アパレル業界に就職したい学生必見! 最新動向や選考のコツを解説

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目次

  1. アパレル業界を目指すなら最新の業界研究が欠かせない
  2. アパレル業界とは
  3. アパレル業界にかかわる業種
  4. まずは押さえたい アパレル業界の主な仕事とは
  5. デザイナー
  6. パタンナー
  7. バイヤー
  8. マーチャンダイザー
  9. 生産管理
  10. 販売員
  11. アパレル業界の5つの最新動向
  12. ①全体的に価格へのお手頃志向が進んでいる
  13. ②コロナ禍でEC化が加速
  14. ③海外からの輸入率が増加
  15. ④引き続きSPA(製造小売)企業が強い傾向
  16. ⑤業界規模は約6兆円
  17. アパレル業界で考えられる今後の展望
  18. レンタルやフリマアプリなど業態のさらなる多様化
  19. 海外市場への進出
  20. 高品質小ロットなど独自路線で活路を見出す
  21. アパレル業界売上高ランキング
  22. ファーストリテイリング、しまむらが引き続き堅調
  23. ネット通販に力を入れるワールドも好調
  24. 独自のブランド力が強みのオンワードHDが3位
  25. アパレル業界で求められるスキル
  26. 高いコミュニケーション能力
  27. トレンドに敏感に反応できる情報感度
  28. チームワークができる協調性
  29. 接客で使える語学力
  30. アパレル業界の志望動機でアピールするには
  31. なぜ業界を志望するのかを明確にする
  32. 業界の中でもなぜその企業なのかを述べる
  33. 自分の強みをどう活かせるのかで締める
  34. 「服が好き」だけではNG! 企業研究でライバルに差をつけよう
  35. 企業ブランドのターゲット層まで調べる
  36. ブランドコンセプトや世界観はしっかりと勉強しておく
  37. 実際の店舗に足を運ぶ
  38. アパレル業界の選考時は服装にも注意しよう
  39. 服装指定がある場合
  40. 服装自由の場合
  41. アパレル業界の最新動向を知って効果的にアピールしよう

アパレル業界を目指すなら最新の業界研究が欠かせない

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「アパレル業界を志望していますが、知っておくべきことはありますか?」
「アパレル業界に就職するための対策を教えてください」

就職活動でアパレル業界を目指す就活生から、このような声を聞くことがよくあります。アパレル業界は、景気や消費者の志向など、時代の流れに影響を受けやすい業界です。内定につなげるには、最新の動向を踏まえた業界研究をしっかりおこなうことが大切です。

この記事では、アパレル業界について最新動向から今後の展望まで幅広く解説していきます。求められるスキルや志望動機のポイントも紹介するので、アパレル業界への就職を希望する就活生は、ぜひ対策に活かしてください。

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アパレル業界とは

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就活生

アパレル業界って、おしゃれなイメージで憧れます!

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キャリアアドバイザー

身近な業界だけに、イメージだけで知っているような気になってしまうのは危険ですよ。具体的にどんなものを扱っていて、どんな業種があるのかきちんと押さえておきましょう 。

はじめに、アパレル業界の基本について把握しておきましょう。

アパレル業界とは、紳士服、婦人服、子供服などの衣類、インナーウェア、靴、鞄などの製造、流通、販売をおこなう産業全般を指します。取り扱う商品が私達の生活に欠かせないものであること、BtoC企業が多いことから、アパレル業界は、就活生にとって身近に感じられる業界のひとつでしょう。

トレンドを発信し最先端のファッションを扱うことから、おしゃれで華やかなイメージがあります。ファッションに関心のある学生や、おしゃれが好きな学生から特に人気が高い業界です。

アパレル業に似た業界にファッション業界もあります。ファッション業界についてはこちらの記事で網羅的に解説していますので、併せて読んで理解を深めてくださいね。

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アパレル業界にかかわる業種

アパレル業界の業種
  • アパレルメーカー
  • SPA企業
  • D2C企業
  • 繊維メーカー
  • 繊維商社
  • 小売店
  • アパレル物流企業

アパレル業界で具体的にどんな業種の企業に就職したいか、イメージはできているでしょうか。

アパレル業界には、さまざまな業種があります。たとえばアパレルショップなど、消費者にとって身近なものもあれば、普段は消費者の目に直接触れない形で業界を支えている業種もありますよ

業界についての理解を深めるためにも、主要な業種とその内容を知っておきましょう。

アパレルメーカー

  • アパレルメーカー:自社で企画・製造したアパレル商品を小売店へ卸売りをおこなう

商品を企画したら、生地は繊維商社や繊維メーカーのテキスタイル部門に発注し、縫製は縫製会社に依頼することがほとんどです。自社工場を保有している国内企業は、それほど多くありません。製造、流通のとりまとめをおこない、できあがった製品を買い取って、小売店に卸売りします

海外ブランドとライセンス契約を結び、そのブランドが企画した製品の製造・流通を担うケースもあります。また、扱う商品が流通によって以下のように区分けされることもあります。

商品や流通ルートによるアパレルメーカーの区分け例
  • 専業アパレルメーカー・・・婦人服、ベビー子供服といった特定の部門の商品を扱う
  • 総合アパレルメーカー・・・2部門以上を扱う
  • 百貨店メーカー・・・百貨店向けのブランドを展開
  • 専門店メーカー・・・専門店向けのブランドを展開

SPA企業

  • SPA企業:商品の企画、製造、販売までを一貫しておこなうビジネスモデルを持つ企業

SPAはもともと、米国の「GAP」が自社の業態を定義した言葉であり、SPA企業の「SPA」とは、Speciality store retailer of Private label Apparelの略で、 日本語では製造小売業と訳されています 。

