接客業の職種は何がある？ 職種一覧からベストな適職を探し出そう

接客業の職種はさまざま！ 仕事内容ややりがいを把握して希望の仕事を見つけよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの今井です。

数ある仕事のなかから接客業を志望する求職者のみなさんに、よくこんな相談を受けます。

接客業の職種は多種多様です。そのため、「人とかかわる仕事がしたい！」と思って接客業を志したは良いものの、職種選びの段階で迷ってしまう人が多い印象です。

そんな迷いを解消するには、まずは接客業という仕事を理解する必要があります。仕事の目的ややりがいや大変なことを整理し、どのような職種があるのか仕事内容をふまえて説明していきますね。

さらに、自分に合った職種を見つけるために使ってほしい4つの指標と選び方のポイントをくわしく解説します。記事を参考に、あなたにぴったりの適職を見つけてくださいね。

まず押さえたい！ 接客業とは 

接客業の仕事を深く理解していくために、まずは仕事の目的から確認していきましょう。

また、接客業と混同されがちな販売業やサービス業の分類や仕事内容についても下記で解説します。接客業について理解するうえで基本的な要素なので、正しく理解しましょう。

コミュニケーションを通じて顧客に満足してもらう仕事

接客業の代名詞は「顧客とかかわる仕事」です。

仕事内容は顧客応対がメインで、コミュニケーションを図りながら商品やサービスの案内、提供をおこないます。コミュニケーションを通して顧客をもてなし、満足してもらうことが接客の大きな目的といえるでしょう。

自分の接客で顧客の満足度を上げ、商品やお店のリピーターを増やしていくことが数字に直結するので、とてもやりがいを感じられる仕事です。マニュアル通りの対応ではなく、顧客のニーズに合わせたもてなしができると、よりいっそう活躍できるといえますね。

販売業やサービス業と呼ばれることもある

接客業と似た言葉として販売業とサービス業があります。販売業、サービス業は接客業の一種ですが、職業の分類と仕事内容は異なることを覚えておきましょう。厚生労働省が編集した「令和4年版の職業分類」によると、職業には大きく分けて15の分類があります。

そのなかに「販売・営業」「サービス」という項目があり、接客業にあたる大多数の職種が2つのカテゴリーのなかに振り分けられています。たとえばコンビニの店員は販売・営業の分類、飲食店のホールスタッフはサービスの分類です。

それぞれには上記のような違いがあります。どちらの職種に惹かれるのか、自分の気持ちを今一度確かめてみましょう。

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職種を選ぶ前にチェック！ 接客業の魅力と大変な点

ここまでの内容では、接客業の目的や販売業やサービス業との相違点について確認しました。自分に合った職種を選んでいく前に、もう一段階接客業について理解を深めていきましょう。

魅力①多様なバックグラウンドの人と接するので視野が広がる

接客業の大きな魅力として、普段の生活ではあまり接する機会のない人とかかわることができるというのが挙げられます。

もちろん選ぶ仕事にもよりますが、顧客は老若男女問いません。慣れるまでは戸惑うこともあると思いますが、生活環境などのバックグラウンドが違う人との対話は新しい気づきを与えてくれます。

日本だけではなく海外からのゲストをもてなすこともありますよね。海外に目が向いて英語を勉強してみようなど、新しい行動につながるきっかけにもなり得ます。

魅力②さまざまなスキルが身に付く

先に挙げたコミュニケーション力のほかに、接客業で身に付くスキルはさまざまです。たとえば、顧客のニーズを汲みとる力とプレゼン力です。

ある商品を販売したいときは商品の良さをただ羅列するのではなく、その人のニーズをくみ取って「ほしい！」と思わせる伝え方ができるかが肝です。

また、勤める店によっては接客以外にバックヤードの仕事を求められることもあります。売り場のディスプレイ・レイアウトの調整やスタッフのシフト作成、売上げや在庫の管理など、店舗を運営していくための幅広い事務処理スキルが身に付きます。

魅力③直接感謝を伝えてもらえるような手触りのある仕事ができる

直接顧客と接する醍醐味は、接客した後の反応がダイレクトにわかることです。接客業はサービスや商品を提供するという仕事柄、「ありがとう」という言葉をかけてもらうことが非常に多いですよね。

自分のサービスで目の前の人が喜ぶ姿を見れるとうれしいだけでなく、仕事のやりがいにも直結するでしょう。

大変な点①クレーム対応をする場合がある

接客業のつらいところとしては、クレーム対応の大変さがよく挙げられます。顧客からポジティブな言葉をもらうことが多い一方で、ネガティブな言葉をかけられる場面もあるからです。

