目次
- 大学職員になるには徹底的なリサーチと対策がカギ
- 大学職員になるための方法
- 職員採用試験に合格する
- 国立大学法人等職員採用試験に合格する
- 大学独自の採用試験に合格する
- 大学職員になるための応募条件
- 学歴は大卒以上が求められる
- 必須の資格・経験はない
- 母校以外でも応募できる
- 大学職員の仕事内容
- 学生のサポート
- 大学の運営・企画
- 事務職
- 技術職
- リサーチ・アドミニストレーター(URA)
- 大学職員になりたい人が知っておくべき注意点
- 国立大学と私立大学で働き方が異なる
- 大学統廃合の可能性がある
- 英語力が必要になることがある
- 選考の倍率が高い
- 大学職員に向いている人の特徴
- 教育に興味がある人
- 専門分野を活かしたい人
- 人と接することが好きな人
- 事務作業が好きな人
- サポートすることが好きな人
- マルチタスクが得意な人
- 大学職員になるために必要な就活対策
- 大学についてリサーチする
- 就職後のビジョンを明確にする
- 他大学に当てはまらない志望動機を考える
- 大学職員の特徴を理解して内定獲得を目指そう
大学職員になるには徹底的なリサーチと対策がカギ
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活をおこなう学生から、
「大学職員を希望しているのですが、何からすれば良いのでしょうか」
「大学職員になるには公務員試験の準備が必要なのでしょうか」
このような質問をもらうことがあります。
大学職員への就職は一般企業の就職活動と異なるイメージで、何をすればいいかわかりづらいですよね。学生の中には、就職のハードルが高いときいて諦めかけている人がいるかもしれません。
たしかに、学校職員の就職は毎年人気でハードルが高いことは事実です。ですが、一般企業とは異なる大学職員の就職活動の特徴や、就活対策のポイントを押さえれば、高倍率でも内定を目指すことができますよ。
この記事では、大学職員になるための方法から仕事内容の特徴、大学職員ならではの就活対策のポイントを解説します。ぜひ最後まで読んでくださいね。
大学職員になるための方法
大学職員と一言でまとめても、志望する大学によって就活方法が異なります。大学には「国立大学」と「公立大学」、「私立大学」がありますよね。また各大学へ就職するときにも、さまざまな雇用形態や職種があります。就職先や働き方によって、就職活動の方法が異なるので注意が必要です。
ここでは、大学職員になるための3つの方法を紹介します。
職員採用試験に合格する
大学職員になるためには「職員採用試験」があります。この試験は4年制大学あるいは大学院を卒業した後に、正職員(専任職員)として採用されるために受験するものです。
各市町村が実施している職員採用試験があり、主に公立大学の職員になるためには受験が必要になります。各市区町村によって試験内容や日程が異なるため、公式ページをチェックしておく必要がありますね。
国立大学法人等職員採用試験に合格する
応募したい大学が国立大学のときは、地域別に実施されている「国立大学法人等職員採用試験」に合格することが必要です。この試験は毎年1回おこなわれており、試験内容が統一されている一次試験と、大学ごとに実施している二次試験に分かれています。
一次試験は、下記のとおり7つの地域ごとで実施されます。試験の実施日は全地域が同日程のため、いずれかの地域に絞って受験をすることになります。
- 北海道
- 東北
- 関東甲信越
- 東海・北陸
- 近畿
- 中国・四国
- 九州
二次試験は、国立大学法人ごとに個別日程で実施されている試験を受けます。個別の日程なので、一次試験とは異なり複数の大学を併願することができますよ。二次試験では、面接がおこなわれることが多いです。
大学独自の採用試験に合格する
私立大学を志望している人は、各学校法人が実施している採用試験を受けましょう。私立大学の場合は、一般企業と同じように就職情報サイトへ採用情報が掲載されているため、サイトに書かれている募集要項をチェックしエントリーすれば応募完了です。
応募手順だけでなく、選考の流れも一般企業と同じことが多いです。まずはWebからエントリーをして履歴書やESの提出をおこないます。応募書類をもとに書類選考がおこなわれ、筆記試験や面接を通過した後に内定獲得という流れです。筆記試験では、一般教養や小論文、SPIなどの適性検査が課されることが多いです。
大学職員になるための応募条件
大学のような専門性の高い教育機関で勤務するとなると、専門的なスキルや資格が必要だと思っている学生も多くいます。ですが、採用されるために必須の資格は特にありませんよ。このような誤解を持っていると、知らないうちに就職のチャンスを逃してしまう可能性もあります。
ここからは、大学職員へ応募するときに応募条件に関するポイントを3つ紹介します。
学歴は大卒以上が求められる
