目次
- エリア総合職は地域に根差したスペシャリスト職
- まずは総合職とエリア職の違いについて理解しよう
- 総合職と一般職との違い
- エリア総合職とは
- エリア総合職は勤務先が限定された総合職
- 転勤がないだけで求められるものは総合職と同じ
- エリア総合職と総合職の4つの違い
- ①給料
- ②待遇
- ③男女比
- ④昇進スピード
- エリア総合職の3つのメリット
- ①一般職よりも出世が早い
- ②転勤が無いので希望する場所で長く働ける
- ③ワークライフバランスが実現しやすい
- エリア総合職に向いている人の特徴
- 地域の発展に尽力したい
- 落ち着ける地元で長く暮らしたい
- 便利な都市部から離れたくない
- エリア総合職に多く募集がある業種
- 銀行
- 保険会社
- 証券会社
- エリア総合職の選考でライバルに差をつけるポイント
- どれだけ地域貢献の意欲を持っているか
- 担当業務のスペシャリストを目指す向上心があるか
- 周囲から信頼を得られる人柄であるかどうか
- エリア総合職の志望動機で盛り込むべきポイント
- ①地域への貢献意欲
- ②周囲への気配り
- ③仕事への堅実な取り組み姿勢
- エリア総合職の志望動機の例文5選
- 例文①銀行のエリア総合職の志望動機
- 例文②保険会社のエリア総合職の志望動機
- 例文③証券会社のエリア総合職の志望動機
- 例文④地域への思いを伝える志望動機
- 例文⑤周囲から信頼される人柄をアピールする志望動機
- 実はハードルが高い! 入社後のエリア総合職から総合職への転換
- エリア総合職で働くメリットを理解して選考に臨もう
エリア総合職は地域に根差したスペシャリスト職
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「志望する企業にエリア総合職の募集がありました。総合職との違いは何ですか?」
「転勤は避けたいという希望があります。エリア総合職と一般職、どちらが良いのでしょうか?」
近年「エリア総合職」を導入する企業が増えてきました。全国、ときには世界規模での転勤の可能性がある総合職に対して、エリア総合職は勤務する地域が限定されます。エリア総合職は、決まった地域で総合職と同じ内容の仕事をすると考えて良いでしょう。地域に根ざしたスペシャリスト職ということですね。
この記事ではエリア総合職で働くメリットを解説しますので総合職かエリア総合職で悩んでいる人は自分がどっちに向いているのかを判断する参考にしてくださいね。
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まずは総合職とエリア職の違いについて理解しよう
エリア総合職とは何か考える前に、まずは総合職とエリア職の違いについて理解しましょう。
多くの企業では、総合職と一般職に分けて採用活動をおこないます。基本的に、一般職で採用されると転勤はなく、仕事内容も大きく変わることはありません。このため、一般職はエリア職として考えることができます。
これから、総合職とエリア職である一般職について解説します。違いをしっかりと把握してくださいね。
総合職と一般職との違い
総合職と一般職の違いは、転勤や異動の有無だけではなく、仕事内容にもあらわれます。それぞれの違いを簡単に表すと図の通りです。
総合職と一般職との違いはこちらでも解説しています。
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総合職と一般職の違いは給料と業務量だけではありません。今回は総合職と一般職の違いを解説していくとともに、一般職を選ぶ際の注意点をキャリアアドバイザーが紹介していきます。総合職と一般職の違いをしっかりと理解して、キャリアプランに沿った方を選択するようにしましょう。
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総合職は業務範囲が広い
総合職はその名の通り、仕事内容が総合的なものになります。
