規事業に積極的に取り組んでいるため
- 社風が自分に合っていると感じたため
- ○○県に密着しているため
自分の過去と経験をラジオ局でどう活かせるか
志望動機の結びでは、ラジオ局に就職後にその企業でどう活躍できるのかといった今後の展望を伝えましょう。自分が企業に貢献できる人材であることをアピールします。面接官に入社後の姿をイメージ、つまり再現性を見出してもらうために具体的に伝えましょうね。
これまで取り組んできた姿から「今後も努力をしてくれそう、成長をしてくれそう」という期待が湧くようにポジティブに未来に向けたイメージで締めくります。
- 提案力があるため、新たな番組の企画に貢献したいです。
- 協調性があるため、チームワークを活かし業務効率の向上に貢献したいです。
- 注意力があるため、安定的な放送の供給に貢献したいです。
ラジオ局に就職するための志望動機例文
私は人の心を動かすラジオ制作に携わることで、ラジオを文化として継続させたいという強い思いがあります。ラジオ局の中でも貴社の「聞けば、見えてくる。」「何かが始まる音がする」という理念に強く魅力を感じ志望いたします。
私は自身が被災した経験と学生時代に被災地でボランティアをした経験からラジオは必要不可欠な存在であると考えています。
東日本大震災で被災をした時、被災者に寄り添ったラジオが聞こえて安心と勇気をもらいました。この経験から、大学時代は被災地へのボランティア活動を始めました。どの被災地でも私はラジオを流します。テントの近くでラジオを流すと、自然と人はラジオの周りに集まります。どこかホッとして安心した様子で涙を流す人も多くいました。このことから大勢の人の心を動かし、地域の人々の人生に寄り添えるようなラジオを制作をしたいと改めて感じました。
貴社はラジオ局の中でも、高年齢層のリスナーが多いとお聞きしています。だからこそ高年齢層のリスナーの心を動かし、子供や孫に聞かせたくなるようなラジオ制作に取り組みたいです。ラジオを文化として継続させ、より多くの人の耳に届けるたためにも、今までのボランティア経験からの学びを活かし貴社に入社後は時代のニーズにマッチした、そして人の心を動かす内容を提案して貢献していきたいです。 (558字)
キャリアアドバイザー
その企業を志望する理由が冒頭で述べられていて伝わりやすい文章です。またオリジナリティのあるエピソードでラジオと自分の過去の経験のつながり、自身の強みを加えられていて納得感のある志望動機になっています。
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志望動機に企業理念を盛り込む場合に気をつけたいのは、しっかりと事業内容や会社の沿革を調べることです。今回は企業理念を志望動機にする際の志望動機の作り方を、例文とともにキャリアアドバイザーが解説します。面接官が評価するポイントも紹介するので、参考にしてみてください。
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ラジオ局の面接でよく聞かれる質問例4選
ラジオ局の選考の対策を進めていく中で「実際の面接ではどんな質問がよく聞かれるのだろう」と不安になる学生もいますよね。
ラジオ局ならではの少し注意が必要な特徴的な質問もあります。面接でよく聞かれる質問を事前に対策をして面接に臨みましょうね。
①「ラジオに関する思い出はありますか? 」
ラジオ局には働く人も、就活生もラジオが好きな人が集まる傾向にあります。ラジオに関する思い出がまったくないなんてことが無いように、自分の過去とラジオを結びつけておきましょう。
もちろん嘘をつく必要はありません。素直にラジオに対する思い出や、熱意が伝わるような回答を心掛けましょう。
はい、あります。大学受験の勉強を繰り返す日々のなかで深夜ラジオに出会いました。不安と辛さを打ち消すようなパーソナリティの声や距離の近さに勇気づけられたことが思い出深いです。
②「入社後どのようなラジオを作りたいですか? 」
番組を企画したり制作したりするラジオ局では、こういった具体的に働く姿をイメージさせるような質問もあります。面接官は就活生の熱意やビジョンがどれくらい明確かを知るためにこの質問をします。
「他にはどのようなラジオを作りたいですか」と再度質問をされることもあります。念のため1個ではなく、複数考えておきすぐに話せるように準備しておきましょうね。
地域に根差す工芸職人に焦点を当て、週1回1人の職人の仕事内容や思いを特集するドキュメンタリー番組を作ってみたいです。モノづくり大国である日本ならではの伝統が失われそうにある今、多くの人に広めたいです。旅行としてその地域へ工芸品を見に行きたくなるような番組を構成します。若年層から高齢者まで楽しめるコンテンツになると考えています。
③「なぜ他のラジオ局ではなく弊社なのですか? 」
応募者も多く、就職の難易度の高いラジオ局では「なぜ他のラジオ局ではなくうちのラジオ局なのか」と質問をされます。この質問で面接官は学生の熱意や本気度を確かめようとしています。
