目次
- 笑顔を長所で伝えるときは一工夫加える必要がある!
- 企業が長所を質問する目的を押さえよう
- 人柄を知るため
- スキルや適性を確認するため
- 笑顔は長所としてのアピールが難しい?
- 笑顔単体だと行動に結びつけにくい
- 笑顔のメリットを具体的にイメージしよう
- 対人関係を円滑に築くことができる
- 周囲にポジティブな影響を与える
- 「長所は笑顔」が評価されやすい企業の特徴
- 顧客とのコミュニケーションが業務の中心となる企業の場合
- 社内調整が多い企業の場合
- 出社勤務がメインの企業の場合
- 「長所は笑顔」の言い換え表現
- 明るい
- 親しみやすい
- ポジティブ
- 「長所は笑顔」が与えるマイナスな印象
- 他にアピールすることがない
- 自己分析が浅い
- 具体性に欠ける
- 笑顔が長所であると伝えるための4つのステップを押さえよう
- ①笑顔が長所であると伝える
- ②なぜ長所のアピールに笑顔を選んだのかを伝える
- ③笑顔にまつわるエピソードを述べる
- ④入社後に笑顔をどう活かすか伝える
- 長所は笑顔と伝えるときの4つのコツ! 例文付き
- ①笑顔で人を動かした具体例を話そう
- ➁短所もセットで答えられるよう準備しよう
- ③周囲から笑顔を評価された話を伝えよう
- ④仕事での再現性を伝えよう
- 笑顔を長所としてアピールしたい学生からよくある質問に回答!
- 具体的なメリットを考えて長所は笑顔と伝えよう
笑顔を長所で伝えるときは一工夫加える必要がある!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「長所を聞かれた時に、笑顔をアピールしてもいいのかな」
「笑顔を長所にする場合、効果的に伝えるにはどうすればいいんだろう」
といった質問を受けることがよくあります。エントリーシート(ES)や面接で長所を質問された時、笑顔と答えて良いのか迷う人も多いでしょう。
結論からいえば「長所は笑顔です」という回答は不十分なので、もう一工夫加える必要があります。
笑顔を長所として伝える場合には工夫を施す必要があります。この記事では企業が長所を質問する目的を踏まえながら、さらにどのように工夫すればいいのかを例文を交えて紹介します。「長所は笑顔」が評価につながりやすいポイントや、マイナスの印象を与えるケースなども解説するので、一緒に確認していきましょう。
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企業が長所を質問する目的を押さえよう
自分の長所として笑顔と回答する前に、なぜ企業が長所は何かとたずねてくるのか、質問の目的を押さえておきましょう。ESや面接での質問には必ず目的や意図があります。目的や意図を押さえることで効果的な回答を準備できるようになりますよ。
それぞれの目的を紹介していくので、長所についての質問の目的をしっかり理解してください。
人柄を知るため
面接官は自社にマッチする人材かどうかを見極める前に、就活生の人柄や人となり、個性、性格を引き出す質問を、色んなパターンで投げかけてきます。長所は何ですかという質問も、人柄を知るためといえます。
人柄や人となりを知ってもらうためには、長所に関するエピソードを伝えるとイメージを持ってもらいやすくなります。そのため、長所に笑顔を選ぶ場合には、笑顔にまつわるエピソードを加えると理解を深めてもらいやすいです。
- 部活中にどんなに練習がきつくても笑顔でプレイすることを心掛けた
- 留学生と接するとき言葉の壁があったが、笑顔で接することでコミュニケーションが円滑になった
- カフェの常連のお客さんから「あなたの笑顔を見たくて通っている」と褒めてもらえた
スキルや適性を確認するため
就活生のアピールしてきた長所の話から、それぞれが持つスキルや知識が自社に活かせるのかどうか、適性を判断しています。
たとえば、海外とのコミュニケーションが多い仕事では、長所に英語力をアピールすると自社に活かせると判断し、他の学生との差別化ができるでしょう。
- 海外とのコミュニケーションが多い仕事→長所に英語力をアピール
- 接客がメインの販売職→長所に販売のアルバイト経験から培った会話力をアピール
- 数値分析や細かい作業がメインの業務→長所に地道な作業に対する継続力をアピール
企業の求めるスキルや知識と、自分の長所が合致している場合には強力なアピール材料になります。
つまり、どんなに笑顔を長所としてアピールしても、そのスキルや特徴が企業が求める人物像とずれていれば、適正がないと判断されてしまいます。質問の意図を正しく理解して回答準備をしていきましょう。
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笑顔は長所としてのアピールが難しい?
