映画業界に就職するには? 仕事内容や魅力・志望動機も例文付きで解説

この記事のアドバイザー

目次

  1. 人気の映画業界は狭き門!
  2. 映画業界のビジネスモデル
  3. 映画業界は3つの業態で成り立っている
  4. 映画業界の現状
  5. 新型コロナウイルスの影響で収入が減少
  6. 業績回復に時間がかかる
  7. 映画業界の将来性
  8. 動画配信サービスの充実
  9. 上映方法の変更で新しいサービスを模索
  10. 映画業界の仕事内容
  11. 映画製作
  12. 映画配給
  13. 映画館運営
  14. 映画業界の魅力
  15. 多くの人を動かす作品に製作から携われる
  16. 大きな金額を動かす仕事ができる
  17. チームで一つの作品を作る楽しさがある
  18. 製作を通してさまざまな人と出会える
  19. 映画業界に向いている人の特徴
  20. 人とかかわるのが好きな人
  21. タイムスケジュールを組める人
  22. 映画業界のTOP企業
  23. 東宝
  24. 東映
  25. 松竹
  26. 東北新社
  27. 東映アニメーション
  28. AOI TYO Holdings
  29. 映画業界の選考で差をつけるポイント
  30. アルバイトやインターンシップに参加する
  31. どの業界で何職で働きたいかを明確にする
  32. これまでに観た映画の情報をまとめて選考に備える
  33. 志望動機を作る時のポイント
  34. ビジネスの観点での志望動機を作る
  35. なぜ映画業界か・なぜその会社かを明確にする
  36. 採用担当者の印象に残る内容や書き方にする
  37. 映画業界の志望動機例文
  38. 映画製作制作
  39. 映画配給
  40. 映画館運営
  41. インパクトのある志望動機で映画業界の就活を有利に進めよう!

人気の映画業界は狭き門!

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、

「映画業界の今後の動向や業界の課題が知りたいです」
「映画業界を志望しているのですが、就職するために何をしたら良いですか」

といった質問を受けます。映画業界は倍率の高い業界なので、採用担当者にインパクトを与えるアピールができるかどうかが内定獲得の決め手になるでしょう。

この記事では、映画業界の業務内容から企業のタイプなど業界全体の知識をお伝えします。記事を読むことで映画業界を志望する学生が取り組むべきことや、面接対策のポイントもわかります。ぜひ、映画業界について深く理解し、就活を成功させてくださいね。

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映画業界のビジネスモデル

映画業界のビジネスモデルを大まかに説明すると、「映画を作る」「映画を宣伝する」「映画を上映する」という流れです。

アパレル業界のビジネスモデルと同様で、メーカーが作った洋服を、卸売業者が店舗に仲介し、各店舗で販売するとイメージするとわかりやすいしょう。

収入のベースとなるのは興行収入で、興行収入は入場料金×入場者数で求められます。そこから、各関連会社が取り分を受け取り、取り分の比率は作品によって異なります。

映画業界は3つの業態で成り立っている

映画が視聴者に届くまでの流れ

映画業界内には「製作」「配給」「興行」の3つの業態があります。製作は映画を作り、配給は映画の公開調整や買い付けなどを、興行は映画館の運営をおこないます。映画が公開されるまでには複数の企業のかかわりが必要になるのです。

業態が異なれば具体的な仕事内容にも違いが生まれます。映画業界を志望するなら、それぞれの業態について理解を深め、自分の希望職種や企業を見つけることが大切です

逆に業務内容について理解していないと選考を通過することは難しいです。仮に採用されたとしても想像していた内容とのギャップがあり、長く働き続けられないかもしれません。

「製作」「配給」「興行」の3つの業態について解説するので、それぞれの業務内容を正しく理解していきましょう。

製作

製作会社はその名前の通り、映画の撮影から編集までの、プロデュース業務を担当します。映画のターゲット層・シナリオ・キャスト・製作時期・公開範囲などを決めるため、映画業界にとって欠かせない存在です。

シナリオ作成では、自社でシナリオライターを雇っている場合もあれば、外部に発注する場合もあります。映画撮影のスタッフや機材も必要で、それぞれ専門性が高いのが特徴です。

近年の邦画では、映画会社・テレビ放送局・広告代理店・出版社などが合同で出資して製作委員会を組み、投資回収のリスク分散を図っています

配給

映画の買い付けと映画を全国に配る役割を担うのが配給会社です。映画製作会社と映画館との橋渡しをおこなっています。ただ買い付けて配るだけでなく、その映画をヒットさせるための宣伝を考えるのも配給会社の役割です。

映画の買い付けでは流行や世間のニーズ、映画の内容を考慮して、映画が売れるかどうかを見極めるセンスや知識が求められます。

また、映画のターゲット層に合わせてテレビCMやSNSなどを組み合わせたプロモーションもおこなうので、マーケティングの知識も必要になるでしょう

興行

映画館で映画を上映したり、上映スケジュールの決定、劇場内の物販を担当したりするのが興行会社です。「TOHOシネマズ」や「ワーナー・マイカル・シネマズ」、「ユナイテッド・シネマ」など、身近な映画館として親しみがある方も多いでしょう。

興行会社は劇場の運営やプロモーション、物販販売、営業など職種も幅広いです。映画業界の中では、一般客と接する機会が多い業態です。近年では、映画の上映以外にも音楽ライブや舞台中継のライブビューイングをおこなう映画館も増えています