事務系の総合職の場合、営業や企画、人事、経理などの多様な部署に異動して働くことになります。技術系の総合職でも、研究や開発、生産管理などさまざまな部署での仕事があるでしょう。企業のいろいろな面を見て知識をつけていくことができますね。
このような幅広い業務範囲の中で、将来は管理職となる人材として働くのが総合職です。
総合職はジョブローテーションや転勤がある
先ほど、事務系と技術系の両方の総合職について、さまざまな部署で仕事をするという特徴があるとお伝えしました。1つの部署に所属する期間は企業によりますが、総合職はジョブローテーションによって経験を積んでいきます。
このジョブローテーションの中には、転勤を伴うものがあります。本社、支社、事業所などの国内外の拠点への転勤や、関連会社への出向という形を取る企業もあります。
一般職は総合職のサポート業務を担う
一般職は、書類の作成や顧客への応対などの定常的な事務作業をおこないます。総合職に比べると、自分の判断で行動したり、大きな責任が伴う仕事をしたりすることは少ないと言えるでしょう。しかし、総合職の仕事が円滑に進んでいくためには、一般職のサポートが欠かせません。
一般職は転勤はない場合がほとんど
部署の異動がある場合も、総合職のジョブローテーションのように仕事内容ががらっと変わるということは少ないでしょう。たとえば同じ営業部内での異動のように、以前の業務内容と似た仕事ができる形を取ることが多くなります。
転勤についても、通常はないと考えて良いでしょう。ただし、決まった地域の中での異動がある可能性はあります。引越しが必要な規模の異動は多くはありません。
エリア総合職とは
ここまでのところで、総合職と一般職の違いについて理解できたのではないでしょうか。
総合職の「多様な業務内容を担う」という特徴と、一般職の「働く地域が限定される」という特徴をあわせ持つのが、エリア総合職です。ジョブローテーションの中でさまざまな経験を積みたいという気持ちはあるものの、転勤は避けたいと思っている人にはぴったりの働き方と言えるでしょう。
エリア総合職は勤務先が限定された総合職
「エリア」と名前に入っているように、勤務先は一定の地域に限定されます。ただし、企業によっては広めの地域を指定していることもあるので、確認が必要です。たとえば「関東地方」のような限定の仕方をしている場合、都道府県をまたいだ転勤の可能性があるということです。条件を注意深く読んでおきましょう。
地域限定総合職と呼ばれることも
エリア総合職という呼び方は、すべての企業に共通の呼び方ではありません。企業によっては、地域限定総合職や準総合職や特定総合職などと呼ぶことがあります。
自分の志望する企業にエリア総合職が存在するのか調べるときは、呼び方が違う可能性もあるということに気をつけてくださいね。
転勤がないだけで求められるものは総合職と同じ
業務内容の幅は広く、営業から総務、研究から生産管理などをジョブローテーションを通して経験していくことになります。責任のある仕事を任されることになるので、大きなやりがいを感じることもできるでしょう。将来はその地域の管理職として活躍できる可能性もあります。
エリア総合職と総合職の4つの違い
就活生
キャリア
アドバイザー
エリア総合職には転勤というリスクがないため、総合職に比べて給料が低く設定されることもあります。給料以外にも違いがあるので、チェックしておく必要がありますよ。
これから、エリア総合職と総合職の違いを4つ紹介します。参考にして、エリア総合職を選ぶかどうかよく考えてみましょう。
①給料
エリア総合職を導入している企業の多くは、エリア総合職と総合職で異なる賃金体系を設定しており、エリア総合職のほうが、総合職に比べて給料が低くなります。
これには、エリア総合職は全国・世界規模での転勤がないため、総合職よりも積むことのできる経験が少ないからという理由があるでしょう。総合職と同じ仕事内容をこなしていても、給料が低くなってしまう可能性があるということです。
②待遇
