目次
- 一次面接のお礼メールはぜひ送ろう
- 必ず送るべき? お礼メールの目的を把握しよう
- お礼メールが与える面接官への印象は?
- 挨拶とお礼ができる丁寧な印象
- マナーがきちんと備わっている
- お礼メールの内容からは主体性もアピールできる
- 魅力を伝えるための内容づくりに必要な2ステップ
- 一次面接で感じたことや学んだことをまとめる
- 自分の言葉で思いを書いてみる
- 必見! お礼メールで押さえておきたい7つのポイント
- ①なるべく当日に送る
- ②わかりやすい件名や文面を心がける
- ③伝わる構成を心がける
- ④目的は感謝を伝えること! 自己PRをしない
- ⑤自社に対してだけの文面となっているか
- ⑥自分の言葉で書かれているか
- ⑦誤字脱字はないか
- 各項目の注意点を徹底解説! 好印象なお礼メール文例
- 件名
- 文頭の挨拶
- 一次面接で学んだこと
- 一次面接で学んだことをこれからどう生かしていきたいか
- 文末の挨拶
- 署名
- どっちが正解? よくある疑問を解決!
- メールと手紙、どっちが好印象?
- 面接官全員に遅ればいい? 誰に送るのがベスト?
- 返信に対して返した方がいい?
- 翌日でもOK?
- 一次面接のお礼メールは面接後の大切なコミュニケーション!
- お礼メールの一番の目的は「感謝」
- 返信する際は「主体性」を意識しよう
一次面接のお礼メールはぜひ送ろう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「一次面接のお礼メールは送るべきでしょうか」
「一次面接はお礼メールで評価が上がりますか」
そのような相談を就活生から受けることがあります。結論からいうと、「お礼メールは送ったほうがいいですが、選考通過率アップにつながる可能性はほとんどありません」とお伝えしています。
とはいえ、一次面接のお礼メールにはお互いにとってポジティブな効果がありますし、選考が進んだあとでも円滑にコミュニケーションを取れるといったメリットも。この記事では、お礼メールを送った際の企業の印象や受け止め方を整理しつつ、ビジネスマナーに沿ったメールの作り方を解説します。
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必ず送るべき? お礼メールの目的を把握しよう
就活生
キャリア
アドバイザー
確かに選考に影響する可能性は低いですが、ぜひとも送ってほしいところです。
就活生
どうしてですか?
キャリア
アドバイザー
企業と就活生は、そもそも上下関係ではなく、対等であるべきです。その中で、お互いのコミュニケーションを円滑にするために就活生から働きかける手段の一つと捉えましょう。
就活生に「お礼メールを送りましょう」というと、必ず「これは絶対ですか?」という質問を受けます。また、「合否に関係ないのにどうして?」と思う就活生もいるでしょう。
しかしよく考えてみてください。企業は膨大な数の書類からあなたを選び、面接のスケジュールを組み、そしてあなたを評価して一次面接に呼んでいます。そうした企業側の事情を考えて、「マストではないが、ぜひ送ってみて下さい」とおすすめしています。
直接的に関係がないとはいえ、相手への感謝の気持ちを目に見える形で表現するのは、社会人への第一歩を踏み出す当たり前のアクションともいえますよね。また、面接を通過し、次回の選考に進む場合、採用担当者が「お礼メールを送ってくれた丁寧な学生」と覚えていてくれることも。いずれにしても、マイナスなことはなく、ポジティブなコミュニケーションを取れる可能性があるということを押さえておきましょう。
ちなみに、一次面接についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
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お礼メールが与える面接官への印象は?
