目次
- インターンの感想は4つの手順を辿るのが近道に! 考え方と構成を理解して作ろう
- まずはここから理解! インターンの感想で企業が確かめている2つのポイント
- ①今回のインターンが学生にとって良い体験になったか
- ②参加した学生に意欲やポテンシャルがあるか
- 必ず書かなきゃだめ? インターンの感想を書いたほうが良い2つの理由
- ①本選考を受ける前に印象を残せる
- ②自分がインターン中に考えていたことを伝えられる
- さまざまなシチュエーションがある! インターンの感想を伝える場面
- 参加当日のアンケート
- 参加後の問い合わせフォームやメール
- 本選考の面接時
- 順を追って整理していこう! インターンの感想を考える際の4つの手順
- 手順①インターンに参加した目的を振り返る
- 手順②インターン中に思ったことを羅列する
- 手順③書き出した内容を系統ごとにグループ分けする
- 手順④一つひとつの内容を筋が通るように並び替える
- 流れに沿って組み立てよう! インターンの感想を伝えるときの基本構成
- お礼:端的にお礼を伝える
- 参加背景:参加したきっかけや目的を書く
- 得た学び:インターンに参加して得た学びを取り上げる
- 活かし方:得た学びを今後どう活かすのかを述べる
- 締め:再度お礼を伝えて感想を締めくくる
- 自分ならではの解釈で説得力が増す! インターンの感想で人事の心をつかむ3つのコツ
- ①体験して得た学びを自分の言葉で述べる
- ②インターン前後の自分を比較して成長した点を盛り込む
- ③抽象的な表現を独自のエピソードを交えて具体化する
- 企業目線を忘れないようにしよう! インターンの感想を伝える際の3つの注意点
- ①極端に多すぎたり少なすぎる文字数にしない
- ②体験した事実の要約にならないようにする
- ③感想よりも自己アピールを中心にしない
- インターンの形式ごとに紹介! インターンの感想の例文3選
- 例文①説明会・セミナー
- 例文②プロジェクト体験・グループワーク
- 例文③就業体験
- こんな場合はどうする? 不測の事態への対処法
- その場ですぐにアンケートを書いてと言われた場合
- 今回のインターンの課題点を問われた場合
- アンケートがすべて選択式の場合
- インターンの感想についてよくある質問に回答!
- インターンの感想は自分なりの解釈を示す場! 得た学びと感謝を伝えて好印象を残そう
インターンの感想は4つの手順を辿るのが近道に! 考え方と構成を理解して作ろう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。最近よく
「インターンシップの感想は伝えるべきですか?」
「インターンの感想を書く際に何から始めたら良いか教えてください」
という質問や相談を受けます。
いざインターンの感想を書こうと思っても、何から書き始めたら良いのかがわからず手が止まってしまっている人もいるのではないでしょうか。インターンの感想はむやみやたらに書くとスムーズに進まないうえ自分の思いが伝わりづらい内容になってしまうため、しっかりと手順をふむことが重要です。
この記事では、インターンの感想を考える際の手順や基本構成を説明したうえで、ポイントや注意点も解説していきます。また、インターンの形式ごとの例文や不測の事態への対処法も紹介するので、ぜひ参考にして自分なりのインターンの感想を作れるようになってくださいね。
まずはここから理解! インターンの感想で企業が確かめている2つのポイント
就活生
キャリアアドバイザー
そうなのですね。まずはインターンの感想で企業は何を確かめているのか、企業の意図を知っておくと書きやすくなりますよ。
インターンの感想は、企業にとって次のインターンや本選考に役立てる重要な材料になります。最初にこの企業の視点を持っておくことで、書くべき内容や書く必要がない感想を判断しやすくなるので、ぜひポイントを押さえておきましょう。
①今回のインターンが学生にとって良い体験になったか
企業は、インターンの感想を次のインターンを考えるときの参考として活用しています。その際、学生が「良い体験だったと感じたかどうか」が重要視されているのです。
企業はインターンを実施するまでに、関係各所との日程調整や開催場所の確保、コンテンツの企画やPR活動などさまざまな準備に取り組んでいます。ここには多くの人と多くの費用がかかっているため、次のインターンをより良くするために学生の感想を参考にしたいと思っているのです。
たとえば、企業は感想から以下のような内容を知りたいと考えています。
- インターンが学生にとって良い体験になったか
- どのようなところが良かったか
- 気になるところはあったか
- 改善してほしい点はあるか
そして、成功したかどうか判断しやすくするのが、実際に採用の対象となる学生の反応だといえます。特に、インターンの主旨が伝わっているか、企業の魅力をしっかり示すことができたかは企業にとってとても重要な指標になるでしょう。
キャリアアドバイザー
企業にとって優秀な人材の確保はとても重要な仕事であるため、多くのお金や人が動きます。その分、インターンをより良いものにしていきたいと思っているのです。
②参加した学生に意欲やポテンシャルがあるか
企業は参加した学生が書いた感想の文面などから意欲やポテンシャルなどを見て、自社に適した人材かどうかも見極めています。
インターンに参加する学生は多少なりともその企業に興味があって参加しています。そのため、本選考を受ける可能性も高いと企業は考えており、本選考前にある程度インターンの感想で熱意やポテンシャルを確かめて、選考の際の参考にしようとしているのです。
また、意欲が高く自社にマッチしていそうな人材がいたら、積極的にアプローチするきっかけにもなります。このように、インターンの感想は本選考につながる学生を見極めている重要な判断材料といえますね。
インターンから本選考や直接採用につながる場合については、こちらの記事で解説しているので、参考にしてみてください。
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必ず書かなきゃだめ? インターンの感想を書いたほうが良い2つの理由
就活生
企業はインターンの感想から学生の反応や特徴を読み取っているのですね。ちなみに、企業から指定されない場合もあると思うのですが、必ず書いたほうが良いのでしょうか?
