証券会社の志望動機で熱意をアピールする秘訣|企業研究のコツも解説

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目次

  1. 証券会社の志望動機はしっかりと意欲を見せる工夫を
  2. まずは知っておきたい証券会社の主な仕事
  3. ディーラー
  4. ブローカー
  5. アンダーライティング
  6. セリング
  7. 証券業界とその動向を知っておこう
  8. 景気に大きく左右される業界
  9. ネット証券業界が成長中
  10. 就活では人気の業界だが離職率が高い傾向
  11. 採用担当者の評価点はここ! 証券会社が求める人材
  12. 情報収集が得意で主体的に仕事ができる人
  13. 金融業界に興味があり長く活躍してくれそうな人
  14. 人に好かれる人柄でコミュニケーション能力がある人
  15. 切り替えが上手で前向きな人
  16. 証券会社の志望動機を考える4つのステップ
  17. なぜ証券業界なのか
  18. なぜその会社なのか
  19. なぜ自分が向いているのか
  20. 入社後はどう頑張りたいのか
  21. 証券会社の志望動機で差をつける方法
  22. それぞれの業界の役割や特徴を理解し証券業界と比較する
  23. 企業同士を比較しその企業ならではの特徴をつかむ
  24. 証券会社の志望動機の例文
  25. ①ディーラー
  26. ②ブローカー
  27. ③アンダーライティング
  28. ④セリング
  29. 証券会社への情熱を志望動機に注ぎ込もう

証券会社の志望動機はしっかりと意欲を見せる工夫を

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「証券会社を志望しようと考えています」
「証券会社の志望動機のコツってありますか?」

という声を聞くことが多くあります。証券会社は就活生のなかでも人気があり、競争率が高い業界です。そんな証券会社の内定に近づくには、志望動機でしっかり意欲や適性をアピールする必要があります。

しかし証券会社はその人気の高さと同時に、離職率も高いことで知られています。そのため証券会社では、業界への向き不向きと同時に、意欲的に長く働いてくれる人材を求める傾向にあります。

まずは業界について知り、自分の適性を見極めながら、採用担当者に響く志望動機を書く秘訣を押さえていきましょう。

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まずは知っておきたい証券会社の主な仕事

証券会社の4つの職種

証券会社は主に株の売買における窓口です。株式証券などに関する高い専門知識を持ったエキスパートが、発行済の株式や債券にかかわる「ディーラー」「ブローカー」、新規に発行する株式や債券にかかわる「アンダーライティング」「セリング」として、投資家をサポートします。それぞれの仕事の内容について、詳しく見ていきましょう。

ディーラー

ディーラーは、投資家と同じ立場に立ち、自社の株を売買しています。この株式の売買を通じて、自社に収益をもたらすだけでなく、証券会社が取引に参加することで売買を成立しやすくしています。

ディーラーは株価の値動きに注視しながら株の売買を実行していきます。株の値動きは常に変化していくため、この業務には高い集中力と決断力が要されます。情報がトレードの成果に大きな影響をもたらすので、常に国内外の最新の経済情報を敏感にキャッチすることが重要です

ブローカー

個人投資家は直接証券取引所に注文することができないため、証券会社の仲介が必要です。ブローカーは個人投資家から株の売買注文を受け付け、それを証券取引所に取り次ぎます。つまり、投資家に代わり売買契約を成立させるのがブローカーの役割です。このときに発生する委託手数料が証券会社の利益になります。

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投資家からの売買注文の仲介をメイン業務としつつ、ときには投資家から相談を受けたりアドバイスをすることも。有価証券に関する専門知識や最新の経済動向などの情報が必須です。

アンダーライティング

アンダーライティングは、企業が新しく発行した株式や債券を証券会社が買い取り、投資家などに売っています。そもそも企業で株式や債券を発行する目的は資金集めであり、アンダーライティング業務は企業の資金調達の手助けにつながります。

企業から発行された株式や債権が購入される際に発生する販売代行手数料が証券会社の利益となりますが、買い手が見つからない場合は、証券会社が買い取ることになるため、損失となってしまいます。つまり株式や債券が売れるかの見極めが非常に重要であり、難しい業務といえます

セリング

セリングは、企業が新しく発行した株式や債券を一時的に預かり投資家などの買い手を募集したり探したりして販売します。アンダーライティング業務に似ていますが、セリング業務では、買い手が見つからなかった株式や債権を、証券会社が買い取る必要がありません。