まず面接官の立場になってみてください。お礼メールが届いた学生とそうでない学生の印象はどう違うか、を考えてみればおのずと答えが出るのではないでしょうか。面接官は一日に何人もの学生と面接の時間を持ちます。
仮に10人と面接をしたとして、そのときにはそれほど印象に残らなかった学生からお礼メールが届いたとします。面接官は「どんな学生だったか」と書類をもう一度チェックしたり面接の様子を思い出すこともあるでしょう。
メールが届いたこと、内容などをメモすると、印象がグッと目立つようになります。逆に、面接のときに印象に残った学生だったとしても、「メールを送ってくれた丁寧な学生だな」と覚えてくれることもあるかもしれませんね。
挨拶とお礼ができる丁寧な印象
お礼メールが良い印象をもたらすとお伝えしてきましたが、それでは具体的にどのような印象をもたらすのでしょうか。採用担当者面接官はこのような印象を持ちます。
- きちんとお礼ができる学生
- 社会人としてのマナーがある学生
- 丁寧な対応ができる学生
大変前向きな印象になりますね。面接官は、「常識的な立ち居振る舞いができるかどうかという第一印象」を重んじます。お礼メールはこうした好印象につながりやすいということです。
マナーがきちんと備わっている
しっかりマナーを守ったメールを送れると、ビジネスマナーがきちんと備わっているといった印象を持たれることも。学生は、取引先やクライアントとの接し方に慣れていないのが当たり前です。なので、社会人が常識と考えるマナーへのこだわりは理解しづらいかもしれません。
だからこそ、マナーがきちんと備わっていることを示すことで、社会人としての準備が整っているということをさりげなくアピールすることができるのです。マナーが備わっているということは「この学生がうちの会社の一員になっても、会社の顔として外に対して恥ずかしくない振る舞いが期待できる」と判断されることでもあります。
お礼メールの内容からは主体性もアピールできる
お礼メールでもっとも好印象を持たれるのはやはり本文の内容です。いくらメールのマナーが整っていても、どこかからコピーしてきたような内容や、ほかの応募者とかわらない内容であれば、形式的なメールになってしまい、あなたの熱意や想いは面接官の心には届きません。
一次面接を通じて感じたことや印象などの気付きや学び・発見を、これまで勉強して身につけてきた自分の言葉で表現することで、主体的な姿勢を見てもらえます。
一次面接は意向度が高い方が有利
正直、一次面接は就活生全員がその企業が第一志望ということはありません。なんとなく受けてみたという学生も中にはいます。ライバルたちがそれほど志望度が高くない状況のなか、「どうしても入りたい」と意気込む就活生がいれば、採用担当者の評価は非常に高まりますよね。
その手段の一つがお礼メールです。特に中小企業やそれほど応募者が多くない企業においては、熱意あるメールを送れば評価の一つにもなりえます。
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お礼メールは「礼儀が正しい学生」という印象につながることが多くあります。面接後にあえて起こす行動なので折り目正しくしっかりした姿勢がアピールできるからです。また、チャットやメッセンジャーと比べてちゃんとしているイメージが演出できるのもメールの良いところですね。
初めにお伝えした通り、お礼メールを送ったからといって選考通過率アップにはつながりません。「礼儀が正しい」だけで採用されるわけではないからです。ただ採用担当者の性格によっては評価のひとつにつながる場合もあることは押さえておくと良いですね。お礼メールをあまり受け取ることのない採用担当者なら「送っても送らなくてもいいものでも行動に起こせるのはえらい」と受け止めてくれる場合もありますよ。
魅力を伝えるための内容づくりに必要な2ステップ
お礼メールを社会人らしいマナーが整ったものにするには、思ったままを書き連ねるのではなく、しっかり準備をすることが大切です。何事にもあてはまることですが、特に社会人になってからは本番よりも準備に時間をかけたほうが、良い結果をもたらすことが多いです。
そのため、面接官、特に主要面接官の役職・フルネーム、面接日時は必ず控えておきましょう。またビジネスメールのフォーマットは、理由があって決まっているものです。伝わればそれでいい、ではなく、書式をしっかり確認しておくことも大切です。
一次面接で感じたことや学んだことをまとめる
一次面接を受けて感じた印象はどんなものでしたか。「実際よりもフレンドリーだった」「思ったよりも緊張感があった」「ホームページや印刷物で抱いていた印象と違う印象を受けた」などいろいろな印象があったと思います。そうした印象や強まった思いをまとめてみましょう。
