目次
- パチンコ業界を正しく理解して就活に臨もう
- パチンコ業界の構造とは?主要2分野を整理しよう
- 遊技機メーカー
- パチンコホール
- パチンコ業界の近年の動向を確認しよう
- 今後も衰退傾向が続く見込み
- カジノ産業の動向に期待
- オンラインパチンコなど新形態を模索
- パチンコ業界の主な職種をチェック
- 企画
- 設計
- 営業
- ホールスタッフ・その他
- パチンコ業界に就職するメリットとデメリット
- パチンコ業界に就職するメリット
- パチンコ業界に就職するデメリット
- パチンコ業界で求められる人材は?
- コミュニケーション能力が高い
- チャレンジ精神と創造性がある
- パチンコやエンターテインメントに関心がある
- パチンコ業界への就職の難易度は?
- 明確な意志があれば難しくはない
- 大手人気企業はしっかりとした対策が必要
- パチンコ業界の志望動機で差をつけるコツ
- ①自分ならではの志望のきっかけや理由を述べる
- ②なぜその企業なのかを明確にする
- ③「好き」なだけではなく、仕事としてどう貢献したいかを述べる
- パチンコ業界の志望動機例文
- 例文1【企画職】
- 例文2【設計職】
- 例文3【営業職】
- 例文4【ホールスタッフ・その他】
- パチンコ業界について理解を深め、効果的に就活しよう
パチンコ業界を正しく理解して就活に臨もう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。パチンコ業界に興味を持つ学生から、
「パチンコ業界ってどんな業界なのですか」
「どんな職種があるのか教えてください」
といった悩みが多く寄せられています。
パチンコ業界は1000万人近くの老若男女が参加する巨大娯楽市場ですが、パチンコにあまり馴染みがなければ、どんな業界なのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。
自分の能力を活かせる仕事を見つけるためにも、まずはパチンコ業界がどのような業界なのか理解していきましょう。
この記事では、パチンコ業界の構造や最新動向、働く魅力をご紹介します。職種ごとの志望動機例も解説しますので、パチンコ業界を志望する人はぜひ自分の就活の参考にしてください。
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パチンコ業界の構造とは?主要2分野を整理しよう
パチンコ業界に関連するビジネスは大きく2つに分けられます。
「パチンコ機を製造・販売する企業」と「パチンコの店舗を運営する企業」という構図がパチンコ業界の大まかな仕組みです。それぞれの役割と主な企業を詳しく見ていきましょう。
遊技機メーカー
遊技機メーカーとは、パチンコ機の製造・販売をメイン事業としている企業を指します。パチンコのゲーム性やコンセプトの企画、製品開発などに携われる点が遊技機メーカーで働く魅力です。
- ユニバーサルエンターテインメント
メーシーやエレコ、ミズホなどのグループ会社と共に遊技機事業を展開。遊技機事業のほか、統合型リゾート(IR)事業やメディアコンテンツ事業など、エンタメ事業全般に強みを持つ。 - SANKYO
1980年にパチンコ機「フィーバー」を開発したことで有名。タイアップ機種が主流な現代では、メーカーの個性が薄れているとの指摘もある中、SANKYOはパチンコ本来のアナログ的な面白さを大切にしている。 - セガサミーホールディングス
2005年にゲームメーカーのセガと遊技機メーカーのサミーが統合して誕生。パチンコ遊技機では「北斗の拳」や「アラジン」が大ヒット。パチスロ遊技機ではトップシェアを誇り、他にはない画期的な遊技機を開発し、パチスロ人気を促進している。
パチンコホール
パチンコホールとは、店舗にパチンコ機やパチスロ機を設置し、お客さんに娯楽を提供する企業を指します。遊技機メーカーよりもお客さんと近い距離で働くため、多様な人たちと楽しい時間を共有できる点が働きがいの一つです。
- マルハン
全国300店舗以上のパチンコホールを運営する企業。売上や利益だけではなく、従業員満足度や顧客満足度など、あらゆる項目で業界日本一になることをビジョンに掲げている。 - ダイナム
全国400店舗以上のパチンコホールを運営。店舗数業界ナンバー1の強みを活かし、多数の店舗を本社が管理するチェーンストア経営を導入してさらなるコスト削減を目指す。 - アンダーツリー