福利厚生などの待遇についても、エリア総合職よりも総合職のほうが良い傾向があります。あくまで傾向ではありますが、たとえば転勤のある総合職には支給される住宅手当は、その地域に定住することが前提となっているエリア総合職には支給されないこともあります。
ほかにも、エリア総合職よりも高いポジションの管理職、幹部となることを期待される総合職には、より充実した研修制度が設けられていることもあります。
③男女比
男女比については、エリア総合職は女性比率が高いという特徴があります。これは、転勤の多い総合職は、家庭を持つことや子育てをすることを考えるとハードルが高いと感じる女性が多いことが理由にあるでしょう。
「イクメン」という言葉が馴染んできたとはいえ、妊娠・出産は女性の負担が大きいものです。産休・育休を含めたキャリアプランを考えるとき、現状エリア総合職を選ぶのは女性が多い傾向にあります。
④昇進スピード
総合職よりもエリア総合職のほうが、昇進スピードは遅めになります。これも給料や待遇の差と同じ理由が挙げられます。転勤の伴うジョブローテーションが多い総合職に比べると、経験が少ないとみなされるからです。
また、エリア総合職でも管理職に昇進することはできますが、限度が設けられていることが多いです。管理職の中でも高いポジションには総合職が就くことが一般的であるため、総合職のほうが早く昇進する傾向があります。
キャリアアドバイザーコメント乾 花穂子プロフィールをみる
エリア総合職を希望する理由の多くは「転勤をしたくないから」という場合が多いです。ただし、本当に転勤がないかどうかはよく確認をしておきましょう。エリア総合職と言えども、1つの事業所で働き続けられるケースだけではなくそのエリア内で転勤の可能性があるパターンについても考慮しておいてください。
詳しい特徴はこのあと解説していきますが、たとえば、「関東エリア」のように限定されたエリア総合職の場合には、関東圏内での転勤があるかもしれません。また、関東と謳っていても長野県や山梨県まで転勤のエリアを広げている企業もあります。さらに、若いうちに短いスパンで複数の拠点を経験して、最後に東京に戻ってくるといったローテーションを考えている企業もあります。転勤が嫌だという理由だけでエリア総合職を希望する場合には、なぜ転勤を避けたいのか、どこまでであれば問題がないのかを改めて考えておくことで入社後のギャップを回避することができるでしょう。
もちろん、自分の希望もある程度通りますし、全国転勤や海外転勤はないため必要以上に恐れずに企業の情報を調べてください。
エリア総合職の3つのメリット
ここまで、エリア総合職とは何かについて詳しく解説してきました。総合職との違いもお伝えしたので、特徴がつかめてきたのではないかと思います。
「本当は転勤したくないけれど、給料や待遇、昇進スピードの面では総合職のほうが良さそう…どちらを選ぼうか」など、悩みができてしまった人もいるかもしれません。
これから、エリア総合職のメリットを3つ紹介しますのであなたにとって優先したいポイントは何か、よく考えてみましょう。
①一般職よりも出世が早い
最初に、一般職よりもエリア総合職のほうが出世が早いというメリットが挙げられます。
総合職のサポート業務がメインで、定常的な事務作業をおこなう一般職に対し、エリア総合職は総合職と同じように責任の大きい仕事を任されます。その分、一般職に比べるとエリア総合職の昇進スピードは早い傾向にあり、より高いポジションに就くことも可能です。
②転勤が無いので希望する場所で長く働ける
エリア総合職には転勤がないため、希望する場所で長く働けるということもメリットの1つです。
全国・世界規模での転勤の可能性のある総合職は、1つの場所に腰を落ち着けて働くことができません。家庭の事情で地元を離れたくないと考える人や、子育て中に引越しはしたくないと考える人などには大きなメリットでしょう。愛着のある地域に貢献したいという希望がある人にも合っていますね。
全国転勤については、こちらの記事で詳しく解説しています。興味のある人はぜひ参考にしてみてくださいね。
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③ワークライフバランスが実現しやすい
