目次
- エネルギー管理士は省エネの実現に欠かせない仕事!
- エネルギー管理士ってどんな資格?
- エネルギーの使い方を管理する国家資格
- 規模によって有資格者の選任が義務付けられている工場もある
- エネルギー管理士の有資格者が担当する3つの仕事内容
- ①エネルギー使用方法の改善・管理
- ②エネルギーを消費する設備の維持
- ③工場のエネルギー使用に関する報告書の作成
- エネルギー管理士の資格が有利にはたらく業界・業種は?
- エネルギー管理士の資格を取得する3つのメリット
- ①工場によっては選考で優遇される場合がある
- ②工場の運営について大きな発言権を持てる
- ③活躍できる業界の選択肢が増える
- チャンスは年1回? エネルギー管理士試験の基本情報
- 試験時期:8月の第1日曜日
- 受験資格:特になし
- 試験形式:4科目のマークシート形式(1科目のみ受験も可能)
- 受験料:17,000円(1科目のみ受験だと10,000円)
- 試験のほかにも「エネルギー管理研修」で取得する方法もある
- エネルギー管理士は難易度が高い資格なので試験対策が重要!
- 効率化して進めよう! エネルギー管理士試験のおすすめ勉強法
- 過去の問題をベースに対策する
- 暗記問題は時間を決めて毎日取り組む
- 「科目合格制度」を使って長期的な計画を立てる方法もある
- エネルギー管理士試験に向けて対策をして選考を有利に進めよう!
エネルギー管理士は省エネの実現に欠かせない仕事!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。エネルギー管理士の資格取得を目指す学生から
「エネルギー管理士試験の難易度はどれくらいですか? 」
「エネルギー管理士試験のための対策を教えてほしいです! 」
と聞かれることがあります。
電気やガスのようなエネルギー関係の仕事に興味を持っている人なら、この資格を聞いたことがある人もいるかもしれません。しかし、どのような資格なのか、どのような対策をすべきなのかまでは良くわからないという人も多いでしょう。
この記事では、エネルギー管理士の資格についての基本情報、資格を持っている人が担当できる仕事などを紹介します。また、エネルギー管理士の資格試験の難易度と対策についても紹介するので、勉強法に悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
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エネルギー管理士ってどんな資格?
就活生
キャリアアドバイザー
専門分野の人でもどのような資格かまでは知らない人もいますよね。まずは簡単に資格について紹介しますね。
まずはエネルギー管理士の資格についての基本情報を紹介します。どのような資格なのかを知ってから、仕事内容や受験方法などを理解していきましょう。
エネルギーの使い方を管理する国家資格
エネルギー管理士とは、「エネルギーの使用の合理化などに関する法律(通称:省エネ法)」に基づいて定められた国家資格で、経済産業省の外局である資源エネルギー庁が管轄しています。
- 石油危機をきっかけに1979年に制定された法律。
- 工場、輸送、建築物、機械器具における燃料資源やその他エネルギーの使用を合理化することを目的に制定された。
この省エネ法は2005年に改正され、このタイミングで「エネルギー管理士」という資格ができました。それまでは熱管理士と電気管理士という2つの資格が存在しており、その2つの分野の資格が合体してエネルギー管理士の資格ができあがったというわけです。現在、エネルギー管理士の資格試験は一般社団法人省エネルギーセンターが運営をしています。
つまり、エネルギー管理士は日本のエネルギー資源を守るための資格なので、この資格を持っている人は「省エネの専門家」ということになります。現代の限られた資源を有効に使うためにも、今の社会にもとめられている資格といえますね。
規模によって有資格者の選任が義務付けられている工場もある
工場の種類や規模によっては、省エネ法によってエネルギー管理者またはエネルギー管理員の配置義務があるところもあります。両者は選任される工場によって呼び方が分けられています。
- 第一種特定事業者:製造業・鉱業・電気供給業・ガス供給業・熱供給業の5業種で、かつ、年度間エネルギー使用量が原油換算3000kl以上の事業者
- 第一種指定事業者:上記5業種以外で年度間エネルギー使用量が原油換算3000kl以上の事業者
- 第二種特定事業者:すべての業種で年度間エネルギー使用量が原油換算1500kl以上3000kl未満の事業者
このように事業者の区分が細かいですが、上記の第一種特定事業者の工場は「第一種エネルギー管理指定工場」に指定され、1~4人のエネルギー管理者を配置する義務が省エネ法で定められています。
また、第一種指定事業者と第二種特定事業者の工場でも1人以上のエネルギー管理員を配置する義務があります。つまり、これらの条件に当てはまる規模の大きい工場において、エネルギー管理士はなくてはならない資格ということになります。
キャリアアドバイザー
国家資格で専門性も高いからこそ、工場の運営に欠かせない資格なのです!
