目次
- ポートフォリオでは自己紹介も重要な選考ポイントになる
- 企業がポートフォリオや自己紹介文を求める意図
- ポートフォリオ:スキルやセンスを「見える化」するため
- 自己紹介文:人となりを知るため
- ポートフォリオに含める内容
- 目次
- 自己紹介
- 作品
- 連絡先
- ポートフォリオの自己紹介を書くときの4つのポイント
- ①わかりやすく簡潔に書く
- ②作品全体のコンセプトやテーマを明記
- ③志望する企業に合わせて書き分ける
- ④人柄や強みがわかるように書く
- ポートフォリオの自己紹介文の書き方
- 経歴
- スキル
- 受賞歴
- 自己紹介文のレイアウトの3つのポイント
- ①ひと目で伝わる見やすいレイアウトにする
- ②世界観や強みとマッチしたデザインで演出
- ③伝えたいことのテーマに沿ってレイアウトする
- ポートフォリオの自己紹介を作る際にありがちな失敗例
- 応募する企業に合っていない
- 内容を盛り込みすぎて伝わりにくい
- ポートフォリオの自己紹介例文
- デザイナー
- ディレクター
- エンジニア
- ポートフォリオの自己紹介で魅力的にアピールしよう
ポートフォリオでは自己紹介も重要な選考ポイントになる
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から
「選考でポートフォリオを求められたのですが、正解例がわかりません」
「ポートフォリオが必要な自己紹介の場合のコツを教えてください」
という声が寄せられています。
デザイナーやディレクターなどクリエイティブな業種の選考で必要不可欠となるのがポートフォリオの作成です。
ポートフォリオと聞くと、「載せる作品の質だけにこだわれば大丈夫!」と思う学生も多いかもしれません。しかし、実は自己紹介ページも重要な選考ポイントになるのです。
ポートフォリオに載せる自己紹介はいわばあなたの「顔」。会ったことのない採用担当者にあなたのスキルや人となりをアピールし、差をつけるために、ポートフォリオの自己紹介を作る際にどのような目的意識を持ち、何を含めるべきなのか解説していきます。
企業がポートフォリオや自己紹介文を求める意図
そもそもクリエイター職では、なぜ選考の際にポートフォリオや自己紹介文を作成しなければならないのでしょうか。まずは企業が学生にポートフォリオや自己紹介文を求める意図について、それぞれ詳しく解説します。
ポートフォリオ:スキルやセンスを「見える化」するため
企業が学生にポートフォリオの作成を求める大きな理由のひとつとして、学生のスキルやセンスを「見える化」するため、ということが挙げられます。
今は学生であったとしても、クリエイティブな業種に応募する学生は「クリエイター職の卵」であることには変わりありません。
たとえ作品の質がまだそれほど高くなかったとしても、応募する学生が現時点でどのような視点やスキル、センスを持っているかを企業側が判断するために、ポートフォリオは必要不可欠な存在です。
キャリアアドバイザー
自己紹介文:人となりを知るため
ポートフォリオに自己紹介文を載せるのには、企業側が「応募してくる学生の人となりを知るため」というのが主な理由として考えられます。
履歴書とは違い、ポートフォリオに載せる自己紹介文は自身の人となりや能力を自由に表現できます。また、履歴書だけでは伝えきれないアピールポイントを好きなだけ盛り込むことも可能です。
「一緒に仕事をしたいと思える人柄かどうか」「チームワークを大切にできそうな人材か」など、自己紹介文を載せることで作品だけでは伝えられない自身の人となりを採用担当者に伝えることができます。
キャリアアドバイザー
自身の人柄をアピールするためにも、ポートフォリオの自己紹介文はしっかりと作り込んだ方がいいということを覚えておきましょう。
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中途採用の場合、スキル重視の側面も大きいためポートフォリオが合否に大きな影響を与えるケースが多いです。一方、新卒採用の場合には、「上手か下手か」という完璧なポートフォリオを求めているというよりかは伸びしろを判断しています。芸能事務所などが新人発掘をして、その後役者が垢ぬけていく姿を想像してみるといいかもしれません。
