目次
- 高校時代の話題で作成した自己PRは工夫次第でより継続力をアピールできる
- 自己PRの内容から企業側は人柄を読み取ろうとしている
- 高校時代の話を自己PRで話すのはアリ?
- 基本的には避けた方が無難
- どうしても話したい場合は大学時代とのつながりを意識する
- 高校時代の話題を自己PRで使用する際のリスク
- 高校時代がピークだと判断されやすい
- 情報の鮮度が古いとみなされてしまう場合がある
- 大学時代は主体的に活動をしていないと思われやすい
- 高校時代の話題を自己PRに盛り込むための4つのコツ
- ①不利になりにくい話題を選ぶ
- ➁大学受験など多くの学生が経験する話題は避ける
- ③大学生活でのエピソードにつなげる
- ④継続力をアピールする
- 高校時代の話題をテーマに自己PRを伝える際の4ステップ
- ①結論から話す
- ②根拠となる高校時代のエピソードを話す
- ③エピソードが今につながっていることを伝える
- ④企業の業績に貢献できる再現性があることを提示する
- 高校時代の話題を使用した自己PRのOK・NG例文5選
- OK例文①部活動
- OK例文②ボランティア経験
- OK例文③留学経験
- NG例文①大学受験
- NG例文②体育祭(行事関係)
- 高校時代の話題も話し方次第で評価されやすい内容になる
- 高校時代の話題から工夫した自己PRを作成して選考突破しよう
高校時代の話題で作成した自己PRは工夫次第でより継続力をアピールできる
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活を控えた学生から
「自己PRで高校時代のエピソードを記載しても良いのでしょうか?」
「採用担当者は高校時代のエピソードに対してどんな印象を抱くのでしょうか?」
といった声が寄せられています。就活時の自己PRは大学時代のエピソードを話すのが基本です。それでも高校時代に輝かしい実績があると、大学時代の内容より高校時代のエピソードを記載したくなりますよね。
大切なのは成果より人柄が伝わる内容かどうかです。加えて、適切な話題を選べれば、例外的に高校時代のエピソードを記載しても高評価につながるかもしれません。この記事では、高校時代の話題を自己PRに盛り込むコツや自己PRを伝える際の手順を例文付きで解説します。
自己PRに高校時代の話題を記載したい学生はぜひ参考にしてください。
また高校生活で頑張ったことの回答方法についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて確認してみてくださいね。
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【例文7選】高校生活で頑張ったことを面接で回答する3つのコツ
高校生活で頑張ったことを回答する際は、高校生ならではのエピソードを盛り込むのが効果的です。この記事では企業が高校時代のこと質問する背景や、高校生活で頑張ったことをアピールするための3つをキャリアアドバイザーが解説します。頑張ったこと別の例文もあるので参考にしてくださいね。
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自己PRの内容から企業側は人柄を読み取ろうとしている
企業側が自己PRから何を読み取ろうとしているかがわからない学生も多いのではないでしょうか。自己PRからは人柄を読み取ろうとしている場合が多いです。
中途採用の場合は実績やスキルで業績に貢献できる人材かどうかを判断しますが、新卒の場合は面接の受け答えや学歴などのポテンシャルから判断するしかありません。そこで自己PRに読み取れる人柄に注目されやすいのです。話す内容はもちろん、話し方や態度から人柄を判断して、自社とマッチする人材かをチェックしていますね。
事実、株式会社リクルートキャリアの「就職活動・採用活動に関する振り返り調査データ集
」によると、企業が選考で重視する項目は「人柄」が一位でした。そのため、自己PRではあなたの強みから人柄が伝わる内容に仕上げましょう。
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高校時代の話を自己PRで話すのはアリ?
