目次
- 自己PRでボランティア経験を効果的にアピールするには伝え方がカギ
- ボランティア経験の自己PRで企業が抱く3つの印象
- ①利他的で誠実なイメージ
- ②社会に対する問題意識が高いイメージ
- ③積極的に行動できるイメージ
- 自己PRでボランティア経験を効果的に伝える4ステップ
- ステップ①結論として強みから伝える
- ステップ②ボランティアを始めた動機と活動内容を伝える
- ステップ③課題に対する自分の行動と結果を伝える
- ステップ④その経験を仕事でどう活かすのかを伝える
- アピールポイント別! ボランティア経験を伝える自己PRの例文10選
- 例文①協調性
- 例文②主体性
- 例文③チャレンジ精神
- 例文④計画性
- 例文⑤問題解決能力
- 例文⑥企画力
- 例文⑦継続力
- 例文⑧視野の広さ
- 例文⑨責任感の強さ
- 例文⑩進捗管理力
- 活動内容別! ボランティア経験を伝える自己PRの例文5選
- 例文①清掃活動
- 例文②子どもたちの学習支援
- 例文③外国人の学習支援
- 例文④お年寄りの生活支援
- 例文⑤障がいのある人の活動支援
- 自己PRでボランティア経験がより魅力的に伝わる3つの基準
- ①主体的に行動していたか
- ②サークル活動など周囲と協力しておこなったボランティアか
- ③大学在学中におこなったボランティアか
- ボランティアの自己PRが特に評価される業界や企業
- ①福祉業界
- ②総合商社
- ③グローバルメーカー
- 要注意! 自己PRでボランティア経験を伝える際の2つの注意点
- ①ボランティアの自慢話で終わらない
- ②ボランティアとビジネスの違いを知っておく
- ボランティア経験の自己PRは人柄と能力を明確に伝えて選考突破を目指そう
自己PRでボランティア経験を効果的にアピールするには伝え方がカギ
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、
「ボランティア経験は、効果的な自己PRになりますか?」
「自己PRでボランティア経験を伝える際は、どのような点を意識すれば良いのでしょうか?」
といった質問をよく受けます。結論から言えば、ボランティア経験は自己PRで十分に使える効果的なテーマの一つです。ただ、伝え方によっては自らの魅力が十分に伝わらない可能性もあるため、効果的なアピールにつなげるには、正しい伝え方を理解しておく必要がありますよ。
この記事では、自己PRでボランティア経験を伝える際のポイントや注意点などについて解説していきます。アピールポイントや活動内容別の例文も紹介していくので、自己PRで悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
ボランティア以外の取り組みをテーマにした自己PRの作成方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
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サークル
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ボランティア経験の自己PRで企業が抱く3つの印象
自己PRでボランティア経験を取り上げるうえで気になるのは、「採用担当者はどのような印象を抱くのか?」といった点かと思います。
そこでまずは、ボランティア経験の自己PRで企業が抱く3つの印象について見ていきましょう。
①利他的で誠実なイメージ
一つ目は、利他的で誠実なイメージです。
世の中には、対価を受け取らずに社会貢献をすることに抵抗を感じる人もいます。そのため、ボランティアのような見返りを求めない行動に対して、誠実なイメージを抱く採用担当者は少なくありません。
特に社会人は、労働の対価として金銭を受け取って生活しているため、社会人生活が長い人ほど利他的で誠実なイメージを抱きやすい傾向があります。

キャリアアドバイザー
②社会に対する問題意識が高いイメージ
二つ目は、社会に対して高い問題意識を持っているイメージです。
ボランティア経験のある学生は、普段の生活から社会に対して広くアンテナを張っているとみなされやすくなります。「最低賃金の安さを改善するにはどうすべきか」「介護施設での事件は現場だけの問題か」など、日常やニュースから問題を感じ取れる学生だという印象にもつながるでしょう。

キャリアアドバイザー
また、問題に対してどう解決すべきかまで考えていると、より評価が高まる可能性があります。社会に対するアンテナの高さと、その情報に対する的確な分析や解決方法が提示できれば、仕事でも重宝される人材として効果的なアピールになりますよ。
③積極的に行動できるイメージ
三つ目は、積極的に行動できるイメージです。
受動的な動機でボランティア活動を始める学生は珍しく、目標や目的がないとサークルやボランティア団体に入ることすらないかもしれません。
また、与えられた業務をこなすアルバイトとは異なり、ボランティア活動は自分から動いて活動の幅を広げることも多いため、積極的に動けるイメージにつながりやすくなります。

キャリアアドバイザー
仕事においても指示を待つ人よりも、主体的に動ける人のほうが成長スピードが早い傾向にあります。そのため、積極的に行動できるイメージは採用選考で有利に働きますよ。
自己PRでボランティア経験を効果的に伝える4ステップ


就活生
自己PRでボランティア経験を取り上げる場合は、具体的にどうアピールしていけば良いのでしょうか?

