将来の目標で面接官をうならせる回答|評価点やESの書き方も解説

この記事のアドバイザー

目次

  1. 「将来の目標」は漠然とした質問だからこそ明確に答えよう
  2. 企業が「将来の目標」を聞く2つの意図を把握しよう
  3. 活躍できる人材か? モチベーションの源泉を知りたい
  4. 長らく働けるか? 企業とのマッチ度を知りたい
  5. 「将来の目標」の回答を魅力的にするための4つのポイントを押さえよう
  6. ①過去の経験に基づいて説得力があるか
  7. ②目標と会社の仕事内容の関連性が高いか
  8. ③現在努力していることが含まれるか
  9. ④短期と長期のプランがあるか
  10. 将来の目標がない人でも見つかる! 目標の決め方・考え方
  11. 自分史やモチベーショングラフ
  12. 1~3年後の自分を想像してみる
  13. なりたいビジョンを想像する
  14. 憧れの人や尊敬する人にその理由を考える
  15. ESや面接での「将来の目標」の回答ポイントを押さえよう
  16. ESは基本の構成をおさえて伝わる内容に
  17. 面接は1分程度に簡潔にまとめよう
  18. OK例文
  19. 例文①人材育成に携わりたい
  20. 例文②一流のアパレル店員になりたい
  21. 例文③webサービスをつくりたい
  22. 例文④新たな介護向けサービスの創出
  23. 例文⑤プロのネイリストになる
  24. 例文⑥日本食を世界に広げたい
  25. こんな答えは印象ダウン! 避けるべき回答
  26. プライベートな内容は評価対象にならない
  27. 実現不可能な内容は説得力にかける
  28. 「目標がない」と答える
  29. 企業の評価だけじゃない! キャリアにおいて将来の目標を持つ必要性
  30. 将来の目標についてよくある質問に回答!
  31. 将来の目標を明確にして企業に活躍イメージを持ってもらおう

「将来の目標」は漠然とした質問だからこそ明確に答えよう

こんにちは。キャリアドバイザーの北原です。

「将来の目標なんて聞かれても答えられない……」
「将来の目標を聞いて企業はどんなことを期待しているんだろう?」

エントリーシート(ES)や面接で「将来の目標はありますか?」とたずねられることは多々あります。将来の目標は数ある質問の中でかなり漠然とした質問ですので、準備をしていない状態で面接でたずねられても困る就活生は多いですよね。

入社後に実現したい目標で活躍イメージをうまく伝えられると、採用担当者も就活生が活躍するイメージがつき、評価につながりやすいですよね。

この記事では、ESや面接で「将来の目標」を聞かれる理由や企業に効果的に伝える回答方法を詳しく解説します。選考対策のみならず、自分のキャリアや働き方を考えるうえでも非常に参考になるので、この記事を読むことを通して向き合ってみましょう。

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企業が「将来の目標」を聞く2つの意図を把握しよう

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就活生

将来の目標なんて聞いて面接官は評価できるんですか?

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キャリアアドバイザー

もちろんできますよ。あなたの価値観や活躍イメージを知りたいと思っています。

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就活生

自分の価値観がわかるように将来の目標を答えればいいんですね。

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キャリアドバイザー

はい。企業の意図を詳しく見ていきましょう。

そもそも企業はどうして将来の目標を聞くのでしょうか。「企業の意図がわからない」と相談におとずれる学生も多くいます。

まず多くの質問もそうですが、企業は選考を通じて就活生の成長力の高さや価値観、能力、資質といった「個性」を把握したいと考えています。その中でも将来の目標は特に「長く活躍できる可能性をみている」ともいえます。

まずは将来の目標を通して企業の把握したいことを詳しく見ていきましょう。企業の立場や視点がわかることで、しっかり答えられるはずです。

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活躍できる人材か? モチベーションの源泉を知りたい

企業の考える活躍できる人材

企業は就活生のモチベーションの源泉を確認して、人柄や資質を把握したいと考えています。モチベーションの源泉とは、やる気・意欲・やりがいといった行動を掻き立てる原動力のことです。

どんなに有能な人材であっても、企業がモチベーションの上がるきっかけが作れなければ、高いパフォーマンスを発揮することは難しくなるでしょう。自分がモチベーション高く取り組める業務があれば、成長の伸びしろも高く、活躍できる可能性が高いですよね