SPAの代表的なブランド
  • ユニクロ
  • 無印良品
  • ZARA
  • H&M

SPAは近年台頭しているビジネスモデルで、国内の大手企業、ワールドも1992年からSPAを導入しています。製造は多くの場合、協力企業に委託しますが、ZARAなど自社工場で商品の製造までおこなう企業もあります。

SPAがアパレルメーカーと異なる点は、卸売りはおこなわず、自社店舗チェーン・ECサイトで販売することです。SPAは、アパレルメーカーと小売業の役割を兼ね備えた業態と言うことができます。

D2C企業

  • D2C企業:自社で企画・製造したオリジナルブランドのアパレル商品を、自社の運営するECサイトを介して消費者に直接販売する企業

「D2C」には、direct to consumerという意味があります。SPA企業と同様にアパレルメーカーと小売業の役割を兼ね備えた業態ですが、ECサイトで販売するため、実店舗を展開するよりも立ち上げが楽にできるという特徴があります

集客は主に、SNSやインターネット広告でおこないます。SNSを積極的に活用して顧客と直接コミュニケーションできるD2Cは、商品の企画や改善に顧客の意見や要望を活かせるというメリットがあります。

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D2Cは、インターネットでの買い物が一般化したことやインターネット・SNSの普及を背景に、急速に広がっているビジネスモデルです。既存のアパレルメーカーや小売店が、新たにD2Cに参入する動きも見られています。

繊維メーカー

  • 繊維メーカー:繊維の製造・開発をおこなう

綿や絹などの天然繊維、アクリル、ポリエステルなどの合成繊維を取り扱うのはもちろん、高機能繊維の研究・開発もおこなっています。

近年ではアパレル向けに限らず、医療現場で活躍する繊維や産業用の樹脂、フィルムなどの製造・開発に力を入れるメーカーも増えています。グローバルに事業展開する繊維メーカーも多く、語学力を活かした海外赴任や転勤がある場合もあります。

繊維メーカーの代表的な企業
  • 東レ
  • 旭化成
  • ダイワボウ

繊維商社

  • 繊維商社:アパレル商品、衣料品の原材料、生地などの買い付け、輸出入、販売をおこなう

アパレルメーカーのように海外ブランドのライセンス権を取得して日本で展開する事業や、他社ブランド製品の受託生産をおこなうOEM事業、他社ブランド名義での製品企画・製造をおこなうODM事業なども展開しています。

事業展開だけでなく、取引先も繊維メーカー、アパレルメーカー、小売店と幅広く、アパレル業界全般にかかわります

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繊維商社のルーツは戦前の貿易会社とも言われており、国外との取引も少なくありません。語学力を活かしてグローバルに活躍できる業種です。

繊維業界についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

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小売店

  • 小売店:アパレルメーカーや卸売業者から商品を仕入れて消費者に販売する

具体的には、百貨店、量販店、専門店などが挙げられます。近年では、インターネット上でアパレル商品を購入する人も多く、EC業態の小売店も増えています。

小売店の企業例
  • 三越伊勢丹
  • イオングループ
  • ZOZO

これらの小売店で買い物をした経験のある人も多いのではないでしょうか。小売店は消費者に直接商品を販売する役割を担っているため、アパレル業界の中でも特に消費者との距離が近い業種です

大手小売店の中には、近年のSPA企業の台頭を受け、企画・製造も自社でおこなうSPA部門を新設する企業も増えています。

小売店や小売業についてさらに詳しく知りたい人はこちらの記事も読んでみてください。

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アパレル物流企業

  • アパレル物流企業:アパレル商品や生地などを専門に取り扱い、運搬や保管など、物流に関する一連の業務をおこなう企業

アパレル業界の物流管理は、他の業界と比較して複雑です。アパレル商品は、同じデザインでもサイズやカラーが違えば別の商品として取り扱う必要があるため、品目が多くなります。また、季節や需要に応じて流通量を変化させる必要もあります。

さらに、商品へのタグ付けやネームの交換、不良品の補修などの流通加工が必要な場合もあり、アパレルに関する専門知識も必要です

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消費者の目に直接触れる機会が少ない業種ですが、アパレル業界には欠かせない、縁の下の力持ちのような存在です。

縁の下の力持ちを自己PRするコツについてはこちらの記事で確認してください。

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堀内 康太郎

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アパレル業界の中でも人気業種や難易度が高い業種はそれぞれ違う

アパレル業界のなかで人気のある業種は「SPA企業」で狙いやすい業種は「小売業」、内定するのがとくに難しい業種は「繊維メーカー」といえます。

SPA企業は、顧客との接点が多いので「ここで働きたい」というファンを作りやすい傾向にあります。自社で商品を作ることから商品に付加価値がつけやすく、ブランド力と企業イメージも上げやすいです。たとえば「環境にやさしい素材を使った服」など服に+αの要素をつけて訴求力を高めています。

狙いやすい業種は、人手不足の小売業でしょう。小売業は慢性的な人手不足に悩まされているので採用難易度はメーカーと比べると低くなりがちです。就職人気企業に名を連ねていて福利厚生がいい企業でも、頻繁に人材募集をしているところがありますよ。

内定難易度が高いのは繊維メーカーですね。繊維メーカーは服になる以外の繊維も手がけており、市場規模が大きいため売上高の高い企業も多いです。従業員の待遇が良い傾向にあるため、おのずと就活生からの人気も高く内定難易度も高いといえます。