良い時も悪い時も、いつも笑顔で接することができる人はとても魅力的に映ります。しかし長所を質問された時に「笑顔です」と回答するだけでは十分にアピールすることは難しいです。
ここではなぜ「長所は笑顔」だけではアピールしにくいのか理由を紹介しますね。
笑顔単体だと行動に結びつけにくい
笑顔というのはあくまで見た目の印象を指す言葉であり、学生の人柄や性格を表す言葉ではありません。
たとえば「長所は協調性です」と伝えると、面接官は「周囲の人と上手にコミュニケーションを取れる」と具体的な行動のイメージを持つことができますよね。しかし、「長所は笑顔です」と見た目の印象をアピールしただけでは、具体的な行動をイメージすることは難しいでしょう。
どうしても笑顔を長所として伝えたい場合は、笑顔を心がけたことでどのようなことが実現できたのか、何が変わったのかなどプラスアルファの要素を伝える必要があります。
キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる
前提として、笑顔が多いこと、それ自体はとても良いことです。周りの人を明るい気持ちにさせたり、親しみも感じられます。では就職活動において、なぜ「長所は笑顔です」だけでは長所として成立しないのか、それは選考の目的にあります。
採用選考は、会社に入社後、仕事で活躍できるかを見極める必要があります。友人など周りの人にこれまで「笑顔がいいね」「いつも笑っているね」と言われてきた人もいることでしょう。
ただし、友人づきあいでの「笑顔がいい」ことと仕事でのパフォーマンスにはあまり相関関係はありませんし、上述した通り笑顔だけでは仕事における具体的な行動がイメージできないでしょう。笑顔を長所として選ぶのなら、仕事においてその笑顔がどう関係するのかを伝えることが不可欠です。
詳しくはこれから解説していきますが、「つらいときにも笑顔で乗り越えた」「ゼミでの人間関係が円滑になりグループプロジェクトが成功」など、学生生活を送る中で笑顔でいることがどういう成果に結びついたか、そこまで伝えることが大切ですよ。
笑顔のメリットを具体的にイメージしよう
笑顔は見た目の特徴なので、それだけだと自己PRにはなりませんが、笑顔の持つメリットや特徴を具現化することで自己PRに含めることは可能です。
笑顔でいることのメリットとは何か、笑顔は仕事でどのように役立つのか、具体的にイメージを膨らませてみましょう。
対人関係を円滑に築くことができる
笑顔は、さまざまな人とのコミュニケーションを後押しするツールです。いつも笑顔でニコニコしている人と険しい顔をしている人とはどちらの人と話しやすいでしょうか。もちろん、いつも笑顔でニコニコしている人ですよね。
- 穏やかそう
- 優しそう
- 相談に乗ってくれそう
- 話しかけやすい
こういった印象を持ってもらえれば、対人関係をより円滑に築くことが可能になるでしょう。いつも笑顔でいることで好印象を持ってもらい、初対面の人とも円滑にコミュニケーションをとれるのはメリットといえます。
顧客からのイメージアップにつながる
対人関係を円滑に築くことについて、さらに掘り下げてみましょう。仕事中に笑顔を絶やさず、対人関係を良好に築いていければ、顧客からのイメージアップにつなげられるメリットがあります。
笑顔で接することで、相手からは好印象を持ってもらいやすくなります。取引をする際にいつも、爽やかで接しやすい笑顔を心掛ければ、会社のイメージアップにもつなげることが可能です。
仕事を円滑に進めるうえで、顧客から信頼を勝ち取ることは非常に重要なポイントです。顧客からの信頼を勝ち取ることはベテラン社員でも容易ではないですが、笑顔で接することで相手との距離がぐっと縮まり、信頼を得やすくなります。
社内で信頼を得て仕事が進めやすくなる
笑顔でいることは、対顧客とのコミュニケーションだけでなく、対社内の仕事上でも役立ちます。常に笑顔の人は、印象の良さ、話しかけやすさから社内で愛されるキャラクターになることが多いです。
同期だけでなく、日頃なかなか接点のない上司や他部署の人からも一目置いてもらえるのではないでしょうか。社内で信頼を得られると、自分がやりたい仕事を実現しやすくなるというメリットもありますよ。
キャリアアドバイザー
他部署の相手で、普段あまり会話を交わす機会がなかったとしても、笑顔で挨拶をするだけで「あの部署の〇〇さんは素敵だな」と印象付けることができますよ。
周囲にポジティブな影響を与える
就活生
私の長所は持ち前の笑顔とどんなことにもくじけない明るさです!
