目次
- 金融アナリストとは? 仕事内容や新卒で目指す方法をチェック
- そもそも金融アナリストとは?
- 金融アナリストの3つの仕事内容
- ①企業・業界分析
- ②将来性の調査
- ③業界の動向調査
- 志望動機や就活の軸の参考にしよう! 金融アナリストとして働く3つの魅力
- ①専門分野で成長できる
- ②グローバルに活躍できる
- ③責任の大きな仕事ができる
- 新卒の募集は多くない? 金融アナリストになる方法
- 新卒の育成をおこなっている専門職採用に応募する
- 金融機関などに就職して関連資格の取得を目指す
- キャリアパスを具体化しよう! 金融アナリストの3つのおもな就職先
- ①証券会社
- ②資産運用会社
- ③企業の財務部門
- 要チェック! 金融アナリストに求められる8つの要素
- ①分析力
- ②論理的思考力
- ③語学力
- ④強い向上心
- ⑤高い集中力
- ⑥決断力
- ⑦体力・精神力
- ⑧コミュニケーション能力
- アピール材料になる! 金融アナリストになるために取得したい資格
- CMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト)
- TOEIC・TOEFL
- 金融アナリストを目指して適切な就活対策を今すぐスタートしよう!
金融アナリストとは? 仕事内容や新卒で目指す方法をチェック
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。学生から、
「金融アナリストの仕事内容を知りたいです」
「金融アナリストになるには、どうすれば良いですか?」
といった質問を受けることがあります。金融アナリストは非常にやりがいのある仕事ですが、新卒での募集が少なく狭き門となっています。新卒から目指すのであれば、金融アナリストの実態や必要な就活対策をしっかりと理解しておく必要がありますよ。
この記事では、金融アナリストの仕事内容や必須スキル、目指し方などを解説していきます。金融アナリスト志望の人だけでなく、金融業界に興味がある人にとっても理解しておきたい情報ばかりなので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
そもそも金融アナリストとは?
金融アナリストとは、銀行や証券会社、保険会社などの金融機関においてさまざまなアナリシス(分析)をおこなう専門家を指します。
近年は若年層の年金不安や銀行預金の低金利に加え、NISAやiDeCoなどの制度の普及もあり、投資人口は年々増加しています。投資人口が増えれば投資を専門分野とする金融機関の需要が高まり、それにともない金融アナリストの需要も高まることが予測されています。
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金融アナリストの3つの仕事内容


就活生
金融アナリストは金融機関でさまざまな分析をおこなう人とのことですが、具体的にどのような仕事をおこなっているのでしょうか?

キャリア
アドバイザー
金融アナリストの仕事は大きく分けて、「企業・業界分析」「将来性の調査」「業界の動向調査」の3つがあります。
金融アナリストの仕事内容は多岐にわたります。本格的に就職を考える前に、まずどのような仕事があるのか理解しておきましょう。
ここからは、金融アナリストの3つの仕事内容について解説していきます。金融アナリストの具体的なイメージをつかむためにも、順にチェックしていきましょう。
①企業・業界分析
金融アナリストの仕事の一つとして、企業・業界分析が挙げられます。企業や業界についての知識がなければ、正しくアドバイスをすることができません。
たとえば、知識がなかったために経営が傾き始めている企業に投資するようアドバイスしてしまい、顧客が不利益を被る、といったリスクもあります。

キャリア
アドバイザー
金融機関は金融アナリストの企業・業界分析をもとに、資金の融通にあたって戦略を立てたり、顧客にアドバイスをおこなったりするので、金融アナリストの意見が非常に重要になるのです。
②将来性の調査
2つ目は、将来性の調査です。企業や業界についての「現在」の知識はあっても、将来性がわからなければ、先行きが怪しい企業や業界に投資するよう顧客にアドバイスしてしまうリスクがあります。
そのようなリスクを回避するため、金融アナリストはありとあらゆる情報を幅広く収集・分析して、将来性の調査をおこないます。将来性の調査によって得られた情報もまた、金融機関およびその先に存在する顧客をサポートすることにつながるのです。
- 今は問題なく経営できているように見える企業や業界であっても、将来的にリスクが高くなっていないか
- 今は未熟な企業や業界であっても、将来的に大きく発展する可能性があるのではないか

