後悔しない! 複数の内定先から最適な1社を選ぶ方法|状況別で解説

この記事のアドバイザー

目次

  1. 内定が複数あるときは自分と企業とを照らし合わせることが大切
  2. 基本を押さえよう! 内定承諾に迷った場合の対応方法
  3. ①回答する期限とともに保留の旨を伝える
  4. ②採用担当に相談する
  5. 複数の内定先を絞り込めない…3つのタイプを解説
  6. ①内定先の志望度が高く決めかねている人
  7. ②どの内定先にも懸念点がある人
  8. ③どの内定先も志望度が低い人
  9. パターン①内定先の志望度が高いケース
  10. 給与など現実的な側面で判断する
  11. 企業規模や将来性に目を向ける
  12. パターン②どの内定先にも懸念点があるケース
  13. 懸念点ではなく魅力的な部分に目を向ける
  14. 自分が求める条件に優先順位をつける
  15. 企業選びの軸と照らし合わせる
  16. なりたい将来像と照らし合わせる
  17. 3~5年で身に付けたいスキルを考える
  18. パターン③どの内定先も志望度が低いケース
  19. その企業の魅力を再度考える
  20. 懸念事項を分解してみる
  21. ちょっと待って! 複数の内定先がある場合のNG行為
  22. 複数の内定を承諾する
  23. よく考えずに承諾先を決める
  24. 内定先を絞れたら…承諾・辞退の連絡を忘れずに!
  25. 基本は電話でするのがベター
  26. 辞退の場合は迅速・簡潔・丁寧な連絡を心掛けよう
  27. 自分と企業とを照らし合わせ納得のいく選択をしよう

内定が複数あるときは自分と企業とを照らし合わせることが大切

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。選考がひと段落し、就活を終えようとしている学生から

「内定を複数持っているのですが、どっちを承諾しようか迷っています」
「とりあえず複数社の内定を承諾しちゃだめですか?」

といった相談を受けます。内定承諾は、社会人として初めての一歩を踏み出すうえで非常に重要な決断です。内定を複数持っていると、どれを承諾していいか迷ってしまうものですよね。内定承諾に迷うときは、自分がやりたいことや働くうえで大切にしたいことがその企業にあてはまっているか、改めて双方を照らし合わせることが大切です。そうすることで、自分が内定を承諾すべき適切な企業がきっと見つかるはずです。

この記事では、内定を複数もらった場合に承諾先をひとつに絞る方法を解説していきます。悩みの状況別に考え方を説明していくので、内定承諾を迷っている学生はぜひ参考にしてみてくださいね。

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基本を押さえよう! 内定承諾に迷った場合の対応方法

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就活生

内定を今2つもらっているのですが、どこの内定を承諾しようか迷っていて……。早く承諾先を決めなくちゃいけないのはわかっているのですが……。

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キャリアアドバイザー

ファーストキャリアを決める重要な決断ですから、迷って当然です。納得いくまで悩みましょう。でも、悩む場合は早めに対応すべきことがあるのでやっておきましょう。

基本的に、内定を複数持っている場合承諾に悩むのは当然のことです。ファーストキャリアとなる企業を決める重要な意思決定の瞬間ですから、悩むこと自体はおかしくありません。ただし、内定を出した企業側にも都合があることは頭の片隅に入れておく必要があります。そのうえで、内定承諾に迷った場合にまずやるべきことについて説明しますね。

①回答する期限とともに保留の旨を伝える

内定通知をもらったもののすぐに承諾ができない場合、まずはその旨を伝えることが必要です。基本的に、就活生がさまざまな企業を並行して受けていることは企業も知っていますから、「内定承諾を保留したい」ということは特段イレギュラーな申し出というわけでもありません

迷うがゆえに、何も連絡せず就活を継続する方が失礼に当たりますから、まずは保留の旨を企業に伝えましょう。そのうえで、連絡する際は回答する期限も併せて伝える必要があります。

内定保留の連絡についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。

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通常の期限は2~3日

基本的には内定通知が届いた日を除いて2~3日以内に連絡するのが原則です。これ以上待たせるのは失礼に当たるので、すでに手持ちの内定の中から承諾先を決める場合は3日以内に返事をしましょう

仮に内定辞退をする場合、企業はその枠を埋めるために再度採用活動をおこなったり不合格者に連絡をする必要があります。そういった企業側の手間も考えて、なるべく早い対応を心掛けましょう。

内定辞退の連絡について悩んでいる人は、こちらの記事も参考にしてみましょう。会話例付きで解説していますよ。

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就活を継続したい場合はそれ以上も可

まだ進行中の選考があったり内定先に納得がいっていないなどの理由で、内定通知後も就活を継続したい人もいるでしょう。そのような人は2~3日ではなくそれ以上の期間保留してもかまいません。ただし、その場合も「1ヶ月後」「6月末まで」などというように必ず期限を設けるようにしましょう