アパレル業界の全体像を捉え、各業種の特徴を理解したうえで志望先を考えてみてくださいね。

まずは押さえたい アパレル業界の主な仕事とは

アパレル業界の主な仕事

アパレル業界の仕事で一番身近なのは、店舗で接客をおこなう販売員でしょう。しかし、販売員以外にもアパレル業界にはたくさんの仕事があり、各々が重要な役割を担っています。

バイヤー、マーチャンダイザー、生産管理などは、はじめて聞く人も多いかもしれませんが、ファッションに興味があるならやりがいのある仕事です。

主要な6つの仕事内容を紹介しますので、どんな職種につきたいかイメージしながら、それぞれの仕事についての理解を深めてください。

デザイナー

デザイナーは、アパレル製品のデザインをおこなう専門職です。市場やトレンドの調査を踏まえてデザインコンセプトやイメージを発案し、デザイン画に起こして商品企画をおこないます。サンプル作成のための縫製仕様書の作成や素材の選定、発注やコスト交渉、納期管理も担当します。ブランドが開催するファッションショーや、展示会の段取りをおこなうこともあります。

デザイナーには、素材や生地、染色に関する深い知識やトレンドをキャッチする感度の高さ、センスが求められます。また、他の仕事をおこなう人と協力して製品を作り上げていくためのコミュニケーション能力も必要です。

デザイナーに求められるスキルの例
  • トレンドをキャッチする力
  • 発想力
  • コミュニケーション能力
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キャリアアドバイザー

デザイナーは、服飾専門学校を卒業した学生を採用する企業が多いです。街で自分がデザインした服を着ている人に出会えたときの喜びは格別でしょう。

コミュニケーション能力をアピールするときの言い換え表現はこちらで紹介しています。

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パタンナー

パタンナーは、デザイナーによるデザインをもとに、衣服のパターン(型紙)を作る専門職です。いわば、服の設計図を作る仕事です。まずパターンを作成したら、そのパターンを使って、トワルと呼ばれる仮縫いのサンプルを作成します。トワルのチェックをおこない問題がなければ、工場への仕様書を作成し、サンプルを発注します。サンプル品ができあがったらチェックし、必要があれば修正まで担当します。

デザイナーと同様、服飾専門学校を卒業した学生を採用する企業が多い職種です。パタンナーには、パターン作成の技術と素材や生地に関する知識、CADスキル、正確性が求められるほか、デザイナーの意図を読み解いてパターンに反映する能力も必要です。

パタンナー に求められるスキルの例
  • 細かい仕事でミスをしない正確性
  • 高い集中力
  • 相手の意図を汲む力

バイヤー

アパレル業界では自社ブランドの商品だけでなく、他社ブランドの商品を買い付けて販売する業態もあります。

バイヤーは、市場調査に基づいて、店舗で販売する商品の買い付けをおこなう仕事です。国内だけでなく、海外にも足を運んで自社ブランドのイメージやポリシーとトレンドに合う商品を見つけます。買い付けに伴う商談や納期管理、販売計画、在庫管理も担当し、買い付けた商品に関するコーディネート提案や、販売員への勉強会を実施することもあります

利益をあげるには、売れる商品を買い付けなければなりません。仕入れた商品がどのくらい売り切れたかを示す指標である消化率を元に、検証を重ねて次の買い付けに活かします。

バイヤーに求められるスキルの例
  • 語学力
  • 決断力や分析力
  • 商品をコーディネートするセンス

分析力を自己PRするときの例文はこちらで紹介しています。

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マーチャンダイザー

マーチャンダイザーは、ブランドがシーズンで販売する商品全体を統括する仕事で、ブランドの方向性を決める重要なポジションです。マーチャンダイジング(Mer-chandising)の頭文字をとってMDと呼ばれることもあり、「商品化計画」を意味しています。

マーチャンダイザーの仕事は、商品開発から販売までに関わり、多岐にわたります。まずは市場の動向やトレンドを分析して、売れる商品を予測します。次に、デザイナーと一緒にどんな商品を打ち出すか、デザインやカラーを決め、商品内容の構成をまとめます。店舗ごとの商品配分や販売計画、価格設定、予算管理などもとりまとめ、生産計画を組み立てます。

販売開始後、商品の売れ行きを確認・分析したり、追加生産の計画を立てたりすることも担う販売責任者であるマーチャンダイザーには、幅広い知識が求められます

マーチャンダイザー に求められるスキルの例
  • 企画をまとめるリーダーシップ
  • トレンドへの高い分析力
  • 先を見通して行動する力

生産管理

生産管理は、商品製造における全ての工程を管理する仕事です。企画した商品が無事販売できる状態になるまでを管理する、重要なポジションです。具体的には生産計画を立てて工場を選定・発注し、納期管理などのやり取りをおこないます

自社工場で生産する場合には、おもに商品がパタンナーの起こした型紙通りに製造されているかどうかをチェックします。品質管理、原価交渉、資材調達や伝票作成なども担当します。

生産管理に求められるスキルの例
  • 素材や生地に関する知識
  • マネジメント能力
  • 計画性と正確性
  • コミュニケーション能力

計画性を魅力的にアピールするコツはこちらの記事で解説しています。

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販売員

販売員は、実店舗で商品の販売をおこなう仕事です。もっとも顧客に近い立場にいるポジションと言えるでしょう。アパレル業界では、総合職採用でも、まずは販売員に配属される企業も多いです。

