目次
- 内定辞退を電話で伝えるなら手順や伝え方の理解が重要!
- そもそも内定辞退はできる? 理解しておきたい3つの前提知識
- ①内定に法的拘束力はないため辞退できる
- ②承諾後の辞退も可能だが入社2週間前がリミット
- ③何も連絡をせずに辞退することは避ける
- 企業視点で考えよう! 電話で内定辞退を伝えることが問題ない3つの理由
- ①内定辞退の意思が固まっているなら早く知りたいから
- ②メールだと見過ごす可能性があるから
- ③メールの文面では伝わりづらい温度感を知りたいから
- これさえ押さえればOK! 電話で内定辞退を伝える際の5つの基本
- ①かける相手:専属の担当者か採用・人事担当者
- ②タイミング:辞退を決意したらなるべくはやめに電話する
- ③時間:朝早くや夜遅くなどの時間は避ける
- ④手段:まずは電話で伝えつつメールでも連絡する
- ⑤伝え方:誠実な姿勢を意識しつつ明確に辞退を伝える
- 例文付きで解説! 電話での内定辞退の伝え方4ステップ
- ①確認:今電話しても問題ないかを確認する
- ②結論:内定をもらったお礼と辞退したい旨を示す
- ③理由:辞退するに至った理由を述べる
- ④結び:再度お詫びとお礼を伝える
- こんな場合はどうすべき? シチュエーション別の対処法
- 担当者が不在だった場合
- 理由を深掘りされた場合
- 引き止められた場合
- 不安を和らげよう! 内定辞退の電話をする前にしておきたい3つの準備
- ①イメージトレーニングをしておく
- ②誰かに相手役になってもらい練習する
- ③手元にメモを用意してから電話する
- 電話での内定辞退に関してよくある質問に回答!
- 電話での内定辞退はスピードが最重要! 企業に対する誠意をもって対応しよう
内定辞退を電話で伝えるなら手順や伝え方の理解が重要!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく
「内定辞退したいと思っているのですが、電話で伝えても大丈夫ですか?」
「電話で内定辞退する際の伝え方を教えてください。」
というような質問や相談をよく受けます。
内定をもらったものの、さまざまな事情があって辞退を考えている人もいるでしょう。「辞退をどのように伝えればいいのか」「電話で連絡しても問題ないのか」と悩む気持ちはとてもよくわかります。
この記事では、電話で内定辞退する際の5つの基本事項や、失礼にならない伝え方、そして想定されるシチュエーション別の対処法などについて、キャリアアドバイザーからのアドバイスも交えながら解説していきます。
電話で内定辞退する前に準備しておくべきことも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。緊張を和らげたうえで企業に意思表示できるように準備していきましょう。
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そもそも内定辞退はできる? 理解しておきたい3つの前提知識
- 内定に法的拘束力はないため辞退できる
- 承諾後の辞退も可能だが入社2週間前がリミット
- 何も連絡をせずに辞退することは避ける
就活生
キャリアアドバイザー
内定辞退を伝えるのは勇気がいりますよね。しっかり伝えられるようにするためにも、まずは内定辞退について前提から確認しておきましょう。
いざ内定辞退をしようと思っても、それまで企業にかけてもらった時間などを考えてしまい、なかなか連絡まで踏み出せない人は多いです。企業から何を言われるか不安で勇気が出ない人もいるかもしれませんね。
内定辞退の意思をしっかりと伝えるためにも、そもそも内定辞退はできるのか、いつまで辞退可能なのかといった前提知識を把握しておくことは大切です。まずはここでしっかりと理解しておきましょう。
こちらの記事では、内定辞退で後悔しないための対策を解説しているので、こちらも読んで内定辞退に関する理解を深めてくださいね。
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①内定に法的拘束力はないため辞退できる