面接官
(周りの人も元気になりそうな笑顔だなぁ……)
自分の周りの人にポジティブな影響を与えられることも、笑顔のメリットといえます。
仕事でうまくいかなかったり、プライベートで嫌なことがあったりしたときに、笑顔で接してくれる人がいれば前向きな気持ちになれますよね。笑顔は周囲に明るく、ポジティブな影響を与えることができます。
反対に、ネガティブで無表情な人が近くにいると、場の雰囲気も暗くなってしまいがちです。辛いことがあっても、笑顔で乗り切ろうとする姿は、周りにプラスの影響を与えられると覚えておきましょう。
厳しい状況下でも人の背中を押す
笑顔が周囲に与えるポジティブな影響について、さらにイメージを膨らませてみましょう。たとえば、仕事で失敗が続いてしまったり、上司や顧客から叱られてしまったりしたとき、同僚からどのような接し方をされたいと感じるかを想像してみてください。
- 笑顔で励まされる
- 無表情でぶっきらぼうに話を聞かれる
恐らく、多くの人が笑顔で接してほしいと思うのではないでしょうか。自分自身はすぐに立ち直れなかったとしても、無表情・無感情で接されるよりも、笑顔で話を聞いてもらえたほうが、前に進もうと感じるはずです。
ムードメーカーとして場をあたためる
笑顔でいることは、その場全体の雰囲気を変えるムードメーカーの役割も担っています。
仕事は必ずしも一人でするものではなく、チームで取り組むことも多いでしょう。チームでの仕事は、個人での仕事同様に失敗をしたり、顧客や上司からお叱りをもらうなど、常にいいことばかりではではありません。
チームが暗い雰囲気の時こそ、笑顔で明るいメンバーがいれば、辛い局面の空気をあたため前向きになることができます。いわばチームのムードメーカー的存在として、場を和ませることに貢献できるのです。
このように、チームの雰囲気をポジティブにできることも笑顔のメリットといえます。
ムードメーカーを長所としてアピールしたいときは、こちらの記事もあわせて参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーコメント加藤 大智プロフィールをみる
笑顔が多い人はそれだけで魅力的ですよね。新入社員として会社に入社した場合、学生時代との違いに戸惑ったり、1人では何もできず周囲の人に助けを求める場面が多いことでしょう。そういったときに先輩社員や上司に質問をする際、「質問よろしいですか」と笑顔でにっこりされると、先輩や上司も教えてあげようという気になるものです。
また、新入社員時代は急に売上の数字をあげたり一人前として成果を出すことはできませんから、笑顔は大きな武器となります。たとえば営業職の場合、始めは先輩に同行して商談に同席しながら仕事を覚えていくでしょう。
商談の場で、第一印象で笑顔が素敵だったと覚えてもらうことはプラスですし、信頼関係構築にも寄与します。いずれ担当が変わるなどして先輩からその顧客を引き継いだときも、変わらず顧客からたくさん話を聞けたり個人としても会社としても良い関係を継続していくことができるでしょう。
このように、笑顔は仕事において人間関係を円滑にするためのひとつのアイテムになり得るのです。
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「長所は笑顔」が評価されやすい企業の特徴
一般的に「長所は笑顔です」の一言だけでは自己PRとして不十分ですが、笑顔そのものを評価してくれる企業もありますよ。
より円滑に業務を進めるために、笑顔が重要視される職場は複数あります。もちろん伝え方に工夫は必要ですが、どのような企業で笑顔が重要視されているのか確認してみましょう。
顧客とのコミュニケーションが業務の中心となる企業の場合
「長所は笑顔」が評価される仕事の一つに、顧客とのコミュニケーションが多い業務が挙げられます。一般的に笑顔で接することができる人の方が、顧客との対人・接客業務に向いています。笑顔が仕事で常に求められるため、笑顔そのものがアピールになります。
- 営業職
- アパレルの販売員
- 保育士、幼稚園の先生
- カフェなどの飲食店スタッフ
- ホテルスタッフ
- 結婚式場のスタッフ
これらの仕事を志望する場合、笑顔そのものを長所としてアピールすると評価につながります。
