リハビリ助手を大解剖|今後のキャリアを見すえて行動の軸を定めよう

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目次

  1. リハビリ助手は患者と専門職のサポーター! 職業の解像度を上げてミスマッチを防ごう
  2. まずは基本からチェックしよう! リハビリ助手のおもな仕事内容
  3. 理学療法士などの補助・支援
  4. 患者の介助
  5. 受付や書類整理などの事務業務
  6. リハビリに使用する機器の操作や準備
  7. 働く場所は多岐にわたる! リハビリ助手の3つの就職先
  8. ①病院・クリニック
  9. ②介護・老人福祉関連施設
  10. ③フィットネス関連施設
  11. 目指す人必見! リハビリ助手の4つの魅力
  12. ①未経験・無資格でも医療業界で働ける
  13. ②超高齢化社会化にともない需要は今後も高まっていく
  14. ③ワークライフバランスを保ちやすい
  15. ④人の役に立つ実感を直接得られる
  16. 目指すなら把握しておこう! リハビリ助手を目指す際の3つの留意点
  17. ①医療行為を独断でおこなうことはできない
  18. ②動作介助などで身体に負担がかかりやすい
  19. ③助手のままだとキャリアアップが難しい
  20. どの専門領域を目指したリハビリ助手志望なのかを明確にすることがカギ
  21. 就職先選びに役立てよう! リハビリ助手の3つのキャリアパス
  22. ①理学療法士:「立つ」「座る」などの基本動作をサポートする
  23. ②作業療法士:社会復帰するための応用動作をサポートする
  24. ③介護福祉士:介護が必要な人の生活をサポートする
  25. 今日から始めよう! リハビリ助手を目指すための4ステップ
  26. ステップ①リハビリで将来携わりたい専門領域を考える
  27. ステップ②興味のある専門領域の仕事ができる就職先を探す
  28. ステップ③応募する職場の環境や仕事内容を入念に確認する
  29. ステップ④求められる人物像を意識して頻出質問対策をする
  30. リハビリ助手に関してよくある質問に回答!
  31. リハビリ助手を目指すなら今後携わりたい専門領域を考えて就職先を選ぼう

リハビリ助手は患者と専門職のサポーター! 職業の解像度を上げてミスマッチを防ごう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく

「リハビリ助手はどんな仕事ですか?」
「未経験・無資格でも目指すことはできるのでしょうか?」

といった質問や相談を受けます。

リハビリ助手という職業は聞いたことがあるけれど、どんな職業なのかはあまりよくわかっていない人もいるのではないでしょうか。また、医療関係に詳しくはないけれど興味があり、未経験でも目指せるのか気になっている人もいるでしょう。

リハビリ助手は一言で表すなら患者と専門職のサポーターです。この記事では、そのリハビリ助手の仕事内容やおもな就職先などの基本的な情報から、働くうえでの魅力や注意点を解説します。

リハビリ助手からのキャリアの選択肢や目指し方についても紹介するので、リハビリ助手という職業の解像度を上げて自分が目指すべきかどうかを見極めてくださいね。

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まずは基本からチェックしよう! リハビリ助手のおもな仕事内容

リハビリ助手のおもな仕事内容
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就活生

リハビリ助手に興味があるのですが、まだ漠然としたイメージしかないため、そもそも何をする職業なのか教えてほしいです!

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キャリアアドバイザー

わかりました!
それではまずはリハビリ助手の仕事内容を確認していきましょう。

リハビリ助手は、リハビリをおこなう専門職のサポートをするのがおもな仕事です。ただ、実際にはそれだけではなく、複数の業務にかかわっています。ここでは、リハビリ助手のおもな4つの仕事を解説するので、イメージとの違いも意識して確認してみてくださいね。

理学療法士などの補助・支援

リハビリ助手が担う業務としては、理学療法士などの専門職がおこなうリハビリテーションのサポートがまず挙げられます。後ほど解説しますが、リハビリ助手はあくまで助手であるため、1人でリハビリ業務を実施することはできません。