先ほどお伝えした通り、企業側も学生の都合や状況は理解しています。学生も企業側の都合や状況を鑑みて行動しましょう。大切なのは「承諾か辞退か」ではなく意思表示をする期限を設けきちんと提示することです。

業界によって内定の時期が早まっているケースもあるので、この記事から確認しておきましょう。

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例文

新規メッセージ

○○○○○@shukatsu.com

△△△△△@shukatsu.com

件名:Re:選考結果のご連絡

株式会社○○ 人事部
採用担当○○様

大変お世話になっております。
○○大学○○学部○○学科の○港 太郎と申します。

この度は内定のご連絡を頂き、誠にありがとうございます。

大変申し訳ございませんが、承諾の返事を○日まで待っていただくことは可能でしょうか?
現在、結果待ちの選考があり、すべての結果が出たうえで慎重に判断したいと思っております。貴社に入社したいという気持ちは変わらずに強く持っているのですが、納得したうえで入社したいと考えていますので、大変勝手なお願いではございますがご理解いただけると幸いです。

ご検討のほどよろしくお願いいたします。

―――――――――――――――
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-☓☓☓☓-☓☓☓☓
メール:minato@☓☓☓☓☓☓.ab.jp
―――――――――――――――

②採用担当に相談する

仮に内定通知後も学生から連絡がなかったり、あまりにも回答期限が長い場合は「入社意欲がない」と判断され、逆に内定を取り消されてしまう可能性もあります。そのような事態を防ぐために、保留連絡の際に採用担当に正直に迷っていることを伝えてみるのも手です。

企業もあなたに魅力を感じ、入社してほしいという思いから内定を出しています。まずはきちんと承諾に前向きであることを理解してもらったうえで、どこに不安を感じているのか、なぜ承諾に一歩踏み切れないのか、その理由も伝えましょう。その不安解消のために会社見学や現場社員との面談などのさまざまな機会を設けてくれるかもしれませんよ

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キャリアアドバイザー

採用担当は企業と学生とをつなぐ窓口のような役割です。少し緊張するかもしれませんが、ぜひ積極的に頼ってみてくださいね。

自分の強み・適職を知るためにも、まずは自己分析を済ませましょう

就活を成功させるためには自己分析が必須です。しかし、自分自身のことを分析するのは意外と難しいですよね。

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複数の内定先を絞り込めない…3つのタイプを解説

内定承諾に迷う人の3つのタイプ

一口に「内定先を絞り込めない」とはいっても、どのような理由で迷っているのかは人によってさまざま。ここからはタイプ別で内定先の絞り方を解説していきます。まずは先に自分がどのタイプにあてはまるか把握しておきましょう。

①内定先の志望度が高く決めかねている人

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就活生

A社もB社も、やりたいこともできるし企業の雰囲気もとても良く魅力的なので、どっちにしたら良いか迷っています。

内定先の志望度がどれも高いと、複数の企業に目移りしてしまいますよね。どの企業にも「就職してみたい」「やりたいことができそう」などと魅力を感じてしまい、逆に決め手がぼやけてしまって承諾に一歩踏み込めない人もいるでしょう

②どの内定先にも懸念点がある人

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就活生

A社は業務内容は魅力的なんだけど、ちょっと家から遠いんだよなあ……。逆にB社はやりたいことができないのが不安だなあ。

どの内定先も自分の希望をすべて満たしてはいないことで内定承諾に踏み切れない人もいることでしょう。選考中はその企業の良いところだけが見えていても、いざ現実的に内定先を決めるとなるとマイナスな面に目がいってしまうのもよくあることです

③どの内定先も志望度が低い人

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就活生

内定先、どこも滑り止め企業なんだよなあ……。でも時期的にもう就活は終わらせないといけないし、どうしたらいいんだろう……。

内定を複数もらったものの、どの企業も第一志望群ではなく「滑り止め」企業という人もいるでしょう。こういった場合は、どこにも積極的に内定を承諾したいとは考えられませんよね。とはいえ就活をもう終わらせると決めている場合は、さらに悩むことでしょう。

パターン①内定先の志望度が高いケース

それではここからは各パターンに応じた内定承諾先の絞り込み方を解説していきます。

すべての内定先の志望度が高く悩んでいる場合、「自分が企業選びにおいて重要視していたこと」など、就活において軸となる部分の条件はすでに満たしているはずです。もう少し別の視点から企業を見て、意思決定に役立てましょう。

給与など現実的な側面で判断する

どの企業もやりたいことができる、社内環境も申し分ない、などと働くうえで自身が希望する条件を満たしている場合は、その条件で複数の内定先を見比べても1つに絞ることは難しいでしょう。そういった場合は給与や福利厚生、勤務地などの現実的な側面を判断基準にするのがおすすめです。