特に意識的に書き出したいのが、ポジティブなギャップです。たとえば、一次面接を受けた結果「なんとなくこの会社は気になる」から「絶対この会社に入りたい」という思いが強くなったとします。その理由や決め手になったやりとりがあった場合、そのことから得た思いを整理することから始めるとスムーズにお礼メールが書けますよ。
そのような対面で話をしたからこそ得られた企業の「生きた情報」を思いつくまま書き出していきます。最初は単語やフレーズでかまいません。文として組み立てる過程で取捨選択していくので、まずは箇条書き程度で書き出してみましょう。
- 想像よりも緊張した
- フレンドリーな雰囲気だと感じた
- ○○という業務内容に魅力を感じた
- 働く人がいきいきしているように想像できた
- ○○な社風に魅力を感じた
- ○○という仕事をしてみたいと思った
自分の言葉で思いを書いてみる
次に、先ほどまとめたことを、自分の本心から出た自分の言葉で表現します。就活サイトやSNS、ホームページに載っている言葉で安易にまとめるのは避けたいところ。面接官は、数多くのお礼メールを受け取っているので、それが本当の皆さんの声なのか、どこかからの受け売りなのかはすぐにバレてしまいます。
オリジナリティというと難しく考えがちですが、少しぐらい表現が幼稚になってもまずは自分の本心を表現しましょう。面接官は学生という立場を離れ、社会人としての見方で長年物事をとらえていますので、学生という第三者的な立場から送られた新鮮な気付きを飾り気のない言葉で表現されることはむしろ心に響くものです。
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必見! お礼メールで押さえておきたい7つのポイント
それではメール送信や作成で必ず押さえておきたい7つのポイントを解説します。メール作成時のチェックポイントとして意識したいのは「フォーマット(見た目)」と「内容」の2つになります。
どちらかが欠けていたとしても不十分なので、それぞれを満たしたメールづくりのポイントを見てみましょう。
①なるべく当日に送る
お礼メールというのは「面接のためにわざわざ時間を割いてくださったお礼」が目的ですから、その気持ちを伝えるには、そう思った瞬間にできるだけ近いタイミングがベストです。いくら気持ちがこもっていても、何日も経って届いたものは面接時の印象も薄れてしまいがちです。
また二次面接へどの候補者を進めるかどうかは、一次面接が終了し、面接官の印象が残っているうちに議論されることもあります。もし、そうした中にお礼メールが届けば、一つの判断材料になる可能性もゼロではありません。
②わかりやすい件名や文面を心がける
せっかくお礼メールを書くのですから、面接官の目に留まり好印象を持ってもらうことを意識すべきです。そのためには、形式にもこだわり、見やすいレイアウトを心がけましょう。
- 【〇月〇日一次面接お礼:山田花子(就活大学)】
このように、件名から目に留まりやすくする工夫をすれば、中身もしっかり読んでもらえるでしょう。社名・部署名・役職・主に面接を担当された面接官の名前を明記するところから、誤字のないように書き始めます。
書き出しは、まずはお礼、一行開けて本文、そして最後に結びの一文で締めくくります。本文については、書きたいことを簡潔にまとめて2段落程度の構成ぐらいに収まるように整えましょう。
メールの件名に何を記載するべきかわからないという就活生は以下の記事を参考にしてくださいね。
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就活メールの件名には、メールの内容を要約して書くようにしましょう! 今回は就活メールの件名で気をつけたい5つの注意点や、件名をつける際の4つのルールを紹介していきます。キャリアアドバイザー監修のもと、シチュエーション別で具体例も紹介するので、就活メールを作成する際の参考にしてみてくださいね。
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③伝わる構成を心がける
せっかくいい意見があったとしても、相手にうまく伝わらなければ意味がありません。また、あまりに長たらしく文章を書き連ねても忙しい採用担当者は最後まで読んでくれるか分からないですよね。
押さえておきたいコンテンツがこちら。
- ①お礼
- ②面接を通しての気づきや学び
- ③改めて意向度が高まったこと
- ④将来の展望
- ⑤締めの言葉
この5点が揃っていると非常にバランスの良いメールになります。ちなみに②と③はひとまとめにしたほうが読みやすければ、内容に応じて合わせても構いません。
④目的は感謝を伝えること! 自己PRをしない
お礼メールというのは文字通り、面接の機会を与えてくれたこと、時間を割いてくれたことへの「お礼」ですから、お礼の気持ちがしっかり伝わるように書きましょう。面接で緊張のあまり自己PRが十分できなかったからと、お礼メールでくどくど述べるケースも見受けられます。