映画業界の現状

映画業界の現状について、他の業界との比較で見てみましょう。2021年映画業界の業界規模は5,868億円で全190業界の中146位と低めです。成長率は-6.5%(164位/190業界)、利益率は-0.5%(147位/190業界)と前年比減になっています。

映画業界の収入は、映画を上映することで得られる興行収入なので、入場者数の増減がダイレクトに影響します。2020年以降は新型コロナウイルス感染症拡大の影響が業界全体に響きました。

新型コロナウイルスの影響で収入が減少

2017年から2019年にかけてはヒット作に恵まれ、興行収入が増加傾向でした。しかし、2020年から2021年の映画業界大手3社(東宝・東映・松竹)の決算は全社そろって大幅な減少に転じています。売上高では東宝が前年比-27.0%減の1,919億円、松竹が46.2%減の524億円と、映画業界は新型コロナウイルス感染症拡大の大きな影響を受けた業界といえるでしょう。

2020年以降、各地の映画館が休館したり、入場制限をおこなったりしたことで、入場者数が減少したことが大きな要因です。また、上映中の飲食の提供を停止するなど、入場者1人あたりの収益が減ったことも減収の理由になります。

業績回復に時間がかかる

コロナウイルス感染拡大により劇場から視聴者の足が遠のく中でも、2020年10月に公開された「劇場版 鬼滅の刃無限列車編」が日本歴代興行収入ランキング歴代1位を獲得し、大きな話題を集めました。一方で、大半の映画は公開の延期を余儀なくされ、厳しい状況に陥っていたのは事実です。

2021年は、映画館の休館はなく興行収入が0になることはありませんでしたが、緊急事態宣言の影響を受けて、引き続き営業時間の短縮や座席数の制限をしながらの営業でした。

コロナ禍で消費者の要求が変化し、映画館の大きなスクリーンで観るよりも自宅で配信を観る方が良いという考えが広がった影響もあります。2022年の正月の興行収入は好調なスタートでしたが、業績が回復するまでには時間がかかるでしょう。

映画業界の将来性

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就活生

コロナの影響でかなり厳しい現状ですが、今後も減少傾向が続いていくのでしょうか?

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キャリア
アドバイザー

確かに、業績が回復するまでには時間がかかりますが、映画業界も新しい方向性を模索していますよ。

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就活生

具体的にはどのような取り組みになりますか?

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キャリア
アドバイザー

動画配信サービスを充実させたり、新しい上映方法を取り入れたりといったことが挙げられますね。

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就活生

落ち込んだ分を取り戻すための工夫がされているんですね。

今後の映画業界の方向性を知っておくことで、自己PRで伝えるべきポイントもはっきりしていきますよ。

動画配信サービスの充実

劇場公開のタイミングで動画配信サービスでの関連作品の視聴数が増える傾向にあります。動画配信サービスを充実させることは、映画の興行収入増加につながるため、各映画会社は映画配信サービスにも力を入れています。

コロナ以前からNetflixやAmazon Prime Videoといった動画配信サービスは活用されていましたが、コロナで映画館で映画を見れなくなった時期が、さらに動画配信サービスでの映画鑑賞に拍車をかけました。

今後は、映画=映画館でしか見れないものではなく、自宅で自由度高くリラックスして視聴する良さと映画館の大画面で視聴する良さを相互作用させた取り組みが広がっていくでしょう

上映方法の変更で新しいサービスを模索

3D映画を視聴した経験がある方もいるかもしれませんが、現在ではさらに4Dまで上映方法の選択肢が広がっています。音響システムやスクリーンなど新しいサービスを映画館で楽しめるのです。

新しい上映方法には次のようなものがあります。

  • IMAX:2基のプロジェクターで上映し、輝度が2倍
  • TCX:TOHOシネマズ独自のラージスクリーン
  • ドルビーアトモス:壁面のサラウンドスピーカーと天井のスピーカーで臨場感のあるサウンド
  • MX4D:シートが揺れるという動きや、風が吹いたり光が点滅したりといった特殊効果
  • SCREEN X:正面のスクリーンに加え、左右の壁面にも映写

自宅では味わえない映画館ならではの体験ができるサービスです。上映方式によって通常料金に鑑賞料金がプラスされるため、1人当たりの入場料がアップするというメリットもあります

劇場とストリーミング配信の同時公開

アメリカでは映画館で約90日間の独占先行上映をしてから、動画配信サービスを始めるという慣例がありました。しかし、コロナ禍で映画館での鑑賞が難しくなった際に「実写版 ムーラン」が動画配信サービスのみで上映をしたことを皮きりに、変化が見られました。

2021年にワーナー・ブラザースは、すべての映画作品を映画館とHBOマックスで同時公開したのです。劇場とストリーミング配信の同時公開の流れは日本でも見られ、今後の劇場公開のリリース戦略は進化していくでしょう

吉川 智也

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情報に流されて悲観しすぎないようにしましょう

映画を始めとするエンタテインメント業界は、残念ながら世の中の情勢に左右されやすい一面があります。しかし、情報の鮮度に左右されてしまうということはその分新たな発想ができるということでもあります。たとえば前例踏襲で業務を進めたり、「ルールはルールだから」という理由で業界の習わしが決まっていると、もちろんメリットもありますが何かが起きたときに柔軟に対応することが難しいというリスクも潜んでいます。