社内調整が多い企業の場合
企業によっては、複数の部署間でやり取りをしたり、上司や役員から決裁をもらうシーンが多くあります。
社内の決裁稟議など書類の手配や、業務を進める際の承認をもらうときに、日頃から関係者と良好な人間関係を構築する必要があります。根回しが重要な社風の企業で笑顔でいられれば、社内から信頼され、通常よりも早く決裁を得られるかもしれません。こういった企業ではとくに笑顔のアピールが有効かもしれませんね。
キャリアアドバイザー
笑顔でいれば絶対に稟議スピードがあがる、という意味ではありませんが、社内で複数名の調整をするときに「〇〇部の~さんは笑顔で印象がいい」とイメージ戦略で有利になることはあるかもしれませんよ。
出社勤務がメインの企業の場合
テレワークが推進されている一方で、出社勤務が必須な業界や職種では、笑顔が重要視される傾向にあるでしょう。テレワーク勤務では頻繁に同僚と顔をあわせる必要がありませんが、出社勤務が必要な業界・職種は、日々のコミュニケーションの中でとくに笑顔が大事になります。
- 飲食業界
- 小売業界
- 製造業界
- 土木業界
- ホテル業界
- 教育業界(特に保育園や幼稚園)
- 医療業界
一緒に働く同僚や上司、顧客と円滑なコミュニケーションを取るために笑顔は大切です。志望する業界がこれらに当てはまる人は、より笑顔を意識して選考に臨むと良いでしょう。
「長所は笑顔」の言い換え表現
- 明るい
- 親しみやすい
- ポジティブ
笑顔は見た目の特徴のため、そのままストレートに伝えると自己PRとしては弱いです。とはいえ、笑顔が重要視される業界・職種は多いため、笑顔を効果的にアピールするために、笑顔の言い換え表現を複数パターン覚えていきましょう。
「長所は笑顔です」は分かりやすい反面、やや具体性に欠ける印象があります。笑顔がプラスに働いたエピソードや、企業にとってメリットになることを考え、どのような表現で言い換えるか検討するのがおすすめです。
明るい
「長所は笑顔」の言い換え表現の1つ目は「明るい」です。笑顔でいることで、相手に明るい印象を持ってもらいやすくなります。さらに、いくつか言い換え表現を紹介します。
- 明るい
- はつらつとしている
- 活発である
- 元気がある
これらの表現を使って、「長所は笑顔」を言い換えてみましょう。また、笑顔のエピソードとセットでアピールすることも効果的です。以下の例文を参考にしてみましょう。
私の長所は明るいことです。辛いことがあってもいつも笑顔で接するので、周囲から明るいキャラクターだねと評価してもらっています。
このように言い換え表現と笑顔のエピソードを交えると具体性を高めることができます。
明るさを長所にアピールする場合はこちらを参考にしてくださいね。
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親しみやすい
「親しみやすい」も笑顔の言い換え表現として用いることができます。笑顔でいる人は、誰とでも分け隔てなくコミュニケーションが取れるイメージがあるはずです。このイメージから親しみやすいというキーワードにつなげると自然でしょう。
親しみやすさ以外にも、以下のような表現もあわせて使ってみてください。
- 話しかけやすい
- すぐにその場に溶け込める
- 初対面でもすぐに仲良くなれる
これらの言い換え表現とともに、笑顔で人や物事を動かした具体的なエピソードを説明できれば、面接官の印象に残りやすくなります。
長所はすぐにその場に溶け込めることです。周囲の人物にいつも笑顔で接することを心がけているせいか、初対面の人にも話しかけやすいと言ってもらえます。
上記の例文のように長所を表すエピソードとセットで伝えると効果的です。
ポジティブ
笑顔はポジティブという性格の特徴にも言い換えることができます。笑顔でいる人は、周囲からポジティブそう、前向きそうと評価されることが多いです。また笑顔からやる気が伝わり、エネルギッシュな人だと感じられることもあるでしょう。これらの表現に言い換えてアピールするのも1つです。
「長所は笑顔」をポジティブと言い換えた例文を紹介します。
私の長所はポジティブさです。周囲からはいつも笑顔で前向きだね、と声をかけてもらえます。私が笑顔でいることで、落ち込んでいる時でも周りのみんなは前向きになってくれます。
