目次
- ヘルステック企業とは? 注目される背景を理解して選択肢の幅を広げよう
- そもそもヘルステックとは?
- 概要:医療とIT技術の組合せで課題を解決する分野
- 現状:市場規模は右肩上がりに成長
- 将来性:「2025年問題」でヘルステックの需要が増加見込み
- ヘルステックが注目される背景を解説!
- AIやデジタル技術といった革新的技術の進歩
- 医療費の高騰
- 医療格差を是正
- QOLや健康寿命への関心の高まり
- ヘルステック企業に就職する3つの魅力を知ろう
- ①成長市場の中で仕事ができる
- ②医療に関する社会課題に向き合える
- ③最先端技術に触れられる
- ヘルステックの主な分野は12種類
- ①遠隔医療
- ②AIを活用した画像診断
- ③オンライン診療
- ④医療記録のデジタル化
- ⑤健康経営
- ⑥健康管理
- ⑦ウェアラブルデバイス
- ⑧介護支援
- ⑨アクセシビリティ
- ⑩メンタルヘルス
- ⑪フィットネス
- ⑫医薬品開発
- 優良企業15選! ヘルステック分野で注目企業一覧
- 大企業でヘルステック分野に挑戦している企業5選
- ヘルステック分野で上場している企業5選
- 成長が期待できるヘルステック分野ベンチャー企業5選
- ヘルステック企業を目指すために意識しておきたいポイント
- 業界研究:ヘルステック業界の現状や課題を把握しよう
- スキルや経験:医療や介護の現場でアルバイトやインターンに参加しよう
- 志望動機:なぜヘルステック業界で働きたいかを明確にしよう
- 面接:自分の人柄と入社後の展望をアピールしよう
- ヘルステック企業について学生からよくある質問に回答!
- まずはヘルステック企業の理解を深めよう! なぜ将来性があるかを知ることが内定への第一歩
ヘルステック企業とは? 注目される背景を理解して選択肢の幅を広げよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、
「ヘルステック企業って何ですか?」
「ヘルステック企業から内定をもらうコツを教えてください。」
といった質問を受けます。今、注目のヘルステック企業について興味はあっても、なぜ注目されているのかよくわからないと悩んでいる学生が多いでしょう。
ヘルステック市場は今後も伸びる分野で将来性が高く、魅力も多い分野です。ヘルステック市場や企業の魅力を正しく理解し熱意をアピールすることで自信をもって就活に臨むことができます。
この記事では、ヘルステック企業が注目される背景や就職する魅力を紹介します。さらに注目企業や内定を得るコツも紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
そもそもヘルステックとは?
就活生
キャリアアドバイザー
そうですよね。まずはヘルステックがどのようなことを指すのか確認しましょう。
最近、よく「〇〇テック企業」という言葉を耳にする学生も多いでしょう。テックとはITなどのテクノロジーを駆使したビジネスを展開している企業のことです。
- 健康×テクノロジー:HealthTech(ヘルステック)
- 食×テクノロジー:FoodTech(フードテック)
- 人事×テクノロジー:HRTech(HRテック)
ヘルステックとは、医療とテクノロジーを融合して医療分野の問題を解決するサービスです。日々の生活にITを取り入れ健康に関するデータを収集、分析することで健康管理をおこなうことができるようになりますよ。
キャリアアドバイザー
ヘルステックは医療や健康管理の分野でIT技術を活用し、より効率的かつ精度の高いケアを提供することを目的としています。
概要:医療とIT技術の組合せで課題を解決する分野
ヘルステックは医療とIT技術を組み合わせることで医療現場の課題を改善するための革新的な取り組みです。たとえば、医療現場では患者の健康状態を把握するためのデータ収集や分析、医療スタッフの業務効率化などにIT技術が活用されています。
また、私たちが自宅で健康管理ができるアプリや、体に着けて脈などを計測するウェアラブルデバイスの開発もおこなわれています。これらの技術が医療現場や普段の生活の中で健康維持をサポートしています。
キャリアアドバイザー
ヘルステックは近年ますます注目されるようになり、多くの企業やスタートアップが関心を寄せています。そのため、新しいヘルステック企業が次々と誕生し競争も激化しています。
現状:市場規模は右肩上がりに成長
2021年に経済産業省が発表した第1回新事業創出WG事務局説明資料によるとヘルスケア市場が2025年には約33兆円に達すると予測されています。この成長の背景には日本の人口が高齢化していることや健康志向の高まりによる需要の増加があります。
さらに、新型コロナウイルス感染症の影響による健康意識の高まりもヘルスケア市場の成長を後押ししたといえます。今後ヘルステックビジネスは、より高度な技術を用いた製品やサービスの開発、医療現場との連携強化に取り組むことで市場規模は拡大していくでしょう。
将来性:「2025年問題」でヘルステックの需要が増加見込み
ヘルステックが注目される要因は厚生労働省が2006年に発表した2025年問題です。厚生労働省によると2015年の「ベビーブーム世代」が前期高齢者(65〜74 歳)に到達し、その 10 年後の2025年には高齢者人口が約 3,500万人に達すると推計されています。
つまり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上になります。2025年問題とは団塊世代が後期高齢者となることで社会保障費の負担増や医療業界の人材不足が深刻化する問題のことを指します。
そこでテクノロジーの活用により一人ひとりの健康管理を可能にし、医療費もおさえられるヘルスケア業界のIT化が注目を浴びてきています。
キャリアアドバイザー
ヘルステックが注目を浴びている理由はほかにもあります。ほかの理由については後ほど解説しますよ。
キャリアアドバイザーコメント成瀬 遼プロフィールをみる
ヘルステック分野は将来性抜群の業界です。将来性のある業界で働く利点としては、長期的なキャリア形成を考えやすい点がまず挙げられます。ヘルステック分野はこれからも業界の全体で発展していくと考えられ、人材の流動性や需要の増加に伴って、仕事におけるチャンスも増えていくからです。
また、安定的に長く働き続けられることで専門性的なスキルの取得や、業界内での人脈を築くこともしやすくなります。将来性のある環境で働くことにはさまざまな利点があり、その点でもヘルステック分野は魅力ある業界であるといえます。
ヘルステックが注目される背景を解説!
