ホテル業界への就職はあり? 今後の展望と向いている人を解説

この記事のアドバイザー

目次

  1. アフターコロナを見すえたホテル業界は魅力的!
  2. まずはホテル業界の仕組みを理解しよう
  3. 3つの経営形態
  4. ホテルの種類
  5. ホテル業界は宿泊だけでじゃない! 収益を支える3部門
  6. 宿泊部門
  7. 料飲部門
  8. 宴会・イベント部門
  9. ホテル業界の現状
  10. コロナ禍において厳しい環境
  11. ワクチン接種率の上昇に伴い明るい兆しも
  12. ホテル業界の今後の展望
  13. アフターコロナでは国内需要と海外需要は回復
  14. 新たにワーケーション需要が創出
  15. 非日常空間を求めるニーズは強まる傾向
  16. 民泊との競合は激化する
  17. ホテル業界の7つの職種
  18. ①営業
  19. ➁管理
  20. ③調理
  21. ④ドアマン
  22. ⑤コンシェルジュ
  23. ⑥ベル係
  24. ⑦フロント
  25. ホテル業界に就職するメリット
  26. 丁寧な接客スキルが身につく
  27. コミュニケーションスキルが高まる
  28. 顧客から直接感謝をされる
  29. 毎日変化があって刺激がある
  30. ホテル業界で働くにあたって必要な5つのスキル
  31. ホスピタリティ
  32. 語学力
  33. コミュニケーション力
  34. 観察力
  35. 体力
  36. ホテルの仕事に向いている人の特徴
  37. 人のために行動するのをいとわない人
  38. 臨機応変に対応できる人
  39. 人と接することが好きな人
  40. 語学堪能な人
  41. 売上高別に紹介! ホテル業界のTop企業5選
  42. 西武HD
  43. リゾートトラスト
  44. 東急
  45. 共立メンテナンス
  46. ホテルオークラ
  47. ホテル業界の志望動機で盛り込むべき要素
  48. なぜホテル業界なのか
  49. ホテル業界の中でもなぜその企業なのか
  50. 入社後にどのように貢献したいか
  51. 正しい知識を身につけてホテル業界に就職しよう!

アフターコロナを見すえたホテル業界は魅力的!

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「ホテル業界に興味があり、就職したいけどどうすればいいでしょうか?」
「コロナ禍の影響を考えるとホテル業界に就職するのはやめた方がいいでしょうか?」

ホテル業界を志望する学生からこのような質問をもらいますが、いざ就職したいと思っても実際にホテル業界ではどのような仕事をするのか、詳しくは知らないという人も多いでしょう。コロナ禍で厳しい状況にあるホテル業界ですが、アフターコロナを見据えたホテル業界は魅力的な業界と言えます。

この記事では、ホテル業界の仕組みや職種、有名企業に加え、コロナ禍でのホテル業界の現状や今後の展望について紹介します。ホテル業界に興味があり就職したい人、コロナ禍でも経営を保っているホテル業界の今後について知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

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まずはホテル業界の仕組みを理解しよう

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就活生

ホテル業界へ就職を検討しているのですが、どのような業界なのでしょうか?

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アドバイザー

まずはホテル業界の仕組みを解説していきますね。

ホテル業界へ就職をする際には、ホテル業界の仕組みについて知っておいて損はありません。そのため、まずはホテル業界の仕組みを正しく理解しましょう。

3つの経営形態

ホテル業界の3つの経営形態

ホテル業界は主に3つの経営形態に分類されます。形態ごとにホテルの経営や運営のやり方が異なりますが、それぞれの特徴や違いを見てみましょう。

①直営方式

直営方式は、ホテルの所有者自らが、ホテルの経営と運営を担う方式のことです。土地や建物は所有者自身の不動産を使用してホテル経営をおこなうことに加え、所有者と運営者が同じため迅速な経営判断と意思決定をおこなえることが特徴といえるでしょう。

また、土地や建物が自身の所有物であることから社会的信用が高く、金融機関からの融資を受ける場合でも有利となります。

また、流行やニーズに応じて増改築をするなど、資金力さえあれば、自由に経営・運営することも可能です。ただし、経営状態が悪くなると収入も比例して下がるというのが、直営方式のデメリットの一つです

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アドバイザー

ホテル業界の多くの企業はこの形態を採用していて、個人経営しているペンションや温泉旅館、民宿などもこの方式が多いです。

②リース方式

リース方式は、ホテルの運営会社が所有者から土地や建物を借りて、一連のホテル業を経営・運営する方式のことです。この方式では、ホテルの運営会社が土地や建物の所有者にリース料を支払う必要があり、一般的に「基本料+売り上げの一定割合」がリース料として支払われ、ホテル事業での売上はホテル運営会社のものとなります。

リース方式は、土地や建物の所有者からするとリース料を得ることができます。それはホテル運営会社からすると、不動産を購入する必要がないためコストダウンにもつながり、お互いにとってWin-Winの関係を築くことができます。

ただし、もしホテルの売上が低下していたとしても、ホテル運営会社はリース料を払い続けなくてはなりません。この点においては、リース方式のデメリットと言えるでしょう。

③運営委託方式

運営委託方式とは、ホテルの所有者が経営だけをおこない、運営はすべてホテル運営会社に委託する方式のことです。この方式によって、ホテルの所有者は売上に応じた委託料をホテル運営会社に支払い、売上はホテルの所有者のものとなります。

ホテルの所有者がホテルの運営に関するノウハウを持っていない場合、ホテル運営のノウハウを持った会社に委託することで所有者に運営ノウハウがなくてもホテル経営ができるメリットがあります