長らく働けるか? 企業とのマッチ度を知りたい

新卒の約3人に1人が3年以内に退職してしまうと言われている中、企業は「長らく働いてもらいたい」と考えています。

退職で多い原因は、仕事の内容や社風などが合わないという採用のミスマッチです。企業にとっては採用活動にかけたコストが無駄になってしまいますし、就活生もやっとの思いで入社した会社にギャップを感じてしまっては、双方にとってよい出会いとは言えません。

モチベーションの源泉とかぶる部分ではありますが、将来の目標を知ることで企業の方向性や業務内容などと合致するか確かめているのです

吉川 智也

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つまずきポイントは「具体性を持たせなければならない」と考えすぎること

学生がつまずきやすいポイントは「将来の目標は具体性を持たせて書かなければならない」と考えすぎていることです。1年後にはMVPを取って、2年後には管理職になって、3年後には事業責任者になる、というような年度の節目同士を点と点で結んだような目標設計は答えられるのですが、達成するまでの具体的な戦略は考えきれず、つまずいてしまうことが多いです。しかし安心してください。ここでつまずくことは健全です。

なぜならば、学生が入社後のキャリアップまでの戦略を具体的に説明できることは実務経験がない中では不可能だからです。その際は説明会や面接での質問の時間で、先輩社員のキャリアパスなどをヒアリングした上で参考にすることが最も効果的かと思います!

将来の目標と似たものに「将来の自分像」があります。こちらの記事も目を通しておくと良いでしょう。

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また将来像は、社長面接でよくされる質問の一つでもあります。こちらの記事も併せて読んで、どのように将来の目標を問われるのか事前に確認しておきましょう。

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「将来の目標」の回答を魅力的にするための4つのポイントを押さえよう

将来の目標の回答を魅力的にするための4つのポイント

「将来の目標」は、「〇〇になりたい、実現したい」という思いを論理的に説明する必要があります。根拠や理由もなく「〇〇になりたい」というだけでは面接官にも伝わりませんよね。

論理的な説明ができれば、相手の理解や納得を得やすくなり、伝えるべきことをわかりやすくまとめることができます。分かりやすく伝えるには具体性も必要です。具体的な内容であるほど「その人らしさ」が表現できます。

①過去の経験に基づいて説得力があるか

まず具体的な理由や背景をもとに分かりやすく伝えないと中身のない回答になってしまいます。企業の採用担当者になった気持ちで考えてみてください。

たとえば、「企業に貢献できる人材になりたい」「世界中の人を笑顔にするような仕事がしたい」という回答に自己アピールや説得力を感じるでしょうか。当たり前な内容やどの企業でも良さそうな抽象的な回答ですよね。このような「〇〇になりたい」という結果だけでは企業に何も伝わりません。

企業に興味関心を抱いてもらうには、いかに説得力をもってアピールできるか。どのような人生経験を通して、どのような考えに至り、将来の目標につながったのかを道筋を立てて説明するようにしましょう

②目標と会社の仕事内容の関連性が高いか

企業の仕事内容と関連させる考え方

企業は会社の未来のためにどのような貢献をしてくれるのかを教えてもらいたいのです。だからこそ、志望する企業と個人の将来目標を掛け合わせた内容にしなければいけません。

企業との関連性を反映させるには、回答する中で3つのポイントを意識することが大切です。上記3つの要素がバランスよく満たされることによって個人と企業の目指す方向性や価値観が一致し、より強力な説得力をもたせることができます

逆に、3つの内1つでも要素不足があると不十分に感じられるかもしれません。特にMustが不足すると、自社に貢献してもらえるかどうか企業は不安を抱きます。

③現在努力していることが含まれるか

入社後の将来像をイメージして既に努力している様子は、企業からすると「目標を実現したい!」という熱意にも感じられます。「これからやります!」という人よりも、「もうやっています!」という人の方が魅力的に映るのは当然ですよね

たとえば、「新興国でインフラ整備の基盤作りをしたいという目標に向かって語学力を上げるためにTOEICスコア900点を目指している!」と伝えれば、努力している姿をアピールすることができます。

目標を実現するために現在努力していることを語ることによって、目標に対する本気度が伝わります。また、真面目な人柄であることもアピールすることができます。

現在頑張っていることから逆算して将来の目標を考えるのも一つの手です。学生時代に頑張ったことがないと思っている人は以下の記事もチェックしてみてください。

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④短期と長期のプランがあるか

長期間の目標を達成するためは、長い道のりの中でも常に「現在地」を把握することが大切です。そのためには、短期間の目標も併せて設定するとより説得力を持たせることができます。