キャリアアドバイザー
良い質問ですね。基本的には書いたほうが良いです。その理由を解説していきますね。
インターンの感想を書くことを企業に指定されない場合もありますが、ただインターンに参加して終わりにするだけではもったいないです。書いたほうが良い理由を把握して、インターンの感想を上手く活用できるようにしておきましょう。
①本選考を受ける前に印象を残せる
インターンに参加する学生のなかには、その企業に興味があったり、本選考を受けようと考えている学生もいますよね。志望度の高い企業であれば、インターンの感想を書くことで本選考を受ける前に好印象を残すことができるかもしれません。
企業はインターンに参加した学生をデータで残しており、インターンで良いと判断した学生を記録している場合があります。そこで感想を書いて入社への意欲の高さや自分のポテンシャルを示すことで、企業に一目置かれる存在になる場合もあります。本選考で有利に働くことも十分にありえるでしょう。
また、インターンの種類によってはそのまま本選考につながるプログラムもあります。「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」(令和4年6月13日一部改正)では、インターンは4タイプに分類されており、タイプ③とタイプ④のみが本選考につながるインターンです。
自分が参加するインターンはどのタイプなのか確認しておくと良いでしょう。
- タイプ①オープン・カンパニー:活用なし
- タイプ②キャリア教育:活用なし
- タイプ③汎用型能力・専門活用型インターンシップ:活用あり
- タイプ④高度専門型インターンシップ:活用あり
キャリアアドバイザーコメント
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
ビジネスにおいては何かのイベントや行事に参加したら、その場だけで完結させるのではなく、その後の関係も見すえて感想やお礼を伝えるのがマナーです。感想を伝えずにいると、インターンの場を提供した企業に対して参加者からは反応がない状況が生まれ、企業側にもやもやした感覚が残る可能性があります。そのため、企業側から感想を求められなかったとしても、自ら感想を伝えるようにしましょう。
また、感想を伝えることで企業側の記憶にも残りやすく、その後本選考を受ける場合に有利に働くこともあります。インターンでは、一般常識やマナーなども備わっている学生かどうかを見極める側面もあるため、自分をアピールすることにもつながりますよ。
感想を伝えて企業が困ることはほとんどありません。むしろ、企業側は自分たちが開催したインターンが学生にどのような効果をもたらしたのか、何を学びとったのかが気になっています。インターン開催のために時間や労力をかけてくれた企業にお礼を伝えつつ、インターンで学んだことや今後の活かし方を伝えて意欲をアピールしましょう。
②自分がインターン中に考えていたことを伝えられる
インターン中は企業が実施するプログラムに取り組むことや知識や情報を吸収することで精一杯になりやすく、企業に感謝や自分の考えていたことを伝える機会が少ないです。そこで、インターンの感想を書くことで自分の思いや考えをしっかり伝えきることができます。
インターン後に出来事を振り返り整理した考えを伝えることで、「あの学生はこんなことを考えていたのか」と、より自分について企業側に理解してもらうきっかけになるかもしれません。
また、インターン中に示すことができなかったポテンシャルや自分の魅力をアピールすることもできるでしょう。インターンの感想はインターン後にアピールできる唯一の手段なのです。ぜひ活用して好印象を残しましょう。
さまざまなシチュエーションがある! インターンの感想を伝える場面
就活生
インターンの感想を書いたほうが良い理由をしっかり理解しました! ところで、どうやって伝えたら良いのでしょうか?
キャリアアドバイザー
インターンの感想を伝える場面は一つではありません。いつどのように伝えるパターンがあるのか、一緒に確認していきましょう。
インターンの感想は企業によって求められ方や伝える場面が異なります。ここでは、インターンの感想を伝える場面として、どのようなシチュエーションがあるのかを解説していきます。どのような形でも自分の感想を伝えられるように準備しておきましょう。
参加当日のアンケート
企業からインターンの感想を求められる場面の一つとして、インターンに参加した当日にアンケートへ回答するケースがあります。
前半に企業が聞きたい質問が列挙されており、各質問に回答していく形式になっていることが多いです。たとえば以下のような質問をされる傾向にあります。
- インターンを知ったきっかけは何ですか?
- インターンに参加した理由は何ですか?
- 特に印象に残ったことを教えてください。
- インターンで気になったことがあれば教えてください。
- インターンを通じて得られたことはありますか?
- 当社のことについて理解は深まりましたか?
- 当社の選考に参加したいと思いますか?