そもそも「働く」には「自己実現」などの理想的な側面のほかに、「自分の生活を豊かにする」などの現実的な側面を持ち合わせているもの。理想的部分を満たしているなら、あとは現実的側面に判断を委ねても良いでしょう

見比べるべき現実的側面
  • 給与
  • 賞与
  • 福利厚生
  • 勤務地

企業規模や将来性に目を向ける

同じ事業をおこなっているとしても、企業規模や将来性まで同じとは限りません。「やりたいこと」以外にもこういったところに目を向けるのも1つの手です。

一般的に、企業規模の大きい方が給与が高かったり福利厚生が整っている傾向にあります。また、規模が大きい分業績は安定していると考えられ、将来性も見込めます。急な倒産など、職が不安定になる事態は避けられることが予測できます。仕事内容や社内環境などの基本的条件がそろっているなら、会社そのものに目を向けても良いですね

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キャリアアドバイザー

企業の将来性については、おこなっている事業の将来性を考えたうえで会社四季報などのツールから業績や年収などの情報を得て考えてみましょう。また、経営や財務状況、今後の見通しなどを提示しているIR情報に目を通すのも、将来性把握に役立ちますよ。

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自分の理想となるロールモデルがいるかもチェックしてみよう

内定先を決める一つの視点として「ロールモデルとなりそうな社員がいるか」も考えてみてはいかがでしょうか。

同じ業界の企業でも、キャリアアップのスピードや任される仕事の範囲が異なることもあります。たとえば、入社5年目の社員でも役職や責任のある仕事を任せる企業もあれば、若手とあまり変わらない内容の仕事を任せる企業もあります。もちろん、どちらが悪いという話ではありません。前者のようにスピード感をもってキャリアを積みたい人もいれば、後者のように焦らずにコツコツと頑張りたい人もいます。

また、キャリアアップのスピード感によって組織風土も異なるものです。若手からキャリアを積むことができる企業であれば、成果主義の社風だったり仕事に対する意識が高い社員が多いでしょう。一方で、成果よりも勤続年数を重視する企業であればゆったりとマイペースに仕事をこなす社員が多いことが想定されます。どちらが合うかは自分の性格や価値観によって異なります。選考やOB・OG訪問などで出会った社員を思い出してみたり、企業HPに掲載されている社員インタビューなどを見返し、理想的な働き方をしている企業はどちらか改めて考えてみましょう。

パターン②どの内定先にも懸念点があるケース

内定先に魅力を感じつつも、懸念点に目がいってしまい承諾先を絞り込めない人もいることでしょう。その場合は、企業の情報を整理しつつ就活を始めたころの自分を振り返りましょう。「企業」と「自分が何を重要視して企業選びをしていたか」を照らし合わせると案外簡単に答えが見つかるかもしれません。

懸念点ではなく魅力的な部分に目を向ける

そもそも、自分の希望をすべて満たす完璧な会社はほぼないに等しく、どの会社にも必ずいくつか懸念点は存在するものです。デメリットを基準として承諾先を選ぶと、入社後に万が一その企業でも同じデメリットが見つかった際にモチベーションが下がってしまうことが考えられます

懸念点ではなく魅力的な部分を見比べ、自分が実際に働くとして魅力的に感じる・楽しそうな方を選びましょう。「私は○○に魅力を感じたから入社を決めた」という意識付けもできるので、入社後もその魅力的な部分を感じながらモチベーション高く仕事に臨めるはずですよ。

自分が求める条件に優先順位をつける

働くうえで大切にしたい条件は、大半の人が複数個持っていることでしょう。このタイプの人は、その条件をすべて満たす企業と出会えていないために、承諾先の絞り込みがうまくできていないはず。

ただし、すべての条件を絶対に希望しているというわけでもないはずです。就職するうえで譲れないものもあれば「あったらいいな」程度の条件もあるのではないでしょうか。ここからは求める条件に希望順位をつけて、自分に合った企業を可視化していきましょう。

まずは自分が重要だと思う条件をすべて挙げてみます。今回は「仕事内容」「若手の裁量」「雰囲気」「給与」「勤務地」「福利厚生」を例にし、内定先ごとに「○」「△」「×」の3段階で評価してみましょう。

自分が求める条件に優先順位をつける

それができたら、次は「○は3点、△は2点、×は1点」などと点数を定め、すべての項目に点数を割り振り、合計値で複数の企業を比較します。

自分が求める条件に優先順位をつける

この状態では点数が同じ場合もよくあります。実際に上の例だと、A社とC社は同じ点数になっていますよね。

しかし先ほどもお伝えした通り、各条件は必ず優先順位があるはずです。最後に各項目に優先順位をつけ、その順位に応じて点数を増やしていきましょう。今回は条件が6つあるので、優先順位が高いものから順に6倍、5倍と増やしてみます。