エネルギー管理士の有資格者が担当する3つの仕事内容
エネルギー管理士の資格を持ってる人は専門的な業務を担うことになります。ここでは、エネルギー管理士の有資格者が担当する主な3つの業務を紹介します。
①エネルギー使用方法の改善・管理
エネルギー管理士の資格を持っている人の仕事で大きな割合を占めるのは、勤める工場のエネルギー使用方法の改善や使用量の管理です。
エネルギー管理士の有資格者の配置義務がある工場は、全国の工場の中でもエネルギー消費量が大きな施設なので、省エネルギーがより重視されています。そのため、より効率的にエネルギーを使う方法はないかを日々考える必要があるのです。
キャリアアドバイザー
エネルギー使用量の管理は、省エネの専門家としての核となる業務ですね!
②エネルギーを消費する設備の維持
工場の設備の維持も、エネルギーを管理するうえでは大切です。工場の設備に不備があると、余計にエネルギーを消費してしまったり、効率的な使用ができなかったりする場合もあります。
また、工場を管理する事業者は、「エネルギー管理標準」というエネルギー使用を合理化するための管理要領(運転管理、計測・記録、保守・点検)を定めた管理マニュアルを作ることが省エネ法で定められています。そのマニュアルに従うためにも、エネルギー管理士の資格を持つ人による設備の管理・維持がもとめられるのです。
③工場のエネルギー使用に関する報告書の作成
第一種および第二種エネルギー管理指定工場には、「定期報告書」と「中長期計画書」の作成が義務付けられているので、各種報告書の作成も重要な仕事の1つです。
これらの報告書では、国に対して今後この工場がどの程度エネルギーを使用するのか、省エネのためにどのような対策をしているのかなどを伝える必要があります。正確な報告書を作成するためにも、工場の将来を見て判断する能力が問われる仕事といえますね。
キャリアアドバイザー
一見地味な仕事に見えますが、工場全体で省エネの意識を持ってもらうためにも、報告書や計画書の作成は重要な仕事になります!
キャリアアドバイザーコメント吉田 実遊プロフィールをみる
ここまでの説明を読むと、省エネルギーに関する仕事がエネルギー管理士の主な仕事と考える人が多いのではないでしょうか。たしかに、エネルギー管理士が仕事をすることで、省エネルギーを達成することにもつながります。
しかし、エネルギー管理士の仕事の基盤になっていることは「省エネルギーの普及」ということも意識しましょう。ひとりのエネルギー管理士ができることは限られており、急激に省エネルギーが進むことはありません。そのため、新しい知識の普及活動としてセミナーの実施をしたり、エネルギー管理技術普及のための研修を実施したり、仕事を通じて工場全体が省エネルギー思考を持つように支援することがもとめられているのです。
このように、自分が専門性を高めて知識がもとめられる仕事をするだけでなく、啓発活動をおこなうこともエネルギー管理士にもとめられることを覚えておきましょう。
エネルギー管理士の資格が有利にはたらく業界・業種は?
就活生
仕事内容について理解が深まってきました! でも実際選考を受けるときって、どのような業界でこの資格をアピールできるのでしょうか?
キャリアアドバイザー
たしかに、せっかくならよりこの資格が評価されやすい業界でアピールしたいですよね。5つの業界を紹介します!
