目次
- 住宅業界の動向や向いている人を知って志望動機を書こう
- まずは住宅業界の全体像を知ろう
- 住宅業界は不動産業界の一部
- 住宅業界の業態について
- 住宅業界の仕事には何がある?
- 設計
- 施工管理
- 営業
- 知っておくべき住宅業界の動向
- 国内の市場規模は減少傾向
- 戸建て住宅の注目度が高まっている
- 他業種からの参入が増えている
- 海外進出が加速している
- 高付加価値住宅の需要が増加している
- 住宅業界に向いている人の特徴
- 目標意識が高くプレッシャーに強い人
- スケジュール管理の得意な人
- コミュニケーションが得意な人
- 住宅業界に向いていない人の特徴
- 相手より自分の意見を優先する人
- 失敗をひきずってしまう人
- 住宅業界への就職に有利な資格はある?
- 宅地建物取引士(宅建)
- ファイナンシャルプランナー(FP)
- 建築士
- 4ステップで簡単! 住宅業界の志望動機の書き方
- ①住宅業界を志望する理由を明確にする
- ➁なぜその企業を選んだのかを明確にする
- ③住宅業界で活かせる強みを書く
- ④住宅業界で成し遂げたい目標や展望を述べる
- 住宅業界の志望動機例文
- 例文①
- 例文②
- 例文③
- 例文④
- 例文⑤
- 住宅業界を目指すなら念入りに業界研究をしよう
住宅業界の動向や向いている人を知って志望動機を書こう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、
「住宅業界に就職するためのポイントが知りたいです」
「住宅業界の志望動機はどう書けばいいですか?」
といった相談を受けることがあります。住宅業界は生活に密着したものを扱い需要がなくならないことから、学生から高い人気を誇っています。そのため、住宅業界に就職するなら業界全体を把握したうえで説得力のある志望動機を書く必要があるでしょう。
この記事では、住宅業界の動向や向いている人の特徴、志望動機を書くときのポイントについて詳しく解説していきます。これらを知ることで、住宅業界への理解が深まり選考突破につながるでしょう。
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まずは住宅業界の全体像を知ろう
住宅業界の仕事や動向を知る前に、まずは住宅業界の全体像を確認しておきましょう。広い視野で住宅業界を見ることで、役割や関連業界なども理解できます。そうすることで、企業選びのヒントを得られ深みのある志望動機を書けるようになりますよ。
住宅業界は不動産業界の一部
住宅業界の立ち位置を理解するために、まずは不動産業界について説明します。不動産業界とは、土地や建物にかかわる業界のこと。住宅やビル、商業施設といった建物の開発や管理、土地の売買などをおこなうことで収益を得るビジネスモデルです。
住宅業界はそんな不動産業の一部であり、主に一戸建て住宅や賃貸住宅の設計や施工、販売を手がけています。加えて、既存顧客と長期的な関係を築くために引き渡し後のメンテナンスやリフォームなどもおこないます。
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住宅業界の業態について
次に住宅業界にある業態について説明します。住宅業界には以下のような企業が存在します。
- ハウスメーカー
- 工務店
- デベロッパー
- ゼネコン
- 建築設計事務所
ハウスメーカーは一戸建て住宅などの住宅を建設し販売する企業です。全国展開している企業も多く、CMで目にすることも多いでしょう。工務店はハウスメーカーよりも地域密着型で柔軟な対応ができるのが特徴です。ハウスメーカーやデベロッパーなどが受注した住宅の施工を請け負うこともあります。
デベロッパーやゼネコンは、ハウスメーカーよりも大規模な建物を扱う企業です。住宅に関しては大規模な宅地開発やマンションなどを手掛けます。建築設計事務所では住宅のデザインや仕様など設計をおこないます。設計後の施工は工務店などに依頼することが多いです。
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住宅業界の志望動機は、ツールを使えば自動で作成できます
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住宅業界の仕事には何がある?