就活生
いろいろなことが作用してヘルステックが注目されているのですね。
キャリアアドバイザー
その通りです。ヘルステックが注目されているのにはほかにもさまざまな背景があるので詳しく見ていきましょう。
医療現場や健康管理、企業の健康経営など多くのシーンで活用されていくことが期待されているヘルステックですが、ヘルステックが注目されているのにはさまざまな要因があります。
これらの背景を理解することで今後、ヘルステックがどのように導入されていくのかも想像できるようになるので、あわせて確認しておきましょう。
AIやデジタル技術といった革新的技術の進歩
ヘルステックが注目される背景には、AIやデジタル技術といった革新的技術の進歩が挙げられます。これらの技術の進歩により、ヘルスケア領域において、さまざまな新しい可能性が生まれてくることでしょう。
たとえば、AIやIoT、ウェアラブルデバイスなどの技術により、個人のヘルスケアデータの収集・分析が高度化することにより、従来は困難であった、患者の病気の早期発見や治療の精度向上、予防医療の実現などが期待されています。
このように、今後ますますAIやデジタル技術の進歩により、ヘルステック分野のさらなる発展が期待されることでしょう。
医療費の高騰
ヘルステックが注目される背景には、医療費の高騰が挙げられます。高齢化社会の進展に伴い、医療費は年々増加しており、全日本病院協会によると2022年度の医療費は46兆円に達しました。
医療費の高騰を抑えるためには、予防医療の推進や医療の効率化が重要です。ヘルステックは、これらの課題を解決する可能性を秘めた技術であり、注目を集めています。ヘルステックにより、ICTやIoTなどの技術を活用して、予防医療や遠隔医療、医療の効率化などを実現をさせるために、注目をされています。
医療格差を是正
遠隔医療は地方の医療格差解消に貢献し、医師や医療施設が不足している地域で医療サービスを提供することができます。医師がオンラインで患者の情報を収集し診療をおこなうことで、どこにいても効率的な情報収集が可能になります。
さらに、遠隔医療には従来の診療とは異なるメリットがあります。たとえば、高齢者にとっても自宅で診療を受けることができ通院が困難な方でも医療サービスを利用できます。また、移動や待ち時間も少なくなり医療サービスの効率化にも貢献します。遠隔医療は今後ますます注目を集める分野になるでしょう。
QOLや健康寿命への関心の高まり
はじめにQOLと健康寿命について理解しましょう。QOLや健康寿命という言葉は、よく聞くけれど具体的に「どのような意味なのか」疑問を抱えている方も多いでしょう。
QOLとは「Quality of life」の略で「生活の質」や「生命の質」と訳されます。これは高齢者の精神的、社会的な活動を含めた総合的な満足度を意味します。また、健康寿命とは健康でいる期間のことをいいます。
超高齢社会の日本では「ただ長く生きる」ということよりも「長生きしながら充実した生活を送る」ということが重視されていることを理解しておきましょう。
企業も健康経営に注力している
健康経営とは企業が従業員の健康管理を積極的に予防、改善することを言います。従業員の健康は企業全体のパフォーマンスに影響するため健康経営は会社の成長につながる投資とされ注目を集めています。
経済産業省と日本健康会議が運営している「健康経営優良法人認定制度」があります。優れた健康経営を実践している法人を認定する制度です。認定を受けるとロゴマークの使用や公共調達、工事入札における加点、金融機関からの優遇制度が受けられます。
「健康経営優良法人2023」によると、2,676の大規模法人部門と14,012の中小規模法人部門が認定されました。経営に健康管理を取り入れることで法人は高い評価を得ることができます。就活では認定マークのある企業に注目することもおすすめです。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
ヘルステックが注目されている背景を解説していますが、こうした業界のトレンド情報を学生のうちからある程度理解していくことは、就活と入社後どちらにおいても役に立ちますよ。
就活においてのメリットとしては、ヘルステックが注目されている背景について早い段階で着目し、理解を深めることで自分に本当に合っている会社なのかを分析しやすくなります。また面接では業界に関する質問をされる場合がほとんどなので、ヘルステックが注目されている背景について知っておくと業界知識を事前に学んでいると、熱意をアピールでき好印象を狙いやすくなります。
入社後のメリットとしては、業界理解を深めるという点で、入社前と入社後でのギャップの発生を少なくできるということがあります。実際に仕事に取り掛かるうえでもこうしたトレンドは知っておくべき情報となり、その点でも業務に直接的に活かせるものとなりますよ。
ヘルステック企業に就職する3つの魅力を知ろう
ヘルステックとは、ITやテクノロジーを活用して、医療や健康に関する問題を解決する分野です。近年、日本では高齢化や生活習慣病の増加など、医療に関する社会課題が深刻化しています。
こうした背景から、ヘルステックへの注目が高まっており、多くの企業がヘルステック領域に参入しています。ここではヘルステック企業に就職する3つの魅力を解説しますので、ぜひチェックしてみましょう。
①成長市場の中で仕事ができる
ヘルステック企業で働く魅力として、まずあげられるのが成長市場で働くことができる点です。成長市場で働くことでしか得られない経験ができたり、さまざまなメリットがありますよ。
- 優秀な人たちと仕事ができる
- 個人の努力が結果に結びつきやすい
- 早期からキャリアアップを期待できる
たとえば成長市場の企業では優秀な人材を確保するために採用に投資することも多く、優秀な人材が集まるため、優秀な人とともに仕事をすることがあげられるでしょう。
また、成長市場にはベンチャーやスタートアップの企業が多く参入するケースも多く、個人の努力が結果に結びやすかったり、キャリアアップが早いのも魅力の一つですね。
②医療に関する社会課題に向き合える
ヘルステックビジネスは医療や介護など、言うまでもなく社会貢献につながるビジネスです。たとえば、医療や介護の現場でより効率的な業務を実現することができます。また、患者の健康管理に役立つ製品やサービスを提供することができます。
また超高齢社会におけるヘルスケア分野のさまざまな地域課題と、デジタル技術を結びつけることにより地域課題の解決にかかわることもできるでしょう。
ヘルステック企業に就職することでテクノロジーを活用して健康な社会を実現するため社会課題解決に向き合える、やりがいのある分野で働くことができるでしょう。