自分が求める条件に優先順位をつける

先ほどはA社とC社が同じ値で並んでいましたが、優先順位も加味することで自分の希望にもっともかなっている企業はA社だと判断することができますね。

このような手順を踏むと優先順位を考慮したうえで企業同士を比較できるため、より適切に承諾先を判断することができますよ。

企業選びの軸と照らし合わせる

学生の多くは就活の一番初めに「就活の軸」として企業を選ぶにあたり自分がもっとも大切にしたいことを決めたことでしょう。基本的にはその軸に沿って企業選びを進めていきますが、就活中にさまざまな企業に触れると、当初は軸には含まれていなかった別の条件を気にしてしまうなど、就活の軸がぶれてしまうこともよくあります。まずは今一度企業と自分の軸とを見直してみましょう。

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就活生

僕の就活の軸は「成果がきちんと目に見えて評価される企業」だったな……。だとすると、一番その軸に合っているのはB社だな!

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キャリアアドバイザー

軸と照らし合わせるとスムーズに企業が決められましたね! もう片方の企業はどうして迷っていたのでしょう?

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就活生

うーん、A社は給料がすごく良くてそこが迷った理由ですね。でもやりたいことじゃないし、成果を評価されにくい仕事だと気づきました。モチベーション高く働けなさそうだなと思い直せました!

こういった場合は、先ほどもお伝えしたような「譲れない条件」と「あったらいいな程度の条件」が混同しがちです。魅力的な条件に気持ちが揺らいだとしても、就活の軸をしっかり定めていたのならば、その軸に沿って承諾先を決めれば就職後も後悔やミスマッチを感じることは少ないですよ。

なりたい将来像と照らし合わせる

数年後になりたい将来像をすでにイメージしている人もいることでしょう。その将来像をかなえられるかどうかで承諾先を絞り込むこともできます。

たとえば「20代のうちに管理職に就きたい」と考えている人は、昇進などのキャリアパスが決まっている企業よりも、成果主義の企業を選ぶべきです。また「将来的に独立したい」と考える人は離職率の低い企業だと、企業に囲われてしまいなかなか独立への道が拓けないことも考えられます。離職にはスキルアップのためのポジティブな要素も含まれることを押さえておきましょう。

たとえ同じ事業を展開していたとしても、キャリアの歩み方は企業によって違うはずです。自分の描くキャリアをその企業でかなえられそうかという視点で承諾先を決めるのも1つの手ですよ。

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キャリアアドバイザー

うまく考えられない人は「自分がなりたい姿に近い先輩社員がいるか・いたか」を調べてみると良いですよ。ロールモデルとなる存在がいれば、自分の将来像もかなえられる可能性が高いといえます。企業の採用サイトなどに載っている社員紹介ページをチェックしてみましょう。

3~5年で身に付けたいスキルを考える

現在は「一生その企業で働く」ではなく「転職を前提として就職先を決める」という考え方をもつ学生も少なくありません。そういった考え方をもつ学生は、「入社後に身に付けたいスキルが得られるか」という視点で絞り込みをおこなっても良いでしょう。

スキルというとプログラミングなどのITスキルや簿記などのテクニカルスキルを想像する人が多いと思いますが、たとえば以下のようなものも身に付けたいスキルとなり得ます。

  • 将来的に起業したい…自社を売り込むために営業スキルを得ておく
  • 人材系の会社に勤めたい…人事を担当して領域理解を深める

たとえば前者の場合なら、名の知れた大きい企業よりも、知名度の低い中小企業に入社したほうが、営業スキルを高められるのではないでしょうか。大きい企業はその知名度や業績から受注に結び付くことがありますが、中小企業の場合は名が知られていない分、いかに自分がうまく自社を売り込めるかが受注に大きくかかわります。

またこういった例のように入りたい部署が確定している場合は、ジョブローテーションのある企業よりも配属先がすでに決まっている企業や小規模な企業のほうが希望するスキルを身に付けやすいといえるでしょう。

特に今後転職を考える人ややりたいこと・なりたい将来像が明確な人は、「自分の得たいスキルをもっとも効率良く的確に得られる企業はどこか」という視点で絞り込みをしてみると良いですね。

辻 華菜子

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無視できない懸念点はきちんと見直すことも重要

内定先の企業の懸念点よりも魅力的な点を考えるようお伝えしましたが、懸念点が無視できないものや後々解消されないものではないか、見直してみることも時には重要です。

お伝えしたとおり、懸念点はどの企業にもあるもののため、そこばかりに目を向けてもなかなか決断はできません。しかし、自分にとってどうしても許せない懸念点を無視して入社を決めてしまうと、後々ストレスの根源になる可能性は高いです。たとえば、趣味の時間を何よりも重視したい人が残業ありきの企業に入社してしまうと、ストレス発散の時間がなくなり次第に働くことがつらくなってしまうことが予想されます。最悪の場合、早期離職といった結果につながる可能性もあり、頑張って取り組んだ就活が水の泡になってしまうかもしれません。