基本的には、理学療法士などの医療行為をおこなう専門職からの指示を受け、一緒に患者のリハビリを支援する形になります。リハビリは人の身体の動作を補助する業務であり、1人の力では対処が難しい場合もあるため、そのときに必要な対応をするわけです。

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キャリアアドバイザー

また、機械を扱うこともあり、中には患者のサポートと同時並行での作業が難しいものもあり、そのようなときにもサポートが必要になると考えられます。

患者の介助

リハビリ助手の仕事はリハビリ時の支援だけに留まりません。リハビリ前とリハビリ後にも患者の介助をすることも大事な仕事の1つです。

介助とは
  • 介助:日常的な動作をおこなう際や生活するうえで必要となる行為のサポートをすること

具体的には、ベッドから車いすへ移るときや病室からリハビリを実施する場所までの移動の付き添いなどをおこないます。自宅から通っている場合は送迎をすることもあるでしょう。リハビリ時だけでなく、患者のケアも仕事の1つだといえますね。

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キャリアアドバイザー

患者の症状が重度である場合は1人で対応しきれないこともあるため、ほかのスタッフと協力しながらおこなうこともあります。

受付や書類整理などの事務業務

リハビリ関連の仕事以外に事務的な業務もおこないます。代表的なものとして、受付業務や書類整理に加えて、そのほかの雑務などがあります

受付業務や書類整理では、リハビリの予約の受付や患者のデータ管理・記録などがあり、パソコンを使用する場面もあります。また、リハビリ用の衣類の洗濯や関連用具の片付けをすることも少なくありません。

上記のような業務もあることを認識しておきましょう。

リハビリに使用する機器の操作や準備

リハビリをおこなうにはさまざまな機器が必要になります。それらの操作や準備、後片づけもリハビリ助手の仕事です。

たとえば、歩行練習をおこなう際に使用する歩行器具や整復(脱臼や骨折した状態から元の状態に戻すこと)のための機械などがあります。また、温熱療法などで用いるものもあり、人の手だけでは難しい治療をおこなうために必要な機器を扱うことになるでしょう

そのため、仕事に就いたらまずは、機器の特徴や操作方法を覚えることから始めることが必要だといえますね。

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キャリアアドバイザー

機器の操作や準備については教えてもらえばできるものがほとんどなので、リハビリ助手になった際は積極的に質問すると良いですよ。

キャリアアドバイザーコメント

成瀬 遼

キャリアアドバイザーコメント成瀬 遼プロフィールをみる

未経験・無資格でなれる仕事でもプロ意識と責任感を持とう

リハビリ助手は特別な資格がなくてもできる仕事であるとはいえ、患者の方々から見れば、リハビリスタッフの一員であり、頼りにされる存在です。そのため、プロ意識と責任感を持つことが重要になります。入社当初は何の知識もスキルもなかったとしても、患者の安心と安全なサポートのためには、自ら日々積極的に学ぶ姿勢が欠かせません。

リハビリ助手として必要な知識を学ぶために、理学療法士や作業療法士におすすめの書籍をたずねるのも良いでしょう。介助の技術面に関しては、日々の仕事の中で医療行為をおこなう専門職や先輩たちに積極的に質問をして、スキルを身に付けていくようにしましょう。

専門的な知識やスキルを身に付けることで、自分自身も患者も安全な介助をスムーズにおこなえるようになります。習得するには先輩を相手に練習を積むことも必要になるでしょう。また、実際に自分で車椅子に乗ってみて、どんな操作であれば身体に衝撃が伝わらず、恐怖心を抱かずに安心して座っていられるかなどを確認するのも大事ですね。