住宅業界はさまざま職種の人がかかわり合って成り立っています。住宅業界で働きたいなら、どんな仕事があるのかを理解しておくべきでしょう。ここでは、住宅業界にある主な職種を3つ解説します。
設計
設計とは、消費者のニーズや市場動向などを踏まえ具体的なデザインや仕様を作成していく仕事です。見た目のデザインだけでなく安全性や機能性、土地の地質も考慮しながら、正確に図面に落とし込むことが求められます。
また、作成した図面を営業職とともに住宅購入希望者に提案したり工事の進捗状況を確認したりするのも設計の仕事です。専門職でありながら、現場の作業員や購入者とも長くコミュニケーションをとっていく必要があります。
なお、設計をおこなうには専門知識や資格が必要です。そのため、新卒採用では建築系や機械系、電気系学部の出身者を対象としている場合が多いです。
施工管理
施工管理とは、設計図をもとに住宅を建てていく過程で図面通りに作業がおこなわれているか、スケジュール通りに進行しているかなどを管理する仕事です。現場の作業員や大工への指示のほか、着工前の資材調達や購入者への説明、設備会社とのやりとりなども担当します。要は、設計図を実現化し購入者へ引き渡すまでの全体監督のような役割です。
住宅の建築には長い時間を要し複数業者がかかわっているため、全体の段取りを把握しながら細やかな対応をすることが求められるでしょう。なお、施工管理も設計と同様に専門知識が必要となるため、建築系学部の出身者が多いです。
営業
住宅業界の営業職は、展示場での接客や企画提案が主な仕事です。新規顧客のライフプランに合った提案をおこなったり資料を提示したりと、住宅の魅力を最大限にアピールし売り上げにつなげます。
一般商社の営業職との違いは、すでに開発済みのものを売り込むのではなく、購入者のニーズをくみ取って販売につなげること。住宅は人生の中でも大きな買いものなので、購入者がどのような住宅を望んでいるのかを丁寧に聞き取らなければなりません。
そのため、営業職の中でも住宅業界は特に高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。
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知っておくべき住宅業界の動向
業界を深く知るためには、その業界の現状や課題、トレンドなども押さえておく必要があります。では、住宅業界にはどのような課題やトレンドがあるのでしょうか。ここでは、住宅業界の動向について詳しく解説します。
国内の市場規模は減少傾向
現在日本では少子高齢化や人口減少が問題となっており、住宅業界もその影響を受けています。国土交通省の建築着工統計調査報告によると、新設住宅の着工件数は平成28年以降減少傾向にあることが分かります。
世帯数が減少しているため新しく住宅を建てたいという需要も減少しているのです。そのため、大手住宅メーカーでは大型施設や高層ビルなどの非住宅分野への事業展開も進められています。
また、昨今では住宅数が世帯数を上回り空き家が増加しています。こうした社会的背景から今後は空き家や中古住宅を活用したビジネス展開も必要となっていくでしょう。
戸建て住宅の注目度が高まっている
新築需要が減少傾向をたどる一方で、都市部の人口集中により首都圏のマンション価格が高騰し、戸建て住宅の注目度が高まっています。マンション価格が高騰しすぎているため、戸建ての方が割安と考えマンションから戸建てに需要が流れているのです。
これには、家族構成の変化や感染症予防への意識の高まり、テレワークの普及による通勤圏の拡大なども関係していると考えられます。
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しかし、少子高齢化にともなう人口減少により新築需要そのものが激増する可能性は低いです。そのため、個々のニーズに合った住宅作りにより他社との差別化を図っていくことが重要となるでしょう。
他業種からの参入が増えている
昨今の住宅業界では、他業種からの参入も活発化していています。たとえばトヨタホームやパナソニックホームズ、ヤマダホームズなどはその代表例です。
これらの企業は住宅の販売から施工申込までを自分たちでおこない、施工は提携先の住宅メーカーに任せています。独自の技術や販売網を活かしたビジネス展開といえますね。異業種参入によって、新規顧客の獲得や潜在需要の発掘など住宅業界活性化のきっかけとなることが期待されています。
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また、逆に住宅メーカーが電気ビジネスなどに新規参入する例もあります。この場合住宅と電力供給ビジネスを同時におこなえるため、安定した需要が見込めるというメリットがあります。
海外進出が加速している
人口減少により需要が減少傾向にある住宅業界では、収益源を増やすために各社が海外進出に力を入れています。たとえば大和ハウスはアメリカやオーストラリア、東南アジアに進出、積水ハウスはアメリカやオーストラリア、中国、シンガポールに進出しました。
戸建てはもちろん、マンションや賃貸事業、都市開発など幅広く展開しているのが特徴です。現地の需要や気候、技法などの状況を踏まえたビジネスが求められています。