その点、映画業界は常にリスクを打ち破れるよう、様々な角度から業界を盛り上げる施策を考えたり、世の中にまだない新たな価値を提供したりして世の中をリードしていくこともできるかもしれません。ただ時代に流されて悲観しすぎるのではなく、だからこそまだまだたくさんの可能性が秘めている業界であると捉えましょう。

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映画業界の仕事内容

映画業界は「製作」「配給」「興行」の3つの業態があることから、映画に関係した仕事の選択肢は広いです。しかし、選択肢が幅広い分、映画だけに限らず広く映像関係の仕事を取り扱っており、その中の一部として映画関係の仕事を位置付けている企業もあります。

企業によって、業務の範囲は異なるので、志望企業がどのくらいの割合で映画を専門に扱っているのかを確認しましょう。

また、映画業界の職種は専門性が求められるものも多いです。どのような職種があるのか、全体を把握して自分に合った仕事を見つけましょう。

映画製作

映画製作をおこなう企業としては「映画製作プロダクション」や「映像ソフトメーカー」が挙げられます。映画製作プロダクションは映画を専門として製作するので、その分求められるスキルも高くなるのです。

映像ソフトメーカーは映画の撮影に限らず、映画のDVD化などを担当することもあります。どちらの企業も、もともと就職難易度の高い映画業界の中でも最も難しい部類です。

製作現場を取り仕切るプロデューサーや各スタッフに指示を出すディレクター、カメラマンや音響・照明スタッフなどの技術職など、それぞれ専門性の高い職種です。映画製作の流れや映画に関する知識を学生のうちから身に付ける必要があります

プロデューサー

プロデューサーは映画製作のトップといえる存在です。具体的な仕事内容は次の4つです。

  • 企画の立案
  • スポンサーからの資金調達
  • 製作の進行管理・予算管理
  • PR戦略の作成

映像作品がヒットするかどうかはプロデューサーの腕次第とも言え、責任の重い職種です。主にビジネス面の全体責任者で、世の中のニーズをつかんで作品の全体にかかわる計画を立てる力や、スケジュール通りに進行が進んでいるか全体を見通す力が求められます

ディレクター

ディレクターは映画監督と呼ばれることもあり、撮影現場の指揮を取り決定権をもって製作を統括する役割です。キャスティングや構成、カメラワークや演技指導など、リーダーシップを発揮して製作現場を取り仕切ります。

プロデューサーと協働して映画の企画からかかわることもありますし、プロデューサーからの指名を受けて、作成された企画を映像化することもあります。

クリエイティブな視点で作品と向き合い、スタッフやキャストの良さを活かしながら「何を」「どのように」撮影するかを常に考える役割です

製作担当

製作担当は、映画を撮影するための予算管理や出納処理をおこないます。撮影をするロケ地を確保したり、撮影現場でのスタッフの食事や宿泊場所を手配したりと、映画を撮影するために必要な金銭的な処理を担当します。

映画プロデューサーの企画を実現するための予算管理をになっている、縁の下の力持ちといったポジションです。現場でのさまざまな実務の中から優先順位を立てて同時進行できる管理能力や、周りを取りまとめる視野の広さが求められます

製作担当として経験を積んでから、映画プロデューサーになるというキャリアプランもあります。

編集技師

カメラマンが撮影した映像をつなぎ合わせたり、加工したりして、映画のリズムや構成、ニュアンスを作っていくのが編集技師の役割です。

映像の編集次第で作品を見たときの印象が大きく変わるため、映画の世界においても編集技師は重要なポジションとされています。そのため、実際に編集した作品を見ながら監督と打ち合わせをして編集を進めていきます。

最近では合成処理をする映画が増えており、合成部とやり取りをするのも編集技師の仕事です。編集が終わった映像に録音部が音楽や効果音を入れ、バランスを取りながら完成試写をつくっていきます。

映画配給

配給会社は映画業界の中では映画製作会社に次いで就職難易度が高い企業といえます。映画は製作するだけでは多くの人の目に触れることはありません。配給会社は流通ルートに乗せるという映画を公開するための大切な役割を担っています。

映画の買い付けや宣伝などをおこなうので、映画と密接に関係しながら仕事をしたい方に向いている職種が多いです。

売れる映画や素晴らしい映画を見つける審美眼や先見性、関係各社と交渉するコミュニケーション能力、話題作を効果的に宣伝するためのマーケティング能力など、さまざまな能力が必要な会社といえるでしょう

配給会社の主な仕事内容である「買い付け」「ブッキング」「宣伝」について紹介します。

買い付け

文字通り、映画を買い付けるのが「買い付け」の仕事内容です。ここでいう「映画を買う」とは、正確には映画の権利を買うことを指します。映画館で上映する権利、DVDなどの作品にする権利、テレビで放送する権利などを購入するのです。

ヒットしそうな映画を見つけるために、事前の情報収集をおこない、あらゆる映画情報の中から多くの人から人気を集めそうな映画を見つけます。時代の流れやニーズを先読みするセンスが必要な仕事といえるでしょう

また、日本だけではなく海外の作品を買い付けることもあり、語学力も必要になります。

ブッキング

ブッキングは興行会社の上映スケジュールを押さえる仕事です。映画館にはチェーン展開している全国規模のものから、ミニシアターと呼ばれる小さな映画館などさまざまあります。買い付けた作品に合わせて、どの映画館で上映するのかを決めていきます。