セリング業務は、アンダーライティング業務と同じく企業の資金調達の手助けにつながるだけでなく、企業と投資家、投資家と投資家をつなぎ、流通市場を活性化させる役割も担っています

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職種が理解できていると志望動機の説得力もアップ

証券会社では、エントリーシートを提出するときに部門の選択をすることが多いです。そのため、事前に職種について詳しく理解しておく必要があります。部門はおもにリテール部門やリサーチ部門、インベストメントバンキング部門などに分かれていて、自分がやりたい業務ができる部門を選ぶことになります。

「なぜこの部門を志望するのか」は仕事内容について理解できている方がはっきりと伝えられますよね。職種への理解を深めて説得力のある志望動機につなげましょう。

証券業界とその動向を知っておこう

最近の証券業界の動向を知っておくことも志望動機を書くうえで非常に重要です。業界への興味を高められるだけでなく、証券会社の現状や業界の課題や今後の動向を知ることから「自分がどう頑張っていきたいのか」「証券業界で何をしていきたいのか」を明確にすることができるようになります。現在の証券業界の動向について詳しく見ていきましょう。

景気に大きく左右される業界

証券会社は国内外の景気に大きく左右される業界です。過去にも2008年のリーマンショックの影響で、証券会社の業績は急降下、多くの企業が赤字に転落しました。

現在では世界経済と市場の回復から業績の回復を果たしプラスに転じていますが、2018年後半以降の米中貿易摩擦の影響により、景気の先行きが不透明になっています。その影響から投資家の投資意欲が低下し、証券会社の収入源である売買手数料の利益が見込めなくなりました。

このため、業界では売買手数料より安定的な利益が見込める、積立投資や投資信託などの資産管理型のビジネスにシフトする動きが活発化してきています

ネット証券業界が成長中

長らく対面取引をメインとしていた証券会社ですが、最近では売買手数料が安く済む「ネット型」のインターネット専業の証券会社が急成長しています。

個人投資家や頻繁に取引をおこなうトレーダーにも注目され、ネット型の証券会社が安定した手数料収入を得られるようになっています。また、スマホアプリで株の売買が可能な新興ネット企業も台頭。対面型を取っていた証券会社もネット証券に参入するなど、対策を講じています。

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今後、ネット型による証券業界へのさらなる新規参入企業も予測され、競争が激化していくと考えられています。

就活では人気の業界だが離職率が高い傾向

例年学生に高い人気を誇る大手証券会社。調査によると証券業界には「社会貢献度が高い」「安定した働き方ができる」といったイメージがあり、社会への影響力のある仕事ができることや待遇面が良いことが人気につながっているようです。

しかし、証券会社はそんな人気業界でありながら、離職率が高い傾向にあるのも特徴。その大きな理由として採用ミスマッチが挙げられ、業界でも課題となっています。採用ミスマッチが起こる要因として、高待遇で安定した働き方ができる一方で、人間関係や職場環境に不安を感じる人もいるようです

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この採用ミスマッチを防ぐため、証券業界ではインターンシップを積極的に実施しています。一度、証券会社を知るためにもインターンシップは良いチャンスとなりますね。

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採用担当者の評価点はここ! 証券会社が求める人材

求める人材の4つのタイプ図解

専門性の高い業務が多い証券会社では、知力だけでなく体力や精神力も求められます。さらに、以下の4つの要素を持つ人材は、証券会社に適性があると評価される傾向にあります。

情報収集が得意で主体的に仕事ができる人

いずれの仕事においても、日々変化していく経済動向などの情報収集が欠かせません。そのため、経済に限らず情報取集が得意な人は証券会社に向いているといえるでしょう。

また、仕入れた情報を持っているだけでなく活用する力があることも重要です。証券会社では、経済動向の変化とともに問題や課題に直面することも多々あります。それに対し、収集した情報を元に積極的に問題解決に向けて行動できる人が求められています。

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ニュースをチェックする習慣があり、興味を持って調べられる好奇心も重宝されるスキルといっていいでしょう。