ホテルの種類

ホテルの4つの種類

「ホテル」と一言で言っても、いくつかの種類があります。種類によっては、提供するサービスや宿泊料、スタッフの数や誰をターゲットにしているのかが異なります。

ホテル業界へ就職を検討する場合、ホテルの種類の違いを知ることで、自分がこれからどのホテルへ就職しようかと選ぶヒントにもなるため、ホテルの種類を理解しておくことは大切です。

種類によっては、働くスタッフも形態も異なりますので、働きやすい部署や働きやすい環境はどういったホテルかをイメージしながら、自分に合った種類のホテルを見つけてみましょう

①ビジネスホテル

ビジネスホテルは、仕事で出張をおこなうことが多いビジネスパーソンへ向けて作られたホテルです。繁華街や駅の近くなど、比較的アクセスが良い場所に建てられていることが多く、客室はシングルルームがメインとなっています。

宿泊に特化しているため、宿泊場所の提供のほか必要最低限のアメニティや朝食の提供など最低限のサービスしかおこないません。また、ビジネスホテルのスタッフは、さまざまな仕事を少人数でおこないます。最低限のサービス+人件費の削減から、利用者はリーズナブルな価格で利用できるというわけです。

また、最近では、無料で朝食を提供してくれるところや、大浴場が完備されているビジネスホテルも登場しています。シンプルな部屋・シンプルなサービス内容のイメージがあるビジネスホテルですが、独自のアイデアでホテル業界の荒波を乗り越えている、それが現在のビジネスホテルと言えます

代表的なビジネスホテルの例
  • スーパーホテル
  • ドーミーイン
  • 東横イン

②リゾートホテル

リゾートホテルと聞くと「高級」というイメージを持っている人も少なくありません。その通り、リゾートホテルは、観光地やリゾート地に立地している滞在型のホテルです。海や山といった自然の中に建てられていることが多く、体と心も癒せるワンランク上の時間を過ごすことができます。

ホテルによっては、プールやテニスコートなどさまざまなアクティビティが堪能できる施設が併設されていたり、ウェルカムドリンクや無料のお菓子のサービスなど、滞在時のスタートから楽しい演出をしてくれます

代表的なリゾートホテルの例
  • 星野リゾート
  • ヒルトンホテル
  • シェラトンホテル

③シティホテル

シティーホテルは、リゾートホテルと似たようなところがありますが、こちらは観光地やリゾート地に立地しているのではなく、夜景が見える都市の中心部など、眺望の良い場所に建てられていることが多いです。

また、シティホテルはサービスが充実しており、家族連れからカップル、お一人様旅行など、さまざまなニーズに利用できるのも大きな魅力です。ホテルによっては、複数のレストランやバー、スパやジムなどの施設があります。

さらには、スイートルームがあったり、コンシェルジュやドアマンなど宿泊客をサポートするスタッフが常駐しているのも特徴の一つです。困ったときはすぐに対処してくれるため、チェックインからチェックアウトまで気持ちの良い時間を過ごすことができます。

④アーバンホテル

アーバンホテルは、メトロポリタン、シティ、ターミナルといった都市部に立地するホテルの総称を意味します。オフィス街や都市の中心部、駅の近くや駅直結など利便性とアクセスの良さが最大の特徴です。移動を楽におこなうことができるため、旅の選択肢を広げてくれます。

最近では、「リフレッシュ」を目的に週末になるとアーバンホテルを利用する人も増えてきました。ただ単に、旅行のためにホテルを利用するのではなく、「出張+休暇」として、出張先ついでに休暇も楽しみたい人や、自分へのご褒美として贅沢な時間を過ごしたいという人など、自分なりの利用方法ができるのもアーバンホテルならではの醍醐味です

コロナ禍の現在、自分の心を休めるために利用している人も多いため、今後さらにアーバンホテルは注目を浴びるホテルへと成長することでしょう。

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津田 祥矢

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自分の理想の働き方に合うホテルを選ぼう

就職先としてホテルを選ぶときは、経営が安定しているホテルのなかから、理想とする働き方ができるところを選ぶのがおすすめです。

先ほど紹介した「3つの経営形態」のなかでも、特に所有直営方式は金融機関から融資が受けやすいため、資金不足になるとすぐ経営が傾くということは起こりにくいと考えられます。リース型は私鉄などの親会社所有のホテルを子会社が運営していることも多いため、親会社である私鉄の業績もチェックしましょう。親会社の業績が悪ければ資産であるホテルが売却される可能性もあるからです。

星野リゾートのような運営委託型のホテルは、運営会社に土地と建物の購入費用がかからないため、収益が安定しやすい傾向にあります。また、方式を問わずコロナ禍でも求人募集をしていたホテルは健全な経営体制にあると考えられますね。

そのうえで自分の理想とする働き方を考えます。「都心部で働きたい。非日常を楽しんでいる方からお酒を楽しんでいる方まで、さまざまな顧客への接客サービスを学びたい」ならアーバンホテルが向いていますし「外国人の顧客をもてなしたい。語学力も身につけたい」なら外資系リゾートホテルがおすすめです。まずは経営形態からホテルを絞り込み、そこから自分のニーズが満たせるホテルを選んでいきましょう。

ホテル業界は宿泊だけでじゃない! 収益を支える3部門

ホテルの収益源の柱は顧客に宿泊をしてもらうことですが、実はホテルの収益を支えているのは、宿泊だけではありません。

ホテル業界は、いろいろな部門を設けスタッフ一丸となってサービスをおこなっていますが、なかでも収益を支えているのは、「宿泊部門」「飲料部門」「宴会・イベント部門」の3つです。

