目次
- ガクチカは面接やESの頻出質問
- ガクチカとは?
- 企業がガクチカを質問する4つの理由
- ①人柄を知りたい
- ②目標に向かって努力できる人かどうかを知りたい
- ③チャレンジ精神や行動力を知りたい
- ④コミュニケーション力を知りたい
- 企業に評価されるガクチカの選び方
- 成果よりもプロセスを語れるものを選ぶ
- 成果を定量的に述べられるものを選ぶ
- 人を巻き込んで行動した経験がないか探す
- 企業で生かせる内容があれば積極的にアピールする
- 「ガクチカが本当にない」と思ったときの対処法
- 1年以内のできごとをすべて書き出してみる
- 学業やアルバイトの1つのエピソードを膨らませる
- 短い期間でも何かに挑戦してみる
- ガクチカの効果的な書き方を押さえよう
- 結論から始める
- 努力した理由や背景を述べる
- 自分なりの工夫や取り組み方を述べる
- 困難を乗り越えた経験を盛り込む
- 定量的な成果や第三者からの評価を加える
- ガクチカから学んだことを考察する
- 得たものを企業でどう活かすかで締めくくる
- アルバイト経験がテーマのガクチカ例文
- リーダーシップを発揮した
- 苦手を乗り越えて成長した
- 役立つスキルを身につけた
- サークル活動がテーマのガクチカ例文
- サークル運営にかかわった
- 人間関係を良くしてチームの結束を高めた
- メンバーに働きかけてチームを成長させた
- 学業がテーマのガクチカ例文
- グループ研究でメンバーに貢献した
- 長期間にわたって研究に打ち込んだ
- 語学学習がテーマのガクチカ例文
- 留学で異文化コミュニケーションを経験した
- 目標を決めて資格試験に挑戦した
- ボランティア活動がテーマのガクチカ例文
- 社会問題への意識を身につけた
- コミュニケーション力を磨いた
- 趣味や生活がテーマのガクチカ例文
- 料理の腕を磨いて人にも振る舞った
- ランニングの習慣を身につけた
- 一人暮らしで生活力や金銭感覚を身につけた
- ガクチカを作成する際の注意点
- 話を盛ったり嘘をついたりしない
- 危険や不健康さを感じさせるテーマは避ける
- 専門用語は使わない
- 自分らしさをアピールできるガクチカを見つけよう
ガクチカは面接やESの頻出質問
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生から
「ガクチカで話すエピソードが見つかりません」
「ガクチカでありきたりなテーマは避けたほうがいいですよね?」
といった悩みが多く寄せられています。ガクチカは面接やエントリーシート(ES)で必ずといっていいほど聞かれる頻出質問の一つですが、「就活で話せるような特別な経験をしたことがない」と悩む学生も少なくありません。
そこでこの記事では、企業がガクチカを質問する理由や、エピソードが思いつかない場合の対処法、ガクチカの効果的な書き方を詳しく解説します。テーマ別の例文も合わせて紹介するので、ガクチカで悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
ガクチカとは?
就活生
キャリアアドバイザー
ガクチカとは『学生時代に力を入れたこと』を略した就活用語です。
就活生
ですよね!
それにしてもすごい略し方ですよね~。
キャリアアドバイザー
ガクチカは面接やESで必ずといっていいほど聞かれる質問ですからね。
だからこそこの略語が就活に励む学生の間で広く定着しているのです。
ガクチカに近い質問として自己PRがありますが、この2つは似ているようで実は違います。最も大きな違いは、ガクチカは過去の経験から学生の人柄や考え方を見極める質問なのに対し、自己PRは学生の強みを見極める質問である点です。
自己PRに比べ、ガクチカではより自分の人柄や考え方をアピールする必要がある、という点を頭に入れておきましょう。
ガクチカと自己PRの違いについてはこちらの記事も参考にしてみてくださいね。企業側の意図の違いや例文についても詳しく紹介しています。
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企業がガクチカを質問する4つの理由
ガクチカの意味を理解したところで、次は企業がガクチカを質問する理由を押さえておきましょう。質問意図をきちんと理解しておけば、評価されるポイントから外れた回答をしてしまうリスクを回避できます。
①人柄を知りたい
企業がガクチカを聞く理由の一つは、学生の人柄を知るためです。学校生活やアルバイト、プライベートなどのさまざまなテーマのエピソードから、どのような考え方をもつ人間なのかを見極めようとしています。
企業が採用活動において重視するポイントは多岐にわたりますが、なかでも特に重視しているのが人柄です。経験やスキルだけを見て採用すれば、思うように活躍できず早期退職となってしまうリスクが大きくなるためです。
キャリアアドバイザー
特に新卒採用では経験やスキルに差が少ない分、ガクチカからわかる人柄が合否を大きく左右するといえます。
②目標に向かって努力できる人かどうかを知りたい
目標に向かって努力する、物事を最後までやり抜くというのはどんな業界・企業でも共通して求められる能力です。
社会に出てからはチーム単位で取り組む仕事も増えますが、自分で解決できる問題や達成できる目標は自分の力でやり遂げ、企業に貢献していかなければなりません。企業は入社後に考えられるこのような事態を想定し、学生がどのように考え行動するのかを知りたがっているのです。
キャリアアドバイザー
困難な状況に置かれても途中で諦めたり、人任せにしたりせずに最後までやり抜く人が選考でも高く評価されます。
③チャレンジ精神や行動力を知りたい
チャレンジ精神や行動力の見極めもガクチカを質問する理由の一つです。物事に取り組むきっかけとなった考え方や経験を通して得た学びを、成長意欲の判断材料にしています。
成長意欲とは、課題や目標を積極的にこなして自分を高めようとする姿勢のこと。成長意欲のある学生はチャレンジ精神をもち、明確な目標をもとに行動できるため、入社後も早い段階での成長が期待できます。
特に新卒採用では、まだ実際に働いたことがない学生を採用することになるので、将来性の高い成長意欲のある学生が重宝される傾向にあるのです。
チャレンジ精神の効果的なアピール方法についてはこちらの記事を読んでください。
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④コミュニケーション力を知りたい