自分の強み・適職を知るためにも、まずは自己分析を済ませましょう

就活を成功させるためには自己分析が必須です。しかし、自分自身のことを分析するのは意外と難しいですよね。

そんなときは「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけあなたの強み・弱みが簡単にわかります

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働く場所は多岐にわたる! リハビリ助手の3つの就職先

リハビリ助手の3つの就職先
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就活生

リハビリ助手はリハビリ以外の業務もおこなうのですね!
ところで、リハビリ助手にはどんな就職先があるのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

リハビリ助手が働く場所は多岐にわたります!
今回はその中でも3つほど取り上げて紹介しますね。

リハビリ助手というと病院やリハビリ施設で働いているイメージが強い人もいるのではないでしょうか。もちろん多くのリハビリ助手が病院やリハビリ施設で働いていますが、ほかにも多くの就職先があります。

リハビリの対象者やおこなう内容も異なる部分があるので、確認しておきましょう。

①病院・クリニック

リハビリ助手の代表的な就職先として、病院やクリニックがあります。

病院やクリニックでは、病気や怪我などが原因で身体が動かしづらくなった患者に対して、再び支障なく日常生活を送るためにリハビリをおこなうのが一般的です。特に「立つ・座る・歩く」などの基本的な動作ができるようにサポートします。

また、病院の規模やクリニックの形態によって、リハビリ関連の業務とそれ以外の業務の比重が異なる場合があるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

ちなみに、こちらの記事では病院の志望動機の書き方を例文つきで解説しています。選考を受ける際には参考にしてみてくださいね。

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②介護・老人福祉関連施設

おもに年配の方が通うデイケアセンターやリハビリテーションセンター、介護福祉施設なども、リハビリ助手が活躍しています

これらの施設では、年配の方が年齢により身体を動かしづらくなった箇所を対象にリハビリをおこないます。施設に入居している人が対象の場合は、ときには食事や入浴など日常生活の介助をする施設もあるでしょう。

年配の方に気持ちよく過ごしてもらうためには、その人たちに合わせたコミュニケーションの取り方を考える必要もあるといえますね。

介護業界について詳しく知りたい人はこちらの記事で網羅的に解説しているので、あわせて読んで理解を深めてみてください。

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③フィットネス関連施設

スポーツジムやフィットネスクラブの施設などにも、リハビリをおこなう場所がある場合があります。

トレーニングをしたり身体を動かす目的で訪れる人が大半ですが、スポーツなどで怪我をした人がスポーツ復帰するためや、運動しづらくなった人がまた運動できるようになるために訪れることもある施設です。

おもには、スポーツや運動をおこなうために必要な動作や、本来必要な身体機能などについてリハビリをおこない、状態の改善を目指していきます

リハビリ助手はこのリハビリをサポートする役割を担いますが、日常生活で使う基本動作のリハビリとは異なる部分もあるため、筋肉や関節、骨格などのある程度の専門知識が必要になることもあるでしょう。

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キャリアドバイザー

リハビリ助手はサポートする立場ではありますが、応募する際は前提として必要な知識やスキルがあるかどうかチェックすると良いですね。

目指す人必見! リハビリ助手の4つの魅力

リハビリ助手の魅力
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就活生

リハビリ助手は多くの場所で活躍できるのですね!
話を聞いていてやりがいを持てそうな仕事だなと感じたのですが、リハビリ助手ならではの魅力などはあるのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

そうなんです!
リハビリ助手だからこその魅力も多くあるので、さっそく紹介していきますね。

リハビリ助手は職業の特性や今後の社会変化の影響もあり、多くの魅力があります。目指す職業の魅力を知っておくことで、就職活動へのモチベーションも高まるでしょう。また志望動機を作成する際にも役立つので、しっかりチェックしておきましょう。

①未経験・無資格でも医療業界で働ける

リハビリ助手は医療系の職種ですが、就職する時点では未経験で資格を保有していなくてもなることができます。専門資格が必要なことが多い医療業界ですぐに働けるのは、大きな魅力といえますね。

もちろん仕事をしていくうえでは、業務に必要な知識やスキルは必要になってきますが、就職先には必ず専門の担当者がいます。わからないことは色々と聞ききながら、仕事をする中で資格取得や必要な知識など資格を身に付けていくと良いでしょう。