「学生が自社のどの点に魅力を感じ、どのように学生自身の強みを発揮したいのか」など学生が考えていることを面接官は知りたいのです。この質問には素直にその企業の魅力だと感じた部分を回答しましょう。
貴社は若年層向けの番組に力を入れているからです。私はラジオを今後継承していくためには若年層によりラジオを広める必要があると考えています。そのため御社の制作部で若年層のリスナーを増やすために新たな番組を制作したいためラジオ局の中でも貴社を志望しています。
④「好きな番組とその理由を教えてください」
こちらは他の業界ではあまり聞かれることのない質問で、ラジオ局ならではの質問ですので、事前準備が必要です。
一般的に多くの学生は制作部を希望したり営業部を希望する場合でも「一般職」を受けることになります。音楽やバラエティ、ドラマ、ニュース・報道、経済などどこを志望するか確認するために聞かれます。面接での回答が部署配属に影響することもあるため1次面接から回答を準備していきましょうね。
昔から報道番組が大好きです。理由はラジオはテレビよりも地域に密着しており、私自身被災したときには大きな勇気とやすらぎを貰ったためです。ラジオは何よりも人に寄り添うメディアであるためよりその根幹に近い報道番組を日々聞いていたいと思っています。
ラジオ局に就職したい学生からよくある質問に回答!
ラジオ局の採用人数は少ない上に、志望者も多いだけに、内定を得るのは容易ではありません。内定を得るためにはどんな準備や対策が必要なのかを知りたい学生のために、キャリアアドバイザーが答えます。
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ラジオ局への就職を目指すうえで押さえるべきポイントはありますか?
ラジオ局は入念な取材をおこない、リスナーに言葉だけで情報や思いを的確に伝える仕事なだけに、あなたの志望動機や自己PRなどに説得力を持たせて、採用担当者に伝えることが重要です。「志望先ラジオ局のどの番組が好きで、その番組はどんなリスナーをターゲットにし、どんなこだわりを感じるのか」「ラジオ局の今後の課題」「志望先と競合他社との違い」についても調べておきましょう。また、番組作りに携わりたいのであれば、なぜテレビや映画ではなくラジオなのか」を答えられるようにしておきましょう。
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ラジオ局に就職するためにはどのような経験をアピールすべきですか?
ラジオ番組は多くのスタッフの連携によって作られています。そこで、アピールする経験は、あなた一人だけで成果を上げたものよりも、周囲の人との連携や協力を通じて成し遂げた内容がおすすめです。たとえば、サークル活動、学園祭、ボランティア活動、アルバイトの中で、設定した目標達成のためにどんな役割を担い、どんな強みを発揮して行動し、難題を仲間と協力してどのように乗り越え、最終的に好結果につながった経験をアピールできるといいでしょう。
その際、志望先ラジオ局がもとめる人物像とあなたの長所の中からマッチするものを選んでアピールすることが必要ですよ。
ラジオ局へ就職するために必要な知識を身につけて選考対策をしよう
時代の変化からラジオ局は今まさに変革を求められています。学生から根強い人気で倍率も高い就職先がラジオ局です。そんな就職をする難易度の高いラジオ局ですが、この記事で紹介した対策をすることで内定に近づくことができるでしょう。
ラジオ局は業界や企業への理解を深め、周囲の就活生と差別化をすることで差がつきます。さらに入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。しっかりと業界や企業への理解を深め、選考対策をおこなったうでラジオ局の選考に臨んでくださいね。
キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる
ラジオは自由度が高いというイメージを持つ学生も多いでしょう。しかし、キー局や準キー局は、リスナー数がローカル局と比較して多いこと、さらにそのターゲットの年齢層や趣味趣向が幅広い傾向にあり放送内容やコンプライアンスなどに注意を払う必要性が高まります。そのため、単に「これをやりたい」だけを主張するのではなくリスナー目線に立ち、倫理観を大切にしながら各所と調整をしたり、準備をしたりするやりがいと大変さがあります。
ローカル局ならではのやりがいは地域密着度
もちろんローカル局も同様ですが、ローカル局は地域密着型の色が濃いため、街中でこんな人を見つけたからぜひ特集をしたい、といったよりディープな案が比較的通りやすい傾向にあるでしょう。住民と一体となって番組を作るという目的を叶えられそうであれば自分の提案も通る、というやりがいを感じられます。ただし、全国放送ではないので知名度を上げたい、有名人と仕事をしたい、などのモチベーションでは続けることが難しいことに注意しましょう。自分がどのようなチーム体制や業務の規模に魅力を感じるのか、自己分析をして発見してくださいね。