ガクチカでは自分自身の過去の経験を話す様子から、コミュニケーション力も判断されています。ここでいうコミュニケーション力とは、初対面の人でもすぐに打ち解けられる能力のことではありません。
- 物事を簡潔かつ論理的に伝える力
- 自分の感情や思考をわかりやすく伝える力
- 相手の理解度や興味を察知しながら語り、相手を話に引き込む力
大切なのはわかりやすく論理的に伝えることと、具体的な内容で相手を話に引き込む表現力です。たとえば資格の勉強が大変だったことを伝えたいのであれば、何がどう大変だったのかを詳しく伝えなければ表現力が乏しいと判断されてしまいます。
企業が求めるコミュニケーション力について、こちらの記事でも解説しています。
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キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる
4つの質問する理由を解説しましたが、特に「目標に向かって努力できるかどうか」が重視されていますよ。説明したとおり新卒採用は、まだ社会人として働いたことがない学生を採用するため、就職後に活躍するかどうか判断が難しいです。
ですが、ガクチカで書かれる部活やサークル、アルバイトなどは仕事と同じで、目標を立てて、目標を達成するために取り組む姿勢が求められていますよね。そのため、学生時代に取り組んだエピソードを元に、入社後に活躍するかどうかを企業は判断しています。
つまりガクチカは選考結果を左右するほど企業が重視している質問の1つと言っても過言ではありません。これから紹介するポイントをきちんと理解して、選考通過するガクチカを作成しましょう。
企業に評価されるガクチカの選び方
就活生
どんなガクチカを話せば企業に評価されやすいのですか?
キャリアアドバイザー
テーマは何でもいいのですよ。特別な経験は必要ありません。
重要なのはその経験から何を語れるかということです。
ガクチカで何を話したらいいかわからないという人によく見られるのは、特別な経験がないと悩むパターンです。確かに特別な経験はインパクトがありますが、ガクチカは話のインパクトを他の人と競うものではありません。
ありきたりなエピソードでも伝え方次第では効果的なアピールにつなげられるので、あまり難しく考えすぎずに選んでみましょう。具体的には、以下の4点を心掛けながら選ぶのがおすすめです。
成果よりもプロセスを語れるものを選ぶ
ガクチカには学生の人柄やコミュニケーション力を見極める意図があるとお伝えしましたね。そのため、エピソード選びで大切なのは、成果よりもプロセスを語れるものを選ぶということです。
もちろん成果があれば能力を裏付けやすいのは確かですが、自分のどんな行動が店への貢献につながったのかを語ることで、自分の人柄や思考方法についても伝えることができます。
反対に、どういった理由で行動し、どんな工夫をしたのかを具体的に伝えれば、状況に対してどのように考え、行動する人物なのかがわかります。
成果を定量的に述べられるものを選ぶ
成果よりもプロセスを詳しく語ることが大切とはいえ、やはり成果があるガクチカは話に根拠が生まれます。成果を定量的に述べられる経験があれば、ガクチカのエピソードに取り入れましょう。
ガクチカで成果を定量的に述べるのが重要な理由は、具体的な数字があると客観的な評価をしやすくなるためです。聞き手がイメージしにくい内容のエピソードでも、数字を付け加えることで貢献度合いがわかりやすくなります。
家庭教師として生徒の成績を向上させた。
家庭教師として5教科のテストで計100点未満だった生徒の成績を、計250点まで向上させた。
人を巻き込んで行動した経験がないか探す
人を巻き込んで行動した経験は、ガクチカで語るエピソードとして非常に効果的です。個人としての能力だけでなく、社会人として重要なコミュニケーション力やチームワークができる力をアピールできるためです。
自分が率先して行動した結果、周りの人がついてきてくれた経験や、バラバラになっていたチームをうまくまとめたような経験があれば、ガクチカで伝えるエピソードの候補にしましょう。
ただし、偶然うまくいっただけのエピソードや、独りよがりな行動で無理矢理巻き込んだりしたようなエピソードは避けるべきです。
キャリアアドバイザー
自分の主体的な行動が周りに好影響を及ぼしたエピソードでなければ、周囲への影響力はアピールできません。
企業で生かせる内容があれば積極的にアピールする
企業の風土や考え方、実際の業務などに関連する経験があれば積極的にアピールしましょう。企業に適した内容のガクチカであれば、入社後にあなたがその企業で働く姿や、将来の活躍をイメージしてもらいやすくなります。
具体的な方法としては、企業の特徴から逆算して考えるのがおすすめです。たとえばチームワークを尊重する人材を求める企業であれば、個人的に物事を成し遂げた経験を伝えるよりも、チーム単位で物事を成し遂げた経験を伝えるほうが効果的です。
自分の人柄や考え方を捻じ曲げてまで企業に合わせる必要はありませんが、ガクチカがなかなか見つからないときは逆算して考える方法もぜひ試してみてください。
キャリアアドバイザー
逆算した結果、自分と企業にまったく関連性が見つからなかったのであれば、より自分に合った別の企業を探すのも一つの手ですよ。
キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる
学生のみなさんの中にも「成果や結果を数字で表せないといけない」と思っている人がいるのではないでしょうか。確かに、結果が数字でわかった方が面接官はイメージが湧きやすいですが、数字を使うことが目的になってしまうとアピールできないことがあるので注意が必要です。
そもそもガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」を問われている質問ですよね。そのため、数字を使うことを意識しすぎてしまうと「力を入れた経験」ではなく「数字で結果が示せる経験」に目的がすり替わってしまうのです。そうすると、自分の強みや経験がきちんとアピールできなくなってしまいますよね。
ガクチカで伝える経験のアピールという目的と、数字を使うという手段が入れ替わらないように意識することが大切です。
「ガクチカが本当にない」と思ったときの対処法
就活生
いやぁ、それでも、本当に何もないんですよ……!