エネルギー管理士の資格が有利にはたらく業界として、エネルギー管理者の配置義務がある5業種がまず挙げられます。これらの業種は1~4人のエネルギー管理者を雇わなければならないので、ほかの業種に比べて資格が評価されやすいでしょう。
- 製造業
- 鉱業
- 電気供給業
- ガス供給業
- 熱供給業
またこれら以外の業種の工場や施設でも、ホテルや病院などでもエネルギー管理士の資格がもとめられる場合があります。省エネは今の日本で常に考えられている課題なので、エネルギー管理や設備の管理にかかわる仕事に就きたいなら、持っていて損はない資格といえますね。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
本文で紹介されている「エネルギー管理士の資格が有利にはたらく業界」を読んだときに、他の業界では活かせない資格なのか気になりますよね。たしかに紹介されている「エネルギー供給系の工場」では、エネルギー消費や管理といった施策と直接的に結びつく仕事ができます。しかし、食品や服飾などエネルギー供給系の工場以外でも、エネルギー管理士の資格は活かすことができますよ。
電気やガスなどのようにサービスとして供給するエネルギーだけでなく、工場で消費するエネルギーを管理することもエネルギー管理士の仕事です。たとえば、食品工場であっても電力は使うため、消費電力のコスト削減は必要な施策です。実際に、食品業界の企業がエネルギー管理士の有資格者を募集している求人もありますよ。
このように、エネルギー管理士が活躍する幅はとても広いという特徴があります。また、世界的にSDGsなどによる環境保全の取り組みが進んでいるため、今後はさらに活躍の幅が広がることが期待されています。
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エネルギー管理士の資格を取得する3つのメリット
エネルギー管理士の資格や仕事内容についてわかってきたところで、あらためてこの資格を取得するメリットを紹介します。
エネルギー管理士は国家資格なので、簡単に合格ができない分、得られるメリットは大きくなります。主な3つのメリットを紹介するので、試験を受けるか迷っている人はぜひ参考にしてくださいね。
①工場によっては選考で優遇される場合がある
何度かお伝えしているように、特定の条件を満たしている工場や施設には、エネルギー管理士の資格を持つ人を配置しなければいけない義務があります。そのため、工場を維持するためにも、有資格者は必要不可欠な人材として重宝されるでしょう。
また、実際に就職した後でも、資格を持っているからこそ専門的な業務を担当することができるので、昇給や昇格につながる可能性もあります。業務に直結する資格なので、専門性を高める意味でも就職先を獲得する意味でも、取得のメリットは大きいといえますね。
②工場の運営について大きな発言権を持てる
勤めている工場の運営に関して、発言権が大きいということもメリットの1つです。
エネルギー管理士の有資格者は、勤めている工場の今後のエネルギー使用の計画を立てる必要があるので、工場の省エネのために設備を買い替えたり、作業の仕方を改善したりなど、運営に大きくかかわる意思決定をする場合があります。
資格を持っているからこそ、省エネの専門家として工場の将来を考えて意見を言えるので、内容の説得力も変わります。加えて、自分の意見が通って工場がより良くなれば、ただ作業するよりも貢献度を実感しやすいのでやりがいにもつながりますよ。
キャリアアドバイザー
作業員としてでなく将来的には運営側の仕事をしたいと考えているなら、資格取得が1番の近道かもしれませんね!
③活躍できる業界の選択肢が増える
資格が有利にはたらく5つの業界のほかにも、エネルギー管理士の資格を持っていれば、活躍の選択肢を増やすことができます。
親和性が高い仕事として、工場の設備保全の仕事が挙げられます。これは工場設備のトラブル防止やコスト削減の施策考案などを担当する職種で、コスト削減の面で電力などのエネルギー関係の管理も業務に含まれることがあります。
このように、エネルギー管理者や管理員になる以外にも、資格を活かして活躍できる分野が増えるので、自分の可能性を広げたい人にはおすすめですよ。
キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる
ここまで読むと、「選考で優遇される場合がある程度なら入社後に必要になったら資格を取ればいいや」と感じる学生がいるかもしれません。限られた時間で就活をするので、就活と平行で資格の勉強をするのはハードルが高いですよね。たしかに、就活では有利にならないこともありますが、長期的なキャリアを考えてエネルギー管理士の資格取得をするメリットがあることは覚えておきましょう。
エネルギー管理士は、計画書や報告書作成、建物の調査などをおこなうため、資格学習を通じてこれらのスキルが身につけられます。このような仕事をするためには、客観的に物事を捉えるスキルが求められ、このスキルは他の仕事でも活かすことができます。たとえば、営業職などでも顧客の課題発見をするときには、客観的に物事を観察するスキルが必要です。このように、エネルギー管理士の資格学習を通じて得られたスキルは、他の仕事にも活かすことができますよ。
また、将来的に転職活動をするときにも、有資格者が選考で優遇されることが多いです。このように、長期的に考えてもメリットが大きいことは押さえておきましょう。
チャンスは年1回? エネルギー管理士試験の基本情報
就活生
エネルギー管理士の試験についてもっと詳しく知りたいです!
キャリアアドバイザー
興味を持ってくれてうれしいです!