しかし、これでは自分の気持ちの押し売りという印象を与えてしまい、挽回どころかかえって印象を下げてしまいます。最初のうちは書き終わったら学校のキャリアセンターの職員など、第三者にチェックしてもらうことをおすすめします。それが難しい場合でも、自分で読み返して主旨がずれていないかを一度冷静にチェックしましょう。
⑤自社に対してだけの文面となっているか
たとえば商社に入りたい場合、商社の業務内容の説明を聞いて「ますます商社に興味をもった」という気付きを書くケースがは多く見受けられます。しかし、数ある商社の中で、○○社でも△△社でもなく「御社」に入りたいと思ったのは、なぜでしょう。その理由や思いを表現することを忘れないようにしましょう。
お礼メールでは、面接をした会社ならではの強みや特徴、自分とのフィット感が記されているかを慎重に表現しましょう。この点こそ、面接官がもっとも知りたいフィードバックです。その企業ではなく、業界についての話に終始していませんか。面接担当者からも、「商社ならどこでもいいんじゃないか」と思ってしまった、という感想を多く聞くことがあります。最初のうちは自分では気付けないので、身近な第三者に確認してもらうと良いですね。
⑥自分の言葉で書かれているか
一次面接前にはさまざまなツールを通して情報収集をするので、もしかすると情報過多になっているかもしれません。しかし「一次面接」は「企業を知るのに、対面での質疑応答ができる、あなたのためだけの機会」です。
お礼メールは、一次面接という意義深い時間を通して、あなた自信が気付いて理解したことを自分なりの言葉で表現できる最高の機会です。書き終えたら、「本当にこれは自分の言葉で書いたものか」と自問自答しながら、まとめた内容を読み返してみましょう。
⑦誤字脱字はないか
誤字脱字がないことはお礼メール以前に社会人としての基本中の基本です。ある程度慣れてくると、思いつくままに書き出していくことに抵抗がなくなる反面、ついつい誤字脱字を見落としがちになります。
せっかく、面接官の心に響く、自分の本心がしっかり自分の言葉で表現されたお礼メールでも、○○株式会社であるべきところを、株式会社○○と書いてしまったり、パソコンの変換ミスで「思い」が「重い」と打ち込まれたままだったりすると逆に印象が悪くなってしまうことも。
このようなミスはお礼メールが完成した直後よりも、少し時間をおいて見直してみると見つかることが多いものです。「なるべく早く」とはいえ、メールを書き上げてすぐに送信するのではなく、一息入れて冷静な目で読み返してから送信するようにしましょう。
誤字脱字に関してはこちらの記事を参考にしてみると良いですよ。防止する方法についても詳しく説明してあるので、メールを送る前に一度確認しておきましょう。
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このほかに「件名の文字数は25文字、長くても40文字以内」「フレンドリーな面接でも文面は礼儀正しく」「担当者名が分からなければ採用担当者と記載する」ことも気を付けたいポイント。
一般的に、パソコンで表示される件名の文字数は25文字程です。そのため、メールの件名が長すぎると、件名で要件がわかりづらくなってしまい、メールの開封率が下がってしまう可能性があります。できれば25文字以内、長くても40文字以内にしましょう。また、件名はきちんと書いておかないと迷惑メールフォルダなどに入ってしまう場合もあるので注意してくださいね。
面接によっては面接官がフレンドリーに接してくれて和気あいあいと進むことがあります。これは応募者のリラックスした普段の様子を知るため。面接が終わった後もその雰囲気を引きずってフレンドリーなメールを送らないようにしましょう。また、宛名が分からなかったり担当者の名前の漢字に自信がなかったりする場合は、「担当者名を間違う」という万が一のミスを防ぐために、宛名を「採用担当者様」にすることをおすすめします。
各項目の注意点を徹底解説! 好印象なお礼メール文例
これまで述べてきた注意点を、お礼メールの例を挙げながら振り返っていきます。例文をお手本としながら自分なりにオリジナリティのある内容に組み込みましょう。
書き終わったら、冷静な目で読み返して一定のルールに基づいているか、誤字脱字、変換ミスがないか、体裁が整っているかを最終的にチェックして形式・内容ともに納得のいく仕上がりにして送信することが大切です。
件名
- 【1月10日一次面接のお礼:港太郎(就活大学)】
件名にいきなりベタ打ちの文字を入れてもあまり目立ちません。最悪の場合、見過ごされてしまう可能性もありますので、【】で件名を印象づけて目に留まるように工夫しましょう。