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住宅業界の海外進出は今後も加速していくと予想されます。そのため、希望職種によっては外国語や文化的知識を持っていると就活で評価される可能性が高いでしょう。
高付加価値住宅の需要が増加している
市場規模の縮小を受けて昨今の住宅業界では、個々のニーズに合わせた高付加価値住宅が注目されています。
たとえば、新型コロナウイルスの影響を受けて、テレワーク部屋付き住宅や扉の開閉自動化、自動の手洗い場など感染対策を重視した住宅が売り出されています。また、高齢化や核家族化により高齢者向けのバリアフリー住宅の需要も高まっています。省エネや耐震性、耐火性を売りにした住宅も少なくありません。
キャリア
アドバイザー
今後住宅業界は、人口減少により長期的な需要の増加は見込めないのが実情です。そのため、いかに個々のニーズを満たす価値をつけていくかが重要となるでしょう。住宅業界に就職するなら、こうした新しい価値の企画・提案に携わる可能性もあります。
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・志望動機がなかなか思い浮かばない人
住宅業界に向いている人の特徴
住宅業界を目指すなら、志望動機を考える前にどんな人が求められるのかを把握しておきましょう。そうでなければ、選考の序盤で落ちてしまったりミスマッチを感じて早期退職につながったりする可能性があります。
では、住宅業界に向いている人とはどんな人なのでしょうか。
目標意識が高くプレッシャーに強い人
住宅業界は結果主義の風土が強い業界です。個人やグループ、支店で成約件数などのノルマが設定され、達成できなければ上司から厳しい指導をされることもあります。また、職種によっては土日が最も忙しく休みを取りづらいことも。ストレスやプレッシャーを感じやすい仕事なので、精神的にタフな人が向いているでしょう。
ただし、住宅はほかの商品と違って簡単に売れるものではなく、毎月コンスタントに結果を出せるとは限りません。そのため、高い目標意識を持ちながらも物事を楽観的に捉えられる鈍感力も必要となるでしょう。
スケジュール管理の得意な人
住宅を作り販売していくためには、購入者はもちろん設計担当や職人、設備業者など多くの人とかかわりながら仕事を進めなければなりません。それぞれに都合やスケジュールがあるので、納期や打ち合わせの日程から逆算して予定を組み立てていくことが大切です。
そのため、普段から計画的に物事を進められる人や複数の物事をうまく並行できる人が向いているでしょう。逆に、自分のペースで仕事を進めたい人やひとつの仕事に集中したい人は苦労する可能性が高いです。
また、スケジュール管理をするうえでは効率の良さも大切です。効率化を意識し要領よく日程を調整する能力も求められるでしょう。
コミュニケーションが得意な人
前述したように、住宅業界は多くの人とかかわりながら仕事を進めていく業界です。銀行や取引先など幅広い業種の人とも長期的に付き合っていく必要があるため、コミュニケーションが得意な人は向いているといえるでしょう。
また、住宅は一生に一度の大きな買いものです。人によって理想の住宅や価値観は異なるため、個別にヒアリングをして要望をうまく聞き出さなければなりません。コミュニケーション能力というと会話力をイメージする人も多いかもしれませんが、住宅業界では相手を尊重し傾聴する能力が特に重要です。
住宅業界に向いていない人の特徴
次に、住宅業界に向いていない人の特徴を紹介します。このような特徴がある人は、選考時にマイナスな評価を受ける可能性があるので注意しましょう。ただし、これに当てはまるからといって住宅業界に就職できないということはないので、あくまでも企業選びや選考対策のヒントとして理解してくださいね。
相手より自分の意見を優先する人
住宅を作るうえでの主役はあくまで購入者であり、住宅業界で働く人はそのサポ—トをする立場です。また、途中で購入者の意見が変わってプランをやり直さなければならないことも少なくありません。そのため、自分の都合や価値観を優先したい性格の人はあまり向いていないでしょう。
よくあるのが、ノルマを達成するために無理に成約をすすめてしまったり、想定外のことに腹を立てたりするケースです。自分の意見を押し付けてしまう姿勢では、良い住宅を提供することはできません。住宅業界では高い目標意識を持ちながらも相手の意見を尊重できる柔軟さのある人の方が向いているでしょう。
失敗をひきずってしまう人
住宅業界の仕事では、自社でコントロールできないことや想定外のことも多く、よかれと思ってしたことでも失敗してしまうことがあります。また、先程説明したように住宅はそう簡単に売れるものではないため、毎月ノルマを達成できるとは限りません。要するに、住宅業界では優秀な人であっても失敗や困難は付きものだということです。
そのため、失敗をひきずり落ち込んでしまう人ややる気を失ってしまう人は住宅業界にはあまり向いていないかもしれません。失敗を受け入れるストレス耐性やそこから前向きに取り組んでいく切り替えの早さがない人は苦労する可能性が高いです。
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住宅業界への就職に有利な資格はある?