1984年に設立し、関西、関東に170店舗以上を展開する関西最大級の企業。企業理念である『街の灯り。心の灯り。』に即した地域で愛される店舗作りを心掛ける。
パチンコ業界の近年の動向を確認しよう
就活生
キャリアアドバイザー
市場規模は大きいですが、確かにパチンコホールの売上高が減少しているなど懸念点もあります。
パチンコ業界は日本の余暇市場全体の約3割を占めるほど市場規模の大きい業界ではありますが、いくつかの懸念事項もあります。
パチンコ業界が現状どのような課題を抱えているのか、どんな動きが見られるのかを知り、業界への理解を深めましょう。
今後も衰退傾向が続く見込み
経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、パチンコホールの売上高は2013年をピークに減少傾向。2013年の売上高約4兆7千億円に対し、2020年は約2兆5千億円と右肩下がりに減少し続けており、今後も減少傾向が続いていくと予想されます。
このようなパチンコ業界の動向の中でさらに追い打ちをかけたのが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う休業や時短営業です。特に2020年の売上高への影響は顕著で、2019年の売上高約3兆4千億円に対し、2020年は約2兆5千億円と1兆円近く落ち込む結果となりました。
カジノ産業の動向に期待
衰退傾向が続くパチンコ業界ですが、2016年に成立した「IR推進法案」に基づくカジノ産業の動向には大きな期待が寄せられています。
IR推進法案、通称”カジノ法案”は、ショッピングモールや美術館、ホテル、レストラン、カジノなどのあらゆる施設を一体運営して観光誘致を促進しようというもの。
長らく禁止されていたカジノが日本国内で解禁されるとあって、カジノと親和性の高いパチンコ業界にとっても大きなビジネスチャンスとされています。
キャリアアドバイザー
ただし、ギャンブル依存症の助長や治安の悪化など、カジノ産業には懸念される課題が多いのも事実。衰退の流れを変えるためには、こうした課題をクリアすることが重要です。
オンラインパチンコなど新形態を模索
先行きの不透明感が増す中、オンラインパチンコなどの新しいビジネス形態を模索する企業の動きも見られます。
オンラインパチンコとは、実機に似せたシミュレーターの台を操作したり、実機そのものをネット経由で遠隔操作したりして遊べるパチンコのこと。自宅にいながら24時間好きなときにパチンコで遊べるとあって、注目が高まっています。
キャリアアドバイザー
とはいえ、こうした新しいビジネス形態を導入するにあたっては、法律に抵触しないかが大きな問題になります。オンラインクレーンゲームのように一つのビジネス形態として確立するためには、信頼性と安全性の担保が鍵になりそうです。
キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる
多くの人が「パチンコ」と聞くと同じイメージを持っているように、提供しているサービスに大きな変化がない業界でした。
ですが、ご紹介したように「カジノ産業」や「オンラインパチンコ」など新たな挑戦が求められています。この動向を逆手に取ると、業界を変えるような大きな変化が求められているので、やりがいある仕事ができるタイミングとも言えますよね。
カジノ産業の動向を具体的にピックアップすると、新たな挑戦をおこなっていることがわかりますよ。たとえばセガサミーホールディングスは2017年に、韓国で外国人専用のカジノが併設されている統合型リゾート施設を開業しました。
今までは遊技機の輸出が海外への事業進出のメインでしたが、カジノ開設に向けて今までとは異なる海外進出もしているのです。
このように大きな仕事にかかわれるだけでなく、新しいビジネス形態を作る側に立てることは、今だからこその魅力の1つです。
パチンコ業界の主な職種をチェック
就活生
パチンコ業界というとホールスタッフが思い浮かびますが……。
キャリアアドバイザー
その他にも遊技機の企画や設計、営業などさまざまな仕事がありますよ。
パチンコ業界にはホールスタッフの他にも多様な職種があります。
各職種の特徴と具体的な業務内容を知り、どこで自分が活躍できそうか考えてみましょう。パチンコ業界は文系・理系問わず活躍できる職種が多いのが特徴です。
企画
企画はパチンコのゲーム性やシステムなどを企画立案する仕事です。機種のコンセプトやテーマの企画から、出玉設計や演出の企画などの幅広い業務に携わります。
- プランナー