まず前提として、内定を辞退することは可能です。内定通知に法的拘束力はないため、企業からの誘いを学生側が断るのも承諾するのも問題ありません。
その企業に応募し、長い選考を経て内定までもらったとなると、辞退するのは気が引けてしまうこともあるでしょう。自分の都合により辞退をする以上は誠実な姿勢で伝えることは大切ですが、まずは「内定は辞退できる」という大前提をしっかりと理解しておきましょう。
内定について詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。
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②承諾後の辞退も可能だが入社2週間前がリミット
「内定を承諾したけれど、やっぱり辞退したい」と思うこともあるかもしれませんね。この場合も基本的に辞退することは可能です。ただし、その場合は「入社2週間前まで」を1つの期限として考えておきましょう。
まず、法的にはいつでも辞退が可能ですが、内定を承諾した時点で企業と「労働契約」を結んだことになると認識しておきましょう。
そして、内定承諾後の辞退はこの労働契約を解約することであり、民法では「労働契約の解約を申し出た日」から2週間後に正式に解約が成立するとされています。
そのため、入社日まで2週間を切ってから辞退の連絡をした場合、解約が成立するのは入社後となってしまうのです。こうして、解約が成立するまではその企業の社員となるため、解約日まで「働いていない期間」が発生していると解釈されるケースがあります。
そうなると、可能性はかなり低いものの損害賠償などを請求されるリスクもあるため、内定承諾後は入社2週間前までをデッドラインとして、早めに連絡するようにしましょう。
キャリアアドバイザー
社会人のマナーとして、企業側に負担を掛けないように配慮することが大事ですよ。
内定承諾後に辞退する場合の対応についてはこちらで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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③何も連絡をせずに辞退することは避ける
内定承諾前だとしても、いざ内定辞退の連絡をしようとすると気が引けてしまうこともありますよね。もしくは内定承諾後だからこそ、なかなか連絡する勇気が出ない人もいるかもしれません。しかし、何も連絡せずに辞退することだけは避けましょう。
企業はあなたを入社予定者の1人として扱っているため、当然受け入れの準備を進めています。もし連絡をせず黙って辞退をしてしまうと、企業側も「連絡が届いていないのでは」「何かあったのでは」と心配しますし、何よりその後の対応として大きな負担をかけることになります。
社会人としての最低限のマナーとして、必ず連絡をするようにしてくださいね。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
内定辞退することは法的にも問題ありません。しかし、だからといって「辞退できて当然」と横柄な態度を取ることは避けましょう。
企業側は採用活動期間中に真摯に学生と向き合い内定を出しています。これは、単に時間をかけただけではなく、これから社会に出る学生を応援したいという気持ちや誠実さが根本にあったことを忘れてはいけません。たとえば、インターンシップや説明会、面接時の企業側の対応を思い返してみましょう。こちらからの質問に丁寧に答えてくれたり、アドバイスをもらったりと親身になって対応してくれた場面があったのではないでしょうか。
一度は興味を持ち入社を考えた企業です。これまでお世話になったことを今一度振り返り、最後は誠意のある態度で対応することを心掛けてくださいね。
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企業視点で考えよう! 電話で内定辞退を伝えることが問題ない3つの理由
就活生
内定を辞退することは可能なのですね。自分はまだ内定承諾前なのですが、電話とメールのどちらで伝えたら良いのでしょうか?