そして、最後にインターン全体の感想を自由記述形式で記入する欄があり、この欄に感想を記入する形が多いです。文字数や文章量が限られている場合も多いため、端的にまとめて書くことを意識してみてくださいね。
キャリアアドバイザー
インターンによっては記述式ではなく、「どのくらい〇〇だと感じましたか?」などに選択式で回答する質問の場合もありますよ。
参加後の問い合わせフォームやメール
インターン終了直後にはアンケートや感想は求められず、メールや専用フォームでインターン参加への御礼などが送られてくる場合もあります。
企業側から何か質問がある場合や感想を求められた場合は、企業側の指示に従って返信しましょう。御礼や連絡だけの場合は、それに返信する形でインターンの感想を伝えるのがベストです。企業から送られてくる内容を見て臨機応変に対応してくださいね。
キャリアアドバイザー
企業側から何も連絡がない場合でも、自分からインターン参加者向けなどの連絡フォームやメールを使って感想を送ることもおすすめです。
インターンの感想はお礼メールとして送っても良いでしょう。インターンのお礼メールの書き方や送り方についてはこちらの記事を参考にしてください。
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インターンに参加した後は心のこもったお礼メールを送ると、好印象が得られ本選考で有利になる可能性もありますよ。 この記事では、お礼メールを送る理由、マナー、書き方をキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、感謝の気持ちを伝えてください。
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本選考の面接時
インターンの感想を求められるのはインターンが終了してすぐとは限りません。インターンに参加した企業の選考を受けるのであれば、面接でインターンの感想について聞かれることもあります。
企業側はインターンに参加した学生のことをメモしていることがほとんどです。インターンに参加して何を感じたか、何を得られたかなどを聞くことで、学生の志望度の高さやポテンシャルなどを確認しています。
そのため、面接で聞かれた際にもすぐに答えられるように、事前にインターンの感想のポイントを整理して、聞かれたときに言うべきことをまとめておくと良いですね。
キャリアアドバイザーコメント
キャリアアドバイザーコメント成瀬 遼プロフィールをみる
インターンの感想は、インターン終了後だけではなく、インターン中に求められる可能性もあります。そのため、参加するなかで印象的な出来事や学びの深い場面があった際はメモを取るようにしましょう。
この際、長々とメモを取る必要はありません。仕事内容やそのときの場面の様子を簡潔に書き、自分が思ったことや学びの深かった理由などを書き留めておきます。後から「誰だったか思い出せない」とならないためにも、担当者の名前もあわせてメモしておくと良いでしょう。
その都度感想を書き留めておくことで頭のなかでも整理され、急に感想を求められたとしてもうまく伝えやすくなります。また、そのメモの積み重ねが最後にまとめて感想を書くときの材料にもなるでしょう。メモを取っていつでも対応できるようにしておいてくださいね。
順を追って整理していこう! インターンの感想を考える際の4つの手順
就活生
インターンの感想を伝える場面はいろいろあるのですね。実際にインターンの感想を考えていきたいのですが、まずは何から考えたら良いでしょうか?
キャリアアドバイザー
インターンの感想は、感じたことをむやみやたらに書き始めると伝わりにくくなってしまいます。順を追って考えることが大事なので一緒に手順を確認していきましょう。
インターンの感想を伝わりやすいようにまとめるには、4つの手順を踏むことが大切です。いきなり企業に伝える完成形の文章を作ろうとせず、まずは伝える内容を整理することから始めましょう。
手順①インターンに参加した目的を振り返る
まず最初に、何のためにインターンに参加しようと思ったのか、必ず「目的」を振り返りましょう。
インターンでの出来事を振り返ることから始める人もいるかと思いますが、そもそもなぜインターンに参加したのかを意識しておかないと、ポイントが明確にならず伝わりにくい感想になってしまいます。
インターンの感想を考える際には「インターンで何を得られたのか」「前の自分と比べて何が変わったのか」を示すことが重要です。インターンを経験してからの変化や結果を伝えるためには、インターン参加前の自分の考えを今一度振り返ると伝わりやすくなります。
キャリアアドバイザー
インターン中に感じたことをまとめやすくするためにも、まずは下準備をしておきましょう。
こちらの記事では、インターンに参加する目的を把握する方法などを解説しています。あわせて参考にしながら自分の目的を振り返ってみてくださいね。
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手順②インターン中に思ったことを羅列する
インターンに参加する目的を振り返ることができたら、次にインターン中に思ったことをひたすら書き出していきます。書き出すことで頭で思っていたことを目で見ることができるので、感想として伝えたい内容が漏れることを防げます。
またこの際、どのようなやり方・形式でもかまわないので、感じたことや気付いたことなど、小さなことでもすべて書き出すことを意識して取り組んでみてください。たとえば、以下のようなイメージでジャンルや内容問わず一気に書き出すのがおすすめです。
- 接客した人から「ありがとう」と言ってもらえてうれしかった
- 最初はなかなかお客様に話しかけられなかったけど、働くうちに話しかけられるようになった
- 接客業はただ話しかければ良いわけではないと学んだ
- その場ではマスターできなかったため、都度メモを取り毎日振り返ろうと思い取り組んだ
- 自分が緊張していたのは何をすべきかわからなかったからだと気付いた
- 商品を売ることの大変さを肌で実感した
- 売上管理や数値計算が苦手だと気付いた
- インターンを通してアパレル販売員になりたい気持ちが強くなった
キャリアアドバイザー
なかなか思いつかないときは、インターンの時系列に沿って順番に振り返っていくと思い出しやすくなりますよ。
手順③書き出した内容を系統ごとにグループ分けする