自己PRの強みとは、現在まで継続的に続く性質をアピールするものです。現在まで継続的に続く内容なら、例外的に高校時代の話題でも自己PRで話しても問題ないでしょう。
実際、高校時代の話題のみを話しても、採用担当者から「大学時代でその強みはどんな場面で活かせましたか?」と深掘りされることが多いですね。そのため、どのみち大学時代のエピソードを話す必要があることは肝に銘じておきましょう。
基本的には避けた方が無難
就活中に問われているのは大学時代の経験であるため、基本的には避けた方が無難であることは確かですね。
採用担当者としては大学時代の経験を聞いたつもりなのに、高校時代の話をされると「質問に適切に答えていない」といった印象を持つかもしれません。
キャリアアドバイザー
どうしても話したい場合は大学時代とのつながりを意識する
就活生
大学では部活動に所属していないけど、高校の部活の話がしたい!
という学生もいますよね。どうしても話したい場合は大学時代とのつながりを意識して話すことが重要です。一見すると高校時代と関係ないエピソードでも発揮した強みが同じなら話に一貫性が出るため、アピールになるでしょう。
キャリアアドバイザー
高校時代の話題はあくまで大学時代を補助するエピソードとして使うのをおすすめします。大学時代の経験を伝える前座的な役割で考えておき、間違っても高校時代のエピソードだけで完結しないようにしましょう。
高校時代の話題を自己PRで使用する際のリスク
高校時代の話題はあくまで例外として使用することを念頭におきましょう。作成する際に工夫が不十分だと採用担当者からマイナスな印象を持たれる可能性があるためです。まずは自己PRを作成する前に、高校時代の話題を使用する際のリスクを把握しておきましょう。
高校時代がピークだと判断されやすい
全国大会出場など輝かしい実績は自己PRで他の学生との差別化を図れるメリットがありますが、高校時代がピークだと判断されやすいリスクがあります。
厳しい練習に耐え抜いた過去があっても、4年前の結果だと考えると過去に縋っているイメージがついてしまうかもしれません。そのため、高校時代がピークだと思われないような話の構成を組み立てる必要があるでしょう。
キャリアアドバイザー
説明会で企業側が「4年前の業績が一番高かった」とだけ開示したら、「今の業績はどうなんだろう?」と感じますよね。高校時代の話題は採用担当者に同様の疑問を抱かせてしまう可能性があります。
情報の鮮度が古いとみなされてしまう場合がある
採用担当者は今現在のあなたが自分の企業に必要となる人材かどうかをチェックしており、高校時代の内容では情報の鮮度が古いとみなされてしまう場合がありますね。
人の価値観や物事の見方は成長するうちに移り変わるものですよね。多感な時期である高校時代と成人後の大学時代では大きく考え方が変わっている学生も多いでしょう。
学生の今の思考・行動パターン・性格などを正確に確認するには大学自体のエピソードが必要になるため、情報が古いと十分なアピールにならないかもしれません。
キャリアアドバイザー
高校時代のエピソードだけを使用してしまうと、自己PRができる場面を逃していることに近いため、とてももったいないですね。
大学時代は主体的に活動をしていないと思われやすい
高校時代のエピソードのみ話すことは「大学時代はダラダラと過ごしたのではないか?」と懸念されやすいリスクもあるでしょう。
大学生活の過ごし方は本人の意思によって選択できるため、主体的な行動により大きな分岐点を迎えるような出来事があった学生もいます。大学時代のことを伝えないということは「アピールできるような行動を起こしていなかった」と判断されかねません。
大学時代に主体的な活動をしていないと思われてしまうと企業の業績に貢献できる可能性が低いと判断され、採用から遠のいてしまう可能性がありますね。
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高校時代の話題を自己PRに盛り込むための4つのコツ
高校時代の話題は基本的に就活で不利になりやすい傾向がありますが、話題の選び方や伝え方次第で高評価につながるような内容に仕上げられます。高校時代の話題を自己PRに盛り込みたい学生は参考にしてみてくださいね。
①不利になりにくい話題を選ぶ
とはいえ、人によっては高校時代の話題しか目立ったアピールができない学生もいるのではないでしょうか。高校時代の内容で自己PRを構築する場合は、不利になりにくい話題選びが鍵になります。