機種のコンセプトやテーマを企画し、他部署と連携を図りながら開発業務全体の進捗を管理 - 出玉設計
パチンコの大当り確率や確変突入率、大当り時のラウンド振り分けなど、出玉の仕様を設計。数値の微調整が必要になるため、数学が得意な人に向いている - 画像、演出企画
パチンコの映像や演出を企画、制作する仕事。パチンコはゲームやアニメとのタイアップ機種が多いため、色々なエンタメに興味がある人は知識を業務に活かせる - サウンドクリエイター
パチンコのBGMや効果音、キャラクターのセリフなどを作成
企画職に向いている人の特徴はこちらの記事で確認してください。
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設計
設計は、企画されたパチンコのゲーム性やデザインを形にしていく仕事です。3DCADのスキルやプログラミングのスキルといった専門的な知識とスキルが求められます。
- 機構設計
耐久性や静電気の影響、コストなどを考慮しながらパチンコの筐体を開発 - プログラマー
当たりハズレを判定するプログラムや、液晶映像部分のプログラムを設計する仕事。アセンブラ言語(Z80)やC言語、C++などのプログラミング言語の知識が必要 - ゲージ設計
ゲージ設計はパチンコのゲージ(釘の配列)を設計。その他、パチンコ玉の入賞率に影響を及ぼすギミックの設計もおこなう
営業
遊技機メーカーや商社の営業として、顧客であるパチンコホールを対象に自社の製品を売り込む仕事です。パチンコに関する知識はもちろん、顧客のニーズに合わせた提案をする交渉力や折衝力が必要になります。
- 営業マン
自社の製品を顧客であるパチンコホールに売り込み、購入・契約につなげる仕事。数あるパチンコ業界の職種の中でも、特に仕事の成果が目に見えやすい職種 - 営業企画
自社製品を営業するにあたり、どのように販売していくかマーケット分析をもとに営業戦略を立てる - 販売促進
製品の販売を促進するため、プロモーション企画をおこなう仕事。イベント立案や運営から、顧客向けのカタログ制作などの幅広い業務がある
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ホールスタッフ・その他
その他にも、パチンコ業界にはさまざまな職種があります。
- ホールスタッフ
パチンコホールにおいて玉運びや清掃業務、トラブルへの対応、機種の入れ替え作業などの業務にあたる仕事。お客さんに最も近い場所で働く職種なため、細かな気配りや自身の立ち振る舞いへの気づかいが必要 - ライター、編集
出版社所属のライターやフリーライターとして、パチンコに関する記事を執筆・編集。パチンコ業界のライターは文章だけではなく、動画を通して情報を伝える人もライターとして扱われるケースがある - 番組制作
パチンコの実践番組や、新機種の紹介番組などを制作する仕事。ディレクターやアシスタントディレクター、カメラマンといった職種がある
パチンコ業界に就職するメリットとデメリット
「パチンコ業界に興味があるけど、世間的にはイメージが良くないのかも」と心配している人は多いのではないでしょうか。確かにパチンコ業界にはあまり良くない評判があるのも事実ですが、反対に働く魅力もたくさんあります。
パチンコ業界について正しく知るために、ネガティブな側面だけでなく、ポジティブな側面にも目を向けてみましょう。ここではパチンコ業界に就職するメリットとデメリットをご紹介します。
パチンコ業界に就職するメリット
まずはパチンコ業界に就職するメリットを3つ紹介します。自分がパチンコ業界に向いているのか確かめるために、就職するメリットと自分が仕事に求めているものを照らし合わせてみましょう。
給与が高い
企業や職種によって違いはありますが、パチンコ業界は全体的に給与が高い傾向にあります。給与水準を推測する一例として、パチンコホールを運営する「マルハン」のキャリアステップを参考にしてみましょう。
- 一般社員(年収 約350万円~500万円)
↓ - マネージャー(年収 約500万円~740万円)
↓ - 店長(年収 約810万円~1,130万円)
↓ - エリア長(年収 約1,100万円~1,680万円)
↓ - 営業本部長(年収 約1,330万円~1,960万円)
マルハンではマネージャーの時点で、男性の給与階級別分布で最も割合の多い年間給与額400万円超500万円以下を上回っており、一般的なサラリーマンよりも給与水準が高いことがわかります。
福利厚生が充実