ひと通りインターンで思ったことや感じたことを書き出したら、次は書き出した内容を系統ごとにグループ分けしていきます。たとえば、発見なのか学びなのか、反省点なのかなど、それぞれの内容を区分してみましょう。
ここで書き出した感想を系統ごとにグループ分けしておくことで、感想を作るときに頭が整理されて組み立てやすくなります。また、出来事と感想のつながりが視覚的にもわかりやすくなり、感想を伝える際の流れも考えやすくなるでしょう。
具体的には、以下のように整理してみてください。
<感じたこと> | <取り組んだこと> | 学び・成果 |
・接客した人から「ありがとう」と言ってもらえてうれしかった ・商品を売ることの大変さを肌で実感した ・インターンを通してアパレル販売員なりたい気持ちが強くなった | ・その場ではマスターできなかったため、都度メモを取り毎日振り返ろうと思い取り組んだ | ・最初はなかなかお客様に話しかけられなかったけど、働くうちに話しかけられるようになった ・接客業はただ話しかければ良いわけではないと学んだ ・自分が緊張していたのは何をすべきかわからなかったからだと気付いた ・売上管理や数値計算が苦手だと気付いた |
キャリアアドバイザー
グループ分けができないものについては、無理にまとめる必要はありません。そのままグループ分けせずに単独のままにしておき、内容を考えるときに組み込むべきか考えましょう。
手順④一つひとつの内容を筋が通るように並び替える
書き出した内容を自分なりにグループ分けできたら、最後にそれぞれの内容の筋が通るように並び替えてつなげてみましょう。
特に「実際に行動したこと」と「考えたこと・感じたこと」を照らし合わせながらつなげると、出来事の流れが伝わりやすくなります。たとえば、以下のようにつなげてみてください。
- 接客した人から「ありがとう」と言ってもらえてうれしかった →インターンを通してアパレル販売員なりたい気持ちが強くなった
- 最初はなかなかお客様に話しかけられなかったけど、働くうちに話しかけられるようになった →自分が緊張していたのは何をすべきかわからなかったからだと気付いた
キャリアアドバイザー
並び替えるなかでつながらない内容も出てくると思いますが、その際は「なぜこのように感じたんだろう」「どんな出来事があってこのように考えたんだろう」と深掘りしてみましょう。新たにつながる内容が見えてきますよ。
流れに沿って組み立てよう! インターンの感想を伝えるときの基本構成
就活生
4つの手順を踏んだことで頭が整理された感じがします! 実際にインターンの感想を企業に伝える形にまとめる方法を教えてほしいです。
キャリアアドバイザー
わかりました! 企業に伝える際の基本の構成があるので解説していきますね。
ひと通り自分の頭が整理されて伝えるべき内容がわかったら、次は企業に感想が伝わりやすいようにまとめていきます。企業にしっかり伝えられるかどうかは伝える順番にかかっているので、伝わりやすい基本の構成を理解して自分なりにインターンの感想を作っていきましょう。
ここでは、インターン後にメールで感想を送ることを想定して解説するので、面接で答える際などはその場面に合わせてカスタマイズしてみてくださいね。
お礼:端的にお礼を伝える
まず最初に、インターンに参加させてもらったことやインターンの場を準備してくれたことなどに対して、端的にお礼を伝えましょう。
お礼はそれほど長くなくてかまいません。「このたびは、お忙しいなかでインターンのご準備をしていただきありがとうございました。貴社のインターンに参加させていただきとても貴重な経験を得ることができました」など、感謝の気持ちを一言添えると良いでしょう。
この時点であまりに長くなりすぎると、読みたいという気持ちが薄れてしまう可能性もあるので、冗長な表現にならないように注意してくださいね。
参加背景:参加したきっかけや目的を書く
お礼を述べたら、感想を述べる前にインターンに参加したきっかけや目的を伝えましょう。
きっかけや目的を伝えなくとも感想は書くことができますが、熱意や企業への興味が伝わりにくくなってしまいます。ただなんとなく参加した人よりも「〇〇という目的があって参加した」「貴社の〇〇というサービスを見て興味が湧いたので参加した」と、きっかけや目的を伝えたほうが企業からの印象も良いです。
目的意識を持っていることや企業に興味があることを伝えて、インターンに臨んだ意志の強さを示しましょう。
得た学び:インターンに参加して得た学びを取り上げる
インターンに参加したきっかけや目的を述べたら、ここからインターンの感想に入ります。インターン中に得た学びを経験した出来事とあわせて伝えましょう。
企業は、学生がインターンで「何を学べたか」「何を感じたか」を知りたいと考えています。ただし、得た学びや感じたことを伝えるだけでは説得力に欠けてしまい、企業に響く感想にはなりません。
インターンには、説明会やセミナー形式、グループワークや就業体験などいくつかのタイプがあるため、得られる学びもさまざまです。そのインターンのなかでどのような事柄から学びを得たのか、根拠も伝えることを意識してみましょう。
以下に各インターンの形式で得られる学びの要素となる例を紹介するので、参考にしてみてくださいね。
- 業界に対してのより深い知識
- 企業の事業や具体的な仕事内容の魅力
- 働いている社員の雰囲気や様子
- セミナーのテーマに関する新しい知見
- セミナー内で登壇者が発言したメッセージ
- 講演に使用したスライドや内容の工夫点
- 参加者同士の会話のなかで新しく発見したこと
- グループワークのテーマに関する気付き
- グループワークをするなかで気付いた自分の課題点
- 実際に就業してみて実感したこと
- 就業体験のなかで培ったスキルや知識
- 今までの自分から就業体験して変わった部分
活かし方:得た学びを今後どう活かすのかを述べる
得た学びと根拠を述べたら、そこで終わらずに学んだことを今後どう活かすのかまで示しましょう。
インターンに参加して「たくさん学べて良かった」という思いだけで一段落してしまうと、これからの就職活動や次の行動につながっていきません。
自分を成長させるためにも、企業に仕事で活躍できる人材だと示すためにも、インターン後の活かし方を伝えることは重要です。たとえば、以下のような活かし方があるので、参考にしながら自分なりの活かし方を考えてみてください。
- インターンで気付いた自分の強みを伸ばす努力をして、入社後いち早く活躍できるようにする
- 交流したインターン参加者からの情報を就活に活かす