次からはどんなものが不利になりにくい高校時代の話題とされているのかを解説しますね。
今の自分を形成する要素となった話題
今の自分を形成する要素が高校時代にあるなら、自己PRで話す際に説得力が生まれるでしょう。採用担当者に高校時代の内容を話す必要性がないと感じられると、ただ話が冗長になり、評価を下げてしまうかもしれません。
たとえば、「部活でスランプを乗り越えたから、大学時代も粘り強く研究に臨めた」などなら、高校時代のエピソードを語ることに必要性を感じますよね。
今の自分を形成する要素となった話題は説得力を出すために必要な内容になるため、自己PRに盛り込んでも問題ないでしょう。
キャリアアドバイザー
「高校時代の経験があったからこそ、今は〇〇ができている」という流れで伝えれば、根幹となる経験が今の自分を作っていることがわかりやすくなるのでおすすめです。
大学でも継続している話題
部活動など大学でも継続している話題は、継続力や一つのことに打ち込むひたむきさをアピールしやすいので不利になりにくい内容になりますね。
ただ、高校時代との違いを伝えないと、向上心がないと判断されてしまうかもしれません。企業側は将来的に戦力になる人材を欲しているため、入社後の成長が見込めない場合は採用を避けられてしまう可能性があります。
- 高校時代と比べて成長した点
- 取り組む姿勢
- 考え方の変化
上記のような自分なりの視点があれば、漠然と続けていたのではなく、向上心を持って工夫して打ち込んでいたことが伝わる内容になるでしょう。
キャリアアドバイザーコメント柴崎 拓也プロフィールをみる
高校時代に自分の価値観が大きく変わった出来事があり、そのことが今の自分につながっているエピソードをもっている就活生は、自己PRに高校時代のことを盛り込んでも良いでしょう。
支援した就活生の中には、高校時代に観たミュージカルに感動し大学では演劇部に所属したことや、高校時代に祖父が亡くなり形見のペンを譲り受け小説を書くようになったことを自己PRで伝えた人もいました。どちらも高校時代のある出来事をきっかけに行動を起こし何らかの成長体験が得られた内容でしたが、面接官の反応もよかったようで内定を獲得することができました。
また体育会系の企業では、高校時代の部活の話題を好む場合もあるため、受ける企業の特色を踏まえたうえで自己PRをつくると良いでしょう。その際は、今説明したように高校時代の話題から現在の大学生活につなげて話すことをおすすめします。
➁大学受験など多くの学生が経験する話題は避ける
人生で一番努力した経験が大学受験である学生もいるのではないでしょうか。ただ、大学受験のように他の学生も漏れなく経験しているエピソードは避けた方が良いかもしれません。
受験をはじめとしたテストは、どの学生も力を入れることが基本的には当然であり個人の達成感に関わらず、高評価になりにくい傾向があるからです。むしろ、「それ以上に努力した経験がないのでは?」と採用担当者に判断されてしまい、評価を下げられてしまう可能性もあります。
自己PRの話題を探すためには自己分析をするのがおすすめです。効率的な自己分析の方法について知りたい学生は以下の記事も参考にしてみてください。
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自己分析ノートの活用術を伝授! 基本の作り方から徹底解説
自己分析をするときはノートを活用すると、しっかり整理できるので就活の成功につながりますよ。 この記事では自己分析に効果的な自分史の作り方やノートの活用方法をキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、分析により自分の強み・弱みや適性を把握してくださいね。
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③大学生活でのエピソードにつなげる
エピソードが高校時代で完結していると、前述した通り、高校時代がピークだと思われたり、大学では主体的に行動していなかったと判断されたりしてしまう可能性があります。
ただ、エピソードの始まりが高校時代でも、現在も継続している内容なら好印象になる可能性が高いですね。
たとえば、
就活生
野球部の主将として部員の異変に気づけていた。
で終わるのではなく、
就活生
野球部の経験のおかげで、ボランティアでも輪には入れない児童にすぐに気づけた!