キャリアアドバイザー
かなり困っているようですね。
それでは、そんなときの対処法を紹介しましょう。
ガクチカが見つからないのは、学生時代に力を入れたことがまったくないわけではなく、実際は頑張ったことがあるのに、うまく言葉にできていないだけの可能性もあります。
「ガクチカがない!」と思ったら、以下の3つの方法を試してみてください。
1年以内のできごとをすべて書き出してみる
まずは記憶の新しい1年以内のできごとを書き出してみましょう。最近のできごとであれば当時の状況を細かく思い出しやすく、具体的な内容のガクチカに仕上げられます。
- 学業
- アルバイト
- ボランティア
- サークル活動
実際にガクチカとして話すテーマは後から決めればいいので、この段階ではとにかく思いつく限りのできごとを書き出すことを重視してください。
ある程度選択肢が出揃ったら、次は実際にガクチカとして話すエピソードを決める作業です。「成果よりもプロセスを語れるもの」「成果を定量的に述べられるもの」など、企業に評価されるガクチカの選び方で解説した基準をもとに選んでいきましょう。
学業やアルバイトの1つのエピソードを膨らませる
企業はガクチカを通して人柄や考え方を見極めようとしているため、ガクチカの内容自体はありふれたもので問題ありません。学業やアルバイトなど、他の人とテーマが被ることはあまり気にせず1つのエピソードを膨らませていきましょう。
「良い接客を心掛けた結果、お客さんに感謝された」「大学の授業に熱心に取り組んだ結果、学年で上位10%の成績を取れた」といったような、自分が努力したことで、良い結果を導いたエピソードを選択します。
大切なのは、よくあるエピソードを自分らしいものに変えていくこと。「良い接客を心掛けた結果、お客さんに感謝された」というエピソードであれば、どんな接客を心掛け、どんな言葉をお客さんから伝えられたのかを話せばオリジナリティのあるガクチカになります。
自己PRが思いつかない就活生は、AIツールを使うのが一番おすすめ!
自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
そこで紹介したいのが「自己PR作成ツール」です。ツールを使えば、簡単な質問に答えるだけで裏付けるエピソードが思いつかなくてもあなたの強みが完璧に伝わる自己PRが自動で完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう!
短い期間でも何かに挑戦してみる
「アルバイトやサークル活動の経験がなく、学業もそれほど熱心に取り組んでいない」という人も少なからずいるかもしれません。どれだけ考えても本当にガクチカとして話せる経験がない場合は、短い期間でもいいので何かに挑戦することをおすすめします。
ガクチカで話すエピソードは、長期間何かに打ち込んだ経験でなければならないわけではありません。たとえ短い期間であっても、本当に自分が頑張ったのだと思えるのであれば、それは立派なガクチカになります。
キャリアアドバイザー
どれだけ考えてもガクチカがない人は、単発のアルバイトや短期インターン、ボランティア活動など、短い期間でも何かできることがないか探してみましょう。
こちらの記事でもガクチカが見つからないときの対策について解説しています。
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ガクチカの効果的な書き方を押さえよう
- 結論から始める
- 努力した理由や背景を述べる
- 自分なりの工夫や取り組み方を述べる
- 困難を乗り越えた経験を盛り込む
- 定量的な成果や第三者からの評価を加える
- ガクチカから学んだことを考察する
- 得たものを企業でどう生かすかで締めくくる
ガクチカとして話すエピソードが決まったら、次はエントリーシート(ES)や履歴書での書き方について理解を深めていきましょう。
いくらオリジナリティのあるガクチカだったとしても、書き方次第ではうまく魅力が伝わらない可能性も考えられます。採用担当者に興味をもってもらえるよう、以下の作成のポイントを押さえて書き進めていきましょう。
結論から始める
ガクチカに限った話ではありませんが、ES・履歴書の文章は結論から始めるのが基本です。志望動機や自己PRを書くときも、必ず結論を文章の冒頭にもってくるよう心掛けましょう。
結論ファーストが重要な理由は、話の内容を読み手に理解してもらいやすくするためです。
私は学生時代、大学での研究活動に最も力を注ぎました。
これから何の話をするのか最初に宣言することで、読み手はその後の話をイメージしながら読み進められます。「どんな研究をしたのだろうか」「何が大変だったのだろうか」といったように考えながら読み進められるので、内容への理解が深まる効果があります。
努力した理由や背景を述べる
結論の後は、努力したきっかけや理由を述べることが大切です。企業側はそれによって、あなたのものの考え方や人柄を知ることができます。
反対に、努力した理由や背景の説明が欠けたガクチカは、人柄や状況が相手に伝わりづらくなり、印象にも残りにくいものとなってしまいます。
その理由は大学ですばらしい教授やゼミの仲間と出会い、自分の研究内容に強い興味を持ったからです。
そしてぜひ、学生時代に教授のもとで成果を出したいと思いました。
自分なりの工夫や取り組み方を述べる
状況説明の次は、課題を乗り越えるために自分が取った行動を伝える必要があります。課題に対してどのような工夫を施し、どんな行動につなげたのかを詳しく説明しましょう。
自分なりの工夫や取り組み方の話は、最も人柄を読み取りやすい部分です。自分の人柄を採用担当者に理解してもらいやすいよう、当時の自分の感情と考えを文章に盛り込みながら伝えてみてください。
キャリアアドバイザー
課題に対する考え方や成果までのプロセスを詳しく語ることで、社会に出てからの仕事の取り組み方をイメージしてもらうことができます。
困難を乗り越えた経験を盛り込む
努力した理由や背景をより深掘りする内容として、経験の中で直面した困難について伝えましょう。
企業はガクチカから困難に取り組む姿勢も見ています。困難を乗り越えた経験を盛り込むことにより、課題発見力や課題解決力をアピールできます。
事務のアルバイトで、業務遂行のスピードと正確性を両立させるのが難しいと感じました。そこで、先輩にミスの発生しやすいポイントを聞いたうえで、定期的にチェックをすることと、複数のチェック方法を見つけることにより、作業スピードは落とさずに、正確性を向上させることができました。