②超高齢化社会化にともない需要は今後も高まっていく

今後少子高齢化が加速する日本においては、介護やリハビリが必要な高齢者が増える一方で、若手の人材は不足していきます。それにともない、リハビリ助手の需要も高まっていくでしょう。

特に高齢者が多い介護福祉関連の施設や病院などでは、人材不足が起こりやすい傾向にあり、必要とされるリハビリ助手の人数も多くなると考えられます

現場は忙しくなる可能性もありますが、働き口に困ることはないといえますね。

③ワークライフバランスを保ちやすい

就職先にもよりますが、リハビリ助手の勤務形態は基本的にシフト制で勤務時間が定められているため、ワークライフバランスを保ちやすいといえます。

リハビリ助手はあくまでリハビリをおこなう専門職のサポートをする立場であり、おこなうのは基本的に指示があった業務です。リハビリのサポートや介助などはある程度業務する時間の見通しが立ちやすいうえ、担当業務もはっきりしているため、残業時間もコントロールしやすいでしょう

④人の役に立つ実感を直接得られる

リハビリ助手の仕事は、うまく身体を動かせない人たちに対して本来の動作を取り戻せるようにサポートすることです。目の前の人と直接コミュニケーションを取り反応を見れることで、人の役に立っている実感を得られます

また、リハビリは1日や1週間で終わるものではありません。ある程度の期間担当の患者のサポートをするため、その人が本来の動作を取り戻していく過程を見れることも大きなやりがいにつながるでしょう。

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キャリアアドバイザー

患者だけではなく、リハビリを担当する専門職や施設の従業員のサポートもおこなうため、あらゆる人の役に立っているという実感も得られますね。

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目指すなら把握しておこう! リハビリ助手を目指す際の3つの留意点

リハビリ助手を目指す際の留意点
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就活生

リハビリ助手にはたくさんの魅力があるのですね!
ちなみに目指すうえで知っておいたほうが良いことなどはありますか?

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キャリアアドバイザー

鋭い質問ですね!
確かに魅力が多いリハビリ助手ですが、留意しておいたほうが良いこともあるので、一緒に確認していきましょう。

リハビリ助手を目指すうえでは、ミスマッチを起こさないためにも、魅力だけではなく実態や留意点を把握しておくことが重要です。ここではリハビリ助手を目指す際の留意点を3つ解説するので、これらも踏まえて検討してみてくださいね。

①医療行為を独断でおこなうことはできない

リハビリ助手はあくまで助手であり医療資格を持たないため、医療行為を理学療法士などの専門職の許可なく独断でおこなうことはできません。

リハビリ助手になるときに専門的な資格はなく、医療関係の職業の中では比較的なりやすい仕事だといえます。ただし、その分医療に関することで自分だけでできることは少ないため、仕事の中でもどかしく感じてしまう場面もあるかもしれません

そのため、後ほど解説するように助手からのキャリアも考えて、理学療法士のような国家資格の取得を目指す人も多いですよ。

②動作介助などで身体に負担がかかりやすい

リハビリ助手の仕事はリハビリ時に患者の身体を支えたり、リハビリ前後に患者の介助をするときに体力を使います。ときには、自分よりも大きな体型の人を支えることもあるため、足腰が強くないと身体に大きな負担がかかってしまうこともあるでしょう。

また、動作介助だけでなく、施設内の清掃や衣類の洗濯などの雑務を任されることも多いです。施設内を行ったり来たりすることも多いので、身体を動かすのが苦手だと感じる人や体力がないと感じている人はきついと感じてしまうかもしれません。

③助手のままだとキャリアアップが難しい

リハビリ助手はあくまで助手になるので、そのままだとキャリアアップが難しい側面があります。助手は資格を持っていなくても仕事ができますが、理学療法士や作業療法士などのさらに専門的な仕事に携わるためには資格が必要になることを覚えておきましょう