など高校時代の経験が今に活きていることを伝えてみるのをおすすめします。
就活で最もアピールできるのは大学時代の話題のため、高校時代からの大学時代の話題のつながりがはっきりとわかるように仕上げましょう。
④継続力をアピールする
継続力を強みにした内容だけではなく、それ以外の話題でアピールする場合でも継続力はアピールできますね。継続力をアピールするコツは物事を続けた時間や年数を数値で表すことです。
たとえば、「ピアノを続けている」より「ピアノを10年間続けている」と定量的に伝えるだけでも、継続力は伝わりますよね。可能であれば継続できた理由を明確化しておきましょう。漠然と続けていたのでは評価の対象にはなりにくいでしょう。
数字を使ってアピールできれば、別の話題でも継続力があると印象付けられます。継続力は業界、企業を問わずに評価されやすい強みです。ぜひ高校時代のエピソードを起点に伝えてみてはどうでしょうか。
キャリアアドバイザー
継続力は意志の強さを示す能力です。自発的な意思がなければ説得力がなくなってしまうため、自発的に取り組んでいたことをアピールしておきましょう。
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自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
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高校時代の話題をテーマに自己PRを伝える際の4ステップ
高校時代の話題をテーマにした自己PRを作成する際、伝える順番やフォーカスするポイントが間違っていると、採用担当者の印象に残りにくくなってしまうかもしれません。印象的な内容に仕上げるためにも、高校時代の話題をテーマに自己PRを伝える際の4つのステップを覚えておきましょう。
①結論から話す
最初に「私の強みは〇〇です」とアピールポイントを伝えましょう。先にエピソードを書いてしまうと文章が冗長になり、伝えたいことがわかりにくくなるかもしれません。
自分の強みを先に述べることで、端的にどんな人なのかが伝わったり、話の内容がスッと入ってきやすくなったりしますね。
たとえば、「私の強みは継続力です。高校時代のサッカー部では〜」のように、結論を最初に伝えましょう。根拠となる高校時代のエピソードに持ってくると伝えたいことが、明確になるのでおすすめです。
自己PRの書き出しについて詳しく知りたい学生はこちらの記事も参考にしてみてください。
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②根拠となる高校時代のエピソードを話す
書き出しの内容に説得力を持たせるために、高校時代のエピソードで根拠を示しましょう。実際に強みを発揮したエピソードを挙げないと、学生と強みを紐づけることができず、人柄が想像しにくいです。
抽象的な内容ではなく、「高校時代は陸上部の長距離部門のリーダーとして、メニューを考えていた」などシーンが思い描けるようなエピソードを伝えるのをおすすめします。強みに説得力が生まれて、人柄を想像しやすくなるでしょう。
実績より人柄にフォーカスして伝える
インターハイ出場など輝かしい実績から高校時代のエピソードを選定した学生もいるのではないでしょうか。ただ、収めた実績を伝えてもあなたの人柄は伝わりません。人柄にフォーカスして伝えるには、具体的にどんな問題意識を持ち、物事へ取り組んだのかを提示することをおすすめします。
たとえば、「必要かどうか疑問を持った練習メニューがあれば、コーチに説明をしてもらい、最短距離で上達する方法を吟味していた」などでしょう。このように具体的に物事への取り組み方がわかるエピソードなら、どんな考え方をする人なのかが伝わりやすいですよね。
あなたの人柄をわかってもらうために、物事の取り組み方を工夫して伝えてみましょう。
企業が求める人物像に近い内容にしよう
企業が求める人物像と近い内容だと採用される可能性が高くなりますね。たとえば、主にノルマの厳しい営業部に配属される企業では、運動部の経験での粘り強く練習に取り組んだエピソードは評価されやすいです。
優れた学生でも企業の求める人物像とマッチしないと判断されてしまうと、不採用になりかねません。そこで企業が求める人物像を把握しておきましょう。会社の新卒採用ページでは求める人物像が記載されており、どんな人材を求めているのかを学生側に明示してくれていますよ。
キャリアアドバイザー