キャリアアドバイザー
自己PRには基本的な枠組みがあるため、それに当てはめて伝えていきましょう。
ここからは、自己PRでボランティア経験を効果的に伝えるための手順を4ステップで解説していきます。このステップに沿って伝えていけば、ボランティア経験を効果的にアピールできるようになりますよ。
ステップ①結論として強みから伝える
まずは「私の強みは、○○です」といった形で、自分のアピールポイントを簡潔に伝えましょう。前置きが長いと、採用担当者から「結局何を伝えたいのか?」と思われる可能性が高くなるからです。
結論を先に述べることで、聞き手側も「これから何を話そうとしているのか」がわかり、話の内容がスッと入ってくるようになります。
なお、企業によって求める能力は異なるので、自己PRでは応募先に合った強みを選ぶようにしましょう。
- 災害ボランティアと協調性:現地の人や初対面のボランティアの人とかかわるため
- 児童館ボランティアと視野の広さ:子どもの異変に気付ける機会があるため
- 開発途上国へのボランティアと責任感の強さ:使命感により行動し続ける人が多いため
企業が求める能力を把握しておく
前述の通り、企業によって求める能力は異なるため、自己PRを作成する前に応募先が求める能力を把握しておくことが重要です。
どんなに優れた強みや能力があっても、応募先が求める人物像とかけ離れていては、あまり効果的なアピールにはなりません。
そういった事態を避けるためにも、あらかじめ企業研究を通じて応募先が求める人物像を把握し、それに合致する自分の強みをアピールするようにしましょう。
- コーポレートサイトや公式SNSを確認する
- 企業説明会に参加する
- OB・OG訪問をおこない、実際に働いている人の話を参考にする
自分の強みを知る方法については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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ステップ②ボランティアを始めた動機と活動内容を伝える
結論を述べたら、次はボランティアを始めた動機と活動内容を伝えましょう。受動的な動機でボランティア活動を始める人は少ないため、始めた動機についての説明はマストとも言えます。
始めた動機の思いの部分を詳細に話すことで、あなたの個性や現状に対する問題意識がより伝わりやすくなります。逆に動機の部分を話さないと、「何となくボランティアに取り組んでいたのでは?」と疑われてしまう可能性があるので、注意してくださいね。
なお、ボランティアの活動内容については、なるべく簡潔に伝えましょう。自己PRの内容と直接関係のないエピソードについては、特に伝える必要はありません。
私は災害ボランティアに参加しました。私は瓦礫撤去作業を担当していたところ、雨が降ってきてしまい作業が中断してしまいました。そこで私は事前に用意してきた非常用の軽食を配り、ボランティアの人たちと打ち解けることができました。
私は災害ボランティアに参加しました。私が担当したのは瓦礫撤去作業でした。
ステップ③課題に対する自分の行動と結果を伝える
動機と活動内容を述べたら、続いて課題に対して自分が取った行動と成果を伝えましょう。具体的な流れは、以下の通りです。
- ボランティアで直面した課題を説明する
- 課題に対して自分が取った行動や、自分なりに工夫した点を述べる
- 自分の行動によってどのような成果を得たのかを説明する
採用担当者は問題に直面したときの対応から、学生の仕事における課題との向き合い方を判断しようとしています。そのため、課題に対して自分が取った行動については、「どこに問題の本質があったのか」「なぜそのアプローチを取ったのか」といった点についてしっかりと考えておきましょう。

キャリアアドバイザー
特に工夫した点は評価の対象になりやすいので、より具体的に述べることをおすすめします。
活動内容よりも行動の過程を中心に伝える
ボランティアの自己PRでは、活動内容よりも行動の過程を中心に伝えるようにしましょう。
採用担当者は自己PRを通じて、学生の人柄についても知りたいと考えています。物事への取り組み方は自分の人柄を伝える大きな材料となるため、「ボランティアでどのような活動をしたか」という部分よりも、「直面した課題に対してどのような行動を取ったか」という部分にフォーカスしたほうが、採用担当者に刺さりやすくなるのです。

キャリアアドバイザー
行動の過程が重要なため、ボランティア活動中に大きな成果や目立った実績を出していなくても問題ありませんよ。
ステップ④その経験を仕事でどう活かすのかを伝える
最後にボランティア経験を仕事でどう活かすのかを伝えて、自己PRを締めくくりましょう。
自己PRでは、単に自分の強みをアピールするだけでは不十分です。企業は、あなたの強みやボランティア経験から得た学びが、入社後にどう活かせるのかを知りたがっています。そこを具体的にアピールできないと、高い評価にはつながらないでしょう。
入社後の目標を伝えることで、あなたがその会社でどれだけ活躍できるかを示し、企業に「ぜひ採用したい」と思わせることができます。
入社後の姿をイメージするには、キャリアビジョンを描くのも効果的です。キャリアビジョンの作成方法については、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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就活においてキャリアビジョンを考える際は、例を参考にするのも方法の1つです。この記事では例だけでなく、キャリアビジョンの考え方についてもキャリアアドバイザーが詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください
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キャリアアドバイザーが読み解く!ボランティア経験が持つ本質的な価値
ボランティア経験で得た喜びは仕事でも活かせる
ボランティアを経験すると、世の中や人々の役に立っている実感や喜びを感じることができますよね。学生時代に、自分の存在が誰かの役に立っているという感覚を見出すことができると、感受性が豊かになり、社会人になって仕事をするときに大いに活かせるはずです。
たとえば、同じ仕事を任された二人がいたとして、Aさんは目の前の仕事を単なる作業ととらえ、ただ何となくこなす日々。一方でBさんは、任された仕事が誰のために・何の役に立っているのか意義を見出してやりがいを感じながら働いているとします。
仕事をする際にはできればBさんのように、やりがいを持って働きたいですね。企業は利益を上げることはもちろん大切ですが、社会をもっと良くする、または問題を解決するといった使命感のもとに成り立っています。ボランティアを経験すると社会経験が豊富になり、任された仕事に意義を見出しやすくなるので、有意義な仕事時間を過ごせることが期待できますよ。
アピールポイント別! ボランティア経験を伝える自己PRの例文10選