それぞれの部門をここで説明します。

宿泊部門

宿泊部門は、宿泊予約やキャンセル・変更の確認、宿泊客の部屋の掃除や困りごとのサポート、ホテル内での時間を快適に過ごしていただくためのサービスの提供が主な仕事です。宿泊部門を細かく分けると、フロント・ベルパーソン・ドアマン・コンシェルジュ・ハウスキーピングの5つがあります。

フロント・ベルパーソン・ドアマンは、顧客を玄関から客室までの案内をする係で、コンシェルジュは、顧客の困りごとを解決したり、リクエストに応えてサポートやお手伝い、また観光場所を提案してくれたりと、さまざまな手配や手続きをおこなう係です。

ハウスキーピングは、客室のベッドシーツを変えたり、浴室やトイレ、部屋の中を清掃したりする係です。チェックインからチェックアウトまでの時間、この5つの部門が連携し、顧客のサポートをおこないます。

料飲部門

実際に料理を作る部門は「調理部門」に当たりますが、料飲部門は、レセプショニスト、ウェイター・ウェイトレス、ルームサービスの3つに分けられます。

レセプショニストは、レストランの入り口付近に立って、顧客を席まで案内するのが役目です。ウェイター・ウェイトレスは、メニューの説明やオーダー、料理の提供をします。また、顧客の食事の進行具合を確認しながら、料理を出すタイミングを計るのも、ウェイター(ウェイトレス)の役目となっています。

ルームサービスは、顧客から電話で食事のオーダーを受け、客室まで届けるのが主な仕事です。ホテルによっては24時間提供しているところもあるため、就業形態はシフト制で夜勤がある一方で、ホテルによっては自分の希望する時間帯で働けることもあるでしょう

宴会・イベント部門

ホテルによっては、広々としたパーティー会場や宴会会場が設けてあり、クリスマスパーティーや年越しパーティー、忘年会やウェディングなど、一年を通してさまざま宴会やイベントがおこなわれています。

宴会やイベントとなると多くの人が一堂に集まるため、ホテル側としては大変な作業とはなりますが、売り上げがもっとも上げられる一大イベントです。それ支えているのが、宴会・イベント部門です。宴会の予約受付や関連部署への連絡をはじめ、宴会やイベント内容に応じて、会場設営や当日のサービス全般を担います。

宴会・イベント部門で働くために特別必要となる資格やスキルはありませんが、一般的なレストランとの接客とは異なり、結婚式など大切なイベントをおこなうことがあるため、おもてなしの心で仕事をする必要があります

ホテル業界の現状

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、ホテル業界は大きな打撃を受けました。この点はニュースで知っている人も多いでしょうし、これからホテル業界への就職を考えている人にとっては、心配事の1つだと思います。そんな不安を少しでも解消するために、ホテル業界の現状について説明します。

コロナ禍において厳しい環境

新型コロナウイルス感染症の影響によって、ホテル業界が大打撃を受けました。実際に観光庁が発表した「宿泊旅行統計調査」によると、外国人の宿泊数は約9割も減少したと記録されています。

また、終息の見えない新型コロナウイルスによって、経営が困難となり、破綻してしまったホテルもあります。

確かに厳しい状況が続いてはいますが、それでも生き残りをかけて必死に頑張っているホテルは少なくありません。しかしそれでも新型コロナウイルス感染症の完全終息が見えない状況では現実は厳しいと言えるでしょう。

海外のインバウンド需要が激減

新型コロナウイルス感染症は、国内の旅行者だけでなく海外の旅行者にも影響を与えました。コロナ感染者が増加傾向にあった時期には、ロックダウンをする国が見られたほど、国から国への往来が制限されました

日本では、何とかして客足を戻すための対策としてGo To トラベルキャンペーンを実施。このキャンペーンにより、客足が戻り始めたホテルがあったのも事実ですが、国内の顧客のみが対象だったことや期間が限定だったことで効果は限定的で、インバウンド需要の激減が大きな打撃となりました。

国や金融機関の支援で倒産を回避している状況

厳しい状況が続くホテル業界は、決して何も手を打っていないわけではありません。あの手この手で何とか生き残るための戦略を立てています。たとえば、格安で泊まることができる割引券を発行したり、これまでとは違った客層を取り入れるために内装を変更したりなど、あらゆる努力をしているのは事実です。

特に、国や金融機関からの支援は、多くの企業をはじめ、ホテル業界にとっても大きな手助けとなっており、それらの支援を受けて倒産を回避しているホテルも多くあります

ワクチン接種率の上昇に伴い明るい兆しも

新型コロナウイルスの感染を防ぐために、ワクチン接種を受ける人が多くなりました。そのおかげで、コロナ感染者の数も全国的にぐっと減少し、以前のような生活を徐々に取り戻しつつあります。

まだ完全に安心できる状態ではありませんが、感染への不安が和らいだことによって旅行へ出かける人も増えています。これは、観光業界のみならずホテル業界にとっても吉報であり、明るい兆しが見えてきた証拠でもあります。

これからさらに観光客が増えていけば、以前と同じようにたくさんの人がホテルを利用し、ホテル業界も活性化していきます。また、旅行に行けずにストレスが溜まっていた利用客にとっても、旅行の楽しさを久しぶりに感じることができるでしょう。