パチンコ業界では福利厚生も充実しています。パチンコ業界の仕事は肉体労働や夜間労働が伴うケースも多いため、社員が健康的に働けるように他業界以上に福利厚生を充実させているようです。
待遇を推測する一例として、遊技機メーカーの「SANKYO」の福利厚生を参考にしてみましょう。
- 休日・休暇制度
完全週休2日制に加え、年次有給休暇や特別有給休暇(慶弔休暇、公傷休暇、転勤休暇など)も充実 - 各種保険
雇用保険、労災保険、健康保険、介護保険、厚生年金保険、各種完備 - その他の手当や制度
家族手当、住宅手当、交通費、制服貸与(女性)、借上社宅、社員寮、退職金制度、アイデア提案制度、発明報奨金制度、稼働報奨金制度、確定拠出年金制度など - 余暇・プライベートの充実
保養所など日々の疲れを癒す厚生施設を利用可能
就活における福利厚生の重要性や見るべきポイントについてはこちらの記事で解説しています。
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創造性が活かせる
自分のアイデアを形にするようなクリエイティブな仕事をしたい人にとっては、パチンコ業界も就職先の有力候補になります。
中でも創造性を活かしやすいのが「企画」の仕事です。たとえばパチンコの映像を企画、制作する「画像企画」であれば、「こんなパチンコ台をつくってみたい」という願望を形にできます。
キャリアアドバイザー
パチンコ業界は映画やアニメ、ゲームなどのエンタメと親和性が高いため、ゲームプログラマーやイラストレーターのような職種に興味がある人も選択肢の一つになります。
パチンコ業界に就職するデメリット
続いてパチンコ業界に就職するデメリットを2つ紹介します。業界研究を進めるときは、業界のポジティブな側面とネガティブな側面のどちらかだけでなく、両方に目を向けることが大切です。
社会的なイメージが良くない場合がある
「ギャンブル」「タバコ」「騒音」といったマイナスの要素を連想させることから、良くないイメージを持たれやすい傾向にあります。
ただ、こうしたパチンコ業界への社会的なイメージが、給与や福利厚生などの待遇面の良さにつながっているのも事実です。イメージが良くないせいで人材を集めにくい分、魅力的な条件を提示して採用に力を入れている企業が多く存在します。
また最近では、売り上げの一部を募金などの社会貢献につなげるなどの施策を実施し、イメージアップに努めている企業もあります。
キャリアアドバイザー
「世間からのイメージは気にしない」という人は問題ありませんが、世間体を気にする人は、パチンコ業界への就職を慎重に考えるべきかもしれません。
業界が衰退傾向にある
給与や福利厚生などの待遇面の良さが魅力のパチンコ業界ですが、ギャンブル性の高い機種への規制や消費者金融の総量規制などによって業界は衰退傾向にあります。
こうした規制強化の影響に加え、さらにパチンコ業界に打撃を与えているのが若者のパチンコ離れです。手頃に楽しめる娯楽の増加によりパチンコで遊ぶ人が減り、苦しい状況に追い込まれています。
そこに新型コロナウイルスの蔓延による休業などが悪影響を及ぼし、遊技機メーカーの「セガサミー」は2020年11月、パチンコ・パチスロ事業とリゾート事業の業績悪化を理由に、グループ会社を対象とした希望退職を募集しました。
セガサミーに代表されるように、パチンコ業界では経費削減によって構造改革に着手する動きが出てきており、「大手に入れば一生安泰」という状況ではなくなりつつあります。
キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる
実はデメリットばかりに着目してしまうと、特にパチンコ業界志望者はチャンスを逃してしまう可能性があるので注意が必要です。
たとえば、就職活動の軸が「創造性を活かせる仕事かどうか」であったにもかかわらず、家族や友人にパチンコ業界志望を止められて別の業界を志望するパターンです。興味あることがパチンコ業界で実現するにも関わらず、このように就職活動の軸がすり替わってしまうと就職後のミスマッチになってしまう可能性が高いのですね。
希望退職者の募集についてご紹介しましたが、パチンコ業界以外でも会社に安定を求めることは難しくなっています。たとえば、日本を代表する自動車産業のホンダですら2021年に希望退職者を募集しており、トヨタでも「終身雇用を守っていくのは難しい」と発表している程です。
マイナスだけを見るのではなく、「自分の就職活動の軸」と「パチンコ業界のメリット」が一致している人はぜひチャレンジしてみてください。
パチンコ業界で求められる人材は?