就活生
ボランティア経験の自己PRの伝え方は理解できましたが、いざ作成しようとするとなかなかイメージが湧いてきません……。

キャリアアドバイザー
そのようなときは、例文を参考にするのがおすすめですよ。
ここからは、ボランティア経験を伝える自己PRの例文について、アピールポイント別に10個紹介します。例文を参考にしながら、全体の流れをつかむようにしましょう。
例文①協調性
私の強みは、協調性です。
私は昨年の震災ボランティアに参加しました。隣県の被害が大きく、持ちつ持たれつの精神で行動に移しました。私はおもに瓦礫の撤去や泥出しを担当していました。
作業中は被災者の方にも積極的に声をかけていましたが、あるとき「余所者は邪魔だよ」と年配の方に怒られてしまいました。休憩中に謝りにいくと「被災者扱いされるのにうんざりした」とのことでした。それからは過度な干渉はやめて、フラットな目線で対応するようにしました。最終的には多くの現地の方と仲良くなり、復旧作業に貢献できました。
協調性を持って相手の考えをくみ取り、即座に対応する力は、御社でも役立つと考えております。

キャリアアドバイザー
ボランティア中の失敗を糧に、その後の対応までしっかりとおこなったことがわかる内容ですね。人とのかかわりのなかで良好な関係を築く力は、社会でも重宝されますよ。
自己PRで協調性をアピールする際のポイントや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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例文②主体性
私は強みは、主体性です。
私は昨年から、老人ホームのボランティアを継続しております。ボランティアを始めたのは、私の祖父が認知症になり、自分の身近にある問題だと実感したことがきっかけです。ボランティア中は、おもに介護職の補助業務を担当しました。
最初は指示を仰ぎ、完璧にこなせればそれで良いという考えでした。しかしあるとき、入居者の方から「生活がつまらない」と聞きました。そこで私は、入居者の趣味に合わせた話のネタを仕入れたり、ときには自宅のレコードやプロジェクターを持っていき、音楽・映画鑑賞会を企画したりしました。その成果もあり、多くの入居者の方から「新鮮な気持ちを思い出した」というお言葉をいただきました。
指示を待つだけではなく、相手のニーズに沿った行動を起こしていくことは、御社でも役立つと考えております。

キャリアアドバイザー
問題を解決するために自分で創意工夫をした経験について、しっかりとアピールできていますね。顧客のニーズを読み取る能力は、企業からも評価されやすいですよ。
自己PRで主体性をアピールする際のポイントについては以下の記事で詳しく解説しています。
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例文③チャレンジ精神
私の強みは、チャレンジ精神です。
大学3年生の頃、カンボジアに学校を建てる経験をしました。ボランティアで現地に行き、生まれた場所が原因で教育が受けられないことに憤りを感じたためです。
ただ、学校の建築には300万円程度の資金が必要なことがわかりました。そこからNGO団体に所属して、自分でフリーランスとして収益を得るスキルを磨きました。結果、2年間で200万円程度の利益を出すことに成功して、全額を団体に寄付できました。チャレンジ精神により、自分の限界を超えることができました。
御社でも自分の限界を決めず、高い成績を残したいと考えております。

キャリアアドバイザー
実際の体験から目標を見つけて、しっかりと達成する能力の高さをアピールできていますね。入社後も、積極的な行動で実績を残していくことに期待できます。
自己PRでチャレンジ精神をアピールする際のポイントや例文については、こちらの記事を参考にしてください。
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例文④計画性
私の強みは、計画性です。
大学3年生のときに、母子生活支援施設と老人ホームの両方のボランティアを経験しました。時間があるうちに、高齢化問題と母子家庭の現状をこの目で確認したいと思ったためです。どちらの施設でも、業務のほかにオリジナルのレクリエーションを担当させてもらえることになりました。
しかし、複数のボランティアを同時期にこなすには、徹底したスケジュール管理が必要でした。そこで私は、業務の重要度と優先度を把握して段取りをおこないました。結果的に期日より早くレクリエーションの案がまとまり、どちらのレクリエーションも好評をいただきました。
仕事の優先度と重要度を見極め、効率的に業務を進める力は、御社で大いに活かせると考えております。

キャリアアドバイザー
自分のキャパシティを把握して適切に対応した点が、しっかりとアピールできていますね。納期を守りつつ、質を担保できる人材は社会でも重宝されますよ。
自己PRで計画性をアピールする際のポイントや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。
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例文⑤問題解決能力
私の強みは、問題解決能力です。
昨年の秋頃、友人の地元を助けたいという思いから、台風の影響を受けた地域の災害ボランティアに参加し、炊き出しを担当しました。
その際、途中で材料が足りないことに気が付きました。そこで私は、今の材料で代用できるレシピを考え、代表の方へ提案しました。結果的に満足してもらい、現地の方からも「おいしかった」という感想をいただきました。
このようなイレギュラーな事態への柔軟な対応は、御社の接客業務でも役立つと考えております。