このように、懸念事項が自分の理想とする働き方や生活にどれほど影響するか考えてみることも大切です。とはいえ、我慢しても支障がない懸念点も大袈裟に捉えてしまったり、魅力的な部分の方が大きい場合でも懸念点の回避を優先させてしまうと、最善の選択はできないかもしれません。懸念点はどうしても無視できないものなのか、よく考えたうえで決断しましょう。

パターン③どの内定先も志望度が低いケース

内定をもらったはいいものの、どの内定先にもあまり積極的には行きたくないと考えている人もいるはずです。第一志望群ではない企業や滑り止めの企業しか受からなかった場合、その内定先をあまり魅力的には感じられないかもしれません。

こういった人たちは、一旦落ち着いてその企業を見つめ直してみることが大切です。「本当に魅力的ではないのか」改めて考え直してみましょう。

その企業の魅力を再度考える

たとえ滑り止め企業、なんとなくで受けた企業であっても、エントリーをしたということはどこかでその企業に魅力を感じていたはずです。今は本命企業に落ちてしまったショックが大きく、本命企業とその企業とを比較してしまい、その企業の魅力が薄れてしまっているのかもしれません

一度、本命企業や第一志望群の企業のことは忘れて、その企業そのものを見てみてください。エントリーを決めたあの頃に戻って「なぜその企業にエントリーしたのか」を考え直してみましょう。当時見えていた企業の魅力に再度気付き、「やっぱりここも良いかも」と思えることもあるものですよ。

滑り止め企業から承諾先を絞るコツについてはこちらの記事でも解説しています。

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懸念事項を分解してみる

内定をすぐに承諾できないということは、その企業に対して何かしらの懸念事項を抱えているはずです。しかし、「本命企業ではないから」などといったぼんやりした理由ではなく、自分がその企業に対しどういった点に懸念を抱えているのかを明確にしてみましょう。

懸念事項がわかれば、それに沿った考え方ができます。考え方を改められれば、今の内定先も「それほど悪くないかも」と思えるようになるかもしれません。

仕事内容:「やりたくない」と「できない」は違う!

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就活生

内定先、どれもやりたい仕事じゃないんですよね……。事務がやりたかったのに、販売職や営業職って真逆すぎて……。

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キャリアアドバイザー

そうなんですね。ちなみに、初対面の人と話すことも苦手ですか?

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就活生

いえ、人見知りしないので、人と話すことは大好きです。どんな人ともすぐに楽しく会話することはできます。

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キャリアアドバイザー

ですよね、私も○○さんは人と話すのがすごく上手だと思います。どちらの職でもおそらく問題なさそうですよ!

仕事内容に懸念を感じている人は、それが「やりたくない」からなのか「できない」からなのかを考えてみてください。学生の多くは「やりたいこと」で仕事を選ぶことが多く、「やりたくないこと」に関してネガティブな気持ちを抱えがちです。

しかし、「やりたいこと=できること」とは限りません。むしろ、やりたいことであっても仮に自分のスキルが及ばずまったくできなかった場合は、そのやりたいことがやりたくないことに変わってしまうこともあり得ます

その仕事を「やりたくない」と懸念を感じている場合は「自分にできることか」という視点で今一度考え直してみてください。「できること」なら、案外働くうちに楽しさを感じられることもありますよ。

風土や雰囲気:パフォーマンスに支障が出るのか考える

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就活生

内定先、どっちも居心地悪そうで……。A社は上司の力が強いみたいで、B社はあんまり周囲と積極的にかかわらない雰囲気みたいです。

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キャリアアドバイザー

なるほど。それって、過去にそういった環境が何かモチベーションに影響したことはありますか?

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就活生

そうですね、上司が強すぎると自分の考えで自由に動きづらいです。周囲とかかわらないのは寂しいじゃないですか。飲み会とかも誘えないし。

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キャリアアドバイザー

なるほど。雰囲気が直接仕事に影響が出そうなのはA社みたいですね。

働くうえで社内環境や周囲とのかかわり方など、雰囲気や風土を気にする人は多いことでしょう。しかし、それが仕事に直接影響を及ぼすのかを考えてみることが大切です。

たとえば「積極的にさまざまなことに挑戦したい」人にとって、風通しがあまり良くない企業や上司の力や決定権が強い企業は、業務の中で実力が発揮できないかもしれません。しかし、周囲とのかかわり方や雰囲気は自分の行動次第で居心地の良いものに変えられる場合もありますし、仕事には直接影響しない場合もあります

企業に所属したのちに大部分を占めるのは仕事です。風土や雰囲気は過度に意識しすぎずに、まずは仕事をするうえでパフォーマンスに支障が出るのかを考えてみてください。案外承諾先の絞り込みに役立つこともありますよ。

福利厚生:補助事項程度に捉える

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就活生

内定先、福利厚生が整ってなくて、どこも住宅補助が出ないんです!