基本的な情報から例題まで紹介しますね。
エネルギー管理士の資格に興味を持って、実際に申し込みをしようか迷っている人は、まずは開催時期や申し込み時期など基本情報を押さえましょう。ここでは試験を受けるために必要な情報を詳しく説明します。
試験時期:8月の第1日曜日
エネルギー管理士の資格試験は、年に1回、8月の第1日曜日におこなわれます。暦の関係で7月末におこなわれる場合もありますが、だいたい夏頃に試験があるということは覚えておきましょう。
また、申し込み時期は毎年4月上旬〜6月中旬あたりで、インターネットか郵送で申し込むことができます。インターネットでの申し込みは、郵送よりも締め切りが短い場合があるので注意しましょう。
キャリアアドバイザー
年に1回しかチャンスがないので、申し込み忘れがないように気を付けてくださいね。
受験資格:特になし
エネルギー管理士の資格に受験資格はないので、学生でも社会人でも、誰でも挑戦することができます。
しかし、エネルギー管理士試験に合格した後、経済産業大臣にエネルギー管理士免状の交付を申請する必要があるのですが、その申請をするためには実務経験が1年以上必要になります。そのため、エネルギーの管理者や管理員として働くためには、最低でもエネルギー使用の合理化に関する業務に1年以上従事したことを証明しなければならないのです。
実務経験は試験合格後でも問題ないので、学生時代に資格を取って就職後に実務経験を積むことも可能です。時間のある学生時代から勉強を進めておけば、合格可能性も高まるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
試験形式:4科目のマークシート形式(1科目のみ受験も可能)
エネルギー管理士の試験は4科目のマークシート形式で、1科目は共通の「必須基礎区分」、残り3科目は「熱分野」と「電気分野」のどちらかを選択します。それぞれの内容は以下の通りです。
よく「熱分野の方が問題が簡単」などと言われることがありますが、どちらかが簡単ということはないと思っておいた方が良いでしょう。それぞれの専門科目は出題範囲も広いので、自分の専門知識を活かせる分野を選択してくださいね。
それぞれの例題も確認しよう!
試験の形式と併せて、それぞれの分野で出題されていた問題も確認しておきましょう。令和3年度では、上記の表にあるように、必須基礎区分から1科目、熱分野と電気分野から3科目ずつ出題されています。
それぞれ4科目とも、一般社団法人省エネルギーセンターの「過去の試験問題」のページで過去問が公開されているので、どのような問題が出題されるのかは試験前に確認しておきましょう。
キャリアアドバイザー
同じページに過去10年以上分の過去問もまとめられているので、専門分野の問題は特にしっかり確認しておいてくださいね。
受験料:17,000円(1科目のみ受験だと10,000円)
エネルギー管理士の受験費用は17,000円です。これは4科目すべて受けた場合の金額になります。
もしエネルギー管理士という資格ができる前に「熱管理士」や「電気管理士」の資格を取得していた人は、共通科目である必須基礎区分の試験を受けて合格できればエネルギー管理士の資格を取得できます。その際は1科目のみなので、受験料は10,000円になります。
試験のほかにも「エネルギー管理研修」で取得する方法もある
ここまで試験の情報を説明しましたが、エネルギー管理士免状は試験を受けずに申請することもできます。それが、エネルギー管理研修を受ける方法です。
エネルギー管理研修は講義6日間と修了試験1日間の計7日間でおこなわれる講習で、修了試験に合格することでエネルギー管理士を取得することができます。
しかし受講には条件があり、実務経験が3年以上でないと申し込みができません。受講料も70,000円と高額なので、どちらを選択するかはコストや時間などを考えて判断してみてください。
キャリアアドバイザー
この講習は不合格になった科目だけ翌年再受講することも可能なので、コストはかかってしまいますが、1つの方法として覚えておいてくださいね。
エネルギー管理士は難易度が高い資格なので試験対策が重要!
就活生
エネルギー管理士の試験を受けようと思うのですが、正直難しいですか……?
キャリアアドバイザー
そうですね。エネルギー管理士試験は難易度が高いと言われているので、どの程度の難しさなのか詳しく解説しますね。
エネルギー管理士の資格は国家資格であり、関連資格の中で合格率が低い資格と言われています。一般財団法人省エネルギーセンターが公開しているデータによると、令和5年の新規受験者の合格率は約37.8%となっています。
エネルギー管理士に関連するビルメンテナンス関連の資格には、「第二種電気工事士」や「二級ボイラー技士」などがありますが、令和5年度の第二種電気工事士の合格率は約68.8%、二級ボイラー技士の合格率は51%です。
このように、エネルギー管理士の資格は関連するほかの資格に比べても難易度が高いので、しっかりと対策をしないと取得することは難しいといえますね。
効率化して進めよう! エネルギー管理士試験のおすすめ勉強法
就活生
エネルギー管理士の資格が難しいと聞いて、合格できるか不安になってきました……。
キャリアアドバイザー
たしかに不安になりますよね。実際難易度は高いですが、対策のポイントをしっかり押さえれば大丈夫ですよ!
