目次
- 適性試験は企業にマッチしない人をふるいにかける検査
- 就活における適性試験の3つの特徴
- ①職務を遂行するための能力を測る
- ②性格の特徴を判断する
- ③応募者の価値観を測る
- 企業が適性試験を実施する4つの目的
- ①志望者を絞り込む基準とするため
- ②応募者が企業にマッチしている人材かどうかを見極めるため
- ③面接での参考材料にするため
- ④配属や教育の参考にするため
- 適性試験の種類
- 能力検査
- 性格検査
- 適性検査の受験形式
- ①ペーパー形式
- ②Webテスト(インハウス)
- ③Webテスト(自宅など)
- ④テストセンター
- こんなにある! 適性試験の種類11選
- ①一般常識問題
- ②SPI
- ③玉手箱
- ④CAB
- ⑤GAB
- ⑥TG-WEB
- ⑦CUBIC
- ⑧内田クレぺリン
- ⑨SCOA
- ⑩TAL
- ⑪YG検査
- 適性試験の能力検査で高得点がとれる対策6選
- ①問題集1冊を集中して解く
- ②苦手なところを反復練習する
- ③高頻度で出題されるものを解く
- ④公式は丸暗記する
- ⑤時間を計りながら解く
- ⑥模試を積極的に受ける
- 適性試験の性格検査で落ちないための4つのポイント
- ①回答が決まっている質問を理解しておく
- ②自分を飾らずに正直に答える
- ③一貫性のある回答を意識する
- ④ライスケールに注意
- 替え玉受験はリスク大! 能力検査は自力で解こう
- 適性試験は種類を理解したうえで対策をしよう
適性試験は企業にマッチしない人をふるいにかける検査
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、
「就活で適性試験は何のためにやるのでしょう?」
「適性試験で高得点を取るにはどんな対策が必要なのでしょうか?」
という質問を受けます。適性試験をおこなっている理由は、一般学力を測るという目的もありますが、それ以上に、企業にマッチしない人をふるいにかけるという点にあります。
適性試験は幅広い分野の問題が出題されることから、問題解決能力や性格も含めて企業の一員として相応しい人材かどうかを確かめるにはうってつけの試験です。
そんな試験を通過するには当然のことながら対策が必要不可欠になりますが、具体的に何をして対策をすれば良いかが気になるところだと思います。そこで当記事では、適性試験の特徴を説明し、その対策方法やポイントについて詳しく解説していきます。
この記事を読めば、適性試験の傾向と対策が理解でき、適性試験を通過することで次の選考に弾みをつけることができるでしょう。
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就活における適性試験の3つの特徴
適性試験は多くの企業が選考方法として採用している試験であり、学生の皆さんが内定を獲得するために避けては通れない関門と言えるでしょう。そんな適性試験には以下の3つの特徴があります。
- 職務を遂行するための能力を測る
- 性格の特徴を判断する
- 応募者の価値観を測る
対策を立てやすくするためにも、上記の特徴を理解し、適性試験で何が問われているのかを把握していきましょう。
①職務を遂行するための能力を測る
適性試験では「能力検査」という項目があり、そこでは社会人として必要な常識的知識や基礎的スキルを測ることができます。
試験の種類によって異なりますが、国語や英語といった言語能力や数理や図形といった非言語能力が網羅的に問われる試験が多くあり、適性試験を選考の一環として取り入れている企業がほとんどです。
企業側が職務を遂行する力を重視する理由はこちらで解説しています。
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②性格の特徴を判断する
適性試験では「性格検査」の項目で、面接ではわからない志望者の性格の特徴を測定することが可能です。
試験によっては質問項目が100以上あるようなものもあり、性格や人柄、行動パターンなどを隅々まで分析できます。そのため、企業は適性試験を導入することで志望者が果たして自社にマッチする人材なのかを測っているのです。
③応募者の価値観を測る
適性試験では能力や性格を総合的に分析することで、応募者の価値観を測ることができます。企業は入社後自社に貢献できる人材を探していますが、企業に貢献するためには、基礎的能力はもちろんですが、企業に合った価値観を持っている必要があります。
というのも、企業と価値観が合わない人材は仕事上後々問題を起こす火種になる恐れがあるからです。価値観は能力とは異なり、企業で育成することが困難な要素であることから、あらかじめ価値観を測定できる適性試験は企業の選考方法としてぴったりのものであると言えるでしょう。