販売員としてキャリアアップする場合には、まずショップの最高責任者であるショップマネージャー、さらに、複数の店舗を統括するエリアマネージャーへとステップアップするのが一般的です。ショップマネージャーやエリアマネージャーは、店舗や地域の特性を理解したうえで、売上拡大のための戦略を練る必要があります。また、スタッフの育成も大切な仕事です。

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言葉遣いなどの接客スキルと商品知識を磨き、売上で実績を残すのはもちろん、ブランドイメージを体現するのも、重要な役割です。

販売職に興味のある方はこちらも参考にしてくださいね。

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販売員に求められるスキルの例
  • 高いコミュニケーション能力
  • ブランドイメージを具現化する想像力

アパレル業界の5つの最新動向

アパレル業界の5つの最新動向

就職活動では、志望する業界の現状を把握し、その業界への理解を深めることは重要なステップです。

特にアパレル業界の場合、消費者の意識や新型コロナウイルス感染症拡大によるライフスタイルの変化などによって、近年大きな転換期を迎えています。

後々、「イメージしていた業界と違った」とギャップを感じないためにも、アパレル業界の主要な最新動向をしっかり押さえておきましょう。

業界研究を進める際はこちらの記事を参考に業界研究ノートを作ってみることをおすすめします。

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①全体的に価格へのお手頃志向が進んでいる

衣料品購入単価の推移
出典:経済産業省 令和2年1月17日「繊維産業の現状と経済産業省の取組」

アパレル製品の供給量は1990年と比較するとほぼ倍増の40億点に達しているにもかかわらず、市場規模はバブル期の15兆円から2010年頃までに10兆円程度に縮小。その後はほぼ横ばいの状態です。グラフからもわかるように、衣料品の購入単価は、1991年を基準とすると、6割前後の水準に下落しています

背景には、消費者の意識の変化があります。バブル期から十数年ほど前までは消費者にブランド志向があり、ファッションにたくさんお金をかける人もめずらしくありませんでした。

しかし、近年はミニマリスト志向やカジュアル志向が強く、高価なものにステータスを感じない人が増えています。SNSなどの普及で自己表現の場や方法が多様化し、ファッションだけが自己表現する方法ではなくなったことも一因でしょう。

②コロナ禍でEC化が加速

衣類・服飾雑貨等のEC市場規模及びEC化率
出典:経済産業省 令和2年1月17日「繊維産業の現状と経済産業省の取組」

アパレル業界の動向として見逃せないもののひとつが、EC(インターネット通販)です。

服やファッション雑貨はインターネットで購入する消費者も多く、アパレル市場のEC化率は、2019年まで年々1~2%ほどの伸びで上昇していました。

それが、2020年以降のコロナ禍で、アパレル市場のEC化がさらに加速。市場規模は2兆円超に到達、EC化率は前年より5%以上伸長して19.44%となり、全産業の平均である8.08%を、大きく上回っています

コロナ禍にEC化が加速した要因には、実店舗の閉鎖や営業時間の短縮、外出を自粛する動きの広がりが挙げられます。

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アパレル市場のEC化は今後も進むと見られており、特に実店舗とECの垣根を超えて両者を融合させる、OMO(Online Merges with Offline)の試みが注目を集めています。

③海外からの輸入率が増加

国内のアパレル業界は、繊維事業所数、製造品出荷額ともに大幅に減少しており、海外からの輸入品の割合(輸入浸透率)の増加が顕著です。

経済産業省の「繊維産業の現状と経済産業省の取組」によるとアパレル製造などにかかわる国内繊維産業の事業所数は、約5万カ所(1991年)から約1万カ所(2017年)に減少。製造品出荷額も、約10兆円から約2兆円に減少しています。

一方で、輸入浸透率は年々増加しており、2018年には商品の点数ベースで97.7%が輸入品となりました

この背景には、国内のアパレル市場規模の縮小と、多くのアパレルメーカーが、商品をより安く調達できる海外に生産拠点を移したことがあります。

④引き続きSPA(製造小売)企業が強い傾向

国内のアパレル市場では、百貨店などの小売店が苦戦を強いられる一方、比較的好調にシェアを伸ばしているのがSPA(製造小売)企業です。

SPA企業が現在のアパレル業界で強い理由は、大量に生産した商品を自社直轄の実店舗、ECに効率良く分配することで、過剰供給や在庫不足を防げることにあります。また、企画から販売まで自社で一貫しておこない中間業者を通さないため、大幅なコストカットを実現している点も強みです。

こうした業態の特徴によって、SPA企業は消費者に高品質で低価格な商品を提供し、収益性と集客力を高めることに成功しています。

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高級衣料品が売れにくくなった一方で台頭しているのが、国内SPA企業の代表格であるファーストリテイリングが展開するユニクロなどのファストファッションですね。

⑤業界規模は約6兆円

業界動向サーチの2021年版業界レポートによれば、アパレル業界の業界規模(主要対象企業60社の売上高の合計)は、5兆2,751億円です。

業界規模は2014年から2019年までの過去7年間、緩やかに増加傾向を見せていましたが、2020年に大きく減少する結果となりました

新型コロナウイルス感染症拡大による実店舗閉鎖や営業時間短縮、外出自粛の影響が、大きな打撃となったと見られています。また、中国人をはじめとした訪日外国人客のインバウンド消費が事実上なくなったことも、売上減少の要因となりました。

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2020年11月にはアパレル大手のレナウンが破産手続きを開始し、その他の大手企業でも閉店やブランド廃止の動きが見られるなど、2020年は業界にとってショックの大きい1年だったと言えるでしょう。