金融業界に興味があり長く活躍してくれそうな人

証券会社の仕事はいずれも証券や金融に関する専門知識が必要となります。もちろん学生のうちからすべての知識が求められるわけではありませんが、そうした知識を積極的に吸収していきたいという意欲と、金融業界への強い興味がある人には評価が高くなる傾向にあります。

また証券会社の仕事は、豊富な知識と経験を積んで初めて一人前として活躍できる仕事です。長く勤務するほどエキスパートとして活躍していく場も広がっていくため、腰を据えて働いてくれそうな人が求められています。

金融業界についてはこちらの記事を読み知識を増やしておきましょう。

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人に好かれる人柄でコミュニケーション能力がある人

証券会社では、どの業務であっても投資家などの顧客との関係性の構築が非常に重要となります。

投資家は、証券会社からの的確なアドバイスに加えて、自分の運用方針を理解した提案をしてくれること、サポートや手続きを迅速にやってくれる安心感も求めています。そうしたニーズに応え顧客の要望をしっかりと聞き出し、顧客に寄り添った的確な提案をしなければなりません。

そのためコミュニケーション能力に加えて、常に相手の考えを尊重し、相手の成功のために努力するといった人間力の高さが求められます

コミュニケーション能力のアピールはこちらの記事を参考にしてみてください。

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切り替えが上手で前向きな人

証券会社で扱う商材は、株価の価格変動に応じて価値が変化するためリスクが高いといえます。つまり顧客に利益を与えることも、損失を与えてしまうことも充分にあり得るということ。

もしその商材が顧客に損失を与えてしまったときも、落ち込んでばかりいては仕事になりません。努力した分だけ成果につながる業界ではなく、努力したことがまったく意味をなさないということもあり得ます。そのため、証券会社では切り替えが上手で前向きな人が活躍しやすいといえます。

加えて、証券会社は成果主義でもあるため数字が出せないと評価をしてもらえません。そうした状況でも、いち早く立ち直りチャレンジ精神を失わない人が求められています。

前向きさのアピールにはこちらの記事が有効です。

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証券会社の志望動機を考える4つのステップ

証券会社の志望動機を考える4つのステップ

それではいよいよ証券会社の志望動機を作成していきましょう。志望動機では、志望意欲を伝えると同時に自己PRと企業とのマッチ度をアピールする必要があります。

そのため、誰にでも当てはまるような抽象的な内容ではなく、自分ならではの志望動機にしていかなければ採用担当者の心を動かすことができません。以下のようなステップで自分の考えを深掘りしながら作成しましょう。

なぜ証券業界なのか

まずは証券業界を選んだ理由を述べましょう。そこから志望動機の内容をブレイクダウンしていくと、書き手も話をまとめやすくなるうえに聞き手も話を理解しやすくなります。とはいえ、たとえば

金融のエキスパートになりたいから

このような動機はどの金融業界でも当てはまるため、証券業界を選ぶ理由としては弱いですよね。ここでは「ほかの業界では言えず証券業界でしか言えない」理由を伝えることが大切です

金融業界にあるほかの業界を実際に例に挙げて証券業界との違いを説明し、そのうえで証券業界が良いと伝えると説得力が上がりますよ。業界への熱意が伝わるうえに、向上心の高さもよく見えます。

なぜその会社なのか

志望動機では「なぜその会社を選んだか」を明らかにしていくことで、より高い志望度をアピールすることができます。なぜその会社を選んだのかを書くためには、まず視点を変えて「この会社のどこが特徴なのか」を考えるようにしてみましょう

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このとき、給与や休暇の取りやすさなど福利厚生面を挙げることは避けましょう。「うちより条件が良ければそちらに行くのでは?」と思われてしまい、マイナスイメージにつながるかもしれません。

その特徴は自分がその企業を志望する理由とつながります。「その特徴に惹かれる理由」を合わせて書くことで、その会社を選んだロジックができあがりますね。

なぜ自分が向いているのか

志望動機で忘れがちなのが自分に適性があると伝えること。「なぜ自分が証券会社に向いているのか」を盛り込むことで、積極的な姿勢や分析能力の高さなどの適性をアピールすることにつなげられます

ここには、先ほど説明した「求める人材」の内容を盛り込むと良いでしょう。「求められる人材に沿う資質が自分にある=だから自分は向いている」という建付けで説明ができるとわかりやすいですよね。