③最先端技術に触れられる
ヘルステック企業は健康に密着したテクノロジーの開発に取り組んでいます。このような企業で働くことで最先端の技術を身に付けて健康予防、維持の知識を深めスキルアップにつなげることができます。
また、ヘルステック企業には多くのチャレンジがあります。たとえば、医療分野におけるテクノロジーの発展は社会のニーズに合わせて急速に進んでいます。そのため企業は常に最先端の技術を取り入れ開発を進める必要があるため、最先端技術に触れられることもヘルステック企業で働く魅力といえますね。
キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
ヘルステック企業のみならず、医療業界はどんどん技術も進歩しています。新たな技術を積極的に取り入れ開発に取り組んでいるため、そうした環境で働くことは、最先端のシステムの開発に携わったり、新たなプロジェクトに挑戦する機会にも恵まれる可能性が高いでしょう。
ファーストキャリアはその後のキャリアに大きく影響を及ぼすタイミングです。そこで得た経験や、醸成された価値観がキャリアの軸となる人も少なくありません。だからこそ、最先端の技術や挑戦しやすい環境をファーストキャリアに選ぶのは、その後のキャリアにも良い影響を与えます。
また、ヘルステック業界は先に解説した通り発展を続けていることから変化が激しい環境でもあり、対応するために知識のアップデートや自身のスキルを常に磨き続ける必要があります。その点でいっても、自己成長がしやすい環境といえますね。
ヘルステックの主な分野は12種類
就活生
ヘルステック企業にはさまざまな魅力があるのですね。ちなみにヘルステックはどのような分野で扱われているのでしょうか?
キャリアアドバイザー
良い質問ですね! では実際にヘルステックが導入されている分野を紹介しますね。
ヘルステックについて理解を深めるには、実際に利用されているヘルステックサービスを知っておくことが重要です。
そこで、ヘルステックで注目されている12個の分野を紹介します。各分野でのヘルステックの活用方法を理解することで将来の医療や健康サービスの変化をイメージすることができるので、ぜひ参考にしてくださいね。
①遠隔医療
遠隔医療は高齢者や在宅療養中の患者にとって非常に重要な医療行為として注目されています。厚生労働省が2018年に発表した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」によると遠隔医療とは「情報通信機器を活用した健康増進、医療に関する行為」として定義されています。
遠隔医療の特徴は、医師と患者が物理的に離れていても情報通信機器を活用して医療を提供することが可能な点です。
たとえば、パソコンやタブレット端末を通じて、高齢で病院に行くことができない患者に対して、医師がオンライン診療をすることができます。また、地方や離島の診療所で治療が困難な患者に対して、その診療所の担当医と都市部にいる専門医が電子カルテの情報を共有して診断することなども含まれます。
キャリアアドバイザー
遠隔医療は地域間の医療格差や専門医不足を解消するために期待される分野です。医療テクノロジーの進歩により、ますます重要性が増している分野といえますね。
②AIを活用した画像診断
急速に進化しているAI(人工知能)は医療のさまざまな分野で取り入れられていますが、特に画像診断は重要な役割を果たしています。
- 医師がCTやMRIなどの画像を解析する際に、より正確かつ迅速な判断を支援できる。医師の見落としを防いだり負担を減らしたりすることが可能
- 大量のデータを学習し、それをもとに画像のパターンを認識することも可能。医師の判断を補完できる
また、AIを利用した病気の進行予測にも期待が寄せられており、ビッグデータを活用することで病気の予測精度を高めることが可能になると考えられています。これらの技術は医療現場で、より高度な診断や治療を提供するうえで重要な役割を果たすことが期待されています。
③オンライン診療
情報通信機器を活用した健康増進、医療行為が遠隔医療ですが、その中でも情報通信機器を通してリアルタイムで行う行為がオンライン診療です。オンライン診療とは予約から問診、診察、処方、決済までをインターネットでおこなう診察・治療方法です。
スマホやパソコン、タブレット端末を利用して医師と患者がビデオ通話やチャットでやり取りします。2020年に入ってからは新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてオンライン診療の需要が増えました。
オンライン診療は地理的な制約を超えて患者と医師がコミュニケーションを取ることができるため利便性が高くなっています。オンライン診療では患者のプライバシーも保護されており自宅で手軽に診察を受けることができます。
これからもオンライン診療の需要はますます拡大していくことが予想されます。
④医療記録のデジタル化
デジタル技術を導入することで医療業務が効率化し医療従事者の負担が軽減されます。また、患者にとっても便利な医療サービスが提供されます。
たとえば、電子カルテの導入により患者の診療記録を電子化し医師や看護師が必要な情報をスムーズに確認できるようになります。また、Web予約システムの導入により患者は自宅から簡単に予約ができ、待ち時間が短縮され受診が効率的になります。
効率的なことばかりではありません。医療データの活用により医療従事者は正確な診断を下すことができ、治療方法や薬剤の処方においても適切な判断ができます。さらに、電子カルテに蓄積された医療データを分析することで新たな治療方法の開発や疾患の早期発見も可能です。そのため、医療のデジタル化は、ますます重要になってくるでしょう。
⑤健康経営
健康経営とは経済産業省が2022年に発表した「健康経営の推進」によると「従業員などの健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践すること」と定義されています。
健康経営は単なる従業員の健康管理ではなく「企業経営の一環」として取り組む必要があります。以前は生活習慣病の予防や禁煙がメインでしたが、最近ではモチベーションや生産性の向上などの健康経営がますます重要視されています。
このような背景からヘルステック各社は従業員のフィジカル面やメンタル面をデータ化し改善へのフィードバックをおこなうアプリなどを開発しています。