大学職員として働くためには、大学のことを熟知していることが必要です。そのため、応募するために大卒以上の学歴が必要になることがほとんどです。高専卒の人であっても応募できないことが多いため、必ず募集要項をチェックしましょう。
また、大学院を卒業した方が有利になると思っている学生もいますが、院卒であっても有利になることはありません。あくまでも応募するための条件の1つなので、合否は学歴だけでなく試験結果や面接によって評価されることを意識してくださいね。
必須の資格・経験はない
先ほど説明したとおり、応募するために必須の資格は特にありません。そのため、ご自身が志望する大学で課せられる試験の準備をすれば、卒業見込みの状態で応募することができます。
ただし、資格を持っていると志望度の高さをアピールできたり、高評価を得られたりする可能性がありますよ。たとえば、英語教育に力を入れている大学であれば、TOEICやTOEFLでハイスコアの学生が選考で高い評価をされることはあります。
母校以外でも応募できる
大学職員になるためには、在籍している大学や母校でなければ応募ができないと思っている学生も毎年います。ですが、自分がかかわりのない大学であっても応募することはできますよ。また、在籍している大学や母校であるからといって選考で有利になることもありません。
そのため大学ごとの強みや特徴をリサーチして、就職することで何を実現したいのかなど語れるようになることが大切ですね。
大学職員の仕事内容
大学職員の仕事に対してどのようなイメージを持っていますか。大学職員といっても、さまざまな仕事を担当しています。大学によっては配属先によって仕事が細かく分かれていたり、幅広い仕事を担当したりすることになるため、仕事内容を詳しく把握しておくことは重要です。
大学職員のメインの仕事である4つを紹介します。
学生のサポート
大学職員の仕事のメインは、窓口対応とも言われる学生のサポートです。事務手続きをおこなったり、キャリアセンターでサポートをおこなったり幅広く仕事を担当します。
窓口で対応する仕事だけでなく、履修状況の管理や奨学金の事務処理なども担当していますよ。また、大学入試がおこなわれるときには事務局として仕事をすることもあります。
大学の運営・企画
大学職員の仕事は学生と接する仕事だけでなく、大学そのものの企画・運営に携わる仕事もあります。大学の経営にかかわる仕事で、他大学との差別化をするブランディングやイベント集客の企画などもおこないます。他にも資金調達の支援や特許取得の手続きなど幅広く仕事を担当します。
運営・企画の仕事は経営などの専門知識が求められるため、新卒で入社時に配属されることはほとんどありません。そのため企画系の仕事に興味ある人は、経験を積んで人事異動をするキャリアが一般的です。
事務職
一般企業と同じように事務職として働いている人もいます。大学職員として働く事務職には、このような種類がありますよ。
- 総務
- 人事
- 財務
- 広報 など
人事・総務であれば施設や備品の管理・会議運営をおこなったり、学内規定作成や人事異動の手続きをおこなったりします。財務は大学の予算管理から決算業務までおこなわれますよ。広報は大学をPRするために、サイト運営やオープンキャンパスの企画・運営をおこないます。
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技術職
大学教授のアシスタント・サポートとして、技術職として活躍する人もいます。
- 施設系業務
- 研究支援系業務
施設系業務では、学内の施設の企画や整備、維持管理をおこないます。新しく施設をつくるときには企画から始まり、発注や監督、整備後にはメンテナンスなども管理しますよ。
研究支援系業務は、大学教授や教育・研究のサポートをおこないます。特に理系学部を担当する職員に当てはまりますが、実験装置の開発やデータ分析、実習時の学生指導までが担当の仕事です。
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リサーチ・アドミニストレーター(URA)
研究者の研究活動や研究開発マネジメント強化をサポートする仕事をおこないます。「University Research Administrator」の頭文字をとって、URAと略されることもありますよ。
大学教授は研究のプロフェッショナルですが、研究資金の調達や管理、知財の管理活用まで手が回っていないことがあります。このような研究とは異なるマネジメントを専任でおこなう仕事として、近年注目されている大学職員の仕事のひとつです。
ただし専門性が高い仕事のため、新卒で就職して採用されるケースはごくまれになります。大学職員として経験を積む中で、興味ある人が育成プログラムへ参加してキャリアアップするケースが多いですね。
大学職員になりたい人が知っておくべき注意点