キャリア
アドバイザー
将来性を調査するために、ときには企業の決算説明会へ参加したり、経営陣に直接コンタクトを取ったりすることもありますよ。
③業界の動向調査
3つ目は、業界の動向調査です。企業は業界の動向の影響を強く受けます。そして業界は、国の経済や政治の動向、はたまた海外の情勢によって大きく変わっていきます。
このように、適切な投資判断をするには、その企業の現状や将来性だけでなく業界の動向についての情報も必要となるのです。
金融アナリストは業界の動向調査をおこなうために、経済や政治の動向にも目を配りながら情報を集め、総合的に分析することが求められます。

キャリア
アドバイザー
金融アナリストは企業、業界、経済、そして海外の情報にも携わることになるため、数理的な情報以外にもさまざまな形態の情報を分析する必要がありますよ。
キャリアアドバイザーが読み解く!金融アナリストのやりがいやおもしろさ
常に情報感度を高く持ち知識をアップデートし続ける醍醐味がある
金融アナリストの仕事には、政治経済、統計学、資本市場や金融商品の仕組み、投資理論といった幅広い専門知識が不可欠です。しかし、それだけではありません。企業の将来性や投資価値を正確に分析するためには、国内外の政治経済・市場・業界・景気の動向はもちろんのこと、消費者のニーズや流行、AI(人工知能)やIT技術などに関する情報まで、あらゆる分野の情報収集が欠かせません。
特に近年は、産業・経済のグローバル化による企業間の競争の激化や、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、変化の激しい時代になってきています。だからこそ、金融アナリストは日々変化するさまざまな情報に常にアンテナを張り巡らせ、自らの知識やスキルを深く、そして速くアップデートしていく必要があります。
このように、常に学び、世の中の動きを敏感にとらえながら、複雑な情報を紐解いていくことは、この仕事の大きなやりがいであり、おもしろみもある仕事だと言えるでしょう。
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志望動機や就活の軸の参考にしよう! 金融アナリストとして働く3つの魅力
金融アナリストは日頃から多くの情報を収集・分析する大変な仕事ではありますが、その分やりがいや魅力も大きい仕事です。
ここからは、金融アナリストとして働く3つの魅力について解説していくので、志望動機や就活の軸を考える際の参考にしてみてください。
①専門分野で成長できる
金融アナリストは高い専門性を求められる仕事ではありますが、その分専門分野で成長していける点が魅力です。専門分野のエキスパートとしてスキルや経験を積んでいけば、市場価値の高い人材になることができます。

キャリア
アドバイザー
仮に将来的に転職することになった際も、金融アナリストの専門知識を活かすことで、さまざまな環境で活躍することができます。
②グローバルに活躍できる
金融アナリストは企業や業界、国内や海外の経済にも携わるため、グローバルに活躍ができる点も魅力の一つです。
語学のスキルも高めていけば、外資系の金融アナリストとして国外にも活躍の場を広げることができます。

キャリア
アドバイザー
金融業界に興味があり、なおかつグローバルに活躍したいと考えている人にとっては、金融アナリストはうってつけの仕事と言えますね。
③責任の大きな仕事ができる
金融アナリストは自身の分析によって、投資家や企業に直接的な影響を及ぼす仕事です。分析を見誤れば巨額の損失が発生することもあり責任の大きい仕事ではありますが、その分達成したときのやりがいが大きいのが魅力です。
もちろん、どのような仕事にも一定の責任をともないますが、企業や業界の経済活動にダイレクトにかかわるという点で、金融アナリストは責任の大きな仕事ができるのです。

キャリア
アドバイザー
仕事をするうえでやりがいを重視する人や、仕事をしていくなかで成長したいという向上心が高い人にとっては、より魅力的な仕事と言えますね。
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就活の成功は、自分に合う業界・職種を知ることが鍵です。しかし、それがどんな業界・職種なのかが分からず悩む人も多いでしょう。
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新卒の募集は多くない? 金融アナリストになる方法


就活生
金融アナリストになりたいのですが、やはり実力が求められる仕事である以上、新卒では厳しいのでしょうか?