たとえば、従業員の食事や運動、睡眠、抑うつや人間関係などのメンタル面、労働意欲や生産性、エンゲージメント(会社への愛着)についてもデータ収集をおこない、改善につなげていくための施策が取られています。離職も多いことから今後ますます健康経営が注目されることが予想されます。
⑥健康管理
健康に対する関心が世界的に高まる中、個人消費者を中心に「健康情報測定機器」や「生活習慣改善アプリ」の利用が急速に増加しています。この傾向は高齢化や健康意識の向上でさらに加速するでしょう。
たとえば、身に着けて運動量を計測するウェアラブル端末があります。健康管理やダイエット、トレーニングをサポートするアイテムで歩数、走行距離、心拍数、消費カロリー、睡眠状態などを測定でき、屋内外を問わず、さまざまな運動にも活用できます。
さらに、普段の自分の心身の調子を日常的に把握することで「いつもと違う」という違和感に気づきやすくなり病気の早期発見につながります。このようにヘルステック市場には多くの企業が参入し新たな技術やサービスが生まれ高品質な製品やサービスが次々と提供されるでしょう。
⑦ウェアラブルデバイス
ウェアラブルとは「身に着けられる」という意味で装着できるIoT機器やコンピューターのことをいいます。形状は腕時計型、リストバンド型、クリップ型、指輪型などです。
おもな機能は光学センサーによるバイタルデータの計測や生体電位センサーによる心電図の取得、脳波の計測などです。これらの機能は健康管理や医療現場で大きな役割を果たしています。
キャリアアドバイザー
ウェアラブルデバイスはスポーツ選手などのパフォーマンス向上にも利用されています。
⑧介護支援
高齢者の増加にともない、介護現場の業務軽減に関する取り組みが注目されています。たとえば認知症による「高齢者の徘徊防止」や「介護ロボット」が注目されています。
たとえばリストバンドにマイクロチップを埋め込むことで、徘徊した場合でもすぐに居場所を特定できます。数メートルの範囲で感知できるため、人混みでも見つけることができ安全な生活を送ることができます。
また、介護ロボットの導入では介助業務の負担を軽減できます。具体的にはベッドから車椅子への移乗や入浴、排せつなどの日常生活の介助が含まれます。
キャリアアドバイザー
このような商品の導入により介護スタッフの負担を減らすことが期待されています。
⑨アクセシビリティ
アクセシビリティ(accessibility)とは「近づきやすさ」や「利用しやすさ」など利便性を意味します。高齢者や身体が不自由な方など、より多くの人が社会参加することを可能にする分野です。
アクセシビリティの具体例は以下になります。
- 文字の拡大表示
- 文字の読み上げ
- 動作を音で通知
- 電話やメールの通知を光で表現
- 音を骨伝導で聞ける
- ハンズフリーで電話できる
これらの機能がなければ視覚、聴覚、手足が不自由な人は円滑に生活がしにくくなります。つまりアクセシビリティが実現できていない状態です。
キャリアアドバイザー
アクセシビリティによって、いかなる利用者でも利用でき、より多くの人々が自由に情報やサービスにアクセスできるようになることが期待されます。
⑩メンタルヘルス
メンタルヘルスとは心の健康状態のことを指し、メンタルヘルスに不調をきたすと、ストレスや不安を感じたり、気分の落ち込み、睡眠障害などにもつながります。そういったメンタルヘルス不調の予防・対策として、最近ではスマホやタブレット端末を利用して自分自身で心の健康を維持するためのサービスが増えています。
たとえば、AIカウンセラーとのチャットはスマホアプリで簡単に利用できます。ユーザーの発言を解析し、不安やストレスなどの問題に対してリラックス法や深呼吸の方法を教えたり、健康的な生活習慣を促すことができます。
また、ユーザーの気分や状態を把握し励ましのメッセージを送ったり、状況を改善するためのアドバイスをしたりすることもあります。
キャリアアドバイザー
メンタルヘルスを維持するためにも、ヘルステック企業が提供するサービスには注目が集まっていますよ。
⑪フィットネス
ヘルステックはフィットネスの分野でも注目されています。たとえば高齢者にとって運動は筋力や柔軟性を維持するほか、認知症予防にも効果的です。高齢者向けのフィットネスサービスも増加しており健康的な生活を送るための手段として注目を集めています。
たとえば、自宅にいながら、オンラインでフィットネスレッスンを受けることができるサービスでは、高齢者向けのプログラムも充実しており、運動不足の解消や健康維持に役立っています。
また、新型コロナウイルス感染症の影響で家で過ごす時間が増えたことで、オンラインでトレーニング、ストレッチ、ヨガのレッスンを受ける人も増えています。健康への関心の高まりとフィットネス需要の急増からAIを使ったフィットネス×ITの融合が注目されています。
この技術を使えば体力や状態に合わせた自動的な運動プログラムを作成して、より効果的な運動を提供できます。AIを活用したフィットネスサービスの開発は、ますます活発におこなわれるでしょう。
⑫医薬品開発
AI技術を用いた新薬の研究や開発も注目されています。特にAIの研究も進んでおり、その性能は年々向上しています。AIは蓄積したデータからあらゆる予測をおこなうことが得意であり、これまでの医療データや治験データから、新しい開発プロセスや知見を見出すことができます。
医薬品開発にAIを取り入れることで、研究や開発が効率的に進む可能性があります。そのため、製薬企業では開発期間の短縮やコスト削減を目的にAIを創薬に導入する取り組みが増えています。
優良企業15選! ヘルステック分野で注目企業一覧
ヘルステック分野では数多くの革新的なサービスや製品を提供し業界に新しい風を吹き込んでいる企業が数多く存在しています。これらの企業は「大企業」「上場企業」「ベンチャー企業」など、さまざまな企業規模や分野に渡り注目されています。
そこで次に、中でも注目しておきたい15社を紹介します。これらの企業はヘルステック分野において革新的なサービスや製品を提供しているので、企業選びの参考にしてみてください。
大企業でヘルステック分野に挑戦している企業5選
ヘルステック市場は急速に成長している分野で日本でも30兆円に達する巨大な市場です。
従来、巨大なヘルス産業を担ってきた大企業は今後も発展を続けることが期待されています。世界的に活躍する大企業も多いため、これから紹介する5社についてどのような取り組みがおこなわれているのか参考にしてくださいね。
①テルモ
設立 | 1921年 9月 |
従業員数(2023年3月時点) | 30,207名(グループ) |
売上高(2023年3月時点) | 8,202(億円) |
HP | https://www.terumo.co.jp/ |