長期的な目標は最終的に実現したい大きな目標。そのため、大枠が定まっていればプロセスまでガッチリ固まっていなければいけないということはありません。一方、短期的目標は達成までのプロセスが明確であればあるほどいいです。

明確な達成プロセスとは、たとえば『1年後には〇〇になる』や『3年後には□□を達成する』とった具体的な数字にしてキャリアプランを落とし込むことです。短期的目標は長期的目標に向かって積み上げていく工程であり、日々の努力目標となるので企業に向けて具体的に成長意欲や就業意欲をアピールできるでしょう。

将来の目標に似た質問で「入社後に挑戦したいこと」もあります。入社後に挑戦したいことの回答方法についてはこちらで詳しく解説しています。

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塩田 健斗

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる

根拠と具体性の両面を意識しよう

上記4つのポイントで特に重要な点は「①過去の経験に基づいて説得力があるか」と「④短期と長期のプランがあるか」です。大前提、採用担当からすると学生が掲げる将来の目標が「本気で目指したいものなのか」と懐疑的になりがちです。その中でその主張を裏付ける「根拠」と「具体性」をもたせることが重要になります。

例えば大学受験で医学部を目指す人がいるとします。「ただ単純にかっこいいから」という理由で医師を目指す人と「小さい頃お医者さんに救ってもらって憧れたから」という理由を比較したときに後者のほうがモチベーション高く頑張れそうですよね。また医学部を目指すために「毎日10時間勉強します!」というプランよりも「得意科目よりも苦手科目の引き上げで合計点数を上げるために苦手な科目の勉強に使う参考書を固定し、その参考書の内容野間違った部分を徹底的に復習し続けます」というプランのほうが具体的で実現できそうなイメージを持つと思います。

主張を裏付けるための根拠と具体性、ぜひ考えてみてほしいです。

キャリアプランを考える際はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。

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将来の目標がない人でも見つかる! 目標の決め方・考え方

そもそも「将来の目標がない」と悩む人も多いのではないでしょうか。具体的に思いつかない人にとって就活シーンにふさわしい将来の目標を考えるのは苦しい作業ですよね。

そこで、まだ将来の目標がない人に向けた目標の決め方や考え方を紹介します。自己分析の方法や目標設定における視点を紹介しているので、ぜひ実践してみてください。

自分史やモチベーショングラフ

将来の目標がない人はまずは、自分史やモチベーショングラフを作成してみましょう。どちらも自己分析を行う際のフレームワークの一つです。

自分史は振り返りによって原体験を整理し、自分の価値観にどのような影響を及ぼしたのかを網羅的にまとめることができます。モチベ―ショングラフは、過去から現在までを振り返る中でどんな時にモチベーションが上がったか、あるいは下がったかをグラフ化する方法です。過去の出来事はさまざまであっても、価値観や強み・弱み、得意・不得意といった共通点や傾向が見えてきます。

たとえば、何か新しいことに挑戦した時に恐れよりもワクワク感があったならば、常に変化のある環境が向いているのかもしれません。チームで物事に取り組んでいる時に一体感を感じて幸せな気持ちになったのであれば、チームで動く仕事が向いているのかもしれません。

過去の体験から見えてくる自分の価値観や特性をもとに「なりたい自分像」を想像してみると、手がかりが掴めるかもしれません

過去の経験の深掘りには自己分析がおすすめ。以下の記事では自己分析の方法を解説しているので、参考にしてみてください。

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また下の記事ではモチベーショングラフについて解説しているのでぜひ読んでみてくださいね。

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1~3年後の自分を想像してみる

将来の目標を決めるには、10年や20年後だとあまりに遠い未来なため、具体的にイメージしにくいものです。事実、10年前の自分が今現在の自分の状況を明確にイメージできた人は一体どのくらいいるでしょうか 。恐らくイメージとは違うと考える人が多いでしょう。

そこでおすすめするのが、将来の目標を1~3年に設定して考えてみることです。1~3年であればで10年や20年よりはイメージがしやすいのですよね。もしイメージしにくい場合、学校の先輩らに現在会社でどのような業務を担当しているのか聞いてみると参考になるでしょう

なりたいビジョンを想像する

将来の目標がない人は、まずは漠然とでも構わないので「なりたいビジョンを想像する」ことが大切です。まずはどのようなものでも構いません。プライベートでも、応募した企業に関係なくてもなりたいビジョンをなんでもいいので書き出してみましょう。