上映する映画館の数が多ければ多いほど、多くの興行収入を得られるビジネスモデルです。たくさんの人に入場してもらうための地道な努力をする職種なのです。

映画のターゲット層や同時期に上映される映画との兼ね合いを考えて、予定を組み立てる力や交渉力が求められるでしょう

宣伝

映画のポスターや予告編CM、雑誌やSNSを活用した販促やプロモーションをおこなうのが宣伝の役割です。キャストの舞台挨拶や海外からの出演者を招いた記者会見も宣伝の仕事の一部です。近年ではSNSを活用した宣伝も広がっています。

他にも、人気アイドルやミュージシャンによる主題歌のタイアップなど、宣伝方法は多様なので、どのような宣伝方法を選ぶのかが腕の見せどころです。アイデア次第でいくらでも可能性を広げられる職種です。多くの人に映画を知ってもらうことで、映画の収益アップに貢献しています。

映画のターゲット層に響く媒体を選んで、適切にプロモーションをする必要があり、マーケティングの知識が求められます

映画館運営

興行会社がおこなっているのが映画館の運営です。上映するためのシアターの整備が主な仕事内容で、作品を多くの人に届ける環境づくりをしています。仕事内容としては映画館の案内や清掃、グッズ販売などです。映画館でよく見かけるのでイメージがしやすいでしょう。

これまで紹介した製作会社や配給会社に比べると就職しやすく、特に資格をもっていない方でも映画にかかわれます。直接、映画を見に来た人とかかわれる仕事が多いので、接客業に興味がある方に向いているでしょう。

ボックス担当

映画館の入り口で、チケットの販売をおこないます。上映時間の案内や、空いている座席の案内、ときには電話対応をすることもあります。

以前はすべてチケットカウンターでの販売でしたが、現在では自動券売機を設置する映画館も増えています。機械の扱いに戸惑っている方への案内や混雑緩和のための呼びかけをおこない、スムーズにチケットを購入できるように促すことも仕事の一つです

フロア担当

フロア担当は仕事内容が多岐にわたり、映画館のほとんどの業務をおこなっています。具体的な仕事内容は次の通りです。

  • 案内業務
  • フードやドリンクの販売
  • グッズの販売
  • フライヤー(チラシ)の整理・ポスター掲示
  • シアターの清掃業務
  • 夜の閉館作業

入場者が映画館に来てから帰るまで、快適に過ごせるように細部にわたって映画館全体にかかわる仕事をおこなっています。

コロナウイルスの影響もあり、快適で安全に映画鑑賞をおこなえるように徹底的な管理が求められています。特に上映直前は入場者を速やかに案内するために、確実で素早い対応が求められるでしょう

映写担当

映画を上映するための映像や音声、機械の調整をおこなうのが映写担当です。もともとはフィルムを用いていましたが、近年ではデジタルで上映する映画の管理をしています。

決められた上映開始時間にきちんと映画が流れるようにスケジュールを作成し、実際に上映できているかを上映開始、上映中、上映終了時に確認します。

映写担当がミスをすると映画がきちんと上映できないので、責任重大な仕事です。トラブルがおこらないように、映像の知識、音響の知識、設備や機材に対する知識を身に付ける必要があります

長尾 美慧

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身近なものにたとえて自分に合う仕事を想像してみよう

ここまで見てきた通り、映画業界には一言では表すことができないほどたくさんの仕事があります。自分に合う仕事を見つけるためには、少し遠回りに見えるかもしれませんがそれぞれの仕事で必要だと思うスキルを自分なりに書き出してみてください。

書き出したら、次に自分が行ってきた身近な集団行動を思い出してみてください。たとえばサークルで新入生歓迎会を行ったときには、集客、当日の司会、会計など様々な役回りがあるはずです。それぞれの役回りで必要なスキルを書いて、始めに書いた映画業界で必要なスキルと照らし合わせてみると、「集客で必要なスキルは映画業界の〇〇の仕事と同じだ」など発見があるでしょう。身近なものにたとえることができればどの役割が向いているかも考えやすいはずです。もちろん正解はありませんが、わからないまま進めるよりもイメージできると思います。

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映画業界の魅力

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就活生

映画業界は業界規模は大きくないものの志望する学生が多いですよね? 映画業界ならではの魅力にはどのようなものがあるのでしょうか?

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アドバイザー

自分がかかわった映画がたくさんの人を楽しませるというエンターテインメント性の高さがその魅力といえます。

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就活生

確かに、自分がかかわった作品を大画面のスクリーンで観るのはうれしいでしょうね。

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アドバイザー

そうですね。もしも、自分のかかわった作品がヒットしたら、喜びでいっぱいになるでしょう。

映画業界ならではの魅力について、解説していきます。

多くの人を動かす作品に製作から携われる

映画業界の醍醐味は、多くの人の心を動かす作品にかかわれることでしょう。かかわり方は製作や買い付けなどさまざまありますが、映画を観た人に大きな影響を与えることがあります

ときには、物事の考え方や行動を変えるきっかけになる場合もあり、ネット上で自分がかかわった映画の評判を見ることも多くなるでしょう。自分が手がけた作品が世に出て脚光を浴びる感動にやりがいを感じるはずです。