また、企業が持つ作品カラーや社風と学生が大切にしたい傾向が近いかどうかも見極めていきます。たとえどんなに伸びしろがある学生でも、その会社が大切にしたい方向性と異なれば、たとえ入社できてもお互いミスマッチとなってしまい、双方にとってデメリットばかりになってしまうかもしれません。
ポートフォリオに含める内容
就活生
ポートフォリオに何を盛り込めばいいのかわかりません……。
キャリアアドバイザー
企業側で指示がない場合、明確な決まりはありませんが、一般的に含めるべき内容はあるので押さえておきましょう。
企業側から特別な指示がない限り、ポートフォリオには「このように作らなければならない」という決まりがありません。そのため、これから初めてポートフォリオを作る学生の中には、「ポートフォリオにどんな内容を含めたらいいかわからない」と困惑してしまう人もいるでしょう。
そんな人のために、次はポートフォリオに含めるべき必要最低限の内容について紹介します。それぞれの注意事項などについても触れていくので、ぜひ参考にして下さいね。
目次
ポートフォリオを作成する際、特に心掛けて欲しいのがポートフォリオ全体の「読みやすさ」です。多くの人が見落としがちですが、その読みやすさを大きく左右する項目のひとつが「目次」です。
「目次なんてあってもなくてもあまり変わらないんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、よく考えられた目次は、ポートフォリオの質をぐっと高め、採用担当者の目を引くことができます。
クリエイター職の採用担当者は、選考期間に入ると日々たくさんのポートフォリオに目を通すことになります。そのため、目次をつけて読みやすく工夫されたポートフォリオは見る側の負担を大きく軽減し、採用担当者の印象にも残りやすくなるのです。
キャリアアドバイザー
読みやすいポートフォリオを作れるということは、相手のニーズに合ったデザインができるということにもつながります。
自己紹介
これまでにもお伝えしてきた通り、ポートフォリオに載せる自己紹介は、企業側にあなたの人柄や能力をアピールするための重要な項目です。そのため、自己紹介ページは簡易的なものではなく、デザインや内容をよく考えたうえでじっくりと作成しましょう。
- 制作につながる自身の好み
- 尊敬しているデザイナーやクリエイター
- その職業を目指したきっかけ
自己紹介の具体的な書き方のコツやポイントについては、この後詳しく解説するのでぜひそちらを参考にして下さい。
作品
ポートフォリオの最重要項目といえるのが「作品」です。ポートフォリオに載せる作品は、自身がこれまで制作してきたものの中でも特に自信作を選抜して載せるようにしましょう。
- 自分らしさが最も現れていると思うオリジナル作品
- 受賞作品
- 仕事として実績に残せるもの
また、作品をタイプ別にカテゴリー分けして、採用担当者が読みやすいようページを工夫することも大切です。
作品を載せるページ数には厳密な決まりはありませんが、表紙や目次、自己紹介文なども含め、ポートフォリオのページ数は全体で20ページ前後ほどが一般的とされています。一つの目安として覚えておくといいでしょう。
連絡先
記載するボリューム自体は少なくても、ポートフォリオで絶対に忘れてはならないのが「連絡先」です。
自己紹介ページ、もしくはポートフォリオの最終ページなどに、自身の連絡先として下記の項目は必ず記載しておくようにしましょう。
- 住所
- メールアドレス
- 電話番号
ポートフォリオを提出する際は履歴書などと合わせて送ることも多いと思いますが、履歴書とポートフォリオに記載されている連絡先が異なっていたら、企業側はあなたに対してどのような印象を持つでしょうか。
選考結果を知らせる際に困るだけでなく、「注意力が足りない学生なのではないか」「仕事をしても雑なのではないか」など、マイナス印象を与えかねません。スムーズに選考を進めるためにも、ポートフォリオに記載する連絡先に誤りがないか、事前にしっかりと確認しておくようにしましょう。