大学職員へ就職する方法や仕事内容がわかり、志望度が高くなった人もいるのではないでしょうか。ただし、大学職員の就活をするうえで知っておくべき注意点がいくつかあります。この注意点を把握せずに就活をすると、思わぬミスマッチが生まれてしまう可能性もあります。
ここから紹介する4つの注意点は必ず押さえて大学職員の就活をしましょう。
国立大学と私立大学で働き方が異なる
国立と公立、私立で就活の方法が異なることはすでに紹介しました。実は、これらの大学で異なるのは就活方法だけでなく、就職後の働き方も大きく変わりますよ。
ここでは代表的な2つの違いを紹介しますね。
私立大学は異動の可能性がある
私立大学は大学以外にも幼稚園や初等部、中等部、高等部などがある学校もありますよね。私立大学への就職は学校法人への就職の場合に、大学以外の学校へ異動になることがあります。
また、姉妹校がある学校であれば、都道府県を超えて人事異動をすることもあります。そのため特定の地域で働きたい人は、学校法人についてリサーチしたり国公立を志望したりする必要があります。
給与水準が異なる場合がある
国立大学は元々国立大学法人が定めた給与規定があるため、現在もその水準をもとに給与設定がされています。一方で私立大学は、一般企業と同じく学校法人ごとに給与水準が決められていますよ。そのため、給与水準が大きく異なる場合があります。
給与条件は募集要項に記載されているため、入社した後に齟齬がないよう応募の段階で確認しておくことが大切ですね。
仕事の裁量が異なる可能性がある
私立大学と国公立大学の学生数を比べると、私立大学の方が多い傾向があります。すると、私立大学の大学職員の方が、一人当たりが担当する学生数が多くなるため、仕事の裁量も大きくなることが多いです。
また、国立大学の職員は公務員気質が組織に残っており、規定・規則通りに働くことが求められています。一方で、私立大学は民間企業のように営利を追求する性質が強いため、職員の一人ひとりに求められる仕事の裁量が大きくなる傾向があるのです。
大学統廃合の可能性がある
少子高齢化によって大学の定員割れなどのニュースをみたことがあるのではないでしょうか。実際に4割以上の私立大学が定員割れをしています。大学が定員割れになってしまうと経営が厳しくなり、学校法人が解体されてしまうこともあります。解体されなかったとしても他の大学と統合をすることもあり、そうなると人事制度などが大きく変わる可能性もあります。
大学職員を志望する学生は、大学の経営状況によって将来性が左右されることを頭に入れて就職先を選ぶようにしましょう。
英語力が必要になることがある
近年、多くの大学がグローバル化に取り組んでおり、留学生の受け入れにも積極的になっています。そのため、大学職員にも英語力を求めている大学が増えています。応募するための必須条件ではないですが、TOEICやTOEFLなどの英語力をアピールできる資格を持っていると高評価につながることもありますよ。
自分が応募する大学が英語に力を入れているかどうか調べて、英語学習が必要かどうかを判断するようにしましょう。
英語力を自己PRのテーマにする場合の答え方は、この記事で紹介しています
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選考の倍率が高い
大学職員は毎年多くの学生が志望しており、倍率が非常に高い仕事のひとつです。大学職員の募集は人数が少ないという特徴があります。限られた求人に対して全国の学生が応募するため、選考通過のハードルが高いです。
また、志望している大学が新卒の求人募集をしていない年もあります。そうなると新卒として就職するのではなく、中途社員として転職活動をしなければ志望大学へ入社できないこともありますよね。新卒採用をおこなっているか事前に調べておくようにしてくださいね。
キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる
選考の倍率が高いという説明をみて、大学職員に就職できるか自信がなくなってしまった学生もいるかもしれません。そのような人は、あらためて自己分析に力を入れることがおすすめです。
自己分析に力を入れることで、大学職員として働くときに活かせる強みや、仕事で活かせる経験をしていることをアピールできるようになりますよ。もし自己分析が深くできていないと、自分の経験を具体的に伝えることができず、採用担当者へ活躍するイメージを持ってもらえなくなってしまうのです。
NG例として「私は教育学部で教職課程科目を履修しており、教育についての知識が就職後に活かせます」だと、経験が具体的にどのように活かせるか想像することができません。しかし、自己分析をしてより具体化すると「教育実習へ参加しており生徒とのかかわりや進路指導経験があるため、大学職員としても学生への適切なアドバイスができます」となります。より具体化されて活躍するイメージが湧きやすくなりましたね。
他の学生に埋もれてしまわないように、過去の経験を自己分析で振り返り、大学職員として活躍できることを具体的にアピールしましょう。
