目次
- インターンシップの選考は志望動機が重視される
- 本選考の志望動機との違いを知っておこう
- 本選考:志望度や相性が求められる
- インターン:目的意識や参加意欲が求められる
- 志望動機を作るための4つのポイントを押さえよう
- ①自己分析でやりたいことを見極める
- ②業界・企業研究をしっかりする
- ③インターンの内容を理解する
- ④具体的なエピソードで差をつける
- 志望動機を魅力的に伝える3ステップ
- ①最初に結論から伝える
- ②理由やきっかけを伝える
- ③インターンで学びたいことや将来のビジョンを伝える
- 例文:人気業界の志望動機を知っておこう
- 食品
- 銀行
- IT
- 商社
- 目的意識があればインターンを充実したものにできる
- 目的を明確にして魅力的な志望動機にしよう
インターンシップの選考は志望動機が重視される
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「インターンシップに志望動機って必要なの?」
「インターンシップって本選考とどう関係あるの?」
初めての就活がインターンでよくわからないという学生から、こんな疑問をよく聞きます。先着順や選考なしのインターンもありますが、参加を希望する学生が年々増えているため、インターンでも選考をする企業が増えています。
このインターンの選考で、必ずと言っていいほど聞かれるのが志望動機です。選考を通過してインターンに参加するためにも、志望動機をしっかりと考えておくことが大切です。そこでこの記事では、本選考との違いや例文も交えて、魅力的な志望動機にする方法を解説していきます。
本選考の志望動機との違いを知っておこう
まず、本選考の志望動機との違いを知っておきましょう。評価基準がまったく違うわけではありませんが、何を重視するかという基準には違いがあります。それを知らないまま、本選考用に考えた志望動機をインターンで使ってしまうと、評価が低くなってしまう可能性もあるので注意が必要です。
もちろん、業界や企業によっても違いはありますが、傾向としてどんな基準があるか確認してみましょう。
本選考:志望度や相性が求められる
本選考では「企業で長く活躍してもらえるか」という点が基本的な選考基準になります。それを見るために、企業への志望度に加えて、社風や事業、社員との相性が合うかどうかを重視する傾向があります。
とくに志望度に関しては「別の業界でもなければ、同業他社でもなく、その企業でなければいけない理由」を求められます。その理由があいまいだったり、業界研究が足りないと企業側が感じれば「志望度が低い」と判断されてしまうかもしれません。自己分析だけでなく、業界研究、企業研究を何度もして、自分と企業を結びつけるようなアピールができるようにしましょう。
インターン:目的意識や参加意欲が求められる
一方インターンでは「その企業でなければいけない理由」ほどの志望動機まではまだしっかりと固まっていないことがほとんどでしょう。企業側もその辺の事情は理解しているので、「その企業を志望した理由」ではなく「そのインターンに参加する理由」を聞かれることが多くあります。
これは、インターンでは志望度よりも「目的意識を持っているか」が重視されているということです。ただし、企業がインターンを開催するのは最終的に採用につなげるためで、「志望度」や「企業との相性」が全く関係ないわけではないので、そこは注意してくださいね。それ以上に「○○という目的があるから、●●をするためにインターンに参加したい」という目的意識が大切になるというわけです。
とはいえ、どんな目的を持って参加すればいいか、具体的に考えつかない……という人もいますよね。そんな人はこちらの記事を読んでみましょう。目的となる観点や、充実度を上げるコツが書いてありますよ。
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志望動機を作るための4つのポイントを押さえよう
ここまでで、インターンでの志望動機の大切さはわかっていただけたかと思います。しかし、いきなり志望動機を作るのは難しく感じますよね。そんな人のために、志望動機を作るための4つのポイントをまとめてみました。ポイントを押さえながら、志望動機を整理していきましょう。
①自己分析でやりたいことを見極める
志望動機を考える前に、まずは自己分析をして自分がやりたいことを見極めましょう。やりたいことが整理できていないと、説得力のある志望動機にはなりません。
今までの楽しかった経験やつらかった経験を振り返って、「なぜ楽しかったんだろう?」「なぜつらかったんだろう?」と「なぜ?」を繰り返して掘り下げていきましょう。これを繰り返していくと、自分がどんな時に力を発揮できるのか、どんな強みがあるかがわかってきますよ。自己分析を繰り返していくことで、自分のやりたいことが見極められるでしょう。
自己分析をする際には、モチベーショングラフを使うのも効果的です。以下の記事ではモチベーショングラフについてや、そのほか自己分析のやり方を解説しているので参考にしてください。