定量的な成果や第三者からの評価を加える
定量的な成果をエピソードに加えることで、より説得力が増します。
たとえばアルバイトがテーマのガクチカの場合、「お店の売り上げアップに貢献した」と伝えるよりも、「月の売上20%アップに貢献した」などと具体的な数字を加えることで話に説得力が生まれます。
定量的な成果がない場合は、第三者からの評価を加える方法も効果的です。
私はオープンキャンパス実行委員を経験し、自分が高校生なら、パンフレットやホームページにはない情報を知りたいだろうと考えました。そこで、友人たちにも相談し、大学で自分が好きな場所や、個人的に好きなところを聞き出し、学生目線での学校案内を心掛けました。
そうすることで、多くの高校生から「『◯◯さんの丁寧な説明と案内のおかげで、この大学に入りたい気持ちがますます強くなりました』と感謝してもらうことができました。
ガクチカから学んだことを考察する
ガクチカでは過去の経験を伝えて終わりではなく、そこから学んだことを伝えるとより効果的です。それにより、学生時代を通して成長できたことをアピールできます。
ガクチカの中で学びを伝える必要があるのは、企業が新卒採用において学生の将来性を重視しているためです。ただ経験した事実を述べるだけのガクチカよりも、経験から得た学びまで伝えるガクチカのほうが、仕事でも学ぶ姿勢を忘れずに働いてくれそうだという印象を与えられます。
キャリアアドバイザー
「私はこの経験から~ということを学びました」といったように、経験から得た学びも伝えるよう意識してみてください。
ガクチカで学んだことを効果的に伝える方法はこちらの記事で解説しています。
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得たものを企業でどう活かすかで締めくくる
最後に、経験から得た学びを企業でどう活かすのかを伝えましょう。企業の特徴と学びを結びつけることで、自分がその企業で働く姿を採用担当者にイメージしてもらいやすくなります。
人柄やコミュニケーション力など、企業はガクチカを通してさまざまな要素を見極めていますが、それらはすべて企業との相性を知るためのものです。選考では自分が企業にマッチした人材だと知ってもらう必要があるので、ガクチカにおいても企業とつなげて話すことが欠かせません。
キャリアアドバイザー
企業の風土や考え方、実際の業務内容などと自分が得た学びを照らし合わせて、ガクチカで学んだことを入社後にどんな形で貢献できるのかを伝えましょう。
企業によって文字数が指定されることがあります。こちらの記事では200字のガクチカの書き方のポイントについて詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーコメント津田 祥矢プロフィールをみる
ガクチカを考えていると、ESの文字数が足りなかったり面接で説明が長くなったりして、何を優先的に考えるべきか悩むかもしれません。そのようなときには「自分なりの工夫や取り組み方」は必ず内容へ入れるようにしましょう。取り組みについて具体的に書くことで、面接官は入社後どのように活躍するのか想像できるのです。
そのため、文字数や説明時間は惜しまずにできるだけ具体的に説明をするようにしてくださいね。
実は数字では表せないと感じることでも、数字に落とし込むことはできます。たとえば「積極的に参加する」という表現も「サークルの練習に毎回1時間前から個人練習をしてから参加する」と表現するとどうでしょうか。一見、数字を使いづらい表現であっても、数字を使った表現ができますよね。さらに数字を使うことで、よりイメージがしやすくなるため、面接官の誰が聞いても同じ想像ができるようになるのです。
このように数字に落とし込むという考え方も重要ですよ。
アルバイト経験がテーマのガクチカ例文
それでは、ここからガクチカの例文をテーマごとに紹介していきます。
アルバイト経験はガクチカのテーマにしやすいエピソードです。与えられた仕事をこなしたというだけではなく、どんな工夫をし、そこから何を学んだのかを伝えるようにしましょう。定量的な成果を伝えやすいのがアルバイト経験をテーマにする利点です。
リーダーシップを発揮した
私が学生時代に努力したのは、居酒屋のアルバイトで従業員の遅刻をほぼゼロにしたことです。アルバイト先の居酒屋では一部の従業員の遅刻が常態化しており、きちんと出勤している従業員に大きな負担がかかっていました。
私にとっても遅刻は非常に迷惑だったので何度も注意したのですが、口で言うだけではなかなか改善が見られませんでした。そこで店長や他のスタッフと相談し、皆の意見を取りまとめて「正当な理由のない遅刻は3回で1日の欠勤とみなす」という仕組みを取り入れたところ、ようやく遅刻しないよう努力してくれるようになりました。
私がこの経験から学んだのは、リーダーシップは店長やバイトリーダーなどの人のうえに立つ役割だけに求められるものではないということです。同じアルバイトという立場だからこそ、仲間の意見を引き出しやすかったというメリットもありました。
私の提案が職場の遅刻削減につながった経験のように、時には一般の従業員が率先して行動したり、提案したりすることが大切だと学びました。御社に入社後も、そのとき自分にできることを探し、チームのために積極的に貢献したいと思います。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
キャリアアドバイザー
課題の対処方法が非常に具体的な例文です。
「店長や他のスタッフと相談して」という話から、自分の提案が周りに好影響を及ぼしたことが読み取れます。
苦手を乗り越えて成長した
私はカフェのアルバイトを通して”人見知り”を克服しました。小さい頃から人見知りが激しく自分の意見を主張できないことが多かったのですが、そのせいで不利益を被る場面が多く、どうにか短所を克服したいと考えていました。
人見知りな私が接客業に携わるのは勇気が必要でしたが、やはり自分から動かないと何も変わらないと思い、カフェのアルバイトを始めました。最初は「ミスして迷惑をかけたらどうしよう」「顧客に不快に思われたらどうしよう」などとネガティブに考えてばかりでした。