テルモは医師らが発起人となり1921年に設立され100年の歴史を持つグローバル医療機器メーカーです。「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、世界160以上の国と地域で事業を展開しています。
- 心臓や脳の血管にカテーテルを通して治療する「血管内治療デバイス」を提供
- 世界中の血液センターと提携し製剤化に使用する「機器や血液バッグ」を供給
- 高品質な細胞治療製品の大規模製造を支援する装置やサービスが提供
②オムロン
設立 | 1948年5月 |
従業員数(2023年3月時点) | 28,034人(グループ) |
売上高(2023年3月時点) | 8,761(億円) |
HP | https://www.omron.com/jp/ja/ |
オムロンは革新的なデバイスと医療現場と家庭をつなぐサービスを提供しています。循環器や呼吸器疾患、痛みなど日常生活に大きな影響を与える領域で、医療の進化に貢献し人々の健康と生活の質を向上させることを目指しています。
おもに日々の測定と記録を簡単におこない身体の傾向を一目で確認できる機能を提供しています。これにより人々は自身の健康状態をより正確に把握し適切な対策を取ることができます。
- 血圧の変化をより早く、気づきやすく「オムロン ウェアラブル血圧計」
- 簡単な測定と記録で体の傾向を確認するアプリ「OMRON connect(オムロンコネクト)」
- オムロンHeartAdvisorアプリに対応したスマホ端末「オムロンHeartAdvisor」
- オムロン低周波アプリに対応したスマホ端末「オムロン低周波アプリ」
③富士フイルム
設立 | 2006年10月2日 ※富士写真フイルム株式会社の事業を継承 (1934年富士写真フイルム株式会社を設立) |
従業員数(2023年3月時点) | 73,878名(グループ) |
売上高(2023年3月時点) | 2兆8,590(億円) |
HP | https://www.fujifilm.com/jp/ja/about/corporate/overview |
富士フイルムは1934年に設立されました。写真フイルム事業はデジタル化の進歩によって急速に縮小しましたが、事業構造の転換を図り、写真フイルムで培ったコア技術を応用して幅広い事業領域へ拡大しています。
AIを活用した医療製品の例として肺がんの早期発見、治療、術後の体内遺残物の見落とし防止、コロナ肺炎の診断があります。
また、国立がん研究センターと共同で開発された「画像診断支援AI技術の開発支援ツール」(2021年4月発表)は医師が高度な知識を持たなくても画像診断支援のAI技術を開発できる研究基盤システムです。今後、検証を進め富士フイルムは製品化を目指しています。
- 肺がんの早期発見・治療を支援
胸部CT画像から肺結節の候補を自動検出し医師が確定した性状を分析、医師の所見文作成を支援するAI技術 - 術後の体内遺残物の見落とし防止
X線画像でガーゼを検出し術後のガーゼ遺残の有無を確認 - コロナ肺炎の診断
胸部CT画像においてコロナ肺炎の特徴的な画像所見の確信度表示や関連領域のマーキング表示をおこなう技術を開発
④パナソニック
設立 | 1918年 2008年 パナソニック株式会社に社名変更 |
従業員数(2023年3月時点) | 94,000名(国内約3.7万人) |
売上高(2023年3月時点) | 3兆4,833(億円) |
HP | https://www.panasonic.com/jp/about/corporate-profile/overview.html |
パナソニックは家電や住宅、自動車など広範囲で事業を展開しています。その高い技術力によって社会に革新的な製品を提供し続けています。
創業100年の歴史を持つパナソニックは信頼と技術力そしてブランド力により多くの学生から人気を集めている企業です。
医療機器においても幅広く対応しています。指定医療機器から一般の医療機器まで、さまざまなニーズに応える製品を提供しています。
- 口腔細菌定量検査を短時間で簡単に「口腔内細菌カウンタ NP-BCM01-A」
- 内臓脂肪面積を測定「内臓脂肪計 EW-FA90」
⑤ソニーグループ
設立 | 1946年5月 |
従業員数(2023年3月時点) | 113,000名(グループ) |
売上高(2023年3月時点) | 11兆5398(億円) |
HP | https://www.sony.com/ja/ |
ソニーはテレビやオーディオ、カメラ、スマホなどのエレクトロニクスからゲーム、音楽、映画、金融まで幅広い事業を展開しています。「クリエイティビティとテクノロジーの力で世界を感動で満たす」という共通理念のもと社会課題の解決と人々の生活の向上に貢献しています。
医療分野では手術室や検査室で使用する医療用モニターやプリンター、カメラを提供しています。具体的にはオリンパスと共同開発し最先端技術を活用した世界初の「4K外科手術用の内視鏡システム」や「4K 3D手術用顕微鏡システム」などです。ソニーは技術を活かして革新的な製品やサービスを開発し医療の現場を支えています。
- 高画質を特長としカメラ用EVF 、AR/VR、スコープなど多様な用途に対応可能
マイクロディスプレイ - <活用例>
・視覚に障がいのある方の視認を補助
・手術時に使われる医療用ヘッドマウントディスプレイ
弱視支援用グラス
ヘルステック分野で上場している企業5選
次に規模は大企業よりは小さいものの、上場しているヘルステック企業を5つ紹介します。
ヘルステック業界に就職を考えている方は知っておくべき企業です。各企業の特徴や取り組みについて紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
①メドレー
設立 | 2009 年 6 月 5 日 |
従業員数(2023年3月時点) | 722名 |
売上高(2023年3月時点) | 141(億円) |
HP | https://www.medley.jp/ |
メドレーは「医療ヘルスケアの未来をつくる」をミッションに掲げ医療格差、医療不信、医療従事者の不足といった医療業界の問題にフォーカスしている企業です。
テクノロジーを活用した事業やプロジェクトを通じて「納得できる医療」を実現し医療現場にとって必要不可欠なサービスをおこなっています。
たとえば、医療現場の情報連携課題を解決するために患者情報共有の「電子カルテ」や「診療報酬請求業務自動化」などの必要なソリューションを提供しています。また、『ジョブメドレー』は、さまざまな特徴や希望の条件で医療介護の求人を探せるサービスとして運営しています。