もちろん、ワークライフバランスなどを考えて、助手のまま仕事を続けることも1つの選択肢です。一方で、給与がそれほど上がらなかったり自分個人でできる業務の範囲があまり広がらないこともあるため、キャリアアップしたいと思う人は、資格取得を見すえて仕事をすると良いでしょう。

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川﨑 瑛久

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「リハビリ助手になりたい」という思いを大事にして仕事の方向性を考えよう

リハビリ助手は、怪我や障害をもった患者の機能回復や仕事復帰、自立支援に向けて心身両面のサポートをする重要な役割を担っています。リハビリを主導できる職種ではないですが、助手という立場でできることは多くあるので「リハビリ助手になりたい」という思いを否定する必要はまったくありません。リハビリを終えた患者が日常生活を送れるようになったときの喜びはとても大きいことでしょう。

一方で、リハビリ助手は収入アップや業務範囲の拡大など、さらなるキャリアアップを目指したい人にとっては厳しい現実があります。ただし、出産や育児、介護などをしながら仕事との両立を図りたい人にとっては、ワークライフバランスを保ちやすく、働きやすい環境だと考えられます。

重要なのは、自分自身が仕事をするうえで何を大事にして、どのような人生プランがあるのかを検討することです。理学療法士や作業療法士を目指すのか、リハビリ助手として仕事を続けるのか自分自身にとって最適な選択をしてくださいね。

どの専門領域を目指したリハビリ助手志望なのかを明確にすることがカギ

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就活生

リハビリ助手はそのままだとキャリアアップが難しいのですね……。
助手からのキャリアの方向性も考えておきたいと思うのですが、目指す際に意識すべきことはありますか?

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キャリアアドバイザー

良い質問ですね!
今後のキャリアを踏まえてリハビリ助手を目指すことは大切です。その際には、将来専門にしたい領域を踏まえて就職先を選ぶことが重要になりますよ。

一口にリハビリ助手といっても働く職場はさまざまです。さらに任される業務内容も携わる領域によって変わることがあります。そうなると、リハビリ助手になりたいという漠然とした志望動機の状態では、自分に合う就職先を選ぶことが難しくなってしまうでしょう。

そのため、どの領域を専門としたリハビリ助手を目指したいのかまで、志望動機を深掘りしておきましょう。そして、深掘りした内容を軸に将来のビジョンを描きながら、その人生プランを叶えられるような職場を探すことが大切です。

働く場所によって携われる専門領域が変わってくるので、以下も参考にしながら自分がどこに就職すべきかを考えてみましょう。

働く場所による専門領域の違い
  • 病院・クリニック:病気や怪我などにより日常の基本動作難しくなった人のリハビリをサポート
  • 介護・老人福祉関連の施設:年齢により動かしづらくなった動作の補助や介助など
  • フィットネス関連の施設:おもにスポーツをおこなうのに必要な動作のリハビリのサポート

この後に、リハビリ助手のおもなキャリアパスとして国家資格が必要な職業を取り上げて解説するので、就職先選びの参考にしてくださいね。

就職先選びに役立てよう! リハビリ助手の3つのキャリアパス

リハビリ助手の3つのキャリアパス
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リハビリ助手を目指すうえで将来やりたい専門領域を明確にしておくのが大事だとわかったので、さっそく考えてみようと思います!
具体的にどのような職業があるのですか?