キャリア
アドバイザー
確かに、新卒で金融アナリストの募集をかけているところはそれほど多くはありません。ただし、だからといって新卒から目指すのは不可能というわけではありませんよ。
新卒から金融アナリストを目指したいのであれば、目指すためのルートを理解したうえでそれに向けた行動指針を立てることが大切です。
ここからは、新卒から金融アナリストになる方法を2つ紹介するので、しっかりとチェックしておきましょう。
新卒の育成をおこなっている専門職採用に応募する
そもそも新卒での金融アナリストの募集が少ないのは、新卒では業務をこなすにあたって必要な知識や実力が不足しているためです。
ただ、中途採用で実力のある金融アナリストを雇おうとすると、企業側は多大な採用コストがかかってしまいます。そのため、近年は新卒で専門職採用をする企業も増えてきています。
新卒から金融アナリストを目指すのであれば、まずはそういった募集をかけている企業を探し、専門職採用からのルートを検討してみましょう。
金融機関などに就職して関連資格の取得を目指す
金融アナリストになるには、まずは金融機関に就職し、実務経験を積むなかで知識を身に付けたり資格を取得したりして、金融アナリストとしてのキャリアを築いていくのが一般的です。
そのため、金融アナリストを目指している人や、まだ金融アナリストの道を進むか悩んでいる人は、金融アナリストへのキャリアアップを軸として就活を進めていくのも一つのルートですよ。

キャリア
アドバイザー
金融アナリストになるために取得したい資格については、「アピール材料になる! 金融アナリストになるために取得したい資格」で解説しているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
キャリアアドバイザーが読み解く!金融アナリストを目指すうえでの注意点
「入社後に教えてもらえば良い」という油断は禁物
金融アナリスト志望ではあるものの、今は知識もスキルも不足しているとして、「入社後に仕事を教わりながら知識も習得できるだろう」と考えて、何の準備もせずに就活に臨むのは避けましょう。
前提として、金融アナリストを目指し金融機関への就職を目指すなら、徹底的な企業研究は不可欠です。それだけでなく、金融の基礎知識も入社前にしっかり身に付けておく必要があります。銀行や証券会社の仕事の仕組みと業務内容、主要な金融商品、基本的な金融用語などは、最低限マスターしておきましょう。これらができていないと、入社後に先輩から仕事を教わっても、話している内容が理解できず、仕事に支障が出てしまうかもしれません。
日頃から新聞や経済誌、ニュース番組などを通じて、世の中の情勢を把握する週間をつけておきましょう。入社前に金融の基礎知識を身に付けておき、入社後に実務経験を積みながら日々研鑽を怠らず専門知識を深めていく、というイメージを持つことが金融アナリストとして活躍するための第一歩になりますよ。
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入社後の早期離職を避けるためには、自分に適性のある職種を選ぶことが大切です。しかし、それがどんな職種なのかが分からず悩む人も多いでしょう。
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キャリアパスを具体化しよう! 金融アナリストの3つのおもな就職先


就活生
金融アナリストの就職先は金融機関とのことですが、具体的にどういった企業が該当するのでしょうか?

キャリア
アドバイザー
金融アナリストの就職先は、おもに3つありますよ。
同じ金融アナリストであっても、どこに勤めるかによって携われる内容は大きく変わります。一番希望に沿った仕事ができるのはどこか、よく考えてみてください。
ここからは、金融アナリストのおもな就職先を3つ紹介します。キャリアパスを具体的にイメージするためにも、一つずつチェックしていきましょう。
①証券会社
投資をおこなう人が必ずと言って良いほどかかわるのが、証券会社です。投資にはさまざまな種類がありますが、証券会社は株式や債券などの売買の仲介をメインにおこないます。
証券会社が株式の売買を仲介するにあたり、必要となるのが金融アナリストの分析です。「どの株価が上がり(下がり)そうか」を金融アナリストが分析し、その分析をもとに証券会社が投資家にアドバイスをしたうえで、投資家は株式の売買をおこないます。

キャリア
アドバイザー
このように、証券会社にとって金融アナリストの分析は非常に重要であり、なくてはならない存在と言えます。
証券会社の志望動機の作成方法や例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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②資産運用会社
証券会社と同様、金融アナリストの分析が重要となるのが資産運用会社です。資産運用会社は投資家から投資信託という形で集めた資産を一つの大きな資産として預かり、その資産運用を代行する会社です。
資産運用会社において、金融アナリストは資産運用をおこなう際のアドバイザーの役割を果たします。具体的には、資産運用にあたって必要となる情報を収集・分析し、その結果をもとに資産運用会社に運用の指図やアドバイスなどをおこないます。