加藤 大智

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業界動向を理解していると志望動機が伝えやすくなる

アパレル業界の動向についてリサーチしておくと、面接の会話の随所に志望動機や自己アピールを散りばめやすくなります。

たとえば、SPA企業を目指しているなら「業界シェアを伸ばしている貴社で働きたい」とアピールすることが可能ですよね。商品の低価格が進んでいることを受けて「気軽に洋服を手に取ってもらい、新しいファッションに挑戦する顧客を増やしたい」などと伝えることもできるでしょう。

特に「商品の低価格化」は重要! 今後の展望などを考えやすい

業界動向のなかで「商品の低価格化」は見過ごせない重要ポイントです。アパレル業界は商品単価のほかに客単価や坪あたり売上高で売上の推移を確認しています。商品単価が下がっても客単価と坪あたり売上高を上げれば利益は上げやすくなります。

そのためアパレル業界の従業員には顧客が1品だけでなく2品買いたくなるような提案力や、少ない坪数でも商品を魅力的にディスプレイするビジュアルマーチャンダイジング力が求められます。業界動向を知ることで、求められている人材像も浮かび上がりやすくなりますね。

業界動向を知っているとそれに関連づけて志望動機や自己アピールが伝えられますよ。ぜひ業界の動きをリサーチしてくださいね。

あなたが受けない方がいい職業を診断しよう

適職診断 適職診断

就活では、自分に合った仕事が見つからず悩むことも多いでしょう。

そんな時は「適職診断」が役に立ちます。簡単な質問に答えるだけあなたの性格や強みを分析し、適職・適さない職業を提案してくれます

自分の適職・適さない職業を知ることで、自信を持って就活を進めましょう。

アパレル業界で考えられる今後の展望

アパレル業界の今後の展望
  • レンタルやフリマアプリなど業態のさらなる多様化
  • 海外市場への進出
  • 高品質小ロットなど独自路線で活路を見出す

アパレル業界の動向について、さまざまな角度から見てきました。最新動向からは、現状のアパレル業界がさまざまな課題を抱えていることがわかります。近年の市場規模の低迷やコロナ禍による打撃など、厳しい状況にも置かれている中、アパレル業界は、まさに転換期を迎えています。

ここからは、そんなアパレル業界に今後どのような展望があるのか、3つのポイントから見ていきましょう。

レンタルやフリマアプリなど業態のさらなる多様化

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就活生

フリマアプリは私もよく使っています。

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キャリアアドバイザー

お金をかけない、所有しないという新しい形のファッションの楽しみ方が生まれていますよね。

昨今のアパレル業界では、消費者の志向や時代のトレンドが反映された、新たな業態が注目を集めています。

たとえば、定額料金を支払って服やバッグをレンタルできる、airClosetなどのサブスク型シェアサービスがそのひとつです。「お金をかけずにブランドの服を着たい」「かさばるので服を増やしたくない」などのニーズに応えたサービスで、アパレル製品を所有することにこだわらない消費者から支持されています

そのほか、不要になった服やバッグ、アクセサリーなどをCtoCで取引できる、メルカリやラクマなどのフリマアプリも人気です。

海外市場への進出

日本の生地は、繊維の性能を高める技術において世界をリードしており、日本製品は世界でも競争力があります。また、お手頃価格志向が進む国内市場と相反して、海外にはファッションに対して高い購買意欲を持った消費者が多くいます。コロナ禍以前には、訪日外国人客が、国内の多くの高額商品を消費していました。

現在、アパレル業界の各企業が特に強化しているのが、中国、東南アジアをはじめとしたアジアへの販路拡大です。また、海外に実店舗を展開するだけでなく、海外向けECサイトの開設をおこなう企業も増えています。

高品質小ロットなど独自路線で活路を見出す

市場や生産規模が縮小する中、他社とは違う独自路線に活路を見出すのもひとつの方法です。現に、高品質な製品を、小ロット・短納期で生産できる企業は生き残っているほか、糸製造、製織、染色・加工、縫製などで高い技術を持った企業は、海外有名ブランドにも高く評価されています

また、売上高だけに着目するのではなく、独自路線で高い利益率をあげることに注力する戦略も注目されています。たとえば、個人の購買行動をAIによって分析して商品調達を予測することで在庫破棄をなくしたり、カスタムオーダーに特化したりする試みが見られます。

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カスタムオーダーは、大量生産ロスをなくすことで、高品質な衣服を適切な価格で提供し、自分に合った商品を求めるニーズに応えています。

アパレル業界売上高ランキング

売上高のランキングを知ることは、業界の全体像を把握するために役立ちます。企業が消費者に対して販売した商品金額の総額は、業界内のシェアを知るためのひとつの指標になるからです。また、売上高上位の企業を知れば、志望先の選択肢も広がりますよね。

アパレル業界売上高ランキング(2020-2021年)上位の企業について見ていきましょう。

アパレル業界売上高ランキング トップ5
  1. ファーストリテイリング 20,088億円  
  2. しまむら 5,426億円  
  3. アダストリア 1,838億円  
  4. ワールド 1,803億円  
  5. オンワードHD 1,743億円

ファーストリテイリング、しまむらが引き続き堅調

売上高が減少する企業が多い中、引き続き堅調なのが、ファーストリテイリングとしまむらの2社です。

ファーストリテイリングは、「ユニクロ」「ジーユー」を展開する企業です。他のアパレル企業を大きく引き離し、圧倒的な売上高をあげています。2019年8月期で、2期連続の2兆円超えとなりました。ファーストリテイリングは、国内事業もさることながら海外事業が好調です。ユニクロは店舗数も、2021年8月期時点で国内が810、海外が1,502と、海外が国内を上回っています。