キャリアアドバイザー
イレギュラーな課題にも即座に対応した点が、端的に伝えられていますね。社会に出れば不測の事態が起こることも多いため、代案を提示できる人は周囲からの信頼を得られますよ。
就活で活かせる問題解決能力を鍛える方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!自己PRでボランティア経験を話す際の注意点
エピソードの登場人物が多すぎないか確認しよう
応募書類の添削や面接練習をしていると、ボランティア経験者に共通する「誰かの役に立ちたい」といった温かい思いは大体伝わってくるものです。一方で、具体的にどのような場面で、何をしたのかは伝わってこないケースもあります。
その理由の一つに、登場人物が多すぎることがよく挙げられます。ボランティア活動の背景には多くの人や組織、団体がチームでおこなっていることがほとんどです。たとえば、災害のボランティアを説明するときに、①友人、②ほかのボランティアスタッフ、③医療従事者、④役場の人、⑤地域の人、⑥被災者などかかわったすべての人を文章に盛り込んでしまうと、読み手が混乱し、何を伝えたいのかが曖昧になってしまいます。
自己PRのエピソードは盛り込みすぎないのがコツ
例文のように、最初の結論部分を説明する場面にフォーカスを当てて自己PRを組み立てるようにすると良いでしょう。あれもこれも盛り込みすぎると、状況把握がしづらく印象が弱くなってしまいます。読み手が場面を鮮明にイメージでき、かつわかりやすい表現ができると良いですね。
例文⑥企画力
私の強みは、企画力です。
大学3年生のときに、少年非行防止運動のイベントを企画・実行しました。少年非行の増加に歯止めをかけるきっかけを作りたいと思ったためです。
ただ、お堅い内容ではイベントに人が集まらず、非行防止の内容を広めるには、子どもから大人まで楽しめる内容を考える必要がありました。そこで私は、企画担当として保護司さんやほかのサークルを交えて、イベントの内容を練りました。大人から子どもまでわかるように絵本を作成して、ステージでは非行防止を題材にしたコントをおこないました。その成果もあり、当日は満席で立ち見のお客さんが出るほどの盛況ぶりでした。
相手に退屈させず、わかりやすく訴求する能力は、御社の営業職でも役立つと考えております。

キャリアアドバイザー
伝えることの難しさを理解したうえで、趣向を凝らしたことがわかる内容となっていますね。自社の商品や施策をわかりやすく訴求する能力は、どの職種でも重宝されますよ。
例文⑦継続力
私の強みは、継続力です。
私は中学生の頃から、児童ボランティア団体に所属していました。若いうちから後進の育成に力を入れたいと考えていたためです。
私は学習ボランティアで、Cさんという子によく勉強を教えていました。しかし、Cさんは6年生になると、算数の勉強についていけなくなりました。算数は継続が必要な教科です。そこで私は、Cさんがつまずいた部分を見つけるため、一緒に5年生の内容から遡ったり、ヒアリングをおこなったりしました。その成果もあり、Cさんの算数の点数は著しく向上しました。継続してボランティアに通ったことと、根気強く教えることが実を結んだ結果だと考えております。
根気強さを活かして、御社の営業職でも継続的な業績アップに貢献していきます。

キャリアアドバイザー
自分と子どもの成長を通じて、継続の大切さを体験したことが伝わる内容ですね。根気強さが伝わり、長期的に定着してくれそうな人材だと期待が持てます。
自己PRで継続力をアピールする際のポイントや例文については、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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継続力をアピールする際は、具体例と仕事での再現性を意識すると高評価が得られます。 この記事では企業が求める継続力やアピール時のポイント、例文などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、自分の強みを効果的にアピールしましょう!
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例文⑧視野の広さ
私の強みは、視野の広さです。
私は2年間、児童館のボランティアへ定期的に参加していました。私自身、親の帰りが遅く、児童館で過ごした時間が長かったためです。
ある日、いつも友達と遊んでいるAくんが、本を黙々と読むようになりました。職員さんは勉強熱心になったと喜んでおり、元気な印象も受けました。ただ、Aくんといつもいた子どもたちの様子がおかしいと感じたときがありました。子どもに話を聞いてみたところ、同じゲームを買えないから仲間外れにしたそうです。そこで私は、児童館内で「消しゴム飛ばし」ブームを起こしました。消しゴムならA君も参加でき、レアなものも安価で手に入ります。結果的に、A君はもとのグループの子たちと仲直りすることができました。
こうした異変に気づく能力はミスを未然に防ぐことができ、御社の事務職でも活かせると考えております。

キャリアアドバイザー
些細な変化に気付き、未然にトラブルを防げることが伝わる内容ですね。金融系などのミスが許されない業種では、特に重宝される傾向がありますよ。
例文⑨責任感の強さ
私の強みは、責任感の強さです。
昨年の夏、開発途上国へのボランティアに参加しました。衣食住の状況について、自分の目でしっかりと見ておく必要性を感じたためです。
ある日、現地の子どもが怪我をしました。裸足のため、ガラスから出血したようです。そこから、半数の子どもが靴が買えないことや不衛生な環境が、子どもの死亡率の高さにつながっていることを知りました。
そこで私は、日本に帰ってきてから、私は物品寄付のために靴を集める活動を始めました。知人にもらったり、ときにはクラウドファンディングで資金を調達したりしました。その結果、最終的に200足近い子ども用の靴を集めて、現地へ送ることに成功しました。
この責任感の強さがあれば、クライアントと自社の利益のために、どんな仕事も完遂させられると確信しております。