- 医療介護求人サイト 「ジョブメドレー」
- オンライン動画研修サービス「ジョブメドレーアカデミー」
- クラウド電子カルテ「CLINICSカルテ」
- オンライン診療システム「CLINICSアプリ」
- かかりつけ薬局支援「Pharmsファームス」
- クラウド歯科業務支援システム「Dentisデンティス」
- オンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」
- 老人ホーム・介護施設の検索サイト「介護のほんね」
- 退院調整業務支援サービス「れんけーさん」
②エムスリー
設立 | 2000年9月 |
従業員数(2023年3月時点) | 10,533名(グループ) |
売上高(2023年3月時点) | 230,818(百万円) |
HP | https://corporate.m3.com/ |
エムスリーは世界最大規模の医療従事者向けのプラットフォームを運営しインターネットを活用したさまざまなサービスを展開しています。
日本最大級の医療従事者専用サイト「m3.com」(エムスリー)をメインに医療従事者向けの情報提供サービスや医療機関向けの広告サービス、医療機関と患者をつなぐオンライン診療など多数の医療サービスを展開しています。
インターネットを活用して健康で楽しく長生きする人を増やし不必要な医療コストを削減することを目標に掲げ、日本国内だけでなく、アジアや欧米など世界各地で利用されています。
- 医療従事者専用サイト「m3.com」
- 医師専用の求人サイト「m3.com CAREER」
- 薬剤師専用求人情報サイト「薬キャリ」
- 医師相談サイト「AskDoctors」
- 法人向けポータルサイト「M3PSP」
③メドピア
設立 | 2004年12月 |
従業員数(2023年3月時点) | 1,046名(グループ) |
売上高(2023年3月時点) | 8,452(百万円) |
HP | https://medpeer.co.jp/ |
メドピアは医師や医学生専用のWebプラットフォーム「MedPeer」を展開しています。このプラットフォームは医師16万人(国内医師の約半数)が登録する医師専用コミュニティサイトです。
全国の医師は医薬品の口コミや症例など経験や直面する問題を解決するために必要な情報を簡単に入手できます。最新の研究結果や治療法の情報を受け取り、正確かつ効果的な診断や治療をおこなえます。
さらに、医師同士のコミュニケーションも活発化し知識や経験の共有が促進されます。これにより医療の質と安全性が向上し患者の満足度も高まります。
- 医師専用コミュニティサイト「MedPeer」
- 医師専門求人情報ポータルサイト「MedPeer Career」
- 薬剤師専用コミュニティサイト「ヤクメド」
- かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」
- クラウド型健康管理サービス「first call」
④エス・エム・エス
設立 | 2003年4月4日 |
従業員数(2023年3月時点) | 3,703人(グループ) |
売上高(2023年3月時点) | 45,667(百万円) |
HP | https://www.bm-sms.co.jp/ |
エス・エム・エスは高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し社会に貢献し続けることを目指しています。
「高齢社会×情報」を切り口として「介護」「医療」「ヘルスケア」「シニアライフ」の領域で40以上のサービスを開発、運営し質の高い医療、介護サービスの提供に取り組んでいます。
- 介護職向け求人情報「カイゴジョブ」
- 介護事業者向け経営支援「カイポケ」
- 認知症患者とその家族向けサービス「認知症ねっと」
- 企業の健康管理業務サポート「リモート産業保健」
- 介護で悩む人向けコミュニティ「安心介護」
⑤メンタルヘルステクノロジーズ
設立 | 2011年3月 |
従業員数(2023年3月時点) | 92名(グループ) |
売上高(2023年3月時点) | 2,288(百万円) |
HP | https://mh-tec.co.jp/ |
メンタルヘルステクノロジーズは企業向けに「社員の心の健康」にフォーカスしたさまざまなサービスを提供しています。
「健康経営」の基盤の一つである「社員の心の健康」を守るためメンタルヘルスソリューション事業を柱にメディカルキャリア支援事業およびデジタルマーケティング事業を展開しています。IT技術を利用して社員の心の健康を効率的にサポートします。
- 職場のメンタルヘルス対策の推進「産業医クラウド」
- 社員向けのオンライン健康相談「ケアーズLite」
- 社内のハラスメントを直接社労士に相談「ハラスメントホットライン」
- メンタルリスクが高い従業員をアラートAI診断システム「メンタルアラート」
成長が期待できるヘルステック分野ベンチャー企業5選
ヘルステック市場に参入するスタートアップやベンチャー企業も注目を集めるようになってきました。従来の健康機器とは異なる革新的なサービスを提供しています。
たとえば、アプリを使った健康管理やヘルスケアロボットの開発などです。こうしたスタートアップやベンチャーに対する期待も高まっており、今後、成長が期待できる企業も多いとされています。
そこで今回はヘルステック市場に参入するスタートアップやベンチャー企業の中から成長が期待できる5社を解説します。
①ウェルモ
設立 | 2013年4⽉ |
従業員数(2023年3月時点) | 151名 |
売上高 | – |
HP | https://welmo.co.jp/ |
ウェルモは在宅医療や介護領域でITやAIを活用して介護現場を支援する事業を展開しています。具体的にはケアマネジャーによる高齢者の介護計画作成をAIで支援するシステムの開発です。このシステムによりケアマネジャーは効率的に介護計画を立案し、高齢者のニーズに合わせたケアを提供できます。
ウェルモの在宅介護ビッグデータ×AIのノウハウや各社の技術、製品を組み合わせて新たなサービス開発やビジネスモデルを作り社会課題解決を進めています。
②カケハシ
設立 | 2016年3月30日 |
従業員数(2023年3月時点) | 327名 |
売上高 | – |
HP | https://www.kakehashi.life/ |
カケハシは患者満足と薬局の働き方改革を支援するサービスを展開しています。
薬局の業務効率化を図るために患者情報や薬剤情報を管理します。また、薬歴管理によって薬の投与時間や用量を定期的に患者に通知することで患者にとって安心できる薬の服用を促進します。