- 新しく知った業界の知識をもとに自分の就活の軸を見直す
またこの際に、インターンでの経験から見つけた自分の課題点を述べるのも良いでしょう。そして、その課題に対してどのようにアプローチしていくのかまで伝えることで、自分で課題を見つけ解決策を導き出せる人材だと印象付けることもできますよ。
締め:再度お礼を伝えて感想を締めくくる
インターンの感想をひと通り述べたら、最後に再度お礼を伝えて文章を締めましょう。お礼を重ねることで、より丁寧な印象が生まれ感謝の気持ちが伝わりやすくなります。
「改めまして、このたびは貴社のインターンに参加させていただきありがとうございました。今回のインターンで得たことを活かして引き続き精進してまいりたいと思います」というように、簡潔に伝えられると良いですね。
キャリアアドバイザー
インターンを経て入社意欲が高まったり、特にお世話になった人がいる場合はこの段階で付け足すのもおすすめです。
キャリアアドバイザーコメント川﨑 瑛久プロフィールをみる
インターンの感想を書く時、必ずしも時系列に沿って書く必要はありません。重要なのは、自分が一番伝えたいことや強調したいポイントが企業側に伝わるかどうかです。自分なりにカスタマイズして、自分の伝えたいことが伝わる文章を目指しましょう。
感想は正解・不正解があるわけではないため、インターン中に特に印象的だった体験にボリュームを持たせることで、企業の印象に残りやすくなります。また、似たテーマや経験をまとめて書くことで、内容をよりわかりやすく伝えられる場合もあるので意識してみてください。
感想の内容で強調したいことは人それぞれあると思います。気付きや学びに重きを置きたい人、入社への気持ちが高まった人など、同じインターンに参加しても受け止め方は何通りもあるはずなので、「自分の思い」を大切に表現できると良いですね。
自分ならではの解釈で説得力が増す! インターンの感想で人事の心をつかむ3つのコツ
就活生
基本の構成を知れたことで、自分でも伝わりやすい感想を作れる気がしてきました! ちなみに、企業の印象に残るような感想はどのようなものでしょうか?
キャリアアドバイザー
良い視点ですね。企業の印象に残るような感想を書くにはコツがあります。どんなことを意識すれば良いのか一緒に確認していきましょう。
基本の構成を意識すれば感想が伝わりやすくはなりますが、企業に響く感想になるとは限りません。ほかの学生もインターンの感想を書いているので、そのなかで企業の印象に強く残るためには自分ならではの解釈がカギになります。これから紹介するコツを意識して作成してみてくださいね。
①体験して得た学びを自分の言葉で述べる
インターンでおこなわれるプログラムはほかの学生と同じですが、実際に体験することや体験から感じ取るものは人それぞれ異なります。考えたことや学んだことを自分なりに解釈して、自分の言葉で伝えることを意識してみてください。
まずは、自分の感情に素直になってインターンの出来事を振り返ってみると良いでしょう。そこには自分ならではの解釈があり、その解釈を掘り下げることで個性が生まれます。
体験して得た学びや感じたことをうまく言語化できない場合は、以下のことを試してみてください。
- 「なぜそのように感じたのか」という質問を繰り返して、自分の感情を深掘りする
- ネットで自分の感情に近い類語を調べて、文章を組み立ててみる
- 誰かに説明するように実際に今の気持ちを声に出してみる
キャリアアドバイザー
黙って考えているよりも、整っていなくても良いので一度声に出してみると頭が整理されることもあります。感じたことをそのまま声に出してみるのもおすすめですよ。
②インターン前後の自分を比較して成長した点を盛り込む
インターンには何らかの目的を持って参加している人も多いですよね。インターンに参加する前と後の自分では何が変化したのかを考えて、成長した点を感想に盛り込んでみましょう。
考え方が変わったことでも新しく身に付けたことでもかまいません。企業はインターンを経て学生にどんな影響があったのかを知りたいと考えているため、何らかの自分の「変化」を伝えることで、インターンの効果を知ることができるのです。
また、比べているのが「インターン前の自分」と「インターン後の自分」であるため、ここでの変化は自分だけのオリジナルの経験になります。成長した姿を示してインターンの成果をアピールしましょう。
たとえば、以下のように自分の変化を整理してみると良いですね。
インターン前の自分 | インターン後の自分 |
〇〇業界について、今のトレンドがどうなっているのか知らなかった | 講演者の話を聞いて、〇〇業界の現在のトレンドだけでなく、今後どのように変化していくのかまで見通すことができるようになった |
接客の本質を知らないまま販売職を目指そうとしていた | 就業体験を通して、接客で何が大切かがわかり自分の販売職への見方が変わり、目指したい気持ちが強くなった |
③抽象的な表現を独自のエピソードを交えて具体化する
感想でオリジナリティを出すには「感銘を受けた」「衝撃を受けた」など抽象的な表現を、さらに掘り下げて具体的な言葉で表すことがポイントになります。そこに自分独自のエピソードを交えて、感想を具体化しましょう。
たとえば、以下のように具体化してみてください。
具体化前 | 具体化後 |
講演者の話を聞いて感銘を受けた | 講演者の「自分の魅力を伝えるには、論理、知識、感情の3つがそろっていないと伝わりきらない」という言葉が、ちょうど自分の悩んでいた内容とリンクして、とても腑に落ちた |
〇〇業界での現場での仕事の大変さに衝撃を受けた | 〇〇業界での接客という仕事は、実際にお客様の細かな反応を見ながら商品提案をおこなわなければならないことに対して、実際に就業体験したことで大変さが身に染みてわかった |
どのような場面にも使える抽象的な表現は使い勝手は良いですが、ありきたりな言葉であるためほかの学生とも被りやすく、企業の印象に残りにくいです。もし具体的な表現が見つからない場合は、独自のエピソードが差別化する大きな要素になるので、積極的に盛り込んでみましょう。
独自のエピソードは、インターンの参加者と交流したときの出来事や話した内容などからできやすいです。ぜひ意識して振り返ってみてください。
企業目線を忘れないようにしよう! インターンの感想を伝える際の3つの注意点
就活生
教えてもらったコツを意識すれば、自分だけのオリジナルの感想を伝えられそうな気がしています! さっそく書き始めようと思うのですが、何か気を付けるべきことはありますか?