キャリアアドバイザー
より早く、かつ確実に意思を伝えられる電話がおすすめですよ。実際に企業側も電話で伝えてほしいと考えているところは多いです。
内定辞退を伝える際に電話かメールかで迷っている人もいるでしょう。そのときは、「受け取る側はどう思っているか」と、企業視点で考えてみると答えが見えてきます。ここではなぜ電話で伝えるほうが良いのか、考えられる3つの理由を解説するので、しっかり押さえておきましょう。
①内定辞退の意思が固まっているなら早く知りたいから
内定辞退者が出た場合、企業はほかの人材を確保するためにまた採用活動を再開しなければなりません。
「せっかく内定を出してもらったのに辞退するのが申し訳ない」と思うかもしれませんが、内定辞退の意思が決まっているならば、企業にとっては早く伝えてもらったほうが負担は少ないです。
キャリアアドバイザー
自分のためにも企業のためにも、意思が固まったら早めに連絡をしましょう。
②メールだと見過ごす可能性があるから
電話ではなくてメールのほうが良いと思う人もいるかもしれません。しかし、メールだとほかのメールに埋もれてしまい見過ごす可能性があります。
企業で働く社員には、社内外含め各所から1日何十件ものメールが届くこともあります。特に採用担当者はほかの学生からのメールも多く届くでしょう。また、日々忙しく働いているとメールをすぐに確認できない状態になることも少なくありません。
早く確実に伝えるためにも、直接話すことのできる電話で連絡するようにしましょう。
キャリアアドバイザー
メールの場合、企業側にしっかり伝わったかどうかがすぐにわからないことも、電話のほうが良い理由の1つといえますね。
③メールの文面では伝わりづらい温度感を知りたいから
内定辞退は、就活のなかでも大きな決断のタイミングです。だからこそ、辞退する学生がどのような温度感で辞退を考えているのかを知りたいと思う採用担当者も少なくありません。
電話であれば、声色や声のトーンから温度感が伝わりやすくなります。辞退する学生側としては誠意を伝えられますし、企業側もその人の状況や意志を理解しやすいでしょう。
これまで選考をし内定を出した企業に対してしっかりと意思を伝えきるためにも、メールよりも電話のほうが望ましいと考えられます。
キャリアアドバイザー
採用側としても、引き止められるなら引き止めたいと考えるからこそ、より詳細に温度感を確かめられる電話で話を聞きたいと考える企業は実際多いですよ。
キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
内定辞退は電話とメールで伝えることが基本になりますが、なかには直接会って伝えたいという人もいますよね。これまでお世話になったのだから、電話やメールでは失礼にならないのかと不安になる人もいるでしょう。
しかし、直接企業に訪問して対面で辞退を伝えることは、企業側からすると迷惑になることもあります。突然来られると仕事を中断することになり、すぐに対応できなかったり手間を掛けてしまう場合もあるでしょう。また、電話よりも内定辞退の旨を伝えることが遅くなってしまいます。
入社直前などのイレギュラーな辞退の場合は、電話で伝えたうえで直接担当者に事情を伝えることもあるかと思いますが、それ以外はなるべく電話もしくはメールで伝えるようにしましょう。
これさえ押さえればOK! 電話で内定辞退を伝える際の5つの基本
就活生
内定辞退は電話で伝えるのが良いことはわかったのですが、電話で連絡する際にこれは守っておくべきだということはありますか?
キャリアアドバイザー
基本を理解しようとする姿勢、素晴らしいですね。最低限押さえておくべき基本事項があるので、早速一緒に確認していきましょう。
内定辞退は伝えづらいものだと思います。電話する際に何か失礼な行動を取らないか不安になる人もいるでしょう。内定辞退の意思をしっかりと伝えるためにもまずは基本的なことを理解しておくことが大切です。
ここでは、誰にいつどういうふうに電話すれば良いのかなど、最低限知っておくべきことを解説するので、電話する際に意識してみてくださいね。
①かける相手:専属の担当者か採用・人事担当者
内定辞退を伝えるために誰に電話をかければ良いかわからず動き出せない人もいますよね。基本的には自分専属の担当者、いない場合は採用・人事担当者に連絡するのが良いでしょう。
選考を進めるなかで専属の担当者が付くこともあります。知らない人よりは今まで一緒に選考を進めてくれた担当者のほうが伝えやすいですよね。また、礼儀としても担当者に連絡するのはマナーだといえます。
専属の担当者がいない場合は、採用について把握している人事担当者に電話しましょう。企業としても直接担当部署につないだほうが混乱せずにスムーズに状況を把握できます。