一昔前は、映画を観るには映画館に行く必要がありましたが、今は動画配信サービスを活用して、自宅でも映画が楽しめるようになりました。その分、かかわった映画を見てもらう機会が増えたことになります。また、上映方式を工夫して今まで以上のエンターテインメント性があるのも仕事の魅力でしょう。

大きな金額を動かす仕事ができる

映画は制作をするのにも買い付けをするにも大きなお金が動きます。たとえば、スタジオジブリの「かぐや姫の物語」では、総製作費50億円という多額の予算が組まれました。また、配給会社は映画製作会社とも興行会社とも交渉をしており、このときに動く金額も大きいです。

また、映画の宣伝には、出演者や監督の取材やCM広告など、多様な宣伝方法を取ります。宣伝にかかる費用もしっかりと予算が組まれるため、1つの映画で大きな金額を動かすやりがいを感じられるでしょう

チームで一つの作品を作る楽しさがある

映画は、ディレクターやキャストなど、さまざまな人がかかわり合って、1人では作れない大規模なプロジェクトとして製作されます。そして、それを配給する会社や興行会社との連携があって上映されます。

一つの作品が上映されるまでに、数多くの人の協力があるのです。映画業界では、多くのスタッフと連携してチームで一つの作品を創り上げる楽しさが味わえるでしょう。

ときには、当初の計画通り進まずに、ハラハラと落ち着かないこともあるかもしれません。しかし、同じ映画にかかわる人と力を合わせながら、ピンチを乗り越えて作品が上映されたときの喜びは格別なものになります

製作を通してさまざまな人と出会える

チームで映画を製作し、上映するため、仕事を通してさまざまな人との出会いがあるのも映画業界の魅力です。憧れていた映画監督や、好きな芸能人などと会えることもあります。

また、広告代理店やメディア関係者など、他業界の人とのやり取りもおこなえるので、キャリアを積み重ねることで人脈を広げられるでしょう。映画業界はクリエイティブな人も多いので、自分とは違う考え方の人と出会い刺激を受けられます

多くの人との出会いの機会があることに、やりがいや楽しみを見つけられるでしょう。

辻 華菜子

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映画がすきな気持ちを隠す必要がないのも大きな魅力

映画業界を志望する人の中には、元々映画がすきな人もいるのではないでしょうか。中には少しマニアックな映画がすきだけれども周囲で話せる友達がいない、と肩身が狭い思いをしたことがある人もいるかもしれません。

映画業界で働くと、当然ですが映画やその他エンタテイメント情報に詳しい人とたくさん出会うことができます。そのため、自分のすきなことを堂々と発信できたり、それがきっかけで次の仕事に繋げられたりすることもあるでしょう。

もちろんビジネスの場なのでプライベートと混同しすぎることはいけません。しかし、すきなことを仕事にして自分らしく生き生きと働ける可能性もある点は、映画業界の大きな魅力と言えます。

映画業界に向いている人の特徴

映画業界に向いているのは次のような特徴がある人です。

  • 人とかかわるのが好きな人
  • タイムスケジュールを組める人

映画業界は、華やかでやりがいのある仕事ですが、多くの人とかかわりあいながら自分の役割を果たす必要があります。

自分だけで仕事を勝手に進めてしまい、計画を実行できないようでは、チームとして機能せず、ヒットする映画を作るのは難しいです。人との連携を密に取れて、目標を達成するための計画を考え実行できる力のある人なら、映画業界で力を発揮できるでしょう。

人とかかわるのが好きな人

1本の映画を製作するだけでも、プロデューサーや監督、キャストや脚本家、カメラや音響、ヘアメイクなどのさまざまな人とのかかわりがあります。

さらに、映画の宣伝をするメディア関係者、グッズを作成するための製作会社、映画館で働くスタッフなど、映画業界で働く際にかかわる人を挙げたらきりがないほどです。

一つの映画を作り、上映するという目的を達成するために、周囲の人を巻き込んで互いにアイディアを出し合いながら仕事を進める姿勢が求められます。

映画が好きで、人とかかわることが好きな人であれば、相手の意見を尊重しながら自分の考えもしっかり伝えられて、調整や交渉をスムーズに進められるでしょう

人とかかわるのが好きな人は協調性をアピールしてみましょう。

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タイムスケジュールを組める人

多くの人とかかわり合って進めていくため、「いつ」「誰と」「何をするか」を明確にしながら仕事を進めていくことが求められます。相手と交渉しながら、スケジュール管理をしていくことが大切です。

また、映画は1年以上前に上映開始日が決まっていて、予告編が流されることもあります。一度スケジュールを決めたら、その通り円滑に進めていかないと、関係するすべての人に影響を与えてしまうのです。

計画を立てる際には先を見通して、無理のない計画を立てる力が求められます。また、一度決まった計画を、きちんと実行するタイムマネジメント能力が高い人は、映画業界に向いているでしょう

計画性をアピールする方法はこちらで解説しています。

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映画業界のTOP企業

映画業界のTOP企業として挙げられるのは次の6社です。

  • 東宝
  • 東映
  • 松竹
  • 東北新社
  • 東映アニメーション
  • AOI TYO Holdings

これらの企業は2021年の映画業界売上高ランキングで上位6位を占めています。日本では、東宝・東映・松竹の大手3社が製作・配給・興行のすべてを担っている企業です。

映画業界は製作から配給、興行と業態で仕事内容が異なります。また、業績や年収などの企業によって差が大きいです。映画業界の中で志望企業を決めるためには、しっかりと企業研究をして、納得したうえで決めていきましょう。