最後に、ワークライフバランスが実現しやすいというメリットがあります。
やりがいを持って仕事ができ、仕事以外の生活も充実しているという調和の取れた状態を「ワークライフバランスが実現している」と言います。エリア総合職には転勤がないため、引越しによる生活の変化というストレスを受けることなく、昇進も視野に入れて働くことができるでしょう。
将来の子育てを視野に入れるならエリア総合職がおすすめ
将来の子育てを視野に入れるならば、エリア総合職がおすすめです。
ワークライフバランスの「ライフ」には、趣味や休養だけでなく育児も含まれます。転勤のないエリア総合職であれば、妊娠中や乳幼児の育児中も安心して仕事を続けられるでしょう。子どもが学校に通い出してからも、転勤に合わせて転校させる必要がないので生活を安定させやすくなります。
エリア総合職に向いている人の特徴
次にエリア総合職に向いている人の特徴を紹介します。これらの特徴に共通しているのは、何らかの理由で決まった地域に愛着を持っていることと言えるでしょう。
生まれ育った地域や、進学のために住んだ地域などを離れたくないという気持ちがある人は、その地域でのエリア総合職の募集があるかどうか確認してみてくださいね。
地域の発展に尽力したい
地域の発展に尽力したいという気持ちがある人は、エリア総合職に向いているでしょう。
エリア総合職は、総合職と同じように責任のある大きな仕事を主体的におこなう立場です。総合職のサポート業務がメインとなる一般職に比べて、どのように地域へ貢献していくか考えながら実行しやすいはずです。しっかりとその地域の課題と向き合って働くことができるでしょう。
落ち着ける地元で長く暮らしたい
落ち着ける地元に生活の基盤を置いて、長く暮らしたいと考えている人にもエリア総合職がおすすめです。
社会人としての生活は、これまでの学生生活とはまったく異なるものです。新しいことを覚えるだけでも大変な時期に、知らない土地での新生活も始まるということに不安を感じる人もいるでしょう。そのような人は、エリア総合職を選ぶのも良いと思います。慣れ親しんだ地元で、万全の状態で仕事に臨めるはずですよ。
便利な都市部から離れたくない
便利な都市部から離れたくないと考えている人は、都市部のエリア総合職に向いています。
総合職の場合、都市部から離れる転勤をしなければならないこともあります。便利な都市部で生まれ育ったため今後も離れたくないという人や、都市部で働くことを理想にしている人には、エリア総合職が良いでしょう。あらかじめ、地域の条件を確認しておくことをおすすめします。
モチベーション次第では一般職という選択肢も
モチベーション次第では、一般職という選択肢を取るのも良いでしょう。
一般職は、基本的に転勤がありません。その地域を離れたくないという希望は、一般職でも叶えることができます。総合職と同じような働きを求められるエリア総合職の仕事は、場合によってはハードな面もあるでしょう。バリバリ働いて昇進を目指すことより、落ち着いた環境で無理なく働くことを重視する人には、一般職のほうが向いているかもしれません。
キャリアアドバイザーコメント柴崎 拓也プロフィールをみる
仕事を通じてさまざまな人と出会いたい、知らない場所に行ってもすぐに適応することができる、というタイプの人はエリア総合職だと少し物足りなさを感じてしまうかもしれません。
エリア総合職の魅力は、その職場にいる人や地域の顧客を大切にして長期的な関係を築いていける点です。しかし、デメリットとしてはある程度の達成感を得られたら次のチャレンジをしたい場合でも、簡単に顧客や営業エリアを変えることはできない点です。たくさんの刺激を得たい人には少しじれったく感じてしまう面もあるかもしれません。
どちらがいい、悪いという話ではなくて、自分自身の価値観がどこにあるのかを見つめ直してエリア総合職に向いているタイプかどうかを考えていきましょう。
エリア総合職に多く募集がある業種
就活生
今まで、エリア総合職の募集を見かけたことがありません。どのような業種で募集されているのですか?