これらのシステムを提供することで医療現場での調剤業務の効率化や患者の服薬管理の向上、医療機関間の情報共有の活性化などを実現しています。
- 薬局体験アシスタント「Musubi」
- 薬局経営“見える化”クラウド「Musubi Insight」
- おくすり連絡帳「Pocket Musubi」
③イノフィス
設立 | 2013年12月 |
従業員数 | – |
売上高 | – |
HP | https://initial.inc/companies/A-15592 |
イノフィスは東京理科大学発のベンチャー企業で2013年に設立されました。独自の技術力を活かし「マッスルスーツ」や「マッスルアッパー」といった装着型の作業支援ロボットの開発、設計、製造、販売などを展開しています。
こちらの製品は介護現場や農業など高齢者、重いものを持ち上げる際に腰の補助をすることに特化しています。また、同社はロボットだけでなくAI技術を活用した製品やサービスの開発にも力を入れています。
- 腰の補助に特化「マッスルスーツ」
- 腕の補助に特化「腕上げ作業アシストスーツ」
④DentaLight
設立 | 2013年10月 |
従業員数 | – |
売上高 | – |
HP | https://dentalight.co.jp/ |
DentaLightは歯科分野に特化したサービスを提供しています。歯科医療において定期的な検診や予防処置は非常に重要ですが、患者が自己申告することが少ないことが問題となっています。そこで、DentaLightは患者が歯科医院に通いやすくなるような仕組みを開発、展開しています。
たとえば、アプリでの予約や診療予定の確認、お知らせの受信などが可能です。これにより患者が気軽に歯科医院に通うことができるようになり歯科医院の業務効率化にもつながっています。
また、患者自身が歯科情報を管理できるようになっており治療効果の向上にも役立っています。
- 歯科医院の課題をみつけるITツール「ジニー」
- 診察券アプリ「myDental」
⑤ファミワン
設立 | 2015年6月 |
従業員数(2023年3月時点) | 10名 |
売上高 | – |
HP | https://famione.co.jp/ |
ファミワンは不妊治療の社会課題解決を軸にLINEを活用したサポートサービスを提供しています。「不妊症看護認定看護師」や「臨床心理士」「培養士」「カウンセラー」など多数の専門家によるアドバイスを受けることができます。
妊活を始めたばかりの方から病院選びや治療中までの、あらゆる過程をサポートし専門家のアドバイスを提供しています。
LINEアプリで簡単に相談や予約ができるため忙しい現代人でも手軽に妊活に取り組むことができます。また、専門家のアドバイスを受けながら自宅で妊活を進めることもできます。
- 妊活・不妊治療女性の健康を専門家がサポート「ファミワン」
ヘルステック企業を目指すために意識しておきたいポイント
就活生
ヘルステック企業は人気で内定が取れるか不安です。意識しておくことはありますか?
キャリアアドバイザー
良い質問ですね! ヘルステック企業は学生からの人気が高いからこそ、入念な対策が必要ですよ。
ヘルステック企業への入社を目指しているものの、どのように対策すればよいのか不安な学生もいるでしょう。ヘルステック企業で内定を目指すための5つの対策を紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
業界研究:ヘルステック業界の現状や課題を把握しよう
まずは医療業界の現状と課題を把握し理解することが重要です。
日本は超高齢化社会で医療費の増加と医療人材不足が問題となっています。医療業界や介護業界は需要が増えていますが医師や看護師、介護の担い手が不足しています。そのため現在、さまざまな課題を解決するためヘルステック市場が急速に進化しています。
経済産業省の「経済産業省におけるヘルスケア産業政策について」によると、高齢化にともない医療、ヘルスケア産業では予防中心のケアや遠隔、在宅医療の普及など革新技術を活用した問題解決が進んでいます。
医薬品や医療機器メーカーは健康管理ビジネスに移行し「医療×IT」のイノベーションにより業界全体が成長しています。
業界研究のコツはこちらを参考にしてみてください。
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スキルや経験:医療や介護の現場でアルバイトやインターンに参加しよう
ヘルステック企業を目指す学生は医療現場での実務経験を積むために、ぜひインターンに参加しましょう。インターンでは医療スタッフと協力して医療とテクノロジーの融合によって課題が解決されている現場を体験することができます。さらに「解決できない背景」も深く理解できます。
また、インターンを通じてヘルステック市場の進化や最新の動向、技術に触れ学ぶことができます。このように現場でしか得ることができない体験は志望動機として説得力を増し、ほかの学生との差別化を図ることができるでしょう。
ヘルステック業界で働くことに対する理解や興味を深めるためには、医療現場でのインターンやアルバイトに積極的に参加することをおすすめします。
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志望動機:なぜヘルステック業界で働きたいかを明確にしよう
ヘルステック業界は将来性があり、医療技術の進歩や社会問題の解決に貢献できる分野なので、学生から人気がある就職先の一つです。そのため志望動機では周囲と差別化したうえで、「ヘルステック業界で働きたい」という熱意を伝えることが求められます。
そのためには「自分がなぜヘルステック企業で働きたいのか」と「その理由」を明確にすることが重要です。理由が明確であれば企業も真摯な姿勢を評価され選考を通過する可能性が高くなるでしょう。
- 革新的な技術に触れ改善に貢献したい
- 医療や健康に関する社会課題に貢献したい
- 最先端技術に触れながら働きたい
- 成長市場の中で仕事がしたい
自分の経験や感じたことを交えながら伝えることで、より説得力のある志望動機にすることができますよ。
医療業界の志望動機のコツはこちらを参考にしてみてください。
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医療業界の志望動機を作成する際には、まずは医療業界を詳しく知ってから書き始めましょう。今回は医療業界に属する企業と仕事内容を押さえ、志望動機作成のコツをキャリアアドバイザーが解説します。職種別の例文も紹介しているので是非参考にしてください。