住宅業界に就職するには必ず資格が要るわけではありません。しかし、実際に仕事をするうえでは専門知識や資格が求められる場面も多く、持っていると有利になる資格もあります。
そこで次に、住宅業界への就職に有利な資格を3つ紹介します。ただし、「資格があれば就職できる」とは限らないので、あくまでも選択肢を広げるのに役立つものとして理解してくださいね。
宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士(宅建)とは、土地や建物の売買、賃貸の斡旋などをする際に役立つ国家資格です。不動産の取引をする際は、不当な契約を結んでしまうと思わぬトラブルに発展することがあります。そんなことがないよう、契約時に重要事項を説明するのが宅地建物取引士の主な仕事です。
宅建を取るには、「宅建試験」と呼ばれる年に1回おこなわれる試験に合格しなければなりません。合格率は例年15~18%と難易度がやや高めなので、合格するには専門的な勉強が必要です。しかし、受験資格はなく誰でも受けられるので学生で取得することも可能です。
住宅業界には宅建を持っている人にしかできない仕事もあるため、持っておくと選考時に評価されるでしょう。
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナー(FP)とは、税金や住宅ローン、資産運用などお金にかかわる全般のアドバイスができる資格です。住宅業界では、銀行からの借り入れや保険、税金などお金関係のサポートもしなければならないので、持っておくと選考時のアピール材料になります。
FPの資格には国家資格のFP技能士(3〜1級)、民間資格のAFP・CFPがあります。この中でもFP技能士3級はファイナンシャルプランナーの入門資格であり誰でも受験できるので、興味がある人はまずFP技能士3級から挑戦してみましょう。
建築士
建築士とは、建物の設計や工事管理をおこなう際に必要な国家資格です。資格には1級、2級、木造の3種類があり、それぞれできる業務範囲が定められています。
住宅業界の中でも設計や建築部門で働きたい人は保有しておくと就職時に役立つでしょう。
営業系の部署であれば建築士の資格を求められることは少ないですが、専門的な知識が必要になる場面もあるので持っておいて損はありません。
建築士の資格を取るためには、学歴や実務経験などの条件をクリアしたうえで試験に合格しなければなりません。受験資格があり難易度も高い資格なので、大学で建築や土木を学んでいる人におすすめです。
キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
紹介した資格以外にも住宅業界で活かせる資格にはインテリアコーディネーターもあります。インテリアコーディネーターは、オフィスや店舗・商業施設をどのような空間にするのか色や素材、デザインなど組み合わせコーディネートをおこないます。
難易度が高いと言われていますが、半年程度の独学で取得ができるとも言われているため学生でも受験できますよ。就職先としてはハウスメーカーや工務店、建築設計事務所で活躍できます。
資格取得が就職活動に必ず役立つとは限らないので注意
ここまで読むと資格取得に興味が出るかもしれませんが、直接的に内定獲得へつながらない可能性もあるので注意が必要です。新卒採用では実務経験ではなく学生時代に取り組んだことなどが重視されますよね。そのため、資格の勉強に時間をかけすぎずインターンシップや選考対策を優先して取り組むようにしましょう。
4ステップで簡単! 住宅業界の志望動機の書き方
住宅業界に就職するなら、採用担当者を納得させられる志望動機を書く必要があります。「興味を持ったきっかけを書けば良いのでは?」と思うかもしれませんが、それだけでは他の学生に埋もれてしまうでしょう。相手に響く志望動機を書くためには、次の4つのポイントを押さえるようにしてくださいね。
志望動機が書けないときの対処法が知りたい人はこちらも読んでくださいね。
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志望動機が書けない時の対処法|上手に書くポイントと例文もご紹介
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①住宅業界を志望する理由を明確にする
志望動機でまず大切なのは、「なぜ住宅業界なのか?」について考えを深めておくことです。というのも、ここをあいまいにしてしまうと「他の業界でもいいんじゃないの?」「業界研究不足だ」と思われる可能性が高いからです。
よくあるのが、「建物を通して人の生活を豊かにしたい」といった抽象的な表現だけでまとめた志望動機。建物を扱いたいのであれば、ゼネコンやデベロッパー、設備会社でも良いのではということになってしまいます。