キャリアアドバイザー
普通の人が行動に移せないことをやってのける使命感の強さと、バイタリティの高さが伝わる内容ですね。責任感の強い人は、周囲からの信頼も得やすくなります。
自己PRで責任感をアピールする際のポイントや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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責任感の自己PRは、責任感の具体的内容、根拠、企業に与えるメリットを伝えることで高評価を獲得できます。 この記事では、自己PRで責任感をアピールする際のポイント、PR例文などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画もあるのでぜひ参考にしてください!
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例文⑩進捗管理力
私の強みは、進捗管理力です。
大学時代には、児童自立支援施設でレクリエーションを計画しました。施設外で遊べない子どもたちの気分転換になれば良いと考えたためです。
レクリエーション当日までは、2カ月間という長丁場でした。長期間の準備は緊張感を削ぎやすいため、私は当日から逆算したスケジュール表をメンバーに共有して、効率的に準備を進めるようにしました。具体的には、メンバーの時間割から調整して、放課後や空きコマを使いつつ、前倒し過ぎないようにスケジュールを組みました。その成果もあり、前日にぴったり準備は完了し、子どもたちが喜ぶレクリエーションを提供できました。
このような逆算してスケジュールを立てる力は、御社のディレクター職でも役立つと考えております。

キャリアアドバイザー
スケジュールを逆算したうえでうまく調整した点が、アピールできていますね。将来のチームリーダー候補として、期待が持てます。
活動内容別! ボランティア経験を伝える自己PRの例文5選
ボランティア経験の自己PRを考えるにあたって、活動内容別の例文を参考にしたい人もいるかと思います。
ここからは、ボランティア経験を伝える自己PRの例文について、活動内容別に5個紹介するので、順にチェックしていきましょう。
例文①清掃活動
私の強みは、自ら課題を見つけて解決に導く力です。
私は大学1年生から、地域の清掃ボランティア活動に参加していました。地域の環境美化に関心があったことに加え、「地域に貢献したい」という思いが強かったからです。
活動を続けるなかで、参加者の数が徐々に減っていることに気付きました。特に夏場の活動は、日中の暑さから敬遠されがちで、継続的な活動が難しい状況でした。そこで私は、活動の目的や意義を再確認できるよう、地域住民の声や清掃前後の写真、感謝のメッセージなどをSNSで発信する試みをしました。また、活動後に交流会を設けることで、仲間とのつながりや達成感を高める工夫もおこないました。その成果もあり、清掃活動への参加者は徐々に回復し、以前よりも活発に意見交換や企画提案がされるようになりました。
この経験を活かし、御社においても自ら課題を見つけ周囲と連携を図りながら、業績に貢献していきたいと思います。

キャリアアドバイザー
課題に対する自分が取った行動や工夫について、具体的に説明できていますね。自ら課題を見つけて解決に導ける人材は、どの企業でも重宝されますよ。
例文②子どもたちの学習支援
私の強みは、相手の立場に立って考える力です。
私は大学2年生から、子どもたちの学習支援をおこなうボランティア活動に参加しております。この活動を始めたきっかけは、家庭の事情によって十分な学習環境を得られない子どもたちがいることを知り、自分の経験や知識を少しでも役立てたいと思ったからです。
私は週に1回、近隣の児童館で小学生の学習サポートをおこなっていましたが、ある児童が学習への強い苦手意識から授業に集中できず、やる気を失ってしまっている様子が見られました。このままでは良くないと感じ、私はその児童と積極的に対話を重ね、「できた」という実感を持たせるために、1回の学習目標を小さなステップに分け、達成するごとに言葉でしっかりと褒めるようにしました。その成果もあり、次第に「わかるのが楽しい」と前向きな姿勢を見せるようになり、自発的に学習に取り組むことも多くなりました。
仕事においても常に相手の立場に立って考えながら、最善の策を模索していきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
児童の気持ちに寄り添って解決を図っている姿勢が、とても良いですね。相手の立場に立って考えることは、良好な人間関係を築くうえでも非常に大切です。
自己PRで相手の立場に立って考える力をアピールする際のポイントや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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例文③外国人の学習支援
私の強みは、相手に合わせて柔軟なコミュニケーションができることです。
大学時代は、外国人への日本語学習支援ボランティアに参加していました。このボランティアを始めたきっかけは、大学の講義で国際協力や多文化共生について学ぶなかで、日本に住む外国人のなかには、言語や文化の壁から生活や学習に困難を感じている人が多いと知ったからです。「自分の語学力や文化的知識を活かして、少しでも力になりたい」と思い、地域の日本語教室で週2回の学習サポートを始めることにしました。
始めたばかりの頃は、母語に頼れない外国人学習者との意思疎通に苦労しました。特に私が活動していた日本語教室は特定の国籍に偏らず、さまざまな文化的背景を持つ方々が参加していたため、一つの説明方法では通じないことも多々ありました。そこで私は、難しい言葉を避けるだけでなく、ジェスチャーや絵、翻訳アプリ、そして相手の出身文化に合わせたたとえ話などを活用するなどして、伝え方を工夫しました。
また、学習者がわからないまま進まないよう、こまめな確認とフィードバックを意識し、安心して学べる雰囲気づくりにも努めました。その結果、学習者の理解度も上がり、「あなたと話すと安心する」と言ってもらえるようになりました。
この経験を活かし、周囲と信頼関係を築ける人材として、御社に貢献したいと考えております。