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②業界・企業研究をしっかりする
自己分析ができたら、インターンに参加したい企業のことだけでなく、その企業の業界がどんな特徴を持っているかも調べておきましょう。業界の全体像がわかれば、その企業の立ち位置や競合もわかりやすくなるので、企業研究がスムーズにできますよ。
企業研究のコツは、事業やサービス・商品だけでなく、独自の強みや競合との違いを明確にすることです。ほかにも求める人物像や、活躍する人の特徴、といった点まで調べられると、かなり理解は深まるでしょう。業界・企業研究をしていくと、この後のインターン内容のイメージがつきやすくなるので、インターンで経験したいことを伝えやすくなります。
③インターンの内容を理解する
インターンの内容を知らずに志望動機を考えると、実際の内容とは異なる的外れな志望動機になってしまう可能性もあります。志望動機の前に、自分の参加したいインターンの内容をしっかり理解しておくことが大切です。
同じ企業でも、募集している職種によってさまざまな内容のインターンを開催しています。ワークショップ型のインターンもあれば説明会型のインターンもありますし、そもそも開催期間が短期なのか長期なのかでも内容は大きく分かれます。特に、次のポイントはしっかりと理解しておきましょう。
- インターンの期間はどれくらいか
- インターンの内容は何か
- 必要なスキルは何か
- ビジネス上のどの工程か
- 顧客はどんな人か
- どんな学生が対象か
そうすれば、自分のやりたいこととインターンの内容を関連させた、目的意識を持った志望動機にできます。
短期インターンに参加する人は、事前にこちらの記事を読んで内容の理解を深めましょう。
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キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる
インターンの内容を調べるには、学生向け就職情報サイト、企業サイトインターンに特化した求人サイト、合同企業説明会、キャリアセンター、企業のSNS、先輩や友人から聞く、などの方法があります。
学生向け就職情報サイトや求人サイトは、業種や開催日などで絞り込んで、インターン開催企業を検索することができます。企業の詳細情報をクリックすると、インターンでおこなわれる業務体験の内容が詳しく知ることができますよ。また、合同企業説明会は、1日で複数の企業からインターンの内容を聞くことができるのが魅力です。担当者から直接話が聞けるので、より具体的にインターンの内容が把握できますね。
もし企業が何らかのSNSをやっていれば、インターン情報がSNSで発信されている場合もあるので、マメにチェックしておくと良いでしょう。
④具体的なエピソードで差をつける
インターン時点での志望動機には、目的意識が大切というのは先ほど解説したとおりです。ここからさらに差をつけるための方法として、志望動機に具体的なエピソードを盛り込むという方法があります。
しっかりと自己分析ができていれば難しい話ではありません。インターンで実現したいことや自分のやりたいことを、なぜそう思ったのか、考えたのかという理由やきっかけを具体的なエピソードとして志望動機に盛り込んでいきましょう。
インターン時点で具体的なエピソードまで、しっかりと志望動機にできる学生は多くありません。だからこそ志望動機に盛り込められれば、ほかの学生と差をつけることができますよ。
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志望動機を魅力的に伝える3ステップ
志望動機が完成したら、ここで伝え方も考えてみましょう。どんなに素晴らしい志望動機でも、相手にうまく伝わらなければ意味がありません。志望動機で評価されるためには、伝え方も工夫することが大切です。どのように伝えればいいか、一緒に確認していきましょう。
①最初に結論から伝える
志望動機に限ったことではないですが、就活で何かを伝えようとする場合は基本的に、最初に結論から伝えるようにしましょう。インターンの志望動機の場合だと、「○○という目的があるから、●●をするためにインターンに参加したい」という結論ですね。
相手からすると、最初に結論があればその後の理由付けやエピソードの終着点がわかるので、全体像がつかみやすく話しが理解しやすくなります。結論を後回しにしてしまうと、志望した理由がわかりにくかったり、結局何を言いたいかわからなかったという事にもなりかねません。シンプルですが、それだけ効果的な方法でもあるので、必ず意識するようにしましょう。
②理由やきっかけを伝える
最初に結論を伝えたら、次に「なぜ志望したのか」という理由や志望したきっかけを伝えていきましょう。「○○な理由やきっかけがあったから、このインターンに参加しようと思った」という根拠を伝えて、志望動機の説得力を高めます。
この時の伝え方のコツとして「5W1H」という手法も覚えておきましょう。