大学職員に向いている人の特徴
人気の仕事で倍率が高いと聞くと、自分に大学職員が向いているのかどうか気になるのではないでしょうか。紹介したとおり大学職員は多岐にわたる仕事を担当するため、向いている人の特徴をきちんと把握することがミスマッチを防ぐポイントになります。
ここからは、大学職員に向いている人の特徴を詳しく紹介しますね。自分に当てはまる特徴があるか考えながら読み進めましょう。
教育に興味がある人
大学は教育機関のひとつなので、大学職員になるということは大学生や大学院生の教育にかかわる仕事とも捉えられます。授業や講義のサポートをする中で、学生とかかわり教育のサポートをすることができますよね。もちろんサポートをするだけでなく、学生へのアドバイスをする機会もあり、キャリア支援にかかわることもできます。
このように学生と近い距離で教育にかかわることができるため、教育に興味ある人は大学職員の仕事は向いているといえますね。
専門分野を活かしたい人
大学や研究機関以外へ就職をすると、ほとんどの場合で学生時代に学んだ専門性を活かすことができなくなってしまいます。ですが大学職員として働くと、研究支援の仕事で専門性を活かすことができます。また、教授や学生とのコミュニケーションの中でも学んだことを活かすことができるため、専門分野を活かしたい人は大学職員の仕事がおすすめです。
人と接することが好きな人
大学職員は教授や学生だけでなく職員同士のコミュニケーションが多い仕事です。そのため、人と接することが好きな人は大学職員の仕事にやりがいを感じられますよ。
また大学生だけではなく、オープンキャンパスや説明会を実施するときには、高校生や保護者からの進路相談を受けることもあります。大学の良いところを伝えたり、どのように大学を選ぶべきかアドバイスをしたりすることもありますよ。
人と話すことを仕事にしたいと考えている人も向いている人の特徴です。
人と話す仕事に興味がある人は、この記事からさまざまな職種について理解を深めてみるのもおすすめですよ。
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事務作業が好きな人
人とかかわることが多い仕事ですが、もちろん事務作業もおこないます。データの入力をしたり、資料作成をしたりすることもありますよ。そのため、人と接するだけでなく黙々と作業をすることが好きな人も向いている仕事です。
たとえば営業職や接客業であれば、仕事のほとんどが人と接する仕事になるため、事務作業は極端に減ってしまう傾向があります。ですが、大学職員であれば人とコミュニケーションを取り、かつ、事務作業も経験できるためおすすめの仕事です。
キャリアアドバイザーコメント辻 華菜子プロフィールをみる
事務作業が好きという理由で、大学職員の志望度が上がった学生もいるのではないでしょうか。ですが「事務作業が好き」という理由だけでは、マイナス評価になってしまう可能性が高いため注意が必要ですよ。
事務作業は大学だけでなく、一般企業でもおこなわれている仕事ですよね。そのため、事務職を希望するという理由だけでは、大学職員へ就職したいという熱意が伝わらなくなってしまいます。高い志望度をアピールするためには、「なぜ大学職員として事務の仕事をしたいのか」を面接で伝えることが大切です。
たとえば、「教育に興味があるため、教育現場である大学の職員として事務仕事に携わりたい」などです。この理由であれば、一般企業へ当てはまりづらい大学職員の志望動機ですよね。
自分が志望する理由は「好き」や「得意」という気持ちを大切にするべきです。しかし、ESや面接で志望する理由をアピールするときには、熱意が伝わるように他の職種に当てはまる理由にならないよう注意してくださいね。
サポートすることが好きな人
専門性を活かしたり人とコミュニケーションを取ったりするときに、リーダーシップを発揮して人前に出るよりも、サポートをするときにやりがいを感じる人も多いですよね。大学職員なら教授や学生のサポートとして活躍する仕事なので、人前に出ることが苦手な人であっても活躍できますね。教授や学生との距離が近いため感謝されることも多いですよ。
マルチタスクが得意な人
就職先の大学によりますが、さまざまな仕事を担当することが多いです。特に期初や期末の繁忙期になると、学生からの理由相談や教授からの依頼などで仕事の量が特に増えます。そのため、マルチタスクが得意な人も大学職員の仕事は向いているといえます。
大学職員になるために必要な就活対策
倍率が高く人気のある大学職員へ就職するためには、就活対策が選考結果を左右します。紹介したとおり選考通過のハードルが非常に高いため、他の業界や職種を志望するときよりも高いレベルの就活対策をしておく必要があります。
これから紹介される就活対策を読み込んで、内定獲得を目指してくださいね。
大学についてリサーチする