キャリアアドバイザー
動機や自分が取った行動についてしっかりと述べており、全体を通して説得力がありますね。コミュニケーション能力は業種や職種を問わず、評価されやすいですよ。
長所でコミュニケーション能力を取り上げる際のコツや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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例文④お年寄りの生活支援
私の強みは、相手の気持ちに寄り添いながら行動できる共感力です。
私は大学時代に、お年寄りの生活支援のボランティア活動に取り組んでいました。この活動を始めたのは、高齢化社会という言葉を身近に感じる機会が増えるなかで、地域のお年寄りにとって安心できる存在になりたいと思ったことがきっかけです。私はおもに、地域の高齢者宅を訪問し、買い物の付き添いや話し相手、家事のサポートなどをおこなっていました。
活動のなかで特に印象に残っているのは、ある一人暮らしのお年寄りが、初対面の私に対して強い警戒心を抱いていたことです。会話もままならず、支援を受け入れてもらうのが難しい状況でした。そこで私は、まずは無理に支援を進めるのではなく、短い雑談から信頼関係を築くことに注力しました。相手の趣味や過去の経験に関心を持って質問し、何度も訪問を重ねるうちに、少しずつ心を開いてくださるようになりました。
この経験から、相手を理解し共感する姿勢が、信頼関係を構築するために重要であると学びました。この経験は、御社の訪問販売でも活かせると考えております。

キャリアアドバイザー
ボランティア経験を通じて学んだ点について、具体的に述べている点が良いですね。「訪問販売で具体的にどう活かしていくのか」という点まで言及すれば、さらに完成度が高まりますよ。
例文⑤障がいのある人の活動支援
私の強みは、相手に合わせて柔軟に対応できることです。
私は大学時代に、障がいのある方々の活動支援のボランティアに参加していました。この活動を始めたきっかけは、高校時代に軽度の知的障がいを持つクラスメイトがいたことです。その友人と過ごすなかで、障がいがあることで誤解されたり、コミュニケーションで苦労したりする場面をたびたび目にしてきました。そのようなこともあり、大学進学後に何か自分にできることはないかと思い、地域の福祉施設でのボランティアに参加することを決めました。
私はおもに、軽作業やレクリエーションの補助、日常生活の支援を担当していましたが、最初はコミュニケーションに苦労しました。たとえば、言葉での意思疎通が難しい利用者の方に対して、何を求められているのかがわからず、お互いに戸惑うこともありました。そこで私は、相手の表情や動き、反応を注意深く観察し、言葉以外のサインにも敏感になるよう努めました。
また、支援員の方に積極的に質問をし、利用者一人ひとりの特性や得意・不得意を把握することで、状況に応じた接し方ができるよう工夫しました。その成果もあり、徐々に利用者の方が笑顔を見せてくれるようになり、「作業にも自主的に取り組むようになった」と職員の方から評価をいただきました。
この経験を活かし、多様な考え方や個性があるなかでも柔軟な対応ができる人材として、御社に貢献したいと考えております。

キャリアアドバイザー
動機や行動の過程についてしっかりと述べられており、人柄がとても伝わりやすくなっています。これらの点にフォーカスすることで、ほかの学生との差別化にもつながりますよ。
自己PRで柔軟性をアピールする際のコツや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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自己PRでボランティア経験がより魅力的に伝わる3つの基準
ボランティア経験は効果的なアピールになりやすいですが、自らのスタンスやボランティアの特徴によっては、あまり評価につながらないケースもあります。
そこでここからは、自己PRでボランティア経験がより魅力的に伝わる3つの基準について解説します。ボランティア経験を選ぶ際は、この基準に合ったものを選定するようにしましょう。
①主体的に行動していたか
一つ目の基準は、主体的に行動していたかどうかです。
「友達から誘われて参加していた」という理由が中心になってしまうと、受動的な印象が強くなり、高い評価を得られない可能性があります。また、受動的な姿勢では行動プロセスが説明しにくかったり、説得力のあるアピールをしにくかったりすることもあります。