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企業が適性試験を実施する4つの目的
適性試験は大手を含む多くの企業で導入されている選考方法であり、適性試験の通過は内定を獲得するうえで必須と言っても過言ではないでしょう。では各企業はどんな目的があって適性試験を選考方法として採用しているのでしょうか。
- 志望者を絞り込む基準とするため
- 応募者が企業にマッチしている人材かどうか見極めるため
- 面接での参考材料とするため
- 配属や教育の参考にするため
それではそれぞれを詳しく解説しますね。
①志望者を絞り込む基準とするため
大手企業であればなおさらですが、企業に対するエントリー数は膨大な量となるため、それを一つひとつ丁寧に見ることで選考をおこなうには時間的にも労力的にも余裕がありません。
そのため、企業は志望者を絞り込む対策として適性試験を取り入れています。基準は企業によってばらつきがありますが、企業の定めた一定の得点を取らない限り、どんなに優れた能力や実績を有していても有無を言わさずに不合格となってしまいます。
したがって適性試験の対策は内定獲得において必須であると言えるでしょう。
②応募者が企業にマッチしている人材かどうかを見極めるため
企業は採用の際、今後自社に貢献してくれる有望な人材を求めていますが、そのためには志望者の能力や性格などがその企業にマッチしていることが大前提となります。
というのも、企業にマッチしていない人材は、仕事をしていくうえで問題を起こす、職場を早期に去ってしまうといった可能性が非常に高いからです。適性試験ではさまざまな問題を出題することで志望者の具体的な能力や性格、価値観を客観的に表わしてくれます。
そのため、ミスマッチを避けるうえでも適性試験の実施は企業の選考方法として必要不可欠な要素なのです。
③面接での参考材料にするため
企業は限られた時間の中で、今後企業に貢献できるであろう人材を見極めなければなりません。しかし数十分の面接だけでは応募者の能力や適性を完全に把握することは不可能でしょう。
そこで企業は適性試験を導入し、対面のコミュニケーションでは確認できない志望者の資質をあらかじめ測っています。そうすることで面接の際に志望者の人物像がより明確になり、面接ではより踏み込んだ質問をすることができるのです。
④配属や教育の参考にするため
適性試験は配属や教育の参考にするためにもおこなわれています。企業は選考を通過した学生を企業の一員として活用・育成する必要があります。
そのためには
- どの配属先であれば能力を最大限発揮できるのか
- どんな教育を施せばより優れた人材へと成長するのか
を把握しなければなりません。
その際に役立つのが適性試験です。適性試験は受験者のさまざまな資質や傾向を測ることができ、入社後の配属や教育において非常に有用な判断材料となります。そのため企業にとって適性試験の導入は非常に効率が良く確実な選考方法であると言えるでしょう。
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適性試験の種類
企業が実施している適性試験の種類は大きく「能力検査」と「性格検査」の2種類にわけられます。
適性試験を乗り越えるためには両検査の基本的な特徴をしっかり理解したうえで対策を進める必要があります。ここからの説明を参考にすることで、より試験対策を効率的に進められるようにしましょう。
能力検査
- 言語分野と非言語分野を通して、受験者の思考力や問題解決能力といった社会人基礎力を総合的に測るための試験。
言語分野では主に語句に関する問題や文章の補充や並べ替えの問題などが出題されるため基本的な知識、読解能力などが診断されます。一方で非言語分野では表・資料の読み取りや割合・確率の計算などの問題が多く、主に数的処理能力が問われる構成となっています。
適性試験には地頭の良さも求められるものの、内容のほとんどが事前に練習問題をこなしておけば解答可能なものとなりますので、必ず試験対策は怠らないようにしましょう。
性格検査
- 性格検査とは知識を基に問題を解いていく能力検査とは異なり、簡単な質問事項に答えるだけの試験。
試験によっては文書問題形式で出題される性格検査もありますが、その場合もあくまで性格の傾向を測るものであるため、特別な知識は必要ありません。
性格検査の質問事項は名称通り、受験者の性格を診断する内容となっており、それらを分析することでどのような価値観を有しているのか、ひいては試験を実施している企業の志向や方針とマッチする人材なのかを判断することができます。
適性検査の受験形式