ただし、自分がその資質を持ち合わせているか理解するためには自己分析が重要です。まずはその資質に関連した経験がないかを探し、深掘りを重ねて自分の強みやその根拠を明確にしていきましょう。実際のエピソードも盛り込めると、さらに強い印象を残すことができますね。

自己分析についてはこちらの記事を読んでみてください。

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入社後はどう頑張りたいのか

「入社後はどう頑張りたいのか」は、学生にとっては決意表明のようなもの。入社後の姿について触れられると、働くイメージが主体的に持てていることがわかるほか、向上心の高さや熱意をアピールすることができます。

しかし「早く仕事を覚えたい」などの当たり前のことを書いてしまうと、目指すところが低いと捉えられてしまうことも。逆に「100億稼げるように頑張りたい」など、あまりにも現実的でないことを書いてしまうのも、適当な考えを持っていると捉えられてしまう恐れもあります。

「どう頑張りたいか」は、低すぎない程度で自分の目指す目標などを設定したうえで考えていくとより具体的になっていきます。企業の強みや理念と自分の素質を掛け合わせて、どのように企業に貢献するつもりなのかを明確にイメージしましょう

鴨川 未奈

キャリアアドバイザーコメント鴨川 未奈プロフィールをみる

入念な自己分析で自分の強みを見つけよう

証券会社は新卒採用で人柄を重要視しているため、志望動機で高い評価を受けるためには「なぜ自分が向いているのか」は非常に重要です。

たとえばディーラー職は自分の判断で株式を売買する仕事です。株式相場に情緒が乱されないタフな性格は向いている理由としてアピールできますよ。またお客様のニーズをヒアリングする力があると伝えるのも良いでしょう。

証券会社で求められる人物像をチェックして、自己分析で見つけた自分の長所と関連付けて伝えましょう。ただし「私はタフな人間です」だけでは説得力に欠けるので、タフさを感じさせる具体的な体験談なども根拠として忘れずに伝えるようにしてくださいね。

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証券会社の志望動機で差をつける方法

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就活生

証券会社の就活ってレベル高そうですよね。何かライバルとグッと差がつく方法ってあるのでしょうか。

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キャリアアドバイザー

基本的なことですが、企業研究や自己分析を徹底することですね。特に証券会社以外の金融業界全体まで研究できていると強いですよ。

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就活生

えっ、証券会社以外までですか……。

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キャリアアドバイザー

そうすることで、なぜあえて証券会社なのかが見えてきますよ。

証券会社の志望動機の基本的な書き方を押さえたところで、さらにライバルに差をつける印象的な志望動機を作るためのポイントを紹介します。

それぞれの業界の役割や特徴を理解し証券業界と比較する

先ほど、どこの業界でもなく証券業界が良い理由を述べることが大切とお伝えしました。その理由をさらに確固たるものにするためには、金融業界に属するほかの業界についても研究を重ねて「なぜ証券会社なのか」の理由を深掘ると良いでしょう。

金融業界の企業
  • 銀行
  • 保険会社
  • 資産運用会社
  • 外資系投資企業
  • ベンチャーキャピタル

このように証券会社が属する金融業界にはさまざまな企業があります。それぞれが金融商品を扱い、運用していく点では共通していますね。そのなかでそれぞれの役割や特徴を捉え比較をしたうえで「なぜ証券会社が良いのか」が理解できれば、より説得力のある志望動機を書くことができます

たとえば、

証券会社と銀行の役割の違い
  • 証券会社:資産形成のための投資をサポートする
  • 銀行:投資は貯蓄の延長である意味合いが強い。そもそも法律的に銀行は株を扱えない

このように「投資」ひとつにおいても証券会社と銀行の役割や立ち位置は大きく違いますよね。ここから顧客の違いも見えてくるのではないでしょうか。すると同じ「投資」からでもかかわりたい顧客の違いを示せると、「証券業界に惹かれた」理由が刺さりやすくなるはずです。

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実際、証券業界についての業界研究ができている学生は多いですが、証券業界に関連する金融業界の企業研究までできている学生は多くありません。ライバルよりも強くアピールするチャンスですよ!