たとえば、漠然と「英語が好きなので、関わりたい」とイメージするとします。英語を使った仕事は、通訳者や英語教師、貿易事務など多岐に渡るので、そこから想像力を膨らませることができますよね。

長期的スパンで英語に関わる仕事に就くことを叶えたいならば、その仕事に就くために何をすればいいのかを考え、イメージを抽象的なことから具体的なことへと深掘りしていくと「通訳者になり、〇〇に影響を与えたい」といった将来の目標が明確になるでしょう

将来実現したいことをエントリーシート(ES)に書く際のポイントは、こちらの記事で解説しています。

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憧れの人や尊敬する人にその理由を考える

憧れの人や尊敬する人はある種の「ゴールイメージ=なりたい理想の姿」ともいえます。身近な先輩でも問題ありません。「この先輩、かっこいいな」「この先輩みたいになりたいな」と思ったら、どうしてあこがれているのかを深堀りして考えましょう。

そうした人とコミュニケーションをとり、その人の考えていることや価値観を探ってみましょう。憧れや尊敬する理由を知ることで、自分がなりたいイメージがより明確になるはずです。そうしたモチベーションの源泉を知ることで、その延長上に「〇年後には△△になりたい」といった理想の姿が確立されていくはずです。

面接では尊敬する人が聞かれることも多々あります。尊敬する人の答え方は以下の記事で解説しています。

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面接で尊敬する人について聞かれたら、尊敬する理由も合わせて答えると面接官の意図に沿えますよ。 この記事では尊敬する人を質問する意図や、答え方のポイント、回答例文などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に充実した回答にしましょう!

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吉川 智也

キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる

「be」の判断基準も考えてみよう

1~3年後の自分を想像する中で、「実現可能性を加味して想像をする」必要はありません。純粋な気持ちで「自分がどうなっていたいか」を考え、言語化してみてください。自分にはできないかもしれないから将来の目標の目線を下げよう、と考えてしまうとそれは目標ではなくなってしまいます。

目標の大小は問いませんが、面接官はあなたの目標をヒアリングして自社で叶えてあげることができるか否かを判断しています。是非みなさんもできる・できないの「can」の判断基準ではなく、自分がどうありたいかの「be」の判断基準で将来の目標設計をしてみてください。

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ESや面接での「将来の目標」の回答ポイントを押さえよう

「将来の目標」はESで求められるケースが多くあります。企業がたずねる意図はこれまで説明してきた通りですが、数多くのESを見る採用担当者にとって伝わる文章構成はとても大事です。

ESは基本の構成をおさえて伝わる内容に

ESで将来の目標を書く際の構成

まずESで採用担当者に伝えるための基本的な構成をおさえておきましょう。ポイントは結論に対して、明確な根拠があることです。また、将来の目標をその企業での実現イメージを伝えられると、採用担当者もその就活生が活躍するイメージを持ちやすくなりますよね。

面接で聞かれることも想定しよう

書類選考の第一関門を突破した面接では、ESに基づいて質問がされます。つまり、ESで回答した将来の目標についてさらに深掘りして聞かれることになるのです。

たとえば、「一流の営業マンになりたい」と書いていたら、「どのような営業マンがあなたにとって一流なのか」「そのために企業に入ってどのようなことをするのか」など聞かれることになります。採用担当者の立場を考えつつ、あらかじめ想定質問を洗い出しておきましょう。

面接は1分程度に簡潔にまとめよう

就活生の中には魅力的な回答をするために、より多くのことを盛り込んでしまうケースが少なくありません。そのため、回答時間が長くなり、面接官は要点がつかめず何が言いたいのか分からなくなります。面接では1分で話せるようにまとめるように心がけましょう。1分間で話すことができる文字数は約300文字です。

とはいえ「1分にまとめるって難しいそうだな……」と思う就活生もいるかもしれません。あまり時間にとらわれるときちんとまとめられなくなるので、1分という長さはあくまで「目安」として考えましょう

まずは言葉足らずにならないように伝えたいエピソードはすべて盛り込み、その次に削れそうな部分を検討しながら、できる範囲で1分前後にまとめられればよいです。最後に実際に声に出して質問に答える練習を重ねておくことも忘れずに行ってください。