また、差出人の名前については、当然メールに表記されているから大したことではないと思う学生もいるかもしれませんね。しかし、メールというのは件名が太字で最初に目に留まるように設定されているので、差出人はそのメールを開けてから初めてわかる場合が多いです。
「ほかのだれでもない、私がお礼メールを差し上げました」という意図が瞬時に伝わるようにすることはとても大切です。また、学校名を併せて書いておくことで、より思い出してもらいやすくなるため、こちらも記載しておくようにしましょう。
文頭の挨拶
社会人になるにあたっての一般常識を備えているかどうかということがチェックされますので、文頭のあいさつも大事です。まず、面接を担当してくださった方の役職やフルネームは誤字のないように確認を怠らないようにしましょう。ただ、お礼メールは基本的に面接終了後速やかに送ることを前提としているので、時候の挨拶は付けなくてかまいません。
就活生
本日、一次面接に伺いました○○大学の港太郎です。お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
このような挨拶で書き始めるのがシンプルで良いでしょう。「お世話になっております」などという文面は書いても書かなくてもどちらでもかまいません。大事なことは、面接官が違和感を覚えるような挨拶になっていないかどうかということです。
一次面接で学んだこと
ここが一番ほかの応募者との差が出るポイントです。面接で直接聞いた話やエピソードなどから得た自分の気づきを、自分の言葉でポジティブに表現しましょう。
○○課長とのお話を通じて、小売業界というものを改めて深く理解することができました。その中での貴社のこれまでの取り組みや現状、今後のお見通しのお話の中で特に、▲△といった点に深く感動しました。
また貴社が一貫して大事にされている□□が、学生時代のグループプロジェクトを進めるうえで大事なポイントに似ている、というご指摘を受け、自分の価値観と重ね合わせることができ非常に有意義な経験となりました。
このように、ほかの候補者ではなく自分だからこそ書けるオリジナリティを意識してまとめましょう。
一次面接で学んだことをこれからどう生かしていきたいか
一次面接で学んだこととだけではなく、学びや気付きを今後の自分にどのように活かしていきたいかということに触れるとさらに説得力のある内容になります。
自分はこれまでの大学での専攻やボランティア活動を通して、チャイルドケアや乳幼児向け市場でのビジネスにかかわりたいという漠然とした思いを抱いてきました。
今回○○様との面接を通じて、乳幼児向け市場のかかえる課題や潜在的な可能性を深く理解することができ、漠然とした思いであったものが強い意向になりました。
今後はこの面接でいただいたお話を思い起こし、現場経験を重ね、ワーキングマザーにとって育児と仕事を両立できるような貢献ができればと思っております。
具体的に、かつ簡潔に書くと、面接官はあなたの印象がよりわかりやすく、鮮明に思い描くことができるでしょう。
文末の挨拶
面接での気づきや学びを自分の言葉で表現するのは、非常にハードルの高い作業です。慣れないうちは思いのほか時間がかかり、ここまで終わったら「完成」と思ってしまうでしょう。ですが、最後まで気を抜かずにきちんと挨拶をして締めくくる必要があります。
締めの挨拶はビジネスパーソンに欠かせないものです。形式的なものでかまわないので、しっかり書いておきましょう。
就活生
お目にかかり、貴社のお話を伺えることができれば幸いです。
就活生
まずは略儀ながらメールにてお礼申し上げます。
このような挨拶をすると良いでしょう。繰り返しになりますが、お礼メールは形式と内容が大事です。そのどちらが欠けても印象は下がってしまいますので気を付けましょう。
署名
面接官をはじめ採用担当部署は膨大な量の応募書類を抱えていますので、お礼メールや連絡メールの後に署名をつけておくことは、企業側への配慮という点で大切です。署名につけるのは、名前・住所・連絡先・メールアドレスそして学校名(学科)です。
よく目にすると思いますが、メールを立ち上げたときに自動的に自分の署名がつくようにセットしておくと良いでしょう。署名の枠囲みは、あまり凝ったデザインにしてしまうと、企業側が使用しているメールソフトによってはレイアウトが崩れて読みづらいものになってしまう可能性があります。あくまで自己満足ではなく、相手ありきということでシンプルな「————」や「====」というものが望ましいです。
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囲み戦を凝ったものにすると、文字化けしてしまうおそれがあります。また、大学名は必ず入れておきましょう。住所も、マンション名までいれてあるのが望ましいです。
どっちが正解? よくある疑問を解決!
