履歴書の資格欄を正しく書くには|優先度や書くことがない人の記入例

この記事のアドバイザー
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吉川 智也
大学卒業後、2010年にマイナビに入社。300社以上の採用支援をしてきた経験をもとに、各大… 続きを読む
コラムの目次
履歴書の資格欄には書き方のマナーがある
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から
「履歴書の資格欄はどうやって書けばいいんですか?」
「履歴書の資格も評価に入ってるんですよね?」
という声を多く聞きます。
履歴書の資格欄を記入する場合、きちんとマナーを守って書く必要があります。なぜマナーを守る必要があるのかというと、面接官にしっかり読んでもらうためです。適当に書かれた履歴書ときれいに体裁が整った履歴書が目の前にあったら、後者を読みたいと思いませんか?
面接官は、数十枚から数百枚の履歴書に目を通す必要があります。ルールを無視した乱雑な履歴書は時間をかけて見ようとは思わないのです。履歴書の資格欄は日付と資格名で成り立っているので、この2箇所を埋めれば完成します。マナーの内容自体は簡単なので、すぐに実践できます。
この記事では、マナー以外にも面接官が資格欄で見ていることや、評価されるためのコツについてご紹介していきます。
面接官が履歴書の資格欄で見ていること

これまで取った資格が、必ず仕事に活かせるとは限らないですよね。それに、資格を1つも持っていない就活生も多いです。募集要項に必須の資格が書かれていない場合は、なおさら資格を書く必要性がわからなくなるものです。面接官は「何の資格を持っているのか」ももちろん見ていますが、それ以外にも見ていることがあります。
①学生時代頑張ったこと
採用担当者は、履歴書の資格欄で学生時代頑張ったことを見ています。資格は自動的に取れるものではなく努力が必要です。資格を持っている人は、目標に向かって努力した経験があるのではないでしょうか。採用担当者は、この努力した過程を評価します。難易度が高い資格が評価されるのはこのためです。ただ単に「〇〇を持っているからすごい」ではなく、目標を達成する力や努力の過程を評価しています。
②ポテンシャル
新卒採用はポテンシャル採用と呼ばれています。日本の人事部によると「ポテンシャル採用とは、潜在能力を重視した選考により、今後、大きな成長が期待できる人材を採用することです。」とあります。つまり、学生時代に取得した資格から向上心や成長意欲を見ているのです。
マイナビの2020年卒マイナビ企業新卒採用予定調査によると、面接時に特に注視する項目では「素直さや伸びしろ等の成長可能性」が43.1%と3番目に高く、面接官が重要視していることがわかります。
履歴書の資格欄の基本マナー

では、履歴書の資格欄を埋める際におさえておきたいマナーについて見ていきましょう。上記でもお伝えしたように、資格欄は「日付」と「資格名」で構成されます。これらのマナーにをそれぞれおさえることで、面接官が見やすくなるだけでなく、信ぴょう性も高められます。
①履歴書全体で年表記を西暦か元号で統一する
履歴書には年月日を書く場所がいくつかありますが、そのすべてで西暦(例:2019年)か元号(例:令和元年)で統一しましょう。表現の仕方がバラバラだと見にくく、いつ取得した資格なのかがすぐにわかりません。
②資格名は正式名称で書く
資格には「運転免許」や「漢検」、「英検」などがありますが、このまま履歴書に書くのはNGです。これらは略称であり、正式名称ではありません。履歴書は企業に提出する正式な応募書類なので、正しい名称で記入しましょう。
- 自動車免許:普通自動車第一種運転免許(AT限定)
- 英検:実用英語技能検定
- 漢検:日本漢字能力検定
- MOS:Microsoft Office Specialist
- 宅建:宅地建物取引士
- 秘書検定:秘書技能検定
- 日商簿記:日商簿記検定試験、日本商工会議所簿記検定試験
- FP:○級ファイナンシャル・プランニング技能士
③ 資格名の隣に合格/取得と書く
資格名だけでなく、隣に「合格」または「取得」と記入しましょう。2つの書き分けは以下のようにしましょう。
- 合格証が交付される資格
- 免許が交付される資格
英検や漢検は「合格」、運転免許証は「取得」になりますね。認定証が交付されるTOEICは「取得」になります。
④最後に「以上」と記入する
資格を書き終えたら、最後に「以上」と記入します。これは、書き漏れがないことを伝えるためです。「以上」の記載がないと「途中で終わっているのかな?」と面接官に思われてしまいます。資格を持っておらず、「特になし」と書く場合も同様です。
履歴書に記入する資格の種類や優先度
履歴書に記入する資格は、何でもいいわけではありません。資格の選び方も大切になってくるので、優先すべき資格や書かない方がいい資格について知っておきましょう。
①志望企業や職種に関係のある資格を優先する
資格をいくつか持っている場合は、志望する企業や職種に関係の深い資格を優先しましょう。例えば、経理志望であれば簿記検定やビジネス検定を優先して記入します。英語が必要な企業であれば、TOEICや英検を優先してアピールしましょう。
②もっとも高い級を記入する