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例文
父が早期の癌になり、その経験から早期発見技術の開発に興味を持ち貴社の技術開発を志望しました。映像技術や医療機器を使った癌の早期発見には大きな可能性があります。将来は、その分野で貢献したいと思っています。
ヘルステック業界は医療技術の進歩や社会的課題の解決にかかわる社会的意義が高い分野です。私は技術や知識を活かし多くの人々の健康に貢献したいと思っています。貴社には同じ思いを持つ仲間が多くおり、ともに成長できる環境があると考えています。
キャリアアドバイザー
家族の病気をきっかけに、病気の早期発見の重要性を痛感し、そのための技術開発に興味を持ったことや社会的課題の解決に貢献したいという明確な志望動機が伝わってきます。また、応募先の技術開発に魅力を感じたから志望したという応募理由が明確です。
キャリアアドバイザーコメント上村 京久プロフィールをみる
志望動機が漠然としてしまう場合は、まずはヘルステック業界に興味を持ったきっかけをとにかく具体的に洗い出してみてください。ヘルステック業界のなかで、どんな仕事内容に興味があるのか、それに興味を持ったきっかけはどんなことだったのかについて振り返ってみましょう。
たとえば、健康診断をオンライン診療を受けた経験から、その技術に興味を持った、などです。志望動機は特別な経験に基づいた、強いエピソードがないとだめだと思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありませんよ。興味を持つことは、ちょっとしたきっかけから始まることも多いものです。まずはあなたがヘルステック業界に興味を持った背景について、できるだけ具体的に考えてみましょう。
そこで思いつくものがあれば、それがあなただけの志望動機の軸となります。そこから、入社後どう貢献したいのかなど膨らませていくことで、魅力的な志望動機になりますよ。
面接:自分の人柄と入社後の展望をアピールしよう
志望動機の中で「人柄」「入社後の展望をアピール」をすると、どのような効果があるのでしょうか。人柄をアピールすることは自身の魅力を伝えるだけでなく企業が学生との相性を確認するための手段でもあります。
自社の風土の中で学生がチームワークが取れるかどうかやコミュニケーション能力などを見極めます。そのため、事前に企業の社風や社員の特徴などを調べ、そのうえで自分自身の魅力をアピールすると深い印象につながります。
また、入社後の展望をアピールする際は企業のビジョンやミッションと自身の目標が一致するキャリアプランを伝えることが重要です。的外れにならないよう心掛けましょう。
志望動機の「人柄」と「入社後の展望」の効果を理解して自信を持ってアピールしましょう。
面接でのキャリアプランの答え方はこちらを参考にしてみてください。
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面接でキャリアプランはこう答える! 将来を予感させる魅力的な答え方
面接でキャリアプランを聞かれたときは、最終的な目標と、目標を叶えるための計画、達成に向けてすべき努力について述べましょう。今回はキャリアプランを考えるメリットやキャリアプランの評価基準を解説していきます。またキャリアアドバイザー監修のもと、キャリアプランの考え方や面接での伝え方も例文付きで紹介しますよ。
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例文
私は医療の地域格差を解消するために貴社で働きたいと考えています。祖父が離島に住んでおり十分な医療を受けることができない環境です。そのため医療の地域格差の課題に関心を持っています。
島の住民と話し医療問題や医療不足の影響を聞きました。地域格差が生じていることが明らかになり自分自身が貢献できるかもしれないと考えるようになりました。
貴社は5Gなどの最新技術を活用し医療現場に法人向けサービスを提供することで日本の医療の地域格差を解消しています。私は貴社で優れた医師の診療が受けられないという格差を減らすことを目指し多くの人々の健康に貢献したいと思っています。
キャリアアドバイザー
自身の環境から医療の地域格差に関心を持ち最新技術に取り組んでいる企業でその課題を解決したいという意志と熱意が伝わります。また、島の人々と交流して悩みを聞くコミュニケーション能力にも優れていることがわかります。
ヘルステック企業について学生からよくある質問に回答!
ヘルステック企業への就職を考えている学生の中には将来性や魅力、選考のコツを知りたい学生もいるでしょう。そういった悩みにキャリアアドバイザーが回答するので、ぜひ参考にしてくださいね。
-
ヘルステック企業の将来性や魅力を知りたいです。
ヘルステック市場は急成長しており将来性が高い分野です。健康維持増進、予防領域の市場の拡大も、ヘルステック市場の注目度が上がっている理由の一つですね。またヘルステック市場は将来性が高く有望なベンチャー企業やスタートアップが次々と誕生しています。社会的な問題に取り組みながら専門性を高めることができる魅力的な分野です。
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ヘルステック企業への就職のコツを教えてください。
ヘルステック企業に就職を目指すなら、入社して何を成し遂げたいのかや、なぜその会社を選んだのかについて具体的に伝えることが重要です。具体的には入社後に自分が成長しスキルを磨き経験を積むことで業務に貢献し、会社の成果に貢献したいという意欲を示すことが大切です。
また、その会社を選んだ理由については、その会社のビジョンや文化に共感し自身のスキルや興味とマッチしていることを具体的にアピールすることをおすすめします。
まずはヘルステック企業の理解を深めよう! なぜ将来性があるかを知ることが内定への第一歩
ヘルステック業界での就職を考える場合、医療や健康に関する興味はもちろん重要な要素ですが、それだけでは十分ではありません。ヘルステック業界が抱える課題や問題を理解し、企業や現場が直面している問題を把握することが重要です。
ヘルステック業界は超高齢化社会に向けて医療費の増大や医療リソースの不足などの課題に直面しており、その解決に向けて多くの研究や開発がおこなわれています。
そういった社会的背景などについても理解を深め、ヘルステック企業への就職を目指しましょう。
ヘルステックって最近よく耳にするのですが、いまいちよくわからなくて……。