しまむらは、「しまむら」のほか「アベイル」「バースデイ」などを展開し、幅広い年齢層をターゲットにしています。ファーストリテイリングには及ばないものの売上は堅調で、売上高は5千億円を超えています。特に、ECの売上が好調な推移を見せています。

ネット通販に力を入れるワールドも好調

ワールドは、1990年代初頭の早い段階に卸事業からSPAモデルにシフトするなど、独自の戦略を展開してきた企業です。

大手アパレルメーカーでいち早くネット通販に進出したことでも知られており、2005年にはグループ全体のECサイトを立ち上げ、10年には店舗とポイントサービスの連動を開始、16年には店舗とECとの在庫連動も開始しました

こうして培ったEC事業のノウハウは、自社ブランドのECサイト運営に活かされているのはもちろん、ワールド以外のブランドも取り扱うECサイトの展開や、他社ブランドのECサイトの運営受託をおこなうなど、幅広い事業展開につながっています。

コロナ禍においては、巣ごもり需要に合わせて生活雑貨の商材をECサイトに拡充し、前年を上回るEC売上高をあげています。

独自のブランド力が強みのオンワードHDが3位

オンワードHDは、グループに多数のアパレル関連企業があり、各社がさまざまなブランドを展開しています。オリジナル企画のブランドでは、「23区」「組曲」など20ブランドを展開、海外ブランドのライセンス事業では「ポールスミス」「トッカ」などを展開しています。そのほか、ユニフォームや制服を手掛ける法人向けブランド事業もおこなっています。

オンワードHDは、長年アパレル業界の売上高上位を維持しており、全国にブランドの固定ファンが多いことが強みです。2020 – 2021年の売上高は、約1,700億円超でした。

海外展開にも目を向けており、2021年1月には、アジア・欧州で婦人服の企画提案やOEM事業を展開するサンマリノと資本業務提携をおこないました。

アパレル業界で求められるスキル

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アパレル業界で求められるのはやっぱりセンスですかね。

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それも大切ですが、コミュニケーション能力やチームワークも重要ですよ。

アパレル業界の業種・職種はさまざまですが、求められるスキルには共通するものがあります。

アパレル業界で求められる主な4つのスキルを解説しますので、自分に業界への適性があるかチェックしてみましょう。同時に、求められるスキルを把握して、自己アピールに積極的に活かしてください。

高いコミュニケーション能力

アパレル業界では、どんな職種で採用されても、まずは販売員として実店舗に立つことが少なくありません。店舗では顧客対応をおこなうため、高いコミュニケーション能力があることは大きなプラスになります

たとえば、自分が消費者としてアパレルショップに行ったとき「試着してみたけれど、なんとなくしっくりこない」と思った経験はありませんか。アパレル業界での接客は、そのような顧客の気持ちを読み取って提案したり、言いたいことを理解したりする必要があるため、求められるコミュニケーション能力のレベルは高くなります。

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接客だけでなく、社内の先輩・同僚や、取引先とやり取りする際にもコミュニケーション能力は欠かせません。製品を作り上げるために、自分と違う立場の人との交渉や議論が必要になる場面も多いでしょう。

トレンドに敏感に反応できる情報感度

毎シーズン華々しいショーをおこなったり、流行の最先端を行く製品を扱ったりするアパレル業界には、華やかなイメージを持っている人も多いでしょう。アパレル製品は、機能性や着心地、品質を追求することも大切ですが、ファッション性やトレンドも求められます

アパレル業界で働くということは、自分がトレンドを発信する側になるということです。トレンドは毎シーズン変わるため、常に新しいものに敏感でなくてはなりません。消費者が今求めているものは何か、どんなものが流行っているかなどを敏感にキャッチできるアンテナがあることは、アパレル業界で働くにあたって大きな強みになるでしょう。

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特に、デザイナーやマーチャンダイザー、バイヤーなどには必須のスキルですね。

チームワークができる協調性

アパレル製品が販売されるまでの流れ
  1. マーチャンダイザーが商品を企画
  2. デザイナーがデザインを考案
  3. パタンナーが型紙に起こす
  4. 生産管理担当者が製造を管理
  5. 販売員が店舗で販売 

アパレル業界の仕事は、たくさんの人とかかわり、いくつもの製造工程を経てはじめて店頭に並びます。このため、より良い製品を顧客に届けるという目標のもと、チームワークができる協調性は欠かせません

販売員として店舗に立つ場合でも、ひとつの店舗を円滑に運営するために協調性は必須のスキルです。ギスギスした雰囲気のお店では、誰も買い物をしたくないですよね。特にアパレル業界では、店舗の雰囲気作りは売上にも直結する大切な要素です。

チームワークの自己PR方法はこちらの記事で確認してください。

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接客で使える語学力

職種では、バイヤーや海外の工場とやり取りする生産管理、業種では、貿易が主となる繊維商社などはもちろん語学力が求められますが、それ以外のポジションでも、接客で使える語学力があると有利です。

特に外資系アパレルブランドを目指すなら、語学力は必須です。ハイブランドほど顕著で、ビジネスレベルの英語ができることが採用の条件になっていることもあります。外資系では、海外の本部にいる社員とのやり取りも多く、社内での通知やメールなどは、英語を公用語にしている企業が少なくありません。

また、コロナ禍で現在はストップしているものの、いずれ訪日外国人客のインバウンド需要は戻ってくるでしょう。中国語や英語で接客できる語学力は、多くの企業で重宝されます。

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特にインバウンドが多いアウトレットや都心の店舗では、訪日外国人客専門に接客する人材を用意するケースもあります。

留学経験を強みとしてアピールする方法はこちらの記事で解説しています。

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柴崎 拓也

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相手のニーズを汲み取るコミュニケーション能力は欠かせない!