ポートフォリオの自己紹介を書くときの4つのポイント
「いざ自己紹介を書こうとしても、どんなことに気をつけたらいいのかわからない」という人は、これから紹介するポイントに注意して自己紹介を作成するようにしましょう。
自己紹介書の書き方についてはこちらの記事で解説しています。
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①わかりやすく簡潔に書く
ポートフォリオの自己紹介は、「わかりやすく簡潔に書く」が鉄則です。ポートフォリオの自己紹介は文字数やスペースの規定がないため、自由に書ける分最初のうちは書き方に戸惑ってしまうこともあるでしょう。
そんな時はまず、自身が自己紹介で伝えたい最低限の項目をピックアップしてみて下さい。その情報をわかりやすくデザインでまとめるようにすると、相手が読みやすい自己紹介ページが作れるはずです。
キャリアアドバイザー
だらだらと長文をまとめようとするのではなく、ポートフォリオの自己紹介だからこそ成せるメリハリのある伝え方を意識しましょう。
②作品全体のコンセプトやテーマを明記
ポートフォリオの自己紹介では、これまでに作成してきた作品全体のコンセプトやテーマなど、作品への「想い」を明記することも大切です。
企業に提出するポートフォリオは、ただの作品集ではありません。「日頃から作品作りでどんなことを重視しているのか」「どんなコンセプトに基づいて制作に取り組んでいるのか」など、作品を見ただけでは伝えきれない「個性」の部分を、いかに企業側に伝えられるかが重要です。
- 人を笑顔にできる作品作りを心掛けている
- 作品の温かみを大切にしたい
- シンプルな中にも確かなメッセージ性を表現したい
作品のコンセプトやテーマを具体的に記載することで、あなたとあなたの作品の魅力をより企業側にアピールすることができるでしょう。
③志望する企業に合わせて書き分ける
「ポートフォリオは同じ内容のものを使い回している」という人もいるかもしれませんが、選考を通過するには志望する企業に合わせて自己紹介を書き分けるのがおすすめです。
というのも、当然ながら企業ごとに求める学生の人物像は異なります。ベンチャー企業であれば「スピーディーにデザインを仕上げる力」が評価されるかもしれませんが、規模が大きい企業の場合は「相手のニーズにマッチしたデザインをじっくり仕上げる力」が評価されるかもしれません。
そのため、応募する企業がどんな学生を求めているかを今一度しっかりと考え、それに合わせてポートフォリオの自己紹介を常にアップデートしていくことが大切です。
キャリアアドバイザー
ただし、企業に合わせようとするあまり、自身のアピールポイントを偽ることはNGなので注意して下さいね。
志望動機をうまく書くコツはこちらの記事で確認してください。
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④人柄や強みがわかるように書く
ポートフォリオの自己紹介では、自身の人柄や強みが読み手にわかりやすいように書くことを意識しましょう。
とはいえ、わかりやすく表現しようと意識しすぎて、あまりにもありがちな内容になってしまうのは避けた方が無難です。「何かのサイトを参考にして書いたのかな」と思われるようなアピールの仕方では、あなたのポートフォリオが採用担当者の印象に残るのは難しいでしょう。
また、オリジナリティを出そうとして無理にわかりにくい表現をするのもNGです。これまでにもお伝えしてきたように、ポートフォリオは「読みやすさ」が非常に重要です。読み手を置き去りにするような自己紹介では、自身の良さは伝えられません。
キャリアアドバイザー
たとえ自身の強みが一般的なものであっても、簡単なエピソードと絡めてアピールするなどの工夫をすると、自然かつわかりやすい自己紹介を作ることができますよ。
自分の強みの見つけ方はこちらの記事を参考にしてください。
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キャリアアドバイザーコメント津田 祥矢プロフィールをみる