半数が自社側のミスを要因とするクレームだとしても、中には理不尽に思うこともあるでしょう。加えてスタッフを預かるポジションに抜擢されたなら、スタッフのエラーのために頭を下げる責任も発生します。人によっては抵抗を感じるかもしれません。

大変な点②繁忙期に休みを取りづらい

もう一つ大変な点は、祝日・祭日や年末年始などのいわゆる繁忙期に休日を取りづらい点です。選ぶ職種の勤務形態にもよりますが、世間一般の休日である土日や祝日祭日、イベントシーズンや長期休みが接客業の書き入れ時にあたります。

となると人手が必要なので、繁忙期に好きなタイミングで自由に休めるとは限りません。プライベートで周りと休みを合わせづらいこともネックポイントになるでしょう。

カテゴリー別に紹介！ 接客業の職種一覧と仕事内容 

仕事の目的を整理してやりがいや大変なことについて具体的に理解を深めたら、次のステップとして、接客業の職種にはどんなものがあるのか、具体的な例を見ていきましょう。

飲食、小売、美容関連、宿泊、航空、娯楽と、接客が必要とされる仕事の分野を大きく6つに分け、そのなかにどういった職種があるのかくわしく解説していきます。

思い描いていなかった職種に出会えるかもしれません。あなたの気になる職種を見つけてみてください。

接客業と聞くと、飲食に携わっている人々の姿が一番に浮かぶ人もいるでしょう。

飲食カテゴリーで活躍する接客業の職種は、カフェ、居酒屋、レストランなどのホールスタッフです。注文を取ったり、料理を運んだりといった仕事を担当します。

会計や電話の対応、予約管理といった事務仕事や、料理の盛り付けなどの簡単な料理補助をおこなうこともありますね。ウエイター・ウエイトレスといった呼び名で呼ばれることもあります。また、ワインの説明をしてサーブするソムリエ・ソムリエールなどの仕事も接客業にあたります。

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小売・販売カテゴリーの接客業の職種は、コンビニやスーパーのスタッフが身近に感じられると思います。

この分野の接客業の職種では、商品を販売することが仕事です。コンビニやスーパー以外にも、ドラッグストア、アパレルショップ、インテリアショップ、家電販売店、百貨店、パン屋、本屋などさまざまな場所で活躍していますよ。

顧客と接する商品説明やレジ打ちのほかに、品出し、売り場の管理、買いものかごの整理などほかの業務も任されることが多いです。さまざまな業務を同時進行して時間内に終わらせる必要があるので、タスク管理が得意な人、行動が早い人が向いていますよ。

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美容関連カテゴリーでも接客の仕事が必要不可欠です。

エステサロン、ネイルサロン、美容院などで私たちの外見を整えてくれる仕事で、具体的な職種は、エステティシャン、ネイリスト、美容師などです。

また、百貨店などでコスメを販売する美容部員も接客業にあたります。仕事内容は、顧客の要望をヒアリングしてニーズに合った最適なスタイルやプランを提案し、身に付けた専門的知識や技術を用いて施術します。

美容師のように、なかには国家資格が必要な職種もあります。また資格が必要でないものでも、満足度の高いサービスを届けるためには豊富な知識や経験の積み重ねが大切です。

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宿泊カテゴリーの接客業には、ホテルや旅館のスタッフなどの職種があります。たとえば、ホテルのロビーで出迎えてくれるフロントスタッフがあげられますよ。

仕事内容は、顧客のチェックインの手続き、会計、ルームサービスの依頼など宿泊中の電話対応、そしてチェックアウトまでを担当します。ホテルや旅館周辺の観光地や飲食店を紹介するインフォメーションセンターとしての役割もあります。

また、一般人から要人までさまざまな立場の人が顧客となりうるので、礼儀正しい言葉遣いやマナーなどの立ち振る舞いが身に付きます。海外からのゲストを迎えることがあるので、語学力が高い人はさらに活躍できるでしょう。

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航空カテゴリーは人気がとくに高い職種です。

具体的な職種は客室乗務員やグランドスタッフ、空港内の案内スタッフで、客室乗務員は上空を飛ぶ旅客機内で、グランドスタッフや案内スタッフは空港内で業務をおこないます。

機内で乗客の対応をする客室乗務員には、乗客が心地よく過ごせるように行き届いたサービスが求められます。また、乗客の安全を確保するための保安要員としての役割もあります。緊急事態が発生した場合に備え、乗客の命を守るための冷静な判断力が必要です。