試験というと、大学受験のように会場でペーパーを用いておこなうイメージがありますが、適性試験には受験形式が4つもあります。
- ペーパー形式
- Webテスト(インハウス)
- Webテスト(自宅など)
- テストセンター
受験形式を理解しておかないと、実際に問題を解くときに勝手がわからなくなり、本来の実力が発揮できないといった事態も起こり得るため、以下の解説を参考に受験形式を把握しておきましょう。
①ペーパー形式
ペーパー形式は普段の筆記試験と同様の方式と考えて良いでしょう。志望先の企業や企業によって指定された会場に直接赴き試験を受けます。ペーパー試験は一般的にマークシート方式でおこなわれる場合がほとんどです。
マークシートでは塗りつぶす時間も考慮しなければならないといった、記述の筆記試験とは多少異なる特徴があるので、慣れていない方は事前に何度も練習しておきましょう。
キャリアアドバイザー
受験するときはシャーペンではなく鉛筆を使うと塗りつぶしやすくなるため、芯が折れたときのことも考えて数本鉛筆を用意しておくのがおすすめです。
②Webテスト(インハウス)
インハウス型のWebテストとは、企業に赴き、企業のパソコンを使って受験する形態になります。Webでの試験はペーパーとは異なり、パソコンの画面を操作しておこなうため、慣れていないと相当不便に感じるでしょう。
また、1つの問題につき画面が変わっていき、問題ごとに制限時間が設定されていることもあるので注意が必要です。
キャリアアドバイザー
現在ではサイトや人材会社が運営するWebテストを模試として受験することで、簡単に対策をおこなうことができるので、必ず事前に受験をしておきましょう。
③Webテスト(自宅など)
企業によってはWebテストを自宅でおこなう場合もあり、企業に赴く必要がないため、自分の好きな時間におこなうことができます。また、電卓などのツールを使用できることから、自宅で受ける場合はテストの難易度が多少低くなるでしょう。
しかし、企業以外でおこなうのは時間に融通が利く反面、集中できる場所や通信環境の良い場所を自分で探さなければならないというデメリットもあります。
キャリアアドバイザー
試験は一度始めてしまうと中断したり、最初から受け直したりすることができないため、受験する場所とタイミングには注意しましょう。
④テストセンター
テストセンター形式とは、応募者が自身で予約をおこない、企業が指定した会場で受験する形態です。テストセンター形式の受験の際は、自宅受験とは異なり電卓の使用は禁止されています。
他にも辞書や携帯電話など、応募者の正確な能力を測るうえで邪魔になり得るものは持ち込めないので、あらかじめ持込禁止のものはチェックしておきましょう。
キャリアアドバイザー
場合によっては時計の持ち込みが禁止されていることもあります。
キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
就活生から「適性試験は想像以上に緊張する」という声をよく聞きます。たしかに、試験の結果次第で第一志望の企業の面接を受けられるかどうかが左右するので緊張しますよね。
試験の当日に失敗しないために、自分が受ける受験形式に慣れておくことは重要なポイントです。たとえば、パソコンを普段あまり操作しない人であれば、Webテストに備えて学習するときからパソコンでテストを受けておくと安心です。
試験の内容は同じであっても、受験方法によって実力が発揮できなくなるのはもったいないです。問題集や参考書を解くだけでなく、勉強の方法も意識すると適性検査で失敗をせずに済みますね。
後悔せずに就職活動をするためにも、適性検査そのものだけでなく受検方法まで見据えて適性試験対策をしておきましょう。
こんなにある! 適性試験の種類11選
適性試験と一口に言っても、実は適性試験にはかなりの種類があり、企業により導入しているものが異なります。企業の選考でよく見られる適性試験は以下の通りです。
- 一般常識問題
- SPI
- 玉手箱
- CAB
- GAB
- TG-WEB
- CUBIC
- 内田クレペリン
- SCOA
- TAL
- YG検査
適性試験の対策をする際は、まず志望先の企業が採用している適性試験の種類をしっかり把握しておくことが肝心です。それぞれの試験で内容的に重複しているものも少なくありませんが、各試験で重要視している分野が違い、問題の出題傾向もかなりの差が見られるため、それを理解したうえで対策をしていきましょう。
①一般常識問題
企業が一般常識問題を選考の一環として扱う理由は、常識的な知識を身に付けている人材を獲得したいからです。
