目次
- 「ボランティア経験」への印象|キャリアアドバイザー87人に聞いてみた
- 内定者例文4選|キャリアアドバイザーの解説付き
- 【内定者例文①不登校学生の支援】
26卒 摂南大学 介護業界 - 【内定者例文②保護猫の譲渡活動】
26卒 宇都宮大学 IT業界 - 【内定者例文③献血の促進活動】
26卒 関西学院大学 不動産業界 - 【内定者例文④日本語学習の支援】
26卒 広島大学 IT業界 - NG例文|キャリアアドバイザーによる添削付き
- ①「良い人アピール」に終始している
- ②団体の成果に焦点を当てている
- ③「参加したこと」自体を成果だと思っている
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。ガクチカで「ボランティア活動」を題材にする学生は多くいます。
しかし、実は「ボランティア経験」で選考を突破するには、意識しなければならないポイントが存在します。
そこでこの記事では、実際に内定を獲得した26卒学生の「ボランティアのガクチカ例文」を厳選して紹介。採用担当者がボランティア経験のどこを評価しているのか、そしてアピールするうえでの注意点を解説します。
※本記事の実例文は、キャリアパーク就職エージェントの利用者の許可を得て作成しております。個人情報の保護と例示としてのわかりやすさを重視し、編集部にて固有名詞の変更や内容の編集をおこなっています。 なお、NG例文については解説の便宜上、生成AIを活用して作成。その後、編集部にて内容の精査と編集を加えて完成させたものです。
選考でボランティア経験をアピールする方法は以下の記事でも詳しく解説しています。
履歴書でボランティア活動について書くのはあり? 書き方や例文を紹介
自己PRでボランティア経験を魅力的に伝えるコツ! 強み早見表付き
ボランティア経験を伝えるときは目的や学んだことをアピールしよう
「ボランティア経験」への印象|キャリアアドバイザー87人に聞いてみた

就活生
このような疑問を抱える人のために、日々就活生の支援をおこなっているキャリアアドバイザー87名に、「企業から評価されやすい強み」についてアンケートを取りました。

その結果、「部活動」や「長期インターン」の経験に多くの票が集まり、「ボランティア・NPO活動」はわずか3票に留まりました。
実際にキャリアアドバイザーから寄せられた意見を紹介します。
「大会優勝」といった形で明確に目標に向けてコミットすることが多い部活動などと比較して、ボランティアは受け身で漠然とこなせてしまう側面も。
未経験から多くの知識を吸収するためには行動力が重要。行動力の証明につながりやすい経験のほうが、新卒の選考では評価されやすいですね。
「ボランティア経験」のガクチカは、伝え方次第では受け身な印象になってしまうという意見が寄せられました。もしガクチカで「ボランティア経験」を伝える場合は、必ず能動的に行動を起こした経験を盛り込むようにしましょう。
そのほかのアンケート結果は以下からご確認ください。
【独自調査】アドバイザー87名が選ぶ! 本当に評価される「自己PR」ランキング
内定者例文4選|キャリアアドバイザーの解説付き
【内定者例文①不登校学生の支援】
26卒 摂南大学 介護業界
私が学生時代に力を入れたのは、不登校の小中学生を対象とした支援ボランティア活動です。
野外活動を通じて子どもたちの自主性を育むことを目的としていましたが、当初は子どもたちの警戒心が強く、会話が弾まないことが課題でした。私は子どもたちに心を開いてもらうことを目標に、2つのアプローチをおこないました。
1つ目は、子どもたちの関心事に徹底的に寄り添うことです。流行のYouTuberやアニメ、ゲームなどを私自身が研究し、彼らの得意な領域で会話を広げることで、心理的な距離を縮めました。
2つ目は、個々の特性に合わせたコミュニケーションです。大人しい子には1対1で静かに対話する時間を設け、ADHDなどの特性を持つ子には常に視界に入る位置で見守るなど、一人ひとりが安心できる環境作りを徹底しました。