- Who(だれが)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)の頭文字をとったフレームワーク。この要素を意識すると、情報を分かりやすく整理しながら、漏れなく伝えることができる。
③インターンで学びたいことや将来のビジョンを伝える
インターンは参加することが目的ではないので、志望動機ではインターンで何を学び経験したいのか、その後の就活でどう役立てたいのかという、将来のビジョンも伝えることが大切です。
きちんと伝えられるようにするためには、インターンの具体的な内容を理解しておくことが欠かせません。自己分析で明確にしたやりたいことと、インターンの内容を結びつけて、将来のビションを考えておきましょう。
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「第一志望以外の企業だと、志望動機がなかなか思い浮かばない......」と悩む就活生は多くいます。
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・志望動機がなかなか思い浮かばない人
例文:人気業界の志望動機を知っておこう
ここまでインターンの志望動機について解説してきましたが、志望動機のイメージはついたでしょうか。ここからはインターンで人気の業界に絞って、志望動機の例文を紹介していきます。
あくまでも例文ですので、イメージをつかむ参考としてください。志望動機は100人いれば100通りあります。例文を参考にしながら、みなさんそれぞれの魅力的な志望動機を考えてみましょう。
食品
貴社のインターンを志望した理由は、食を通じて人々の健康に貢献するという貴社の理念に共感したからです。
私の家庭では親が共働きだったので、普段は食事時間が家族バラバラでした。それでも家族の健康を気遣ってくれた母親は、温めるだけですぐに栄養のある食事が摂れるようにと、季節の野菜を取り入れたスープの作り置きをいつも用意してくれていました。大学に進学して初めて親元を離れて不規則な食生活を過ごすようになって、手軽で栄養価の高い母親のメニューに改めて気づき、自分も栄養士の資格を活かして、社会人として多くの人の健康に貢献できる仕事をしたいと思うようになりました。
今回のインターンで、貴社の具体的なメニュー開発という業務を体験し自分の将来のビジョンを確認したいと思っていますのでよろしくお願いいたします。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
食品業界の志望動機の作成方法はこちらでも紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
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食品業界の志望動機は個性が重要! 深掘りのコツを例文付きで解説
食品業界の志望動機は深掘りして個性をアピールしよう こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。 「食品業界の志望動機に何を書けばいいかわかりません」「採用担当者に刺さる志望動機を書くコツはありますか?」 という声をよく […]
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過去の経験が具体的に伝えられており、なぜこの業界を志望しているのかが非常にわかりやすく好印象です。また、インターンでおこなう業務内容についてもしっかりと触れており、このインターンで何をするかがきちんと把握できているのと、何をしたいかの目的意識を持っているのが伝わるのも良いですね。
銀行
私は地域の中小企業の支援をしたいという思いがあります。そのため、貴社のインターンで地銀の業務、さらには地元企業との関係性の理解を深めたいと考えています。
私は地方出身者ですが、大学でお金の流れについて学ぶ中で、昨今のコロナ禍によって地元の中小企業で資金繰りが大きな問題になっていることを知りました。一方、銀行、とくに地方銀行では、貸出先が見つからず収益維持拡大という大きな課題に直面している現状も知りました。
地元製造業からの融資を引き受けるかどうかという今回のインターンをとおして、中小企業の抱えている課題、今後このような業務に携わることの自分自身のイメージを描きつつ、貴行の業務理解を深めたいと思い応募させていただきました。
自分の目的がしっかりと伝えられており、インターンに意欲的に取り組んでくれそうだなと思ってくれるでしょう。地方銀行の志望動機は「なぜ大手ではないのか」ということを深掘りされがちですが、そこの理由もきちんと述べられているので、差別化も図れ入社への意欲も強く感じ取れます。
IT
Webを通してより個人が活躍できる社会にしたいという思いがあり、貴社のインターンに参加しマーケティングをさらに学びたいと考えています。
私はネットで服やアクセサリーを買うことが多いのですが、さまざまなショップを利用した結果いきついた馴染みのECサイトが、個人運営なことに気づきました。知名度は低いのに多くのユーザーが利用しており、なぜかと考えていた時に貴社の存在を知りました。