大前提として、常識レベルの知識は企業内で指導するような内容ではなく、入社以前に身に付けていて当然の知識となります。これらの知識が不足している人が企業の一員として勤務することで取引先の評価が下がるようなことがあれば、企業の信用にも影響します。
したがって一般常識問題で点数を取れなければ、いくら人柄がよく企業にマッチしていても内定獲得は難しいでしょう。
一般常識の数学についてはこちらで詳しく解説しています。
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出題範囲が多岐にわたる
一般常識問題では社会人として身に付けておきたい常識に関する問題が出題されますが、常識の範囲は非常に幅広く、出題範囲も多岐にわたります。頻繁に出題される問題としては,
時事問題やビジネスマナー、国語・英語などの言語能力、計算などが挙げられますが、いずれも明確な出題範囲が指定されていないため、他の分野に比べて対策がしにくいというのが特徴です。
なかでも時事問題は非常に流動的であることから、過去問をやっても当てにならないため、日頃から新聞やニュースに目を通したり、時事問題に関する最新の参考書を使ったりするなどして対策をしましょう。
②SPI
SPIとは、リクルートマネジメントソリューションズが開発した適性試験であり、大手を含む非常に多くの企業で採用されています。そのため、就活をしていくうえで複数の企業にエントリーする場合は、いずれかの企業でSPIを受験することになる可能性が高いでしょう。
SPIは能力検査と性格検査の2種類で構成されています。
- 言語能力:語句の意味、文の並べ替え、空欄補充、熟語の成り立ち等
- 非言語能力:推論、確率、集合、速度算、代金・割合の計算
能力検査では言語・非言語の内容から出題され、志望者の論理的思考力や課題解決能力が問われます。しかし、場合によっては、通常の言語分野と非言語分野に加えて「英語」と「構造的把握力」も出題されるため、そうなればさらに難易度が高くなるでしょう。
性格検査では応募者の人物像が診断されます。内容は簡単な質問事項に答えるだけなので難易度は高くありませんが、300問を30分で解く必要があるため、1問にかけられる時間はたったの6秒しかありません。そのため、必要以上に考えすぎないで直感で答えていくのがおすすめです。
キャリアアドバイザー
能力検査と性格検査の両方において時間制限があり、時間との戦いになることが予想されるため、普段の勉強から時間配分を心掛けておくと本番でも焦らずに臨むことができるでしょう。
SPIの勉強のコツはこちらで詳しく解説しています。
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③玉手箱
玉手箱は日本SHL社で開発された適性試験で、自宅でおこなうWEBテストとしてはこの玉手箱が非常に多く採用されています。
- 言語
- 計数
- 英語
- 性格
- 意欲
玉手箱の科目は5種類があり、企業によってどの組み合わせで出題されるかが異なるため、志望先の過去の出題傾向を把握する必要があります。「言語」「計数」「英語」からは長文や図表から正解を導き出す読解問題がメインとなるため、対策の参考にしましょう。
玉手箱もSPIと同様に解答時間が限られているので、普段から時間を意識して問題を解くことをおすすめします。
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④CAB
CABは日本SHL社が開発した適性試験です。コンピュータ職の適性を測る試験であるため、プログラマーやシステムエンジニアなどを扱う情報処理関連の企業において広く採用されています。
CABではペーパーテストよりもWEBテストの方が試験時間が短い特徴があり、その分難易度も高くなることが想定されるため、対策は必須となるでしょう。
- 暗算
- 法則性
- 命令表
- 暗号
- 性格
CABの形式は5つあり、上から4つの項目はいずれもコンピュータ職に携わるうえで必要となる知識が問われています。CABで要求されるスキルは処理スピードです。そのため、1問に対してじっくり時間をかけるのではなく、スピーディーに問題をこなしていく練習をしておきましょう。
こちらの記事では、より詳しくCABの対策方法を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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⑤GAB
GABはCABと同様、日本SHL社により販売されている適性試験であり、総合職としての適性を測る試験内容となっています。
GABは数ある適性試験の中でも難易度がトップクラスに高いと言われています。というのも、問題の多くが長文の読解や図表の読み取りであり、それを短い時間で正確にこなす必要があるからです。