キャリアアドバイザー
最後まで気を抜かない意識、素晴らしいですね。注意すべき点もあるのでお伝えしておきますね。
インターンの感想は企業目線を持ったうえで伝えないと、うまく感想が伝わりきらない可能性があります。感想を伝える前にこれから取り上げる3つの点が当てはまらないかチェックしてみてください。
①極端に多すぎたり少なすぎる文字数にしない
インターンの感想を伝える際は、極端に多すぎたり少なすぎる文字数にならないように気を付けましょう。
文字数が多すぎると読みたい気持ちが薄れてしまう担当者もいます。また、何が本当に伝えたいことかが埋もれてしまい、ポイントがどこなのかがわかりづらくなってしまうでしょう。一方で文字数が少なすぎると、熱意や企業への興味などが十分に伝わらない感想になってしまいます。
ちょうど良い文字数がどのくらいか確かめるには、企業の目線に立って考えることが大事です。感想を書き上げたらインターンの担当者になった気持ちで読み返してみましょう。感想を伝える場面はさまざまなので一概には言えませんが、ある程度の熱量と感想をしっかり伝えるためにも少なくとも300~400字は書けると良いですね。
キャリアアドバイザー
プログラムの内容や期間によっても文字数を調整しましょう。特に長期間のプログラムの場合は経験したことや感じたことも多くなるので、ある程度のボリュームを持たせられるように意識すると良いですね。
②体験した事実の要約にならないようにする
感想を書いているなかで、体験した事実や聞いた話の要約ばかりになってしまい、肝心のインターンの感想が書かれていない場合もあるので注意しましょう。特に起こった出来事を説明する際に丁寧に説明しようとすると、情報だけを並べている状態になりやすいです。
企業が知りたいのは、学生がインターンで何を感じて、何を学んだかであり、インターンの内容ではありません。体験した事実はコンパクトにまとめて、そこから自分が何を考えて、これからどう活かしていこうと思ったか、自分の感情や思いを書くように意識しましょう。
キャリアアドバイザー
ひと通り感想を書いた後に「事実」と「感情」の文章量を比較してみることをお勧めします。事実を詳しく説明する必要がある場合もあるので一概には言えませんが、目安として大体どちらも同じくらいの割合になるように調整すると良いですね。どちらかが多すぎるとバランスが良くないので、調整しましょう。
③感想よりも自己アピールを中心にしない
企業に自分のことを伝えたいあまり、インターンの感想よりも自分をアピールすることが中心になってしまっているケースもあります。
本筋として、企業はインターンがどうだったのかを知りたいのであり、志望動機や自己PRを聞きたいわけではありません。インターンは選考ではないので、自分のアピールはエントリーシート(ES)や面接時におこなうようにしましょう。
インターン自体が「企業や仕事を深く知ること」が中心のプログラムです。今後インターンでの経験をどのように活かすのかを意識して、インターンの感想ではインターンから得られた学びをメインに書くようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント上村 京久プロフィールをみる
インターンの感想を企業に伝えるタイミングは、可能な限り早いほうが良いです。早くに伝えることで自分の熱意や意欲のアピールにもつながります。せっかく書いた感想が企業の印象に残らない状態にならないためにも、できるだけ早く感想を伝えるようにしましょう。
また、早く感想を伝えることでほかの学生との差別化も図れます。ただし、急ぎすぎて内容がおろそかになってしまっては意味がありません。タイミングも大切ですが、内容も手を抜かないようにしてくださいね。
内容としては、ありきたりな言葉を並べても企業には響かない場合が多いため、自分なりにオリジナリティある感想を目指すと良いでしょう。このような感想の質とスピードの両方を担保するためにも、インターン中から伝えたいことをまとめておくことをおすすめします。出すタイミングと内容の両方が良い状態であれば、良い印象を残すことができますよ。
インターンの形式ごとに紹介! インターンの感想の例文3選
- 例文①説明会・セミナー
- 例文②プロジェクト体験・グループワーク
- 例文③就業体験
就活生
いろいろとインターンの感想のポイントを知れて良かったです。ちなみに、参考となる例文があれば教えてもらえますか?