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ホテル業界の今後の展望

以前の生活を取り戻しつつある今、ホテル業界の今後の展望はどうなっていくのか。これからホテル業界へ就職を考えている人にとっても気になることでしょう。

今後の展望が見えなければ、就職先に選んで良いものかどうか悩みますし、逆に今後の展望が見えてくれば、安心してホテル業界へ就職活動がすることができます。では、気になる今後の展望について見ていきましょう。

アフターコロナでは国内需要と海外需要は回復

コロナ感染者が減少するにつれ、旅行に出かける人が増えてきました。コロナ禍では、ほとんど外出ができず、旅行すらままならなかった期間が長くありましたが、旅行需要が回復することで旅行する人が増えてくれば、ホテル業界が活性化することが期待できます。

実際に、国内でも緊急事態宣言が解除となって以降、旅行に出かける人が徐々に増えてきました。また、海外でもコロナ感染者が減少している地域においては、以前と同じように旅行を楽しむ人が増えつつあります。

今すぐに、コロナ禍前の状態に戻るわけではありませんが、少しずつホテル業界が回復しているのは確かです

新たにワーケーション需要が創出

コロナ禍の中でもホテルを利用してほしいという思いから、ホテル業界でもさまざまな対策を講じました。なかでも、ホテルをワーケーションとして利用してもらうという発想はコロナが終息方向へある現在、新たな需要となりつつあります。

ワーケーションとは、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語のこと。つまり、ホテルの室内で仕事をしながら休暇も一緒に楽しんでしまおう、という考え方です

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キャリアアドバイザー

海外では以前から定着しているこの「ワーケーション」ですが、日本ではコロナ禍を期に開始したということもあり、海外と比べるとそれほど定着しているというほどではありません。ですが、いつもとは違った環境で仕事をすることができ、リフレッシュするという部分においても、これからのホテル事業にとって新しいサービスの一環となることでしょう。

非日常空間を求めるニーズは強まる傾向

ホテルと言えば、非日常的な空間を過ごすことができるという魅力があります。非日常的な空間は、リフレッシュの対象としても、心休まる場所としても利用することができ、忙しい毎日から解き放たれたような気分にもなります。

終息の見えないコロナ禍によって、旅行に行きたくてもいけない、人に会いたくても会えないなど、たくさんの人がストレスを感じるようになりました。そのストレスを減らすために、非日常的な空間を用いるホテルへ泊まることを選択している人もいます

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キャリアアドバイザー

ホテルで過ごすことで、ゆったりと心穏やかな時間を過ごすことができ、新しいストレス解消法としてもうってつけ。今後まさに、非日常を求めるニーズが高まることでしょう。

民泊との競合は激化する

ホテル業界のみならず、宿泊施設はどこも顧客の争奪戦状態にあります。宿泊施設は顧客が宿泊してからこそ、経営が成り立つもの。ホテルやその他の宿泊施設は、サービスはもちろん、宿泊料金すら異なります。

特に、民泊は自分の持っている建物をそのまま宿泊施設として貸し出すため、初期費用などが一切かからず、誰でも始めることができる事業です。

宿泊料金やサービスも自由に好きなように決めることができ、ホテルよりも安く宿泊できるのが大きな魅力的であるため、民泊との競争はこれから激化するでしょう

Airbnbの利用率は上昇傾向

民泊との競争が激化する理由としては、料金が安いということ以外にも、Airbnbの利用率が上昇傾向にあるからです。Airbnbとは、「空いている部屋や家を貸したい人」と「借りたい人」をマッチングするサイト。つまり、民泊を仲介するサイトのこと。

世界190ヵ国以上でサービスを展開しており、コロナ禍となる前で、すでにAirbnbの宿泊利用者は累計5億人を超えています。国内では2014年からサービスが開始されたわけですが、2021年8月12日Airbnbが発表した4~6月の決算によると、売上高は前年同期比299%増(4倍)に増加。

ホテル業界は、今後このAirbnbを相手にこれまでとは違った戦略を立てて対抗していかなければ、顧客をホテル業界へ呼び寄せることが以前にもまして難しくなるのかもしれません

根岸 佑莉子

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顧客一人ひとりのニーズを満たしたサービスが増える

ホテル業界の今後は「量より質」にシフトしていくと思われます。「団体客向けのサービス」より「顧客一人ひとりを満足させる上質なサービス」を目指すホテルが増えていくことが考えられます。

個人客向けの良質なサービスはコロナ対策がしやすいうえ、稼働率が高くなくても利益を確保しやすいからです。たとえば、1部屋ごとに露天風呂をつけたり、1組限定で高級車を使ってホテルまで送迎したりするような、個人スペースの確保できるラグジュアリーなサービスが好評のようですよ。

量より質を重視すると、優れたホスピタリティがより発揮しやすくなります。今まで以上に、個人の趣味嗜好が満たせるイベントやサービスを展開するホテルは増えていくことでしょう。

ホテル業界の7つの職種

ホテル業界の7つの職種
  1. 営業
  2. 管理
  3. 調理
  4. ドアマン
  5. コンシェルジュ
  6. ベル係
  7. フロント

ホテル業界ではたくさんの人が働いており、ホテルによっては100人を超えるスタッフが駐在していますが、さまざまな部署に配属されて、それぞれの仕事をしています。

ホテル業界の職種は大きく7つに分類されています。ホテル業界へ就職した際、自分がどの部署に配属されるかはわかりませんが、一通りの職種理解を深めて自分に合った仕事を見つけましょう。