そのため、不動産業界の中でもなぜ住宅業界なのかを明記しましょう。業界の動向や課題を絡めて伝えられると説得力が増すのでおすすめですよ。
➁なぜその企業を選んだのかを明確にする
住宅業界を志望する理由を書いたら、次は住宅業界の中でもなぜその企業を選んだのかを書きましょう。
ひとくちに住宅業界といっても、企業によって事業方針や強み、社風などの特徴は異なります。たとえば、住宅メーカーの中には自社で土地取得から建設までを一貫しておこなう企業もあれば、一部を外部に委託する企業もあります。また、住宅業界でありながら農業や電力など他分野に進出している企業もあります。
このように同じ住宅業界でも事業内容や経営方針は異なるので、その点を意識して志望動機を作成しましょう。そうすれば「企業研究がしっかりできている」「志望度が高い」と良い評価を得られますよ。
③住宅業界で活かせる強みを書く
志望動機は「ここで働きたい」という熱意だけでなく、企業にとってのメリットを伝えることも大切です。というのも、企業は自社のファンではなく一緒に働く仲間を求めているからです。そのため、自分の強みを住宅業界の仕事でどう活かせるのかも伝えるようにしましょう。
たとえば、コミュニケーション能力やチャレンジ精神、負けず嫌いといった自身の性格が住宅業界での仕事に合っていることをアピールしても良いです。大学で学んだことや資格でもかまいません。強みを他人と比べる必要はないので、自分の中で得意だと思うことを仕事につなげてみてくださいね。
④住宅業界で成し遂げたい目標や展望を述べる
業界や企業を選んだ理由と併せて、住宅業界で成し遂げたい目標や展望についても言及しましょう。入社後の目標や展望を伝えることで、採用担当者は実際にあなたが働く姿をイメージできます。その姿が企業の採用方針と合致していれば、興味を持ってもらえる可能性が高いでしょう。
たとえば、入社後にどのように仕事に取り組みたいか、住宅業界の何を変えたいか、社会にどんな価値を提供したいかなどを明確に伝えられると良いですね。あまりに現実離れした目標を書くと「企業研究をしていない」と思われるので、業界動向や企業特徴をしっかり調べておきましょう。
キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる
抽象的な表現がNGということを説明しましたが、それでも具体的に志望動機をまとめられていない人が多いので注意が必要です。住宅業界は業界内のハウスメーカーやディベロッパーなどとの差別化が難しいため、経験を具体的に伝えることで志望度の高さがアピールできますよ。
NG例の具体例では「私は歴史や文化が共存するまちづくりに携わり、日本文化の伝承を実現したく貴社を志望します。ドキュメンタリー番組で日本文化を若者へ伝えることができていないことを知り問題意識を感じました」が挙げられます。マスメディアの影響だけでは、志望度が高いのかどうか判断できないですよね。
一方、エピソードを交えて「日本文化を発信するメディアのインターンへ参加したときに、取材で伝統的な建築物が減少している問題に直面しました。メディアで発信はしているものの影響力が弱く、フォーム事業をおこなっている貴社で日本文化の発展に貢献していきます」と書くと、実体験から高い志望度が感じられますよね。
具体的なエピソードの有無で印象が大きく変わってしまうため、例文も参考にして具体的な経験を交えた志望動機を作成するようにしましょう。
住宅業界の志望動機例文
ここまで、住宅業界の特徴や志望動機のポイントについて解説してきました。これらを踏まえて、住宅業界の志望動機の例文を紹介します。これから志望動機を書く人は例文を参考に自分なりにアレンジしてくださいね。
例文①
私が住宅業界を志望するのは、住宅を通して人の悩みや困難を解決したいという夢を実現したいからです。その中でも貴社を選んだのはバリアフリーや見守り機能、省エネなどの高付加価値住宅に注力している点に惹かれたからです。
昨今では高齢者のみで生活する世帯や核家族で子育てをする世帯が増加しており、それにより生活に困難を抱えている人も少なくないと感じています。貴社はこうした問題にも積極的に取り組んでいるので、自分の将来のビジョンにマッチするのではないかと考えました。
入社したら、家族構成やライフスタイルの変化に対応した住まいの提案ができるよう尽力したいと思います。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
例文②
私は昔から住宅作りに興味があったので、大学では建築学を専攻しています。将来は大学で学んだ知識や宅建の資格を活かして安全性の高い住宅を作りたいと考えているため、住宅業界を志望しました。