業界研究の際は業界研究ノートを作ると、それぞれの業界の違いが可視化できわかりやすくなりますよ。

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周りと差がつく業界研究ノートの作り方|状況別の活用法まで解説

業界研究ノートは就活成功に近づくツールです!今回は周りと差をつける業界研究ノートの作り方を紹介していきます。キャリアアドバイザー監修のもと、業界研究ノートに書くべき7つの項目や業界研究ノートの例も紹介しているので、業界研究ノート作成の参考にしてください。

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企業同士を比較しその企業ならではの特徴をつかむ

一口に証券会社といってもいくつかの分類に分けられていたり、会社規模はもちろん特徴や強みもそれぞれ異なります。この違いを踏まえたうえで「なぜこの会社なのか」を明確にできると、他の学生と差をつけることができますよ。

ここでは、各社の違いを見つけるためのヒントをいくつかお伝えします。

①企業の分類や立ち位置

証券会社の分類
  • 大手証券系
  • 中堅証券系
  • 銀行系
  • 外資系
  • ネット系

誰もが知るような有名で大手の証券会社から、成長中のネット証券に目を付けたインターネット専業型の証券会社など、その分類はさまざまなです。また会社規模に応じて社会における各社の立ち位置も違うことが想像できますよね。

会社の立ち位置を分析するためには、志望する会社だけでなく証券会社の同じ分類に属している会社についても研究していきましょう。そうすることで、自分の志望する会社が社会においてどのようなポジションでどの層をターゲットとしどのような影響力があるかが理解できます。そこから「その会社が良い理由」につなげることができます。

②社風や理念

どの企業にも、企業理念や経営方針があります。たとえば大手証券会社の企業理念と規模の小さな会社では掲げる理念が違いますし、そのどちらに共感しともに働きたいと思えるかは人それぞれでしょう。

「その会社が良い理由」を考える際は、こういった企業の考えや方向性、働く環境から共感ポイントを探すこともひとつの手です。同じ組織に属する以上は、社員全員が同じ方向を向き同じ目標や夢に向かい動くことが欠かせません。こういった点に共感することは、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながりやすいです。

理念を志望動機に挙げるコツについてはこちらの記事で解説しています。

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例文6選|志望動機で企業理念を盛り込む方法と失敗パターンを解説

志望動機に企業理念を盛り込む場合に気をつけたいのは、しっかりと事業内容や会社の沿革を調べることです。今回は企業理念を志望動機にする際の志望動機の作り方を、例文とともにキャリアアドバイザーが解説します。面接官が評価するポイントも紹介するので、参考にしてみてください。

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例文6選|志望動機で企業理念を盛り込む方法と失敗パターンを解説

塩田 健斗

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企業分析は他社と差別化した志望動機につながる

企業分析の深掘りは、他社と差別化した志望動機作りにつながります。なぜなら企業は「他社も同じような金融商品を扱っているのになぜうちの会社を選んでくれたか」が知りたいからです。企業分析を深めて、銀行やほかの証券会社でもない「なぜその企業なのか」を明確にしましょう。

たとえば、銀行と比べて証券会社のほうがより投資性の高い運用方法なので顧客の資産も増やしやすいですよね。証券会社は野村證券が圧倒的な規模を誇りますが、ネット取引口座数ランキングや手数料の安さランキングなどは別の証券会社が1位です。

企業分析を深めると企業の特徴が見つけやすくなるので、他社と差別化した志望動機作成につながりますよ。

証券会社の志望動機の例文

それでは、業務別に証券会社の志望動機の例文を紹介します。ESや面接の参考にしてみてくださいね。

①ディーラー

証券会社の志望動機では、業界やディーラーであれば投資そのものへの興味関心を示すことは重要です。しかしそれだけではなく、投資を会社員として担うことの意味と役割を理解していることを示すことができるといいでしょう。

例文

私が貴社のディーラーに志望した理由は、成果主義であり、その成果が日本経済の活性化につながる仕事だと感じたためです。貴社のインターンシップに参加させていただき、投資により金融市場を豊かにすることへのやりがいを感じました。ディーラーは孤独な業務になりがちである中、貴社ではディーラー同士で切磋琢磨していける環境があることに魅力を感じています。

私はeスポーツの大会などに参加した経験があり、常に勝利を掴むための戦略を練っておりました。そのなかでも、チームワークや連携によって勝利を導くことの大切さも痛感しています。このような経験から、入社後はチームワークを大切にし、貪欲に情報収集して成果につなげていきたいです。