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すばらしいですね!
実際にどのような職業があるのか紹介するので、特徴や仕事内容について理解を深めてください。

リハビリ助手の助手のキャリアパスとしては、「理学療法士」「作業療法士」「介護福祉士」などがあります。ほかにも多くありますが、今回は一般的な例として国家資格が必要な3つの職業について詳しく説明していきますね。

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国家資格は国の法律に基づき、国や地方自治体などの公的機関から認定を受けた資格です。
国家資格を取得する方法は資格によって異なりますが、たとえば理学療法士であれば、養成校で3年以上学んだうえで理学療法士国家試験を受け、合格する必要があります。

①理学療法士:「立つ」「座る」などの基本動作をサポートする

理学療法士は、病気や怪我などで身体的に障害がある人に対して、元の日常生活を送れるようにリハビリをサポートする仕事です。おもには日常生活で必要になる「立つ」「座る」「歩く」などの基本動作のリハビリを担当します。

基本的な動作の回復を目的としたリハビリをする専門職になるため、働く場所としては、病院やクリニック、介護関連の施設などが一般的です。基本動作の専門家として患者が自立して日常生活をおこなえるように、関節や筋肉の動かし方、障害のある部分の痛みの軽減、さらには疲労や麻痺の回復などを試みます。

基本動作に関してのスペシャリストとして、支障なく日常生活ができるように患者に携わりたい人に向いている職業だといえますね。

②作業療法士:社会復帰するための応用動作をサポートする

作業療法士は、基本動作からもう一歩踏み込んで「身支度」「食事」「入浴」などに始まり、社会復帰するための応用動作もサポートする仕事です

おもには病気や怪我の状態が安定した後に、実際に日常生活や仕事に復帰していくためのリハビリをおこないます。働く場所は多岐にわたり、医療や介護、福祉関連の施設をはじめとして、保健所や特別支援・就労支援関連の施設などがあります。

作業療法士の資格を取得することで、多くのリハビリ段階に対応できるような人材になれるでしょう。

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キャリアアドバイザー

さまざまな場所やリハビリの段階に携われるからこそ、自分自身が作業療法士として何をしたいのかを深掘る必要がありますね。

③介護福祉士:介護が必要な人の生活をサポートする

介護福祉士は、動作の中でも「介助」に特に焦点を当て、思うように身体が動かせない人のサポートをする仕事です。介護に関する資格は多くありますが、国家資格は介護福祉士の身になっており、専門性と信頼度の高い職業といえます。

リハビリ助手の仕事の中にもリハビリ前後の「介助」がありますが、介護福祉士は担当者の生活全般を介助する職業です。ベッドからの移乗介助や排泄物関連の介助、入浴介助など仕事は多岐にわたります。

また、上記の物理的な介助だけでなく、心身両面のサポートをおこなうことも重要な仕事の1つです。介護が必要な人に寄り添い生活を支えたい人に向いているといえますね。

キャリアアドバイザーコメント

上村 京久

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働きながら国家資格の取得を目指すなら焦らずじっくり取り組もう

「理学療法士」になるためには養成課程のある大学・短大・専門学校で、「作業療法士」になるためには養成課程のある大学・短大・都道府県知事が指定する作業療法士養成施設で、知識と技能を修得することが必要になります。夜間部を設けている養成校もあるので働きながら学ぶことも可能です。学校によっては独自の奨学金制度や教育ローンを設けていたり、国からの給付金制度もあるので調べておくと良いでしょう。

また、「介護福祉士」を目指す場合は、介護事業所で3年間の実務経験と実務者研修を修了していることが必要です。実務者研修はスクールによって平日や土日、夜間コースなどがあったり、振替授業など融通が利く場合もあります。また、スクールによって受講料が異なったり、割引制度があるところもあるので、よく比較検討をすることをおすすめします。

どの資格も、国家試験の受験資格を得るまでに数年ほどかかるのが一般的です。勤務先にもよりますが、リハビリ助手として働く病院や施設では、学校の試験期間中は休ませてくれたり、時短勤務などの配慮をしてくれるところもあるので、相談しながら進めるのも良いですね。年齢制限もなく各職種合格率も低くはないので、焦らずにじっくり取り組みましょう。

今日から始めよう! リハビリ助手を目指すための4ステップ

リハビリ助手を目指すための4ステップ
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就活生

リハビリ助手についてさまざまな情報を知れたことで、目指したい気持ちがより高まりました!
リハビリ助手を目指すためには何から始めれば良いのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