キャリア
アドバイザー
全国に支店が存在する銀行などの金融業界では、多くの企業でエリア総合職が導入されています。ほかにも、店舗を全国展開する小売業界の企業や、工場が各地に点在するメーカー、公共交通機関を運営する企業などでも募集していることがあります。
ここからは、特にエリア総合職の募集が多い金融業界企業の一部を紹介します。企業によって条件はさまざまですから、気をつけて調べるようにしてくださいね。
銀行
銀行には、大都市に本店を設ける都市銀行と、地方都市に本店を置く地方銀行があります。全国規模に業務を展開する銀行もあれば、限られた地域のみで営業する銀行もあるということです。その両者において、自社の支店のある地域を区切ってエリア総合職の募集をおこなう銀行が存在します。
企業一覧
保険会社
企業によっては、自宅から通勤可能な範囲内でしか異動がないエリア総合職と、転居の必要はあるものの異動先の地域が限定されるワイドエリア総合職の2種類のエリア総合職を設けているところもあります。社員の希望に合わせて柔軟に制度を変更できる業種と言えそうですね。
企業一覧
証券会社
大手の証券会社では、転居を伴う異動はないとする企業が目立ちます。ただし、募集要項を読み込んでいくと、限られた地域内で「本人の同意を前提として」転居の必要な異動があるとされている場合があります。キャリアを積んでいく中で、転勤を打診された場合にどうするか頭の片隅で考えておくと良いですね。
企業一覧
転居に関しての希望がある場合は、履歴書の特記事項欄に記載する方法もあります。こちらの記事にて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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履歴書の特記事項は、書き方次第でアピールにつながるので有効活用して就活を有利に進めましょう。 この記事では特記事項とは、空欄NGの理由、書くべき内容6選、注意点などをキャリアアドバイザーが解説します。 最後の欄まで丁寧に書いて、内定を勝ち取りましょう。
記事を読む
エリア総合職の選考でライバルに差をつけるポイント
ワークライフバランスの実現しやすいエリア総合職は、近年では人気が高まってきています。エリア総合職を導入している企業が増えてきているとはいえ、採用枠は限られているため狭き門と言えるでしょう。
志望する企業のエリア総合職の内定を獲得するためには、選考でライバルに差をつけていく必要があります。これからお伝えする3つのポイントをおさえて、選考を有利に進めていきましょう。
どれだけ地域貢献の意欲を持っているか
エリア総合職は総合職と同じように、自分で考えて判断を下しながら幅広い仕事をおこないます。そのため、自分が地域に貢献していることを直接的に感じることができるでしょう。責任を持って地域のために働きたいという気持ちを述べることで、仕事への意欲とともに地域への愛着も伝えることができるはずです。
担当業務のスペシャリストを目指す向上心があるか
地域に密着して仕事をするエリア総合職は、さまざまな地域を異動する総合職に比べて、地域特有の情報に詳しくなることができます。長くその地域で生活し、仕事をしているからこそわかることがあるはずです。
それを活かせば、担当業務のスペシャリストを目指すことは可能です。向上心を持って努力しようとする姿勢をアピールしてみましょう。
周囲から信頼を得られる人柄であるかどうか
1つの地域内で長く働くということは、周囲の人たちと円滑にコミュニケーションを取り、良好な関係を築くことが求められます。一緒に仕事をする社員だけでなく、顧客となる地域の人たちからも信頼される人は、地域に欠かせない人材だと評価されそうです。気配りができるという強みがある人は、しっかりと伝えるようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
総合職ではなくエリア総合職を志望する理由や、その中でもライバルと差をつけるためには、その地域への想いを伝えることが非常に大切です。しかし、単に想いを伝えるだけではライバルの多くも同じことを考えているため差別化をすることが難しくなるリスクも考えられます。特に、自分自身が生まれ育ったエリアだから、などの理由は「自分の力ではどうすることもできない」志望理由です。
他の人と差をつけるために、たとえばそのエリアの公共施設に出向いて何かインタビューをしてみる、ボランティア活動に参加をして住民の話を聞いてみる、など主体的に行動をしたエピソードを盛り込めるようにしてみましょう。そうしたエピソードを持っていない、という人でもそのエリアの情報を調べれば何かしらきっかけをつかめるはずです。今からでも積極的にかかわりを持って差別化できるように心がけてください。
エリア総合職の志望動機で盛り込むべきポイント
就活生
エリア総合職の選考に応募することを決めました。志望動機を書こうと思いますが、気をつけるべきポイントはありますか?