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就活生

住宅補助、たしかに欲しいですよね。でも、住宅補助って仕事をするうえでそんなに大切ですか?

福利厚生も企業選びの重要な指標ではあります。しかし、そもそも福利厚生をファーストキャリアという大切な意思決定の指針にして良いのかまず考え直すべきでしょう。

福利厚生は、仕事ではなく日々の生活の助けになったりするものです。つまり、福利厚生の充実度は日々「働く」際には大きく影響しないことがほとんど。一週間の多くを仕事に費やす以上、仕事に大きくかかわらないものより、仕事そのものや働く環境などダイレクトに「働く」ことにかかわるもので意思決定をすべきです

そのうえで、自分がいきいきと働くためにどうしても福利厚生が重要になる場合に、福利厚生について今一度目を向けてみてください。

福利厚生の必要性やそのメリットなどはこちらの記事で解説しています。

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福利厚生の充実度は企業選びの重要要素!  利点や把握方法まで解説

時間がない人におすすめ!
たった3分で自己分析が完了します

自分の弱みはわかっても、強みは思いつかないものですよね。「それ強みって言えないよ」と思われたくない人も多いはず。

そんな時は「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、3分程度の質問に答えるだけ選考でそのまま使える強みがわかります

無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。

酒井 栞里

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必要以上に懸念点ばかりを気にしていないか? 魅力点にもきちんと目を向けよう

どの内定先も志望度が高くなかった場合、その企業の懸念点が目についたり、志望度が高かった企業への未練が残り歯切れが悪くなることもあるでしょう。しかし、まず大前提として第一希望の企業の内定を獲得できた学生はほんの一握りです。ほとんどの学生が、第一志望ではない企業の懸念点を飲み込んだうえで入社を決断しています。

また、人は人生を左右する決断をする時は、必要以上に物事のマイナス面に着目してしまいがちです。たとえ志望度の高い企業から内定を獲得しても「本当にこの企業に入社を決めていいのか」と迷ってしまう人も多いです。

今自分が抱えている不安や懸念は、自分だけでなく誰もが感じるものであるという前提を忘れなければ、少し気持ちも楽になるのではないでしょうか。内定先に対し迷う気持ちをもつことは当たり前ですし、必要以上に企業のマイナス面にばかり目がいっていることもあるでしょう。そのため、志望度がもともと高くなかった企業であればあるほど、魅力的に思ったポイントを改めて考えることが重要です。魅力的なポイントが懸念点を上回るようであれば、入社してからもきっと活き活きと働くことはできるでしょう。

ちょっと待って! 複数の内定先がある場合のNG行為

複数の内定先がある場合のNG行為

ここまでは「複数の内定先を1つに絞る方法」について解説してきました。しかし、それとは逆に「絞り方で絶対に避けるべき方法」もあります。この方法で承諾先を決めてしまった場合、入社後に「こんなはずじゃなかった」とミスマッチを感じてしまう可能性もあります。そのような事態を防ぐために、絞り方でやるべきでないNG行為について知っておきましょう。

複数の内定を承諾する

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就活生

3月までに絞ればいいし、とりあえず全部承諾すればいいか!

学生の中には、とりあえずすべての内定を承諾すれば良いと考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、それは企業やほかの就活生のことを無視した自分勝手な行為だと理解しましょう。

もし辞退者が出て、企業が再度募集をかける場合、採用活動は意外と時間もお金もかかるため企業にとっては負担となってしまいます。また、あなたが内定承諾をしたということはほかの学生を落としているということ。自分の保身や安心と引き換えに本当にその企業に入社したかった学生のチャンスを奪っているということでもあります。

また企業やほかの就活生だけでなく、あなたにとってもリスクが大きい行為です。仮に内定を3つ以上もらっていた場合、最終的には複数の内定承諾を断ることになります。その方が時間も手間もかかりますし、複数社の内定を承諾していることがばれると、場合によっては内定を取り消される事象もあるのです

最終的に入社できるのは一社だけです。自分の今の都合だけで複数の内定を承諾しないようにしましょう。

清水 沙也香

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社会人になってから、承諾後に辞退した企業とかかわりをもつことも!

企業は学生が内定を承諾した後、すぐに入社の手続きを始めています。そういった企業側の事情を知ると、改めて企業側に迷惑かかることがさらに想像できるでしょう。

さらに、複数の内定を承諾した後最終的に内定を辞退をした企業と、社会人になってから取引をする可能性もあります。内定承諾後の辞退という不誠実な対応をとってしまったからには、その企業と良い関係を築くことは難しくなってしまうでしょう。そうなると自分だけでなく、入社先の企業にも迷惑をかけてしまう可能性もあります。内定承諾後の辞退はそれほどまでに不誠実なものだと理解しておきましょう。

また内定辞退の連絡も、承諾前ではさほど難しくありませんが、承諾後では大変になるでしょう。電話やメール一本ではなかなか企業も納得しません。何度も電話や面談で話すことになったり、時間がかかることもあります。最悪の場合、企業とのトラブルに発展する恐れもあるでしょう。

このように、複数の内定承諾の辞退には多くのリスクが発生するため、絶対にやるべきではないと覚えておきましょう。

よく考えずに承諾先を決める

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就活生

うーん……。とりあえずなんかここでいいかな!