キャリアアドバイザー
もし専属の担当者がいなく、担当部署の電話番号がわからない場合は、企業サイトの問い合わせページや採用ページを確認してみましょう。
②タイミング:辞退を決意したらなるべくはやめに電話する
内定辞退はなかなか言い出しづらいことなので、つい後回しにしてしまう人もいるかもしれませんが、辞退を決意したらなるべく早めに連絡しましょう。
企業側としては、もともと「今年はこのくらい採用しよう」と採用の目標人数を立てています。
内定辞退をされるとその計画にズレが生じるため、新たな採用候補者を探すため動き出す必要があります。そういった背景があるため、企業側としても辞退の連絡は早めに欲しいのです。
また、内定を承諾するかどうかは期限が決まっていることがほとんどです。期限いっぱい考えて答えを出すことももちろん大事ですが、意思が変わりそうにないならば早めに伝えることが企業への気遣いになります。
キャリアアドバイザー
もし承諾の期限を過ぎるようであれば、必ず事前に連絡を入れて事情を説明し、期限を延長してもらえるか相談してみることが大切ですよ。
③時間:朝早くや夜遅くなどの時間は避ける
内定辞退の電話をかけるタイミングに迷ってしまい、連絡できずにいる人もいるかもしれません。営業時間内に連絡するのが基本であるため、朝早くや夜遅い時間は避けましょう。
採用担当者も企業の一員として採用活動の仕事をしています。営業時間を過ぎていると電話に出れない可能性が高いうえ、プライベートの時間に仕事の対応をすることになってしまう可能性もあります。
また、ビジネスマナーとしても極端な時間は避けるべきです。特に電話はメールと異なり、その瞬間に相手に時間を割いてもらうことになります。
キャリアアドバイザー
こうした事情があるからこそ、社会人のマナーの一つとして、なるべく日中の営業時間内に連絡するようにしてくださいね。
④手段:まずは電話で伝えつつメールでも連絡する
内定辞退はなるべく早く伝えるほうが良いため、まずは電話で伝えることが一般的です。ただし、それで終わりではなく後からメールも送ると良いでしょう。
電話は早く確実に伝えられる手段ですが、話した内容が履歴として残りません。そうなると、もし内定辞退をしたかどうかを後から確認することになった際、確かな情報として提示できなくなってしまいます。
また、採用担当者は多くの学生に向けて採用活動をしているため、誰が内定辞退をしていて誰が検討中なのかなど、混同してしまうこともあるかもしれません。採用担当者が確認しやすい状態にしておくためにも、メールも合わせて送っておきましょう。
⑤伝え方:誠実な姿勢を意識しつつ明確に辞退を伝える
企業は内定を出すまでの採用活動に多くの経費や時間を使っています。そのため、伝える際には自分のために動いてくれた感謝の気持ちを忘れずに、誠実な態度で辞退する旨を伝えることが大切です。
ただし、辞退の意思は曖昧にせず、はっきりと伝えましょう。企業に悪いと感じて曖昧な言い方をしてしまうと、認識の齟齬が生まれてしまい、後々自分自身も企業も困ってしまいます。
キャリアアドバイザー
意思を明確に伝えることも企業への配慮だと認識しておきましょう。
例文付きで解説! 電話での内定辞退の伝え方4ステップ
キャリアアドバイザー
電話で内定辞退を伝えるうえでの基本は理解できましたか?
就活生
はい、しっかりと守って誠実な対応を心掛けようと思います。ただ、まだ具体的にどうやって伝えたら良いかわからなくて……。もっと詳しく伝え方を教えていただけますか?
キャリアアドバイザー
もちろんです! 話す順番も重要なので流れに沿って解説していきますね。
電話で内定辞退する際に、伝え方がわからず悩んでいる人もいるでしょう。辞退の意思に加えて、感謝や申し訳ない気持ちをしっかり示すためにも伝え方は重要です。ここでは話す順番を大きく4つの段階に分けて解説するので、頭を整理しながら確認してみてくださいね。
①確認:今電話しても問題ないかを確認する
電話をかけたらまず最初に、自分の名前や大学名などを名乗るのとあわせて、今電話をしても問題ないかを確認するようにしましょう。
電話には出たとしても会議や別の仕事で手が離せない場合もあります。そのため、今話しても問題ないか確認を取らずに話し始めてしまうと、話を止めにくくなり、困ってしまうかもしれません。
以下の例のようにするとスムーズに始められるでしょう。
採用担当
はい、〇〇株式会社、採用担当の〇〇です。
就活生
お世話になっております。先日御社より内定をいただいた〇〇大学の〇〇〇〇です。お伝えしたいことがあり、5分ほどお時間よろしいでしょうか?
採用担当
はい、大丈夫です。どうされましたか?