1分で簡潔にまとめる方法はこちらの記事でも紹介しているので参考にしてみてくださいね。

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回答後の会話のイメージを持っておくとGOOD

面接は一方通行のコミュニケ―ションでなく、面接官と就活生の会話のキャッチボールで成り立ちます。一人で長々と話していては、面接官の集中もきれてしまいますし、なかなか心に響きません。

回答はなるべく簡潔にし、会話を通して掘り下げていくイメージがベストです。集団面接や面接フェーズによって異なるので、「一問一答形式」「面接でのコミュニケーションを重要視している」などどのようなスタイルがベストなので見極めも重要です。

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例文①人材育成に携わりたい

私の将来の目標は、若手社員を指導する立場になることです。
そう考えるようになったのは、大学入学と同時に始めた居酒屋のアルバイトです。1年ほど経過してから新人の指導担当になり、個人に合う指導や業務の割り振りをすることで業績に貢献できることに非常にやりがいを感じました。

この経験から人を育てることは苦労ばかりではなく、一人前に育った時に感じる達成感は自分自身も成長するとわかり、仕事のやりがいとして引き続き大切にしたいという考えに至りました。指導するだけでなく、常に新しい知識を吸収する姿勢を忘れず、絶えず真摯な気持ちで何事にも学ぶ姿勢も持ち続けていきたいです。貴社では企業理念として人材育成を重要視しており、まさに私が目標とすることが実現できると考えます。

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実際のアルバイト体験が目標につながったケースです。本人でなければわからないリアルなエピソードが織り交ぜられ、説得力を増しています。一方で、自分が経験がない新入社員の際は、指導を受ける立場です。

指導だけをしたい」と受け取られないように注意する必要があります

例文②一流のアパレル店員になりたい

私の将来の目標は、お客様から指名していただけるアパレル販売員になることです。アパレルショップの学生インターンとして店頭に立って接客を担当した経験があります。仕事は来店したお客様に商品説明をしたり、コーディネートの提案をしたりします。来店するお客様は20代から50代まで幅広いため、常に年齢による好みや売れ筋商品の違いをとことんリサーチしました。リサーチのおかげでお客様にぴったりの商品を提案できた時は喜びとやりがいを感じました。

この経験から、店舗に来店されたお客様に満足していただけるようなコーディネートの提案ができる販売員になりたいと思いました。現在は空いた時間があれば、ファッション雑誌でコーディネートの研究をしています。
貴社の「顧客満足第一で接客する」という企業理念を知り、まさに私の目標を叶えられると確信しました。貴社は今後は商品アイテム数を増やす計画があるとお聞きしました。そこで学生インターンで培った販売経験を活かした新たなコーディネート提案ができると考えています。

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上記の例文は、将来の目標が実際の職業体験をきっかけになっている点と、現在目標に向けて努力する様子を伝えています。努力面をアピールすることで将来の目標を実現したいという情熱が感じられますね。

なお、アパレル業界を志望している人はこちらの記事をでアパレル業界について確認しておきましょう。

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例文③webサービスをつくりたい

私の将来の目標は、多くの人に活用してもらえるようなWebサービスを作ることです。

きっかけは、WEBサービスを運営する企業のアルバイトでWebサービスを改善させるために必要な企画業務に取り組んだ経験です。
業務を進める中でユーザー様からの多大なる応援や感謝の声をいただく機会に触れ、業務を担当する上でのやりがいと責任を強く感じました。そして、私自身もかつてアルバイトで感銘を受けたWebサービスのようなユーザー様に愛されるサービスを作り、喜んでもらいたいと考えるようになりました。

御社は、○○や△△といったユーザー様目線に立った生活を充実させるためのアイディアがたくさん詰まったサービスを開発してきました。また、ユーザーニーズの調査を密に行い、早いうちからサービス立案につなげることができる柔軟な業務環境があります。このような社内環境は自分自身の経験や意欲を発揮する上で最も適していると思います。また、御社の事業に貢献することで、自分の目標を実現できると考えています。

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この例文は、志望企業の事業内容や社員教育の方針を具体的に伝えている点が特徴的です。企業研究を深く行っていると判断されるでしょう。熱心な企業研究は企業側にとっては嬉しいことです。

他の就活生と差をつけるアピールになるでしょう。一方で、後半部分は志望動機に近い印象をあたえてしまうので、自身が書いた志望動機との差別化もしっかりする必要があります