- コミュニケーション能力が高い
- チャレンジ精神と創造性がある
- パチンコやアミューズメントに関心がある
パチンコ業界に興味はあっても、自分が活躍できるか自信が持てないという人もいるでしょう。自分の能力が活かせる職種を見つけるためには、まずはパチンコ業界で求められる人材の特徴を知ることが大切です。
どんな能力・性格の人が求められているのかを知り、自分が活躍できそうな分野を見つけていきましょう。
コミュニケーション能力が高い
特に、接客業務が中心となるホールスタッフの仕事はその代表例。パチンコ店ではお客さんとの間でトラブルが発生するケースも珍しくないため、どんなときも冷静に相手の立場で物事を考えられるコミュニケーション能力が必要になります。
また、企画や設計などの専門的な職種であってもコミュニケーション能力は欠かせません。幅広い部署と密に連携を図りながら業務を進めなければならないため、相手の考えを汲み取る力や自分の意見をわかりやすく伝える力が必須です。
キャリアアドバイザー
お客さんや同僚、顧客といったように職種によって関わる相手は違いますが、いずれの職種においてもコミュニケーション能力は必要になります。
コミュニケーション能力を効果的にアピールするための言い換え表現はこちらの記事で紹介しています。
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チャレンジ精神と創造性がある
新しいことにも果敢にチャレンジする姿勢や、新しい価値を生み出す創造性もパチンコ業界で求められる能力です。
近年のパチンコ業界は衰退傾向にあり、従来のやり方では今後生き残れないような厳しい環境に置かれています。企業が持続的に発展していくために求められているのが、チャレンジ精神と創造性です。
そのようなパチンコ業界の傾向を裏付ける例として挙げられるのが、SANKYOが取り入れている「アイデア提案制度」です。これは勤務歴や職種にかかわらず全社員が自由に意見を発し、魅力的なアイデアを実際の遊技機に搭載するというもので、社員の創造性を高める狙いがあります。
チャレンジ精神を自己PRする際の効果的な例文はこちらの記事で紹介しています。
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チャレンジ精神を自己PRにするときは、3つのポイントを押さえたアピールが重要です。 この記事では、チャレンジ精神をアピールする際のポイントや自己PRの例文、注意点などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、魅力的な自己PRで差をつけましょう!
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パチンコやエンターテインメントに関心がある
接客サービス業が基本となるパチンコ業界では、やはり「パチンコが好き」という気持ちは大切です。
お客さんにパチンコを楽しく遊んでもらうためには、何より自分たちが「仕事が楽しい」「パチンコで楽しく遊んでもらいたい」といった気持ちで仕事に取り組む必要があります。
また、先にも述べたように、パチンコ業界はその他のエンタメとも非常に親和性の高い業界です。映画やアニメ、ゲーム、漫画、芸能人など、過去にタイアップが実現したエンタメコンテンツは数え切れないほどあります。
そういったエンタメへの関心の高さも、パチンコ業界で活躍するために必要な要素の一つといえるでしょう。
キャリアアドバイザー
もちろん「好き」だけでは選考で評価されませんが、パチンコへの関心の高さは、パチンコ業界で求められる要素の一つです。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
「チャレンジ精神と創造性がある」で紹介したアイディアも、お客さんの目線に立って考えなければ利用者は減ってしまいますよね。
お客さんに継続利用してもらいながら新しいお客さんも取り入れるためには、いわゆるマーケティング視点が重要になります。特に新しいチャレンジが求められている現在のパチンコ業界では、オンラインパチンコのような新しいものがそもそも求められているのかもお客さん目線で判断していく必要がありますよね。
さらに新しいものをつくるときだけでなく、広告や広報でもどのようにお客さんへ宣伝していくのかも成功のカギを握っています。雑誌に広告を掲載するのかインターネットに広告を掲載するのかは、お客さんが普段どのように情報収集しているかを知っていれば判断できますよね。
変化が求められているパチンコ業界だからこそ、今まで以上にお客さん一人ひとりを大切にしていく姿勢が大切です。部活やサークル・アルバイトで他人の目線に立って活動した経験がある人は、この経験をエントリーシートや面接でアピールしましょう。
パチンコ業界への就職の難易度は?
就活生
給与がしっかりあるイメージのパチンコ業界ですが、就職は難しいのでしょうか?