一次面接のお礼メールについて、よく学生からよく相談される質問、いまさら聞けない疑問について紹介します。もし自分が面接官あるいは採用担当者だったとして、このような対応をされたら困ると思うことは、企業側も同じように思っているものです。
メールと手紙、どっちが好印象?
少し前までは手紙のほうが圧倒的に印象に残るといわれていましたが、いざ文面を考えたり書き損じを訂正したりとなると、おっくうになってしまいがちです。その結果、先送りしてしまうということにもつながりかねません。
しかしメールであれば、わりと躊躇なく書くことや訂正したりすることができるというメリットがあります。また面接官や採用担当者も常にデスクにいるとは限らず、採用活動そのほかで離席している場合が多々あります。メールであれば場所や時間を問わずチェックすることができますし、保存についてもコピーをとったり綴じたりといった手間がかかりません。
また、どちらが好まれるかは企業の社風によって分かれる場合もあります。たとえば堅実さや慎重さを大切にしている企業では、形として残る手紙のほうを好む場合もあるでしょう。逆にスピード感を重視する企業にはメールのほうがおすすめです。企業の社風を分析してみることで、どちらが好まれるかを判断しても良いかもしれません。こちらの記事で、社風についてより詳しくなりましょう。
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パターン1:手紙が好まれる場合
手紙が好まれる場合はどんな場合か考えるにも、受け取った側に立って考えてみましょう。社会人の世界では年齢層やバックグラウンド、経験やスキルは人によって大きく違います。
一次面接官は現場責任者ということが多いです。現場責任者でもリアルタイムでの情報交換はやはり電話が主なコミュニケーションツールであるという企業の場合、メールよりも手紙のほうが印象に残るでしょう。管理職の場合でも、フォーマルな礼状は手紙という風習が残っている場合もあります。相手の立場に立って「こちらのほうがより好まれる」「コピー&ペーストが効かない」という点からも丁寧さがより際立つと考えられます。
- 堅実さや慎重さが求められる企業
- 歴史のある企業
- 社員の人数が大幅に少ない企業
お礼状の書き方はこちらの記事で詳しく解説しています。例文も紹介しているのでぜひ参考にしてくださいね。
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パターン2:メールが好まれる場合
最近では業務のコミュニケーションツールはパソコンやスマートフォンによる電子デバイスが主力というケースが圧倒的に多くなっています。面接を通して、主なコミュニケーションツールについて話す機会があれば理想ですが、話が出なければメールだと思って差し支えないでしょう。
なんといってもメールは届くまでのスピードが圧倒的に早いです。お礼メールがその日のうちに届いた場合は、まだ面接官にとっても面接をしたときの印象が残っていますから「印象の上書き」もしやすいです。好印象を持った応募者に対してはさらに好感度がアップ、また面接時の印象が今一つパッとしなかった応募者に対しても逆転の可能性もあるでしょう。
- IT業界
- ベンチャー企業
- スピード感が求められる企業
面接官全員に遅ればいい? 誰に送るのがベスト?
一次面接では、複数の面接官が立ち合う場合が多くありますが、その中でもメインの面接担当者が必ずいるはずです。通常、一番に紹介される方が第一面接官ですので、一次面接のお礼メールはその方に宛てるといいでしょう。全員に送る場合は、どうしても文面が同じものになりがちです。
企業では、どの学生を二次選考に進めるか、その場に同席した全員の意見を集約して決めます。その席上でお礼メールが届いたということもシェアされますので、同じ内容のお礼メールが届いてしまえば、すぐにバレてしまいます。ただ、話の展開で、オブザーバー的立場の人と盛り上がったと言う場合は、その方へのお礼メールを別途送ってもいいでしょう。
返信に対して返した方がいい?