キャリアアドバイザー
わかりました! 参考例があったほうがより完成形をイメージしやすくなると思うので、紹介していきますね。
インターンといってもさまざまな形式があります。ここでは、3つのプログラム形式別にインターンの感想の例文を紹介するので、自分が参加したプログラムに近い形式の例文を参考にしてみてくださいね。
例文①説明会・セミナー
このたびは貴社開催の小売の未来に関するセミナーに参加させていただきありがとうございました。
私は現在小売業界に就職することを視野に入れて就職活動をしており、今も変化の激しい小売業界が今後どうなっていくのか、より知識を深めたいと思いセミナーに参加させていただきました。
お話を聞くなかで、自分が想定していたよりも小売の未来は明るいのだという気付きを得ました。特に大手小売業の各社は最先端のデジタル技術を駆使することで、業務効率の改善や店舗従業員の負担軽減、お客様の買いもののサポートに役立てている事例を紹介いただけたことで、日々進歩していることを実感することができました。
また、貴社代表の〇〇様からのお話では「お客様の不便や日常生活での困りごとを、生活者視点で考えることを忘れてはいけない」という言葉に、小売業界がいかに人の暮らしを支えているのかを再認識させられました。
私自身まだまだ小売業界についての理解が乏しい部分はありますが、今回のセミナーに参加して小売業界で働きたい思いがより強くなったので、実際に店舗に足を運び新たな視点で小売業界についての知見を蓄えながら就職活動を進めたいと思います。
改めまして今回は貴重な機会をいただきありがとうございました。また貴社のプログラムが開催される際は、ぜひ参加させていただきたいと思います。
キャリアアドバイザー
セミナーのなかで何が印象に残り、何が学びになったのかが、自分の気持ちとともに具体的に書かれていて良いですね。小売業界を志望していることも盛り込まれており、熱意もしっかり伝わってきます。
小売業界に興味がある人は、こちらで小売業界について解説しているのであわせて読んでみてください。
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例文②プロジェクト体験・グループワーク
このたびは貴社のエコプロジェクトのインターンに参加させていただきありがとうございました。
私は大学でエコ関係のサークルに所属していることもあり、企業の現在のエコ活動をしている現場を知りたいと思い、参加させていただきました。
今回は、廃油を用いたエコキャンドル作りプロジェクトということで、〇〇市の住民の方々に体験を届ける活動をさせていただきましたが、新しい発見や学ぶことが多くあった3日間でした。
特に「プロジェクトは準備が8割、現場が2割」という〇〇さんからいただいた言葉は、私にとってこれからも大切にしていきたい考え方となりました。今までの私は現場でどう臨機応変に対応できるかがプロジェクト成功のコツだと思っていたのですが、当日柔軟に対応するためには、事前にあらゆる状況を想定して必要なモノや対処法を準備しておくことが最も重要だと痛感しました。
というのも、最初にプロジェクトの実施計画書を提出した際に「これだと当日対応できないかもしれないよ」とご指摘いただいた点が、ほとんど当日に起こったことでした。〇〇さんからのアドバイスを受けて準備しておかなければ当日対応できなかったので、自分の反省も含めてとても強く印象に残っています。
今回のプロジェクト体験でエコに関する知見が広がっただけでなく、実際に自分がプロジェクトを進めるうえで大事なことを学ぶことができました。今後も今回のインターンでの学びを活かしながら、さまざまなプロジェクトに参加してみようと思います。
改めまして今回は貴重な機会をいただきありがとうございました。
キャリアアドバイザー
担当者との交流を盛り込みながら、自分の感じたことを具体的に書けていますね。また、3日間のプロジェクトになっていましたが、印象に残った出来事に焦点を当てて深掘りしていることで自分の思いが伝わりやすくなっているのも良いです。
例文③就業体験
このたびは貴社のホテルスタッフとして就業体験をさせていただきありがとうございました。
私は特別なお祝いごとや記念日のときに貴社のホテルを利用させていただいており、今回ホテル宿泊者としてではなく、サービスを提供するスタッフの立場として現場を体験したいという思いから参加させていただきました。
約1カ月間の就業体験のなかで、ホテルスタッフの大変さや楽しさ、あの素晴らしい空間とサービスがどのように提供されているかを理解できただけでなく、自分を成長させる経験になったと感じています。
最初の3日間は業務を覚えることに必死で対応もぎこちなく、先輩方に接客対応を代わっていただくことも多くありました。「自分には向いていないのかもしれない」と落ち込んでいた私に、〇〇さんは「自分の向き不向きを考える前に、一つずつできるようにしていくことが大事だよ」と声をかけてくださいました。それからは一つひとつの業務に対してその場で習得しきる意識で取り組んだことで、できることが増えていき業務が楽しくなったことがとても印象に残っています。
また、ホテルスタッフとして大事な考え方も学ばせていただきました。マニュアルをある程度覚えたことで仕事の対応がスムーズにいくようになってはいたものの、先輩方のように宿泊者の方にあまり声をかけてもらえないことに気付きました。
なぜなのか気になり〇〇さんにたずねたところ、「それは忙しい雰囲気が出ているからかもしれないね。ホテルスタッフは常に落ち着いて対処できる余裕を見せることが宿泊者の安心感につながるんだよ」と教えていただきました。ハッとした私は、それからは宿泊者の方が安心して話しかけられるように、忙しくても親しみやすい雰囲気を出すことを意識した結果、多くの宿泊者の方に話しかけてもらえるようになりました。
今回のインターンではホテルスタッフとしての心構えや素敵なサービスが提供されている裏側の努力を知り、改めてホテルスタッフとして働きたい気持ちが強くなりました。また、自分の課題点も見えたので、就職活動中に改善できるように努力して、社会人になるときには一段階成長した自分になれるように頑張りたいと思います。
改めまして、今回はお忙しいなか貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。
キャリアアドバイザー