このように言い換え表現を用いることで、「長所は笑顔」で与えるあいまいさがなくなり、面接官の印象に残る具体的な回答になります。
「長所は笑顔」が与えるマイナスな印象
「長所は笑顔です」の持つイメージや笑顔でいることのメリット、言い換え表現を適切に押さえておけば自己PRに活用できます。しかし、場合によっては長所は笑顔と伝えることで、ややマイナスな印象を与える可能性はゼロではありません。
面接官にどういった印象を与える場合があるのか、長所は笑顔が悪い印象になってしまう3つの可能性を紹介します。
他にアピールすることがない
「長所は笑顔」と回答すると、面接官によっては「他にアピールすることがないのでは」と思う可能性があります。少しひねくれた見方かもしれませんが「笑顔は見ればわかるのに、わざわざアピールするということは他にPRがなかったのかな」と思う人もゼロではないということです。
多くの学生は、面接官にアピールしようと必死でさまざまな表現を探し、自己PRを作り込んできます。過去の経験を掘り下げたり、他己分析をおこなったりして自分の長所を見つけ出しているのです。
その中で表情を見れば伝わる「笑顔」をあえてアピールすると、面接官としては「他にアピールできることはなかったのか」と捉えられてしまう可能性もあります。
笑顔以外の長所を、もう一度考え直したい方は次の記事も参考にしてみてくださいね。
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自己分析が浅い
「長所が笑顔」という回答では、面接官は「しっかりと自己分析をしてきているのか」と準備不足を疑われるかもしれません。もちろん笑顔が魅力的な人は世の中に存在しますが、数ある自己PRのテーマ例の中でしっかりと準備せず、思いつきで回答しているのではないかと思う場合もあります。
自分なりに十分に自己分析をしたうえで「長所は笑顔」と回答しても、伝え方が悪ければ、面接官は必ずしも十分に準備したと受け取ってくれません。
このようなギャップをなくすためには、「長所は笑顔」から一歩踏み込んだ話が求められます。たとえば、笑顔によって人を動かしたり、成果につながったエピソードを盛り込むと良いでしょう。
具体性に欠ける
「長所が笑顔」だけでは抽象的であり、人柄などが見えず、マイナスの印象を与えてしまう可能性があります。笑顔はあくまで見た目の印象なので、「長所が笑顔」ではあなたの人柄を十分に知ることができません。
面接官が自己PRの質問で知りたいと考えているのは、あなたが得意なことや、どういった考えを持っているかという点です。人柄が分からず、面接官の印象に残らなければ、十分なアピールができず選考通過が難しくなってしまいます。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
企業は、仕事上でその長所を活かし成果をあげられる人材であるかどうかを見るために質問を用意し、選考をおこなっています。その前提に立つと、選考を通して「自分が仕事で成果を挙げられる」ということをアピールするのに「笑顔が長所」とだけPRするのは少しもったいないと思えませんか。
企業側の視点を持つことで、自分のさまざまな個性の中から何をどう伝えたら良いのか、伝え方も選ぶ要素自体も変わってきますよね。こういったことを踏まえると、ただ「笑顔が長所」と述べるだけでは上述のような印象を持たれてもおかしくないでしょう。採用メリットもわかりづらいのに加えて、自己分析が浅いという印象からは企業への熱意の低さも感じられてしまうかもしれません。
わざわざ長所として笑顔を挙げるからには、マイナス印象を払拭できるようなひと工夫も踏まえて長所のアピール法を練る必要があるでしょう。
笑顔が長所であると伝えるための4つのステップを押さえよう
長所は笑顔とアピールするときに、より魅力的に伝えるためのテクニックとして話し方の構成を覚えていきましょう。
繰り返しになりますが、笑顔は見た目の印象を表しているので、アピールが抽象的になったり、自己分析が浅いと感じられたりしないよう、話の構成時に気を配る必要があります。
①笑顔が長所であると伝える