例文④新たな介護向けサービスの創出

私の将来の目標は、介護ロボットを活用した在宅介護向けのサービスを生み出すことです。

私の母が祖父を在宅介護しており、母の日常は介護一色といっても過言ではなく介護疲れの毎日です。何とか介護負担を軽くする方法はないかと常々考えていました。この経験から、介護する家族の「介護疲れ」を軽減するサービスを作りたいと考えるようになりました。

私は、御社の介護ロボットを利用した在宅介護をケアするサービスを展開したいと考えております。在宅介護者の介護疲れを少しでも減らしていけるように介護ロボット製造に尽力し、サービス展開できるように尽力していきたいです。現在は、母の介護のサポートをしながらサービスに取り入れる要素を調べています。

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自らの実体験に基づいて、目標設定をおこなっており、説得力がある例文です。企業の方向性がマッチするのみならず、現在自分が取り組んでいる部分もアピールできているのは高評価ポイントです

例文⑤プロのネイリストになる

私の将来の目標は、ネイリストという職でスペシャリストになることです。

私は大学入学からネイルケアに興味を持ち、独学でネイルの勉強をしてきました。ネイルデザインについて考える時間が一番充実感があります。また、落ち込んで元気のない友人にネイルをしてあげた時に今まで見たことのないほど喜んでくれたので、ネイルは人に活力を与える力があるとわかりました。この経験からお客様に元気と喜びを与えられるネイリストになりたいと考えるようになりました。

ネイルを施すだけでなく、爪の健康状態を見抜いて1人1人に合ったケア方法を提案できる幅広いスキルをもったスペシャリストになるために、ネイルケアについて学習できる通信講座を受講し、知識を深めております。将来は学ぶことを継続しながらお客様に寄り添えるネイリストになりたいです。

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興味を持ったきっかけに基づいた説得力ある将来の目標です。また「プロのネイリストになる」だけにとどまらず、「1人1人に合ったケア方法を提案できる幅広いスキルをもったスペシャリスト」に定義づけている部分も具体的でいいですね。

例文⑥日本食を世界に広げたい

私の将来の目標は、世界中の人に日本食を楽しんでもらうことです。
昨今ヘルシーかつビジュアルでも楽しませることができる日本食が注目されていますが、今後はさらに世界に浸透すると予想されます。食文化の異なる人であっても日本食を楽しめるような工夫をする必要があると感じています。

大学2年でフランスに短期留学をしましたが、ホストファミリーと一緒に日本食を楽しみました。日本食は健康的で体が元気になると言ってもらえ、日本食の可能性が見えてきました。留学経験を活かしながら、日本食ブームをもっとたくさんの世界の人に楽しんでもらえるような環境を作りたいです。

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日本食の経験をフランス留学での経験をまじえながら紹介している点がいいですね。一方、その企業でなければならない深掘りがもう少し必要です。また、どのように日本食ブームを広げたいのか短期・中期のフェーズに言及しながら伝えられるとぐっと説得力が増すでしょう

こんな答えは印象ダウン! 避けるべき回答

将来の目標で避けるべき回答

将来の目標について解説してきて、どのような回答にすればよいのか固まってきたい人も多いのではないでしょうか。最後の念押しとして避けた方がよい要素も整理してみましょう。

将来の目標を考えた人は、「自分はあてはまっていないか」とチェックしてみましょう。事前に注意すべきポイントをしっかりおさえて、適切な回答を準備しましょう。

プライベートな内容は評価対象にならない

プライベートな内容は企業の評価対象になるのは、難しいでしょう。たとえば、「将来の目標はマイホームを購入すること」、「世界を旅行したい」といった完全にプライベートな内容は企業が知りたい要素に合致しませんよね

繰り返しになりますが、あくまで企業は採用活動を行っているので、将来の目標は企業理念や事業内容、方向性と一致していることが必須条件と言えます。将来の目標は必ず仕事に関連させて考えましょう。

実現不可能な内容は説得力にかける

高い目標を掲げることは、熱意も伝わるので非常に高評価な条件といえます。しかし、実際に実現できるかどうか踏まえた内容でないと逆効果になりかねません。たとえば「1ヶ月以内に営業成績1位を目指す」「半年以内に社長になる」など、現実離れした内容では「大袈裟なことをいつも言っているのでは?」、「口だけなのでは?」と受け取られなかねません