その中でも貴社を選んだのは、耐震性・耐火性において業界トップクラスの技術を持っている点に惹かれたからです。やるからにはトップを目指したいので、世界一安全な住宅を作るには貴社が最も適しているのではないかと考えました。また、年齢関係なく意見を出し合える社風にも魅力を感じています。入社後は、さらに勉強をして専門性を深め設計のプロフェッショナルとして活躍したいです。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
例文③
私が貴社を志望するのは、負けず嫌いな性格が住宅業界の営業職に合っていると考えたからです。
私はテレアポのアルバイトをしているのですが、最初は自分が話すことに精一杯でなかなかノルマを達成できませんでした。しかし、顧客の声色から年齢や雰囲気などを読み取り相手の話を聞くことに重点を置いた結果、どんどんアポを取れるようになりました。この経験から、自分で試行錯誤して目標を達成する喜びを感じました。
貴社は結果にも対応の質にもこだわるという営業方針なので、自信の負けず嫌いな性格が活かせると思います。入社後は同僚や先輩社員に負けないよう目標に向かって努力し続けたいです。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
営業職の志望動機の書き方について詳しく知りたい人はこちらも読んでくださいね。
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競争が激しい営業職は志望動機の差別化が重要|アピールのコツも解説
営業職は競争が厳しいので、具体性と意欲をアピールした志望動機で差別化を図ることが重要です。 この記事では営業職の志望動機の書き方や例文、アピールになる4つのスキルなどをキャリアアドバイザーが解説します。 動画も参考にぜひ自分なりの志望動機を作ってみてくださいね。
記事を読む
例文④
私は「人生で一番大きな買いものを一番幸せな買いものにしたい」と考え貴社を志望しました。
以前私は住宅販売に対して「利益を優先した営業をする」「結果主義」というイメージを持っていました。しかし、貴社のインターンで社員の方から「住宅は他の商品と違って簡単には売れない。だからこそ、こちらの利益よりも顧客の幸せを優先すべきだ」という話を聞き、深く感銘を受けました。
貴社の事業方針は自分の住宅販売への価値観に合致すると感じたので、「ここで働きたい」と強く思っています。入社したら、結果を大切にしながらも顧客ファーストで住宅の魅力を伝えていきたいです。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
例文⑤
私が貴社を志望するのは、古民家再生や空き家活用の事業にかかわりたいと思ったからです。
私の夢は生まれ育った地域に貢献することです。私の地元である〇〇市は過疎化が進んでおり、空き家やシャッター通り化した商店街が残っています。このような状況を改善しもう一度地元を活性化したいと考えています。
貴社は中古住宅や地域創生にも注力しているため、私のやりたい仕事にマッチするのではないかと考えました。入社したら、地元の方と密にコミュニケーションを取りながら古民家や空き家の再生事業に取り組みたいです。
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住宅業界を目指すなら念入りに業界研究をしよう
住宅業界は生活に密着した住まいを扱うことから、学生からも高い人気を誇っています。そのため、選考を勝ち抜くためには念入りに業界研究をして質の高い志望動機を書くことが大切です。
また、結果主義でストレス耐性も求められる業界なので、自分の強みをアピールしどのように貢献できるかを伝えることも必要です。
今回紹介した内容を参考に業界理解を深め、ポイントを押さえた志望動機で内定獲得を目指しましょう。
キャリアアドバイザーコメント石川 愛プロフィールをみる
住宅を営業・販売するためには、認知してもらうためにマーケティング戦略が必要になりますよね。従来のような新聞広告はもちろんポータルサイトへの掲載や、インターネットの有料広告の出稿もおこないます。このようにしてブランドの認知や他社との差別化を図っていますよ。
研究開発職は、建築の可能性を広げる新素材の開発をおこなっています。環境意識の高まりによって低炭素の素材や、地震対策・火災対策に適した素材の開発職も住宅業界では欠かせない仕事の1つです。
また企業経営を支えるために、採用育成を担当する人事担当や経理担当、総務担当など他業界で活躍している職種も住宅業界では活躍の場が用意されています。
マーケティングや事務職は住宅業界特有ではないため認知している学生が少ないですが、入社後の社内キャリアの選択肢として志望動機で伝えられるとより高い志望度がアピールできますよ。そのため、他の職種とあわせて調べておくようにしましょう。