就活生
ありがとうございます。本日は、お返事を申し上げたくご連絡いたしました。
まずは名前と大学名や学年などをしっかりと名乗りましょう。そして、今話しても大丈夫かを聞きます。もし今は忙しいと言われた場合は、いつ頃なら時間があるかを聞いたうえで、後ほどこちらから掛け直すことを伝えておきましょう。
担当者以外に電話をかける際の流れ
担当者につながらない場合や、連絡先がわからず、企業の受付窓口に直接電話する場合もあるかと思います。その際は、以下の例のように担当者につないでもらいましょう。
社員
はい、株式会社〇〇です。
就活生
お世話になっております。先日御社より内定をいただいた〇〇大学の〇〇〇〇です。ただいまお時間よろしいでしょうか?
社員
はい、大丈夫です。どうされましたか?
就活生
ありがとうございます。この度いただいた内定へのお返事の件で、ご連絡いたしました。採用担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか?
社員
そうなのですね、承知いたしました。採用担当の〇〇に代わりますので、少々お待ちください。
採用担当
はい、お電話変わりました、採用担当の〇〇です。
就活生
お忙しいところご連絡失礼いたします。先日御社より内定をいただいた〇〇大学の〇〇〇〇です。お返事を申し上げたくご連絡いたしました。
この際は、まず窓口に電話し名前や時間があるか確認した後、要件と担当者につなげるかを聞きます。担当者が出たら再度要件を伝えて内容を話し始めるようにしましょう。
②結論:内定をもらったお礼と辞退したい旨を示す
担当者が今電話しても大丈夫なようであれば、内定をもらったお礼を述べてから、辞退したい旨をはっきりと伝えます。
就活生
先日は内定をいただきありがとうございました。
そのようななかで大変申し上げにくいのですが、いろいろと検討した結果御社よりいただいた内定を辞退させていただきたいと思い、ご連絡いたしました。
採用担当
そうなのですね。大変残念ではありますが、承知いたしました。
このときに大切なのは、ただ内定を辞退したい旨だけを伝えるのではなく、今まで選考をおこない内定を出してくれた企業に感謝の気持ちを持っておくことです。こうした気持ちは姿勢にもでるもので、相手にもしっかりと伝わります。
③理由:辞退するに至った理由を述べる
内定辞退を申し出ると、企業から辞退するに至った経緯や理由を聞かれることがあります。特別な事情がない限りは、誠実な対応を意識して正直に話すようにしましょう。
採用担当
もしよろしければ、内定を辞退するに至った理由を教えていただけますか?
就活生
同時に選考を進めていた企業から内定をいただきました。
本日に至るまでさまざまな面から悩みましたが、自分自身の今後のキャリアや働き方を考えたときに、そちらの企業がより自分自身に適性があると思い至ったため、そちらの企業に入社することを決めました。
ただし、話せない事情や理由を言いたくない場合は「一身上の都合」という形で回答しても問題ありません。
キャリアアドバイザー
その場合は追加で質問があったときのことを考えて、話せない理由や回答を用意しておくと安心ですよ。
④結び:再度お詫びとお礼を伝える
内定辞退の理由を伝えて了承を得たら「辞退を受け入れてくれてほっとした」と気が抜けてしまうかもしれませんが、そのまま終わらせずに再度お詫びとお礼を伝えましょう。
企業側は辞退するに至った経緯がわかったとしても、時間をかけて選考を進めて内定を出した学生から辞退されるのは、やはり残念に思っています。そのため、最後まで気を緩めず誠実に対応することを忘れないでくださいね。
採用担当
内定辞退とのこと、承知いたしました。ご連絡いただきありがとうございました。
就活生
本来であれば御社に直接お伺いしお詫びをさせていただくところなのですが、電話でのお伝えとなり大変恐れ入ります。
改めまして、このたびは私の選考にお時間を割いていただき本当にありがとうございました。それにもかかわらず、このようなお返事となってしまい大変申し訳ございません。
また何か機会があった際は、何卒よろしくお願い申し上げます。それでは、失礼いたします。
ここでは、お礼とお詫びの気持ちを述べて誠意を見せることが大事になります。また、別の企業に入社後も仕事でかかわるかもしれないため、最後まで誠実な態度で対応することが大切ですよ。
こんな場合はどうすべき? シチュエーション別の対処法
- 担当者が不在だった場合
- 理由を深掘りされた場合
- 引き止められた場合
就活生
電話で話す順番の流れに沿って説明いただいたことで、伝える内容をしっかり把握できました! ちなみに、理由を深掘りされたりした場合はどのように対応したら良いでしょうか?