東宝

東宝株式会社は、映画や演劇、アニメの製作や配給、興行をおこなう映画業界の大手企業です。映画や演劇に関係する不動産も扱っており、映画業界にとどまらない多角経営が特徴的です。

仕事内容が多岐に渡るため、新卒入社後は2年間で2部署を必ず経験するというジョブローテーション制度を設けています。多様な職務経験を積むことで能力や適性の幅を広げることがねらいです。

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アドバイザー

求める人物像として「プロフェッショナル志向」「引き出しとアンテナ」「プロデュースの能力」「自分を磨く力」を挙げており、向上心のある人材を求めています。

東映

東映株式会社は日本第2位の売上高と業界シェアを誇ります。映画をはじめとする多様な映像制作を展開しており、14の事業領域がありますが、ホテル事業を手がけているところが、東宝や松竹との違いでしょう。

企業理念は「全世界で人々に愛されるエンタテイメントの創造発信」です。「社員全員が企画者」という言葉が社長メッセージで伝えられており、部署や職種に縛られず、自分の意見を積極的に伝えていく姿勢が求められます

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アドバイザー

企画力や提案力に強みがあることや、失敗を恐れずに挑戦したエピソードを盛り込むと効果的にアピールできるでしょう。

松竹

松竹株式会社は映像事業、演劇事業、不動産事業を主体とした総合エンターテインメント企業である松竹グループの中心企業です。

映画製作にかかわる映像本部は「映像統括部」「映像調整部」「映像企画部」など多数の部署があります。時代のニーズに合った映画の企画から、劇場での上映、劇場以外での2次利用まで自社で手広く手がけているのが特徴です

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アドバイザー

グループミッションを「日本文化の伝統を継承、発展させ、世界文化に貢献する。時代のニーズをとらえ、あらゆる世代に豊かで多様なコンテンツをお届けする」としており、伝統を大切にしながらも時代の変化に対応できる柔軟性をもった人材を求めています。

東北新社

東北新社は、映像に関する事業をおこなっている総合映像プロダクションです。CM制作、プロモーション制作、グラフィック・WEB制作、音響・字幕制作、番組・映画制作、ライセンス営業、BS・CS放送関連事業、ネット配信事業など、幅広い事業を展開しています

東北新社は次の4つの精神を社員全員で共有しています。

  • ほとばしる情熱
  • 豊かな想像力
  • 最新技術の追求
  • 変化への迅速な対応
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変化し続ける世界に先駆けて、新しい時代を果敢に切り開く挑戦心をもっていることをアピールできると良いでしょう。

東映アニメーション

東映アニメーションは東映株式会社の子会社で、日本のアニメ制作会社としては最も古い歴史をもっています。企画制作力と営業力、展開力に強みがあり、日本国内に限らず世界中にアニメ作品を届けています。

経営理念を『世界の子どもたちと人々に「夢」と「希望」を与える”創発企業”となることを、目指す』と掲げ、グローバルな発想で事業展開を進めているのです

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企業文化としても柔軟な発想とフットワークの軽い実行力が特徴です。世界と時代の変化を見つめる広い視野をもち、未体験のことにも興味をもてる柔軟な姿勢をもった人材が求められています。

AOI TYO Holdings

AOI TYO Holdingsは広告映像制作プロダクション大手の株式会社AOI Pro. と株式会社TYOを持つ持株会社です。広告映像制作を中心事業としていますが、AOI Pro.では年間約1,000本の広告映像に加え、映画やドラマの制作もおこなっています。

グループ全体として「つくるチカラで 世の中を明るく つくり変える」を存在価値と掲げており、企業と人、社会と人、人と人とのコミュニケーションをつないでいます

求める人物像としては次の5つを挙げています。

  • 物事を公平に判断し、誠実な態度をもって接することができる人
  • 個性や価値観を尊重し、常に成長の気持ちを持ってコトに向き合える人
  • 自らの考えを積極的に発信(発言)し、主体的に行動できる人
  • 自らの強みを理解し、仲間と相互補完の関係を築くことができる人
  • あらゆる変革と新しい価値創造に共感できる人
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アドバイザー

これらに当てはまる経験を伝えられると人としての魅力が伝わるでしょう。

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映画業界の選考で差をつけるポイント

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就活生

映画業界は就職難易度が高く簡単には就職できないですよね?

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その通りです。業界の特徴や求められる能力をしっかりと理解する必要があります。

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就活生

業界研究、企業研究のほかにも選考を有利に進める方法はありますか?