1カ月間の就業体験ということですが、経験したことや感じたことも多くあるなかでもトピックを絞って感想を述べられていますね。また、少しボリュームを持たせることで感謝の気持ちや自分の成長をしっかりと伝えられている点も良いです。
ホテル業界に興味がある人は、こちらの記事で業界の理解を進めてみてくださいね。
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こんな場合はどうする? 不測の事態への対処法
就活生
今回参加したインターンの感想は書けました! ただ、次に参加するインターンのときはどのような形で感想を求められるか不安です……。
キャリアアドバイザー
そうですよね。参加するインターンや企業によって感想の求められ方も変わります。不測の事態に備えて対処法を知っておきましょう。
ときには、インターンの感想を書くのにゆっくり時間を割けない場合や、その場で対応しなければならない状況になることも想定されます。そんな不測の事態が起きた場合の対処法について解説するので、今から対策しておき適切に対応できるようにしておいてくださいね。
その場ですぐにアンケートを書いてと言われた場合
説明会やセミナー形式など、単日や短期間のプログラムで多いのが、インターン終了直後に回答フォームやアンケート用紙が提示され、その場ですぐに感想を記入するパターンです。
この場合、時間的にこれまで解説してきた手順を踏んでじっくりと感想を考えている時間はないでしょう。そこで、話を聞いたり実際に体験した出来事のなかで一番印象に残ったことのみをピックアップして、考えたことや感じたこと、そこから得た学びをとことん深掘りしましょう。
全体の出来事を満遍なく書いてしまうと、時間も足りなくなるうえ、一つひとつが浅い感想になってしまいます。ここは割り切って一つの事柄を押し出すことで内容が濃いものになり、企業の印象にも残りやすくなりますよ。
今回のインターンの課題点を問われた場合
インターン終了後のアンケートなどで、企業からの質問のなかに「今回のインターンで改善すべきことがあれば教えてください」など、インターンの課題点を回答するように求められることがあります。
この場合は、課題だと感じた部分があったとしても、直接的に批判したり否定するのではなく、「個人的に〇〇のコンテンツが一番学びを得れたが、さらにこんな要素を追加すると〇〇な点でも学びを得られる気がする」というように、追加で提案する伝え方を意識すると良いです。
また、「私は〇〇なため、個人的にはこういった要素があるとうれしかったです」と、インターン自体を否定するのではなく、自分個人に限定した改善案を示すのも効果的だといえます。
キャリアアドバイザー
ここで何も提案しない選択肢もありますが、インターンに当事者意識を持って参加したことや解決策を考えられる力があることを示せるため、なるべく提案できると良いでしょう。
アンケートがすべて選択式の場合
アンケートがすべて選択式で、インターンの感想を記入する欄がない場合もあります。このときのアンケートは、あくまで企業が学生に聞きたいことだけをピックアップしているため、自分の思いや感想を示すことができません。
そこで、この場合はアンケートとは別にメールなどで追加でインターンの感想を送ることも一つの手です。インターンの感想とアンケートを切り分けて考え、自分が伝えたいことを示す手段としてインターンの感想を活用しましょう。
インターンの感想についてよくある質問に回答!
インターンの感想について調べるなかで疑問に思うことやよくわからないと感じることもあるのではないでしょうか。ここでは、インターンの感想で悩んでいる学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答していくので、ぜひ参考にしてくださいね。
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インターンの感想では何が見られているのですか?
インターンの感想では、インターンが学生にとって良い体験になったかどうかを確認しています。企業がインターンをおこなうのはその年だけではありません。次回のインターンに向けて、何が効果があって何を改善すべきなのかを見極めたいと考えています。そのための一つの参考材料としてインターンの感想を活用しているのです。
また、インターンの感想の文面から参加した学生の熱意やポテンシャルを判断して、自社にマッチする人材かどうかを見極めている側面もあります。これは、その学生が本選考を受けた際に参考にするためです。なかには、インターンから本選考につながる場合もあるので、本選考に進める候補になるか確かめていることもありますよ。
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インターンの感想は何から考え始めれば良いですか?
インターンの感想を考える際は、まずインターンに参加した目的を振り返るところから始めましょう。インターンに参加して感じたことや学んだことをすぐに書き出そうとする人もいるかと思いますが、それだとまとまりのない感想になる可能性があります。インターンの感想ではインターンの前後での自分の変化や成長を伝えることが大切になるため、インターン参加前の自分の考えを振り返っておくことで、伝えるべきポイントが明確になるのです。
インターンに参加した目的を確認したら、インターン中に感じたことや得た学びなどを一気に書き出しましょう。そして、その内容を後でまとめやすいように系統ごとにグループ分けして、整理していきます。最後に一つひとつの内容を意味が通るように並び替えてみてください。
このように感想を整理したうえで、企業に伝わりやすい構成を意識して感想を伝えましょう。
インターンの感想は自分なりの解釈を示す場! 得た学びと感謝を伝えて好印象を残そう
インターンの感想はむやみやたらに書き出してしまうと、企業に伝わりにくい内容になってしまいます。そのため、しっかりと手順をふんだうえで感想を整理し、解説した基本構成に沿って伝えたい内容をまとめていくことが必要です。
そして、感想はありきたりなものであると企業の印象に残すことができません。自分なりの解釈を示す場としてとらえ、インターンのなかで得た学びと感謝の気持ちを自分の言葉で伝え切って、企業から好印象を獲得しましょう。
インターンの感想を書こうと思うのですが、なかなか書き出せず困っています……。何から始めたら良いでしょうか?