それはよかったです!
それでは、リハビリ助手を目指すために必要なステップを解説するので、参考にして実践してみてください。

リハビリ助手を目指すためには、まず興味のある専門領域を見極めたうえで、その専門領域に携われる就職先を探し、さらに選考の対策をしていくなど、押さえておくべき流れがあります。

そこでここでは、それぞれの工程をどのように進めていけば良いのか、4つのステップに分けて解説していくので、一つずつ順を追って理解していきましょう。

ステップ①リハビリで将来携わりたい専門領域を考える

リハビリ助手を目指すうえでは、まず最初に自分がリハビリで将来携わりたい専門領域は何なのかを明確にしましょう。

というのも、先に述べたようにリハビリの中にもいくつか種類があり、働く場所によって専門領域が変わってきます。就職先を決めるときに携わりたい専門領域がわかっていないと、自分に合う就職先を見つけるのが難しくなってしまうでしょう

また、リハビリ助手からのキャリアを考えるうえでも、専門領域を意識した環境選びが必要となります。最初の就職先を考えるためにも、そしてリハビリ助手での経験を助手からのキャリアで直接活かしていくためにも、まずはリハビリ助手後にどうなりたいか、解像度を高めておきましょう。

ステップ②興味のある専門領域の仕事ができる就職先を探す

将来携わりたい専門領域が明確になったら、次はその専門領域の仕事ができる就職先を探しましょう。

リハビリをおこなっている施設は多くありますが、施設によってリハビリの対象者や実施するリハビリは異なります

たとえば、病院やクリニックであれば、理学療法士や作業療法士が日常の基本動作や応用動作などをサポートしているでしょう。一方で、介護施設などであれば、介護福祉士を中心にリハビリだけでなく介助の業務も多くおこなっているかもしれません。

このように、職場によって勤務している専門職や担当業務はさまざまなため、募集要項や採用ページなどを参考に何を専門としているのかなどをしっかり確認しておきましょう。

ステップ③応募する職場の環境や仕事内容を入念に確認する

自分が携わりたい専門領域を扱っている就職先が見つかったら、そこですぐに決めてしまうのは注意が必要です。応募する職場の環境や仕事内容が自分にマッチしそうか、入念に確認しましょう。

リハビリ助手は個人の判断で医療行為ができないため、専門職の指示を受けて仕事をすることになります。その際に、コミュニケーションが取りづらかったり働く環境が整っていない職場だと、業務以外の部分で悩むことになりかねません

調べる際は、応募する職場のホームページや採用情報を確認すると良いでしょう。特に誤字脱字が多かったり更新がされていない施設だと、細かな部分や情報更新に手が回らないくらい忙しい職場である可能性もあるので、少し注意したほうが良いかもしれません。

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キャリアアドバイザー

職場が近くにあったり訪問できる距離であれば、一度足を運んで雰囲気を確認してみるのもおすすめです。

ステップ④求められる人物像を意識して頻出質問対策をする

ステップ③までで応募する職場を定められたら、最後に選考の対策をしておきましょう。特に面接では、その職場や仕事で求められている人物像を想像して、よく聞かれる質問に答えられるように準備することが重要です

未経験・無資格で目指せるリハビリ助手は、医療関連の知識やスキルよりも職業との相性や人柄などが重視される傾向にあります。具体的には以下のような特徴の人が向いているといえますね。

リハビリ助手に向いている人の特徴
  • 人に喜ばれることに達成感を感じる
  • 人と話すことが好き
  • 体力がある
  • 粘り強く支援できる精神力がある

仕事内容としても、専門職と連携したり患者と直接コミュニケーションをとることが多くなるため、素直さや親しみやすさなどが求められるでしょう。

上記の人物像を意識したうえで、リハビリ助手の「志望動機」やアピールできる「自己PR」を話せるように対策しておきましょう。

こちらの記事では、自己PRの作り方やコツについて解説しているので、選考の際はぜひ参考にしてみてください。

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また、こちらの記事では医療業界の志望動機について詳しく解説しています。リハビリ助手の志望動機を書く際にも参考にしてみてくださいね。