ただ、新卒採用ページの求める人物像は学生を集めるための企業のブランディングに基づいて作成されたもののため、本当に必要とされている人材とズレている場合があります。そのため、補足として実際の現場で働いているOB・OGに話を聞きに行くことをおすすめします。
③エピソードが今につながっていることを伝える
前述した通り、基本的に自己PRでは大学時代の話を求められています。そこで大学時代につながるようにエピソードを構築してみてくださいね。
ただ、「エピソードをつなげるのは難易度が高そう」と思う学生もいるのではないでしょうか。エピソードをつなげる方法は話の始まりは高校時代にして、終着点を大学時代の経験にするだけです。
・部活動の主将として得た経験が今のバイトリーダーとして指示出しに役立っている
・留学経験により多様性を重んじた考え方が身につき、話し合いで折衷案を提示できるようになった
このようにエピソードをつなげて、高校時代の努力が一過性ではないことをアピールしましょう。
④企業の業績に貢献できる再現性があることを提示する
自己PRで長所をアピールするだけではなく、「強みを活かして御社にこのように貢献したい」と伝えてみましょう。入社後に活躍できる採用するメリットがある人材だと採用担当者に提示できます。
たとえば、「部活動のメニュー作りで培った計画性を活かして御社のプロジェクトを牽引し、御社の業績に貢献したい」などがベターでしょう。実際に働いている姿がイメージでき、採用担当者が学生の能力が企業の採用ニーズにマッチしているかを確かめやすくなります。
自己PRの締めの文章について詳細に知りたい学生はこちらの記事も参考にしてみてください。
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キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
高校時代をネタとして選ぶ際は、自分目線ではなく他者目線で評価されやすい話題を選ぶようにしましょう。自分目線で「人生の中で一番がんばったから」「時間をかけたから」といった理由だけで選んでしまうと、相手には伝わりづらい場合が多くあります。
面接の相手は、学生と違って社会経験を積んだ大人の人です。たとえば、学生同士の会話で高校時代に成績が優秀だったことを話題に出すと「すごい」と高評価を得られるでしょう。しかし、社会経験が豊富な面接官が相手だと「塾に通わせてもらったのかな」といった、親や環境の良さなどを勝手に想像され、本人の努力が伝わりづらい場合があります。
面接官は「大学生という自由に使える時間がたくさんあった中で、この人はどのようなエピソードをもっているか」に関心があります。そんな中で自己PRで高校時代のことを用いる際は、一方通行の思いだけではなく、質問の意図や「面接官がどのように評価するか」まで考えて作成するようにしてくださいね。
高校時代の話題を使用した自己PRのOK・NG例文5選
高校時代の話題を使用した自己PRのOK・NG例文を5つ用意しました。OK例文は前述した手順を網羅しているので、ぜひ参考にしてみてください。
OK例文①部活動
私の強みは計画力です。高校時代は陸上部に所属しており、長距離部門のパートリーダーを任されていました。コーチと一緒にメニューを考えて、効率的に駅伝メンバーのタイムが早くなる方法を模索していました。今は居酒屋のアルバイトリーダーとしてシフト管理を任されており、店が効率良く回るように考えています。部活動のメニュー作りで培った計画性を活かして御社のプロジェクトを牽引し、御社の業績に貢献したいです。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
キャリアアドバイザー
高校時代のエピソードが今の生活に活かせている例文でした。主体的な行動にフォーカスしているので、人柄が採用担当者に伝わるのではないでしょうか。
OK例文②ボランティア経験
私の強みは観察力です。私は高校から7年間児童ボランティアの団体に所属しています。高校時代からいじめられている児童を発見するなど児童の変化によく気づく方でした。今は一人遊びに夢中になっている児童がいる場合は積極的に声をかけて、予防策を打つようにしています。実際、児童が大縄跳びが苦手な児童が学校で仲間外れにされていたことがありました。そこで私は大縄のコツを調べて、練習に付き合いました。結果的に児童は大縄が飛べるようになり、クラスの友人とも和解したそうです。ボランティア経験で培った観察力を活かして、顧客の潜在ニーズを読み取り、御社の業績に貢献したいです。
キャリアアドバイザー