キャリアアドバイザー
ぜひパチンコ業界で働きたいという明確な意思があればそれほど難しくはないといえるでしょう。ただし、大手の人気企業ではきちんとした対策が必要です。
ここではパチンコ業界への就職難易度についてご紹介します。高卒を採用対象に含めているマルハンのように、採用活動であまり学歴を重視しない企業が多い点がパチンコ業界の大きな特徴です。
明確な意志があれば難しくはない
一般的なイメージの悪さや若者のパチンコ離れなどの影響で、パチンコ業界を第一志望にする学生は少ないため、就職はそれほど難しくはありません。「パチンコ業界で働きたい」という明確な意志があれば、選考も容易に突破できるでしょう。
新卒の採用人数を見ても、大手企業であれば毎年100人前後と比較的多めです。たとえば、マルハンの2021年度新入社員は、大卒55名、高卒5名の計60名でした。
ここ数年は新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響で採用人数は少なめですが、2022年度入社予定者は89名と、21年度からやや増加する見込みです。
大手人気企業はしっかりとした対策が必要
パチンコ業界は競争が少なく就職が決まりやすい業界ではあるものの、人気企業への就職を目指すのであれば当然しっかりとした対策が必要です。売り手市場だからといって気を抜かず、選考解禁と同時にいいスタートを切れるよう早めの準備を心がけましょう。
パチンコ業界の選考スケジュールの一例として、以下にマルハンの選考フローをご紹介します。
- 会社説明会
↓ - 適性検査
↓ - 一次面接(グループワーク選考)
↓ - 履歴書提出
↓ - 二次面接(役員面接)
パチンコ業界の志望動機で差をつけるコツ
志望動機で他の学生に差をつけるためには、「パチンコ業界で働きたい」「ホールスタッフに興味がある」などと熱意を伝えるだけでは不十分です。
企業が求めているのはただやる気があるだけの人材ではなく、高いモチベーションを持って自社に貢献してくれる人材です。
以下の3つのコツを参考に、やる気や熱意に加えて、自分がどのような形で企業に貢献できるのかをアピールしましょう。
①自分ならではの志望のきっかけや理由を述べる
業界や企業を志望するきっかけとなったエピソードは、志望動機の中で最も差別化しやすい部分。きっかけや理由を具体的に伝えることで、志望動機にオリジナリティを持たせられます。
入社後にやりたい仕事や実現したいことは他の人と被るケースも珍しくありませんが、志望するきっかけとなったエピソードは人それぞれです。過去に経験した出来事を志望動機に交えつつ、なぜパチンコ業界を志望しているのか説明しましょう。
学業やプライベートで挫折を味わったとき、御社のパチンコ店の灯りが心の支えになりました。いつも明るい笑顔で接してくれるスタッフの存在に何度も勇気づけられ、「世間で何と言われようと、自分には必要な場所であり、そう思っている他のお客さんのために貢献したい」と思うようになりました。
②なぜその企業なのかを明確にする
先ほど説明した通り、パチンコ業界には大まかに分けて「遊技機メーカー」と「ホール運営企業」の2種類があり、さらにその中でも異なる特徴を持った企業が存在します。
たとえば、マルハンには「パチンコ以外にも幅広いエンタメ事業を展開しているため、業界内のブランド力が高い」という強みがあり、ダイナムには「ホール展開に優れている」という強みがあります。
このように同じホール運営企業でも特徴と強みは異なるため、マルハンを志望するのであれば、「なぜダイナムではなくマルハンなのか」を明確にしなければなりません。
『人生にヨロコビを』の理念を実践するため、お客様満足度と同じくらい従業員満足度にこだわっている点に魅力を感じました。またその理念があるからこそ、御社の店舗のスタッフはいつも明るく輝いているのだと思います。
③「好き」なだけではなく、仕事としてどう貢献したいかを述べる
志望動機では「パチンコが好き」だけではなく、仕事として考えたときに自分がどう企業に貢献していけるのかまで伝える必要があります。パチンコ業界だけに限りませんが、その業界・企業を志望する理由を聞かれて「〇〇が好きだからそれに関わる仕事をしたい」「〇〇の商品が好きだから」などと答える学生は少なくありません。
確かに「好き」という気持ちも長く働くうえで大切な要素ではありますが、それだけだと企業はあなたを採用する価値を見出せません。そのため志望理由は「好き」だけに留まらず、「どうして好きなのか」「なぜ好きなことを仕事にしたいのか」といった理由まで深掘りしてアピールしましょう。