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アドバイザー

はい。選考で差をつけるための3つのポイントを紹介します。

就職難易度が高い映画業界だからこそ、事前準備をどれだけおこなったかが選考通過のポイントになります。ぜひ、正しく準備を進めてくださいね。

アルバイトやインターンシップに参加する

映画業界を志望するなら、アルバイトやインターンシップ(インターン)に参加して、映画業界の実際の現場に触れてみましょう。映画業界で働くために必要な知識や技能を身に付けられるだけでなく、業界に対する志望度をアピールできます

また、映画業界は表向きのキラキラとした一面だけでなく、実際の現場では泥臭い仕事を任されることもあります。社員として働く人の姿を見ることで、自分との適性を見極められるでしょう。

特にインターンは選考を受けるので、本選考に慣れるきっかけにもなります。もちろん、本採用試験とは質問や採用基準が異なりますが、企業の出題傾向がわかるのはメリットでしょう。また、インターンを通過した場合には、社員とのつながりが生まれて、選考についての新しい情報が得られるかもしれません。

インターンで高評価を得るためのポイントはこちらで解説しています。

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どの業界で何職で働きたいかを明確にする

映画業界は「製作」「配給」「興行」にわかれており、それぞれさまざまな職種があります。業態や職種によって、実際の仕事内容は大きく変わってくるでしょう。

「ただ、映画にかかわりたい」という気持ちだけがあっても、面接官から良い評価を得ることは難しいです。映画業界の中でも、どうしてその業態を選んだのか、その中でどのような職種に就きたいのかを自分の言葉で説明できるようにしましょう。

企業によっては選考時に専門職として採用を受ける場合もあります。専門職としての採用では、さらにプロ意識とスキルの高さが求められるので、その職種を選んだ理由を具体的な経験と結び付けましょう

自分に合った職種を選択する基準についてはこちらで解説しています。

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これまでに観た映画の情報をまとめて選考に備える

映画業界の選考では「好きな映画は何ですか」「最近観た映画で印象に残っている映画はありますか?」といった質問を受けることがあります。

映画には多くのジャンルがありますが、好きな映画にはその人の個性が現れるので、人柄を知るために好きな映画を質問されるのです。

また、最近観た映画を問われるのは、情報の引き出しが多いか、興味関心のアンテナを張っているかどうかを確認するためです。これまでに観た映画の情報をまとめておくことで、質問に対してスムーズに答えられるでしょう

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映画について語るときは、自分の考えを要約して伝えられるようにすると、面接官にも理解してもらいやすいです。簡潔に伝えるためにもメモをとっておくと便利ですね。

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志望動機を作る時のポイント

映画業界の志望動機を作るときのポイントは次の3つです。

  • ビジネスの観点での志望動機を作る
  • なぜ映画業界か・なぜその会社かを明確にする
  • 採用担当者の印象に残る内容や書き方にする

高い倍率の中で映画業界の選考を進めるためには、面接官の目を引くような志望動機を作る必要があります。あなたの意気込みや入社後の姿勢をアピールできるように作りこんでいきましょう。

ビジネスの観点での志望動機を作る

映画業界を志望する方は「映画が好き」「映画製作に憧れがある」という気持ちが大きいでしょう。憧れや好きといった気持ちだけを伝える学生はたくさんいるので、それだけでは選考を通過するには不十分です。

映画はあくまでもビジネスの一環です。映画という手段を使って社会にどのような価値を届けたいのか、その中で自分がどのような役割を果たせるのか、ビジネスの観点を志望動機に盛り込みましょう

映像作品を世に届けることは利益を上げることなので、憧れや好きといった気持ちとは別の切り口が必要です。企業のビジネスモデルを理解したうえで、自分の強みが発揮できることを伝えましょう。

自分の強みを把握する方法はこちらで解説しています。

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なぜ映画業界か・なぜその会社かを明確にする

映画業界は「製作」「配給」「興行」の3つの業態があり、それぞれ仕事内容や職種、映画作品へのかかわり方は大きく異なります。志望動機を言語化する際には、なぜ、映画業界を選んだのか、そして、その中でもどうしてその会社なのかを明確にしましょう。

映画業界を選んだ理由を言語化するためには、他の業界と比較した際の映画業界の魅力を考えてみましょう。映画についての自分の考え方や映画からどのような影響をうけたのか、これまでの体験を伝えるのも効果的です。

なぜその会社かを考えるには、他の企業にはないその企業の強みや、企業の方向性について調べましょう。自分の強みや映画の仕事を通して実現したい目標がマッチしていることを盛り込むと効果的な志望動機になります

採用担当者の印象に残る内容や書き方にする

映画業界は応募数が多いため、パッと見たときにインパクトに残る志望動機でないと書類審査で落ちてしまう可能性があります。書く内容が決まったら、他の学生の志望動機よりも印象に残るかを次のような観点でチェックしましょう。

  • 印象的なキーワードを使っているか
  • キャッチフレーズを盛り込んでいるか
  • 画像やグラフなど、視覚的な情報を入れたか
  • 自分らしいエピソードが入っているか

映画業界は、観る人に感動や興奮を与える仕事です。志望動機の作成の時点でも、それを見た採用担当者の印象に残るかを意識しましょう。自分でチェックをした後は、第三者に確認してもらうと、客観的に書き方のブラッシュアップができるのでおすすめです

映画業界の志望動機例文

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就活生

志望動機に書く内容は決まっているのですが、いざ文を作ろうと思うと上手く組み立てられません。

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映画業界の志望動機の例文を紹介するので、その内容を自分の強みやエピソードにアレンジするとスムーズですよ。