- 言語
- 計数
- パーソナリティ
GABの出題内容は上記3つが基本ですが、テストセンターにおいて受験する際は「英語」の試験内容も加わります。いずれも対策が必須な内容となるため、過去問や参考書を使って出題傾向を把握しておきましょう。
GAB対策についてはこちらの記事が詳しいですよ。
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⑥TG-WEB
TG-WEBは人事コンサルティング会社ヒューマネージが開発した適性試験です。
- 言語問題
- 非言語問題
- 性格適性検査
TG-WEBの試験内容は3つから構成されており、難易度はやや高めに設定されています。TG-WEBは他の適性試験とは出題傾向が異なるため、初めは取っつきにくいですが、SPIのように分野の出題範囲はそこまで広くないため、対策はしやすいでしょう。
⑦CUBIC
CUBICとはAGP社により販売されている適性試験で、試験内容は以下の通りです。
- 言語
- 数理
- 図形
- 論理
- 英語
- 個人特性分析
CUBICは他の試験同様、能力検査と性格検査にわかれていますが、前者は20問、後者は123問と、性格検査により重きを置いていることがわかります。しかし能力検査は出題範囲が広く、問題数が少ない分、1問あたりの重要度が高くなるため、甘く見ているとしっぺ返しを食らうことになるので注意しましょう。
CUBICの対策についてはこちらで詳しく解説しています。
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⑧内田クレぺリン
内田クレペリンとは90年近くも日本で使われ続けている心理検査であり、他の種類とはまったく異なる適性試験です。内田クレペリンでは、簡単な足し算作業を繰り返し、作業テンポや作業中のクセなどを見ることで応募者の能力値を測定します。
また、性格に関しては、
- 作業に取りかかる滑り出しの良さ
- 作業中の気分・行動の変化
- 作業中の勢いの強弱
などから測定されています。
特定の試験対策は必要ありませんが、上記の測定項目を理解したうえで粘り強く試験に取り組むようにしましょう。
⑨SCOA
SCOAとは人事測定・評価開発研究委員会によって考案された適性試験で、ややマイナーであることからあまり目にしないかもしれませんが、出題範囲がSPIなどと同様に広く、網羅的に受験者の能力を測ることができる試験となっています。
試験は能力検査と性格検査にわかれており、能力検査では以下の内容が問われます。
- 言語
- 数理
- 論理
- 常識
- 英語
他の適性試験と比べるとやや難易度は高い方と言えるでしょう。というのも、SCOAでは60分で120問に解答する必要があるからです。そのため、わからない問題は早めに見切りをつけ、どんどん次を解いていくと良いでしょう。また、SCOAでは常識問題も出題されるため、この分野には特に力を入れて対策をしておくことをおすすめします。
SCOAの対策についてはこちらで詳しく解説しています。
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⑩TAL
TALは株式会社人総研の人材適性ソリューションによって販売されている新しいタイプの適性試験です。TALはミスマッチを防ぐことに特化した性格適性試験であり、試験内容も知識やスキルを問うものではありません。
- 文章問題
- 図形配置問題
いずれの問題も明確な答えはなく、自分の考えた通りに答えていく問題です。たとえば文章問題であれば、「〜な出来事が起こったらどう思いますか」という問いに対して7つある選択肢の中から自分の思った内容を1つあるいは2つ選びます。
図形問題では「入社後に活躍している私」というお題が頻繫に出題されます。解答方法は、もともとある枠の中に15個の図形を自由に配置してお題の内容を表現するというもので、創作活動に近い問題であると言えるでしょう。
両者とも具体的な対策方法はありませんが、解く際にはポジティブな解答を意識しましょう。
TALの対策についてはこちらで詳しく解説しています。
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⑪YG検査
YG検査はアメリカの心理学教授が考案した性格適性検査です。120問の問題を3択で回答する非常にシンプルな検査であり、質問が読み上げられ、直感で答えるのが大きな特徴となります。
YG検査は能力ではなく性格を測る検査であることから、気張らずにありのままの姿を伝えるよう意識しましょう。この検査は足切りというよりは、面接での参考情報のために実施している企業がほとんどであることから、結果が思わしくなかったとしても、面接で挽回するという気持ちで臨みましょう。