アパレル業界でショップスタッフとして働く場合はやはりコミュニケーション能力、その中でも相手のニーズを汲み取る力が重要となるでしょう。さらに、裏方仕事を引き受ける心配りも大切です。

顧客の中には、話しかけてほしくない人や、スタッフと一緒に洋服選びがしたい人、常連でも自分のことは覚えておいてほしくない人、常連客として名前やサイズを覚えておいてほしい人など、さまざまな人がいることが想像できますよね。

このように顧客によってスタッフに求めているものが違うので、顧客の反応から何を求められているか把握しなくてはいけません。そのために相手のニーズを理解したうえで会話をする高いコミュニケーション能力が求められるのです。

裏方仕事に回る気遣いも同様に求められている

また、内勤営業職であるアパレルスタッフは接客で売上を上げるだけでなく裏方に回る気遣いも必要になります。接客に集中していると個人の売上を伸ばすことはできますが、在庫管理やレジ対応、商品の陳列などがおろそかになってしまいます。そうすると、個人売上が上げられても、ショップとしてはお店の見映えや接客レベルの低下、在庫不足などに陥り、全体売上の低下につながるかもしれません。

だからこそ自分に個人ノルマが課せられていても、個人だけにこだわらずにショップ全体の動きを見ることが大切になるのです。ショップ全体の状況を把握して、必要に応じて裏方仕事に回れるような人は重宝されますよ。

アパレル業界の志望動機でアピールするには

アパレル業界の志望動機を作成するコツ

続いては、アパレル業界の志望動機でどんなことを伝えれば高評価につながるのかを考えていきましょう。志望動機は、選考にかかわる重要なポイントです。

「ファッションが好き」「ブランドに憧れがある」などの動機は、熱意が強いほど気持ちだけを伝えてしまいがちです。しかし、効果的にアピールするためには、アパレル業界で求められるスキルを踏まえたうえで、次の3つのポイントを盛り込みながら、志望動機を組み立てることが大切です。

アパレル業界の志望動機の作り方はこちらの記事でも詳しく解説しています。

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なぜ業界を志望するのかを明確にする

はじめに、なぜアパレル業界を志望するのか理由を明確にしましょう。他の業界ではなく、どうしてもアパレル業界を希望する理由をしっかり整理するのがポイントです。

華やかなイメージがあるアパレル業界ですが、実際には肉体労働をすることもあったり、繁忙期や展示会、納期の直前には残業が発生したりと、決してカッコ良いことばかりの仕事ではありません。

それでもアパレル業界で働きたい気持ちがどこから来るのか考え、実際にリストアップして書き出してみると良いでしょう。働きたいと思うに至った具体的なエピソードを振り返っておくのも効果的です。

例文

自分のコンプレックスや悩みを解消し、自信を持たせてくれたのがファッションだったため、ファッションで人と社会に貢献したいと強く思うようになりました。

そのほか、面接を突破する志望理由の答え方についてこちらの記事で解説しています。

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業界の中でもなぜその企業なのかを述べる

次に、アパレル業界にはたくさんの企業がある中、なぜその企業を選んだのか、明確な理由を伝えましょう。

その企業が生み出すブランドや商品が好き、というが理由である場合も多いかもしれませんが、それだけでは相手に明確な理由として伝わらないため、なぜ好きなのか、具体的に述べることが大切です。気持ちを言葉にすることを意識して、深く掘り下げてみましょう。

例文

御社の商品は、見た目だけでなく、上質な素材感や着心地にこだわっていることに共感しました。常に着る人のことを考えられた服は、心にまで寄り添ってくれるように感じました。

自分の強みをどう活かせるのかで締める

業界と企業を志望する理由を伝えるだけでなく、入社後のビジョンについても忘れずに伝えましょう。

自分の強みを企業でどのように活かせるか伝えることで、入社後の姿をイメージしてもらいやすくなります。企業に「この人なら、こんな風に自社で活躍してくれそう」といったポジティブなイメージを持ってもらうことは、非常に重要です

自分の強みと関連付けながら、入社したらどのように働きたいか具体的に伝えることがポイントです。

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キャリアアドバイザー

その際、企業の理念やコンセプト、事業内容と、自分の理想がかけはなれていないか、企業のホームページなどでしっかりと確認しましょう。

長所の見つけ方と伝え方についてはこちらの記事でも解説しています。

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このほかにアパレル業界の面接で頻出の質問をこちらの記事でまとめています。ぜひ併せて読んでおきましょう。

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アパレル業界の面接では、想定質問を対策しましょう。今回はアパレル業界でよく聞かれる質問例を紹介するとともに、面接官が見ている4つの評価ポイントをキャリアアドバイザーが解説していきます。また、面接で評価される逆質問についても紹介しているので、参考にしてみてください。

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あなたが受けない方がいい職業を確認しておこう

就活の成功は、自分に合う仕事・合わない仕事を知ることが鍵です。しかし、それがどんな仕事なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

そんな時におすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけあなたの強み・弱みを分析したうえで、合う仕事・合わない仕事を診断できます

早めに自分に合う仕事・合わない仕事を知って、就活を成功させましょう。

「服が好き」だけではNG! 企業研究でライバルに差をつけよう

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もうひと息、ライバルより優位に立つにはどうしたらいいでしょうか。