専門知識がなくてもECサイトが作れて、顧客に届ける導線も簡単に作れる。個人が主役になるこれからの社会で、貴社の役割はますます大きくなると感じています。貴社のインターンでは、ユーザーとしての経験を活かしつつ、クライアント企業をより盛り上げるECサイトを企画したいと思います。
就活の軸がすでにできていることで、まずはインターンへの意欲を強く感じられます。話の流れやインターンへの志望理由など、きちんと論理的にまとめられており読みやすいですね。さらに良くするならば「このインターンで何を学びたいのか」をより具体的に描けるとなお良いでしょう。
商社
将来、新興国向けの新規事業に携わりたいと考えており、貴社のインターンでその秘訣や苦労を体感したいと志望いたしました。
私の父は商社マンで世界中を飛び回っていたため、顔をあわす機会も多くありませんでしたが、「仕事は楽しんでやるもの」という口癖は記憶に残っていました。大学で学ぶうちに、商社が双方のニーズをつなぐ経済発展で重要な役割を果たしていることを知り、ニーズの掘り起こしが新たなビジネスチャンスであると感じるとともに、父の口癖がようやく理解できました。
数ある商社の中でも、貴社は経済成長著しいアフリカ地域とのコネクションが強く、新たなニーズを次々と掘り起こしています。今回、アフリカ地域向けの事業コンテストをインターンで実施するということで、実際の業務に取り組むような気持ちで挑戦させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
商社は毎年志望者が多く、ほかの学生との差別化とインターンへの意欲を強くアピールすることが最重要です。まずはその企業ならではの特徴について触れられているので、意欲はしっかりアピールできていますね。また、過去の経験が非常にくわしく、わかりやすく書かれており読みやすいのも良いポイントですね。
志望動機がまとまらない就活生は、ツールを使うのが一番おすすめ!
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・志望動機を上手く文章にできない人
目的意識があればインターンを充実したものにできる
繰り返しになりますが、インターンには目的意識が大切です。インターンという貴重な機会になんとなく取り組むか、目的意識を持って積極的に取り組むかで、得られる知識やスキルは大きく変わってきますし、その後の就活にも大きく影響してくるでしょう。
インターンは参加することが目的ではなく、あくまでその先の就活に役立てるための手段のひとつです。目的意識を持ち、充実したインターンにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
インターンをより充実したものにするためには、目的意識以外にも「この会社は自分に合うか」という視点を持つことが欠かせません。
「自分はどんな仕事をしたいのか」「この会社で自分のしたいことができそうか」などという視点を持って取り組みましょう。「会社や業界のことが知りたい」という心持ちが企業側にも伝わるものですよ。「この学生は真剣に自社への入社を検討してくれている」と考えられて、高評価につながる可能性もあります。自分が3年後や5年後も楽しく働いている姿の想像できる企業かどうかをチェックするつもりで取り組んでくださいね。
また、自分と企業が合うかどうかを判断するためには事前に自己分析をしておきたいところ。少なくとも「自分がやりたいこと」だけでも明確にしておくと良いですね。
目的を明確にして魅力的な志望動機にしよう
慣れない志望動機に悩む方もいるかもしれませんが、苦労して考えた志望動機は、インターンだけでなくその先の就活でも必ず活きてきます。
そして、目的を明確にすることは、この先就活で悩んだり迷ったりしたときの道しるべになるでしょう。この記事を参考に目的を明確にして、魅力的な志望動機、充実したインターンにしていきましょう。
インターンシップに通過するための魅力的な志望動機にするコツ 業界の例文付き【就活】
キャリアアドバイザーコメント上村 京久プロフィールをみる
志望動機だけでなく、インターンシップの選考のポイントは「この学生は基礎的な能力があるかどうか」という視点で学生を見ているということ。なぜなら企業にとって、インターンは「優秀な学生を早めにおさえる」ための場でもあるからです。
たとえば「基本的なコミュニケーション能力があるか」「物事をしっかり考えることができるか」「現時点でどんなことに力を入れてきたのか」などという評価基準を持っています。技術職の場合は、研究内容などを聞くケースもありますね。インターンに参加する目的を伝えるときに、基礎的能力の高さを感じさせるエピソードを盛り込むようにするといいですよ。
具体的には、サークルやボランティアなどチームでの活動経験とそこで得た学びを伝えましょう。まずサークルなどでの経験→学び→○○なことに興味をもった→御社のインターンで○○への理解を深めたい、と組み立てます。その中で「サークルなどの経験」で力をいれてきたことを伝え、「学び」では主に思考力がアピールできます。○○は応募企業の業種や強みを盛り込むと良いでしょう。