今の継続している活動なので高評価につながりやすいですね。高校時代と比べて成長した点
・取り組む姿勢が入っているので漠然と続けていないことがわかりました。加えて、所属年数を定量的に伝えることで、継続力をアピールできていますね。
OK例文③留学経験
私の強みは柔軟性です。私は高校時代にアメリカに留学していました。自由を尊重する国民性に触れたことにより、以前より多様性の考えが身につきました。大学時代に参加した長期のインターンでは、最終発表の前まで意見を曲げない2人の学生がいました。そこで私は2人の意見と他の班員の意見を尊重した折衷案を取り、メンバーに納得してもらえました。結果的に発表でトップの成果を納めることができました。留学経験で培った柔軟性を活かして、イレギュラーな顧客対応もこなし、御社の業績に貢献したいです。
キャリアアドバイザー
今の自分を形成する要素となった話題なので不利になりにくいでしょう。根拠となるエピソードから物事へ取り組む姿勢がわかりやすい内容でしたね。
NG例文①大学受験
私の強みは粘り強さです。私は大学受験の際に2回浪人しています。しかし、自分で立てた目標を曲げては今後の人生でも逃げ癖がついてしまうと思い、チャレンジし続けました。何度も過去問に向き合った結果、受かった年には偏差値を10以上上げることに成功しています。受験で培った粘り強さを活かして、役立つ商品を開発できるように試行錯誤し、業績に貢献したいです。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
キャリアアドバイザー
大前提として誰しもが通る大学受験はあまりアピールになりません。また、偏差値を上げる行動ではなく、結果にフォーカスしているため、人柄が伝わりにくいですね。採用する際の判断材料になりにくい自己PRかもしれません。
NG例文②体育祭(行事関係)
私の強みはスケジュール管理です。私は高校時代、体育祭実行委員長を務めていました。体育祭をゴールとして逆算してスケジュールを組み、進捗に遅れがないように他の学生に指示を出していました。結果的に体育祭は無事に開催でき、例年にないほどの盛り上がりを見せました。体育祭実行委員長の経験で培ったスケジュール管理能力を活かして、プロジェクトの進捗を管理し、業績に貢献したいです。
キャリアアドバイザー
行事関係は高校時代がピークだと思われてしまう内容ですね。また、高校時代の経験に終始するのでなく、今にその経験が活きていることをアピールした方が良いでしょう。
キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる
「OK例文」に共通しているのは、高校時代から大学時代までのストーリーに一貫性があること、また人間性が魅力的にアピールできている点でしょう。過去と現在の2つのシーンについて述べていますが、現在の大学生活でどのように活かされているのかが具体的に表現されているため、面接官から高評価を得るでしょう。
面接官は就活生の「過去」と「現在」を知り、入社後の「未来」をイメージします。性格や価値観、成長意欲や人とのかかわり方など、就活生一人一人の人間性を吟味して、社風や任せたい仕事にマッチングするかどうかを見るはずです。
そのため、自己PRで高校時代のことを盛り込む場合、高校、大学、入社後といった3つ視点につながりをもたせることができるかを考えるとよいでしょう。自分のアピールポイントが入社後もどのように活かせるのかを面接官にイメージさせることができれば 面接官の納得感も大きくなり高評価を得やすくなるはずです。
高校時代の話題も話し方次第で評価されやすい内容になる
就活生
高校時代のエピソードしかなく、仕方なく自己PRとして記載しました……。
キャリアアドバイザー
高校時代のエピソードでも工夫して自信をもって話せば大丈夫ですよ。
高校時代のエピソードしか自信が持てない学生もいるのではないでしょうか。前述した話し方や話題も選び方を工夫すれば、採用担当者から高評価を得られる可能性は十分にあります。高校時代のアピールしかないと自信が無さそうに話す方が評価を下げてしまうかもしれません。自己PR作成の最善を尽くしたのならば、後は自信を持って伝えましょう。
高校時代の話題から工夫した自己PRを作成して選考突破しよう
基本的に高校時代の話題は避けるべきですが、話題の選び方や伝え方によっては他の学生と差別化できる自己PRになる可能性があります。高校時代のエピソードだけを伝えるのではなく、今につながる自己PRを作成して選考突破を目指しましょう。
大学時代より高校時代の自分に自信を持っていると思われてしまうリスクもありますね。