メールのやりとりをしているとよく感じることかと思いますが、返信が来てそれに対してまた返信すると、きりがなくなってしまいます。そのうちに内容はなく挨拶の行ったり来たりになって、いつ終わりにすればいいのか迷ってしまうことがありますね。
企業側から「こちらこそありがとうございました」という返信に対してまた返信が来ると、自分の方で返さないでそのままにしてしまうと印象が悪くなるかもと心配になります。ですが、ここは冷静に考えてみましょう。
採用面接はよくいわれるように、対等の立場です。もちろん学生は「内定がほしい」と思っていますが、企業側も「うちの会社に興味を持ってほしい」と思っています。ですから、お礼メールに対しての返信は返さなくても問題ないでしょう。
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アドバイザー
どうしても気になる場合は、「ご丁寧にありがとうございます。私の方こそまたお目にかかれることを心待ちにしております。」という軽い挨拶メールで返信しておいてもいいでしょう。
企業からの返信に対してどこまで返信をすればいいかわからない学生はぜひこちらの記事も読んでみてくださいね。
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翌日でもOK?
お礼メールを送るタイミングですが、一次面接が終わった後できるだけ早くが望ましいです。先ほどもお伝えしましたが、企業側も一次面接が終わったあと、比較的早いタイミングで二次面接へ進ませる人を絞り込みます。
そう考えると、選考通過者の絞り込みが終了してからお礼メールが届いても評価に影響するのは100%ありえないということになってしまいますね。あなたが「この会社に絶対入りたい」という強い気持ちがあるのならば、自然と行動に移すことができるでしょう。時間をおいてからでは面接の印象も薄れ、面接官に届く気づきや学びを書くこと自体難しくなってしまいます。
一次面接のお礼メールは面接後の大切なコミュニケーション!
一次面接のお礼メールは、面接とセットであるというくらいの認識を持ちましょう。実際にあなたが社会に出て、営業やクライアント企業と交渉をした場合、メールであれ電話であれ、必ずフォローの一報を先方にいれますがそれと同じだと思うくらいがいいかもしれませんね。「一次面接が終了した」という大事なコミュニケーションの締めくくりの機会だと思って取り組みましょう。
お礼メールの一番の目的は「感謝」
お礼メールの目的ですが、なんといっても一番は、純粋に「自分のために貴重な時間を割いてくださってありがとうございます」という感謝の気持ちを表すことです。面接官は、ほかの業務もある中で、貴重な時間を「候補者」である皆さんのために割いてくださった、これは紛れもない事実です。純粋な感謝の気持ちを素直に表現しましょう。
お礼メールの主旨は感謝であり、「選考通過率アップのため」「面接官の印象を挙げたい」という部分はあくまで副産物としての効果ととらえるのがいいでしょう。
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
お礼メールの意味は「感謝」と「次の選考へ進みたい気持ち」が伝えられることです。たとえば友達や好きな人と遊んだあと、「今日は楽しかったね! また遊ぼうね」と連絡したりしませんか。企業へのお礼メールもそれと同じことです。「今日はありがとうございました!また会いたいです」と伝えるメッセージだということを意識すると良いですね。
また、好きな人にお礼メールを送って「マメな人だな」と良く思われても、付き合えるとは限りませんよね。でも場合によっては「丁寧な人」という好印象につながって、関係が発展していく可能性もあります。企業へのお礼メールも同じです。
「自分の感謝の気持ちを伝えたい」方や「自分の就職活動はできる限りのことを全部やった」と考えたい方、「また不合格でも後悔をしたくない」方はぜひお礼メールを送りましょう。
返信する際は「主体性」を意識しよう
お礼メールはもちろん、採用担当者へのお礼と、ほかの応募者に対して自分をよりポジティブに印象付けるという大事な目的がありますが、お礼メールを通して応募者であるあなたをより知ってもらうという目的があることを忘れないようにしましょう。
面接では自分のことを十分にわかってもらえなかったとしても、お礼メールを通じて面接での学びや気づきを伝えることで、あなたの魅力や熱意を表すことができます。そのためのお礼メールですから、形式にのみこだわるのではなく、「自分という応募者」をよく知ってもらうと言う意味で「主体的に」「自分の言葉で」「自分だけの気付き」を表現しましょう。
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