キャリアアドバイザー
ただし、きっかけは友人から誘いであっても、参加するうちに活動にのめり込んでいった人もいるかと思います。その場合は心境の変化も含めて、学んだことを積極的にアピールしてみましょう。
②サークル活動など周囲と協力しておこなったボランティアか
二つ目の基準は、周囲と協力しておこなったボランティアかどうかです。
就活においては、個人でおこなったボランティアよりも、サークル活動などの集団でおこなったボランティアのほうが有利になる傾向があります。というのも、企業では周囲と協力しながら仕事を進めることのほうが多いからです。企業によっては、個人の能力よりも協調性やチームワーク力のほうが重視されることもあります。
ボランティア先で集団をまとめた経験があったり、人間関係のトラブルを解決するために尽力した経験があったりすれば、協調性やリーダーシップなどをアピールできますよ。
- 海岸清掃
- 児童館でのレクリエーション
- 募金活動
- 災害ボランティア
③大学在学中におこなったボランティアか
三つ目目の基準は、大学在学中におこなったボランティアかどうかです。
自己PRにおいては、直近で最大のアピールができることを伝えるのがベターです。
大学生は4年も期間があれば、考え方や能力なども大きく成長します。採用担当者も今のあなたに近い情報から採用するかどうか判断したいと考えているため、アピールには大学在学中におこなったボランティア経験を選ぶようにしましょう。
大学受験前の経験では情報の鮮度が低い
大学受験前のボランティア経験では情報の鮮度が低いため、あまりおすすめできません。
たとえば「協調性」をアピールするために、高校時代の老人ホームのボランティア経験を語ったとして、高校時代の単発のボランティアだったため、記憶が薄く、質問にうまく答えられないかもしれません。
企業の求める人物像に合わせて、自分の長所を決めるのは良い戦略です。しかし、古い経験は記憶があいまいであったり、今と考え方や能力が変わっていたりする可能性が高いため、なるべく鮮度が高く記憶が濃い経験を採用したほうが得策と言えます。
キャリアアドバイザーが読み解く!どうしても見つからない場合は高校時代のエピソードでもOK
「内容の濃さや具体性」が重要
高校までは何かに打ち込んでおりアピールできるエピソードはあるものの、大学ではあまり話す内容がないという人は多いのではないでしょうか。
話すエピソードにおいて大切なのは「あなたの人柄や行動が具体的に伝わること」です。もちろん大学時代のエピソードがあるに越したことはありませんが、高校のエピソードのほうが内容が濃く、詳細に語れるならば、過去のエピソードを活用してもかまいません。「大学の話だけしか話してはダメなのでは」と狭い視野で考えずに、自分を存分にアピールできるのはどれかという視点でエピソードを選んでくださいね。
ボランティアの自己PRが特に評価される業界や企業

ボランティア経験の自己PRは、どの業界や企業でも効果的なアピールとなりますが、特に優遇される業界や企業があります。
そこでここからは、ボランティアの自己PRが特に評価される業界や企業を3つ紹介します。これらの業界や企業に応募する際は、積極的にボランティア経験をアピールしてみましょう。
①福祉業界
福祉業界では、ボランティア経験が優遇される場合があります。ボランティアを通じて培ってきた経験と、志望業界・職種に一貫性が生まれやすいからです。
たとえば、学生時代に児童自立支援施設でのボランティア経験があれば、「学校生活にうまく適応できない子どもや、非行などの行動に問題がある子どもの扱いに慣れている」というように一定のスキルがあるとみなされ、施設の就活で有利になる傾向があります。
また、ボランティア経験と志望業界・職種との間で一貫性があれば、志望動機の説得力が増し、その職種を目指して研鑽を積んできたことの証明にもなるため、選考で有利に働くことが多いのです。
福祉業界については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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②総合商社
総合商社でも、ボランティア経験が優遇される傾向があります。総合商社は、発展途上国支援にかかわっているケースが多いからです。
総合商社は現地での雇用を生み出すことで、発展途上国の経済発展に間接的に貢献しています。このような現地の生活水準の向上から、継続的な社会貢献をおこなうことに力を入れている企業もあります。
特に発展途上国でのボランティア経験がある場合には、ボランティアの動機と志望動機との間にも一貫性が生まれやすいため、積極的にアピールしていきましょう。

キャリアアドバイザー
また、総合商社は事業のまとめ役として、さまざまな関係者とビジネスを生み出す必要があるため、積極的に行動できるイメージのあるボランティア経験者は高評価につながりやすいですよ。
総合商社については、以下の記事でより詳しく解説しています。
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③グローバルメーカー
ボランティア経験が優遇される企業としては、グローバルメーカーも挙げられます。日本のものづくりは世界的にも評価されており、製品開発を通じて途上国の生活水準向上に貢献するという就活の軸に、ボランティア経験を活かせるからです。
また、発展途上国でのボランティア経験で応募先企業の商品が使われていたことなど、志望動機にオリジナルの体験を入れやすい点もプラス材料と言えます。

キャリアアドバイザー
ボランティア経験を通じてアピールできる問題解決能力は、メーカーの商品開発職や営業職、広報職など、幅広い職種で重宝されますよ。
キャリアアドバイザーが読み解く!ボランティア経験が有利に働く企業の特徴
SDGsに積極的に取り組む企業は社会活動に関心が高い学生を求めている
これまで紹介した業界以外にも、SDGsに積極的に取り組んでいる企業は、ボランティア経験が優遇される可能性が高いでしょう。SDGsとは、社会全体が協力して貧困や教育、自然環境などの課題を解決するための国際社会共通の目標を指します。自社の事業や専門性を通して社会問題の解決や支援に取り組む企業は、社会活動に関心が高い学生を好む傾向にあるため、ボランティア経験が優遇されるのです。
志望企業がSDGsのどの分野に取り組んでいるか確認しよう
SDGsと聞くと、地球規模で何かとても大きな取り組みをしていて、自分には関係のないように思う人もいるかもしれません。しかし、SDGsにはまちづくり、ジェンダー、海の豊かさ、陸の豊かさなど私たちの生活と密接にかかわっています。経験したボランティアが、SDGsのどの分野に貢献しているのかを考えると、企業が力を入れている事業や取り組みとのつながりも明確になりますよ。
またSDGsに取り組んでいる企業以外でも、ボランティア活動をアピールすることで「他人任せにせず自分事として問題をとらえることのできる学生」として企業から評価されるケースもあります。これは、多くの企業が求める主体性や課題解決能力を示すことにつながるため、積極的にアピールしていきましょう。
要注意! 自己PRでボランティア経験を伝える際の2つの注意点

キャリアアドバイザー
ボランティア経験を活かせる自己PRは作成できましたか?