近年のパチンコ店は、女性の私でも入りやすく、癒される空間がとても多くなりました。それに感動し、さらに同じ女性として、女性のおひとりさまが趣味として心から楽しめるような、より魅力的な空間を作りたいと願うようになりました。
パチンコ業界の志望動機例文
ここでは企画職、設計職、営業職、ホールスタッフ・その他の4つの職種別に志望動機例文をご紹介します。
これまでに紹介してきたパチンコ業界の動向や志望動機作成のコツを踏まえ、自分なりの志望動機を考えてみましょう。
例文1【企画職】
私は大好きなパチンコとパチスロで自分のアイデアを形にしてみたいと思い、貴社の企画職を志望しました。
企画職に興味を持ったのは、大学のサークルで学生向け情報誌の発行に携わった経験がきっかけです。「自分がやりたいこと」と「学生が求めている情報」を擦り合わせていきながら、魅力的なコンテンツを創り上げていく企画の仕事にやりがいを感じました。
パチンコ業界の貴社を志望したのは、大学時代にパチンコとパチスロが好きになり、自分が好きなものの企画に携わってみたいと思ったからです。また、貴社の企画職では、私が好きなパチンコとパチスロ両方の企画に携われる点に魅力を感じています。
キャリアアドバイザー
「パチンコとパチスロ両方の企画に携われる」という独自性を、その企業を選んだ理由として挙げています。志望動機を考えるうえでは、各企業にある同じ部門・職種の違いを理解することが大切です。
例文2【設計職】
私は遊技機の開発設計に携わる仕事をしたいと思い、貴社を志望しました。
元々プログラミングが好きで大学でもその勉強とアプリ開発に没頭していたところ、パチンコという娯楽に出会い、パチンコとプログラミングを組み合わせた開発設計に興味をもつようになりました。
中でも貴社の開発設計部門は、勤務歴にかかわらず全社員が自由に意見を伝えられる環境だと伺いました。まずはプログラマーとして必要な知識と技術を身につけ、独自の価値を持つ台の開発に貢献していくつもりです。
キャリアアドバイザー
プログラミングの経験とパチンコへの関心の高さを組み合わせて伝えることで、パチンコ業界の設計職を志望した理由が明確になっています。設計職のような専門職を志望する際は、「具体的にどんなスキルがあるのか」という逆質問への回答を考えておくと安心です。
例文3【営業職】
パチンコ機の魅力を伝える営業職に就きたいと思い、貴社を志望しました。
営業職に興味を持ったのは、大学時代に経験したシューズショップのアルバイトがきっかけです。相手の意図を正しく理解し、ニーズに合った商品を提案する営業の仕事に楽しさとやりがいを感じるようになりました。
中でもパチンコ機のメーカーである貴社を志望したのは、自分自身もパチンコが好きで、製品の魅力をより多くの人に伝えたいと思ったからです。また、貴社では営業の結果だけではなく、プロセスも人事評価に含めている点に惹かれました。
キャリアアドバイザー
ただ「パチンコが好き」で終わらず、好きなことが仕事にどう活きるのかを伝えています。営業のやりがいとパチンコが好きな気持ちを結びつけられているところがポイントです。
例文4【ホールスタッフ・その他】
お客様と楽しい時間を共有できる職に就きたいと思い、貴社を志望しました。接客業に興味を持ったのは、大学入学時から始めた飲食店のアルバイトがきっかけです。お客様のタイプによって適切な対応が変わる点は難しく感じましたが、相手が喜んでくれる対応ができたときの充実感は接客業ならではの魅力だと思います。
中でも貴社はあらゆる項目で業界日本一になることをビジョンに掲げ、売上や顧客満足度だけではなく、従業員満足度にもこだわっています。従業員を大切にしている貴社であれば、自分自身が健康的かつ高いモチベーションを持って働いていけると思い、数あるホール運営企業の中から貴社を選ばせていただきました。
キャリアアドバイザー
企業風土がどんなメリットにつながるのかを伝えることで、企業の差別化ができています。アルバイトのエピソードからは、接客業の大変な面もよく理解していることがわかりますね。
パチンコ業界について理解を深め、効果的に就活しよう
パチンコ業界は大きく「遊技機メーカー」と「ホール運営企業」に分けられ、さらに各企業にはさまざまな職種が存在します。
同じ遊技機メーカーであっても強みにしている点や、企業風土はまったく異なるため、パチンコ業界について理解を深めたうえで就活を進めましょう。業界への理解を深めていけば各企業の違いが明らかになり、志望動機にオリジナリティを出すことができます。
「好きだから」「興味があるから」といった理由だけに留まらず、なぜパチンコ業界を選んだのかが明確な志望動機を心掛けることが選考突破につながります。
パチンコ業界というと儲かっているというイメージがありますが、最近はどうなのでしょうか。