その結果、子どもたちのほうから積極的に話しかけてくれる関係性を築くことができました。この経験から、相手の背景や特性を深く理解し、柔軟に歩み寄ることの重要性を学びました。貴社においても、顧客一人ひとりのニーズを汲み取った対応で貢献したいと考えています。
キャリアアドバイザーが読み解く!「単なる優しさ」ではなく「戦略」として伝えよう
子どもを相手にするボランティアのガクチカは、「子どもと遊んで楽しかった」という単なる感想文では評価されません。なぜなら、ビジネスの場では「優しさ」だけでなく、「心を開かせるための戦略」が求められるからです。
このガクチカは「子どもの関心ごとの研究」と「特性に合わせた触れ合い方」という、2つの戦略で信頼関係を築いたプロセスを言語化している点が素晴らしいですね。
私自身も人材業界で働いていますが、求職者からなかなか話を聞き出せないことも多いです。そんなとき、いきなり仕事の話をするのではなく、その人の趣味や興味のある雑談から入ると、驚くほど本音を話してくれることがあります。
この学生さんがおこなった「相手の好きな話題を提供する」というのは、まさに私たちが日々現場でおこなっている「信頼獲得の技術」そのもので、特に人材業界では即戦力として評価されるでしょう。
【内定者例文②保護猫の譲渡活動】
26卒 宇都宮大学 IT業界
私は大学時代、保護猫の譲渡活動をおこなうボランティアサークルで、「正式譲渡数の向上」に取り組みました。
活動のなかで、トライアル期間中に猫が返却されてしまうケースが多いことに着目しました。原因は、里親希望者のライフスタイルと猫の性格のミスマッチにあると考え、精度の高いマッチングを目指して2つの施策を講じました。
1つ目は、猫の社会性を高めるトレーニングです。人馴れしていない猫に対して根気強く遊ぶ時間を増やし、家庭環境に適応しやすい状態を作りました。
2つ目は、定性情報のデータ化です。各猫の性格や癖を詳細に記録し、里親希望者に対して「可愛い」だけでなく「飼育の難易度や相性」を客観的な事実として伝えられるようにしました。
これらを継続した結果、ミスマッチによる返却が減少し、正式譲渡数が増加しました。また、丁寧な説明が評判を呼び、来訪者数も増加しました。
この経験で培った「課題の本質を見抜き、地道な改善を続ける力」を活かし、貴社の業務においても成果を追求します。
キャリアアドバイザーが読み解く!「定量的な成果を出した経験」を盛り込もう
ボランティアのガクチカでは「命の大切さを学んだ」というような定性的な着地になりやすいですが、企業が求めているのは「成果を出す力」です。このガクチカのように「正式譲渡数」というKPIを設定し、そこに向けて工夫を凝らした経験を語れると、一気に採用担当者に評価されるエピソードになります。
特に「性格を記録して伝えた」という点が非常に良いです。これはビジネスで言うところの「情報の透明性を高めて顧客満足度を上げる」行為です。
メリットだけでなくリスクも事前に伝えることで、結果的に成約率を高めるというプロセスが論理的思考力の高さを感じさせます。学生の段階からこの視点を持てているというのは、大きな評価ポイントになりますよ。
【内定者例文③献血の促進活動】
26卒 関西学院大学 不動産業界
私はボランティア部の総部長として、学内での献血推進活動に注力しました。
当初、宣伝媒体の作成や授業内でのプレゼンをおこなっていましたが、協力者数が伸び悩むという課題に直面しました。
現状を打破するため、私はまず、街中のポスターやSNS広告を分析し、目を引くデザインや心に響くキャッチコピーをリスト化して、広報活動に反映させました。また、プレゼンにおいても一方的な説明にならないよう、部員を相手に練習を繰り返し、「どこが伝わりにくいか」のフィードバックをもらって反映させました。
これらの改善を積み重ねた結果、最終的には過去最多となる献血協力者数を記録することができました。