内定承諾はファーストキャリアを決める大切な意思決定の瞬間です。それをきちんと悩まずに適当に決めてしまうのは絶対に避けましょう。やるべきでない決め方についていくつか紹介します。

人の意見に流される

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就活生

口コミサイトで見たら、「ブラック」とか「やめたほうがいい」って書いてあったので、A社はやめておきます!

決断に迷ったとき、友人や親などさまざまな人に意見を聞くこともあるでしょう。しかし最終的にその企業で働くのは自分自身です。人の意見で最終決定を下すのはやめましょう。

また、基本的に口コミというものはネガティブな情報が多めです。加えて口コミはあくまで個人の感覚で記載されたものになります。たとえば残業の多さや周囲との関係性などは個人の能力次第で変わるものでもありますし、上下関係の厳しさはその人が少し過敏になっている可能性もあります

人の意見を聞くことはたしかに大切ですが、あくまで個人の感覚であることは念頭に置いておきましょう。鵜呑みにはせず、参考程度に捉えて自分の意志で決断を下しましょう。

採用担当や懇親会の雰囲気を決め手にする

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就活生

採用担当や内定者懇親会で出会った社員さんが良い人ばかりで……!一緒に働きたいと思えたのでここにします!

承諾先選びの指針を「人や雰囲気」にすること自体は問題ないことです。しかし、採用担当や懇親会の雰囲気で決めるのは避けたほうが良いでしょう。

就活中、その企業で働く社員の中でもっともかかわりが多くなるのは採用担当でしょう。採用担当の印象が良いと、必然的にその企業全体の印象がよく見えるものですよね。しかし、採用担当と「実際に働く」わけではないありませんし、採用担当の人柄が良くても、実際に一緒に働く社員とは合わない可能性もなきにしもあらずです。人手企業を選ぶ際は、採用担当ではなく一緒に働く現場社員を見るようにしましょう。

また採用担当も懇親会の参加社員も「自社に魅力を感じてもらいたい」と考えています。そうすると、どうしても良い雰囲気を作り出してしまうもの。実際に働き始めると、それまでの雰囲気とは少し違うことも考えられます。人や雰囲気を見るときは「実際に働いたとき」に近い状態で見ることを心掛けましょう。

知名度や企業規模のみで決める

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就活生

名の知れた大手企業だし、ここを選べば間違いないはず!

たしかに知名度が高い大企業には、社会貢献を強く感じられたり福利厚生が整っていたりなどさまざまなメリットがあります。

しかし、大手企業がすべての人に向いているということでもありません。大企業は歴史のある企業も多く、保守的な社風でキャリアパスが決まっていたり、中小・ベンチャー企業と比べて風通しが悪い可能性もあります。さまざまなことに挑戦したい、若くから活躍したいなどと考える人には向かないかもしれません。自分の軸や大切にしていることと照らし合わせたうえで判断をしましょう。

選考の雰囲気を加味せずに決める

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面接、けっこう圧迫面接だったんですけど、事業内容が魅力的だし選考難易度も高いところなので、ここにしようと思っています。

実は選考の雰囲気や内定までの流れも、承諾先の絞り込みに役立つ重要情報です。たとえば圧迫面接も指針のひとつです。学生という初対面の相手に対しては、本来は誠実な対応をするべきです。にもかかわらず、圧力的な態度をとられる場合は、入社後も同様の対応をされる可能性があります

また、選考での面接日程や持ち物などの連絡が遅く、それに対する謝罪などの言葉がないような不誠実な対応をする企業も一度考え直したほうが良いでしょう。相手が誰であろうと立場や時間を配慮することは社会人として当たり前のこと。入社後も不誠実な対応をされる可能性がないとはいえません。

内定先を絞れたら…承諾・辞退の連絡を忘れずに!

ここまでの解説で、自分が就職するべき・就職したい企業は絞れたでしょうか。承諾先を決めた後は、必ず承諾と辞退の連絡をそれぞれの企業にする必要があります。最後まで誠実に良い印象をもってもらえるような対応を心掛けましょう。

基本は電話でするのがベター

内定承諾は企業にとっても非常に重要なものです。承諾の場合は、入社受け入れについて準備を進める必要がありますし、辞退の場合は次の候補者に合格通知を出したり、採用活動を再開しなければならない可能性があります。

採用担当は日々さまざまな人からメールを受け取ります。このような重要な連絡がメールだと、ほかのメールに埋もれてしまうこともあり得ます。メールに気付かれないままだと、連絡がない=入社意思がないとみなされ内定を取り消されてしまう可能性もあります。大切な連絡は直接採用担当に伝えられる電話にしましょう。