自己紹介を書くときには、自分が作品を作るときにどのようなことにこだわっているのかが伝わるようにアピールをしてみてください。アイディアをどのようにして着想するのか、そのアイディアを形にするためにどのようなプロセスを経ているのか、実際に形にしてからどのようなブラッシュアップをしているのか、その際に何を意識しているのか、など書けることはたくさんあるはずです。
最終的な作品が他の人と似ていたとしても、このプロセスが異なる場合には、もしかすると仕事の進め方や相性のいいチーム規模、案件なども変わってくるかもしれません。結果だけにこだわるのではなくて自分の心情を詳しく記載できるようにしてみてください。
ポートフォリオの自己紹介文の書き方
自己紹介のポイントがわかったら、ポートフォリオの自己紹介文の書き方について具体的に見ていきましょう。こちらもそれぞれの項目の注意点などについて触れていくので、ぜひ参考にして下さい。
自己紹介文の書き方はこちらの記事でも例文つきで解説しています。
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自己紹介の文章でライバルとの差別化を図るために、自分の強みをしっかりとアピールして企業の興味を惹きましょう。今回は自己紹介の文章に入れるべき3つの項目や、上手な自己紹介文を書くための4つのコツをキャリアアドバイザーが解説していきます。内容別、業界別に例文も紹介しているので、自己紹介文を作成する際の参考にしてくださいね。
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経歴
ポートフォリオの自己紹介にまず載せておきたいのが、これまでの「経歴」です。
ただし、ここでいう経歴とは、決して「これまでの学歴を細かく書く」ということではありません。学歴については履歴書に詳細が記載されていると思うので、こちらでは別の経歴についてまとめていきましょう。
ポートフォリオの自己紹介に載せる経歴とはクリエイターとしての経歴のことを指します。
- いつ
- 誰と
- どんな作品を
- どうやって作ってきたのか
学生のうちはクリエイターの経歴として記載できることはそこまで多くないかもしれませんが、その中でも特にアピールしたい経験があれば、ぜひそれを深掘りして自身の成果としてまとめてみましょう。
スキル
自作のポートフォリオが作れるということは、ある程度ソフトウェアを使いこなすスキルを持っているということの証明になります。しかし、ポートフォリオの出来を見ただけでは、採用担当者はその学生がどれ位のスキルを持っているか具体的にわかりません。
自己紹介を作成する際には、自身が持っているスキルについて、すべてどの程度使いこなすことができるのかを細かく書くようにしましょう。
ここで注意したいのが、「IllustratorやPhotoshopを使えます」など、使用できるソフトウェアやプログラミング言語などを、ただ文章に並べるだけでは不十分です。採用担当者が一目見て学生のスキルを把握できるよう、棒グラフや5つ星評価などでスキルを表現するなど、読み手にとってわかりやすい工夫を施しましょう。
受賞歴
これまでのクリエイターとしての活動で何らかの受賞歴がある場合は、自己紹介の中に必ず入れるようにしましょう。受賞歴や表彰歴があるということは、他者の目から見てもそれだけ質の高い作品が作れるということの証明になります。
ただし、自分をアピールしたいばかりに、受賞歴を大量に記入して自己紹介ページのスペースを多く使ってしまうのは、ポートフォリオの見栄え的にもあまり良くありません。
複数の受賞歴がある場合は、リストのような形でわかりやすく簡単にまとめるなどの工夫をするのがおすすめです。
キャリアアドバイザー
受賞歴が限られている場合は、あえて受賞歴のスペースは設けず、先に紹介した経歴の一種として項目をまとめるのもいいでしょう。
自己紹介文のレイアウトの3つのポイント
就活生
自己紹介文の内容について、かなり考えられてきたと思います!
キャリアアドバイザー
ポートフォリオの自己紹介では、内容だけでなくレイアウトも非常に重要ですよ!