キャリア
アドバイザー
エリア総合職の特徴を踏まえてアピールするようにしましょう。地域貢献したいという意欲や、仕事へのモチベーションをうまく伝えてください。
決まった地域で働くのだということを意識して、周りからの信頼を得ながら真面目に仕事をしたいという気持ちを表現できると良いですね。
①地域への貢献意欲
なぜその地域なのかという理由をはっきりと述べると、論理的に話すことができるでしょう。ただ「地元だから」などと伝えるのではなく「地元の〇〇という課題を解決したい」など、具体的であればあるほど真剣に考えていることが伝わりやすくなります。自分ならばどのように貢献できるのかイメージした姿を述べると良いでしょう。
②周囲への気配り
全国規模での転勤がある総合職に比べると、ジョブローテーションがあっても同じ場所で働く期間が長くなるのがエリア総合職です。企業は一緒に働きたいと思える人材を求めていますから、良好な人間関係を構築する力を持っている人が評価されやすくなります。ただし「私は気配りができます」と言うだけでは説得力がありません。根拠となるエピソードを添えてアピールできると良いですね。
気配りをアピールする方法はこちらでも解説しています。
関連記事
思いやりの自己PRで企業が持つ4つの印象|経験別の例文付き
自己PRで思いやりを効果的に伝えるためには、自分なりのエピソードの準備が欠かせません。今回は自己PRで思いやりをアピールする際に必要な準備と、思いやりをアピールする自己PR文の書き方をキャリアアドバイザーが例文とともに紹介していきます。
記事を読む
③仕事への堅実な取り組み姿勢
エリア総合職の仕事は、総合職のように責任の大きなものもあり、また地域への深い理解も必要です。地域と仕事の両方に堅実に向き合おうと思っていると覚悟を述べることで、真剣さや熱意が伝わるでしょう。一般職ではなくエリア総合職を選ぶからには、バリバリ働きたいという気持ちがあることはとても大切になります。
エリア総合職の志望動機の例文5選
それでは、エリア総合職の志望動機の例文を見ていきましょう。
エリア総合職を志望する理由は「地元で働きたい」「1つの場所で腰を据えて仕事がしたい」などさまざまあると思います。ここで紹介する5つの例文を参考にして、自分らしい志望動機を考えてくださいね。
例文①銀行のエリア総合職の志望動機
私は、地域の企業の発展をお金を通して支えたいと思い、御行を志望いたします。私はこの〇〇市で生まれ育ちました。その中で、地域の生活を支える中小企業へ積極的に融資をおこなっているのが御行だと知りました。
私は御行にて、22年間お世話になった恩返しの気持ちを込めて、地域の企業のための金融商品の提案に力を入れたいと思っています。大学時代のカフェでのアルバイト経験で培ったコミュニケーション能力を活かし、顧客に信頼される行員として活躍したいです。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
キャリア
アドバイザー
出身地への愛着がよく伝わってくる志望動機です。アルバイトのエピソードが短く入っていますが、これだけでは具体的にどうやってコミュニケーション能力が身についたのかわかりにくいでしょう。自己PRなどで掘り下げて述べると、さらに良いアピールになるはずですよ。
例文②保険会社のエリア総合職の志望動機
私は、保険商品を提供することで地域の人々に安心を届けたいという強い思いがあり、御社を志望いたします。御社の強みである自動車保険は、鉄道網の発達していない〇〇県においては必要不可欠なものです。特に年齢による保険料の差が少ない御社の保険は、高齢化が進む〇〇県の人々の生活を豊かにするものと考えています。
御社では、社会学部で学んだ知識を活かし、〇〇県の課題を解決できるよう、新たな保険商品の企画にも携わりたいという希望があります。
キャリア
アドバイザー
企業の強みについてよく調べており、同時に地域研究も深くできていることが伝わる志望動機ですね。入社後に自分がやりたいことともうまく結びつけて簡潔に述べられており、熱意の感じられる内容だと言えるでしょう。