キャリア
アドバイザー
資産運用会社と証券会社とで、金融アナリストの仕事内容は大きく変わりません。いずれも企業・業界分析から将来性の調査までをおこない、資産の融通をサポートすることになります。
資産運用会社に興味がある人は、金融業界の志望動機のコツを押さえておきましょう。
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③企業の財務部門
金融アナリストの活躍の場は、証券会社や資産運用会社といった金融業界に関連する企業だけではありません。金融に関する知見を活かすことで、企業の財務部門やコンサルタント会社などで活躍することもできます。
また、金融アナリストは金融に関する知見だけでなく、語学力や論理的思考力などのさまざまなスキルが必要となります。そのため、金融アナリストはスキルの高い人材として、幅広い業界や企業で需要があるのです。
要チェック! 金融アナリストに求められる8つの要素

就活生
金融アナリストが魅力的な仕事であることはわかったのですが、実際に目指すうえではどういったスキルや能力が必要になるのでしょうか?

キャリア
アドバイザー
金融アナリストに求められるスキルや能力は、おもに8つあります。順に見ていきましょう。
金融アナリストは金融にまつわるエキスパートとして、さまざまなスキルや能力が必要となります。そこでここからは、金融アナリストに求められる8つの要素について解説します。
ただし、最初からこれらすべての要素が備わっている必要はありません。就活をおこなっていくなかで自分が強みだと感じるスキルを伸ばしたり、今の自分に足りないと感じるスキルを伸ばしたりする努力をしていきましょう。
①分析力
金融アナリストはアナリスト(分析家)の名が付いている通り、分析力は仕事の根幹となる非常に重要なスキルです。
分析力と聞くと数字を取り扱うイメージが強いかもしれませんが、分析力とは情報を収集し、集めた情報を分類・整理して、掘り下げるスキルを指します。
金融アナリストはさまざまな角度から情報を集め、数ある情報から企業の特徴や経営状況、将来性の推測までおこなわなくてはなりません。数理的な情報ばかりを取り扱うわけではないからこそ、さまざまな形態の情報を整理するための分析力が必要となるのです。

キャリア
アドバイザー
分析力は、企業研究や自己分析などを通じて身に付けられるスキルでもあります。就活対策そのものが仕事にもつながるという意識で臨みましょう。
自己PRで分析力をアピールする際のポイントや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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②論理的思考力
論理的思考力とは情報を正確に把握し、合理的な結論を導き出す能力のことです。論理的思考力は複雑に絡み合った情報を分類し整理するという点で、分析力と近しい部分があります。
また、正確な分析ができたとしても、金融機関に分析結果を伝える際にロジカルに伝えられなくては、伝わるものも伝わりません。そのため、論理的思考力はアウトプットにおいても、大きな影響を及ぼすスキルとなっています。

キャリア
アドバイザー
こういった背景から、金融アナリストには分析力と論理的思考力の2つが特に重要なスキルになると言えますよ。
③語学力
金融アナリストは海外の最新の論文や、海外の金融機関による発表に対していち早く対応する必要があることから、語学力も求められます。
語学力の有無は集められる情報の量に差を生み出し、結論の精度にも大きく影響します。金融アナリストとしてより良いアドバイスをおこなうためにも、語学力は欠かせないスキルなのです。
特に、日系の金融アナリストとしてではなく、外資系の金融アナリストとして活躍したいのであれば、なおさら語学力が必要となります。

キャリア
アドバイザー
語学力は学生のうちから高めることができ、さまざまな企業でアピールになるスキルです。これから強みを獲得したいと考えている場合には、積極的に語学力を高めていきましょう。
④強い向上心
金融アナリストは知識やスキルだけでなく、経験値も重視される仕事です。そのため、「もっと成長したい」「より高みを目指したい」といった、強い向上心も求められます。
ほかの仕事にも言えることですが、向上心がないと消極的になりやすく、責任が生じることを避けようとする傾向が強くなります。強い向上心がなければ、金融アナリストとしてより多くの経験を積むことは難しくなるでしょう。