エネルギー管理士は関連資格に比べて合格率が低いですが、勉強のポイントを押さえれば、1回の受験で合格を狙うことも可能です。ここではおすすめの勉強方法を紹介するので、これから勉強を始めるならぜひ参考にしてくださいね。
過去の問題をベースに対策する
エネルギー管理士の試験は過去問の類似問題が出題される傾向があるので、まずは過去問をベースに勉強を進めることがおすすめです。過去問を5年分ほど解けば、出題頻度の高い問題のおおまかな傾向が見えてくるので、全体感をつかむためにも、5年分解くことを第一の目標にしましょう。
ただ、出題範囲も広いため、その分野を学んでいる学生でも最初は解けない問題が多いかもしれません。しかしここで諦めずに、1問ずつ確実に解けるように復習することがポイントです。
着実に解ける問題を増やすことが、結果的には勉強時間の短縮につながるので、出題頻度の高そうな問題は特に丁寧に復習してくださいね。
キャリアアドバイザー
最初はできない問題ばかりなので、どれだけ粘り強く頑張れるかが勝負になりますよ!
暗記問題は時間を決めて毎日取り組む
エネルギー管理士の試験問題は、実は半分以上を暗記問題が占めています。そのため、暗記問題でどれだけ点数を稼げるかが合否に大きく影響するのです。
暗記問題は試験直前に対策しても効果がでにくいので、時間を決めて、できれば毎日少しずつ頭に入れましょう。5分でも良いので継続的に参考書や問題に触れることで定着していきますよ。
もし試験まであまり時間がない場合でも、暗記問題の対策を怠ると点数への影響が大きいので、移動時間など日常の隙間時間を活用して対策をしてみてくださいね。
「科目合格制度」を使って長期的な計画を立てる方法もある
エネルギー管理士の試験には「科目合格制度」というものがあります。これは、試験の4科目のうち、1度合格した科目は2年間受験が免除される制度です。
これを活用すれば、勉強の範囲を絞って集中して対策することも可能になります。年に1回の試験なので当然時間はかかってしまいますが、まとめて勉強の時間が取れなさそうな人にはおすすめの方法です。
もしこの方法で勉強をするなら、必須基礎科目と選択専門科目の苦手分野を1年目で対策して、そのほかをもう1年で対策するのがおすすめです。必須基礎科目は暗記問題が多く、毎日少しずつ対策をすれば点数が稼げるので、苦手分野になるべく時間を使って合格を目指しましょう。
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
資格の勉強をしたり、計画を立てたりすることが苦手でエネルギー管理士の国家試験に挫折しないか不安な学生もいるのではないでしょうか。このように悩む学生は、自分にあった勉強方法を探して、達成できる長期的な計画を立てることがポイントです。せっかく資格の勉強をするなら、最短で国家資格を取りたいと感じるかもしれませんが、計画性がない勉強方法だと挫折してしまう可能性があるので注意が必要ですよ。
たとえば、自分で計画を立てることが苦手な学生は、通信講座を利用すれば自分で計画を立てることを最低限にできますよね。反対に、自分で計画を立てたり計画を見直したりできる学生は、通信講座を使わずに独学でも挫折せずに資格学習ができるでしょう。
最短で資格を取ろうと焦るのではなく、確実に取れるよう長期的に学習計画を立てたり、自分にあった方法で学習することが大切ですよ。
その他、就活に有利な資格についてはこちらの記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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就職に有利な資格は3軸で判断! 役立つ27の資格を業界別に大公開
これから就活をひかえている人のなかには「就活に有利な資格を取得してライバルと差をつけたい」と考える人もいますよね。この記事では、就活に有利になりやすい資格やどの資格が今の自分に必要なのかをキャリアアドバイザーが解説します。
記事を読む
エネルギー管理士試験に向けて対策をして選考を有利に進めよう!
エネルギー管理士の資格とは省エネ法に基づいた国家資格で、有資格者はエネルギーの管理や使用方法の改善に関する仕事を担当することになります。工場の運営にかかわる仕事に携われるうえにさまざまな業界で需要のある資格なので、取得のメリットも多くあります。
しかしメリットが大きい分、関連資格に比べて難易度は高いため、しっかりとした対策が必要です。ぜひ紹介した勉強法を参考にして、志望企業への選考を有利に進めるためにも資格取得を目指してみてくださいね。
エネルギー管理士の資格に興味はあるのですが、詳しく知らなくて……。