①営業

  • 営業の仕事内容:企業や団体、旅行会社や大使館などに向けて、宿泊や宴会、レストランサービスなどを案内し、自社ホテルを選んでもらえるように交渉する

たとえば、旅行会社に向けて限定サービスの付いた宿泊プランを提案したり、出張が多い法人に向けて一括発注による特別割引などのサービスを提案したり、独自のアイデアで自社ホテルを利用してもらえる企画を提案します。このように、自社ホテルを利用してもらう顧客を増やすために、営業活動をおこなっています。

また、ホテルで大きなイベントが開催される場合は、ホテル内の各部署と連携し、スムーズな進行にするために調整を働くのも営業の仕事となっています。

ただ単に外部に対してホテルの情報を活かした宣伝をおこなうのではなく、ホテル内にとっても重要な仕事をになっているため、ホテル街でもホテル内においてもやりがいのある仕事であるということは、間違いありません

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➁管理

管理には、以下3つの部門があります。

  • 人事部門
    各部署のスタッフの採用をおこなうと共に、採用したスタッフのスキルアップのための研修を担当。その他にも、スタッフの社会保険や年金などの福利厚生、労働時間や有給休暇といった就業管理も人事部門の仕事。
  • 総務部門
    法務関係の業務の他に、予算や帳簿、重要書類の管理をおこなうのが主な仕事内容。また、安全衛生管理も総務部門の重要な仕事の一つで、スタッフの健康や職場内の事故防止の為、年数回の健康診断や社内危険箇所の除去なども実施。
  • 経理部門
    ホテル内の入金・出金の管理をおこなうのが主な仕事。売り上げを管理するのは収納担当、クレジットカードやクーポンを管理するのはクレジット担当、すべてをまとめ事務管理するのは経理担当、といったように分類されている。

人事に求められるスキルはこちらで解説しています。

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③調理

調理は以下4つの部門に分けられます。

  • シェフ
    ホテル内のレストランにおいて指揮を執る調理責任者です。メニューを決めたり、食材の仕入れや調理、味付けのチェックなどをおこないます。
  • ブッチャー
    肉料理に合わせて下処理やカットをおこなうのが主な仕事です。
  • ベーカリー
    顧客に提供するパンを作るのが仕事です。ホテルの料理として提供されるパンだけで無く。ホテル内に設置しているベーカリーショップでも販売するため、何種類ものパンを朝から作ります。
  • ペストリー
    デザート類を担当します。デザート作りから盛合せはもちろん、メニューの考案もおこないます。
  • ガテマンジャー
    冷製の料理担当です。サラダやパテ、オードブルなどを担当します。
    「見た目も華やかで、味も最高」というのが、ホテル料理の魅力です。宿泊が目的ではなく、ホテルの料理を目当てに訪れている顧客も多いほど、ホテルの料理は人気が高いです。

④ドアマン

ドアマンは以下4つの仕事をおこないます。

  • お出迎えとお見送り
  • 車の誘導と手配
  • 施設案内と観光案内
  • 周辺警備

ドアマンは、顧客がホテルに到着された場合、玄関のドアを開けて荷物を運びながら、カウンターやロビーへと案内します。顧客が帰られる場合は、必要に応じて荷物を車まで運び込みお見送りをします。

また、ホテルの玄関前に停められた顧客の車の誘導や、顧客に依頼されたタクシーの手配もおこないますし、ホテルの施設案内や周辺の観光案内などもドアマンの仕事です。

さらに、ドアマンはホテルの入り口を守ることも仕事の一つですので、ホテル周辺の警備も担当することになります。玄関周辺などを定期的に見回り、顧客の安全と安心を守ります。

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キャリア
アドバイザー

顧客と直接かかわる時間は短いですが、出迎えと見送りはホテルの第一印象、そして顧客に気持ちよく帰っていただくための大切な仕事です。ちょっとした作業だからといって手は抜かず、ホテルの顔としていつも笑顔でいることが大切ですね。

⑤コンシェルジュ

コンシェルジュの仕事は以下の3つがあります。

  • 予約や手配
  • 観光案内
  • リクエストの対応

ホテルには国内外からさまざまな顧客が訪れるわけですが、旅のスケジュールがスムーズに進むよう、必要な予約や手配を顧客の代わりにおこなうのも、コンシェルジュの役目です

また、ホテル周辺の地図や観光場所に詳しくない顧客に対し、顧客の要望をしっかりと聞いたうえで、おすすめの観光地やお店などを提案します。

ホテルを利用する顧客の中には、「記念日のサプライズがしたい」などといったリクエストをされる場合があります。そのような場合は、他チームと協力したり、相談したりして、顧客に満足していただけるようベストを尽くします。

⑥ベル係

ベル係は、チェックインを済ませた顧客を客室まで案内するのが主な仕事です。ただ客室に案内するだけでなく、空調や設備の使い方など室内に完備されている設備についてわかりやすく顧客に説明をおこないます。

ベル係はフロントとの連係プレーが大切で、常にフロント周辺やロビー全体に目配りや気配りをしなければなりません

また、顧客がチェックアウトされる場合は、客室からロビーまで手荷物を運んだり、出発まで間違いのないよう、手に持つを保管しておくのもベル係の役目となっています。

⑦フロント

フロントの仕事は以下の4つがあります。

  • 宿泊予約
  • 接遇
  • 案内
  • 会計

フロントは、宿泊予約の確認をはじめ、キャンセルや変更など各種手続きの確認をおこなったり、チェックインからチェックアウトまでの間に発生するさまざまなサービスを担当します。