キャリアアドバイザー
たしかに、イレギュラーなことが起こる可能性を考えると不安になりますよね。それでは、辞退理由を深掘りされた場合も含めていくつかシチュエーション別に対処法を解説しますね。
基本的な流れを押さえていても「もしこんなことが起こったらどうしよう」と考えて心配になる人もいますよね。特に電話だと回答を考える時間も短いためうまく話せるか緊張してしまうこともあると思います。
そこでここからは、想定できる3つのシチュエーションを取り上げて対処法を解説します。事前に対応の仕方を把握しておくと慌てず対応できるようになりますよ。
担当者が不在だった場合
電話した際に、担当者が不在の場合もありますよね。その際は、電話に出た人に担当者への伝言を依頼しておきましょう。伝えるべき内容はおもに以下です。
- 名前(フルネーム)
- 大学名・学部・学科・学年
- 要件(内定に対する返事)
要件の部分では、まだ内定辞退したい旨を伝える必要はありません。早めに伝えたほうが良いのはたしかですが、基本的には採用担当者に伝えるのがマナーです。
また、この際、電話に出た人に担当者がいつ戻るのかも聞いておきましょう。電話を自分からかけ直したほうが良いのか、折り返してもらえるのかも確認しておくと良いですね。
キャリアアドバイザー
もし期限が迫っている場合は、メールで一報入れておくと安心です。その後、電話がつながった際に改めて内定辞退する旨を伝えるようにしましょう。
理由を深掘りされた場合
内定辞退の理由を聞かれるなかで、さらに深掘りされるケースもあるでしょう。詳しく聞かれると動揺してしまうこともあるかと思いますが、以下のことに注意して誠実な対応を心掛けましょう。
- 条件面やマイナスな理由で回答することは避ける
→「別の企業のほうが待遇が良かった」「御社がハードワークだといううわさを聞いた」など - 入社予定の企業名は伏せる
→入社予定の企業と内定辞退する企業がかかわりがある場合などトラブルが発生しかねないため
キャリアアドバイザー
ときには、どの企業に入社するのかがわかるまで聞く企業もあるかもしれません。そのときは「大変申し訳ございませんが、プライバシーのため企業名まではお答えすることができません」という答え方で対処しましょう。
前提として、正直に話すことは重要ですが、言いたくないことをすべてをありのまま話す必要はありません。自分自身のプライバシーを守るためにも、激しく追及された場合は答えられない旨をはっきり伝えることが大事です。
内定辞退の理由の伝え方については、こちらの記事でも詳しく解説しているのであわせて参考にしてみてください。
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内定辞退の理由は失礼のないように伝えることが重要です。この記事ではキャリアアドバイザーが内定辞退の理由を伝える際のポイントや注意点を解説します。理由別に伝え方の例文も紹介しているので、内定を辞退しようと考えている学生は参考にしてくださいね。
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引き止められた場合
内定を辞退したいことを伝えると、引き止められる場合もあります。企業にとっては時間をかけて選考をし確保できた人材のため、手放したくないという気持ちはどうしても強くなってしまうのです。
このときに、内定辞退の決意が固まっているのならば、内定辞退の意思を変えるつもりはないことをはっきりと伝えましょう。もし企業から「残念」や「悲しい」という旨を言われた場合も、企業からの思いは受け止めたうえで自分の意思を最優先すべきです。
ただし、電話する前に決意していても、引き止められると意思が揺らぐ場合もありますよね。
その際には内定辞退を取り下げることも1つの選択肢ですが、企業によって引き止められたからなのか、自分で考え直してみた結果やはりその企業が良いと感じたのか、どちらなのか自分自身でよく考えてから決めてくださいね。
キャリアアドバイザー
もし内定辞退の意思が揺らいだとしても、その場で決断するのは避けたほうが良いでしょう。今後の自分のキャリアを左右する決断になるので、「再度検討させていただきます」と一度電話を切ってからじっくり考えることをおすすめします。
企業が就活を終わらせるように迫ることを「オワハラ」とも呼びます。詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。