ポートフォリオの自己紹介文は、「何を記載するか」だけでなく、「どのようにデザインするか」という点にもこだわりましょう。次はポートフォリオの自己紹介文をレイアウトする際の3つのポイントについて詳しく解説していきます。
①ひと目で伝わる見やすいレイアウトにする
ポートフォリオの自己紹介ページを作成する際に最も気をつけたいのが、「ひと目見て伝わる見やすいレイアウトにする」ということです。
誰が見ても見やすいレイアウトにするには、自己紹介ページの大まかな見た目だけを重視するのではなく、細部にまでこだわることが大切です。
- 文字の行間が詰まり過ぎていないか
- フォントの並びや大きさがそろっているか
- 文字と画像の配置がひと目でわかりやすくなっているか
②世界観や強みとマッチしたデザインで演出
自身の作品の世界観や強みとマッチしたデザインで自己紹介ページを演出することで、あなたの個性や魅力をより採用担当者に伝えやすくなります。逆に、企業側に合わせようとするあまり、不慣れなもの、不得意なデザインで自己紹介ページを作っても、残念ながら魅力的な自己紹介ページは作れないでしょう。
ポップな雰囲気の作品が得意で、ポートフォリオに載せる作品も明るいイメージのものが多いのであれば、自己紹介ページもぜひその世界観でレイアウトを考えてみて下さい。自身の魅力が伝わる、オリジナル感溢れる自己紹介ページが作れるはずです。
キャリアアドバイザー
自分の世界観を表現しつつ、企業が求めているものとマッチしたイメージを探ることも重要です。
③伝えたいことのテーマに沿ってレイアウトする
ポートフォリオの自己紹介を作成する際には、まずは「何を一番に伝えたいか」をはっきりと決めましょう。自己紹介で伝えたいことを明確にすることで、それが自己紹介ページのテーマとなり、ページ全体のレイアウトを組み立てやすくなります。
たとえば、自己紹介で「自身の人柄」を最もアピールしたいのであれば、実績や受賞歴をつらつら並べるのではなく、「作品制作にかける想い」や「どんなクリエイターになりたいのか」など、自身の想いを伝えるためのスペースを多く設けるなどの工夫をしてみて下さい。
キャリアアドバイザー
一貫性のある読みやすい自己紹介ページを作るには、テーマに沿ってレイアウトすることが非常に重要であることを覚えておきましょう。
キャリアアドバイザーコメント根岸 佑莉子プロフィールをみる
いざ作成する、となったときにはまず考えていることをすべて見える化してみましょう。書きたい文章と提示したい作品を一旦紙やノートに文字として書き出します。すべて可視化させることで、後々「やっぱりあれもポートフォリオに載せればよかった」といった後悔をしなくて済みます。
今の自分の状態を把握したら、自分が見せたいコンセプトと企業が求めている傾向をそれぞれ言語化します。そして、それらに当てはまりそうな作品や自己紹介の文章をピックアップしていきましょう。その際にただなんとなくで選ぶのではなくてきちんと理由付けをしておこなえるとより納得感のあるポートフォリオが完成するでしょう。
ダイエットを始めるときにはまず体重を測って目標を決めるのと同様に、何から始めればいいかわからない人は、今の自分の持っているものを自分自身が把握することからやってみてください。
ポートフォリオの自己紹介を作る際にありがちな失敗例
ポートフォリオの自己紹介を作る際は、多くの学生が陥りがちな失敗例を事前に知っておくことで、同じミスを防ぎやすくなります。次はポートフォリオの自己紹介を作る際にありがちな、2つの代表的な失敗例について見ていきましょう。
応募する企業に合っていない
企業が求める学生の人物像は企業ごとに異なります。そのため、ポートフォリオの自己紹介を作る場合は、応募企業に合わせて内容を作り替えていくことが大切です。
たとえば、あなたがもしデザインとプログラミングの2つのスキルに長けている場合、本来これは大きな強みとなるはずですが、伝え方次第では企業にとっては魅力を感じられなくなってしまうのです。
デザイン力を最初にアピールし、後からプログラミングのスキルを付け足しでアピールするような自己紹介を作っていたとしたら、「プログラミング力に長けた学生を募集したい」と思っている企業にとっては、あまり印象に残らない自己紹介になってしまいます。
この場合、「プログラミング力を最初に押し出し、さらにはデザインも得意」というアピールの仕方をするべきでしょう。
内容を盛り込みすぎて伝わりにくい