就活生を対象に実施される検査としてはクレペリン検査も挙げられます。こちらの記事で内容と対策をチェックしておきましょう。
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適性試験の能力検査で高得点がとれる対策6選
適性試験における能力検査では、知識がなくてもその場で考えれば解けるような問題もいくつか見受けられます。しかし、高校レベルの内容も併せて幅広く出題されるため、何の対策もなしに受験しても、ある程度の点数しか取ることができません。
したがって、適性試験で高得点をとるには試験の傾向を理解し、練習をしておく必要があります。ここからは高得点を取るための対策を6つ解説しますね。
適性検査で落ちないための対策はこちらで詳しく解説しています。
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①問題集1冊を集中して解く
適性試験における能力検査の問題集は書店などで多く見受けられることから、問題集を中心に対策を進めている学生が多いです。
就活生
たくさんの問題集を片っ端からやるぞ!
上記のような方法はさまざまな問題に触れることができることから、一見良い勉強法であるように思えますが、見方を変えれば1冊への取り組みが中途半端になってしまいます。
そのため、問題集は最初に選んだものを集中的にやりこみ、すべての問題が理解できたら違う問題集の購入を検討するのをおすすめします。
②苦手なところを反復練習する
適性試験では苦手な分野の克服こそ重要となります。というのも、適性試験の問題数は非常に多く、時間との戦いでもあることから、苦手分野の解答に時間をかけているとすべての問題を解き終わらない可能性が高いからです。
また、当日の試験で苦手分野の問題が多く出題された場合、手が付けられなくなります。したがって、得意分野の得点率を上げることも重要ですが、苦手分野の対策も先延ばしにしないで取り組むことが大切です。
③高頻度で出題されるものを解く
適性試験の問題集には、問題に頻出度が記載されていることもありますが、高頻度で出題される問題は必ず解いておきましょう。言うまでもないことですが、問題集にある高頻出の問題は実際の試験でも頻繁に出題されており、過去問における出題傾向の分析結果に裏打ちされたものです。
頻出の問題を解いておけば、当日に同様のパターンの問題が出題されてもスムーズに解答でき、他の傾向の問題に応用することもできます。
④公式は丸暗記する
能力検査における数的処理の分野では公式を用いて解く問題が出題されますが、公式は事前に丸暗記しておきましょう。というのも、公式は計算と時間の短縮に一役買ってくれているからです。
問題の中には公式を暗記していなくても解けるものもあります。しかし公式を暗記しておくと余計な計算をする必要がなくなることから解答時間の短縮、ミスの減少にもつながります。当然公式を使わなければ解けない問題もあるため、練習の時点で公式はすべて丸暗記しておきましょう。
キャリアアドバイザー
使い方を覚えるためにも公式の暗記とそれを使った問題演習はセットでおこなうのがおすすめです。
⑤時間を計りながら解く
練習においても時間を計りながら解くことは非常に重要となります。適性試験では問題数が多いのに対し、それらを解く時間は非常に少ない傾向にあります。そのため、1問に対して悠長に時間をかけている余裕はないと思っておきましょう。
したがって問題演習の際には1問にかける時間を気にしながら解く必要があります。そうすれば本番さながらの練習にもなり、習慣づけができれば当日も普段通りスピーディーに問題を解けるようになるでしょう。
⑥模試を積極的に受ける
適性試験の勉強で1分野ずつ解いていると、試験全体の構成や時間配分がわかりません。それを把握しないまま当日を迎えてしまうと、時間配分にミスがあり時間内に終わらなかったという事態に陥ってしまいます。
そのため、参考書にあるテストや人材会社が提供しているWebテストを積極的に利用して事前に模試を受験しておくと良いでしょう。
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
初めての就職活動の結果が左右されるので、1冊の参考書・問題集では不安を感じることもありますよね。ですが、どの就職活動対策の問題集も試験で必須の問題が網羅的に用意されています。複数の問題集を買ったとしても、同じような問題を解くことになってしまい時間もお金も無駄になってしまいます。