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【事例付き】オワハラとは? 基本的な考え方と4つの対策も紹介
オワハラとはどのような意味なのでしょうか。就活を進める中で、学生が自分の身を守るためにも知っておくべき「オワハラ」について、プロのキャリアアドバイザーが詳しく解説します。意味や対策についても紹介しているので、是非参考にしてみてくださいね。
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また、内定辞退して後悔しないための対策をこちらの記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてくださいね。
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内定辞退で後悔しないための未然防止策|後悔したときの対処法も解説
内定辞退を後悔している人は、この記事を読むことで後悔を払拭し次に踏み出せるようになります。 この記事では後悔の理由や対処法、未然防止策などをキャリアアドバイザーが解説します。 内定辞退を取り消すことができるかなどの疑問にも回答しますよ。
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キャリアアドバイザーコメント上村 京久プロフィールをみる
内定辞退を伝えた際に、稀にですが強い口調で問い詰める企業もあります。動揺しないためにも「そのような事態になったら毅然とした態度を取ろう」とあらかじめ心を強く持っておくことが大事です。
もし採用担当者に、感情的に強い口調で「なぜ」「どうして」を繰り返し詰められた場合は、動揺せず冷静かつ端的に内定辞退を伝えるようにしましょう。長く話してしまうと、逆に言葉尻を取られて担当者がより感情的になってしまう可能性もあります。
このとき、あれもこれも話すのではなく、「内定辞退の理由」と「お詫びの言葉」を端的に述べることに集中することがポイントです。動揺しそうであれば同じことの繰り返しでもかまいません。担当者も「これ以上は無理だな」と諦めがつくはずです。もし、人格否定をされたり過度に非難されるようなことがあれば、家族や大学の職員などに連絡することも考えましょう。
不安を和らげよう! 内定辞退の電話をする前にしておきたい3つの準備
就活生
シチュエーション別の対処法を教えてもらったことで、徐々に心配な気持ちがなくなってきました! ほかに事前に対策できることはありますか?
キャリアアドバイザー
それは良かったです! そうですね、より不安をなくすために電話する前にやっておくと良いことがあるので、紹介しますね。
伝え方や伝える内容はわかったけれど、電話した際にうまく話せるか不安な人や、イレギュラーなことが起こったら動揺してしまいそうという人もいるのではないでしょうか。
この不安感を和らげるためには、事前に準備を徹底しておくことが効果的です。電話する前にこれから紹介する3つの準備をぜひ実践してみてくださいね。
①イメージトレーニングをしておく
伝え方や伝える内容を把握できたら、「もうこれで大丈夫だ」と思っても、一度頭のなかで電話したときを想像してイメージトレーニングをしておくと良いでしょう。
意外とすぐに言葉が思い浮かばなかったり、うまく質問に答えられない部分が出てくることがあります。自分がつまずく部分がわかると事前に対策もしやすくなるでしょう。
また、本番の状況を一度想定しておくことで、何が起こるかまったくわからない状態よりも気持ち的に余裕が生まれやすくなります。想定問答を繰り返しながら緊張をほどいていってくださいね。
②誰かに相手役になってもらい練習する
もし、周りの友人や家族など企業の担当者役になってくれる人がいれば、実際に模擬練習をおこなうのも有効な手段の一つです。
イメージトレーニングでも十分効果的ですが、実践するのと頭で思い描くのでは、また違った対策効果があります。実際に声を発してみたり、会話のやり取りをすることで言葉に詰まってしまう部分やうまく答えられない部分にもさらに気づきやすくなるでしょう。
また、相手がいることでフィードバックをもらうこともできます。自分自身では気づかない癖や違和感に気づけることもあるので、協力してもらえる人がいたら声を掛けてみるのをおすすめします。
③手元にメモを用意してから電話する