就活生
それがまだでして。企業でも社会貢献の精神で頑張りたいことを伝えたいとは思っているのですが……。

キャリアアドバイザー
なるほど。確かに社会貢献の精神は大切ですが、ボランティアとビジネスは違うことを念頭に置いておく必要がありますよ。
ボランティア経験は自己PRに適したテーマの一つと言えますが、伝え方によってはあまり効果的なアピールにならない可能性があります。
最後に、自己PRでボランティア経験を伝える際の注意点を2つ紹介するので、しっかりと把握しておきましょう。
①ボランティアの自慢話で終わらない
自己PRでボランティア活動を伝える際は、自慢話で終わらないようにしましょう。なぜなら、採用担当者はボランティア経験の内容自体をあまり重視していないことが多いからです。
事実、リクルートが運営する就職みらい研究所の「就職白書2024」によると、企業が採用にあたり重視する項目としては人柄や熱意が圧倒的に多く、ボランティア経験を重視している企業は全体のわずか9.6%という結果となっています。
- 1位:人柄(93.9%)
- 2位:熱意(76.5%)
- 3位:今後の可能性(67.4%)
採用担当者が知りたいのは就活生の経験ではなく、経験をどのように仕事に活かせるかです。
「○○のボランティアで〜〜を経験した」とただ事実を述べるだけでは、単なる自慢話ととらえられてしまうでしょう。魅力的な自己PRにするには、ボランティアを始めた動機や企業で強みを活かせるポイントを重点的にアピールするようにしましょう。
②ボランティアとビジネスの違いを知っておく
自己PRでボランティア経験を伝えるのであれば、ボランティアとビジネスの違いについても理解しておく必要があります。
- ボランティア:報酬を求めることなく、社会貢献を目的として活動する
- ビジネス:収益を上げることを目的として活動する
企業が事業を継続していくためには、収益を上げる必要があります。そのため、ボランティアの社会貢献や奉仕の精神に焦点を当ててしまうと、企業から「ビジネスに適さないのでは?」と不安視される可能性があります。
魅力的な自己PRにするには、ボランティアの素晴らしさや経験よりも、「ボランティア経験を通じて得た学びを活かして、入社後にどのように貢献できるのか」という点をアピールするようにしましょう。
「ボランティア団体に勤めないの?」と言われたときの対策を
自己PRでボランティア経験を取り上げると、「ボランティア団体に勤めないの?」といった質問をされることがあるため、事前に回答を用意しておきましょう。
こういった質問には、「企業は利益を求める団体であり、社会貢献だけが目的ではないこと」を伝えたいという意図があります。回答例としては、以下のようなものが挙げられます。
- ビジネスと社会貢献を両立している御社に魅力を感じた
- ボランティアは継続的におこなわなければ意味がなく、今後はビジネスとして継続的に社会へ貢献したい

キャリアアドバイザー
ただ、最近は「社会貢献」を企業理念に掲げる企業も多く、ボランティア活動を推進している企業は増加傾向にあります。
面接の受け答えで評価を上げるコツについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!ボランティア活動をアピールする際の注意点
営業職はホスピタリティだけ強調するのはNG!
ボランティア活動は、一般的にホスピタリティ精神や貢献意欲をアピールするものだと企業からとらえられがちです。たとえば、「社会課題解決のために行動した」「困っている人を助けたいという思いで活動した」といった内容ですね。
しかし、職種によってはボランティア活動の経験がマイナスな印象につながってしまうこともあります。たとえば、営業職を志望する場合、ホスピタリティだけを強調すると、「数字を追えなさそう」と入社後のミスマッチや早期離職を懸念され、不合格になってしまうケースがあります。
定量的な成果とともに「結果を出す能力」もあわせて示そう
そのため、「定量的な成果」を盛り込むことが非常に重要です。たとえば、「ボランティア活動でリーダーを務めた。参加者集めに課題があったため、SNSや地域の掲示板を活用し、参加者を2倍に増やした」といった具体的なエピソードであれば、組織への貢献意欲とともに成果を出す能力もアピールできます。
このように、ホスピタリティだけでなく、結果を出す能力も示すことが大切なのです。
ボランティア経験の自己PRは人柄と能力を明確に伝えて選考突破を目指そう
ボランティア活動はどの業種や職種でも評価されやすく、自己PRに適したテーマの一つと言えます。ただし、自己PRでボランティア経験を取り上げる学生は少なくないため、「問題解決のために起こした行動のプロセス」にフォーカスして、人柄と能力をしっかりとアピールすることが重要です。
今回解説した内容を参考にしながら、あなたの人柄と能力が明確に伝わるボランティア経験の自己PRを考えて、選考突破を目指してくださいね。
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誰もができることではないからこそ、貴重な時間を使って誰かのために無償で行動することに対して、敬意を払ってくれる人もいますよ。