また、ホテルではフロントが情報センターの役目を果たすため、観光地や飲食店の紹介のみならず、郵便物や国際電話などの業務もフロントがおこないます

そして、チェックアウト時の精算業務をはじめ、外貨の両替や貴重品の預かりもフロントの仕事です。

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ホテル業界に就職するメリット

ホテル業界は、訪れる顧客を全力でサポートし、最善のサービスを提供することを仕事としています。初めてホテル業界へ就職した際は慣れないことばかりで苦労することも多いですが、ホテル業界へ就職することで自分にとってメリットとなる事もたくさんあります。

ここからは、ホテル業界に就職するメリットについて紹介します。メリットを知れば、なぜホテル業界に人気が集まっているのか、その理由がわかるはずです。

丁寧な接客スキルが身につく

ホテルは一泊以上の利用が基本的となっているため、その分顧客とかかわる時間も長時間に及びます。これだけ長い時間、顧客に接する接客業はほとんどありません。

たとえば、コンビニを例に挙げてみると顧客とかかわる時間はほんの数分です。顧客から商品について何も聞かれない場合、精算時での時間しか接点を持ちません。

逆に、ホテル業は「チェックインからチェックアウトまでの時間=接客している時間」のため、長時間に渡り気を抜くことができないので、自然と丁寧な接客スキルを身につけることができるのです

コミュニケーションスキルが高まる

大きなホテルともなると働くスタッフは100人以上になります。同じ部署の人との連携はもちろんですが、ときには異なる部署の人との連携が必要となる場合もあります

また、顧客との会話も接客業にとっては大切なこと。施設内でのことを聞かれたり、観光地や相談に乗るのも、ホテル業界ならではの仕事です。

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キャリアアドバイザー

人と対話をする場面が多く求められるため、コミュニケーションスキルも高まるというわけですね。

顧客から直接感謝をされる

ホテルでは、さまざまな視点から顧客をサポートするため、直接感謝をされる場面も多いです。ホテル業界としては仕事としてやったことではあるものの、丁寧に接することを心掛ければ人から感謝される機会は多くなることでしょう。

また、感謝されることによって自分のモチベーションも上がりますし、次の日からも「もっと顧客のために頑張ろう」という気持ちにもなります

毎日変化があって刺激がある

ホテルには実にさまざまなお客さんが訪れます。たとえ、自分が苦手な顧客であっても丁寧な接客を心掛けなくてはなりません。

また、外国人の顧客となると日本とは文化が異なる部分もあるため、より細やかな説明が必要となりますし、毎日、何事もトラブルがないというわけではないため、トラブルに対処できる臨機応変さも必要となります。

毎日が違った顧客を相手に違った日を迎えるからこそ、刺激があるのもホテル業界の魅力です。向上心があればいろいろなことを学ぶことができます。

辻 華菜子

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一生モノのコミュニケーションスキルが手に入る

ホテル業界に就職するメリットをいくつか紹介しましたが、中でも「コミュニケーションスキルが高まる」ことは大きなメリットといえます。

ホテルを利用する顧客は、人種から人柄、ホテルに求めているサービス内容まで千差万別です。さまざまなタイプの顧客に満足していただくよう努めることで、相手の求めているものを把握するコミュニケーションスキルが磨かれます。

クレームが起きた時の対応では応酬話法という相手の欲求に対して適切な応答をする話術も学べますよ。顧客にとってよりよいサービスを提供する手法のため、クレームを経てより良い関係が築ける場合もあります。

ホテルで働くことで、質の高いコミュニケーションスキルが身につきます。学んだコミュニケーションスキルは汎用性が高く、仮に転職を検討する際もほかの業種や職種でも活用しやすいものですよ。

ホテル業界で働くにあたって必要な5つのスキル

ホテル業界で必要な5つのスキル
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就活生

ホテル業界で働くにあたって必要とされるスキルはどのようなものでしょうか?

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キャリア
アドバイザー

ホテル業界で必要なスキルは5つあります。自身がどのスキルを持っているか確かめてみてください。

ホテル業界で必要なスキルを身につけておけば就職に有利に働くことは事実ですし、ホテル業界での「やりがい」も感じることができるでしょう。

どんなスキルを持っていればいいのか、ここでホテル業界で必要となる5つのスキルを紹介します。

ホスピタリティ

ホテルと言えば「サービス」が重視されがちですが、サービスだけではホテル業は成り立ちません。サービスに加えて必要となるのがホスピタリティです。

ホスピタリティは、ホテルで働くすべての人が意識し、活用させるべきスキルの一つで、「顧客を喜ばせたい」「顧客のニーズに応えたい」というように、顧客のことを考えて行動することが必要です。このような思いを持って働いている人こそ、ホテル業界に相応しい人材だと言えるでしょう。

ホスピタリティのPR方法はこちらを参考にしてください。

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語学力

ホテルには、国内のみならず世界各国から顧客が訪れます。アメリカをはじめ、欧米やタイ、中国や台湾など日本を訪れる外国人も増えてきました。

そのような外国人をおもてなしするためには、やはり語学力は欠かせません。基本的な英語のみならず、タイ語や中国語、イタリア語など、言葉を話せることはホテル業界で働く大きなスキルとなります。

また、言葉に加えて、それぞれの国の文化や習慣を知識として頭に入れておけば、より深いおもてなしが実現することでしょう

コミュニケーション力

ホテルの仕事は人にかかわることが基本です。ホテル内で働くスタッフ同士だけでなく顧客に対してもコミュニケーションを取る必要があります。特に、顧客と接する場合は「聞く力」が必要となります。