笑顔を長所としてアピールするときは、まず結論から伝える構成にします。理由から話してしまうとポイントが伝わらず、面接官は「質問に対して回答してくれていない」「何を話したいかわからない」と受け取ります。これでは本末転倒です。
まずは面接官に問われた「長所は何ですか」の質問に対し、「私の長所は笑顔です」と結論から伝えるようにしましょう。その後に具体的なエピソードなどを交えたアピールに進んでください。
②なぜ長所のアピールに笑顔を選んだのかを伝える
結論を伝えた後は、具体的な理由を伝えましょう。「長所は笑顔」だけでは抽象的であり、面接官の印象に残る回答にはなり得ません。なぜ「長所は笑顔」なのかを理由を添えることでアピールにつながります。
就活生
クラスメートや部活、アルバイト先などで常に笑顔で接することを心がけ、周囲から『笑顔の絶えない〇〇さんいるとその場が明るくなる』と褒められたことがきっかけです!
上の例のように、笑顔の大切さに気付いたきっかけや、周囲からの評価などを盛り込めると効果的です。さらに、長所である笑顔から、どのような効果や成果につながったのかまで伝えることで説得力のある内容になります。
成果の伝え方は、ステップ③の「笑顔にまつわるエピソードを述べる」の構成で確認していきましょう。
③笑顔にまつわるエピソードを述べる
理由を伝えた後に意識したいのが、具体的なエピソードを伝えることです。具体的なエピソードで話を膨らませながら笑顔でもたらした効果、成果を伝えることで面接官の納得度を高めることができます。
アルバイトではスタッフ間の会話が少なく、協力体制が得られませんでした。そこで私は一人ひとりに笑顔で話しかけるよう工夫し、少しずつ会話を増やしました。笑顔で話しかけてくれると場が明るくなるとの声をもらい、より一層笑顔でいることを心掛けた結果、周りのスタッフの会話量が増える実感がありました。
今では、アルバイト先の雰囲気が非常に明るくなり、エリアマネージャーから評価していただけました。
笑顔でいることでどのような変化をもたらしたのか、周囲にどういった影響を与えて成果を出したのかなど、具体的に表現ができています。もし可能であれば、上記に数値の変化を入れられると、より説得力のある表現になるのでおすすめです。
シフトや仕事の相談をLINEで投げかけても1人しかリアクションをもらえなかった状態から、1日数十回、雑談もまじえてLINEのやり取りができるほど変化がありました。
笑顔で日々のコミュニケーションをとった結果、シフトインしていないときの会話量も倍以上に増え、職場全体の雰囲気もかなり柔らかくなったと実感しています。
④入社後に笑顔をどう活かすか伝える
結論、理由、エピソードまで伝えたら、最後は入社後の活かし方を説明して構成を締めくくります。入社後に長所をどう活かすか伝え、面接官にあなたが働いている姿をイメージしてもらいましょう。
面接官は長所としてアピールしてもらった笑顔を、入社後にも同じように活かせるか、再現性があるか確認しています。理由やエピソードを通じて、面接官のイメージが膨らんだところで、入社後にどのように活かすかを伝えることで面接官の納得度が高まります。
構成の最後に、「この長所を入社後は○○の場面などで活かし、御社の力になります」と伝えて締めくくりましょう。
長所は笑顔と伝えるときの4つのコツ! 例文付き
最後に、長所は笑顔と面接で伝えるときのコツを、例文とセットで紹介します。ここまで説明したように、笑顔を保ったことでどんな影響があったのか、人をどのように動かしたのかなど、具体例を盛り込むのが大きなポイントです。4つのコツを順に確認して、長所の話をまとめるときの参考にしてみてください。
①笑顔で人を動かした具体例を話そう
笑顔を心がけていることだけでは十分なアピールにはなりません。笑顔によってどのように人が動いたのか、結果としてどうなったのかを具体的に話すことで面接官に響くアピールができます。
- 笑顔のおかげで課題を改善・解決できた
- 笑顔によって人を助けることができた
- 笑顔で接することでコミュニケーションが取れるようになった
上記のエピソード例の中で、笑顔によって人や状況をどのように動かしたのか具体的に説明するように心がけましょう。先に紹介した笑顔のメリットなどを意識して説明すると、より良い内容になるはずです。