グランドスタッフの仕事内容はチェックイン業務、搭乗の手伝い、ラウンジでの接客など、旅客が旅客機に乗り込むまでの出発前の業務と、目的地に到着後に乗客の荷物をケアする業務など、多岐に渡ります。

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生活に豊かな時間を与えてくれる娯楽カテゴリーでも、接客の役割は重大です。

職種としてはテーマパークやゲームセンター、映画館、ボウリング施設やパチンコ店といったアミューズメント施設のスタッフなどが挙げられます。ジムのインストラクター、イベントスタッフなどもそうですね。

選ぶ職種によって仕事内容はさまざまですが、共通するのは顧客の気持ちを盛り上げられるような、楽しく元気の良い接客が求められることです。

たとえばテーマパークで働くなら、アトラクションの添乗員や施設内の飲食店スタッフ、お土産ショップの店員といった職種があります。そのどれもが、テーマパークの雰囲気に合った振る舞いを徹底し、来訪客に非日常の楽しさを感じてもらうことを大切な業務としています。

娯楽カテゴリーのなかの一つにパチンコ業界があります。パチンコ業界について詳しく知りたい人はこちらの記事がおすすめですよ。

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①人とかかわることが好き

接客を必要とする販売業やサービス業のいずれも、コミュニケーションを通して信頼関係を築くことが大切です。いわば接客業とは、顧客の様子をつぶさに観察し、言葉になっていない心の機微を推測してニーズを引き出すことが求められる仕事といえます。

その点で言えば、目の前の人に興味を持てることが必要不可欠となります。人とかかわり、話すことが好きかどうかは接客業への適性を測るうえで重要な指標です。

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②誰かの役に立つことがしたい

「誰かの役に立ちたい」、そんな気持ちが強い人も接客業に向いているといえます。

たとえば、顧客を前にしたときに「この人の役に立ちたい」という気持ちを持てると、相手の困りごとやニーズにも気づきやすくなりますよね。そこで「ありがとう」という言葉をかけてもらうと達成感や嬉しさを感じるタイプの人は、接客業の仕事を楽しみながら続けられるでしょう。

顧客の満足度は商品やサービスのリピート率に比例するので、自分の仕事が数字に直結することもやりがいを感じやすいポイントです。

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③適切に状況を判断して能動的に動ける

接客業はさまざまな職種では接客以外の仕事を求められることがあることから、状況判断力と主体性が必要な仕事です。コンビニスタッフなら、レジ打ち、品出し、発注、宅配便の発送手続き、問い合わせ対応、掃除など、担当する業務は数多くあります。

こうしたマルチタスクをこなすためには、適切に状況を判断してやるべきことに優先順位を付ける作業が欠かせません。また、イレギュラーな事態が発生したときも慌てず臨機応変に対応する必要があります。

④心身ともにとにかくタフ

忘れがちですが、体力も重要です。勤務時間が不規則で生活リズムを崩してしまったり、立ち仕事で疲弊したりして、身体を壊してしまっては元も子もありません。デスクワークがメインではないことが多いため、健やかに働くためにはある程度の体力が必要となります。

また、顧客を相手にする以上気を遣う場面が多い仕事でもあります。クレーム対応で気持ちがすり減ってしまうこともあるでしょう。パフォーマンスを上げるために日々学び続ける必要もあります。

心身のバランスを守るために極度に神経質にならず、ときには「まあいいか」と自他を許してあげられるスキルも、長く仕事を続けていくためには必要ですね。

自分の適職を見つけよう！ 接客業の職種を選ぶ際の4つの指標

ここまでで、接客業の仕事概要、魅力と大変な点、主要な職種と向いている人の特徴を整理してきました。接客業にはどんな仕事があるのかがわかり、中には惹かれる職種を見つけた人もいると思います。

一方で、「興味あるものがたくさんあって選べない」「自分に向いているのがどれかわからない」といった迷いや悩みにぶつかった人もいるでしょう。

その戸惑いを解消できるよう、職種選びで参考にしてほしい4つの指標を今から解説します。

①休日・労働時間：固定休みかシフト制か

職種を選ぶうえで、接客業の休日や労働時間の仕組みを知っておきましょう。

接客業によく導入されている勤務形態は上記の通りです。注目すべきポイントは、労働時間勤務サイクルが固定か不規則かという点。

一定の勤務サイクルで生活リズムを安定させたい人は固定時間制の職種、仕事とプライベートの時間をフレキシブルに決めたい人はシフト制または変形労働時間制の仕事がおすすめです。