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最初に結論を書き、次にインターンシップに参加した経験、この企業を選んだ理由を自分ならではのエピソードとともに延べ、最後に入社後のなりたい姿を書いた例文です。個人プレーメインと思われがちな証券会社におけるチームワークの重要さにも理解を示していますね。

②ブローカー

ブローカーの仕事では顧客である投資家との信頼関係も大切です。その点を理解していることを示した志望動機がこちらです。

例文

私は、投資により日本の経済成長を助け、人と社会が豊かになるよう手助けしたいと考えています。貯金大国である日本では、まだまだ投資に関してネガティブなイメージを持っています。そんなイメージを変え、人が投資に資金を回すことで、投資による経済成長も期待できるのではと考えました。

大学でマーケティングについて学び、人のイメージを変えるには対人的要素も重要であることを知りました。また販売のアルバイトでも、人と人との信頼関係や顧客の立場に立ったサービスの大切さを実感してきました。貴社は数ある証券会社のなかでも顧客ファーストを経営理念がにあげていらっしゃいます。入社後はそんな貴社で、お客様が安心して投資できるような環境づくりに貢献していきたいです。

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大学で学んだことや経営理念への共感を踏まえた志望動機。経済への関心とともに、証券会社で重要となる「人」の側面への意識の高さを語っています。締めとして入社後にどのように活躍していきたいかを述べています。

③アンダーライティング

志望動機では、業務をよく理解した上で、なぜその仕事がしたいのかを盛り込みます。アンダーライティングであれば、以下のような志望動機が考えられます。

例文

私は、日本企業をサポートすることで日本経済の発展に寄与したいと思っています。半年間のアメリカ留学で他国の留学生と交流する機会があり、彼らの「自分がお金を稼ぐことで国を発展させよう」という高い意欲と前向きな姿勢に感銘を受け、自分も日本経済の発展に貢献したいと考えるようになりました。

日本経済の発展にはイノベーションが重要な鍵を握っています。日本製品の素晴らしさは海外でも定評がありますが、日本が海外に及ぼす影響も加速させることで、より経済が発展すると考えています。預かり資産成長率が1位の貴社で、顧客との信頼関係を構築し、より積極的なアンダーライティング業務をおこなっていきたいです。

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キャリアアドバイザー

業界への理解と業務への理解、そして企業への理解を示しながら、グローバルな視点で得た気づきやエピソードを交えて志望動機を語っています。「日本経済の発展に貢献したい」という壮大な目標は誰にでも言えてしまいますが、エピソードやその理由を交えることで個人の考えとして説得力を持たせることができます。

④セリング

学生時代に実際にセリングの業務を経験したという人は少ないでしょう。しかし、業務をよく理解すれば、資金調達やコミュニケーションなどの経験がエピソードとして盛り込めますよ。たとえば以下のような志望動機が考えられます。

例文

日本経済の成長には中小企業の活性化が欠かせないため、セリング業務で有望な中小企業の資金調達の手助けをしたいと考えています。

私の兄には実現したい事業アイディアがありましたが、資金がなく、クラウドファンディングで資金調達をおこないました。その結果、兄は無事に資金を調達でき、夢を実現させることができました。私はこれを間近で見た経験から、アイディアを形にしていくためにはお金が必要であることや、良いアイディアにはお金を出してくれる投資家が多くいることを学びました。

バレー部では中、高とキャプテンを務め、部員同士の意思疎通をはかるコミュニケーション能力には自信があります。中小企業の資金集めの実績が高く、売買ノウハウを持った貴社で、中小企業と投資家の利害一致のための手助けとなれるよう、関係構築に努めていきます。

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キャリアアドバイザー

自分や身近な人がお金を動かした経験は貴重です。中小企業への意識の高さをアピールしながら、持ち前のコミュニケーション能力を生かして会社に貢献したいという想いを伝えています。

証券会社への情熱を志望動機に注ぎ込もう

証券会社の志望動機は、何よりも向上意欲と情熱を伝えることが重要です。採用担当者の心を動かすつもりで自分の想いを志望動機に込めるようにしましょう。

証券会社で扱う証券は専門知識が必要であると同時に、リスクが高い無形商材であるため、業務内容をしっかり把握しておくことも欠かせません。証券会社の仕事内容と、どのような人材を求めているかを押さえた上で、自分ならではの志望動機を作成しましょう。

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