また問題集を選ぶときには、問題の解答・解説がわかりやすいものを選びましょう。問題集の中には掲載されている問題数が多いけれども、自分にとって解説がわかりづらいものもあるでしょう。すると間違えた問題を理解するのに時間がかかってしまい、適性試験までの期間で1冊を解き切れないことも出てきてしまいます。
先輩や友人のおすすめだけでなく、自分が使いやすいかどうかも判断して問題集を選ぶようにしましょう。
「適性検査を対策する時間がない…」そんな人におすすめの対策方法
多忙な就活中、適性検査を対策する時間がないと悩む学生は多くいます。しかし、何冊も問題集を解かなくとも、効率的に適性検査を対策することは可能です。
そこで無料の「WEBテストパーフェクト問題集」を活用しましょう。この問題集を使えば解く上で重要なポイントの解説を見ながら効率よく勉強することができます。
また本番形式の模試も付いているので、前もって本番の感覚をつかむことができますよ。
ぜひ活用して適性検査を突破しましょう。
時間がなくても効率的にSPIを対策できる!
適性試験の性格検査で落ちないための4つのポイント
適性試験のもう1つの関門が性格検査です。適性試験というと能力検査にばかり気を取られがちですが、性格検査についてもポイントを理解しておかないと不合格になる可能性は十分にあります。ここからは性格検査で落ちないためのポイントを4つ解説しますね。
性格適性検査で落ちてしまう理由はこちらで解説しています。
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性格適性検査で落ちる6つの理由|実施理由から対策まで解説
性格適性検査で落ちてしまう人には6つの理由があります。 今回は性格適性検査を突破するために押さえておきたいポイントや、落ちてしまう理由、対策などをキャリアアドバイザーが紹介していきます。性格適性検査の理解を深め、就活を有利に進めていきましょう。
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①回答が決まっている質問を理解しておく
性格検査には毎回出題される代表的な質問があるため、その質問について理解しておくことが大切になります。性格検査も能力検査と同様に解答には時間制限があり、のんびり考えている余裕はありません。
そのため、あらかじめ出題されるであろう質問を把握しておくと、慌てて自分でも思ってもみなかった選択をしないで済みます。間違った選択をすることで誤った自分の性格を伝えないよう、事前に回答が決まっている質問には目を通しておきましょう。
②自分を飾らずに正直に答える
性格検査で落ちないためには自分を飾らず正直に答えることが重要となります。性格検査は受験者の性格や価値観を見出すことを目的としているため、自分を取り繕う必要はまったくありません。
逆に別の自分になりきることでうまく試験をパスできても、そのデータを基にその後の配属などを決められてしまえば、自分の首を絞めることになります。性格に正解も不正解もないので本来の自分を評価してもらうつもりで正直に答えるようにしましょう。
③一貫性のある回答を意識する
性格検査では一貫性のある解答を意識する必要があります。というのも、性格検査ではすべてが異なる質問で構成されていますが、聞き方が異なるだけで内容的にはほとんど同じものが見受けられるためです。
そのため、一貫性を持った回答を心掛けなければ回答に矛盾が生じ、うそをついているものと判断されてしまいます。正直に答えていても、回答に矛盾が見られれば誤解されてしまう恐れがあり、非常にもったいないので、性格検査においては必ず一貫性のある回答を意識しましょう。
④ライスケールに注意
性格検査の際はライスケールに注意しましょう。ライスケールとは、回答の虚偽を見極める判断基準を指し、このライスケールに該当してしまうと、うそをついているものと診断されます。
ライスケールの例としてよくあるのは「私は積極的である」「チームで役割を決める際は進んでリーダーを買って出る方だ」のような問題です。
どちらの問題でも積極的な性格であるかどうかが問われていますが、たとえば前者でYESの選択をすることで積極性をアピールしても、後者でNOの選択をしてしまえば消極的と見なされるためライスケールに該当してしまいます。
- 私は積極的である
- チームで役割を決める際は進んでリーダーを買って出る方だ
- これまで一度も嘘をついたことがない
- 今まで怒ったことは一度もない
こういった問題は試験全体に散りばめられているので、一貫性を保つ、無理に整合性をとろうとしないといったことを意識することで、ライスケールの問題に対応していきましょう。
替え玉受験はリスク大! 能力検査は自力で解こう
就活生
友達がWebテストは替え玉受験で乗り切ったって言ってたのですが、バレないものなんですかね?