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就活生

お手本があれば、私でもスラスラ書ける気がします。

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アドバイザー

「製作」「配給」「興行」の3つの業態ごとに例文を紹介するので、自分が志望する企業や職種に合ったものを選んでくださいね。

最後に映画業界の志望動機に関する例文を紹介するので参考にしてみてください。

映画製作制作

映画製作は、技術職など専門性の高い職種が多いため、自分の経験やスキルが入社後の実務に活かせることを伝えると効果的です。

これまで、映像の制作にかかわった経験や、専門の機材やソフト、道具を使用した経験があれば、十分なアピールポイントになります

また、映像制作で使う技術の進歩はとても速く、使用する機材、映像技術、表現方法を常に学び続ける必要があります。そのような向上心があることも盛り込みましょう。

例文

例文

私には、自分が作った映像で世界中の人に感動を与えるという夢があります。映像は言葉の壁を超えて、視覚的に人々に訴える力があると考えているからです。

私は旅行が趣味で、旅行で撮影した美しい映像を自分で編集してYouTubeにアップしています。映像と音楽の調和性を考えて編集をしたり、再生回数の多い動画を分析したりして、ユーザーのニーズを把握して、チャンネル運営をしてきました。

その結果、1か月で1万回再生を突破し、動画を観た世界中の人から好意的なコメントをもらいました。この経験から、ユーザーのニーズを把握して動画編集をおこなうことに興味をもちました。

貴社は「世界中の人々に映像を届けること」を実践されており、貴社での仕事を通して自分の夢が叶えられると思い、志望しました。

ニーズの分析や動画編集技術は独学ですが、入社後は最新の技術や動向を自主的に学び続けていく所存です。これまでに身に付けた力を活かして、貴社の技術職を志望しました。

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自分で動画を編集し、実際にYoutubeで視聴者の反応をもとに試行錯誤をした経験がアピールできています。数字を使って実績を伝えているのも採用担当者の目をひきますね。

映画配給

映画配給会社への就職では、東宝や松竹などの大手映画会社の配給部門に配属される方法と東北新社などの独立系映画配給会社への就職があります。大手映画会社の採用人数は少人数ですし、独立系配給会社の場合も新卒採用枠はかなり狭き門です。

そのため、これまでの自分自身の経験と配給会社での仕事とのかかわりがある部分を探して、自分が入社後にアピールできることを説得できる志望動機を作る必要があります。

配給会社の主な仕事は、買い付けや宣伝といった交渉や調整なので、今までの経験の中から、交渉をおこなったことをアピールすると良いでしょう

例文

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私は大学時代、映画研究会に在籍していました。映画研究会で月に2回、映画を上映しましたが、私はその作品を選ぶ役割でした。より多くの学生を集めるためにはどのような映画にしたら良いのか、メンバーのアイデアをまとめました。

また、実際に学生全員にアンケートをおこない、ニーズを理解するため工夫をしました。上映後はその映画の感想をインタビューし、次回上映の参考にしました。

広報の方法も、はじめはポスター掲示のみでしたが、SNSの活用や友人同士による勧誘など今までにはない宣伝を試みた結果、半年後には観客数が2倍に増えました。

映画を上映するために、著作権をもつ団体との交渉をおこなうなど、外部の方と折り合いを付けながら実行する難しさとやりがいも感じました。

貴社は、全国に映画作品を届ける大規模な配給をおこなっています。大学時代に身に付けたニーズを理解する力と広報力、交渉力を活かして、より多くの作品を届けたいと思い、志望しました。

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実際の経験が細かく伝えられており、その経験が配給会社への興味につながっていることが伝わりますね。これまでの実績をアピールしているのも良いでしょう。

映画館運営

映画館を運営する企業の場合、仕事内容は接客がメインになります。そのため、入場者をもてなす力が求められるでしょう。また、正社員以外にもアルバイトが多く働く環境なので、現場でスタッフを管理する力も求められます。

全国展開している大規模な映画館では、担当業務ごとにスタッフが割り当てられていますが、ミニシアターなどの小規模な映画館では、1人で複数の業務を担当することもあり、仕事内容の範囲にも違いがあります

自分が志望する企業の規模に合わせて、担当したい職種を明確にアピールできると良いでしょう。

例文

例文

映画を気持ち良く楽しめるのは、劇場で顧客一人ひとりを大切にお迎えするスタッフの努力の賜物だと思います。私は以前、映画館の中で落とし物をしてしまった際に、清掃スタッフの方が総出でてきぱきと探してくださったことがありました。

大規模な映画にもかかわらず、限られた時間の中で1人の入場者のために働く姿に感銘を受けました。映画館で快適な時間が過ごせるのは、そこで働くスタッフによるサポートがあってこそです。

私は学生時代、コンサート会場で案内誘導のアルバイトを経験しました。たくさんの人の動きを読み、先んじてサービスを提供する経験は、貴社のフロアスタッフとして活かせる力だと考えます。

貴社では、いつでも笑顔で顧客に接し、映画鑑賞の時間を気持ち良く過ごしていただけるように働いていきたいです。

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映画館の仕事に興味をもったきっかけや、これまでのアルバイト経験との共通点が伝えられていますね。即戦力になれることをアピールできています。

インパクトのある志望動機で映画業界の就活を有利に進めよう!

映画業界はその華やかなイメージややりがいの大きさから、人気が高い業界の一つです。業態もによって業務内容や求める力が異なるので、自分の強みを活かせる企業を見つける必要があります。

この記事では、映画業界の業態や現状、有名企業の求める人物像について紹介したので、今までよりも映画業界全体を理解できたでしょう。

選考通過のポイントは採用担当者にインパクトを与える志望動機を作れるかどうかです。この記事を参考に志望動機を繰り返しブラッシュアップして、就活を有利に進めてくださいね。

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