しかし1年、2年と続けるうちに、自分がミスをするかどうかより「どうしたら顧客に心地良い時間を過ごしてもらえるか」という視点に切り替えられるようになり、ミスをする不安がなくなっていきました。そして3年目には、自信をもって接客できるようになりました。
私はこの経験から、たとえ苦手だと思うことでも、勇気をもって取り組めば克服できるということを学びました。入社後も苦手意識にとらわれず、どんどん挑戦してチームや会社に貢献したいと思います。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
キャリアアドバイザー
短所を克服した経験はガクチカのテーマとして効果的です。
自分自身の短所をよく理解できていることから、客観的な自己分析力が備わっているというアピールになります。
役立つスキルを身につけた
私が学生時代に力を入れたのは事務仕事のアルバイトです。せっかくなら将来に役立つ経験がしたいと思い、友人の紹介で始め、約3年間そのアルバイトを続けました。
そのアルバイトで私が担当したのは、営業用の販促資料や調査データなどの資料作成です。コツコツ取り組む仕事は好きだったので苦にはなりませんでしたが、業務遂行のスピードと正確性を両立することに苦労しました。
そこで複数の先輩にミスをなくしつつスピードを上げる方法を聞き、定期的にチェックすることや、ツールを使ってミスをなくす工夫をしました。さらに自分には数字のミスが多いことに気づき、数字のダブルチェックに重点を置くことで、スピードと正確性を両立することができました。
私はこの経験からPCでの資料作成スキルに加え、業務遂行のスピードと正確性を両立するコツを学びました。御社に入社後もこのスキルを生かし、業務に余裕を持つことでより広い視野で仕事に取り組みたいです。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
キャリアアドバイザー
役立つスキルを身につけたエピソードは、実際の業務での生かし方につなげやすいテーマです。
例文のように、業務に関連する能力やスキルがある場合は積極的にアピールしましょう。
アルバイトをテーマにしたガクチカの例文はこちらの記事でも紹介しています。
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サークル活動がテーマのガクチカ例文
サークル活動をテーマにしたガクチカは、他者との協調性やマネジメント能力をアピールしやすいのが特徴です。
自分の行動が組織にどんな好影響を及ぼしたのかという観点を意識しながら作成してみましょう。
キャリアアドバイザー
代表や幹部を務めた経験がない場合でも、組織のメンバーとしての貢献を伝えればアピールにつながります。
協調性を効果的にアピールするコツはこちらの記事で確認してください。
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サークル運営にかかわった
私は学生時代、アウトドアサークルの部長として大学3年から約1年半の間、サークル運営に携わりました。
部長としての活動の中で、特に苦心した業務は部費の徴収です。部費は月1000円だったのですが、一人だけ滞納するメンバーがいました。毎回少しイライラしながら注意していたところ、そのメンバーは学費と一人暮らしの費用を自分で負担していることがわかりました。
経済的な事情からたとえ月1000円であっても負担になっていることに気づき、事情も聞かずに押し付けていた自分が恥ずかしくなりました。そこで他の部員とも相談して、その部員に対しては比較的余裕のあるタイミングでまとめて支払ってもらうことにしました。これにより、全員が気持ち良く活動することができるようになったのです。
今後、社会人として御社で組織の運営に携わることがあれば、相手の事情もきちんと考え、状況に応じた提案ができるような視野の広い人間になりたいと考えています。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
キャリアアドバイザー
自分の失敗経験を反省し、より良い行動につなげようとする姿勢が伺えます。
ガクチカの中で失敗経験を語る場合は、例文のように失敗から得た学びと今後の心掛けを詳しく伝えることが大切です。
人間関係を良くしてチームの結束を高めた
私は学生時代、フットサルサークルのメンバー全員が存分に練習に取り組める環境づくりに努めました。
組織での人間関係を重視するようになったのは、率先して意見を出す人と、あまり自分の意見を言わない人の間で対立があったことがきっかけです。新しい練習方法をみんなで相談していたとき、メンバーの一人が意見を言わない人に対し不満を爆発させる出来事がありました。意見を出さないのに文句だけは言うことに腹を立てたようです。
指摘された側のメンバーに話を聞いてみたところ、その人は自分の意見を口で説明するのが苦手で、文章ならうまく説明できることが判明しました。口下手なメンバーを考慮してさまざまなことを相談しあうLINEグループをつくった結果、意見を出す人の偏りが減り、より魅力的な意見を出し合えるようになりました。
私はこの経験から、人にはそれぞれ得意不得意があることを学びました。より良い人間関係を築くためには、一つのやり方だけに固執せず、チームやメンバーに合った方法を柔軟に取り入れることが大切だと思います。
御社に入社後も、チームの人間関係を良くし、パフォーマンスを上げていくことに貢献したいと思います。
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テーマは一般的ですが、背景と課題への対処方法がその人ならではのエピソードになっています。
アルバイトやサークル活動のようなよくあるテーマを選ぶ場合は、自分なりの工夫を詳しく語るようにしましょう。
メンバーに働きかけてチームを成長させた
私は学生時代、テニスサークルの一員としてチームの成長に貢献しました。
私たちのサークルは大学内の大会で優勝することを目標にしていたのですが、私が入部して以来一度も優勝できていませんでした。なかなか優勝できない原因を探ったところ、そもそも他のサークルと比べて十分な練習時間を確保できていないことが判明しました。