どのような勤務形態が自分に合っているか、理想のライフスタイルを思い描きながら判断してくださいね。

②仕事の進め方：ルーティン業務か臨機応変な対応か

接客業の仕事内容にはルーティン業務が多く含まれます。

スーパーやコンビニのレジ打ちや品出し、ホテルのフロントスタッフによるチェックイン手続きなどはその例です。日々仕事をくり返していくなかで、いかに正確に、効率よくタスクを消化できるかが重要となることが多いです。

一方で、臨機応変な対応を求められる場面が比較的多い職種もあり、顧客によって販売・提案する商品やサービスを変える必要がある仕事がそれにあたります。

③仕事内容：どんなジャンルのサービスを提供したいか

サービスのジャンルも職種選びの一つの指標です。なぜなら、職種によって求められているサービスが異なるからです。例には以下のようなものがあります。

顧客に満足してもらうための条件は複合的な場合が多いので、どの職種にどんなサービスが求められているかというのは一概にはいえません。ただ、メインニーズはそれぞれあるので、自分がどういうジャンルの接客がしたいのか整理してみましょう。

④顧客：誰に対してサービスをおこなうか

人と接する仕事である以上、誰に対してサービスをしたいか、というポイントも大切です。

まずは、サービスを提供したい特定の人がいるか、または、不特定多数の人にサービスをしたいか、という視点で考えてみましょう。

サービスを提供したい特定の人がいる場合の例を挙げると、美容意識の高い顧客に刺激を受けながら仕事がしたいなら美容院やサロンのスタッフ、健康に気を使っている顧客を相手にサポートがしたいならジムのインストラクターが向いています。

一方で、サービスを提供したい特定の人がいない場合は、不特定多数の人に相対する職種を見ていきましょう。飲食店や小売・販売店、宿泊、航空カテゴリーの職種は、不特定多数の人に接します。

多様な接客業の職種からあなたにぴったりの仕事を選ぶポイント4選

職種選びの指標を整理した後は、これだけは絶対に外さない方が良いポイントも一緒に見ていきましょう。接客業に限らず、仕事を選ぶために大切にしてほしい4点を紹介します。なるべく理想に近い働き方ができるよう、最後にここだけは確認してくださいね。

①理想の働き方をイメージしてから絞る

まずは自分の理想の働き方を思い描いてみましょう。理想といっても大げさなものである必要はありません。まずはイメージを膨らませることが大切です。理想の働き方としては下記の例を参考にしてください。

働く環境、接客でやりたいこと、譲れない労働条件を考えてみてください。どんなに小さなことでも大丈夫ですよ。理想の働き方をイメージできたら、その条件に当てはまる職種に絞り、興味があるものをさらに深掘りしてみましょう。

②自分の強みや経験・スキルを活かせるかで考える

洗い出した自分の強みや性格がマッチするか。これもまた重要な判断基準になります。

人と打ち解けやすくどんな人とでも楽しく会話ができるなら、スタッフとの会話を楽しみたい人が多く訪れる飲食店やアパレルショップといった職場を選ぶと楽しく仕事ができるでしょう。

社会人経験がある人は、前職での経験がどう活きるかをふり返ってみるのも一つの手です。

③興味を持ってかかわっていけそうな分野から選ぶ

興味を持ってかかわっていけそうな分野であるか、これもまたマッチした接客業を選ぶうえで欠かせない視点です。

このように、仕事を探しているという前提はいったん忘れて、自分の癖や好きな場所、忘れられない思い出を振り返ってみるのもおすすめです。意外なところに興味の種が眠っていることがあります。

興味の種を見つけたら、「どうしてそう感じるのか」を徹底的に深掘りして言語化していきましょう。

④やりたいこと・やりたくないことを基準にする

やりたいことが明確ならそれを軸に職種を探すのが早いです。ただ、意外と盲点なのが「やりたくないこと」。やりたいことは叶っているけれど、どうしても耐えられないことがその仕事に含まれていれば、仕事が苦痛になってしまう可能性が高まります。

接客業に限らず理想を100％叶える仕事はないため、どこかで譲歩することも重要ですが、やりたくないことは人それぞれでそこに正解や間違いはありません。心の声を大切にして適職を選んでくださいね。

接客業の職種は幅広い！ 重視したい指標を軸に適職を見つけよう

接客業についてかなり深掘りしたので、接客業が目的とすること、そしてさまざまな職種があることをわかってもらえたと思います。そして、その職種のなかからどのように適職を見つければ良いのか、確認すべき指標やポイントを伝えました。

まずはこの記事から得た情報を整理して、自分の中で重視したい軸を見つけましょう。そして、その軸をもとに自分に合っている職種を見つけて理想の働き方を実現させましょう。