詳しくリサーチすることで、就職した後のミスマッチを防ぐこともできます。たとえば、「学生のキャリア支援にかかわりたい」と感じていても、大学によってはキャリア支援を業務委託でキャリアコンサルタントへ依頼していることもあります。すると、自分の思いが実現できなくなってしまいますよね。このようなミスマッチを避けるためにも、大学について詳しく調べましょう。
就職後のビジョンを明確にする
大学職員として就職し、将来的にはどのように活躍したいのかアピールすることが大切です。そのため、就職後のキャリアパスについてきちんと把握しておくと、高い志望度がアピールできるようになります。一般的な企業と同じ役割でキャリアアップしていきますが、それぞれのポジションでどのようなスキルが求められているのか確認しましょう。
係員
就職してはじめは係員と言われているメンバーで勤務することになります。実際の仕事をおこなう社員です。担当する仕事の範囲が特定されていることが多く、人事異動などでさまざまな仕事を経験していきます。
主任
係員として一通り仕事ができるようになると、係員のまとめ役として主任という肩書きになります。係員との距離が近く、リーダーである係長のアシスタントとしての役割も求められます。
主任は係員と同じく現場の仕事をおこなうことが多いです。ですが、係員よりも上の立場として仕事をおこなうため、メンバーの質問に答えたり教えたりすることが増える特徴があります。
係長
係長はチームリーダーのポジションとして、チームをまとめる役割です。係長は中間管理職と言われ、主任経由で係員であるメンバーの状況を把握したり、課長のアシスタントとしてマネジメント業務の一部を担当したりしますよ。
係員や主任のときとは異なり、他のチームとの交渉や責任がともなう役割になります。そのため仕事の熟練度が求められ、大学での人脈作りも必要になります。
課長
課長は複数のチームをまとめる役割で、課の代表となります。一般企業ではマネージャーと言われることもありますよ。課長になると管理職と言われ、より組織やメンバーのマネジメントが求められます。たとえ困難な目標であっても、メンバーのモチベーションをコントロールし、組織として成果をあげることが会社からのミッションとなりますね。
また、適切な人材配置も課長の仕事になるため、人事権が与えられるのも課長の特徴といえます。
部長
部署を取りまとめる役職が部長となります。部門のトップとしての責任者として、最終的な意思決定をおこなう仕事です。
また、メンバーのマネジメントだけでなく、経営層としての観点も求められることもあります。この目線が課長と部長の大きな違いで、課長は現場側の視点でマネジメントをおこないます。一方で、部長になると組織経営としての観点が求められるため、経営判断が備わっていることが求められますよ。
他大学に当てはまらない志望動機を考える
大学職員として内定を獲得するためには「なぜ他大学ではないのか」を説明できるようにならなければなりません。そのため、他の大学にはない魅力や強みを徹底的に調べる必要があります。応募した大学でしか実現できない自分の志望動機があると、採用担当者へ強い志望度が伝わりますよ。
大学職員の特徴を理解して内定獲得を目指そう
大学職員になるためには、紹介した内容をきちんと把握して対策をすることが必要になります。特に仕事内容やキャリアプランは説明できるようになるレベルまで把握すると、志望動機で熱意をアピールするときに、面接官へ強い志望度を印象付けることができます。
また、国公立大学と私立大学だけでなく、各大学ごとで特徴が異なるためリサーチが重要なことも説明しました。徹底的に調べることで志望する熱量が伝えられるだけでなく、就職後のミスマッチをを防ぐことにもつながりますよ。
この記事で紹介した面接対策を徹底して、内定獲得へ近づきましょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
応募するために資格は不要ですが、資格を持っていると仕事で活かせる強みとしてアピールすることができますよ。資格をとっておくことで、大学職員としての仕事以外にも活かすことができるので、入社前にスキルアップをしたいと考えている人にもおすすめです。ここでは、大学職員で活かせる3つの資格を紹介しますね。
秘書検定は社会人として必要なビジネスマナーについての資格です。資格を持っていると、ビジネスマナーを習得していることをアピールするだけでなく、面接での適切な受け答えについても学ぶことができます。就職後だけでなく就活でも活かせる資格なのでおすすめですよ。
ExcelやWordなどオフィスソフトの操作スキルを証明する資格がMOSです。資格を持っているとパソコンスキルがあることをアピールできるため、即戦力として活躍できるイメージが与えられますよ。
組織の経営状態や資金繰りの状況を管理するために必要な知識があることを証明する資格が日商簿記です。経理事務などお金を扱う仕事で活かせるだけでなく、管理職としてキャリアアップしたときにも経営視点で判断ができるようになりますよ。