そこで私が提案したのが交代時間をきっちり決める取り組みです。練習中は2人1組で打ち合うのが基本なのですが、交代時間が曖昧なせいで手持ち無沙汰になっているメンバーが多く見られました。その状況を改善するため初心者同士の練習は8分、経験者同士の練習は10分というように細かく時間を設定し、待ち時間に見合ったトレーニングを取り入れたところ、何もしていない無駄な時間が減り、より多くの練習時間を確保できるようになりました。
私はこの経験から、課題解決のためには現状の見直しがとても重要だと学びました。働くうえで課題に直面した場合も、まずは現状の見直しと改善に取り組み、仕事の質を上げていきたいと思います。
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周囲を巻き込んだエピソードは、チーム内で自分がどんな役割を果たす人間なのかをアピールできます。
自分の行動がチームに好影響を及ぼしたエピソードがあればぜひアピールしましょう。
学業がテーマのガクチカ例文
大学の授業やゼミでの活動など、学業に関するエピソードもガクチカのテーマにできます。専門的な内容になりすぎないよう注意しつつ、自分なりの努力や工夫をアピールしていきましょう。
学生の本分である学業のエピソードを伝えるのは、与えられた仕事をきちんとまっとうしてくれるという真面目で誠実な人物像につながりやすいという利点があります。
学業で力を入れたことを答える際の注意点はこちらの記事で押さえておきましょう。
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また、こちらの記事では研究活動のガクチカについて解説していますので、併せて参考にしてみてください。
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グループ研究でメンバーに貢献した
私は学生時代、大学のゼミ活動に最も力を注ぎました。なかでも特に力を入れて取り組んだのは、人材マネジメントをテーマにしたグループ研究です。
研究開始時は、7人というグループでの研究が初めてだったこともあり、作業中に手持ち無沙汰になる人が出てしまってなかなか作業効率が上がりませんでした。そこで私がそれぞれの得意分野ごとに作業を並行して進めるやり方を提案したところ、個人での研究よりもはるかに作業効率が上がり、ようやくグループ研究の意義を見出すことができました。
私がこの経験から学んだのは、ただ単に人数が集まるだけでは作業効率は上がらないということです。それぞれの得意分野を理解し、適切な役割分担をしてこそチームワークを発揮できるのだと気づきました。
御社に入社後もこの経験を生かし、チームで成果を上げるために貢献したいと思います。
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ディベート大会やグループ研究など、チームで学業に励んだエピソードをテーマにするのもおすすめです。
チーム作業ならではの苦労や、周りとの関係性などを説明すると協調性をアピールできます。
長期間にわたって研究に打ち込んだ
私は学生時代、大学での研究活動に最も力を注ぎました。
研究テーマは「口内炎の予防法と発症後の治療法」で、私自身よく口内炎を発症して食事や睡眠の際に苦しんでいたことがきっかけで研究を始めました。この研究で苦労したのは、研究内容に先行事例がほとんどなかった点です。
研究室の教授や先輩も効果的な研究方法がわからない状況だったので、自分で試行錯誤しながらしらみつぶしに研究を進めるしかありませんでした。結局、研究目的である口内炎の画期的な治療法を確立するには至りませんでしたが、失敗を繰り返す中で試行錯誤する力を養えたのは大きな成果だと考えています。
学生時代の研究内容と、試行錯誤する力という自分の長所を生かし、研究開発職として貴社の成長に貢献していきたいです。
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自身の研究をテーマにしたガクチカですが、専門用語を使わずに仕上げています。
専攻分野や研究分野のような専門的なエピソードをテーマに選ぶ場合は、誰が読んでも理解できる言葉で伝えることが重要です。
語学学習がテーマのガクチカ例文
言語や文化の違いといった高い壁を乗り越えた経験談は、特にグローバルな企業において高い評価につながります。
語学学習にあたってどんな苦労があったのか、どの程度の語学力が身についたのかなどを伝えましょう。実際に特定の言語を仕事で使う企業の場合は、それに適した語学力をアピールできると効果的です。
就活での英語力の重要性はこちらの記事で解説しています。
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留学で異文化コミュニケーションを経験した
私が学生時代に力を入れたのは語学学習です。将来はグローバルな企業で働きたいという目標を叶えるため、大学2年生のときに約半年間の留学を経験しました。
英語でのコミュニケーションを通じて学んだのは、言語そのものよりも文化への理解が重要だということです。たとえばイスラム圏の人と話すときには、やはりイスラム教への理解が不可欠です。
そして文化が違うからこそ、こちらの意見や感情まできちんと言葉にすることが大切だと気づきました。言葉にすることで、相手も私との違いに気づき、お互いに歩み寄ることができるのです。
言葉だけでなく、身振り手振りも使って感情を込めてアピールすることも重要だとわかりました。仕事で英語を使うときも、まずは積極的にコミュニケーションを取り、自分の意見や想いをしっかりと伝えることを心掛けたいと思います。
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留学によってある程度の語学力を身につけたというだけでなく、異文化コミュニケーション力を身につけたことをアピールした例文です。
自分の気づきや学びを今後どう活かしていきたいのかを伝えることでオリジナリティを出しています。
目標を決めて資格試験に挑戦した
私が学生時代に力を入れたのは語学学習です。大学卒業後は英語を使う仕事に携わりたいと考えていたので、「在学中にTOEIC900点」の目標を掲げて語学学習に励みました。
語学力を身につけるにあたって私が取り入れたのは、外国人観光客の多いカフェでのアルバイトと、洋画のセリフをそっくり真似して発音してみるシャドーイングという練習方法です。大学の講義だけで文法を習うだけではとても語学力が身につくとは思えなかったので、本場の英語を聞くことと自分でも積極的に使ってみることの2つを意識しました。