キャリア
アドバイザー
近年は特定の機関に所属しないフリーの金融アナリストが増えており、将来的に独立することも視野に入れているのであれば、向上心は特に重要となりますよ。
自己PRで向上心をアピールする際のコツや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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⑤高い集中力
金融アナリストは限られた時間のなかで、より多くの情報を収集・整理・分析をおこない、所属する金融機関に対しアウトプットを出す必要があることから、高い集中力が求められます。
特に金融市場は国内外の政治経済の影響を受けて、常に変動しています。つまり、情報収集や分析をおこなっている間にも、世界は動き続け、情報も更新されていくのです。
限られた時間のなかで、刻一刻と変化する情報を分析するには、より高い集中力が必要です。ただ集中するのではなく、変化に柔軟に対応しながら集中して取り組むスキルこそが高い集中力であり、金融アナリストに欠かせないスキルとなっています。
集中力を長所としてアピールする際のコツや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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⑥決断力
分析力や高い集中力を持っていても、情報収集の段階である程度の取捨選択は必要です。そのため、金融アナリストには決断力も欠かせないスキルの一つと言えます。
日々新しい情報が生まれるなかで、世界中すべての情報に目を通すことは不可能です。だからこそ、金融アナリストは「どのようなニュースやトピックが今現在生まれていて、拾うべき情報はどれなのか」を素早く、かつ的確に決断する必要があるのです。
⑦体力・精神力
高い集中力を必要とする仕事には、集中を持続させるためのタフさが欠かせません。また、集めた情報が役立たなかったとしても、本来の目的の達成のためには無駄な作業ではなかったと割り切って次に進めるような精神力も、金融アナリストには必要となります。
金融市場は常に変動し、その動きは予測ができないものも多くあります。だからこそ、変化に柔軟に対応しつつ、予測に反したのであればその原因を冷静に見つめ直し分析を続けるための精神力が必要となるのです。
⑧コミュニケーション能力
金融アナリストの仕事は、数字やデータと向き合うことだけではありません。ときには企業の決算説明会に参加したり、直接企業の経営陣と話したりして、数字やデータでは見えてこない情報を集めにいくこともあるため、コミュニケーション能力の高さも必要となります。
コミュニケーション能力が高い人と聞くと、話がうまい人をイメージするかもしれませんが、金融アナリストの場合は、物事に対して自分なりの考えを持ち、発信するとともに、周りの人の意見にも耳を傾け、論理的なコミュニケーションができる人を指します。
コミュニケーション能力を長所としてアピールする際のコツや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーからあなたにメッセージ最初から完璧である必要はない
不足している能力は実務経験を通じて必ず磨かれる!
ここまで、金融アナリストに求められる8つの能力について解説してきました。「自分には無理」と感じた人もいるかもしれませんね。しかし、決してあきらめる必要はありません。現在最前線で活躍している金融アナリストたちも、最初からすべての知識やスキル、能力が備わっていたわけではありません。彼らはみんな、日々の業務経験を積んでいく過程で、着実に必要な力を身に付け、磨き上げてきたのです。
たとえば、みなさんも何か習い事やスポーツを続けた経験があるでしょう。最初は下手でも、繰り返し練習を重ねているうちに、いつの間にか上達していたはずです。金融アナリストに求められる能力もそれと同様で、今不足しているスキルは後からいくらでも伸ばしていくことができるのです。
大切なのは、常に前向きに熱意を持って仕事に取り組むことです。その気持ちを忘れずに、最初からあきらめることなく、ぜひ果敢にチャレンジしていきましょう。
アピール材料になる! 金融アナリストになるために取得したい資格
金融アナリストになるために必須の資格はありませんが、保有していると選考でアピール材料になったり、仕事を進めるうえで役に立ったりする資格があります。
そこでここからは、金融アナリストになるために取得したい資格を2つ紹介します。金融アナリストを目指すのであれば、積極的にチャレンジしてみましょう。
CMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト)
CMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト)は、「Certified Member Analyst of the Securities Analysts Association of Japan」の略称です。CMAは、⾦融や投資に関するプロとして必要な企業財務の知識から金融商品の仕組み、価値評価まで幅広い内容を取り扱います。
金融にかかわる幅広い知識を取り扱う資格だからこそ、金融アナリストが取得することでより信頼性が高まり、キャリアアップにもつながりやすくなりますよ。
CMAの試験は第一次レベルと第二次レベルがあり、それぞれ日本証券アナリスト協会の通信講座を受講する必要があります。両試験に合格後、3年の実務経験の要件を満たして同協会への入会手続きをおこなうと、同協会の認定アナリストとしての資格を取得できます。