例文③証券会社のエリア総合職の志望動機
私は、地域の企業と二人三脚での成長を目指すというビジョンに共感し、御社を志望いたします。私は高校時代、サッカー部で部長を務めました。リーダーとしての経験から、自分が考えたことがチームの成長につながっていく喜びを知りました。
御社では、地域に根ざして働くことで、地元企業に寄り添った提案をしていきたいと思っています。相手の抱える課題を自分ごととして考えられるという強みを活かして、地域の未来に貢献したいです。
キャリア
アドバイザー
他者に寄り添い尽力できるという強みが、サッカー部でのエピソードという根拠によってわかりやすく表現されています。周囲への気配りができることが伝わる良い志望動機ですね。地域の企業と向き合って堅実に働く姿が想像できる内容だと言えるでしょう。
例文④地域への思いを伝える志望動機
私は、大学時代を過ごした地域を観光産業で盛り上げたいという思いがあり、御社の〇〇地方のエリア総合職を志望いたします。
私は地域の神社の祭事の際、運営補助のボランティアをした経験があります。その中で、地域の人々が文化の伝承に不安を抱えていることを知りました。何か私にできることはないかと考えた結果、鉄道事業をおこなう御社にて、地域の魅力を外部に発信したいと考えました。御社の利益と地域の振興を両立する企画を提案し、世の中に貢献したいです。
キャリア
アドバイザー
実体験を通して知った地域の課題の解決に取り組もうとする意志が感じられ、好感の持てる志望動機です。地域への思いが強い人は、企業より地域を優先しがちになります。この例文のように、企業の利益を冷静に考えられる視点があることを示しておきましょう。
例文⑤周囲から信頼される人柄をアピールする志望動機
私は、顧客と深くかかわりながらサービスを提供したいと思い、地域に密着して仕事のできる御社のエリア総合職を志望いたします。私は3年間、パン屋でアルバイトをしてきました。顧客との触れ合いを大切にしようと心がけ、会話を通して読み取ったニーズを店長に伝えるなど工夫して働きました。
その際に評価していただいた信頼関係を構築する力を活かし、地域の人々を長期的に支えていけるサービスを考えて提供していきたいと思います。
キャリア
アドバイザー
短いスパンでの転勤の可能性がある総合職と比べ、長期的に顧客と関係を持つことになるエリア総合職の特徴をしっかりと押さえた志望動機ですね。信頼関係の構築力をアピールするときは、この志望動機のように具体的にどういう行動が取れるのか述べると説得力があるでしょう。
実はハードルが高い! 入社後のエリア総合職から総合職への転換
エリア総合職の選考を受けようと考えている人の中には、入社後に総合職に転換できるのかという疑問を持っている人もいるでしょう。企業によっては、総合職への転換を制度として設けているところもあります。
とはいえ、企業の制度上では総合職への転換が可能でも、実際はハードルが高いのが一般的です。エリア総合職としての仕事で高い成果をあげる必要があったり、試験や面接が設けられていることもあるでしょう。自分が志望する企業がどのような制度を設けているのか、詳しく調べておく必要があります。
エリア総合職で働くメリットを理解して選考に臨もう
この記事では、総合職や一般職との違いを確認しながら、エリア総合職の特徴について解説してきました。転勤をせずに、責任ある仕事に取り組んで活躍できるというエリア総合職のメリットは選考前にしっかりと押さえておきたいところです。
その地域でのプロフェッショナルを目指して、真面目にコツコツと働きたいという熱意がある人には、エリア総合職はぴったりの仕事です。地域への思いを効果的にアピールして、ぜひ内定を勝ち取ってくださいね。
バリバリ働きたいけれど転勤は避けたいと思っている私にとっては、エリア総合職は理想的に思えます。エリア総合職と総合職にはどんな違いがあるのですか?