その結果、在学中にTOEIC900点という目標を大学3年次のときに達成でき、さらにビジネスレベルの語学力を身につけることができました。具体的な目標と自分に適した練習方法をもとに語学力を伸ばした経験を、貴社の海外事業で生かしていきたいです。
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勉強方法の工夫によってオリジナリティを出した例文です。
資格取得のためにどんな勉強方法を取り入れたのかを詳しく伝えることで、地道に努力できる人材であることをアピールできます。
TOEICの就活での生かし方はこちらの記事でも解説しています。
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ボランティア活動がテーマのガクチカ例文
ボランティア活動をテーマにしたガクチカは、行動力や責任感、主体性などの能力をアピールしやすいのが特徴です。
ボランティア活動は参加したこと自体よりも、そこで何を学んだのか、しっかりと伝えることが重要です。何がきっかけでボランティア活動に参加したのか、参加前後で自分がどう変わったのか、具体的に伝えるようにしましょう。
ボランティア活動を効果的に伝えるための手順はこちらの記事で解説しています。
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社会問題への意識を身につけた
私が学生時代に力を入れて取り組んだのは、◯◯市で起きた豪雨災害の復興支援のボランティアです。災害発生から数週間経っても普段の日常生活に戻れない被災地の現状を知り、少しでも力になりたいと思い大学のゼミ仲間とともにボランティアに参加しました。
ボランティアへの参加を通じて得た学びの一つは、間違った善意が被災地の復興をより困難にしている実態です。全国から物資を送ってくれるのは本来ありがたいことなのですが、被災地のニーズに合わない物資が大量に送られてくるせいで、管理・保管が大きな問題となっていました。
私はこの経験から、善意がかえって人の迷惑になる場合もあることに気づきました。それ以来、自分の行動がどういった結果につながるかを事前によく考えてから行動に移すよう心掛けています。
御社に入社後もこの経験で学んだことを生かし、結果を考えて行動し、自分の行動に対して責任を取るということを肝に銘じたいと思います。
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社会問題への意識は、洞察力が優れていることの裏付けになります。
仕事においても、ちょっとした変化や隠れた問題にいち早く気がつき、自分で考えて行動できる人間だと企業に評価してもらえます。
洞察力が評価されやすい職業はこちらの記事で解説しています。
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洞察力の自己PRが評価されるには書き方にコツがいる こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。 エントリーシートや面接の自己PRで 「洞察力は自己PRで強みになる?」「どうしたら洞察力の高さを自己アピールできる?」と悩 […]
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コミュニケーション力を磨いた
私が学生時代に力を入れて取り組んだのは、ゴミ拾いのボランティアです。参加のきっかけはゼミ活動の一環だったのですが、自分とは異なる年代の人たちと協働作業する楽しさを知り、いつしか率先して参加するようになりました。
ボランティア中のコミュニケーションで学んだのは、スムーズな意思疎通の方法です。接する人数が増えれば当然自分の考え方とは違う人にも出会いますが、どんな考え方の人でもまずは相手の話をじっくりと聞き、そのうえで自分の考えを述べると関係性を築きやすいことに気づきました。
そして、まずは相手の考え方を受け入れることで、自分の考え方も受け入れてもらえる、ということを理解することができました。御社に入社後も多様性の受容を心掛け、同僚や取引先の人物、顧客とも良好な関係を築きたいです。
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経験から得た学びに重点を置いてアピールしている文章です。
コミュニケーション力は直接人とかかわる職種だけでなく、多くの職種にとって重要です。
趣味や生活がテーマのガクチカ例文
趣味・生活がテーマのガクチカでは、自分の好きなことをエピソードにするため、人柄を理解してもらいやすいのがメリットです。
説得力のある回答になるよう、取り組みの期間や頻度は具体的に伝えましょう。
料理の腕を磨いて人にも振る舞った
私が学生時代に努力したのは料理です。共働きの両親を少しでも手助けしたいと思って料理を始め、続けるうちに人に料理を振る舞うのが好きになりました。
料理をするときに特に心掛けているのは、できる限り調理時間を減らすことです。学業やアルバイトをこなしながら夕食をつくるのは大変なので、週末にまとめて作り置きしておいたり、時短料理のレシピをインターネットで調べたりして少しでも調理時間を減らす工夫をしています。
また、食べる人が好きなものをできるだけ取り入れること、コスト面でメリハリをつけることで、食べる楽しみや喜びが生まれるように努力しました。最初は毎日となると苦痛に感じることもありましたが、今では手際が良くなり、自分の料理を食べて両親が喜んでくれるのがうれしくて、料理が一つの趣味になりました。
社会に出てからも毎日健康的に仕事ができるよう自炊に励みたいと考えています。
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努力している理由や背景から、周囲に細かな気づかいができる人間性が読み取れます。
趣味をテーマにしたガクチカは成果を語りづらい半面、人柄を理解してもらいやすく、自分も楽しく語れるのが大きなメリットです。
ランニングの習慣を身につけた
私が学生時代に頑張ったのは週3日のランニングです。ランニングが趣味の父から誘われて以来、高校入学当初から約7年間にわたって朝のランニングを習慣にしています。