キャリアアドバイザー
替え玉受験は結果的にバレますし、リスクが大きいので絶対にやめた方が良いです。一生に一度のチャンスかもしれない企業での選考で無茶をするのはやめましょう。
替え玉受験とは適性試験を誰かほかの人に代行してもらうことであり、企業はそれに対する具体的な対処法を講じていません。そのため、「他の人に受験してもらってもバレないのでは」と考える人もいるかもしれませんが、替え玉受験は面接などを通してバレる可能性が非常に高いと言えます。
というのも、適性試験を代行でおこなう人はもともとの学力が不足している場合が多く、そのような人は面接を通して本当の実力が露呈してしまうからです。
仮に替え玉受験によって適性試験を突破できたとしても、それは一時しのぎにしかなりません。結局化けの皮が剝がれて次の選考で落とされるのが関の山ですので、しっかり対策をおこない、自分で受験するようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
たしかに自分が不得意なことを代理で対応してくれるため、替え玉受験はしたくなりますよね。ですが、替え玉受験の代行業者は合格を保証しているわけではありません。高得点は取れるかもしれませんが、必ずしも内定獲得ができるわけではないのです。
今紹介したとおり点数が高すぎることで面接官から注目され、面接で厳しく評価されてしまう可能性もあります。その結果、適性試験は通過したとしても替え玉受験が原因で選考落ちになってしまう可能性もあります。
もし代行業者を使って替え玉受験をし、選考落ちになってしまったらどうでしょうか。「自分が受けておけば結果が変わったかもしれない」と後悔することになってしまいますよね。志望度が高い企業であれば、これからの社会人生活で後悔を引きずることにもなりかねません。
選考・面接結果に対して納得感を持つためにも、絶対に替え玉受験はしないようにしましょう。
適性試験は種類を理解したうえで対策をしよう
今回は適性試験の目的や種類、対策について解説してきました。適性試験は企業が自社とマッチしない人をふるいにかけるためにおこなっている検査ですので、適性試験を突破するには能力検査と性格検査の両方において一定以上の得点を獲得する必要があるため対策が必須となります。
適性試験の種類を理解したうえで、志望企業が採用している適性検査の種類を把握しておけば、対策方法も明確となるため、効率的に対策を進めることができるので、まずは適性試験の種類を理解しておきましょう。
キャリアアドバイザーコメント石川 愛プロフィールをみる
適性試験を受ける学生は「内定が欲しい」という思いが強く、正解を求めたくなりますよね。また次に紹介する「性格試験」では特に企業が求める人物像に合わせて回答したくなると思います。
ですが正解を回答することが重要なのではなく、自分のパフォーマンスを100%発揮することが最も大切です。企業が求めているものや正解を導くことにとらわれてミスをしてしまうと、正しく適性が判断されなくなってしまいますよね。
企業とマッチングしているはずなのに機会を逃してしまう可能性もあります。それだけでなく、入社後にミスマッチとなってしまい働くことがつらくなってしまうかもしれません。いつもの自分を発揮することで、合わない企業への就職を防ぐリスク回避にもなりますよね。
就職活動で内定を取れるかどうかではなく、入社後に自分に合った企業で働けるかどうかを判断するものと認識して試験に臨むようにしましょう。