「受賞歴が豊富」「使いこなせるスキルが多い」など、企業にアピールできる内容が多ければ多い学生ほど、つい自己紹介の内容を盛り込みすぎてしまう傾向があります。
伝えたい内容に一貫性がなく、ただ情報量が多いだけの自己紹介は、採用担当者の目に留まりにくくなってしまいます。また、内容を盛り込みすぎている自己紹介ページは、レイアウトもちぐはぐになってしまいがちです。
そのような事態を防ぐためにも、ポートフォリオの自己紹介を作る時は、上述したように「一番伝えたいことのテーマを決める」ことが非常に重要です。
キャリアアドバイザー
自分のアピールポイントを精査し、最も伝えたいことを全面に押し出せる自己紹介ページを作りましょう。
ポートフォリオの自己紹介例文
最後に、ポートフォリオの自己紹介の例文を紹介します。職種ごとにそれぞれ自己紹介例文を用意したので、ぜひ参考にして下さい。
デザイナー
私は学校生活を通して、グラフィックデザインを専門に学んできました。そこでIllustratorやPhotoshop、Indesignのソフトの使い方を習得し、これまでWEBや紙を問わず多数の課題制作をおこなってきました。
その経験を活かし、アルバイト先のカフェで私がデザインした紙のクーポン券とポイントカードの配布を始めたところ、お客様から「デザインがかわいい」と好評を受け、リピート客を増やし、お店の売り上げに貢献することができました。
デザインは、カフェのイメージや世界観を大切にしつつ、店のお客様の顔を思い浮かべ、その店がお客様から何を求められているのかを店長と一緒にひとつひとつリスト化しながら作り込みました。
このようなスキルと経験を活かし、今後は貴社で勉強と経験を積んで、即戦力となれるデザイナーになれるよう務めてまいります。
キャリアアドバイザー
たとえ無償のお仕事であったとしても、自身がデザインを手がけ、それが利益に繋がったという経験はデザイナーとしてアピールすべき点です。デザインをするうえで重視しているプロセスまで書くことで、仕事に対する真摯な姿勢を伝えられます。
ディレクター
学校ではWebデザインやコーディングを主に勉強してきました。その経験を活かすため、また実務経験を積むために、大学2年生の頃からWebディレクターアシスタントのアルバイトをしています。
オウンドメディア制作から既存サイトのリニューアルまで、様々な規模の案件に携わってきた結果、SEOを意識したサイト作りのコツや、クライアントの目的や課題を汲み取った企画立案が行えるようになったと上司からも評価されています。
将来はサイトを作ることをゴールとするのではなく、その先の未来まで具体的に提示できるディレクターになりたいです。
キャリアアドバイザー
常に新しいものを生み出すことが求められるWeb業界では、基本的なWebの知識だけでなく、企画の発想力や情報収集力が求められます。具体的な実績があればしっかりと明記しつつ、自身のこだわりや今後のビジョンについてもアピールしましょう。
エンジニア
私の強みは継続して努力できる点です。学校でのプログラミングの勉強を通して、自らの手で自分が作りたいものを形にできる喜びを知って以来、よりプログラミングの世界に熱中するようになりました。
「もっとプログラミングについて知識を深めたい」という想いから勉強を重ね、今年に入ってから基本情報技術者試験に合格することができました。
自身のこのような継続して努力できる強みを活かし、今後は貴社でもエンジニアとしてのスキルを高め続け、事業拡大に貢献していきたいと思っています。
キャリアアドバイザー
プログラミング経験があり、プログラミングのスキル・興味関心があることをアピールできれば、採用担当者にも好印象を残せるでしょう。また、エンジニアの場合はポートフォリオをサイトで作成して提出するケースが多いことも覚えておきましょう。
ポートフォリオの自己紹介で魅力的にアピールしよう
ポートフォリオの自己紹介は履歴書などとは違い、自身の個性やスキルを見える化して企業側にアピールできる場でもあります。一見作るのが難しく思えても、今回紹介したような制作時のコツや注意点に気をつければ、きっとあなただけのオリジナリティ溢れる自己紹介が作れるはずです。
魅力的なポートフォリオの自己紹介で、あなたの魅力を存分に採用担当者にアピールしてくださいね。
ポートフォリオには就活生の作品の質を伝える役割ももちろんありますが、それ以上に学生のポテンシャルを採用担当者にアピールするための重要な役割を担っているのです。