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さらに、こちらでは医療事務の志望動機の作り方を解説しています。リハビリ助手は医療に関する事務的な業務もおこなうので参考になるでしょう。

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キャリアアドバイザーコメント

加藤 大智

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リハビリ助手の仕事をする前にある程度の準備はしておこう

未経験・無資格でリハビリ助手の仕事ができるとはいえ、実際に業務をするうえで身に付けておくと良い知識やスキルはあります。実際には入社後に仕事をしながら身に付けていくことも十分できますが、事前にある程度の知識とスキルを身に付けておくと、入社後の仕事の理解と実践もスムーズになるでしょう。

たとえば、リハビリを受ける原因になった疾患の種類と特徴、障害の程度や表れ方、筋肉や骨、脳の仕組みや働きなどは、患者の理解を深めることには欠かせない知識でしょう。これらは書籍で学ぶことができます。また、患者のデータ入力業務もあるので、ExcelやWordなどの簡単なPC作業ができるようにしておくと良いですね。インターンシップに参加して実際の業務を体験してみることもおすすめです。

また、「公益財団法人日本ケアフィット共育機構」では、高齢者や車椅子使用者、視覚障がい者、聴覚障がい者への理解を深めるための実技と体験ができる「サービス介助基礎研修」を開講しています。東京と大阪会場があり、2時間で6,600円(税込み)で手ごろな価格となっているので、近くに住んでいる人は受講してみるのも良いかもしれませんね。

リハビリ助手に関してよくある質問に回答!

リハビリ助手について調べる中で疑問や不安に思うことが出てきますよね。ここではリハビリ助手に関して学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答していくので、ぜひ参考にしてみてください。

  • リハビリ助手は何をする職業ですか?

    リハビリ助手は、おもにリハビリをおこなう理学療法士や作業療法士などの専門職の補助・支援をする職業です。あくまで助手であるため、個人の独断で医療行為をおこなうことはできません。基本的には専門職の指示に従って、協力しながら患者の状態が良くなるように働きかけます。

    また、リハビリ助手はリハビリのサポートだけではなく、リハビリ前後での患者の介助やリハビリで使用する機器の準備や手入れ、さらには受付業務や清掃などの雑務もおこないます。リハビリだけではなく、施設や患者のサポートをすることもリハビリ助手の重要な仕事といえますね。

  • リハビリ助手の魅力を教えてください。

    リハビリ助手にはさまざまな魅力がありますが、未経験・無資格でも医療業界で働けるというのは大きな魅力といえます。医療業界で働くには医療系の専門学校や学部・学科で学んだり、特定の資格を取得する必要があることが多いですが、リハビリ助手は必要ありません。

    また、日本の少子高齢化が加速している影響で、リハビリ助手の需要が高まっていることも魅力の1つですね。さらに、勤務形態もシフト制が多く勤務時間が決まっていることが一般的なのでワークライフバランスが保ちやすい傾向にあります。目の前で患者の状態が改善する姿を直接見れることも人の役に立つ実感を得られる点で魅力的だといえます。

リハビリ助手を目指すなら今後携わりたい専門領域を考えて就職先を選ぼう

リハビリ助手は未経験・無資格で医療業界に携われる魅力の多い仕事です。入社後すぐに患者と専門職のサポーターとして仕事ができるでしょう。

ただし、あくまで助手であることから、そのままの職種ではキャリアアップすることが難しい職業でもあります。そのため、目指す際には今後携わりたいリハビリの専門領域を明確にして、その専門領域の仕事ができる就職先を選ぶことが重要です。

リハビリにもいろいろな種類があり就職先も多岐にわたるため、まずは将来自分自身がなりたい姿を想像して、自分にマッチした職場を選べるように準備したうえで就活に臨みましょう。

あなたが受けないほうがいい業界をチェックしよう

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