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服が好き、というのはアパレル業界志望者には当たり前なので、そこを掘り下げるより、より深く企業研究をすることでアピールするべき点が見えてくるはずですよ。

いざ自分で志望動機を組み立てようと思っても、いまいち魅力的な内容にならないと悩む就活生も多いです。

より熱意が伝わる、魅力的な志望動機を書き上げるには、その企業独自の魅力を発見する必要があります。そのためには、しっかり企業研究をおこない、企業への理解を深めることが欠かせません。

企業ブランドのターゲット層まで調べる

企業研究をおこなう際には、企業やブランドのホームページ、SNS、ブログなどで情報を集めるのが基本です。会社概要や取り扱っている商品について知ることも大切ですが、なかでも押さえておきたいのが、ブランドのターゲット層です。ターゲット層を明確にすることで、企業やブランドがどんな点にこだわって商品展開をしているのかなど、消費者目線ではわからなかった点が見えてきます

企業にとって、自社ブランドのファンは有難い存在ですが、就職活動で一歩リードするには、消費者目線、ファン目線ではなく、働く側の目線で物事を捉えることが大切です。働く側の目線を志望動機に盛り込むことができれば、ファンではなく、自社で活躍してくれる人材として、より評価されやすくなります。

ブランドコンセプトや世界観はしっかりと勉強しておく

ブランドコンセプトや世界観には、ブランドの強みやこだわりが反映されています。しっかり勉強すれば、より深くブランドを理解することにつながります。

志望動機にブランドコンセプトや世界観に対して感じた魅力や共感を盛り込めば、ブランドの理解度をアピールでき、「好き」や「憧れ」といった気持ちにも信頼性が生まれるでしょう。反対に、ブランドコンセプトや世界観にそぐわないことを言ってしまうと、ブランドに対してそれほど興味がない、熱意がないと判断されてしまうため要注意です。

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コンセプトや世界観に触れる際は文言をそのまま書き写してしまうと雑な印象を与えるため、内容を理解したうえで自分の言葉にして伝えると効果的です。

実際の店舗に足を運ぶ

アパレル業界の企業研究でぜひ取り入れたいのが、実際の店舗に足を運ぶことです。ホームページ、SNS、ブログに載っていない自分だけの体験から得た気付きには、リアリティがあります。面接などでも独自のエピソードとして語ることができ、採用担当者に興味を持ってもらいやすくなります

店舗に足を運んだことで語れるエピソードの例
  • 店舗に行って〇〇という印象を受けた
  • 〇〇〇な点が良いと思った
  • 〇〇〇な接客に感動した

働く側の目線でスタッフや店内を観察してみることも、ブランドの新しい魅力を発見するきっかけになるかもしれません。同じブランドでも店舗ごとに雰囲気が変わるため、できれば複数の店舗に足を運んでみましょう。

アパレル業界の選考時は服装にも注意しよう

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よし、これで志望動機もばっちりですね。

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面接に臨む前に、当日の服装についてじっくり考えることもアパレル業界の就活ならではのポイントですよ。

就職活動の服装は、リクルートスーツが基本です。アパレル業界以外の業界の選考では、リクルートスーツを着て清潔感ある身だしなみをしていれば、服装で選考が左右されることはありません。

しかし、アパレル業界の場合、ファッションセンスや服装が自社のイメージに合うかどうかを、選考時の服装で判断されているケースがあります。このため、服装にも十分注意して選考にのぞむ必要があります。

服装指定がある場合

オフィスカジュアルなど選考時の服装に指定がある場合、清潔感を意識するとともに、その範囲内でブランドイメージに合ったスタイリングを心掛けましょう

アパレル業界の選考では、服装が自由の場合には、特にファッションセンスを見ている場合が多いです。一方、服装指定がある場合には、TPOに合わせた常識的な装いができているかどうかが重視されています。

服装指定の範囲内で服を選ぶことになる分、清潔感には特に気を配りましょう。服にシワやシミ、汚れ、不快な臭いがないのはもちろん、靴に汚れや目立つ傷がないかも念入りにチェックしたいポイントです。

面接向けのオフィスカジュアルはこちらの記事で解説しています。

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服装自由の場合

服装が自由の場合、ブランドコンセプトまたはトレンドを押さえた服装が前提となっており、スーツでの参加が不利になるケースがあります。

たとえば「スーツ・私服のどちらでも可」などの記載がある場合に無難なリクルートスーツを選択すると、ファッションに興味がないのではないかと思われてしまうこともあります

全身を志望するブランドで無理にそろえる必要はありませんが、他社ブランドのロゴが大きく入ったような服は面接官からの印象が悪くなるため避けるべきです。また、ガーリー系のブランドの選考でロックな印象の革ジャンを着る、きれいめブランドの選考でストリート系のスニーカーを履くなど、ブランドイメージを理解していないと判断されるような服装も避けましょう。

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清潔感とトレンドを意識した、ブランドイメージに合った服装なら、入社して働いている姿を想像してもらえるでしょう。

アパレル業界の最新動向を知って効果的にアピールしよう

時代の流れの影響を受けやすく、変動的な性質を持つアパレル業界は、今まさに転換期を迎えています。業界の最新動向を知り、現状抱えている課題や今後の展望について、しっかり把握して選考に臨みましょう。

求められるスキルを意識し、企業研究に基づいた明確な志望動機を伝えることで、あなたの熱意が志望する企業やブランドに届き、内定につなげることができるでしょう。

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