キャリアアドバイザーが読み解く!インプットだけでなくアウトプットにまで言及しよう
ボランティアでの広報や集客活動は、単に「情に訴えかけました」になりがち。しかしそれでは採用担当者には刺さりません。ガクチカで取り上げるのであれば、必ず「誰に、何を、どう伝えたら効果があったか」というあなた独自の取り組みを盛り込みましょう。
このガクチカでは「街中の広告を研究した」というインプットの行動だけで終わらず、「部員とプレゼンの練習をした」というアウトプットの質を高める行動まで言及できている点が「誠実さ」を感じさせて素晴らしいです。
「伝え方を工夫して過去最多の成果を出した」という実績は、どの職種でも再現性が高く評価されやすいポイントですよ。
【内定者例文④日本語学習の支援】
26卒 広島大学 IT業界
私は留学中、日本語学習コーディネーターとして現地の学生への指導ボランティアに注力しました。
当初は言語交換程度のフランクな活動を想定していましたが、現地学生の日本文化への熱量と真剣な眼差しに触れ、「中途半端な姿勢では彼らに失礼だ」「彼らの学習意欲に本気で応えたい」と意識が一変しました。そこで私は、感覚的な指導から脱却し、学習者の理解度を最大化するための工夫をおこないました。
具体的には、PowerPointを用いて日本語の構造を視覚化し、現地の文化や言葉に置き換えて解説するオリジナル教材を作成しました。「どうすれば伝わるか」を徹底的に突き詰め、毎回の授業前にシミュレーションをおこないました。
その結果、学生の日本語力が向上しただけでなく、私自身も「相手の視点に立って情報を再構成し、わかりやすく伝える力」を身につけることができました。ビジネスの現場においても、この「準備力」と「伝達力」を活かし、社内外の円滑なコミュニケーションと課題解決に貢献したいと考えています。
キャリアアドバイザーが読み解く!「準備力」を盛り込むと誠実な印象を残せる
このガクチカの素晴らしい点は、「事前の教材準備」や「授業前のシミュレーション」といったように、事前の準備を怠らない誠実な姿勢が伝わってくる点です。
あなたが大切にした「どうすれば伝わるかを徹底的に突き詰める姿勢」は、ビジネスパーソンにとって大事な素養の一つ。実際、商談がうまい人は、必ずしもトークが流暢な人ではなく、「相手がどこでつまずくか」を事前に想像し、そこを埋める資料を準備してきた人であることも多いです。
ボランティアのガクチカでは、「ボランティアを成功させるための下準備」に焦点を当てるのもおすすめですよ。
NG例文|キャリアアドバイザーによる添削付き
①「良い人アピール」に終始している
被災地での復興支援ボランティアにおいて、現地の方々の心に寄り添うことを大切にしました。
最初はよそよそしかった現地の方々ですが、私は「親身になって話を聞くこと」を徹底しました。つらい経験をされた方々の話を聞き、涙を流すこともありました。その結果、最後には「あなたが来てくれて心が温まった」と言っていただくことができました。
この経験から、人の痛みを自分のこととしてとらえる優しさと、奉仕の精神の重要性を学びました。貴社でも、お客様に対して思いやりのある対応をしていきたいと考えています。
「良い人」ではなく「仕事ができる人」が評価される
優しさやホスピタリティは素晴らしい資質ですが、それだけでは「ビジネスでの再現性」が伝わりません。「話を聞いてあげた」だけでなく、そこから「どのような課題を発見し、どう解決に導いたか」という行動のプロセスが必要です。
感情ではなく「課題解決」に焦点を当てることで、あなたの優しさがビジネススキルとして評価されるようになります。
被災地での復興支援ボランティアで、仮設住宅に住む高齢者の孤立解消に取り組みました。
現地の方へのヒアリングを通じ、コミュニティの希薄化により外出頻度が減っていることが課題だと気づきました。そこで私は、単なる訪問活動に加え、住民同士が自然に交流できる「朝の体操会」と「お茶会」を企画・運営しました。当初は参加者が少なかったものの、自治会長と連携して信頼関係を構築し、呼びかけを強化しました。結果、毎回30名以上が参加する定例イベントとなり、住民同士の交流が活性化しました。