電話の対応方法はこちらの記事でも解説しています。

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辞退の場合は迅速・簡潔・丁寧な連絡を心掛けよう

内定を辞退する場合、辞退理由などは具体的に述べなくてもかまいません。むしろ企業がもっとも知りたいのは「辞退か承諾か」なので、辞退する旨を明確に伝えられればそれで良いのです。ただし、先ほどもお伝えした通り、内定を辞退することで企業側に手間をかけさせてしまうことになります。その点は配慮したうえで丁寧な対応を心掛けましょう。

もし理由をたずねられた場合は、他者を選んだ理由を簡潔に述べても良いでしょう。ただし、辞退先を下げた発言は絶対にしてはいけません。あくまでも承諾先に目を向けた発言を心掛けましょう。

こちらは内々定の辞退の記事ですが、基本はない内定と内定どちらも変わりません。辞退の対応方法についてはこちらの記事でも確認しておくと良いでしょう。

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清水 沙也香

キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる

電話の時間帯にも気遣えるとさらに好印象!

内定の承諾・辞退にかかわらず連絡手段は電話がベストですが、電話をかける時間帯にも注意しましょう。企業の始業は9時頃、お昼休憩は12〜14時の間が一般的です。この前後の時間は業務で忙しくしていたり席を外している可能性も高いので、避ける方が良いでしょう。

不在の場合はメールで一歩入れておくと安心

もし人事担当者が不在だった場合は、メールを一本入れておくこともおすすめします。企業としては承諾にしろ辞退にしろ、1日でも早く学生の決断を知りたいと思っています。メール連絡の注意点として、メールだけで終わらせずに、改めて電話を入れることも重要です。内定の承諾や辞退に関する連絡において、メールはあくまで取り急ぎの連絡手段として使うものであり、正式に企業に伝えるのは電話がマナーです。メールを送る際、文面に次の日に改めて電話をする旨を記載したり、担当者の都合の良い時間帯を聞いたりすればさらに誠意が伝わるでしょう。

【承諾の場合】電話連絡例

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就活生

お世話になっております。○○大学経済学部○○学科の港太郎と申します。本日は内定のお返事の件でご連絡いたしました。採用担当の○○様はいらっしゃいますか?

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採用担当

はい、私が○○です。

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就活生

○○様、お世話になっております。○○大学経済学部○○学科の港太郎です。この度は内定をいただき、また決断までにお時間をいただきありがとうございました。本日は、御社からの内定をありがたくお受けさせていただきたくご連絡いたしました。

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採用担当

そうでしたか、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

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就活生

御社の一員として活躍できるよう努力してまいりますので、これからどうぞよろしくお願いいたします。

内定承諾の意思ははっきりと伝えるようにしましょう。それに加えて、今後の意気込みなどを添えられるとさらに良いですね

【辞退の場合】電話連絡例

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就活生

お世話になっております。○○大学経済学部○○学科の港太郎と申します。本日は内定のお返事の件でご連絡いたしました。採用担当の○○様はいらっしゃいますか?

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採用担当

はい、私が○○です。

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就活生

○○様、お世話になっております。○○大学経済学部○○学科の港太郎です。この度は内定をいただき、また決断までにお時間をいただきありがとうございました。身勝手なお願いで誠に申し訳ないのですが、本日は御社の内定を辞退させていただきたくご連絡差いたしました。

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採用担当

そうでしたか、残念です。差し支えなければ理由を教えていただけますか?

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就活生

自分の適性ややりたいことなどを慎重に考えた結果、別の企業にご縁を感じ、辞退させていただくことにした次第です。

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採用担当

そうでしたか。大変残念ですが承知いたしました。

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就活生

こちらこそ、お忙しい中ご対応いただきありがとうございました。本来ならば直接御社に伺うべきところですが、電話でのご連絡となり申し訳ございません。貴重なお時間をいただきながら、このような結果となってしまい大変ご迷惑おかけしました。それでは、失礼いたします。

辞退理由をたずねられた場合は、きちんと熟考したことを伝えられるよう、またその企業を下げる発言をしないように気をつけましょう。また、内定をもらったことに対する感謝の気持ちを述べることも忘れないようにしましょうね

内定の承諾・辞退の連絡について、こちらの記事でも詳しく解説しています。

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自分と企業とを照らし合わせ納得のいく選択をしよう

内定承諾は、社会人としての第一歩を踏み出すにあたり非常に重要な決断です。内定が複数あると、どの内定を承諾すればよいか迷ってしまいますよね。そのときは、自分のやりたいことや働くうえで大切にしたいことを改めて理解したうえで、それがどの企業で実現できそうかを考えてみましょう。

内定承諾に悩むことはとても大切なことです。自分の納得のいく選択ができるよう、自分と企業とを照らし合わせてみてくださいね。

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