電話する前に、必ず手元にメモを用意しておきましょう。メモを用意しておくといろいろな場面で活用できます。
言うべきことのポイントをメモしておくのも良いでしょう。電話をしたら緊張して頭が真っ白になってしまうなんてこともあるので、事前の準備をしておくことは大切です。
また、企業側から何か言われた際にメモが必要な場面もあるでしょう。特に電話で多くの話題が出ると抜け漏れが発生してしまう場合もあります。その際にメモがあれば見返すことができるので安心です。
キャリアアドバイザー
もし手書きでメモを取れない状況の場合は、スマートフォンのメモアプリなどを活用しても良いですね。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
内定辞退の電話をかける際は緊張してしまうことも多いかと思います。なかには食事に手をつけられなかったり、夜眠れなかったりする人もいると聞きますが、過度に緊張したり不安を感じたりする必要はありませんよ。
そもそも企業側は、これまでにも内定辞退の連絡を受けたことがあるはずです。また、内定辞退を見込んで採用予定人数より多く内定を出したり、二次募集、三次募集と採用計画を立てている企業も少なくありません。
過去の就活生たちのなかには、内定辞退の電話で「別の企業に行っても活躍できること願っているね」とエールを送ってもらった人もいました。誠意ある姿勢で内定辞退を伝えれば受け入れてもらえるはずなので、必要以上に緊張や不安を感じなくても大丈夫です。社会人としてのマナーを意識した態度を前提に、しっかりと自分の意思を伝えましょう。
電話での内定辞退に関してよくある質問に回答!
電話での内定辞退について調べるなかで疑問に思うことやよくわからないと感じることもあるのではないでしょうか。ここでは、電話での内定辞退に関してよくある質問にキャリアアドバイザーが回答していくので、ぜひ参考にしてくださいね。
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内定辞退する際は電話とメールどちらが良いですか?
内定を辞退する際は、基本的にメールよりも電話で連絡を入れましょう。というのも、内定辞退は時間が経つほど企業に迷惑がかかります。そのため、より早く伝えることができる電話のほうが良いのです。また、直接相手に伝わったことがわかる点も電話の良い点といえるでしょう。
メールだと担当者が忙しいとすぐに見れない場合があります。また、企業で働く人には1日に多くのメールが届くため、ほかのメールに埋もれてしまい見過ごされてしまう場合もあるでしょう。そのため、まずは電話で連絡し、後からメールでも同じ内容を送るのがベストだといえます。
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電話で内定辞退する際に気を付けるべきことを教えてください。
電話で内定辞退する際は、基本の流れを押さえたうえで、誠実な対応を忘れないように気をつけてください。電話では良くも悪くも声色や声のトーンから温度感が電話の相手に伝わります。そして、これらは自分自身の気持ちから自然と出てくるものです。そのため、内定辞退を伝える際には、今まで選考に時間をかけてくれた企業への感謝の気持ちと内定を辞退する申し訳ない気持ちをもって、電話をすると良いでしょう。
また、イレギュラーな対応が発生した場合に、企業に対して不誠実な態度を取らないように気を付けましょう。内定を辞退するからといって、今後かかわることがないとは限りません。入社後に取引先や協力会社としてつながる可能性もあるため、最後まで誠実な態度で対応してくださいね。
電話での内定辞退はスピードが最重要! 企業に対する誠意をもって対応しよう
内定を辞退する際は、なるべく早く伝えることが最重要のポイントです。そのため、基本的には電話で連絡しましょう。内定辞退することで少なからず企業に迷惑がかかることになります。この企業の視点を忘れずに対応するようにしましょう。
また、内定辞退を伝えるときは、今まで選考に時間をかけてくれたことへの感謝、そして内定を辞退することへの申し訳ない気持ちをもって、誠実な態度で望むことが大切になります。企業への気遣いは怠らずに、自分自身の意思をはっきり伝えられるように準備を進めてくださいね。
内定辞退をしようと考えている企業があるのですが、内定までもらっているからこそ気が引けてしまって……。そもそも内定辞退ってしても良いのでしょうか?