履歴書の資格欄には、もっとも高い級だけを記入すれば問題ありません。例えば、簿記検定の3級、2級、1級を取得している場合、1級だけの記入でOKです。ここで級についての注意点なのですが、レベルの低い資格は書かないようにしてください。例えば、漢検3級は中学校卒業程度の難易度なので、「その程度は身についていて当たり前」と思われる可能性が高いです。
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資格を持っていない場合の書き方
資格を持っていなくても、履歴書の資格欄を空欄にするのはNGです。空欄だと、書き忘れや書き漏れだと思われてしまいます。これでは履歴書に不備があることになってしまうのです。履歴書は空欄のないよう埋めることが理想的なので、資格を持っていなくても何かしらの文言を記入する必要があります。
①「特になし」でOK

資格を持っていない場合は、無理に書こうとせずに「特になし」で問題ありません。資格を持っていないのに持っていると嘘をつくのはNGです。資格はアピールのひとつに過ぎないので、持っていないからと言って不安になる必要はありませんよ。
仕事に関係のない資格は趣味・特技欄に記入する
仕事に活かせる実用性の高い資格を持っていないからと言って、関係のない資格を記入するのはおすすめしません。仕事に関係のない資格は、趣味・特技欄に記入しましょう。例えば、アロマテラピー検定や世界遺産検定などの資格が該当します。面接官との会話のネタにもなり得るので、趣味・特技欄になら書くことをおすすめします。
キャリアアドバイザーコメント
吉川 智也プロフィール
結論から言いますと、嘘は記載してはいけません。リスクとしては経歴詐称になりますので、最悪のケースでは懲戒解雇になる恐れがあります。面接時などでも履歴書に沿って質問をしていきます。そのため、実際に経験したことがないことを、イメージで話していくことになりますので、深堀をされていくことで、面接官にばれる可能性があります。
仮にその場でばれなかったとしても、入社手続き時や就労中にいずればれます。ばれた場合はその人の信用も落ちてしまいますので、嘘の記載は避けましょう。採用されることがゴールではなく、その先も人生は続いて行くので、自分の個性で勝負していきましょう!
②勉強中や取得予定の資格があれば記入する

資格はまだ取得できていないけど、勉強中や結果待ちの就活生もいるのではないでしょうか。そのような時は、資格欄に記入して問題ありません。むしろ、向上心をアピールするためにも書くべきです。試験の結果を待っている場合は「資格名+取得予定」、勉強中の場合は「資格名+勉強中」と書きましょう。
こちらの記事では、履歴書の長所欄の書き方を解説してます。例文や、書く内容が思いつかない時の対処法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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履歴書の資格欄はマナーを守った書き方をしよう
履歴書の資格欄は日付と資格名で構成されるので、この2箇所を正しいマナーで記入する必要があります。マナーを守らず書くと乱雑な印象になり、面接官からきちんと読んでもらえなくなる可能性が高いです。また、書き方以外にも記入する資格の種類や順番なども工夫しましょう。
仕事に関連が深く難易度の高い資格を優先すると、効果的にアピールできます。反対に仕事に関係がなくレベルが低い資格は、マイナスの印象を与える可能性が高いです。また、運転免許を持っている場合は必ず書きましょう。運転免許は志望する職種に直接関係なくても必要となることがあります。
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キャリアアドバイザーコメント
吉川 智也プロフィール
資格の記載に関しては、記載できるボーダーラインがある程度設定されております。資格を保有しているのはとてもいいピールになります。努力をして目に見える結果として残していますし、すごくポジティブで成長意欲なども感じらます。
ですが、一定の基準値に満たないものを記載してしまうとマイナスになる場合があります。実際に他の学生さんとの比較や、まだまだ伸びしろがあるなどの理由から記載する場合は、一定の水準まであるものを記載することが好ましいです。