例文
私の長所は苦しい時でも笑顔で周囲を元気付けられることです。
高校ではバスケ部に所属し、キャプテンを務めました。県内では強豪とされていましたが、最初の公式戦で大敗をし、部内のムードが非常に暗くなってしまった経験があります。大敗をしたことに私自身もショックでしたが、キャプテンとして部員に笑顔で明るく振る舞い、鼓舞することを心掛けました。
負けた後にヘラヘラ笑うという意味ではなく、チームを活気づけるために笑顔は重要だと思っています。
苦しい局面こそ、私が笑顔を見せたことで、チームの立ち直りは早くすぐに練習のペースを取り戻すことができました。その結果、最後の大会では県大会決勝まで進出しています。
この経験をもとに、社会人になって苦しい場面に出くわしても、必ず笑顔で振る舞って、チームを引っ張っていく存在になりたいと考えています。
笑顔が周りに与える影響とその影響から得た結果が明確に伝わっており、納得感の持てるエピソードです。単に笑顔を長所に伝えるだけでなく、笑顔でどのような状況変化を得て、結果としてどうなったかまで伝えられています。社会人になったあとも、笑顔でチームを引っ張る存在になりたいと明確に意思を伝えられているので説得力があります。
➁短所もセットで答えられるよう準備しよう
笑顔を長所として回答する場合、合わせて短所もセットで回答する方法を紹介します。面接では、長所とセットで短所について聞かれることが多いです。短所も合わせて準備しておくことで、面接中に慌てずに対応できます。
また、一般的に長所と短所は表裏一体のため、長所を笑顔と答える際は、それに紐づく形で短所を用意しておくとスムーズです。
- 悩みがなさそうと言われる
- 落ち込むことがなさそうと言われる
- 疲れそうと言われる
上記の短所の例を用いながら、回答をいくつか用意してみましょう。
例文
私の長所は笑顔です。どのような場面でも笑顔で接することを心がけてきました。所属するサークルでは運営に関して意見がぶつかることが多く、険悪なムードになることがしばしばありました。しかしそんな時は、険悪なムードでも明るく笑顔で接することを意識し、場を和ませて議論を前に進めました。
いつも笑顔でいることで、ときには周囲から『悩みがなさそう』と勘違いされる点は短所だと受け取っています。あまりに明るく笑顔でふるまうことで、周囲が私に悩みを相談するのをためらってしまうことがあるようです。
この長所、短所の両面を意識しながら、笑顔を保ちながらも自分の弱さを見せていくことも重要だと考えています。
笑顔のエピソードを中心に長所と短所をバランスよく伝えている例文です。長所と短所は表裏一体のため、矛盾なく両者を説明できるよう準備しましょう。また、上記の例文には、入社後にどう長所を活かすかまでプラスで付け加えると、より説得力が増すでしょう。
長所と短所の見つけ方は次の記事を参考にしてください。
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長所と短所を見つけるには? 面接で評価される答え方や例文
自分の長所と短所は、自分に正直に自身と向き合うことが大切になります。 この記事では自分の長所と短所が聞かれる意図や見つけ方、アピール例文をキャリアアドバイザーが解説します。 面接では具体的なエピソードを用いることで説得力が増しますよ。解説動画も参考にしてください。
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③周囲から笑顔を評価された話を伝えよう
本来、自分の表情は見えないため、自分から笑顔をアピールするのはやや不自然にも聞こえます。表情は意識することはできても、実際どのような表情になっているかは第三者にしかわからないですよね。
そのため、長所は笑顔と伝えたいときは、周囲から笑顔を褒められた、評価されたという話の展開にすることをおすすめします。周囲からの評価を盛り込むことで、自然に「笑顔を長所」としてアピールすることができます。
例文
周囲から私の長所は笑顔と言われています。友人からは『悩んでいても笑顔で接してくれて元気が出る』『笑顔で話しかけてくれると悩みを打ち明けられる』と言ってもらうことが多く、実際に友人の相談に乗った経験は多いです。