顧客が何を求めているのかを把握するためには、その要望をしっかりと確認したうえでサービスを提供しなければなりません

相手が求めていないものを提供しないようにするためにも、コミュニケーション力は必須です。反対に相手が求めていることを引き出し、実現させるためにも、コミュニケーション力は必要なスキルと言えますね。

コミュニケーション能力を伝えるコツはこちらで解説しています。

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観察力

顧客の中には、困っていても自分でなかなか申し出にくいと思う人も少なくありません。もし、ホテルのスタッフが状況を察知して先に気づき声をかけてくれたら、顧客からも困っていることが伝えやすくなりますし、不安も解消されることでしょう

また、ホテルには幅広い年代の方やいろいろな国から顧客が訪れます。ホテルのスタッフは、相手が望んでいることを迅速に察知しサポートする役割を担うため、観察力は外せません。

体力

ホテルの業務は立ちっぱなしが基本です。たとえば、フロント業務で8時間の勤務に就いていた場合、8時間は常に立ちっぱなしということも少なくありません。

またホテルは基本的に365日24時間営業です。朝番や夜番といったように交代して業務をおこなうためシフト勤務であることが多く、働く時間が不規則というのも避けられません。

夜番の場合は、慣れない時間に働くこととなるため、体調を崩してしまう恐れもあります。働く部署によっては力仕事もありますので、体力に自信のない人にとっては、少々つらい職種となるでしょう

ホテルの仕事に向いている人の特徴

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就活生

ホテル業界の特徴はだいぶ理解できました。でもそもそも、どういった人が向いているのでしょうか?

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確かにホテル業界は誰でも向いている業界というわけではありません。向いている人の特徴を紹介しますね。

こここらはホテル業界の仕事に向いている人の特徴をここで紹介します。自分が当てはまるかどうか、チェックしてみてくださいね。

人のために行動するのをいとわない人

ホテルの仕事は、「おもてなし」の心があってこそ気持ちよく働ける職種です。自分の考えを一歩的に人に押し付けるのではなく、「人のために何かしてあげたい」「人の喜ぶ顔を見るのが好き」という気持ちがあれば、おもてなしも苦にならず、自然と行動することができるでしょう

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人のために行動することをいとわない人こそホテル業に向いている、ということになりますね。

臨機応変に対応できる人

ホテルでは予期せぬトラブルが起きた場合は臨機応変に対応する必要があります。トラブルに対処できないとなると、クレームの対象にもなり、ホテルの評価も下がりかねません。

そのため、臨機応変に対応できる人であれば、スムーズにトラブルを解決することができますし、顧客からの信頼も得ることができます

臨機応変さをアピールする方法はこちらを参考にしてください。

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人と接することが好きな人

接客業は人と接することが基本中の基本ですが、ホテル業も、ホテル内のスタッフをはじめ、ホテルを訪れるさまざまな顧客など多くの人と接することは避けることはできません。

ホテル内のスタッフとは、ほとんど毎日のように顔を合わせるため気軽に話をすることができますが、訪れる顧客は毎日異なるため、人見知りをする人は少々気詰まりに感じてしまうでしょう。

そのため、誰であっても会話をすることができる、コミュニケーションを図ることができる人は、人と接することが苦にならないため、ホテル業へ向いていると言えます

語学堪能な人

ホテルには、さまざまな国からいろいろな人が訪れます。そのためホテルで働くには語学力が堪能であれば重宝されます。世界中からの顧客とコミュニケーションが取れなければ、顧客が何を求めているのか理解できません。

ホテルでは、顧客のニーズに応えてこそ一流のホテルスタッフです。語学が堪能であれば、その分さまざまな国の顧客とコミュニケーションを図ることができますし、ホテルとしてのサービスを国内の顧客と同じように提供することができます。よって、語学が堪能な人は、ホテル業に向いていると言えますね。

売上高別に紹介! ホテル業界のTop企業5選

日本国内にはたくさんのホテルがありますが、売上高が高い企業であればあるほど、ホテル業界としての安定が見込める企業です。

ホテル業界へ就職する場合、売上高に注目して選べば、安定した収入や安定した生活を手にできるはず。

ということで、ここで参考までに売上高別にホテル業界のTop企業を5つ紹介します。

西武HD

西武HDは、国内のみならず海外でもホテル事業をおこなっている企業の一つです。国内では、47ヶ所を、海外ではハワイや中国、オーストラリアやイギリスなどの11の国・地域で33ヶ所運営しています。

ゴルフ場やスキー場を併設したリゾートホテルや遊園地や水族館が側にあるシティホテルなど、ホテルの種類もさまざま。

西武HDのホテル事業は新型コロナウイするの影響により、2021年4~6月期は88億円の赤字となりましたが、緊急事態宣言がとかれた現在は、回復傾向にあるようです

基本情報
  • 企業名
    株式会社西武ホールディングス
  • 設立
    2006年2月3日
  • 従業員数
    306人
  • 売上高
    124億円

リゾートトラスト

リゾートトラストは、名古屋を拠点として会員制リゾートホテル業界のNo.1とも言われている企業です。国内では48ヶ所、海外では今のところハワイの1ヶ所を運営していますが、今後グローバル化を狙うため海外の運営に力を入れていくようです。

そんなリゾートトラストの売上高は、2020年3月は1591億円であったのに対し、2021年3月の売上高は1675億円へと伸びています。コロナ禍の影響は否めませんが、利益の方は上昇傾向にあるため、今後の活躍にも期待がかかります