この「相手のニーズを汲み取り、仕組みを作る力」を貴社の営業職で活かしたいです。
②団体の成果に焦点を当てている
カンボジアに小学校を建設する学生団体に所属し、資金調達活動に尽力しました。
私たちの団体は「すべての子どもに教育を」を掲げ、総勢50名のメンバーで活動しています。街頭募金やチャリティイベントを開催し、チーム一丸となって活動した結果、目標金額である100万円を達成し、現地に新しい校舎を建設することができました。
この経験を通じて、大きな目標に向かってチームで団結することの素晴らしさと、諦めずにやり遂げる達成感を学びました。貴社でもチームワークを大切にして働きたいです。
「私たちの成果」は「あなたの実力」ではない
主語が常に「私たち」や「団体」になっており、あなた自身がどのような貢献をしたのかが見えません。「すごい団体にいた人」=「すごい人」とは評価されないのが就活です。
団体の規模や最終的な成果はあくまで背景です。その大きな成果を出すために、「あなたがチームのなかで、どの部分を担い、どう行動したのか」に焦点を絞りましょう。
カンボジアの小学校建設を目指す学生団体で、広報リーダーとして資金調達の効率化に取り組みました。
従来の街頭募金だけでは目標の100万円達成が困難な状況でした。私は、募金層の拡大が必要だと考え、新たにクラウドファンディングの導入を提案しました。活動の透明性を高めるため、現地の動画をSNSで毎日発信し、支援者へのリターン設計も見直しました。また、メンバー50名の役割分担を再定義し、SNS拡散班を組織しました。その結果、Web経由だけで60万円を集めることに成功し、目標を早期達成しました。
この「現状を分析し、新しい手法を取り入れて成果を出す力」で貴社に貢献します。
③「参加したこと」自体を成果だと思っている
大学1年生の頃から3年間、地域の海岸清掃ボランティアに継続して参加しました。
毎月第1日曜日の朝7時から活動があり、朝が早く、冬は寒くて大変なこともありましたが、一度も休まずに参加し続けました。ゴミを拾う作業は地味ですが、誰かがやらなければならない大切な仕事です。きれいになった海岸を見ると、とても清々しい気持ちになりました。この活動を通して、当たり前のことを当たり前に続ける「継続力」と、忍耐強さを身につけました。
貴社の業務においても、どんなに地味な作業でも手を抜かずに、真面目に取り組む自信があります。
「ただ参加した」だけでは評価されない
「3年間続けました」は立派ですが、ビジネスの世界では「ただ参加していた」だけでは高評価にはつながりません。むしろ、「思考停止でルーチンワークをこなしていた」ととらえられるリスクすらあります。
同じ活動を続けるなかで、「より良くするための工夫」や「周囲への働きかけ」はなかったでしょうか? 「継続」だけではなく、そのなかでの「あなたの考えや行動」を盛り込むことが重要です。
3年間継続した地域の海岸清掃ボランティアで、ゴミ回収の作業効率向上に貢献しました。
当初は参加者が各自バラバラに清掃していましたが、広い海岸では回収漏れが多く、時間がかかることが課題でした。そこで私は、3年間の経験を活かし、漂着ゴミが溜まりやすいポイントを可視化した「清掃エリアマップ」を作成・配布することを提案しました。さらに、参加者を3人から4人のチームに分け、担当エリア制を導入しました。これにより、回収漏れがなくなると同時に、作業時間を1時間短縮することに成功しました。
貴社でも、ルーチン業務のなかに潜む課題を見つけ、生産性を高める工夫を続けたいと考えます。
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実際「ボランティア経験」ってガクチカの題材としてどうなんだろう……?