これらの経験から私の長所は笑顔であり、相手に安心してもらって本音をぶつけてもらえる点が強みだと考えています。私は貴社の営業職を志望していますが、日々のお客様とのやり取りで笑顔を心掛けて、安心して悩みを相談してもらえるよう関係構築に努めていきたいです。
長所である笑顔を周囲から評価してもらっているエピソードです。知人や家族などから言われた台詞をそのまま伝えるとリアリティや客観性も増します。
④仕事での再現性を伝えよう
構成のステップでも解説しましたが、長所を伝えるときは入社後の長所の活かし方まで面接官に伝えることが重要です。長所や強みの質問から、入社後に本当に活躍してくれるかどうかを見極めています。
自分の長所が、入社後にどのように活かせるのかを説明することで、面接官に入社後の活躍イメージを持ってもらうことができます。
例文
私の長所はどのような場面でも笑顔でコミュニケーションがとれることです。
悩んだり、落ち込んだりしたときは気持ちが後ろ向きになりますが、苦しいときも笑顔で接するように心がけてきました。アルバイト先で人間関係がうまくいかなかった時期もありますが、そこで関係を打ち切らずに積極的に笑顔で接し続けた結果、関係を改善することができました。
入社後、お客様からクレームがあったり、社内のメンバーとうまくいかなかったりする場面もあると思います。しかし、どんなに厳しい場面でも、こちらから関係を断ち切らずに笑顔でコミュニケーションをおこなうことで、必ず良い信頼関係が構築できると信じています。私は長所である笑顔をモットーに、貴社で尽力していきたいです。
笑顔で難しい人間関係も改善していけると、実際のエピソードを交えて具体的に説明できている例文です。入社後に、お客様や社内のメンバーとうまくいかないこともあるかもしれない、と仮説を立てたうえで、自分なりの長所の活かし方を伝えられています。
笑顔を長所としてアピールしたい学生からよくある質問に回答!
笑顔を長所として伝えていいのか不安な学生や、効果的にアピールする方法を知りたい学生もいるでしょう。そういった学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。
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長所で笑顔を伝えても大丈夫ですか?
「笑顔」を長所として面接で伝えること自体は問題ありません。どのような職場であっても、笑顔や挨拶はコミュニケーションの基本であり、笑顔でいると周囲の空気も和やかになり社内外問わず関係性を円滑にする効果があります。ただし、なぜそれが長所であり、どのような状況でその笑顔がどのような効果を発揮したのかという具体例を挙げられるようにしておきましょう。
もちろん、話す際の表情にも注意してください。緊張していても仏頂面になってしまうと信憑性がなくなってしまので要注意です。
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長所で笑顔を効果的にアピールする方法を教えてください。
長所として「笑顔」を効果的にアピールするためには、笑顔がどのような状況で役に立ったのかという過去の経験をあげるようにしましょう。たとえば「目を見て頷きながら笑顔でいることで、緊張した雰囲気を和らげ、入会率を向上させた」など具体的な成果や実績があるとより説得力が増します。
受け身のアピールではなく、自ら働きかけたエピソードを話せるように意識してみてください。
具体的なメリットを考えて長所は笑顔と伝えよう
笑顔は見た目の印象を表現しており、長所としてアピールする場合にはややインパクトにかけます。そのため、アピールする際には一工夫加えることが大切です。
笑顔がアピールポイントになる業界や職種も複数あるので、応募先の特徴にあわせて、長所に笑顔のエピソードを盛り込んでみましょう。
笑顔という表現だけにこだわらず、今回紹介したような「ポジティブ・明るい」などの言葉で置き換えながら、自分らしい長所をまとめてみてくださいね。
また自分から長所は笑顔ですと伝えなくても、面接中に笑顔で会話をしていれば面接官は自然と「笑顔が素敵だな」「笑顔でコミュニケーションが取れるのは良いな」と受け止めてくれます。