基本情報
  • 企業名
    リゾートトラスト株式会社
  • 設立
    1973年4月2日
  • 従業員数
    8,123人
  • 売上高
    1,675億円

東急

東急は、東急ホテルズなどの子会社を通じて、国内外でホテル・リゾート事業をおこなっている企業です。中でも、東急ホテルズは北海道から沖縄まで全国46ヶ所にホテルを点在。「東急ホテル」「エクセルホテル東急」「東急REIホテル」の3つのブランドから選ぶことができ、東急のホテル・リゾート事業を支えています。

コロナの真っただ中である2020年~2021年の売上高は376億円。これは、ホテル・リゾート事業のみの売上高です。コロナ禍前と比べると売上が減少してしまいましたが、今後も新規開業のホテルが数件あり、更なる飛躍を目標に事業の拡大をおこなっています

基本情報
  • 企業名
    東急株式会社
  • 設立
    1922年9月2日
  • 従業員数
    1,461人
  • 売上高
    9,359億円

共立メンテナンス

共立メンテナンスは、ホテル事業の他に学生寮や社員寮、高齢者向け住宅を提供している企業です。ホテル事業に関しては、ビジネスホテルを83ヶ所、リゾートホテル・癒しの湯宿を合わせて36ヶ所に展開。

ビジネスホテルと言えばシンプルな部屋と最低限のサービス提供しかおこないませんが、共立メンテナンスのビジネスホテルは、温泉感覚でゆっくりと入れる大浴場を完備していたり、地元の食材を取り入れた朝食を提供してくれるなど、ビジネスホテルの概念を覆すサービスを提供してくれます

売上高は2020年3月期で1597億円だったのに対し、2021年3月期では1212億円と下がってしまいましたが、2022年3月期の予想は1745億円と、コロナ禍以前の売り上げを目指しています。

基本情報
  • 企業名
    株式会社共立メンテナンス
  • 設立
    1979年9月27日
  • 従業員数
    4,272人
  • 売上高
    1,212億円

ホテルオークラ

ホテルオークラは、国内16ヶ所、海外9ヶ所でチェーン展開している日本を代表するホテルです。

2020年~2021年の売上高は315億円。コロナ禍前と比べると売上高は減少しています。ですが、ホテルオークラは、知る人ぞ知る「老舗ホテル」。歴史あるホテルの一つであること、アクセスも抜群であることなど、選ばれている理由もたくさんあります。

基本情報
  • 企業名
    株式会社ホテルオークラ
  • 設立
    1958年12月11日
  • 従業員数
    3,857人
  • 売上高
    315億円

ホテル業界の志望動機で盛り込むべき要素

ホテル業界の志望動機で盛り込むべき要素
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最後にホテル業界の志望動機で盛り込むべき要素を簡単に紹介します。ホテル業界を目指す人はぜひきちんと理解したうえで選考に臨みましょうね。

ホテル業界の志望動機で盛り込むべき要素について説明します。ポイントを押さえることで志望動機の伝え方もわかると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

なぜホテル業界なのか

まずは、なぜホテル業界を希望するのかということです。たくさんある職種の中で、なぜホテル業界なのか。企業側にとっては、なぜ選んでくれたのか、その理由が納得できるものなければ採用にはつながりません。

「ただ単に待遇がいいから選んだ」という理由では企業側からすると「それだけ?」と思われてしまうでしょう。なぜホテル業界を選んだのかといことをもっとはっきりさせるために、「自分が顧客としてホテルを訪れた際にホテルのサービスに感動した」というような、具体的な理由を挙げましょう。そうすることで、説得力が増し、ホテル側も選んだ理由が理解できます。

ホテル業界の中でもなぜその企業なのか

ホテル業界にはたくさんの企業があります。ではなぜその企業を選んだのか。ここではっきりさせたいのは、その企業を選んだ理由です。「どこのホテルでも良いのでは?」という印象を持たれないようにしっかりと下調べをしたうえで、そのホテルでなければならない理由を述べましょう

ホテルの情報は、ネットで検索したり、実際にホテルに泊まったり、ホテルに務めている人の話を聞いたりするなど、集める方法はいろいろとあります。

また、ホテルの種類によっては特徴もさまざまですので、それぞれに合った志望動機を作ることも大切です。

入社後にどのように貢献したいか

ホテル業界へ入社後どのようにホテルに貢献したいのか。志望動機の中でも難しい部分ですが、ホテルは配属される部署によって仕事内容が異なるため、最も重要な部分です。

もし、顧客との関わりを重視したいのであれば接客面を、経営に貢献したいのであれば営業を、といったように自分が実現できることをできる限り伝えましょう。

また、「他のホテルではなくこのホテルで働きたい」という意思表示も忘れずに述べれば、ホテル側からの印象も良くなりますので、この部分は決して忘れないようしっかりと伝えましょう

ホテル業界の志望動機の作り方については、こちらで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。また、サービス業の志望動機のポイントについて解説している記事もありますので、興味のある人は併せて見てみてください。

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正しい知識を身につけてホテル業界に就職しよう!

ホテル業界で働くためには、おもてなしの心も大切ではありますが、それ以外にも必要なスキルがあります。ホテル業界へ就職するためには、自分がなぜホテル業界を選び、その企業へ就職したいのかをはっきりと述べる必要があります。

コロナ禍によって厳しい状況が続いているホテル業界ですが、ワクチン接種率の増加によって旅行を楽しむ観光客も増えてきました。このようなホテル業界で働くためにも正しい知識を身につけてぜひホテル業界への就職へ挑んでみましょう。

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