もちろん高い目標な問題ありません。しかし、掲げた目標をどのような段階を踏んで実現するのか。これらを踏まえて目標設定すると効果的な回答が作れるでしょう。

「目標がない」と答える

「目標がない」という回答は、企業に意欲がないという評価をされる可能性が高いです。「将来の目標」という質問に答えるには、企業研究や自己分析など準備が必要です。どのように答えればよいかも悩むものです。「将来の目標がない」と回答するのは、面接官は「本気で自社を志望しているのか」という気持ちを持ってしまいます。

企業は自主的な成長志向の強い人材、売り上げに貢献してくれる人材を求めます。企業にメリットがなければ採用したいと思いません。だからこそ、就活生は積極的に企業に対して「私を採用すると、〇〇なメリットがある」という視点で将来の目標を考えるべきなのです。

企業の評価だけじゃない! キャリアにおいて将来の目標を持つ必要性

将来の目標を立てることは、企業への評価に加えて、自身の将来設計や目的づくりにも役立ちます。

しっかり目標設定ができる人は、将来的に就きたい職種や業種まで明確にしており、就活に対して熱量をもって取り組むことができます。また、働いた後でも明確な目標があると、その目標に向かって、足りない部分や改善点をしっかり把握することができますよね。

言われたことだけをやる人材よりも成長するスピードがはやいのは当然ですよね。将来の目標を明確にすることは、就活、またビジネスパーソンとして一歩を踏み出す就活生にとって非常に重要な要素といえるでしょう。

今後働いてくうえで知っておきたいキャリア形成の考え方については下記の記事をみてみてください。

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塩田 健斗

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる

働くことのモチベーションを考えること

将来の目標を考えることは、「これから40年近く働いていくためのモチベーション」を考えることだと捉えてほしいと思っています。入社してから定年退職するまでに働く時間はおよそ「8~10万時間」と言われています。それだけ多くの時間を割く仕事を「プライベートに使うお金のため」の時間として使うのか、「仕事での目標を達成し、仕事に対してのやりがいを見出す」時間として使うのかによって仕事に対しての向き合い方や人生の充実度は大きく変わると考えています。

そのため、受かるためだけの表面的な目標だと掘り下げればすぐにボロが出てしまいますので。本質的に「なんのために働くか」という観点から考えるようにしてほしいと思います!

将来の目標についてよくある質問に回答!

企業が将来の目標について質問する背景や、企業がプラスの印象を抱く将来の目標への答え方について、事前に知りたいと考える人も多いですよね。ここでは、そのような学生からの質問にキャリアアドバイザーが回答していきます。

  • 企業が将来の目標を聞く理由は何ですか?

    企業が将来の目標を聞く理由として、学生が想像している将来像と、入社後のキャリアの積み方が合致しているか確認したい背景があります。たとえば、1つの分野を極めるスペシャリスト志向の人もいれば、複数の分野で経験を積むジェネラリスト志向の人もいます。

    スペシャリスト志向の学生がジョブローテーションが活発な企業に入社しても、ミスマッチになってしまいかねません。学生が希望するキャリアステップを用意できるかどうか確認するために、企業は将来の目標を質問するのです。

  • 将来の目標を伝えて高評価を得るコツが知りたいです。

    将来の目標を伝えて高評価を得るためには、過去の経験に基づいた考え方だと証明することが重要です。たとえば、ただ「世界中の人の役に立ちたい」と伝えても、説得力に欠けてしまいます。過去の経験から、将来の目標につながったのか筋道を立てて説明しましょう。

    今回の例の場合は「誰かの役に立つために努力したか」「誰かの役に立つことがモチベーションになっていたか」といったことがわかるエピソードとセットで伝えることで、説得力が増すでしょう。

将来の目標を明確にして企業に活躍イメージを持ってもらおう

就活生はまだ働いた経験がないので、具体的に将来像をイメージすることは簡単なことではないでしょう。だからこそ、時間をかけて対策しておくと他の就活生と差別化を図れる質問ともいえます。

自己分析で徹底的に自分と向き合い、自分がやりたいことは何なのかを明確にしましょう。自己分析ができたら企業研究で自分の目標が志望する業界や企業で実現できるのかどうか、接点があるかどうかを考えてみてください。

自己分析と企業研究を入念に行えば、おのずと「自分らしい」目標が見つかるはずです。また、紹介した例文を参考に回答を作成してみましょう。回答を何度もブラッシュアップし続けると内容に深みが出ますよ。

「将来の目標」で高評価を得るコツ!ESの書き方も解説【就活】

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