始めた当時の私は朝が苦手だったうえ、体力がなかったので長く続ける自信はなかったのですが、朝日を浴びながら河川敷を走るのがとても気持ちよく、自然と習慣になっていきました。ランニングを習慣にしたおかげか、それ以来大きく体調を崩したことがないのも私の長所の一つです。
社会に出てからは日々の体調管理はもちろん、ストレスをうまく処理することが重要になると思います。私にとっての健康維持・ストレス解消法であるランニングをこれからも続け、しっかり体調とストレスを管理して長く企業に貢献していくつもりです。
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習慣であるランニングをテーマにした例文です。
趣味は直接仕事に役立つわけではありませんが、「健康を維持することで長く企業に貢献していく」と間接的にアピールしています。
一人暮らしで生活力や金銭感覚を身につけた
私が学生時代に力を入れたのは、一人暮らしでの金銭管理です。家賃や食費に加え、学費の一部を自分で負担するために徹底した管理を心掛けました。
一人暮らしを始めるまでの私はお世辞にも金銭管理能力が高いとはいえず、月にいくら使ったのかも自分でわかっていないような状況でした。しかし、大学の学費から一人暮らしの費用まで負担するには、無駄なことにお金は使えません。
そこで私が始めたのが、家計簿アプリを利用した金銭管理です。「食費は20%まで」「娯楽費は10%まで」といったように具体的な予算を設定して管理した結果、なんとか大学在学中の一人暮らしを乗り切ることができました。些細なことかもしれませんが、このことに私は大きな達成感を覚え、自信を身につけられたと感じています。
社会人になれば取り扱う金額は大きくなりますが、お金の大切さは変わりません。仕事で動かすお金を慎重に扱うのはもちろん、給料も無計画には使わず、計画的に管理して規則正しい生活を送りたいと考えています。
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ガクチカといえば学業やアルバイトなどをイメージしがちですが、一人暮らしも立派なテーマになります。
家事や金銭管理を自分でこなした経験から、自己管理能力や真面目さをアピールできています。
ガクチカを作成する際の注意点
就活生
なるほど、ガクチカでは自分らしさをアピールできるテーマを選ぶのが良さそうだとわかってきました。
キャリアアドバイザー
そうですね。
ただ、ガクチカを作成するにあたっては、いくつかの注意点もあります。
努力したことをアピールしたつもりが、かえってマイナスの評価につながってしまう場合もあります。そのようなことにならないよう、以下の点に注意しながら作成してください。
話を盛ったり嘘をついたりしない
ガクチカに限らず、就活では過剰に話を盛ったり、嘘をついたりするのはおすすめできません。インパクトのあるガクチカにしたい気持ちはよくわかりますが、噓のガクチカは採用担当者にすぐに見抜かれてしまいます。不信感をもたれてしまわないためにも、自分なりのエピソードを正直に伝えましょう。
「話を盛らないとエピソードにインパクトがない」と不安に感じる人も多いと思いますが、ガクチカの評価ポイントはプロセスであって成果ではありません。たとえ成果としては弱く感じても、自分なりの工夫や学びを伝えられればオリジナリティのあるガクチカになります。
就活で嘘をつくことのリスクや境界線はこちらの記事で確認してください。
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危険や不健康さを感じさせるテーマは避ける
何をガクチカのテーマに選ぶかは人それぞれですが、危険や不健康さを感じさせるテーマは避けるのが無難です。自分にとっては本当に頑張ったことであったとしても、面接官は不快に感じる可能性があります。
たとえばギャンブルの話はその代表例です。「パチンコの仕様を徹底的に研究し、年間収支100万円を達成した」とアピールしても、面接官には響かないどころか、金銭管理や計画性の面で不安をもたれてしまいます。
学業やアルバイトでの経験など、ポジティブなイメージにつなげやすいテーマを選ぶようにしましょう。
- ギャンブル
- 飲酒
- 火薬など危険物に関する趣味
専門用語は使わない
面接官が自分と同じ知識をもっているとは限らないため、専門用語はできる限り使わないようにしましょう。誰でもわかりやすい表現を使ったり、具体的な例を挙げたりして、読み手である相手を気遣うことが大切です。
特に注意すべきなのは、学業をガクチカのテーマにする場合です。専攻分野や研究の内容にかかわらず、学業のエピソードでは専門用語を無意識に使ってしまう傾向があります。
自分では当たり前に使っている言葉でも、相手にとってはなじみのない言葉であることも考えられるため注意が必要です。
キャリアアドバイザー
専門用語を羅列することで、専門外の人にもわかりやすく伝えようというコミュニケーション力が欠けていると評価される恐れがあります。
ガクチカの深掘り対策もしっかりとおこないましょう。こちらの記事で詳しく解説していますので、是非参考にしてみてください。
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ガクチカの深掘り質問に答えるための4つの対策|回答例文9選
ガクチカは面接で深掘りされることが多い こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から 「面接でガクチカを深掘りされた際、うまく答えられなかったのですが」「ガクチカではどんな質問が深掘りされるのか知りたい」 […]
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自分らしさをアピールできるガクチカを見つけよう
ガクチカは得られた成果を重視するのではなく、成果に至るまでのプロセスを具体的に伝えることが大切です。当時の状況や苦労したこと、自分なりの工夫など、自分らしさをアピールできるガクチカを探してみてください。
どうしてもガクチカが見つからない人は、まずは思いつく限り過去の経験を書き出してみる方法がおすすめです。エピソードが珍しいかどうかはあまり気にせず、内容でオリジナリティを出していきましょう。
ガクチカって、終活を経験した先輩からはよく聞きました。
ええと……。