キャリア
アドバイザー
実務経験が必要となるため、将来的に金融アナリストを目指したいという人にもおすすめの資格ですよ。
TOEIC・TOEFL
金融アナリストには語学力が求められるため、語学力を示すTOEICやTOEFLもおすすめの資格です。
TOEICやTOEFLは認定という形の資格ではないため、獲得スコアによって評価が変わります。試験自体は何回でも受けられるため、なるべく良いスコアを取得できるようしっかりと対策を進めたうえで、受験回数を重ねて着実に点数を伸ばしていくことが大切です。
TOEICを就活でアピールする際のコツについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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TOEIC700点以上は就職に有利! 刺さるスコアの伝え方を伝授
TOEICで700点以上は就職に有利になる場合が多くあります。今回は、TOEICで就職が有利になるケースと、有利にならないケースをキャリアアドバイザーが解説します。TOEICスコアを取得するメリットも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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キャリアアドバイザーが読み解く!金融アナリストを目指すうえでのポイント
狭き門だからこそ差が付く対策が重要!
繰り返しになりますが、金融アナリストは新卒での募集が少なく、非常に狭き門です。だからこそ、ほかの学生と差別化を図るための対策が重要になります。その一つが、語学力です。学生のうちにTOEIC・TOEFLなどで高得点を取得し、履歴書や面接で具体的なスコアを提示してアピールできると、大きな強みになるでしょう。
また、証券アナリストの正式な認定には3年の実務経験が必要です。そのため、就活の面接時には、「現在〇年後の証券アナリストを目指して、資格試験の勉強中です」といった具体的な取り組みや、将来のキャリアプランを明確に話すことで、意欲や熱意を効果的にアピールできます。
企業側は、就活生に最初から金融アナリストとしての完璧な能力を求めているわけではありません。「入社後も意欲的に業務に取り組んでくれそうか」といった定性的な側面を、熱意や主体性などから測ることが多いのです。そのため、もし資格取得に向けて何か行動を起こしているのであれば、それを自信を持ってアピールしていきましょう。
金融アナリストを目指して適切な就活対策を今すぐスタートしよう!
金融アナリストは高い専門性を求められますが、その分やりがいも大きく、今後も需要が高まっていくことが期待されている仕事です。活躍できる場所も金融業界に限らず、企業の財務部門やコンサルタント会社など多岐にわたります。
金融アナリストを新卒で募集しているところはそれほど多くないものの、新卒から目指すのは決して不可能ではありません。今回解説した内容を参考にしながら、金融アナリストについての理解を深め、適切な就活対策を今すぐスタートしていきましょう。
キャリアパーク就職エージェントは、東京証券取引所グロース市場に上場しているポート株式会社(証券コード:7047)が運営しているサービスです。

キャリアアドバイザーからあなたにメッセージ金融アナリストを目指すうえで持っておきたい心構え
キャリアアドバイザー
川﨑 瑛久
プロフィールをみる狭き門であることを理解しておくことも大切
これから解説するように、金融アナリストは高い専門性を磨き、社会に大きな影響を与える責任ある仕事に挑戦できる、非常に魅力的な職業です。もしあなたが「金融アナリストになることが一番の目標だ」と感じているなら、その夢を全力で応援します!
しかし、金融アナリストのような専門職が非常に狭き門であることも事実です。この道だけに固執しすぎてしまうと、万が一夢がかなわなかったときにまったく希望していない企業に入社することになってしまう可能性もゼロではありません。
リスクヘッジとして自身の強みを活かせる業界・職種を見てみよう
だからこそ、金融アナリストを目指すための対策と並行して、自身の強みを最大限に活かせる企業や職種も同時に探してみることをおすすめします。たとえば、金融アナリストに求められる分析力や論理的思考力は、コンサルティング業界のコンサルタント職や、データアナリストといった職種でも大いに活かせる強みです。
視野を広げてさまざまな業界や職種を見てみることで、金融アナリスト以外の道にも、あなたの可能性を広げる魅力的な選択肢が見つかるかもしれません。柔軟な視点を持つことが、後悔のない就活につながります。